JP2007331619A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】操縦安定性、ユニフォミティー、耐久性能を向上し、さらに軽量化が図られる空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】RFL接着液で処理されたポリオレフィンケトンコードからなる少なくとも1枚のカーカスプライで構成されたカーカス3を備えた空気入りラジアルタイヤTであって、前記ポリオレフィンケトンコードの強度が8cN/dtex以上、2%伸張時モジュラスが1.5〜2.5cN/dtex、2cN/dtex荷重時の伸び率と150℃での乾熱収縮率との和である寸法安定性指数が2.0〜3.0、かつ、コード曲げ硬さが5〜10cNの範囲にある。
【選択図】図1
【解決手段】RFL接着液で処理されたポリオレフィンケトンコードからなる少なくとも1枚のカーカスプライで構成されたカーカス3を備えた空気入りラジアルタイヤTであって、前記ポリオレフィンケトンコードの強度が8cN/dtex以上、2%伸張時モジュラスが1.5〜2.5cN/dtex、2cN/dtex荷重時の伸び率と150℃での乾熱収縮率との和である寸法安定性指数が2.0〜3.0、かつ、コード曲げ硬さが5〜10cNの範囲にある。
【選択図】図1
Description
本発明は、空気入りラジアルタイヤに関し、特に、ポリオレフィンケトンコードをカーカスに用いた空気入りラジアルタイヤに関する。
従来の空気入りラジアルタイヤ、特に乗用車用の小型タイヤのカーカスには、レーヨンやポリエステルコードが使用されている。
しかしながら、レーヨンは、寸法安定性に優れているものの強度が低いため軽量化が難しく、また、原料がパルプであることから生産量が縮小傾向にある。これに対し、ポリエステルは、高速紡糸など紡糸技術の向上に伴う高強度化及びレーヨンに比べて安価なことから、現在ではカーカス用補強材の主流となっている。しかし、ポリエステルはレーヨンに比べてモジュラスが低く、また寸法安定性が劣るため、操縦安定性の低下やユニフォミティー、プライジョイントの凹凸をサイドウォールに生じやすいなどの問題点がある。
ポリオレフィンケトン繊維は、レーヨンやポリエステルに比べて、高強度、高モジュラスである上に、良好な耐熱性や寸法安定性を有することから、各種の産業用資材用途として使用することが期待されている。このような特性に着目しタイヤコードにも使用する試みが多数検討されている(特許文献1〜3など)。
しかし、従来の提案では、いずれもこのポリオレフィンケトン繊維の優れた特性が活かされているとはいえず、特にタイヤの操縦安定性やユニフォミティー、さらには耐久性能を向上する観点において十分な性能を発揮するに至っていないのが現状である。
特開2001−341504号公報
特開2000−142025号公報
特開2000−190705号公報
特に近年では、タイヤの軽量化、低燃費化、省資源化、コスト削減、生産性向上等を目的として、上記カーカスの積層数の低減、コードの打ち込み本数の低減、コードの細糸化等により補強材の使用量を削減することが要請されている。
本発明の目的は、上記従来の問題を解消し、ポリオレフィンケトン繊維の特性を活かして操縦安定性、ユニフォミティー、耐久性能を向上し、さらに軽量化が図られる空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
RFLなどの接着処理液を用いてポリオレフィンケトン繊維からなるタイヤコードを接着処理した場合、接着処理液中にコードをディップし接着処理液を付着、含浸させた後、高温オーブン内においてコードに付着した接着処理液が乾燥し樹脂化することで、ポリオレフィンケトン繊維が癒着してその自由度が低下し、コードの強伸度やモジュラスなどの引張特性や収縮特性が低下してしまう。そのため、タイヤ中でコード伸長時にポリオレフィンケトン繊維に均一に応力がかからず、コードが本来有する特性を発揮できず、低い強力で破断したり、伸びや収縮が大きくなる。
そこで、本発明者は、上記従来技術の問題を解決するため、RFLなどの接着処理液中での処理、乾燥、熱処理条件に着目し鋭意研究した結果、ポリオレフィンケトン繊維の優れた引張特性や収縮特性を発揮させることができるポリオレフィンケトン繊維の接着処理条件を見出しカーカス用に好適なタイヤコードを得て本発明に到達したものである。
すなわち、本発明の空気入りラジアルタイヤは、RFL接着液で処理されたポリオレフィンケトンコードからなる少なくとも1枚のカーカスプライで構成されたカーカスを備えた空気入りラジアルタイヤであって、前記ポリオレフィンケトンコードの強度が8cN/dtex以上、2%伸張時モジュラスが1.5〜2.5cN/dtex、2cN/dtex荷重時の伸び率と150℃での乾熱収縮率との和である寸法安定性指数が2.0〜3.0、かつ、コード曲げ硬さが5〜10cNの範囲にあることを特徴とする。
本発明においては、前記乾熱収縮率が1%未満であることが特に好ましい。
本発明においては、前記ポリオレフィンケトンコードの繊度が1500〜4000dtexであり、撚り係数が1800〜2500であることが好ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤは、前記カーカスが1プライ構造であるものが好ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤによれば、上記特性を備えるポリオレフィンケトンコードを使用することにより、操縦安定性、ユニフォミティー、耐久性能などのタイヤ性能を向上しつつ、カーカスを1プライ化してタイヤ軽量化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りラジアルタイヤTの半断面図である。このタイヤTは、トレッド部10と、左右一対のビード部11と、トレッド部10とビード部11との間に介在する左右一対のサイドウォール部12とよりなり、トレッド部10の径方向内側に配されたカーカス3が、そこから両側のサイドウォール部12を経てビード部11でビードコア6の内側から外側に巻き上げられることにより係止されている。また、トレッド部10におけるカーカス3の径方向外側にスチールコードよりなる2層のベルト2が配され、さらにベルト2の外周にはナイロンコードよりなる1層のキャッププライ4が配されている。
カーカス3は、ポリオレフィンケトン繊維からなるタイヤコード(以下、POKコードという)を用いて構成されており、本発明では、該POKコードは、強度が8cN/dtex以上、2%伸張時モジュラスが1.5〜2.5cN/dtex、2cN/dtexでの伸び率と150℃での乾熱収縮率との和である寸法安定性指数が2.0〜3.0、かつ、コード曲げ硬さが5〜10cNの範囲にあるものを用いている。ここで、前記乾熱収縮率が1%未満であるものが特に好ましい。
さらに、POKコードの繊度が1500〜4000dtexであり、撚り係数が1800〜2500であることが好ましい。
該POKコードの強度は、タイヤの性能を維持するためのタイヤ強度を確保するために8cN/dtex以上必要である。また、8cN/dtex未満の場合、カーカスを1プライ化するには、コードの打ち込み本数を増やしたり、コードを太くする必要がある。打ち込み本数が多すぎると、ビード部でのセパレーションが起こりやすくなり、耐久性が低下し、また、コードを太くすると、カーカスプライが厚くなり、軽量化のメリットが小さくなる。
POKコードの2%伸張時モジュラスが1.5cN/dtex未満であると、十分なカーカス剛性が得られず操縦安定性やユニフォミティーが低下し、2.5cN/dtexを超えるとカーカス剛性が高くなりすぎ、すなわちサイドウォール部が剛直になり高速耐久性や乗り心地が悪化する。
また、寸法安定性指数が2.0未満になるとコードの寸法安定性は良好になり、加硫時のコード収縮が少なくユニフォミティーやサイド部凹凸は良好になるが、タイヤ内でのコードの伸び率も小さくなって応力時の歪を吸収できず耐久性能が低下し、またタイヤ成型時にカーカスが拡張しずらくなるためコード分布の乱れを生じやすくし高速耐久性やユニフォミティーに影響する。寸法安定性指数が3.0を超えると加硫時の収縮が大きくなりユニフォミティーが悪化し、タイヤ走行中の伸びが大きくなって剛性不足により操縦安定性や高速耐久性が低下し、特に3.5を超えるとカーカスプライジョイントでのサイド部凹凸の発生頻度が大きくなり製品外観の不良原因となる。特に、1プライタイヤでは、サイドウォール部ゴムの薄肉化が同時に図られるので、この寸法安定性指数はタイヤ軽量化にとって重要なものとなる。
上記寸法安定性指数を構成する乾熱収縮率は、1.0%以下であることが好ましく、特に0.6%以下が好ましい。乾熱収縮率が1.0%を超えると、寸法安定性指数を3.0以内としても、カーカスプライのジョイント本数が多くなった場合、サイド部凹凸が発生しやすくなるからである。すなわち、寸法安定性指数の内、2cN/dtex荷重時の伸び率は耐久性や成型性、ユニフォミティー維持のために2.0%程度は必要であり、乾熱収縮率は小さい程好ましく、収縮率0%であってもよい。
また、POKコードの曲げ硬さが5cN未満であると、コードの耐疲労性が向上し耐久性はよくなるが、タイヤの剛性不足により操縦安定性が低下し、10cNを超えるとコードの耐疲労性が低下し耐久性の悪化とともに乗り心地も低下し、タイヤ成型時にビードコアを巻き上げるのが困難になり成型精度に支障をきたす。
従って、本発明においては、上記POKコードが上記の特性を全て満たす場合に、タイヤの操縦安定性、ユニフォミティー、耐久性能を向上し、軽量化を実現することができる。
さらに、POKコードの繊度が1500dtex未満では、強度が8cN/dtex以上でもコード1本当たりの強力が低くなり、コード打ち込み本数の増加や、プライ数の増加などタイヤの軽量化や耐久性に不利になる。4000dtexを超えるとコード径が大きくなってプライ厚み増となり、1プライ化した場合にも軽量化効果が減少し好ましくない。
なお、POKコードを構成する単糸フィラメントの太さ、すなわち単糸繊度としては、好ましくは0.5〜7dtex、より好ましくは1〜4.5dtexの範囲にするのがよい。単糸繊度が0.5dtex未満の場合、紡糸工程、撚糸工程、製織工程などにおいて毛羽立ちが多発し、コード強力の低下を招く。また、7dtexよりも太いと耐疲労性が悪化し、ポリオレフィンケトン繊維が湿式紡糸で得られる場合スキンコア構造になり、フィブリル化を起こし易くコード強力の低下の原因になる。
また、コード撚り係数は1800〜2500であることが好ましく、この範囲にあると上記寸法安定性指数の制御が容易となり、すなわち撚り係数が1800未満では伸び率、乾熱収縮率共に小さくなって耐久性が低下し、2500を超えると伸び率が大きくなってユニフォミティーや操縦安定性に悪影響し、また強度も低下する。
上記POKコードの強力、2%伸張時モジュラスは、常温において、引張試験機(例えば、島津製作所(株)製のオートグラフなど)によって、JIS L1017(化学繊維タイヤコード試験方法)に従って引張試験を行い、強力はコード切断時の荷重(N)として、2%伸張時モジュラスはコードを2%伸張した時の荷重(N)として求められる。コード強度(cN/dtex)は、強度=切断強力/正量繊度により求めた。
また、寸法安定性指数は、上記引張試験における2cN/dtex荷重時のコードの伸び率(%)と、JIS L1017 乾熱収縮率B法に準じて測定した150℃での乾熱収縮率(%)との和である。
曲げ硬さは、支点間距離25mmでコード1本を曲げた時の曲げ最大荷重(cN)である。
また、撚り係数は次式により求められる値である。K=T・D1/2 ここで、K=撚り係数、T=上撚り数と下撚り数の平均値(回/10cm)、D=総表示デシテックス(dtex)。
本発明に用いられるポリオレフィンケトン繊維は、オレフィン部分がオレフィン系モノマー由来の単位からなり、1種であってもよいし、2種以上であってもよい。前記オレフィン系モノマーとしては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、ドデセン、スチレン、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、ビニルアセテート、ウンデセン酸、ウンデセノール、6−クロロヘキセン、N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。これらの中でも、力学特性、耐熱性などの点で、ポリメチレンケトン、ポリエチレンケトン、ポリプロピレンケトンなどが好ましい。
前記ポリオレフィンケトンの繊維の製造方法としては、特に制限はなく、溶融紡糸法、溶液紡糸法などにより前記ポリオレフィンケトンを繊維化する方法が挙げられる。
溶融紡糸法による場合、例えば、特開平1−124617号公報に記載の方法に従って、溶融紡糸し延伸することにより、ポリオレフィンケトンの繊維を製造することができる。溶液紡糸法による場合、例えば、特開平2−112413号公報に記載の方法に従って、ポリオレフィンケトンを、例えばヘキサフルオロイソプロパノール、m−クレゾール等に、0.25〜20重量%の濃度で溶解させ、紡糸ノズルより押し出して繊維化し、次いでトルエン、エタノール、イソプロパノール、n−ヘキサン、イソオクタン、アセトン、メチルエチルケトン等の非溶剤浴、好ましくはアセトン溶中で溶剤を除去した後、洗浄して紡糸原糸を得て、さらに延伸することにより、ポリオレフィンケトンの繊維を製造することができる。
上記のようにして得られたポリオレフィンケトン繊維は所定の撚り数で合撚されPOKコードとされた後、所定の打ち込み本数でスダレ状に製織されたスダレ織物としてカーカス材に供される。
また、本発明におけるRFL接着液は、RFL(レゾルシン−ホルマリン−ラテックス)の組成は特に限定されないが、例えば、カセイソーダ水中にレゾルシンが1〜10重量%、ホルマリンが1〜10重量%、ラテックスが1〜28重量%にすることができる。具体的には、ナイロンコード用として公知の処方である、D5A処方が挙げられる。また、エポキシ化合物あるいはブロックドイソシアネート化合物を含む第一液で処理した後、レゾルシンとホルマリンとラテックスを含む第二液(RFL液)で処理する二浴型の公知のポリエステルコード用処方などを利用することができる。
ここで、RFL接着液の固形分濃度は18〜22%の範囲にあることが好ましい。これにより、POKコードに付着し、後の熱処理で樹脂化されるコードの樹脂付着率が制御されることで適正なコード曲げ硬さを得ることができる。すなわち、固形分濃度が低いと樹脂付着率が少なくなって曲げ硬さが小さくコードが柔軟になり、濃度が高いと樹脂付着率が多くなりコードが剛直になる。
POKコードのRFL接着液による処理方法は、POKコードにRFL接着液をディップ工程において付着させたのち、そのRFL接着液の乾燥と定着のために熱処理を行うことによりRFL処理コードを得る。熱処理工程は、乾燥とヒートセットとノルマライジングとからなり、それぞれ一般には加熱オーブンの中に搬送ローラが設けられた構成からなり、公知のディッピングマシンなどの設備がいずれも使用可能である。
RFL接着液付与後のPOKコードは、所定温度の乾燥処理(ドライ)ゾーンでRFL接着液の乾燥処理を行った後、連続して配置された緊張熱処理(ホットストレッチ)ゾーン及び緊張緩和熱処理(ノルマライジング)ゾーンの中を所定張力下で順次通過させて熱処理しヒートセットさせてコード物性が調整され、その後冷却されディップコードとなる。
本発明においては、上記ホットストレッチゾーンにおける熱処理温度を220〜230℃、コード張力を0.35〜0.65cN/dtexとすることで、POKコードの熱劣化を防いで高モジュラス性、高強度、接着性などの諸物性を損なうことなく、POKコードに寸法安定性を付与することができる。コード張力のより好ましい範囲は、0.45〜0.60cN/dtexである。
この熱処理温度が220℃未満であると、熱処理が不足し所望の伸びや収縮性、接着性が得られず、230℃を超えるとモジュラスや強度が低下し高速耐久性が不十分になる。
また、コード張力が0.35cN/dtex未満では上記ホットストレッチゾーンでの張力不足により所望の伸びや収縮性、モジュラスが得られず、特に伸びが大きくなり、0.65cN/dtexを超えると収縮が大きく、モジュラスも高くなってしまう。
本発明において、上記ドライ及びノルマライジングゾーンにおける加熱温度は特に限定されないが、例えば、ドライゾーンでは120〜200℃、またノルマライジングゾーンでは120〜220℃にすることができる。
上記のようにして得たRFL接着液処理コードは、カーカス用ゴム組成物を用いて所定厚みのトッピング反に加工され、タイヤカーカスに使用して未加硫タイヤを成型し、次いで未加硫タイヤを金型にセットして加硫することにより製品タイヤにする。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り本実施例により限定されるものではない。
表1にコード構造、撚り数、RFL接着液処理条件(固形分、ホットストレッチ温度及びコード張力)を変更したPOKコード、従来例としてポリエステルコード(PET)のコード物性を示す。なお、POKコードのRFL接着液はD5Aを使用し、PETコードは第1浴に公知の「PEXUL」、第2浴にRFL液の2浴処理を行った。
次に、上記POK、PETコードをカーカスに用いた、195/55R14 82Vのラジアルタイヤを表1に記載の仕様により試作し、ユニフォミティー、サイド部凹凸、操縦安定性、高速耐久性を下記の方法に従い評価した。結果を表1に示す。
なお、ベルトとしては2+2×0.25mmのスチールコードによるものを2枚、該ベルトの外周には、ナイロン66の940dtex/2コードによるキャッププライが配置されている。
[ユニフォミティー]
JIS D 4233 に準拠してラジアルフォースバリエーション(RFV)を測定することにより評価した。従来例のタイヤの結果を100として指数で示す。指数が小さい程、良好であることを示す。
JIS D 4233 に準拠してラジアルフォースバリエーション(RFV)を測定することにより評価した。従来例のタイヤの結果を100として指数で示す。指数が小さい程、良好であることを示す。
[サイド部凹凸]
JATMA規定の標準リムに空気圧300KPaでリム組みし、サイドウォールにおける凹凸発生の有無を目視により観察した。
JATMA規定の標準リムに空気圧300KPaでリム組みし、サイドウォールにおける凹凸発生の有無を目視により観察した。
[操縦安定性]
標準リムを用いて内圧200kPaに調整し、2500ccの国産乗用車に同種の4本のタイヤを装着し、テストコースにて3名のフィーリング担当テストドライバーにより直進安定性、旋回安定性、ハンドル応答性、剛性感、グリップ感等の操縦安定性を総合的に官能評価し、従来例を基準にして、優れるモノを「◎」、同等のものを「○」、やや劣るものを「△」、劣るものを「×」、として示す。
標準リムを用いて内圧200kPaに調整し、2500ccの国産乗用車に同種の4本のタイヤを装着し、テストコースにて3名のフィーリング担当テストドライバーにより直進安定性、旋回安定性、ハンドル応答性、剛性感、グリップ感等の操縦安定性を総合的に官能評価し、従来例を基準にして、優れるモノを「◎」、同等のものを「○」、やや劣るものを「△」、劣るものを「×」、として示す。
[高速耐久性]
ECE−R30で定められた条件に準拠してドラム試験を行い、規定の速度、時間条件では故障の発生が認められず各試験タイヤは合格したので、さらに10分ごとに速度を10Km/hずつ増速して故障するまでドラム走行を続け、故障発生時までの走行距離を測定した。従来例を100とする指数で示す。数値の大きいほど高速耐久性が良好であることを示している。
ECE−R30で定められた条件に準拠してドラム試験を行い、規定の速度、時間条件では故障の発生が認められず各試験タイヤは合格したので、さらに10分ごとに速度を10Km/hずつ増速して故障するまでドラム走行を続け、故障発生時までの走行距離を測定した。従来例を100とする指数で示す。数値の大きいほど高速耐久性が良好であることを示している。
表1に示す結果から明らかなように、本発明に係る実施例1、2のラジアルタイヤはポリエステルコードをカーカスに使用した従来例のタイヤに対して、ユニフォミティーとサイド外観性を良好にし、同時に操縦安定性と高速耐久性を同等乃至向上し、1プライ化によりタイヤ軽量化を実現することができる。
一方、POKコードの強度、2%伸張時モジュラス、寸法安定性指数及び曲げ硬さを全て満たしていない各比較例のタイヤは何らかの欠点を持っている。すなわち、モジュラスが低く、寸法安定性指数の大きい比較例1はユニフォミティー、操縦安定性が低下し、モジュラスが高く、寸法安定性指数の小さい比較例2及びコード曲げ硬さの大きい比較例3は高速耐久性が悪化し、コード曲げ硬さの小さい比較例4は操縦安定性が劣った。また、接着処理温度を205℃とした比較例5は、寸法安定性指数が外れ、特に乾熱収縮率が1%を超え、サイド部凹凸が発生し外観不良になり、またユニフォミティー、高速耐久性も低下した。
以上の通り、本発明の空気入りラジアルタイヤは、乗用車用のラジアルタイヤ、特に1プライ構造のタイヤに好適である。
2……ベルト
3……カーカス
4……キャッププライ
6……ビードコア
10……トレッド部
11……ビード部
12……サイドウォール部
T……空気入りラジアルタイヤ
3……カーカス
4……キャッププライ
6……ビードコア
10……トレッド部
11……ビード部
12……サイドウォール部
T……空気入りラジアルタイヤ
Claims (4)
- RFL接着液で処理されたポリオレフィンケトンコードからなる少なくとも1枚のカーカスプライで構成されたカーカスを備えた空気入りラジアルタイヤであって、
前記ポリオレフィンケトンコードの強度が8cN/dtex以上、2%伸張時モジュラスが1.5〜2.5cN/dtex、2cN/dtex荷重時の伸び率と150℃での乾熱収縮率との和である寸法安定性指数が2.0〜3.0、かつ、コード曲げ硬さが5〜10cNの範囲にある
ことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。 - 前記乾熱収縮率が1%未満である
ことを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。 - 前記ポリオレフィンケトンコードの繊度が1500〜4000dtex、撚り係数が1800〜2500である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りラジアルタイヤ。 - 前記カーカスが1プライ構造である
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
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CN102791497A (zh) * | 2009-12-18 | 2012-11-21 | 株式会社普利司通 | 充气轮胎 |
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- 2006-06-15 JP JP2006166733A patent/JP2007331619A/ja not_active Withdrawn
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CN102791497A (zh) * | 2009-12-18 | 2012-11-21 | 株式会社普利司通 | 充气轮胎 |
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