JP2007330962A - 吸収剤、その製造方法および装置 - Google Patents

吸収剤、その製造方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製造時間を短縮させて、製造コストを低減させるようにした吸収剤の製造方法を提供することにある。
【解決手段】基材11を焼成させる焼成工程S12と、焼成された基材に窒素酸化物を吸収して除去する吸収成分を担持させる担持工程S16を行うことにより、前記吸収成分を前記基材に担持させた吸収剤を製造する吸収剤10の製造方法であって、前記焼成工程S12と担持工程S16の間にて、前記基材を炭酸ガスと接触させる炭酸ガス処理工程S14を行ったことで、従来の吸収剤の製造方法における調湿乾燥工程を行う必要が無く、炭酸ガス処理工程S14が前記調湿乾燥工程と比べて簡易であると共に、工程にかかる時間も短いので、従来の吸収剤の製造方法と比べて、吸収剤の製造時間を短縮させて、吸収剤の製造コストを低減させるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、有害ガスを吸収する吸収成分を基材に担持させてなる吸収剤、その製造方法および装置に関し、特に、トンネルなどの制限された空間内に配置されて、自動車などからの排ガス中の二酸化窒素を吸収する吸収剤、その製造方法および装置に関する。
近年、交通量の増大に伴って、トンネルなどの制限された空間内の二酸化窒素(NO2)の濃度が上昇する傾向にある。また、一方で健康障害などの観点より、排ガス中のNO2は浮遊粒子状物質(SPM)、二酸化硫黄(SO2)、揮発性有機炭化水素(VOC)などと並んでその処理が切望されている状況にある。
このような排ガス中の二酸化窒素を処理する技術として、前記空間内に配置されて、自動車などからの排ガス中の二酸化窒素を吸収する吸収剤が開発されている。
上記吸収剤として、例えば、硫酸カルシウム(石膏)、水酸化カルシウム(消石灰)、活性炭、不定形炭素、二酸化窒素を吸収する吸収成分であるアルカリを含む基材を焼成してなる窒素酸化物、硫黄酸化物の吸収剤がある(特許文献1を参照)。
このような吸収剤70は、従来、図8に示すように、原料を混合・混練し、成型機などにより押し出し成型してなる基材71を、湿度が調整された雰囲気下で乾燥させ(調湿乾燥工程S41)、乾燥した基材を350〜400℃にて焼成させ(焼成工程S42)、焼成した基材を所定の大きさに切断し(切断工程S43)、所定の大きさの基材に二酸化窒素を吸収する吸収成分が溶けた溶液に浸漬させた後(担持工程S44)、この基材を乾燥させることにより(乾燥工程S45)、基材71の表面に前記吸収成分が担持されて、製造されている。
なお、上記吸収剤は、単位充填空間当りのガス接触面積を大きくし(表面積が大きし)、吸収剤内にてガスが流動するときの流動抵抗を小さくするために、ハニカム状やペレット状に成型されている。
また、上記吸収剤は、成型時や使用時の形状を維持する為に所定の強度も有している。
特開平1−176450号公報
しかしながら、上述した吸収剤70では、窒素酸化物を吸収して除去することができるものの、その製造時間が長いため、製造コストを増加させていた。すなわち、吸収剤70の基材71の原料に含まれる石膏は、水と混練されることから水溶性を有する半水石膏(CaSO4・1/2H2O)である。上記切断工程S43においては、基材を切断する際の歩留まりを増加させないため、また、上記担持工程S44においては、基材を吸収成分が溶けた溶液に浸漬させた際の歩留まりを増加させないため、上記調湿乾燥工程S41において、前記半水石膏を所定の強度を有する二水石膏(CaSO4・2H2O)に転換させている。この転換速度は非常に遅いため、吸収剤としての十分な強度を発揮させるためには、数十時間を要し、製造コストを増加させていた。
そこで、本発明は、前述した問題に鑑み提案されたもので、製造時間を短縮させて、製造コストを低減させるようにした吸収剤、その製造方法および装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決する第1の発明に係る吸収剤は、窒素酸化物を吸収して除去する吸収成分を基材に担持させてなる吸収剤であって、前記基材が、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、活性炭、不定形炭素および炭酸カルシウムを含有したことを特徴とする。
上述した課題を解決する第2の発明に係る吸収剤の製造方法は、基材を焼成させる焼成工程と、焼成された基材に窒素酸化物を吸収して除去する吸収成分を担持させる担持工程を行うことにより、前記吸収成分を前記基材に担持させた吸収剤を製造する吸収剤の製造方法であって、前記焼成工程と前記担持工程の間にて、前記基材を炭酸ガスと接触させる炭酸ガス処理工程を行ったことを特徴とする。
上述した課題を解決する第3の発明に係る吸収剤の製造方法は、第2の発明に記載された吸収剤の製造方法であって、前記基材が、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、活性炭、不定形炭素を含有することを特徴とする。
上述した課題を解決する第4の発明に係る吸収剤の製造方法は、第3の発明に記載された吸収剤の製造方法であって、前記炭酸ガス処理工程が、前記基材中の水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに転換させることを特徴とする。
上述した課題を解決する第5の発明に係る吸収剤の製造方法は、第4の発明に記載された吸収剤の製造方法であって、前記水酸化カルシウムの炭酸カルシウムへの転換率が、0.5%以上10%以下であることを特徴とする。
上述した課題を解決する第6の発明に係る吸収剤の製造方法は、第2乃至第5の発明の何れかに記載された吸収剤の製造方法であって、前記炭酸ガス処理工程の前に、前記基材の含水率を調整する含水率調整工程を行うことを特徴とする。
上述した課題を解決する第7の発明に係る吸収剤の製造方法は、第6の発明に記載された吸収剤の製造方法であって、前記炭酸ガスの濃度を前記基材の含水率に応じて調整することを特徴とする。
上述した課題を解決する第8の発明に係る吸収剤の製造方法は、第2乃至第7の発明の何れかに記載された吸収剤の製造方法であって、前記焼成工程の前に、前記基材を乾燥させる乾燥工程を行うことを特徴とする。
上述した課題を解決する第9の発明に係る吸収剤の製造方法は、第2乃至第8の発明の何れかに記載された吸収剤の製造方法であって、前記炭酸ガス処理工程と前記担持工程の間にて、炭酸ガス処理された基材を乾燥させる前乾燥工程を行うことを特徴とする。
上述した課題を解決する第10の発明に係る吸収剤の製造方法は、第9の発明に記載された吸収剤の製造方法であって、前記担持工程および前記前乾燥工程を複数回行うことを特徴とする。
上述した課題を解決する第11の発明に係る吸収剤の製造方法は、第8乃至第10の発明の何れかに記載された吸収剤の製造方法であって、前記乾燥工程が、マイクロ波または熱風の供給により行われることを特徴とする。
上述した課題を解決する第12の発明に係る吸収剤の製造装置は、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、活性炭、不定形炭素を含む原料を成型して基材を作製させる成型機と、前記基材に二酸化炭素を有するガスを接触させて該基材中の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムを生成させる炭酸ガス処理機と、炭酸ガス処理された基材に、窒素酸化物を吸収して除去する吸収成分を担持させる担持槽とを有することを特徴とする。
上述した課題を解決する第13の発明に係る吸収剤の製造装置は、第12の発明に記載された吸収剤の製造装置であって、前記炭酸ガス処理機が、前記基材を入れる容器と、前記容器内に前記ガスを導入する導入管と、前記容器内のガスを排気する排気管とを有することを特徴とする。
上述した課題を解決する第14の発明に係る吸収剤の製造装置は、第13の発明に記載された吸収剤の製造装置であって、前記容器に前記基材を所定の位置に配置させる配置具が設けられることを特徴とする。
上述した課題を解決する第15の発明に係る吸収剤の製造装置は、第13または第14の発明に記載された吸収剤の製造装置であって、前記導入管に複数の孔を有するノズルが取り付けられることを特徴とする。
上述した課題を解決する第16の発明に係る吸収剤の製造装置は、第13乃至第15の発明の何れかに記載された吸収剤の製造装置であって、前記導入管に前記ガスの流量を調整する流量調整手段が設けられることを特徴とする。
上述した課題を解決する第17の発明に係る吸収剤の製造装置は、第13乃至第16の発明の何れかに記載された吸収剤の製造装置であって、前記導入管に前記ガスの温度を調整する温度調節手段が設けられることを特徴とする。
上述した課題を解決する第18の発明に係る吸収剤の製造装置は、第13乃至第17の発明の何れかに記載された吸収剤の製造装置であって、前記排気管に前記容器内のガスの圧力を調整する圧力調節手段が設けられることを特徴とする。
本発明に係る吸収剤によれば、基材が、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、活性炭、不定形炭素および炭酸カルシウムを含有したことにより、前記炭酸カルシウムが前記硫酸カルシウム、前記水酸化カルシウム、前記活性炭および前記不定形炭素を結合させる結合剤として機能するので、吸収剤に所定の強度を持たせることができる。また、従来の吸収剤では、基材に含まれる半水石膏を二水石膏に数十時間をかけて転換させる調湿乾燥工程を行って当該吸収剤に所定の強度を持たせていたが、本発明に係る吸収剤では、前記調湿乾燥工程を行う必要がないため、製造時間が短縮され、製造コストを低減させることができる。
本発明に係る吸収剤の製造方法によれば、従来の吸収剤の製造方法における調湿乾燥工程を行う必要が無く、炭酸ガス処理工程が前記調湿乾燥工程と比べて簡易であると共に、工程にて要する時間も短いので、従来の吸収剤の製造方法と比べて、吸収剤の製造時間を短縮させることができる。その結果、吸収剤の製造コストを低減させることができる。基材が、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、活性炭、不定形炭素を含有することにより、従来の吸収剤の製造方法にて用いられる基材の原料と同じであり、吸収剤の製造コストの増加を抑制することができる。前記炭酸ガス処理工程が、前記基材中の水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに転換させることにより、前記炭酸カルシウムが前記基材の結合剤として機能するので、吸収剤に所定の強度を保持させることができる。前記水酸化カルシウムの炭酸カルシウムへの転換率が、0.5%以上10%以下であることにより、二酸化窒素の吸収除去性能と強度とをバランスよく有する吸収剤とすることができる。
前記炭酸ガス処理工程の前に、前記基材の含水率を調整する含水率調整工程を行うことにより、前記基材に水が付着した状態となり、前記炭酸ガス処理工程において、前記炭酸ガスが前記水に溶解して炭酸水となり、液体である炭酸水と固体である水酸化カルシウムとが接触することとなるので、前記水酸化カルシウムから前記炭酸カルシウムを生成する反応率を向上させることができる。前記炭酸ガスの濃度を前記基材の含水率に応じて調整することにより、水酸化カルシウムから炭酸カルシウムへ転換する転換率をより適切に調整することができる。焼成工程の前に、前記基材を乾燥させる乾燥工程を行うことにより、基材に含まれる水分を適度に蒸発させ、前記焼成工程において、前記基材自体の急激な膨張を抑制して破損する可能性を抑制することができる。
炭酸ガス処理工程と前記担持工程の間にて、炭酸ガス処理された基材を乾燥させる前乾燥工程を行うことにより、前記基材の溶液の吸収率が向上し、担持工程にて前記基材に吸収成分が担持されやすくなり、前記基材に前記吸収成分を担持させる時間が短縮され、吸収剤の製造時間を短縮させて、その製造コストを低減させることができる。乾燥工程が、マイクロ波または熱風の供給により行われることにより、前記乾燥工程自体が簡易であり、吸収剤の製造コストの増加を抑制することができる。担持工程および前乾燥工程を複数回行うことにより、基材への吸収成分の担持量を適宜に調整することができる。
本発明に係る吸収剤の製造装置によれば、この装置の構成自体が簡易であり、吸収剤の製造コストの増加を抑制することができる。また、炭酸ガス処理機自体が簡易であり、吸収剤の製造コストの増加を抑制することができる。容器に基材を所定の位置に配置させる配置具が設けられることにより、基材と炭酸ガスとを効率良く接触させて、前記基材中の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムを効率良く生成させることができる。その結果、吸収剤の製造時間が短縮されて、その製造コストを低減させることができる。
導入管に複数の孔を有するノズルが取り付けられることにより、基材と炭酸ガスとを効率良く接触させて、前記基材中の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムをさらに効率良く生成させることができる。導入管にガスの流量を調整する流量調整手段が設けられることにより、容器内のガスの濃度を調整することができ、基材中の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムを効率良く生成させることができる。導入管に前記ガスの温度を調整する温度調節手段が設けられることにより、容器内のガスの温度を調整することができ、基材中の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムを効率良く生成させることができる。排気管に容器内のガスの圧力を調整する圧力調節手段が設けられることにより、容器内のガスの圧力を調整することができ、基材中の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムを効率良く生成させることができる。
以下に、本発明に係る吸収剤、その製造方法および装置を実施するための最良の形態について、各実施形態に基づき具体的に説明する。
[第一番目の実施形態]
以下に、第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法につき、図面を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明の第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法のフローを示す図であり、図2は、吸収剤の概略構成図であり、図3は、本発明の第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法の炭酸ガス処理工程にて用いられる炭酸ガス処理装置の模式図である。
本発明の第一番目形態に係る吸収剤の製造方法は、図1に示すように、硫酸カルシウム(石膏)、水酸化カルシウム(消石灰)、活性炭、結合剤であるセルロース誘導体(不定形炭素)を含み、混合・混練されてなる原料が押し出し成型機(成型手段)により、成型して作製される基材11を乾燥機にて乾燥させる乾燥工程S11と、乾燥された基材を加熱炉(焼成手段)にて約400℃にて1〜2時間焼成させる焼成工程S12と、焼成された基材の含水率を10〜15重量%に調整させる含水率調整工程S13と、含水率が調整された基材を炭酸ガス処理機により炭酸ガスと接触させて該基材中の一部の水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに転換させる(炭酸ガス処理させる)炭酸ガス処理工程S14と、炭酸ガス処理された基材を回転ノコギリや糸ノコギリなどの切断手段により所定の大きさに切断する切断工程S15と、所定の大きさの基材に二酸化窒素(窒素酸化物)を吸収する吸収成分であるカリウムなどのアルカリを担持させる担持工程S16と、アルカリが担持された基材を乾燥機により乾燥させる後乾燥工程S17とを行うことにより、前記吸収成分を基材に担持させた吸収剤10を作製する方法である。
前記硫酸カルシウムとしては、水和性の良い半水石膏(CaSO4・0.5H2O)が用いられる。よって、基材の原料として、従来の吸収剤の製造方法にて用いられる基材の原料と同じである、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、活性炭、不定形炭素が用いられるので、吸収剤の製造コストの増加を抑制することができる。
前記押し出し成型機では、格子形状またはハニカム形状など多数の孔11aを有する基材11が作製される(図2参照)。
前記乾燥行程S11および前記後乾燥工程S17では、マイクロ波を基材に照射する(供給する)マイクロ波照射手段や、熱風を基材に吹き付ける(供給する)熱風吹付手段などが用いられる。前記マイクロ波は、その出力を35kw〜40kwとし、その照射時間を7分〜10分とする。また、前記熱風は、その温度を100〜130℃とし、その吹付け時間を10分〜20分とし、その線速度を0.3m/sec〜1.5m/secとする。この乾燥行程S11を行うことにより、基材に含まれる水分を適度に蒸発させ、この工程S11の後の焼成工程S12において、前記基材自体の急激な膨張を抑制して破損する可能性を抑制することができる。また、この乾燥工程S11は、基材中の水分を適度に蒸発させて、基材中の水分を所定量以下にすることを目的とする工程であり、前記工程S11では、従来の調湿乾燥工程のように、基材中の半水石膏を二水石膏に転換させる必要が無いので、従来の調湿乾燥工程と比べて乾燥時間を短縮させることができる。後乾燥工程S17を行うことにより、担持工程S16にて基材に付着した水分を蒸発させて、この工程S17を行うことにより作製される吸収剤10の取り扱い性を向上させることができる。
含水率調整行程S13は、水を吹き付けるスプレイ(吹付手段)などにより行われる。この工程S13を行うことで、この工程S13の後に行われる炭酸ガス処理工程S14にて、基材の水酸化カルシウムと二酸化炭素とが接触する接触確率を向上させることができる。すなわち、この工程S13で基材に水が付着した状態となり、炭酸ガス処理工程S14において、前記炭酸ガスが前記水に溶解して炭酸水となり、液体である炭酸水と固体である水酸化カルシウムとが接触することとなるので、前記水酸化カルシウムから前記炭酸カルシウムを生成する反応率を向上させることができる。
炭酸ガス処理工程S14では、例えば、図3に示すような炭酸ガス処理装置20が用いられる。この炭酸ガス処理装置20は、図3に示すように、基材15を所定の位置に配置させる配置具である棚21が内部に設置され、密閉可能な容器22と、容器22内に炭酸ガス23と不活性ガス24とが混合されてなる混合ガス25を導入させる導入管26と、導入管26の先端に取り付けられ、複数の孔27aが所定の間隔に形成されたノズル27と、容器22の上部に接続され容器22内のガスを排気する排気管28とを有する。炭酸ガス23および不活性ガス24の流量を調整する流量調整手段である流量調整計29,30は、導入管26の上流側にそれぞれ接続される。導入管26には混合ガス25の温度を調整する温度調節手段である温度調節器31が介在されており、混合ガス25の温度が所定の温度に調節される。温度調節器31とノズル27との間に温度計測手段である温度計32が接続されており、混合ガス25の温度が測定される。容器22に圧力計測手段である圧力計33が接続されており、容器22内の圧力が測定される。排気管28に圧力調節手段である圧力調整弁34が接続されており、圧力計33により測定されたガス圧力に基づいて、容器22内のガス圧力が所定の圧力範囲となるように調整される。
すなわち、炭酸ガス処理工程S14では、最初に、含水率が調整された基材15が容器22内の棚21上の所定位置に配置される。続いて、炭酸ガス23および不活性ガス24の流量がそれぞれ流量調整計29,30にて調整され、前記ガスを混合させて混合ガス25が生成される。この混合ガス25は、温度調節器31にて所定の温度に調整され、導入管26を通って、ノズル27の孔27aから容器22内に導入される。容器22内の圧力は、圧力調整弁34の開度を調節することにより調整される。すなわち、圧力調整弁34の開度を調節することで、容器22内のガスの容器22内からの排出量が調節されて、容器22内の圧力が所定の圧力範囲に調整される。所定温度で、且つ所定圧力下にて、基材15と混合ガスとを所定時間接触させることで、下記(1)式および(2)式に示すように、気体状の二酸化炭素は基材15内の水分に一旦溶解後、消石灰(Ca(OH)2)と中和反応して、炭酸カルシウム(CaCO3)と水(H2O)とが生成される。よって、消石灰から炭酸カルシウムへの反応量(転換量)は、炭酸水(H2CO3(l))量に相関する。
CO2(g) + H2O(l) → H2CO3(l) ・・・ (1)
2CO3(l)+Ca(OH)2(s)→CaCO3(s)+2H2O ・・・ (2)
ただし、上記(1)式および(2)式にて、括弧内g、l、sは、各々気体、液体、固体を示す。
ここで、炭酸水量は、下記(3)式に示すように、炭酸水生成量と時間との積で算出される。また、炭酸水生成速度は、下記(4)式に示すように、炭酸水濃度と炭酸ガス供給速度との積で算出される。
[炭酸水量] =[炭酸水生成速度]×[時間] ・・・ (3)
[炭酸水生成速度]=[炭酸水濃度]×[炭酸ガス供給量] ・・・ (4)
よって、上述した(1)〜(4)式から、消石灰の反応速度は、炭酸水濃度と炭酸ガス供給速度で決まることが分かる。
上記炭酸水濃度は、炭酸ガスの溶解平衡で決まる。すなわち、炭酸ガスのような溶解度の小さいガスの溶解は、ヘンリーの法則に従い下記(5)式を満足する。よって、炭酸分圧p、すなわち炭酸ガス濃度を基材15の含有水量に応じて調整することにより、水酸化カルシウムから炭酸カルシウムへ転換する転換率をより適切に調整することができる。
c = H / p ・・・ (5)
ただし、上記(5)式にて、Hはヘンリー定数であり、pは炭酸ガス分圧である。
上記反応が起こることにより、基材自体が硬化する。すなわち、炭酸カルシウムが基材中の前記硫酸カルシウム、前記水酸化カルシウム、前記活性炭および前記不定形炭素を結合させる結合剤として機能するので、吸収剤に所定の強度を持たせることができる。また、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムのモル容積はそれぞれ33.0(cm3/mol)、36.9(cm3/mol)であり、炭酸カルシウムのモル容積の方が大きいことから、炭酸ガス処理工程S14の後の基材の固体体積は、約12%膨張して、前記炭酸カルシウムが他の多くの原料と接触することとなり、その強度を向上させることができる。
前記不活性ガスとしては、基材と炭酸ガスとの反応を阻害せず、窒素酸化物の除去性能に悪影響を及ぼさないガスであれば良く、例えば、窒素ガスなどが挙げられる。
前記担持工程S16では、従来の担持工程と同様に、所定濃度のアルカリ溶液(水酸化カリウム溶液)が溜められた槽内に所定時間浸漬させることで、所定の大きさの基材にアルカリが担持される。基材に所定量のアルカリを含浸担持させることで、二酸化窒素を吸収して除去することができる。
したがって、本発明の第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法によれば、従来の吸収剤の製造方法における、半水石膏を二水石膏に数十時間をかけて転換させる調湿乾燥工程を行う必要が無く、炭酸ガス処理工程S14が前記調湿乾燥工程と比べて簡易であると共に、工程にかかる時間も短いので、従来の吸収剤の製造方法と比べて、吸収剤10の製造時間を短縮させて、吸収剤10の製造コストを低減させることができる。
吸収剤10を製造する製造装置は、この装置の構成が簡易であり、吸収剤の製造コストの増加を抑制することができる。また、炭酸ガス処理機自体が簡易であり、吸収剤の製造コストの増加を抑制することができる。容器22内に棚21が設けられることにより、基材15と炭酸ガス23とを効率良く接触させて、基材15中の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムを効率良く生成させることができる。その結果、吸収剤の製造時間が短縮されて、その製造コストを低減させることができる。
導入管26に複数の孔27aを有するノズル27が取り付けられることにより、基材15と炭酸ガスとを効率良く接触させて、基材15中の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムをさらに効率良く生成させることができる。導入管26に流量調整計29,30が設けられることにより、容器22内のガスの濃度を調整することができ、基材15中の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムを効率良く生成させることができる。導入管26に温度調節器31が設けられることにより、容器22内のガスの温度を調整することができ、基材15中の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムを効率良く生成させることができる。排気管28に圧力調整弁34が設けられることにより、容器22内のガスの圧力を調整することができ、基材15中の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムを効率良く生成させることができる。
なお、上記では、炭酸ガス処理工程S14と担持工程S16との間に基材を所定の大きさに切断する切断工程S15を行う吸収剤の製造方法を用いて説明したが、基材を所定の大きさにて作製することで、切断工程S15を省略しても良く、このような吸収剤の製造方法であっても、第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法と同様な作用効果を奏する。
上記では、炭酸ガス処理工程S14の前に含水率調整工程S13を行う吸収剤の製造方法を用いて説明したが、前記含水率工程S13を省略しても良く、このような吸収剤の製造方法であっても、炭酸ガス処理工程において、基材中の水酸化カルシウム(固体)と炭酸ガス(気体)との接触により炭酸カルシウムを生成することとなり、反応率が上記第一番目の実施例に係る吸収剤の製造方法における炭酸ガス処理工程S14と比べて悪くなり、吸収剤の製造時間が長くなるものの、従来の吸収剤の製造方法と比べて製造時間を短縮させて、吸収剤の製造コストを低減させることができる。
上記では、炭酸ガス処理工程S14にて、炭酸ガスと不活性ガスとを混合してなる混合ガスを用いて説明したが、不活性ガスを用いず炭酸ガスのみを用いるようにしても良い。このような炭酸ガスのみを用いた炭酸ガス処理工程を行う吸収剤の製造方法であっても、前記炭酸ガスの温度および圧力を調整すると共に、前記炭酸ガスと基材との接触時間(処理時間)を調整することで、上記第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法と同様な作用効果を奏する。
上記では、含水率調整工程S13と炭酸ガス処理工程S14とを有する吸収剤の製造方法を説明したが、これらの工程の代わりに、二酸化炭素(炭酸ガス)が溶けてなる炭酸水を基材に噴霧し当該基材と前記炭酸水とを接触させて基材中の一部の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムを生成する炭酸水噴霧工程を用いても良く、このような吸収剤の製造方法であっても、第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法と同様な作用効果を奏する。
上記では、混合ガス25を用い、容器22内で消費(使用)されなかったガスをそのまま排気する炭酸ガス処理装置20を用いて説明したが、図4に示すように、炭酸ガス23のみを用い、一方の端部が容器22に配置された集気管41に連結し、他方の端部が導入管26に連結する循環配管48と、この循環配管48に介在される循環ポンプ42とを具備する炭酸ガス処理装置40としても良い。このような炭酸ガス処理装置40とすることにより、上述した炭酸ガス処理装置20と同様な作用効果を奏する他、容器22内にて消費されなかった炭酸ガス43を再利用することができ、炭酸ガスの消費量を抑制して、製造コストの増加を抑制することができる。
[第二番目の実施形態]
以下に、第二番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法につき、図面を用いて具体的に説明する。
図5は、本発明の第二番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法のフローを示す図である。
本発明の第二番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法は、上記第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法における炭酸ガス処理工程S14と担持工程S16との間に前乾燥工程を設けた方法である。上記第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法と同一工程には同一符号を付記し、その説明を省略する。
本発明の第二番目形態に係る吸収剤の製造方法は、図5に示すように、炭酸ガス処理工程S14と担持工程S16との間に、炭酸ガス処理された基材を乾燥させる前乾燥工程S21を行うことにより、基材へのアルカリ担持量を増加させて吸収剤を作製する方法である。前乾燥工程S21は、上述した乾燥工程S11や後乾燥工程S17と同様な手段にて行われる。
前乾燥工程S21を行うことにより、基材の溶液の吸収率が向上し、この工程S21の後に行う担持工程S16において、基材に前記吸収成分が担持されやすくなる。
したがって、本発明の第二番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法によれば、上述した第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法と同様な作用効果を奏する他、炭酸ガス処理工程S14と担持工程S16との間にて前乾燥工程S21を行うようにしたことにより、基材の溶液の吸収率が向上し、この工程S21の後に行う担持工程S16において、基材に前記吸収成分が担持されやすくなり、前記基材に前記吸収成分を担持させる時間が短縮され、吸収剤の製造時間を短縮させて、その製造コストを低減させることができる。
[第三番目の実施形態]
以下に、第三番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法につき、図面を用いて具体的に説明する。
図6は、本発明の第三番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法のフローを示す図である。
本発明の第三番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法は、上記第二番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法における後乾燥工程S17の後に第2の担持工程および第2の後乾燥工程を設けた方法である。上記第二番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法と同一工程には同一符号を付記し、その説明を省略する。
本発明の第三番目形態に係る吸収剤の製造方法は、図6に示すように、後乾燥工程S17の後に、乾燥された基材に吸収成分を再度担持させる第2の担持工程S31と、吸収成分が担持された基材を再度乾燥させる第2の後乾燥工程S32とを行うことにより、基材へのアルカリ担持量を調整して吸収剤を作製する方法である。第2の担持工程31および第2の後乾燥工程S32は、上述した担持工程S16や後乾燥工程S17と同様な手段にて行われる。
第2の担持工程S31と第2の後乾燥工程S32とを2回行うことにより、基材への吸収成分の担持量を適宜に調整することができる。
したがって、本発明の第三番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法によれば、上述した第一番目および第二番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法と同様な作用効果を奏する他に、担持工程と後乾燥工程とを2回行うようにしたことで、基材への吸収剤の担持量を適宜に調整することが可能となり、吸収成分が溶けた溶液に基材を浸漬させることによる基材自体の強度の低下を抑制することができる。
上記では、担持工程と後乾燥工程とを2回行う吸収剤の製造方法を用いて説明したが、前記担持工程および前記後乾燥工程を必要に応じて3回以上繰り返し行うようにしても良く、このような吸収剤の製造方法であっても、上記第三番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法と同様な作用効果を奏する。
ここで、本発明に係る吸収剤の製造方法の効果を確認するため、以下のような実験を行った。
以下に、本発明の第1の実施例に係る吸収剤の製造方法について、具体的に説明する。
本発明の第1の実施例に係る吸収剤の製造方法は、上述した本発明の第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法における炭酸ガス処理工程にて上述した図3に示す炭酸ガス処理装置を用い、この製造方法と同じ工程を行うことで吸収剤が作製されており、その説明を省略する。ただし、この製造方法における炭酸ガス処理工程および担持工程については、以下の条件とした。なお、本発明の第1の実施例に係る吸収剤の製造方法にて作製される吸収剤の原料は、従来の吸収剤の製造方法にて作製される吸収剤の原料と同じである。
炭酸ガス処理工程では、炭酸ガス(100%)と空気とを1:9の割合で混合させた。すなわち、炭酸ガス濃度を10容量百分率(以下、10%と記載)とした。この炭酸ガスを50℃に温度調整し、含水率調整工程にて含水調整がされた基材と接触させた。前記炭酸ガスと前記基材との接触時間は、15分とした。また、炭酸ガス処理工程での圧力、すなわち、図3に示す製造装置の容器内の圧力を0.05MPaとした。なお、炭酸ガス分圧としては、0.005MPaとした。
なお、担持工程では、アルカリ溶液濃度を20重量百分率(以下、20wt%と記載)とし、炭酸ガス処理された基材を前記アルカリ溶液に1回浸漬させた。
[評価]
基材へのアルカリ溶液の担持量、および吸収剤の強度について、本発明の第1の実施例に係る吸収剤の製造方法による吸収剤と図8に示すような従来の吸収剤の製造方法にて作製された吸収剤とを比較した。以下にその結果を示す。なお、アルカリ担持量および吸収剤の強度は、従来の吸収剤の製造方法による吸収剤に対する本発明の第1の実施例に係る吸収剤の製造方法による吸収剤の割合とした。
アルカリ担持量 :1.13
吸収剤の強度 :1.07
以上のように、本発明の第1の実施例に係る吸収剤の製造方法により作製された吸収剤は、従来の吸収剤の製造方法により作製された吸収剤と比べて、アルカリ担持量および吸収剤の強度が同等以上となることが分かった。
また、本発明の第1の実施例に係る吸収剤の製造方法では、炭酸ガス処理工程が追加されたものの、焼成工程の前の調湿乾燥工程を吸収剤の基材内の水分を急速に蒸発させることができる乾燥工程に変えることができ、乾燥工程自体に要する時間が非常に短いので、従来の吸収剤の製造方法による製造時間と比較して1/50となり、生産性を向上させることができた。
ちなみに、従来の吸収剤の製造方法における調湿乾燥工程と本発明の第1の実施例に係る炭酸ガス処理工程との処理時間の比率は、以下の通りであった。
調湿乾燥工程/炭酸ガス処理工程:(40時間×60)/15分 = 160
よって、焼成工程の前の前処理工程だけで、製造速度比が1/160となった。その結果、本発明の第1の実施例に係る吸収剤の製造方法によれば、従来の吸収剤の製造方法に比べて、吸収剤の製造時間を短縮させて、製造コストを削減させることができた。
以下に、本発明の第2の実施例に係る吸収剤の製造方法について、具体的に説明する。
本発明の第2の実施例に係る吸収剤の製造方法は、上述した本発明の第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法における炭酸ガス処理工程にて上述した図3に示す炭酸ガス処理装置を用い、この製造方法と同じ工程を行うことで吸収剤が作製されており、その説明を省略する。ただし、この製造方法における担持工程および後乾燥工程を2回行い、炭酸ガス処理工程および担持工程については、以下の条件とした。なお、本発明の第2の実施例に係る吸収剤の製造方法にて作製される吸収剤の原料は、従来の吸収剤の製造方法にて作製される吸収剤の原料と同じである。
炭酸ガス処理工程では、炭酸ガス濃度を100%(すなわち炭酸ガスのみで、不活性ガスは無し)とした。この炭酸ガスを70℃に温度調整し、含水率調整工程にて含水調整がされた基材と接触させた。前記炭酸ガスと前記基材との接触時間は、5分とした。また、炭酸ガス処理工程での圧力、すなわち、図3に示す製造装置の容器内の圧力を0.01MPaとした。なお、炭酸ガス分圧としては、0.001MPaとした。
なお、担持工程では、アルカリ溶液濃度を20重量百分率(以下、20wt%と記載)とし、炭酸ガス処理された基材を前記アルカリ溶液に2回浸漬させた。ただし、2回目のアルカリ溶液への浸漬時において、基材へのアルカリ溶液の担持量を増加させるため、1回目の浸漬の直後に、マイクロ波または熱風を供給するによりアルカリが付着した基材を乾燥させるようにした。
[評価]
基材へのアルカリ溶液の担持量、および吸収剤の強度について、本発明の第2の実施例に係る吸収剤の製造方法による吸収剤と図8に示すような従来の吸収剤の製造方法にて作製された吸収剤とを比較した。以下にその結果を示す。なお、アルカリ担持量および吸収剤の強度は、従来の吸収剤の製造方法による吸収剤に対する本発明の第2の実施例に係る吸収剤の製造方法による吸収剤の割合とした。
アルカリ担持量 :1.24
吸収剤の強度 :1.03
以上のように、本発明の第2の実施例に係る吸収剤の製造方法により作製された吸収剤は、従来の吸収剤の製造方法により作製された吸収剤と比べて、アルカリ担持量および吸収剤の強度が同等以上となることが分かった。
また、本発明の第2の実施例に係る吸収剤の製造方法では、炭酸ガス処理工程が追加されたものの、焼成工程の前の調湿乾燥工程を吸収剤の基材内の水分を急速に蒸発させることができる乾燥工程に変えることができ、乾燥工程自体に要する時間が非常に短いので、従来の吸収剤の製造方法による製造時間と比較して1/60となり、生産性を向上させることができた。
ちなみに、従来の吸収剤の製造方法における調湿乾燥工程と本発明の第2の実施例に係る炭酸ガス処理工程との処理時間の比率は、以下の通りであった。
調湿乾燥工程/炭酸ガス処理工程:(40時間×60)/3分 = 800
よって、焼成工程の前の前処理工程だけで、製造速度比が1/800となった。その結果、本発明の第2の実施例に係る吸収剤の製造方法によれば、従来の吸収剤の製造方法に比べて、吸収剤の製造時間を短縮させて、製造コストを削減させることができた。
以下に、本発明の第3の実施例に係る吸収剤の製造方法について、具体的に説明する。
本発明の第3の実施例に係る吸収剤の製造方法は、上述した本発明の第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法における炭酸ガス処理工程にて上述した図3に示す炭酸ガス処理装置を用い、この製造方法と同じ工程を行うことで吸収剤が作製されており、その説明を省略する。ただし、含水率調整工程、炭酸ガス処理工程および担持工程については、以下の条件とした。なお、本発明の第3の実施例に係る吸収剤の製造方法にて作製される吸収剤の原料は、従来の吸収剤の製造方法にて作製される吸収剤の原料と同じである。
含水率工程にて、加湿せず(空気中水分を吸湿した状態とし)、50℃のガスを10分間供給して、含水率が調整された基材15を得た。
炭酸ガス処理工程では、炭酸ガス(100%)と空気とを9:1の割合で混合させた混合ガスを用いた。すなわち、炭酸ガス濃度を90容量百分率(以下、90wt%と記載)とした。この混合ガスを20℃に温度調整すると共に、圧力を0.05MPaに調整して、上記条件にて含水率が調整された基材15と18分間(0.3時間)接触させた。ただし、通過ガス流速を0.003m/sとした。
なお、担持工程では、アルカリ溶液として水酸化カリウム溶液を用い、格子形状の基材を用い、炭酸ガス処理工程にて処理された基材を前記アルカリ溶液に1回浸漬させた。
[評価]
基材へのアルカリ溶液の担持量、および吸収剤の強度の結果を以下に示す。
アルカリ担持量 :13重量%
吸収剤の強度 :35kg/cm2(格子面−軸圧縮強度)
以上のように、本発明の第3の実施例に係る吸収剤の製造方法により作製された吸収剤は、アルカリ担持量および吸収剤の強度は、それぞれ13重量%および35kg/cm2となることが分かった。
[消石灰への転換率の評価]
ここで、上述した炭酸ガス処理工程S14における、消石灰反応率(消石灰から炭酸カルシウムへの転換率)と、強度、および二酸化窒素除去性能を支配するアルカリ含有量との関係について試験を行って、図7に示すような結果を得た。
この図7に示すように、消石灰反応率の増加に伴い、吸収剤のアルカリ含有量は減少する一方、吸収剤の強度は向上することが分かった。具体的には、水酸化カルシウムの炭酸カルシウムへの転換率が、0.5%以上10%以下(図中の領域A)であることにより、二酸化窒素の除去性能と強度とをバランスよく有する吸収剤とすることができることが分かった。
本発明は、基材に有害ガスを吸収する吸収成分を担持した吸収剤、その製造方法および装置に利用することが可能であり、特に、トンネルなどの制限された空間内に配置されて、自動車などからの排ガス中の二酸化窒素を吸収する吸収剤、その製造方法および装置に利用することが可能である。
本発明の第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法のフローを示す図である。 吸収剤の概略構成図である。 本発明の第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法の炭酸ガス処理工程にて用いられる炭酸ガス処理装置の模式図である。 本発明の第一番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法の炭酸ガス処理工程にて用いられる炭酸ガス処理装置の他の模式図である。 本発明の第二番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法のフローを示す図である。 本発明の第三番目の実施形態に係る吸収剤の製造方法のフローを示す図である。 吸収剤における消石灰反応率とアルカリ含有量および強度との関係を示すグラフである。 従来の吸収剤の製造方法のフローを示す図である。
符号の説明
10 吸収剤
11 基材
20 炭酸ガス処理装置
21 棚
22 容器
23 炭酸ガス
24 不活性ガス
25 混合ガス
26 導入管
27 ノズル
28 排気管
29、30 流量調節計
31 温度調節器
32 温度計
33 圧力計
40 炭酸ガス処理装置
41 集気管
42 循環ポンプ
48 循環配管
50,60 吸収剤
S11 乾燥工程
S12 焼成工程
S13 含水率調整工程
S14 炭酸ガス処理工程
S15 切断工程
S16 担持工程
S17 後乾燥工程
S21 前乾燥工程
S31 第2の担持工程
S32 第2の後乾燥工程

Claims (18)

  1. 窒素酸化物を吸収して除去する吸収成分を基材に担持させてなる吸収剤であって、
    前記基材は、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、活性炭、不定形炭素および炭酸カルシウムを含有した
    ことを特徴とする吸収剤。
  2. 基材を焼成させる焼成工程と、
    焼成された基材に窒素酸化物を吸収して除去する吸収成分を担持させる担持工程を行うことにより、前記吸収成分を前記基材に担持させた吸収剤を製造する吸収剤の製造方法であって、
    前記焼成工程と前記担持工程の間にて、前記基材を炭酸ガスと接触させる炭酸ガス処理工程を行った
    ことを特徴とする吸収剤の製造方法。
  3. 請求項2に記載された吸収剤の製造方法であって、
    前記基材は、硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、活性炭、不定形炭素を含有する
    ことを特徴とする吸収剤の製造方法。
  4. 請求項3に記載された吸収剤の製造方法であって、
    前記炭酸ガス処理工程は、前記基材中の水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに転換させる
    ことを特徴とする吸収剤の製造方法。
  5. 請求項4に記載された吸収剤の製造方法であって、
    前記水酸化カルシウムの炭酸カルシウムへの転換率は、0.5%以上10%以下である
    ことを特徴とする吸収剤の製造方法。
  6. 請求項2乃至請求項5の何れかに記載された吸収剤の製造方法であって、
    前記炭酸ガス処理工程の前に、前記基材の含水率を調整する含水率調整工程を行う
    ことを特徴とする吸収剤の製造方法。
  7. 請求項6に記載された吸収剤の製造方法であって、
    前記炭酸ガスの濃度を前記基材の含水率に応じて調整する
    ことを特徴とする吸収剤の製造方法。
  8. 請求項2乃至請求項7の何れかに記載された吸収剤の製造方法であって、
    前記焼成工程の前に、前記基材を乾燥させる乾燥工程を行う
    ことを特徴とする吸収剤の製造方法。
  9. 請求項2乃至請求項8の何れかに記載された吸収剤の製造方法であって、
    前記炭酸ガス処理工程と前記担持工程の間にて、炭酸ガス処理された基材を乾燥させる前乾燥工程を行う
    ことを特徴とする吸収剤の製造方法。
  10. 請求項9に記載された吸収剤の製造方法であって、
    前記担持工程および前記前乾燥工程を複数回行う
    ことを特徴とする吸収剤の製造方法。
  11. 請求項8乃至請求項10の何れかに記載された吸収剤の製造方法であって、
    前記乾燥工程および前記前乾燥工程は、マイクロ波または熱風の供給により行われる
    ことを特徴とする吸収剤の製造方法。
  12. 硫酸カルシウム、水酸化カルシウム、活性炭、不定形炭素を含む原料を成型して基材を作製させる成型機と、
    前記基材に二酸化炭素を有するガスを接触させて該基材中の水酸化カルシウムから炭酸カルシウムを生成させる炭酸ガス処理機と、
    炭酸ガス処理された基材に、窒素酸化物を吸収して除去する吸収成分を担持させる担持槽とを有する
    ことを特徴とする吸収剤の製造装置。
  13. 請求項12に記載された吸収剤の製造装置であって、
    前記炭酸ガス処理機は、前記基材を入れる容器と、
    前記容器内に前記ガスを導入する導入管と、
    前記容器内のガスを排気する排気管とを有する
    ことを特徴とする吸収剤の製造装置。
  14. 請求項13に記載された吸収剤の製造装置であって、
    前記容器に前記基材を所定の位置に配置させる配置具が設けられる
    ことを特徴とする吸収剤の製造装置。
  15. 請求項13または請求項14に記載された吸収剤の製造装置であって、
    前記導入管に複数の孔を有するノズルが取り付けられる
    ことを特徴とする吸収剤の製造装置。
  16. 請求項13乃至請求項15の何れかに記載された吸収剤の製造装置であって、
    前記導入管に前記ガスの流量を調整する流量調整手段が設けられる
    ことを特徴とする吸収剤の製造装置。
  17. 請求項13乃至請求項16の何れかに記載された吸収剤の製造装置であって、
    前記導入管に前記ガスの温度を調整する温度調節手段が設けられる
    ことを特徴とする吸収剤の製造装置。
  18. 請求項13乃至請求項17の何れかに記載された吸収剤の製造装置であって、
    前記排気管に前記容器内のガスの圧力を調整する圧力調節手段が設けられる
    ことを特徴とする吸収剤の製造装置。
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