JP2007333473A - ソーナーシステムおよびその位相誤差補正方法 - Google Patents

ソーナーシステムおよびその位相誤差補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インコヒーレントな残響又は雑音レベルに対して目標エコーのレベルが不十分で、合成開口画像のフォーカスが合わずに画像がぼやける場合も、高精度且つフォーカスの合った合成開口ソーナー画像を得るソーナーシステムおよびその位相誤差補正方法を提供する。
【解決手段】ピング毎にオーバーラップする第1および第2受信信号11、21が入力される入力装置10、20、これら受信信号11、21とマスクパターンとを乗算する乗算器30、この乗算器30の出力に基づき合成開口画像を得る合成開口処理器40、受信信号に基づくマスクパターンを発生するマスクパターン発生部50および合成開口画像を表示する表示装置60を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明はソーナーシステムおよびその位相誤差補正方法に関し、特に合成開口ソーナーシステムおよびその位相誤差補正方法に関する。
合成開口ソーナー(Synthetic Aperture Sonar: SAS)システム又は装置は、低周波音響に固有の問題である空間分解能の低さを合成開口処理により改善されたソーナーシステムであり、海面等の精密な画像を取得するために使用されている。合成開口処理は、レーダー分野で既に実用化されているが、位相擾乱の大きい水中音響への適用に当たっては、位相誤差補正の技術的困難性からソーナー分野への実用化が遅れている。
合成開口ソーナーシステムおよびその位相誤差補正技術については幾つかの技術文献に開示されている。実開口アレイを2個のバーニアにより分割するオーバーラップ方式の動揺補正を行う合成開口ソーナー及び合成開口処理方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。また、処理された合成開口レーダー再生画像から複数の孤立点を抽出し、孤立点について位相誤差を算出し、度数分布の最も高い位相誤差を用いて位相補償を行うレーダー信号処理装置および方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2002−214341号公報(第5−6頁、第1図) 特開2003−130950号公報(第5頁、第1図)
合成開口ソーナーシステムでは、レーダー技術分野における合成開口処理技術により高精度化を図ることを意図している。しかし、位相擾乱の大きい水中音響への適用には、位相誤差補正の技術的困難性のために、ソーナー分野への実用化が遅れている。即ち、合成開口ソーナーは、広い指向性の送受波器による複数ピングデータを蓄積、処理し、仮想的な長いアレイ(合成開口アレイ)を構成することで、シャープな指向性のソーナー画像を生成する。しかし、ソーナー・プラットフォームの動揺や水中音速の擾乱等の影響により、ピングデータに位相誤差が重畳すると、ソーナー画像のフォーカスが合わず、ぼやけた映像となってしまうので、データに重畳した位相誤差を検出、補正する位相誤差補正方式が提案されている。
しかし、従来の位相誤差補正処理では、ピング毎にオーバーラップする空間サンプルを生成し、両ピングの受信信号を比較することでピング間の位相誤差を検出し、位相補正を行っている。データが間引きされた画像処理段階でこの位相誤差検出を実装する場合には、両ピングデータに現れる同一目標エコーを検出し、両データ間の位相差を求めることで実現できる。しかし、この従来方式は目標エコーのレベルが十分に強いことを前提とし、インコヒーレントな残響、雑音の影響を無視している。
例えば、従来方式での位相誤差検出を実施する場合には、コヒーレンスが最も高い目標エコーから位相を抽出するため受信信号のピーク検出を行う。目標エコーのレベルが残響、雑音に対して十分に高ければ、目標エコーがピーク検出されて正しい位相情報が抽出できる。しかし、目標エコーのレベルが不十分な場合には、インコヒーレントな残響や雑音がピーク検出されて誤った位相情報が抽出される可能性が高くなる。その結果、従来方式ではインコヒーレントな残響又は雑音レベルに対して目標エコーのレベルが不十分な場合には、合成開口画像のフォーカスが合わず、画像がぼやけてしまうという課題であった。
更に、合成開口ソーナーは、一般的に広い指向性の送受波器を使用するため、指向性ゲインが低く、また合成開口処理における合成開口ゲインも得られず、インコヒーレントな残響、雑音(ノイズ)に対して十分なSN比又はSR比が得られないので、受信信号から目標エコーが十分に強くない場合には、受信信号における目標エコーの存在領域の推定が困難であるという課題があった。
本発明は、従来技術の上述した課題に鑑みなされたものであり、斯かる課題を解消又は軽減可能にするソーナー装置システムおよびその位相誤差補正方法を提供することを目的とする。
前述の課題を解決するため本発明のソーナーシステムおよびその位相誤差補正方法は次のような特徴的な構成を採用している。
(1)ピング毎にオーバーラップする第1および第2受信信号の入力装置と、
前記受信信号に基づくマスクパターンを発生するマスクパターン発生部と、
前記受信信号および前記マスクパターンに基づき合成開口処理を行う合成開口処理器とを備えるソーナーシステム。
(2)前記受信装置および前記合成開口処理器間に、前記受信信号と前記マスクパターンを乗算する乗算器を有する上記(1)のソーナーシステム。
(3)前記合成開口処理器は、前記受信信号の位相差を検出する位相差検出処理部と、該位相差検出処理部の出力と前記第2受信信号を乗算する乗算器と、該乗算器の出力に基づき合成開口処理を行う合成開口処理部とを含む上記(1)又は(2)のソーナーシステム。
(4)前記マスクパターン発生部は、同様のマスクパターン生成処理を行う1対のマスクパターン処理部と、該1対のマスクパターン処理部間に設けられ合成開口処理の逆処理を行う逆処理部とを含む上記(1)、(2)又は(3)のソーナーシステム。
(5)前記合成開口処理器からの合成開口処理画像を表示する表示装置を備える上記(1)乃至(4)の何れかのソーナーシステム。
(6)ピング毎にオーバーラップする空間サンプルに相当する第1および第2受信信号を読み込むステップと、
前記第1および第2受信信号の位相誤差補正項を推定するステップと、
前記位相誤差補正項と前記第2受信信号を乗算して合成開口画像を得るステップと、
前記合成開口画像のフォーカスが不十分なとき目標が存在する可能性の高い領域を抽出し、それ以外の領域をマスキングするマスクパターンを生成するステップと、
前記生成された合成開口画像のマスクパターンに合成開口処理の逆処理を適用して受信信号領域に写像するステップと、
前記合成開口画像マスクパターンの写像結果に対してマスクパターン生成処理を行って受信信号のマスクパターンを生成するステップと、
前記マスクパターンを前記第1および第2受信信号に乗算して前記位相誤差検出処理の入力とするステップとを備えるソーナーシステムの位相誤差補正方法。
(7)前記合成開口処理は、レンジ・マイグレーション・アルゴリズムを適用する上記(6)のソーナーシステムの位相誤差補正方法。
(8)前記マスクパターン生成処理は、正規化された各座標データの四方のデータ「1」又は「0」のレベル数に基づいてデータ置換して行う上記(6)又は(7)のソーナーシステムの位相誤差補正方法。
(9)前記データ置換は、前記四方のデータレベル「1」が2以上か否かに基づいて行う上記(8)のソーナーシステムの位相誤差補正方法。
本発明のソーナーシステムおよびその位相誤差補正方法によると、次の如き実用上の顕著な効果が得られる。第1に、位相誤差が重畳した受信信号から、フォーカスの合った合成開口ソーナー画像を得ることが可能である。その理由は、受信信号の位相誤差検出処理において、インコヒーレントな残像や雑音の影響を適切なマスキングにより除外し、画像化対象とする目標エコーから位相誤差を高精度で抽出し、補正可能にするためである。第2に、受信信号において、目標エコーのSN比又はSR比が不十分な場合においても、目標エコーの存在領域が高精度で推定可能である。その理由は、合成開口ゲインが得られている合成開口画像の情報に基づいて、受信信号領域における目標エコーの存在領域が推定できるからである。
以下、本発明によるソーナーシステムおよびその位相誤差補正方法の好適実施形態の構成および動作を、添付図面を参照して詳細に説明する。
先ず、図1は、本発明によるソーナーシステムの好適実施形態の構成を示す機能ブロック図である。このソーナーシステムは、1対の入力装置10、20、乗算器30、合成開口処理器40、マスクパターン発生部50および表示装置60により構成されている。
ここで、合成開口処理器40は、位相誤差検出処理部41、乗算器42および合成開口処理部43を含んでいる。また、マスクパターン発生部50は、マスクパターン生成処理部51、逆処理部52およびマスクパターン生成処理部53を含んでいる。更に、表示装置60は、合成開口画像表示部61を含んでいる。
入力装置10および20には、ピング毎にオーバーラップする2つの受信信号(第1受信信号および第2受信信号)11および21が入力される。入力装置10、20の受信信号11、21は、乗算器30に入力され、マスクパターン発生部50にて生成された受信信号のマスクパターンに乗算する。乗算器30の乗算結果は、合成開口処理器40に入力される。そして、2つの受信信号11、21から位相誤差を検出、補正して合成開口画像を生成する。合成開口処理器40からの合成開口画像は、マスクパターン発生部50および表示装置60に入力される。そして、マスクパターン発生部50は、受信信号のマスクパターンを生成する。表示装置60は、合成開口画像を表示する。
合成開口処理器40について詳述する。位相誤差検出処理部41は、上述した2つの受信信号11、21から位相誤差を検出し、位相誤差補正項を生成する。乗算器42は、位相誤差検出処理部41からの位相誤差補正項と受信信号21の乗算を行う。合成開口処理部43は、一般的な合成開口処理であるレンジ・マイグレーション・アルゴリズムにより合成開口画像を生成する。
次に、マスクパターン発生部50について詳述する。マスクパターン生成処理部51は、上述した合成開口画像から目標が存在する可能性の高いエリアを抽出し、それ以外のエリアをマスクしたマスクパターンを生成する。逆処理部52は、合成開口画像のマスクパターンに対して合成開口処理の逆処理を行い、受信信号領域への写像データを生成する。マスクパターン生成処理部53は、写像データに対してマスクパターン生成処理部51と同様の処理を行い、受信信号のマスクパターンを生成する。
次に、図1のブロック図および図2のフローチャートを参照して本発明によるソーナーシステムの好適実施形態の動作を詳細に説明する。
先ず、1対の入力装置10および20に受信信号が入力される(ステップA0)。ここで、入力装置10および20に入力され且つ受信される受信信号11および21は、レンジ−アジマス方向にそれぞれM×N個の複素行列データである。
次に、後述するステップA9でマスクパターン発生部50において計算されたM×N整数行列で与えられるマスクパターンと、受信装置10および20の受信信号11および21の要素積をそれぞれ求める(ステップA1)。ここで、マスクパターンの行列要素がとる値は、0又は1の何れかである。
尚、初期状態ではステップA9が実施されておらず、従ってマスクパターンが求められていないので、初期値として行列要素が全て1のマスクパターンを使用することとする。
次に、ステップA1でマスクされた受信信号11、21の共役積の絶対値をとってパワーを求め、レンジ方向にピーク検出を行うことによりN個のピークレンジを算出する(ステップA2)。その後、受信信号11、21の各アジマスビンについて、ピークレンジに相当するデータの位相差を算出することにより位相誤差の推定値を算出する(ステップA3)。ここで、位相差の算出は、両データの共役積をパワーで割ることにより得られる。
次に、各アジマスビンの位相差をアジマス方向に累積積をとることにより、M×N個の複素行列データである位相誤差補正項を求め、即ち累積積を算出する(ステップA4)。更に、合成開口処理器40の乗算器42により、位相誤差補正項とマスクされていない受信信号21との行列要素積をとり、レンジ・マイグレーション・アルゴリズムによって合成開口画像を求め、即ち合成開口処理を行う(ステップA5)。
この特定の実施形態において使用されるレンジ・マイグレーション・アルゴリズムは、ω−K法、Wavenumber-Domain法等の別名でも知られている一般的な合成開口処理アルゴリズムである。この処理アルゴリズムを、図3を参照して説明する。この処理アルゴリズムは、図3(A)に示す如く、ステップB01〜ステップB04の4つのステップよりなる。
先ず、受信信号を2次元FFT(高速フーリエ変換)によりレンジ−アジマス領域からω−Kx領域に変換する(ステップB01)。次に、ω−Kx領域での空間チャープ参照関数およびレンジカーバチャ補正項に相当する位相関数を積算する(ステップB02)。続いて、レンジカーバチャのω座標依存性を座標変換ω→Krにより除去するStolt補間を行う(ステップB03)。最後に、このStolt補間結果を2次元IFFT(高速フーリエ逆変換)によりKr−Kx領域からレンジ−アジマス領域に変換する(ステップB04)。
再び図2のフローチャートに戻って、マスクパターン適用の可否を判断する(ステップA6)。先ず、ステップA7〜A9およびステップA1〜A4が実施されてフォーカスの合った合成開口画像が得られている場合(ステップA6:Y)には、合成開口画像を表示する(ステップA10)。ステップA7〜A9およびステップA1〜A4が未実施の場合(ステップA6:N)には、ステップA7以降へ進む。即ち、合成開口画像のレベル情報から目標が存在する可能性の高い領域を抽出し、マスクパターンを生成する(ステップA7)。
ここで、図4のフローチャートを参照して上述したステップA7の動作を説明する。このステップA7は、ステップC1〜ステップC3の3つのステップよりなる。ステップC1では、所定の閾値以上のパワーが得られている座標の抽出、即ち閾値検出を行う。ステップC2では、ステップC1で閾値検出された座標のレベルを「1」、それ以外の座標のレベルを「0」とするレベル正規化を行う。ステップC3は、ステップC2で得られた値「0」の座標集合について隣接する4(即ち、上下左右)データのレベルを参照し、レベル「1」のデータが2個以上ある場合には当該データレベルを「1」に置換することによりマスクパターンを得る。
次に、上述したステップC3の動作の1例を図5に示す。図5は、左側にデータ置換前の状態の1例を示し、右側にデータ置換後の状態を示す。図5中、レベル「0」を白で、レベル「1」を黒で示している。データ置換前に対してステップC3のデータ置換後は、レベル「1」のデータ領域を若干拡大し、レベル「1」に囲まれて残っているレベル「0」のデータ領域をレベル「1」に塗り潰す効果を持つ。
再度図2に戻って説明を続ける。ステップA7で得られた合成開口画像のマスクパターンについて合成開口処理の逆処理を行い、マスクパターンを受信信号領域に写像する(ステップA8)。この合成開口処理の逆処理を、図3(B)に示す。この処理は、合成開口データについてステップB11〜B14の4つのステップにより受信信号を得る。
先ず、ステップB11では、合成開口画像を2次元FFTによりレンジ−アジマス領域からKr−Kx領域に変換する。次に、ステップB12では、合成開口処理とは逆に、レンジカーバチャのω座標依存性を座標変換Kr→ωにより回復する逆Stolt補間を行う。更に、ステップB13では、ω−Kx領域での空間チャープ参照関数およびレンジカーバチャ補正項に相当する位相関数を除算する。最後に、ステップB14では、位相関数除算結果を2次元IFFTによりω−Kx領域からレンジ−アジマス領域に変換する。
最後に、図2のステップA9では、ステップA8の写像データについてステップA7と同様処理を行い、受信信号のマスクパターンを生成する。このマスクパターンは、M×Nの整数行列で、行列要素は「1」又は「0」の何れかとなる。生成した受信信号のマスクパターンは、上述の如くステップA1にフィードバックされ、受信信号11および21に適用される。
そして、ステップA2〜A4は、マスクパターンが適用された受信信号11および21で位相誤差補正項を生成する。ステップA5は、マスクパターンが適用された受信信号11および21から生成した位相誤差補正項を受信信号21に適用し、合成開口処理を行う。そしてステップA6を介して得られた合成開口画像を表示する(ステップA10)。
以上、本発明によるソーナーシステムの好適実施形態について詳述した。次に、本発明の他の実施形態について説明する。
本発明の第2実施形態では、図2のステップA5の合成開口処理において、図3のレンジ・マイグレーション・アルゴリズム以外の合成開口処理アルゴリズムを使用するものである。一般的に知られている他の合成開口処理アルゴリズムとしては、レンジドップラー・アルゴリズム、チャープスケーリング・アルゴリズム、SPECAN・アルゴリズム等が挙げられる。
また、レンジ・マイグレーション・アルゴリズム以外の合成開口処理アルゴリズムを使用する場合には、図3の合成開口処理の逆処理も、それぞれの合成開口処理アルゴリズムの逆処理となる。異なる合成開口処理アルゴリズムを適用した場合には、特にフォーカスの合っていない合成開口画像において若干の相違が出ることがあるが、その後段のマスクパターン生成処理(ステップA7)でアルゴリズム固有の相違はほぼ吸収されるため、本発明の効果に及ぼす影響は極めて小さく、上述した好適又は第1実施形態と略同じ結果が得られる。
次に、本発明によるソーナーシステムの第3実施形態について図2および図4を参照して説明する。本発明の第3実施形態は、図2のステップA7のマスクパターン生成処理において、図4のステップC2でデータのレベルを「1」に置換せず、合成開口画像における当該座標のデータ値をそのまま使用する方法である。この実施形態の場合には、ステップA8で得られる受信信号の写像データは、受信信号11および21の特徴を強く残した結果となる。よって、ステップA9で生成されるマスクパターンは、受信信号に対して直接閾値検出を行ってマスクパターン生成を行った結果と近いものとなる。
従って、受信信号に目標エコーが十分強く表れている場合には、この実施形態は第1実施形態と略同等の効果が得られることが予想できる。しかし、受信信号における目標エコーのレベルが十分強くない場合には、目標エコー付近に発生する残響や雑音の影響を受け易く、
第1実施形態に比べてランダム性の強いマスクパターンとなる。
次に、本発明の第4実施形態について図2および図4を参照して説明する。本発明の第4実施形態は、図2のステップA7のマスクパターン生成処理において、図4のステップC3におけるデータ置換の判定基準を、上下左右に隣接する4データのうちレベル「1」のデータが2以上とせず、他の条件とする方法である。他の条件としては、例えば、隣接する4データのうちレベル「1」のデータが1以上、3以上、4個等が挙げられる。また、データ置換を行わないという方法も挙げられる。この実施形態を適用した場合には、ステップA7で得られる合成開口画像のマスクパターンは、第1実施形態と比べて異なる様相となる。
データ置換は、レベル「1」のデータ領域を拡大する方向に作用する処理である。よって、この拡大率が小さければ、ステップA9で生成される受信信号のマスクパターンもレベル「1」のデータ領域が小さく抑えられる。逆に拡大率が大きければ、ステップA9で生成される受信信号のマスクパターンはレベル「1」のデータ領域が大きめになる。
以上、本発明によるソーナーシステムおよびその位相誤差補正方法の幾つかの実施形態について詳述した。しかし、これらの実施形態は本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨や精神を逸脱することなく特定用途に応じて種々の変形変更が可能であること、当業者には容易に理解できよう。
本発明によるソーナーシステムの好適実施形態のシステム構成を示すブロック図である。 図1に示すソーナーシステムの全体動作を示すフローチャートである。 図2中のステップの詳細ステップを示すフローチャートであり、(A)は合成開口処理ステップ、(B)は合成開口処理の逆処理(インバース処理)の具体例である。 図2中のマスクパターン生成ステップの詳細を示すフローチャートである。 図2中の位相誤差算出ステップにおけるデータ置換の具体例を示す図である。
符号の説明
10、20 入力装置
11 第1受信信号
21 第2受信信号
30、42 乗算器
40 合成開口処理器
41 位相誤差検出処理部
43 合成開口処理部
50 マスクパターン発生部
51、53 マスクパターン生成処理部
52 逆処理部(インバース処理)
60 表示装置


Claims (9)

  1. ピング毎にオーバーラップする第1および第2受信信号の入力装置と、
    前記受信信号に基づくマスクパターンを発生するマスクパターン発生部と、
    前記受信信号および前記マスクパターンに基づき合成開口処理を行う合成開口処理器とを備えることを特徴とするソーナーシステム。
  2. 前記受信装置および前記合成開口処理器間に、前記受信信号と前記マスクパターンを乗算する乗算器を有することを特徴とする請求項1に記載のソーナーシステム。
  3. 前記合成開口処理器は、前記受信信号の位相差を検出する位相差検出処理部と、該位相差検出処理部の出力と前記第2受信信号を乗算する乗算器と、該乗算器の出力に基づき合成開口処理を行う合成開口処理部とを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のソーナーシステム。
  4. 前記マスクパターン発生部は、同様のマスクパターン生成処理を行う1対のマスクパターン処理部と、該1対のマスクパターン処理部間に設けられ合成開口処理の逆処理を行う逆処理部とを含むことを特徴とする請求項1、2又は3に記載のソーナーシステム。
  5. 前記合成開口処理器からの合成開口処理画像を表示する表示装置を備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のソーナーシステム。
  6. ピング毎にオーバーラップする空間サンプルに相当する第1および第2受信信号を読み込むステップと、
    前記第1および第2受信信号の位相誤差補正項を推定するステップと、
    前記位相誤差補正項と前記第2受信信号を乗算して合成開口画像を得るステップと、
    前記合成開口画像のフォーカスが不十分なとき目標が存在する可能性の高い領域を抽出し、それ以外の領域をマスキングするマスクパターンを生成するステップと、
    前記生成された合成開口画像のマスクパターンに合成開口処理の逆処理を適用して受信信号領域に写像するステップと、
    前記合成開口画像マスクパターンの写像結果に対してマスクパターン生成処理を行って受信信号のマスクパターンを生成するステップと、
    前記マスクパターンを前記第1および第2受信信号に乗算して前記位相誤差検出処理の入力とするステップとを備えることを特徴とするソーナーシステムの位相誤差補正方法。
  7. 前記合成開口処理は、レンジ・マイグレーション・アルゴリズムを適用することを特徴とする請求項6に記載のソーナーシステムの位相誤差補正方法。
  8. 前記マスクパターン生成処理は、正規化された各座標データの四方のデータ「1」又は「0」のレベル数に基づいてデータ置換して行うことを特徴とする請求項6又は7に記載のソーナーシステムの位相誤差補正方法。
  9. 前記データ置換は、前記四方のデータレベル「1」が2以上か否かに基づいて行うことを特徴とする請求項8に記載のソーナーシステムの位相誤差補正方法。
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