JP2007333481A - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、探知画像を乱すことなく自動同調を行なえるレーダ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】信号抽出部において、ミキサ4からのIF信号より、送受切り替え部2より漏洩するメインバング信号にあたる部分を、周波数推定用信号として抽出して、周波数推定部14において周波数を推定し、IF信号の周波数が、目標値になるように、局部発振器5の局部発振信号の周波数を制御する。周波数推定部における周波数推定については、離散フーリエ変換や高速フーリエ変換などを用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動同調機能を備えたレーダ装置に関する。
従来から、船舶等に装備されるレーダ装置の発振器としてマグネトロンが多く用いられているが、マグネトロンは、一般に発振周波数が不安定であることが多い。マグネトロンの発振周波数が変動すると物標からの反射信号の周波数も変動するため、良好なレーダ映像が得られない。
このような問題点を解決するレーダ装置として図7のような自動同調機能を備えたレーダ装置が知られている。
図7において、送信トリガに応答してマグネトロン101で生成されるパルス信号は、送受切り替え部102を介してアンテナ103に送られ、電磁波として探知領域に向け輻射される。物標によって反射されたエコー信号はアンテナ103で受信され、送受切り替え器102を経て、ミキサ104において、局部発振器105からの局部発振信号と合成されてIF信号(中間周波数帯域の信号)に変換される。なお、局部発振器105には、印加する制御電圧を変化させることで発振周波数を変更可能なものが用いられる。さて、ミキサ104から出力されるIF信号は、アンプ106、帯域フィルタ107、検波部108を経てメインバング信号抽出部109に送られる。メインバングとは、マグネトロン101において生成されるパルス信号の一部が、アンテナ103で空中に輻射されずに反射されるなどして、送受切り替え部102を介して受信系へ漏洩したもののことをいう。メインバング抽出部109では、入力される信号から、メインバング信号が抽出され、エンベロープピーク検出部111に入力される。エンベロープピーク検出部111においては、入力されたメインバング信号の強度のピーク値が、局部発振器105に印加する制御電圧を順次変更させながら実行される複数回のレーダの探知動作にわたって蓄積され、メインバング信号の強度のピーク値が最大となる局部発振器105の制御電圧が決定され、以後の送信動作の際、決定された制御電圧が局部発振器105に印加される。なお、メインバング信号以外の信号は映像用信号として表示部110に送られ、探知画像が表示される。
図8(A)(B)は、送信ごとに局部発振器105に印加する制御電圧を変化させる態様を説明する図である。レーダの動作中は、定期的にこのような同調処理が自動的に実行されている。図8(A)(B)に示されているように、局部発振器105に印加する制御電圧を2秒周期で、少し上下に変動させる(トラッキングする)ことによって、メインバング信号のピーク値が最大になる制御電圧を決定している。
また、米国特許公報5,654,716(特許文献1)には、上記のものとは異なる方式によるレーダ装置が開示されている。
このレーダ装置では、周波数検出したい信号の波の数を一定時間カウントし、その値を同じ時間だけカウントした基準信号の波の数と比較することで、周波数の値を推定する手法を用いている。図9に、特許文献1に開示されているレーダ装置の概略を示す。図9に示すように、ミキサ204から出力されるIF信号、及び補償信号発生器207が発生させる基準信号は、マルチプレクサ206を介して比較器208に入力され、それぞれの信号が矩形波に整形される。その後、矩形波に変換したIF信号と基準信号とをそれぞれゲート209により一定時間切り出して、カウンタ210で波の数をカウントする。特許文献1に記載のレーダ装置では、このように同じ時間にわたってカウントしたIF信号の波の数と、基準信号の波の数とを比較することにより、IF信号の周波数を推定し、IF信号の周波数が所定の目標値に一致するように、同調電圧発生器211によって局部発振器205に印加する電圧を制御している。
米国特許公報5,654,716
しかしながら、図7に示したレーダ装置では、メインバング信号の強度のピーク値が最大になる局部発振器105への印加電圧を求める際に、局部発振器105への印加電圧を上下に変化させる必要がある。そのため、同調が既に取れた状態で同処理が行われると、同調が外れるように印加電圧を変化させることとなり、結果として探知画像が乱れてしまうという欠点がある(図8(A)参照)。また、メインバング信号の強度のピーク値の最大値は、印加電圧を上下に変化させない限りわからないため、予め同調が取れているかどうかの判断もできない。
また、特許文献1に開示されているレーダ装置では、矩形波に変換したIF信号と基準信号とをそれぞれ一定時間切り出して比較するため、高精度な基準信号を発生する補償信号発生器、及び一定時間の矩形波を正確に切り出す高精度なゲート209が必要であり、これらは何れも高価であるという問題があった。また、検出周波数の精度を上げようとすれば、サンプリング数を増やして平均化する必要があるため処理に時間がかかり、マグネトロンの早い周波数変動への追従が困難であるという問題もある。
本発明は、このような欠点を解消して、探知画像を乱すことなく自動同調を行なうことができ、マグネトロンの早い周波数変動への追従も可能なレーダ装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決する為に、本発明のレーダ装置は、電波を送信し、物標からの反射波を受信するアンテナと、マグネトロンからの高周波信号を前記アンテナに供給すると共に、前記アンテナからの信号を出力する送受切り替え部と、前記送受切り替え部から出力される信号と、局部発振器で生成される局部発振信号とを合成し、中間周波数帯域のIF信号を出力するミキサと、前記IF信号をフィルタリングするバンドパスフィルタと、前記バンドパスフィルタから出力される信号を検波して検波信号を出力する検波器と、前記IF信号及び前記検波信号をA/D変換するA/D変換部と、前記A/D変換後の前記検波信号を処理して物標の探知映像を表示する表示処理部と、前記A/D変換後の前記IF信号のうち、メインバングに相当するキャリア信号の周波数値をフーリエ変換によって推定する周波数推定部と、前記ミキサから出力される前記IF信号の周波数が所定の目標周波数に近づくように、前記周波数推定部で推定された周波数に基づいて、前記局部発振器に印加する制御電圧を制御する周波数制御部と備える。
このような構成とすることで、探知画像を乱すことなく自動同調を行なうことができるレーダ装置が実現できる。
また、本発明のレーダ装置では、前記検波器から出力される検波信号と、前記ミキサから出力される未検波のIF信号とを時分割的に選択し、前記A/D変換部に出力する信号合成部と、前記A/D変換部の出力から、メインバングに相当する信号を抽出して前記周波数推定部に出力するとともに、残りの信号または前記A/D変換部の出力を前記表示処理部に出力する信号抽出部とをさらに備え、前記IF信号及び前記検波信号を1つのA/D変換部によってA/D変換するように構成してもよい。
このような構成とすることで、1つのA/D変換部で、IF信号と検波信号をA/D変換できるようになり、コストを抑えることができる。
また、本発明のレーダ装置は、電波を送信し、物標からの反射波を受信するアンテナと、マグネトロンからの高周波信号を前記アンテナに供給すると共に、前記アンテナからの信号を出力する送受切り替え部と、前記送受切り替え部から出力される信号と、局部発振器で生成される局部発振信号とを合成し、中間周波数帯域のIF信号を出力するミキサと、前記IF信号をフィルタリングするバンドパスフィルタと、前記バンドパスフィルタから出力される信号を検波して検波信号を出力する検波器と、前記IF信号及び前記検波信号をA/D変換するA/D変換部と、A/D変換後の前記検波信号を処理して物標の探知映像を表示する表示処理部と、所定の条件に基づいて、前記A/D変換部から出力される検波信号とIF信号とを選択的に出力する信号切り替え部と、前記A/D変換後の検波信号を入力とし、前記局部発振器に印加する制御電圧を順次変化させながら実行される複数回のレーダ探知動作にわたり前記検波信号のうちメインバングに相当する信号の強度を逐次検出して記憶し、該強度が最大となる前記局部発振器の制御電圧を求めて前記周波数制御部に対して出力するビデオピーク検出部と、前記A/D変換後のIF信号を入力とし、前記IF信号のうち、メインバングに相当するキャリア信号の周波数値を周波数推定部と、前記ミキサから出力される前記IF信号の周波数が所定の目標周波数に近づくように、前記ビデオピーク検出部で検出された前記局部発振器の制御電圧或いは前記周波数推定部で推定された周波数に基づいて、前記局部発振器に印加する制御電圧を制御する周波数制御部とを備える。
このような構成とすることで、探知画像を乱すことなく自動同調を行なうことができるレーダ装置が実現できる。
また、本発明のレーダ装置では、前記信号切り替え部は、電源投入直後、前記周波数推定部で推定された周波数が予め定めた第1周波数範囲から逸脱している場合、或いは推定された周波数の変動量が所定の許容範囲を超えた場合、の何れかをトリガとして、前記A/D変換部から出力される検波信号を出力するように構成してもよい。
このような構成とすることで、より確実に自動同調を行なうことができるレーダ装置が実現できる。
また、本発明のレーダ装置では、前記信号切り替え部は、前記ビデオピーク検出部が、前記検波信号のうちメインバングに相当する信号の強度が最大となる制御電圧を決定した場合に、その出力を前記検波信号から前記IF信号に切り替えるように構成してもよい。
このような構成とすることで、より確実に自動同調を行なうことができるレーダ装置が実現できる。
また、本発明のレーダ装置では、前記検波器から出力される検波信号と、前記ミキサから出力される未検波のIF信号とを時分割的に選択し、前記A/D変換部に出力する信号合成部と、前記A/D変換部の出力から、メインバングに相当する信号を抽出して前記信号切り替え部に出力するとともに、残りの信号または前記A/D変換部の出力を前記表示処理部に出力する信号抽出部とをさらに備え、前記IF信号及び前記検波信号を1つのA/D変換部によってA/D変換することような構成としても良い。
このような構成とすることで、1つのA/D変換部で、IF信号と検波信号をA/D変換できるようになり、コストを抑えることができる。
また、本発明のレーダ装置では、前記周波数制御部は、前記周波数推定部からの前記周波数値が、前記目標周波数近傍の第2周波数範囲に含まれる場合には、前記局部発振器に印加する制御電圧を変化させないような構成としても良い。
このような構成とすることで、より確実に自動同調を行なうことができるレーダ装置が実現できる。
また、本発明のレーダ装置では、前記周波数制御部は、前記ビデオピーク検出部において求められる、前記検波信号のうちメインバングに相当する信号の強度が最大となる前記局部発振器の制御電圧を印加した際の、前記IF信号の周波数に基づいて、前記目標周波数を修正するように構成してもよい。
このような構成とすることで、より確実に自動同調を行なうことができるレーダ装置が実現できる。
また、本発明のレーダ装置では、前記周波数制御部は、前記局部発振器に異なる制御電圧を印加した際の、前記周波数推定部で推定される周波数に基づいて、前記局部発振器の制御電圧と発振周波数の関係を較正するように構成してもよい。
このような構成とすることで、より確実に自動同調を行なうことができるレーダ装置が実現できる。
また、本発明のレーダ装置では、前記周波数推定部は、前記IF信号のうち、メインバングに相当するキャリア信号を離散フーリエ変換して得られる最大スペクトルとその近傍のスペクトルに基づいて、周波数を推定するように構成してもよい。
このような構成とすることで、周波数推定用信号の周波数推定をより高精度に行なうことができる。
また、本発明のレーダ装置では、前記周波数推定部は、複数回のレーダ探知動作にわたり平均処理された周波数値を、前記周波数制御部に対し出力するように構成してもよい。
このような構成とすることで、複数の探知周期にわたり平均した周波数推定値が得られるようになり、マグネトロンの発振周波数の微細な変動の影響を緩和できる。
本発明により、探知画像を乱すことなく自動同調を行なえるレーダ装置が実現する。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら、本発明の具体的な実施形態について説明する。
図1は、本発明を用いた第1の実施形態の、レーダ装置のブロック図である。また、図2は各部の信号波形を表わしたものである。
図1において、高周波信号(例えば9410MHz付近の高周波信号)を発生するマグネトロン1が送受切り替え部2を介してアンテナ3に接続されており、このアンテナ3から各方位に送信トリガ(図2(a))に同期して順次、パルス状の電波が送信される。送信された電波は電波の送信方位に存在する物標により反射され、アンテナ3で受信される。アンテナ3により受信された受信信号は送受切り替え部2を介してミキサ4に導かれ、ミキサ4に接続されている局部発振器5からの局部発振信号(例えば9470MHz付近の信号)と合成されることにより中間周波数帯域のIF信号(この例の場合は60MHz付近の信号。図2(b))が出力される。局部発振器5には、印加する制御電圧を調整することで、発振周波数を制御できる発振器(Voltage Controlled Oscilator、以下VCOと記載)を使用する。
ミキサ4から出力されるIF信号は、2系統に分岐され、一方はアンプ6、バンドパスフィルタ7、検波器8を経由してマルチプレクサ9(信号合成部)に、他方は直接マルチプレクサ9に入力される。バンドパスフィルタ7においては、表示用信号の持つべき周波数帯域付近の周波数の信号(この例の場合は60MHz付近の信号)以外は除去される。マルチプレクサ9は、送信トリガに同期した制御信号(図2(c))によって制御されており、IF信号の内、検波されていない、メインバング信号にあたる部分(キャリア信号)と、検波されている、メインバング信号以外の部分(映像用信号)を時分割的に合成した合成信号(図2(d))を生成する。この合成信号はアンプ10で増幅され、続くA/D変換部11において所定のサンプルクロック信号(図2(e))によってサンプリングされてデジタル信号に変換された後、信号抽出部12で再び、メインバング信号に対応するデジタル信号である周波数推定用信号(図2(g))とメインバング信号以外の信号に対応するデジタル信号である表示用信号の2つに切り分けられる。周波数推定用信号を切り出す時間間隔を制御する為の信号抽出部12の制御信号は図2(f)の通りである。なお、信号抽出部12では、マルチプレクサ9の切り替え動作に起因するノイズが周波数推定用信号に混入するのを防止するために、周波数推定用信号を切り出す時間間隔が、メインバング信号の長さより若干短く設定されている。取り出された周波数推定用信号については、周波数推定部14に入力される。一方、表示用信号については、表示処理部13において処理され、物標の探知映像が表示される。なお、信号抽出部12については、例えば、メモリによってデータを一旦蓄え、メインバングにあたる部分は周波数推定部14に対して出力するようにし、メインバング以外の信号について表示用信号として表示処理部13に対して出力するように構成すればよい。なお、表示用信号として、メインバングの部分を含む信号を用いても構わない。
周波数推定部14においては、周波数推定用信号の周波数を推定する処理が実行される。周波数推定部14において、周波数推定用信号はDFT(離散フーリエ変換)、あるいはDFTの一種でDFTを高速化した処理であるFFT(高速フーリエ変換)等の信号処理が施され、周波数領域の信号に変換された後、周波数領域において最大値をとる周波数値が求められ、周波数推定用信号の周波数値として、次の周波数制御部15に出力される。
以下、周波数推定部14における、周波数推定法について、説明する。
周波数推定部14では、周波数推定用信号の周波数領域におけるスペクトルの強度が最大となる周波数をそのまま周波数推定用信号の推定周波数として出力させても良いが、より高精度な推定の為には、周波数領域におけるスペクトルの強度が最大となる周波数のデータと、その近傍の周波数におけるデータを用いて、周波数を求めてもよい。この方法は、水中音響の分野で用いられる周波数推定法であり、田部井・上田方式とも呼ばれ、詳細は米国特許公報5,224,075に開示されている。
また、周波数推定部14では、数回のレーダの送受信動作にわたって求めた周波数を蓄積しておき、これらを平均処理した周波数を周波数制御部15に出力するようにしてもよい。その際、突発的に不自然な数値の周波数のデータがあれば、それについては、適宜取り除いてから、平均処理を行なうようにしても良い。
また、数送信にわたる周波数を求めてから平均するという処理にかえて、周波数推定部14に入力される時間領域の信号を数送信にわたって周波数推定部14に蓄積して同一サンプリングタイミングのデータ同士を加算して得られる時間領域におけるデータ列をつくり、このデータ列に対してフーリエ変換処理を施して周波数推定を行なうようにしてもよい。これは、フーリエ変換の線形性を利用した処理であり、例えば10送信分について周波数推定用信号の周波数の平均値を求める場合に、毎回周波数推定用信号のデータ列に対してフーリエ変換処理を施し周波数を推定して、10個の周波数値の平均を求めるよりも、10送信分周波数推定用信号のデータ列を蓄積しておいて同一タイミングのデータを加算して得られるデータ列をつくり、このデータ列に対して一度のフーリエ変換処理を行なって周波数を推定するほうが、平均処理にかかる負担がほぼ1/10で済むことになり、効率的である。
さて、上記説明では、周波数推定部14においてDFTあるいはDFTを高速化した処理であるFFTを行なうものとした。FFTによる演算では、周波数領域の全範囲にわたってスペクトルを求める場合、一般のDFTよりも演算速度が速い。一方、FFTでない一般のDFTを用いた演算では、周波数領域におけるデータが低い周波数から高い周波数まで順番に出力されるため、所定の周波数範囲についてスペクトルを選択的に求めることが可能である。本発明のレーダ装置のように周波数推定用信号のスペクトル分布が目標周波数値付近に限定されている場合、目標周波数値近辺のスペクトルだけを一般のDFTにより選択的に求めるようにすれば、一般のDFTによる周波数推定処理の方がFFTによる処理よりもむしろ演算速度が速くなる。また、周波数推定部14で推定された周波数を記憶しておき、次回は、前回推定された周波数付近の周波数成分だけを選択的に求めるようにしてもよい。
なお、周波数推定部14では、周波数推定用信号の時間領域におけるデータを適宜間引いた信号を用いて周波数を推定するように構成しても構わない。
また、周波数推定部14では、フーリエ変換による方法のほかに、周波数推定用信号の極値やゼロクロス点を数えることにより、同信号の周波数を推定する方法を用いても良い。
次に周波数制御部15について説明する。周波数推定部14において求められた周波数推定用信号の周波数値は周波数制御部15に入力される。入力された周波数値に基づいて、周波数制御部15は、局部発振器5に印加する制御電圧を制御して、局部発振器5で生成される局部発振信号の周波数を調整し、ミキサ4から出力されるIF信号の周波数が目標値(今回の例では60MHz)に近づくようにする。局部発振器5にはVCOを使用しているが、VCOに印加する制御電圧と発振周波数の間には、図3に示すような特性があり、この特性関数の使用周波数範囲付近(図3では発振周波数9470MHz付近)における接線の傾きについては、あらかじめ、周波数制御部15に記憶されている。周波数制御部15は、この特性関数の使用周波数範囲付近における接線の傾き(以下、簡単に「VCO特性の傾き」と表記する。)に基づいて、局部発振器5に印加する制御電圧を変更して局部発振器5の発振周波数を制御する。具体的には、例えば、目標周波数と、推定された周波数の差をVCO特性の傾きで除算して得られる電圧差分値を、前回の制御電圧に加算または減算した値を局部発振器5に印加するように制御される。
なお、周波数制御部15に入力される周波数推定用信号の周波数が所定の目標精度範囲(第2周波数範囲)、例えば58MHzから62MHzの範囲の値である場合には、局部発振器5に印加する制御電圧を変化させないような構成としても良い。こうすることで、マグネトロン1の発振周波数の変動に過剰に反応してレーダ装置の動作が不安定になるのを防止することができる。
ここで、第1の実施形態におけるレーダ装置の動作の概略を、図4のフローチャートを使って、説明する。
(S10)このステップでは、レーダ装置の送信動作が行なわれる。すなわち、マグネトロン1に送信トリガが印加され、アンテナ3からパルス状の電波が所定方位に向けて送信される。
(S11)このステップでは、送受切り替え部2から受信部に対して出力される信号から、メインバングにあたる周波数推定用信号が信号抽出部12により取り出され、周波数推定部14において周波数が推定される。
(S12)このステップでは、周波数推定部14において推定された周波数が所定の範囲(例えば58MHzから62MHzの間)に収まっているか否かが、周波数制御部14にて判断される。
(S13)このステップでは、周波数制御部15により、周波数推定部14で推定された周波数に基づいて、局部発振器5に印加する制御電圧を変更する制御が行われる。具体的には、例えば、目標周波数と、推定された周波数の差をVCO特性の傾きで除算して得られる電圧差分値を、前回の制御電圧に加算または減算した値を局部発振器5に印加する制御が行われる。
(S14)このステップでは、周波数制御部15により、局部発振器5に対し引き続き同じ制御電圧を印加する制御が行われる。
さて、VCO特性の傾きについてはレーダ装置の出荷時、所定の値がデフォルト値として周波数制御部15に記憶されているが、レーダ装置に実装される素子ごとの個体差や、レーダ装置動作中の素子の温度変化に起因する特性の変化、あるいは素子特性の経年変化等が問題となる。そのため、適宜、VCO特性関数の傾きを実測に基づいて補正することが望ましい。以下、周波数制御部15に記憶されているVCO特性の傾きを、実測に基づいて補正する方法を述べる。まず、1回目のレーダ探知動作をVCOに印加する制御電圧をV1にして行なう。その際の周波数推定用信号の周波数がF1と推定されたとする。次に、2回目のレーダ探知動作をVCOに印加する制御電圧をV2にして行なう。その際の周波数推定用信号の周波数がF2と推定されたとする。このVCOへの印加電圧を異ならせて実行される2回のレーダ探知動作に基づき、周波数制御部15におけるVCO特性の傾きを(F1−F2)/(V1−V2)に変更すればよい。
なお、この方法では、2回の実測において、マグネトロンの発振周波数が変化しないことを前提としているため、これら2回の実測は、マグネトロンの発振が安定している際に、続けて行なうことが望ましい。
なお、ここで説明したような較正は、一定時間ごとに行なわせるようにしても良いし、較正モードとしてユーザーが手動で制御して行なっても良い。また、レーダの電源を投入した際に行なわせるようにしても良い。
ところで、本発明の第1の実施形態では、マルチプレクサ9及び信号抽出部12を設け、1つのA/D変換部11によりA/D変換を行なうものについて説明したが、A/D変換部11を2つ設け、検波信号と未検波信号の2系列の信号を並列に処理することももちろん可能である。また、メインバングの抽出については、周波数推定部14において行なうような構成としても良い。
(第2の実施形態)
マグネトロンの発振周波数は一般に不安定であると説明したが、特にレーダ装置の電源投入時においてマグネトロンの発振が開始される際や、探知レンジの変更にあたって送信パルス長が変更された際は、極端に高い周波数や低い周波数になることがある。また、通常動作している場合でも、マグネトロンの発振状態の変動により、第1の実施形態のレーダ装置では周波数推定部14で推定される周波数がIF信号の周波数の目標値から大きくずれてしまい、周波数推定部14で処理できる周波数範囲から外れてしまうことがある。このような場合にも対応できるレーダ装置の構成を第2の実施形態として説明する。
第2の実施形態のレーダ装置では、粗調モード、微調モードの2つのモードを設け、周波数が比較的安定している場合には微調モード、周波数が不安定な場合には粗調モードというように、状況に応じてこれらの2つのモードを使い分けるようにする。これら2つの動作モードの変更については手動で行なうことも可能であるが、ここでは、自動的に動作モードを変更することを前提に説明することにする。
図5は、第2の実施形態の構成を表わすブロック図である。この第2の実施形態の構成では、第1の実施形態の構成に、信号切り替え部16およびビデオピーク検出部17が追加されている。
以下、図5のブロック図を用いて、第2の実施形態を説明する。
図5において、高周波信号(例えば9410MHz付近の高周波信号)を発生させるマグネトロン1が送受切り替え部2を介してアンテナ3に接続されており、このアンテナから各方位に送信トリガ(図2(a))に同期して順次パルス状の電波が送信される。送信された電波は電波の送信方位に存在する物標により反射され、アンテナ3で受信される。アンテナ3により受信された受信信号は送受切り替え部2を介してミキサ4に導かれ、ミキサ4に接続されている局部発振器5からの局部発振信号(例えば9470MHz付近の信号)と合成されることにより中間周波数帯域のIF信号(この例の場合は60MHz付近の信号。図2(b))が出力される。局部発振器5には、VCOを使用する。
ミキサ4から出力されるIF信号は、2系統に分岐され、一方はアンプ6、バンドパスフィルタ7、検波器8を経由してマルチプレクサ9に、他方は直接マルチプレクサ9に入力される。バンドパスフィルタ7においては、表示用信号の持つべき周波数帯域付近の周波数の信号(この例の場合は60MHz付近の信号)以外は除去される。
以上説明した構成・動作に関しては、微調モード、粗調モードの両動作モードに共通である。
マルチプレクサ9に信号が入力された後の信号の流れは、微調モードと粗調モードで異なるので以下順に説明する。
まず、微調モードの場合について説明する。
本発明のレーダ装置における同調処理は、原則として以下に説明する微調モードで実行される。なお、粗調モードは後述する粗調モードの実行タイミングで間欠的に実行される。
微調モードにおいて、マルチプレクサ9は、送信トリガに同期した制御信号(図2(c))によって制御されており、IF信号の内、検波されていない、メインバング信号にあたる部分(キャリア信号)と、検波されている、メインバング信号以外の部分(映像用信号)を時分割的に合成した合成信号(図2(d))を生成する。この合成信号はアンプ10で増幅され、続くA/D変換部11によってサンプリングされてデジタル信号に変換された後、信号抽出部12で再び、メインバング信号に対応するデジタル信号である周波数推定用信号と表示用信号の2つに切り分けられる。信号抽出部12の制御信号は図2(f)の通りである。また、表示用信号については、表示処理部13において処理され、物標の探知映像が表示される。なお、信号抽出部12の構成については、第1の実施形態で説明したとおりである。
周波数推定用信号は、信号切り替え部16に入力される。レーダ装置が微調モードで動作している場合、信号切り替え部16は、周波数推定部14に対して周波数推定用信号を出力する。周波数推定部14においては、第1の実施形態で説明したのと同様の手順で、周波数推定用信号の周波数が推定され、周波数制御部15に対して周波数値が出力される。
周波数制御部15においては、周波数推定部14からの周波数推定用信号の周波数値と、記憶されている局部発振器5のVCO特性の傾きをもとに、局部発振器5に印加する制御電圧を調整し、ミキサ4から出力されるIF周波数の周波数が一定値に近づくように制御される。
以下、粗調モードについて説明する。
まず、粗調モードの実行タイミングについて説明する。
粗調モードは、電源投入直後や探知レンジ変更直後、あるいは、レーダ装置が微調モードで動作している場合であって周波数推定部14において粗調モードによる局部発振周波数の調整が必要と判断された場合に実行される。周波数推定部14において、粗調モードによる調整が必要と判断されるのは具体的には、周波数推定部14で推定される周波数推定用信号の周波数値が、あらかじめ設定してある所定の周波数範囲(第1周波数範囲)、例えば、40MHzから80MHzから逸脱した場合や、周波数推定部14において推定されるIF信号の周波数値が激しく揺らいだ場合等の諸条件が考えられる。
微調モードから粗調モードに切り替わる際には、周波数推定部から信号切り替え部16に対し、周波数推定用信号をビデオピーク検出部17へ出力するよう命令信号が出力され、レーダ装置は粗調モードに動作変更される。
次に、粗調モードの処理内容について説明する。
レーダ装置が、粗調モードに切り替わると、周波数制御部15により局部発振器5に印加される制御電圧を送信ごとに順次変更させつつ、複数回レーダの送受信動作が行なわれる。
マルチプレクサ9に信号が入力されるまでの信号の流れは、微調モードと共通なので、説明を省略し、マルチプレクサ9における処理の部分から説明する。
粗調モードにおいては、マルチプレクサ9は、微調モードとは異なり、常に検波器8の側に接続するように制御される。このため、粗調モードにおける合成信号は、全期間にわたり検波された信号となる。マルチプレクサ9から出力される合成信号はアンプ10で増幅され、続くA/D変換部11によって所定のサンプルクロック信号(図2(e))でサンプリングされてデジタル信号に変換された後、信号抽出部12で、メインバング信号に対応するデジタル信号である周波数推定用信号と表示用信号の2つに切り分けられる。信号抽出部12の制御信号は図2(f)の通りである。表示用信号については、表示処理部13において処理され、物標の探知映像が表示される。
信号抽出部12から出力された、周波数推定用信号は、信号切り替え部16によって、ビデオピーク検出部17に対して入力される。
ビデオピーク検出部17では、局部発振器5に印加する制御電圧を順次変化させながら実行される複数回のレーダ探知動作にわたって、周波数推定用信号の強度を逐次検出して記憶し、この強度が最大となる局部発振器5の制御電圧を求めて周波数制御部15に対して出力する。ここで、周波数推定用信号の強度については、周波数推定用信号の最大値を用いても良いし、所定のスレッショルド値を越える周波数推定用信号の強度の積分値を用いても良い。
ビデオピーク検出部17において、周波数推定用信号の強度が最大となる局部発振器5の制御電圧が決定されると、周波数制御部15に対して、この決定された制御電圧を最終的な制御電圧として出力し、レーダ装置の動作は、微調モードに移行する。
なお、粗調モードについては、特許文献1に記載された方法等の従来から知られている別の同調技術を用いることももちろん可能である。
ここで、図6のフローチャートを参照して、第2の実施形態におけるレーダ装置の動作のうちモード変更について概略を改めて説明する。
(S20)このステップでは、レーダ装置の電源が投入された直後であるか否かが、判断される。電源投入直後はマグネトロンの発振周波数が不安定であるので、粗調モードにて同調をとることが好ましい。
(S21)このステップでは、レーダ装置の探知レンジの変更直後であるか否かが判断される。レーダの送信レンジ変更に伴い、マグネトロンで生成する送信パルスのパルス長が変更されるので、マグネトロンの周波数の変動が激しくなる。このような場合は、粗調モードによる同調を行なうことが好ましい。なお、このステップは省略可能である。
(S22)このステップでは粗調モードの動作が実行される。すなわち、局部発振器5に印加する制御電圧を順次変化させながら複数回のレーダ探知動作が実行され、ビデオピーク検出部17においては、それぞれの動作の際に、IF信号から抽出される検波されたメインバング信号の強度を逐次検出して記憶し、この強度が最大となる前記局部発振器5の制御電圧を求め、前記周波数制御部15に対して出力する。なお、粗調モードについては、一度実行されると自動的に微調モードに移行するが、微調モードに移行した直後は、周波数制御部15は求められたメインバング信号の強度が最大となる制御電圧を局部発振器5に印加して、探知動作を開始する。なお、電源投入直後等、とくにマグネトロン1の発振が不安定な場合は、粗調モードを所定回連続して実行するようにしても良い。この場合、最終的な制御電圧としては、所定回にわたり決定された制御電圧の平均値としても良い。
(S23)このステップでは微調モードの動作が実行される。微調モードについては、図4のフローチャートで説明した動作とほぼ同様である。すなわち、IF信号の内、メインバングに相当する部分の周波数が周波数推定部14において推定され、推定された周波数がほぼ一定となるように、局部発振器5に印加される制御電圧が周波数制御部15により制御される。
(S24)このステップでは、微調モードの実行中に、粗調モードにモード変更することが必要であるか否かが判断される。すなわち、周波数推定部14で推定される周波数推定用信号の周波数値が、あらかじめ設定してある所定の周波数範囲、(第1周波数範囲)例えば、40MHzから80MHzから逸脱しているか否かや、周波数推定部14において推定されるIF信号の周波数値の激しく変動しているか否かが判断される。これらの判断条件からモード変更が必要と判断されれば、レーダ装置の動作は粗調モードに移行する。
さて、最後に、粗調モードにおいて求められた局部発振器5の制御電圧を利用して、周波数制御部15に設定されている目標周波数を修正する方法について説明する。
粗調モードで求められた、周波数推定用信号の強度を最大にする局部発振器5の制御電圧と、あらかじめ周波数制御部15に記憶されている目標周波数に対応する制御電圧が、一致しないことがある。これは、バンドバスフィルタ7の特性が、製造段階で発生する誤差に起因してレーダ装置毎にまちまちである為であり、周波数制御部15にデフォルトで設定されている目標周波数を目標値としたままで、微調モードの動作を行なった場合は最良の探知画像を得ることができないことになる。この目標周波数を粗調モードでの動作の結果分かった周波数推定用信号の強度を最大にする制御電圧に対応した周波数に変更すれば、このような不具合を解消することができる。
具体的には、粗調モードの際、ビデオピーク検出部17において求められる、周波数推定用信号の強度が最大となる局部発振器5の制御電圧に、局部発振器5の制御電圧を設定して、微調モードの動作を行ない、その際推定されるIF信号の周波数を微調モードにおける新たな目標周波数として設定するようにする。このような、周波数制御部15における目標周波数の修正を、粗調モード実行後に行なうようにすれば、微調モードにおける動作をより好適に実行できるようになる。
なお、ここでは、周波数推定用信号の強度が最大となる局部発振器5の制御電圧が決定される時点と、決定された最良の同調電圧に設定して動作させて周波数推定部において周波数の推定を行なう時点において、マグネトロン1の発振周波数がほぼ同一であることを前提としているため、この目標周波数の修正は、なるべくマグネトロン1の発振が安定している際に、短時間に行なうことが望ましい。例えば、粗調モードにおいて最適な局部発振器5の制御電圧が決定された直後にこの修正を実行するようにすればよい。
ところで、本発明の第2の実施形態では、マルチプレクサ9及び信号抽出部12を設け、1つのA/D変換部11によりA/D変換を行なうものについて説明したが、A/D変換部11を2つ設け、検波信号と未検波信号の2系列の信号を並列に処理することももちろん可能である。また、メインバングの抽出については周波数推定部14や、ビデオピーク検出部17、あるいは信号切り替え部16において行なうようにしても良い。このように検波信号と未検波信号を並列処理する構成にすれば、周波数推定用信号の強度が最大となる局部発振器5の制御電圧と、それに対応する目標周波数の補正値を同時に検出することができるようになり、より正確な周波数制御部15における目標周波数の補正値を得ることが可能となる。
本発明の第1の実施形態のブロック図。 各部の信号波形 局部発振器の制御電圧と発振周波数の特性関数。 本発明の第1の実施形態のフローチャート。 本発明の第2の実施形態のブロック図。 本発明の第2の実施形態のフローチャート。 従来のレーダ装置のブロック図。 (A)(B)従来技術の問題点を説明するための図。 その他の従来のレーダ装置のブロック図。
符号の説明
1 マグネトロン
2 送受切り替え部
3 アンテナ
4 ミキサ
5 局部発振器
6 アンプ
7 バンドパスフィルタ
8 検波器
9 マルチプレクサ
10 アンプ
11 A/D変換部
12 信号抽出部
13 表示部
14 周波数推定部
15 周波数制御部
16 信号切り替え部
17 ビデオピーク検出部

Claims (11)

  1. 電波を送信し、物標からの反射波を受信するアンテナと、
    マグネトロンからの高周波信号を前記アンテナに供給すると共に、前記アンテナからの信号を出力する送受切り替え部と、
    前記送受切り替え部から出力される信号と、局部発振器で生成される局部発振信号とを合成し、中間周波数帯域のIF信号を出力するミキサと、
    前記IF信号をフィルタリングするバンドパスフィルタと、
    前記バンドパスフィルタから出力される信号を検波して検波信号を出力する検波器と、
    前記IF信号及び前記検波信号をA/D変換するA/D変換部と、
    前記A/D変換後の前記検波信号を処理して物標の探知映像を表示する表示処理部と、
    前記A/D変換後の前記IF信号のうち、メインバングに相当するキャリア信号の周波数値をフーリエ変換によって推定する周波数推定部と、
    前記ミキサから出力される前記IF信号の周波数が所定の目標周波数に近づくように、前記周波数推定部で推定された周波数に基づいて、前記局部発振器に印加する制御電圧を制御する周波数制御部とを備えたことを特徴とするレーダ装置。
  2. 請求項1に記載のレーダ装置において、
    前記検波器から出力される検波信号と、前記ミキサから出力される未検波のIF信号とを時分割的に選択し、前記A/D変換部に出力する信号合成部と、
    前記A/D変換部の出力から、メインバングに相当する信号を抽出して前記周波数推定部に出力するとともに、残りの信号または前記A/D変換部の出力を前記表示処理部に出力する信号抽出部とをさらに備え、
    前記IF信号及び前記検波信号を1つのA/D変換部によってA/D変換することを特徴とするレーダ装置。
  3. 電波を送信し、物標からの反射波を受信するアンテナと、
    マグネトロンからの高周波信号を前記アンテナに供給すると共に、前記アンテナからの信号を出力する送受切り替え部と、
    前記送受切り替え部から出力される信号と、局部発振器で生成される局部発振信号とを合成し、中間周波数帯域のIF信号を出力するミキサと、
    前記IF信号をフィルタリングするバンドパスフィルタと、
    前記バンドパスフィルタから出力される信号を検波して検波信号を出力する検波器と、
    前記IF信号及び前記検波信号をA/D変換するA/D変換部と、
    A/D変換後の前記検波信号を処理して物標の探知映像を表示する表示処理部と、
    所定の条件に基づいて、前記A/D変換部から出力される検波信号とIF信号とを選択的に出力する信号切り替え部と、
    前記A/D変換後の検波信号を入力とし、前記局部発振器に印加する制御電圧を順次変化させながら実行される複数回のレーダ探知動作にわたり前記検波信号のうちメインバングに相当する信号の強度を逐次検出して記憶し、該強度が最大となる前記局部発振器の制御電圧を求めて前記周波数制御部に対して出力するビデオピーク検出部と、
    前記A/D変換後のIF信号を入力とし、前記IF信号のうち、メインバングに相当するキャリア信号の周波数値を推定する周波数推定部と、
    前記ミキサから出力される前記IF信号の周波数が所定の目標周波数に近づくように、前記ビデオピーク検出部で検出された前記局部発振器の制御電圧或いは前記周波数推定部で推定された周波数に基づいて、前記局部発振器に印加する制御電圧を制御する周波数制御部とを備えたことを特徴とするレーダ装置。
  4. 請求項3に記載のレーダ装置において、
    前記信号切り替え部は、電源投入直後、前記周波数推定部で推定された周波数が予め定めた第1周波数範囲から逸脱している場合、或いは推定された周波数の変動量が所定の許容範囲を超えた場合、の何れかをトリガとして、前記A/D変換部から出力される検波信号を出力することを特徴とするレーダ装置。
  5. 請求項4に記載のレーダ装置において、
    前記信号切り替え部は、前記ビデオピーク検出部が、前記検波信号のうちメインバングに相当する信号の強度が最大となる制御電圧を決定した場合に、その出力を前記検波信号から前記IF信号に切り替えることを特徴とするレーダ装置。
  6. 請求項3に記載のレーダ装置において、
    前記検波器から出力される検波信号と、前記ミキサから出力される未検波のIF信号とを時分割的に選択し、前記A/D変換部に出力する信号合成部と、
    前記A/D変換部の出力から、メインバングに相当する信号を抽出して前記信号切り替え部に出力するとともに、残りの信号または前記A/D変換部の出力を前記表示処理部に出力する信号抽出部とをさらに備え、
    前記IF信号及び前記検波信号を1つのA/D変換部によってA/D変換することを特徴とするレーダ装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載のレーダ装置において、
    前記周波数制御部は、前記周波数推定部からの前記周波数値が、前記目標周波数近傍の第2周波数範囲に含まれる場合には、前記局部発振器に印加する制御電圧を変化させないことを特徴とするレーダ装置。
  8. 請求項3乃至5の何れかに記載のレーダ装置において、
    前記周波数制御部は、前記ビデオピーク検出部において求められる、前記検波信号のうちメインバングに相当する信号の強度が最大となる前記局部発振器の制御電圧を印加した際の、前記IF信号の周波数に基づいて、前記目標周波数を修正することを特徴とするレーダ装置。
  9. 請求項1乃至8の何れかに記載のレーダ装置において、
    前記周波数制御部は、前記局部発振器に異なる制御電圧を印加した際の、前記周波数推定部で推定される周波数に基づいて、前記局部発振器の制御電圧と発振周波数の関係を較正することを特徴とするレーダ装置。
  10. 請求項1乃至9の何れかに記載のレーダ装置において、
    前記周波数推定部は、前記IF信号のうち、メインバングに相当するキャリア信号を離散フーリエ変換して得られる最大スペクトルとその近傍のスペクトルに基づいて、周波数を推定することを特徴とするレーダ装置。
  11. 請求項1乃至10の何れかに記載のレーダ装置において、
    前記周波数推定部は、複数回のレーダ探知動作にわたり平均処理された周波数値を、前記周波数制御部に対し出力することを特徴とするレーダ装置。
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