JP2007330119A - 海ぶどうの養殖装置及び海ぶどうの養殖方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】海ぶどうの養殖効率を向上させると共に作業者の作業負担を軽減できる養殖装置、及び、その養殖装置を用いた海ぶどうの養殖方法を提供すること。
【解決手段】本発明の海ぶどうの養殖装置及び養殖方法によれば、温室ハウス内に設置された水槽に満たされた海水が規定水位を越えた場合には、余剰海水がオーバーフロー管によってその取水口から排水口へと導出される。ここで、オーバーフロー管における取水口の水槽の深さ方向の位置を変更した場合には、その位置に応じて規定水位を変更することができるので、海ぶどうの生育深さを調整するにあたっての作業量は確実に低減され、作業者の作業負担を大きく軽減することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、海ぶどうの養殖装置及び海ぶどうの養殖方法に関し、特に、海ぶどうの養殖効率を向上させると共に作業者の作業負担を軽減できる養殖装置、及び養殖方法に関するものである。
所謂「海ぶどう」と呼ばれる海藻(Caulerpa lentillifera:緑藻網イワズタ目イワズタ科、和名「クビレヅタ」)がある。この海ぶどうは、低カロリーであると共にミネラル含有量が高く、さらに独特の食感を有するため、近年における健康志向の高まりや、食材に対する要求の向上などもあって、国内における需要量が拡大しつつある。
しかし、この「海ぶどう」は温暖な海域で自生する海藻であり、日本では、その自生北限が沖縄本島以南であると言われており、天然の海ぶどうを供給するだけでは需要量に追いつかず、一部を海外からの輸入に依存していた。
一方で、海ぶどうの養殖に関する研究も進んでいるが、生育条件が比較的厳しいために養殖装置の規模も他の海藻(例えば、モズクなど)に比べると小さく、市場への大量供給は難しいという問題点があった。また、海ぶどうの生育条件を充足させるために実施される作業は人為的な部分が多く、作業者の作業負担が大きいという問題点もあった。
本発明の目的は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、海ぶどうの養殖効率を向上させると共に作業者の作業負担を軽減できる養殖装置、及び、その養殖装置を用いた海ぶどうの養殖方法を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の海ぶどうの養殖装置は、海水を貯留するための水槽と、その水槽を覆う温室ハウスとを備えたものであって、前記水槽内に設けられた排水口と、その排水口から延び、他端に取水口を有する管であって、前記水槽内における規定水位を越える余剰海水を取水口から排水口へと導出するオーバーフロー管とを備え、前記オーバーフロー管は、前記取水口の前記水槽の深さ方向の位置を可変に構成されている。なお、特許請求の範囲及び明細書における「海ぶどう」とは、和名「クビレヅタ」とも呼ばれる緑藻網イワズタ目イワズタ科の海藻(学名「Caulerpa lentillifera」)を示す。
請求項2記載の海ぶどうの養殖装置は、請求項1記載の海ぶどうの養殖装置において、前記オーバーフロー管は、管周囲方向に回動可能な回動部を備え、前記排水口へ継合させて前記回動部を回動させた場合に、前記取水口の移動軌跡が前記水槽の深さ方向の変位成分を有する非直線形状を有している。
請求項3記載の海ぶどうの養殖装置は、請求項1又は2に記載の海ぶどうの養殖装置において、前記水槽の底面又は壁面上に該底面の一辺に沿って配置された散気管と、その散気管の長さ方向に沿って略列状に穿孔された孔と、前記散気管の少なくとも一端側からに気体を流入する給気手段とを備えている。
請求項4記載の海ぶどうの養殖装置は、請求項1から3のいずれかに記載の海ぶどうの養殖装置において、前記温室ハウスの屋根面に沿って張設され、該屋根面から入光する光を遮光する遮光シートと、その遮光シートを展張する又は畳む遮光シート展張手段と、温室ハウス内の照度を検出する照度検出手段と、その照度検出手段によって検出された照度が所定量を超える場合に、前記遮光シート展張手段による前記遮光シートの展張を実行する第1照度制御手段とを備えている。
請求項5記載の海ぶどうの養殖装置は、請求項1から4のいずれかに記載の海ぶどうの養殖装置において、前記温室ハウス内に設置された補光手段と、温室ハウス内の照度を検出する照度検出手段と、その照度検出手段によって検出された照度が所定量未満である場合に、前記補光手段による補光を実行する第2照度制御手段とを備えている。
請求項6記載の海ぶどうの養殖装置は、請求項1から5のいずれかに記載の海ぶどうの養殖装置において、前記水槽へ海水を給水する給水手段と、その給水手段により前記水槽へ給水される海水を加温する加温手段と、前記水槽内の海水温を検出する海水温検出手段と、前記海水温検出手段によって検出された海水温が所定温度未満である場合に、前記加温手段による海水の加温を実行する海水温制御手段とを備えている。
請求項7記載の海ぶどうの養殖方法は、海水を貯留するための水槽と、その水槽を覆う温室ハウスとを備えた養殖装置を用いる方法であって、前記養殖装置は、前記水槽内に設けられた排水口と、その排水口から延び、他端に取水口を有する管であって、前記水槽内における規定水位を越える余剰海水を取水口から排水口へと導出するオーバーフロー管とを備え、前記オーバーフロー管は、前記取水口の前記水槽の深さ方向の位置を可変に構成されているものであり、前記オーバーフロー管の流路の変更によって、水面から海ぶどうまでの深さが所定深さとなるように水位の調整を行う水位調整工程を備えている。
請求項8記載の海ぶどうの養殖方法は、請求項7記載の海ぶどうの養殖方法において、前記養殖装置は、前記水槽の底面又は壁面上に該底面の一辺に沿って配置された散気管と、その散気管の長さ方向に沿って略列状に穿孔された孔と、前記散気管の少なくとも一端側からに気体を流入する給気手段とを備え、海ぶどうを収穫する収穫工程と、その収穫工程によって収穫された海ぶどうを、前記水槽の海水内に投入し、前記給気手段から前記散気管へ気体を流入させつつ養生する養生工程とを備えている。
請求項9記載の海ぶどうの養殖方法は、請求項7又は8に記載の養殖方法において、前記養殖装置は、前記温室ハウスの屋根面に沿って張設され、該屋根面から入光する光を遮光する遮光シートと、その遮光シートを展張する又は畳む遮光シート展張手段と、温室ハウス内の照度を検出する照度検出手段と、その照度検出手段によって検出された照度が第1の所定量を超える場合に、前記遮光シート展張手段による前記遮光シートの展張を実行する第1照度制御手段とを備え、前記照度検出手段によって検出された照度が前記第1の所定量を超える場合に、前記第1照度制御手段による制御によって前記遮光シート展張手段による前記遮光シートの展張を行い、前記温室ハウス内の照度を前記第1の所定量以下に調節する照度調節工程を備えている。
請求項10記載の海ぶどうの養殖方法は、請求項7から9のいずれかに記載の養殖方法において、前記養殖装置は、前記温室ハウス内に設置された補光手段と、温室ハウス内の照度を検出する照度検出手段と、その照度検出手段によって検出された照度が第2の所定量未満である場合に、前記補光手段による補光を実行する第2照度制御手段とを備え、前記照度検出手段によって検出された照度が前記第2の所定量未満である場合に、前記第2照度制御手段による制御によって前記補光手段による補光を行い、前記温室ハウス内の照度を前記第2の所定量以上に調節する照度調節工程を備えている。
請求項11記載の海ぶどうの養殖方法は、請求項7から10のいずれかに記載の海ぶどうの養殖方法において、前記養殖装置は、前記水槽へ海水を給水する給水手段と、その給水手段により前記水槽へ給水される海水を加温する加温手段と、前記水槽内の海水温を検出する海水温検出手段と、前記海水温検出手段によって検出された海水温が所定温度未満である場合に、前記加温手段による海水の加温を実行する海水温制御手段とを備え、前記海水温検出手段によって検出された海水温が前記所定温度未満である場合に、前記海水温制御手段による制御によって前記加温手段による加温を行い、前記水槽内の海水温を前記所定温度以上に調節する海水温調節工程を備えている。
請求項1記載の海ぶどうの養殖装置及び請求項7記載の海ぶどうの養殖方法によれば、温室ハウス内に設置された水槽に満たされた海水が規定水位を越えた場合には、余剰海水がオーバーフロー管によってその取水口から排水口へと導出される。ここで、オーバーフロー管における取水口の水槽の深さ方向の位置を変更した場合には、その位置に応じて規定水位を変更することができる。
ここで、海ぶどうの好ましい生育条件の1つとして、水面から海ぶどうまでの深さ(以下、この深さを「生育深さ」と称する)が約10cm程度であることが挙げられる。従来における海ぶどうの養殖は、海ぶどうを生育させる養殖棚を水槽内に設置することによって行われており、海ぶどうの成長に応じて養殖棚の設置位置を人為的に下げることによって海ぶどうの生育深さの調整を行うので、作業者の作業負担が大きいという問題点があった。
しかし、請求項1記載の海ぶどうの養殖装置によれば、オーバーフロー管における取水口の位置を変更させることによって規定水位を変更できるので、海ぶどうの生育深さを調整するにあたっての作業量は確実に低減され、作業者の作業負担が大きく軽減されるという効果がある。同様に、請求項7記載の海ぶどうの養殖方法によれば、海ぶどうの生育深さの調整が水位調整工程によって、オーバーフロー管における取水口の位置の変更による規定水位の変更により行われるので、作業者の作業負担が大きく軽減されるという効果がある。
なお、請求項1及び請求項7における「取水口の水槽の深さ方向の位置を可変」とする構成としては、例えば、オーバーフロー管を、排水口へ継合させた状態で回動部を回動させた場合に、取水口の移動軌跡が水槽の深さ方向の変位成分を有する非直線形状(例えば、略L字形状)とする構成が挙げられる。この構成をとることによって、回動部においてオーバーフロー管を回動させることによって、取水口が水槽の深さ方向に上下し、その結果として、規定水位が変化し、水槽内の水位を上下させることができる。または、別の例として、オーバーフロー管を屈曲又は湾曲した形状とし、その屈曲部又は湾曲部の角度を可変とする構成が挙げられる。この構成をとることによって、屈曲部又は湾曲部の角度を変えることに伴って取水口が水槽の深さ方向に上下するので、規定水位を変化させることができる。あるいは、さらに別の例として、オーバーフロー管を蛇腹などの伸縮可能な構成とすることが挙げられる。
請求項2記載の海ぶどうの養殖装置によれば、請求項1記載の海ぶどうの養殖装置の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。オーバーフロー管の形状は、排水口へ継合させた状態で回動部を回動させた場合に、取水口の移動軌跡が水槽の深さ方向の変位成分を有する非直線形状(例えば、略L字形状)であるので、排水口に継合されたオーバーフロー管を回動部において回動させた場合には、取水口が水槽の深さ方向に変位する。従って、オーバーフロー管の回動によって規定水位を変化させ、水槽内の水位を上下させることができる。よって、オーバーフロー管の回動により規定水位を変更できるので、海ぶどうの生育深さを調整するにあたっての作業量は確実に低減され、作業者の作業負担が大きく軽減されるという効果がある。
請求項3記載の海ぶどうの養殖装置及び請求項8記載の海ぶどうの養殖方法によれば、請求項1又は2に記載の海ぶどうの養殖装置及び請求項7記載の海ぶどうの養殖方法の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。水槽の底面又は壁面上には散気管が配置されている。この散気管には、その少なくとも一端側から給気手段によって気体が流入できるように構成されているので、給気手段から散気管に気体が流入された場合には、散気管に設けられている孔から気体が放出される。このとき、散気管の孔は、該散気管の長さ方向に沿って略列状に孔が穿孔されているので、略一方向を向く気体の放出が散気管の長さ方向に並んで生じることになる。このように、散気管から略一方向に気体を放出させることによって、水槽内の海水を流動させることができる。
海ぶどうの養殖では、収穫した海ぶどうの切断面や傷からの樹液の漏れ出しを最小限に抑えるために、収穫した海ぶどうを海水内で養生する養生工程が行われる。一般的に、この養生工程では、海水を流動させることによって海ぶどうを対流させる。このように海ぶどうを対流させることによって、海ぶどうが感じる光の方向に偏りがなくなると共に、投与される肥料が海ぶどうに均一に行き渡り、その結果として、画一的な製品を得ることができるのである。
従来では、給水ポンプ装置を用いて海水を水槽内へ流し込むことによって、その水流を利用して水槽内の海水を流動させており、多数基のポンプ装置が必要となるため、装置が大型化すると共に設備コストや作動コストが大きいという問題点があった。しかし、請求項3記載の海ぶどうの養殖装置及び請求項8記載の海ぶどうの養殖方法によれば、従来の方式に比べて装置規模が比較的小さくて済むと共に、設備コスト及び作動コストを抑制することができるという効果がある。また、散気管から放出される気体を空気や酸素とした場合には、養殖時における酸素供給管としても利用することができるという効果がある。
請求項4記載の海ぶどうの養殖装置及び請求項9記載の海ぶどうの養殖方法によれば、請求項1から3のいずれかに記載の海ぶどうの養殖装置及び請求項7又は8に記載の海ぶどうの養殖方法の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。温室ハウスの屋根面には、該屋根面から入光する光を遮光する遮光シートが該屋根面に沿って張設されている。この遮光シートは、遮光シート展張手段によって展張される又は畳まれ、それによって、屋根面からの光の入光量を調整することができる。ここで、照度検出手段によって検出された温室ハウス内の照度が所定量(例えば、約14000ルクス)を超える場合には、第1照度制御手段によって遮光シート展張手段による遮光シートの展張が実行される(照度調節工程)ので、屋根面からの入光量を抑制することができる。
よって、第1照度制御手段を実行するか否かの閾値とされる所定値を、例えば、海ぶどうの生育に好適とされる照度範囲の上限とすることによって、温室ハウス内の照度を海ぶどうの生育に好適な照度範囲の上限以下に抑制することができ、照度が高すぎて海ぶどうが枯死することを抑制できるという効果がある。
請求項5記載の海ぶどうの養殖装置及び請求項10記載の海ぶどうの養殖方法によれば、請求項1から4のいずれかに記載の海ぶどうの養殖装置及び請求項7から9のいずれかに記載の海ぶどうの養殖方法の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。温室ハウス内には補光手段が設置されており、この補光手段による補光によって温室ハウス内の照度を上げることができる。ここで、照度検出手段によって検出された温室ハウス内の照度が所定量(例えば、約12000ルクス)未満である場合には、第2照度制御手段によって補光手段による補光が実行される(照度調節工程)ので、温室ハウス内の照度を上げることができる。
よって、第2照度制御手段を実行するか否かの閾値とされる所定値を、例えば、海ぶどうの生育に好適とされる照度範囲の下限とすることによって、温室ハウス内の照度を海ぶどうの生育に好適な照度範囲の下限以上とすることができるので、生育速度の低下による生産量の減少を抑制できるという効果がある。
請求項6記載の海ぶどうの養殖装置及び請求項11記載の海ぶどうの養殖方法によれば、請求項1から5のいずれかに記載の養殖装置及び請求項7から10のいずれかに記載の海ぶどうの養殖方法の奏する効果に加えて、次の効果を奏する。水槽へ海水を給水する給水手段により水槽へ給水される海水が、加温手段によって加温できるように構成されているので、水槽内の海水温を上げることができる。ここで、海水温検出手段によって検出された海水温が所定温度(例えば、約20℃)未満である場合には、海水温制御手段によって加温手段による海水の加温が実行される(海水温調節工程)ので、水槽内の海水温を上げることができる。
よって、海水温制御手段を実行するか否かの閾値とされる所定値と、例えば、海ぶどうの生育に好適とされる海水温の温度範囲の下限とすることによって、水槽内の海水温を海ぶどうの生育に好適な海水温範囲の下限以上とすることができるので、低海水温による海ぶどうの枯死の防止や、低海水温による生育速度の低下に起因する海ぶどうの生産量減少の抑制を実現することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1は、本実施の形態における養殖装置1の構成を説明するための図であり、図1(a)は、本実施の形態における養殖装置1の側面図であり、図1(b)は、図1(a)のIb方向から見た正面図であり、図1(c)は、図1(a)のIc−Ic線における側断面図である。また、図2(a)及び図2(b)は、図1(a)のII−II線における側断面図である。
養殖装置1は、水槽10内にて海ぶどうC(図4参照)を養殖するための装置であり、図1に示すように、海ぶどうCを生育させる水槽10と、その水槽10を覆う温室ハウス20と、その温室ハウス20に隣接し、海から海水を汲み上げ水槽10へ供給する給水装置30とから構成される。
図1に示すように、養殖装置1における温室ハウス20は、複数個並べられた水槽10の周囲に立設され、コンクリート製の土台と窓や入口などの透明部分とを備えた壁部20aと、その壁部20aの上方を覆う透明な屋根部20bとから構成されている。
また、屋根部20bの天頂部には、開放可能な天窓20cが設けられており、必要に応じて開閉させることによって、温室ハウス内の気温の調節や換気を行うことができるように構成されている(図2参照)。また、屋根部20bには太陽光発電システム(図示せず)が設置されており、この太陽光発電システムによって得られた電力を海ぶどうCの養殖に用いることができるように構成されている。
また、図2(a)及び図2(b)に示すように、温室ハウス20の内部上方には、遮光性の素材からなる遮光カーテン40が必要に応じて展張したり畳んだりされるように構成されている。なお、図2(a)では、遮光カーテン40が全開している状態が図示されており、図2(b)では、遮光カーテン40が全閉している状態が図示されている。
具体的には、図2(a)及び図2(b)に示すように、温室ハウス20には、内部上方に支柱21が長手方向に設置されており、この支柱21と、温室ハウス20の長辺を構成する壁面20aの上方に長手方向に設置されている支柱22との間には、支柱21の長手方向に沿って複数のワイヤ23が適宜な間隔で架設されている。
架設されている複数のワイヤ23のうち、全て又は一部のワイヤ23には、移動部材41が、ワイヤ23に沿って両方向(支柱21へ向かう方向及び支柱22へ向かう方向)に移動自在に取り付けられている。なお、本実施の形態では、この移動部材41は、遮光カーテン開閉装置130(図7参照)の駆動によってワイヤ23に沿って移動するように構成されている。
遮光カーテン40は、一辺(上端)が温室ハウス20の内部上方に長手方向に設置されている支柱21に固定されており、支柱21に固定された辺に対向する側の辺(下端)が移動部材41に取り付けられている。ここで、移動部材41がワイヤ23に沿って移動されると、移動部材41の移動に伴って遮光カーテン40の下端が移動し、その結果として遮光カーテン40が展張又は畳まれる。即ち、図2(a)に示すような遮光カーテン40が全開されている状態において、移動部材41が矢印M1方向に移動されると、その移動に伴って遮光カーテン40は展張されることになる。一方で、図2(b)に示すような遮光カーテン40が全閉されている状態において、移動部材41が矢印M2方向に移動されると、その移動に伴って遮光カーテン40は畳まれることになる。
詳細は後述するが、本実施の形態では、温室ハウス20内の照度が14000ルクスを越えた場合に遮光カーテン40が展張され、温室ハウス20内の照度が、海ぶどうCの育成に適した照度の上限(例えば、約14000ルクス)を超えないように構成されている。
また、給水装置30は、海から海水を貯留タンク(図示せず)へ汲み上げる取水装置(図示せず)と、その取水装置によって貯留タンクに汲み上げられた海水を紫外線灯による紫外線の照射によって殺菌する殺菌装置(図示せず)と、その殺菌装置によって殺菌された海水を加温する加温装置150(図7参照)と、その加温装置150によって加温された海水を水槽10へ給水する給水ポンプ装置30a(図3参照)とから構成されている。
詳細は後述するが、本実施の形態の養殖装置1では、給水装置30の加温装置150によって適宜加温された海水が水槽10内へ給水されるように構成されているため、水槽10内の海水温を海ぶどうCの生育に適した温度(例えば、約20〜25℃)にすることができる。
また、本実施の形態の養殖装置1では、給水装置30の殺菌装置(図示せず)によって加温された海水が水槽10内へ給水されるので、生菌が海ぶどうCに付着することを抑制し、衛生面において安全性の高い海ぶどうCを市場へ供給することができる。
水槽10は、コンクリートや樹脂(例えば、FRPなど)や木などからなる水槽である。この水槽10は、幅2000mm×長さ4000mm×深さ1000mm程度の大きさを有し、底面に設けられている排水口(図示せず)を止水栓(図示せず)によって閉塞した状態で、給水管13(図3参照)から海水を給水することによって、その内部に海水を貯留することができる。この水槽10は、養殖棚50(図5参照)を取り付けて海ぶどうCを生育させたり、養殖棚50を取り外して収穫後の海ぶどうCを養生させるために用いられる。
ここで、図3(a)は、養殖装置1における水槽10の平面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線における水槽10の側断面図である。図3に示すように、水槽10の壁面に設けられている排水口11には、オーバーフロー管12が継合されている。このオーバーフロー管12は、海水の水位が取水口12cを超えた場合に、余剰の海水を取水口12cから取水し、第1管12a及び第2管12bを介して排水口11から排出するための管である。
次に、図4を参照しつつ、上記したオーバーフロー管12について説明する。図4(a)は、オーバーフロー管12の拡大斜視図であり、図4(b)は、図4(a)のIVb方向から見た正面図である。
図4(a)に示すように、本実施の形態の養殖装置1において使用されるオーバーフロー管12は、略L字に屈曲された第1管12aに、排水口11から略垂直方向に延び第1管12aの内径より小さい外径を有する第2管12bが挿入されて構成されたものである。
ここで、第1管12aと第2管12bとの重なり部分12dにおいて、第1管12aの内周壁が第2管12bの外周壁周りを摺動し得るように構成されている。そのため、第1管12aを、第2管12bに対して矢印A又は矢印Bの方向に回動させることができる。
オーバーフロー管12における重なり部分12dにおいて、第1管12aを第2管12bに対して回動させた場合、取水口12cの移動軌跡は水槽10の深さ方向の変位成分を有する。よって、取水口12cが水槽の深さ方向に上下し、それによって、その結果、オーバーフロー管12から排水すべき余剰の海水を規定する規定水位の位置が変化することになる。
例えば、図4(b)に示すように、取水口12cが真上を向いている状態のオーバーフロー管12における第1管12aを矢印Aの方向に位置Xまで回動させた場合、規定水位は水位WLaから水位WLbまで下がる。一方で、第1管12aを矢印Bの方向に位置Yまで回動させた場合、規定水位は水位WLcとなる。
このように、オーバーフロー管12における第1管12aの回動に伴い規定水位が変化された結果、水槽10の水深もまた変化されることになる。即ち、本実施の形態のオーバーフロー管12は、第1管12aを回動させることによって、水槽10の水深を変化させることができる。
海ぶどうCを生育させる際の好ましい生育条件の1つとして、生育深さ(水面から海ぶどうCまでの深さ)が約10cm程度であることが挙げられ、この生育深さを好適な深度に保つ上で、本実施の形態におけるオーバーフロー管12の使用は有用である。
図5は、本実施の形態におけるオーバーフロー管12を使用した海ぶどうCの生育深さの調節を説明するための模式図である。なお、図5は、図3(b)と同様の側断面図、即ち、図3(a)のIIIb−IIIb線における水槽10の側断面図である。
図5(a)は、養殖棚50上で生育される海ぶどうCが、ある生育段階にある場合を示す模式図である。図5(a)に示すように、海ぶどうCの生育ラインGLに対し、生育深さxが好適な深さである約10cmとなるように、オーバーフロー管12における第1管12aの傾きの調節によって、水位WLが調節される。
図5(b)は、図5(a)に示した場合に比べ、海ぶどうCの生育が進んだ場合を示す模式図である。図5(b)に示すように、海ぶどうCの生育が進んだ結果、生育ラインGLが上方へ移動する。この場合には、オーバーフロー管12における第1管12aを、時計回りに(紙面手前から奥へ)回動させて水位WLを上昇させ、生育深さxを約10cmに調節する。即ち、海ぶどうCの生育ラインGLの上昇に応じて、オーバーフロー管12における第1管12aを回動させ、水深をh1(図5(a))からh2へ上げることによって、生育深さxの調節を行う。
従来から行われている海ぶどうCの養殖では、海ぶどうCの成長に応じて養殖棚の設置位置を人為的に下げることによって海ぶどうCの生育深さの調整を行っており、作業者の作業負担が大きいなどの問題があった。しかし、本実施の形態における養殖装置1では、オーバーフロー管12における第1管12aを回動させるという作業負担の少ない方式によって生育深さの調節を行うことができるので、従来の方式に比べて作業負担を大きく軽減させることができる。
なお、理解を容易にする目的で、図5(a)及び(b)では、それぞれ、海ぶどうCの大きさを画一的な大きさに描いたが、実際は各個体毎に成長度合いは様々であり、生育ラインGLは、各個体の生育ライン(海ぶどうCの各個体の高さ)に基づいて(例えば、略平均として)規定される。
再度、図3に戻って説明する。図3に示すように、水槽10の底面上には、壁面10aの近傍にこの壁面10aと略平行に散気管14が配置されている。この散気管14には、その長さ方向に沿って略列状に孔14aが穿孔されている。
この散気管14の一端は、給気ポンプ装置80に接続されており、この給気ポンプ装置80によって気体(例えば、空気や酸素など)を散気管14へ供給することができるように構成されている。一方で、散気管14の他端は閉塞されており、給気ポンプ装置80から散気管14へ気体を供給すると、気体が孔14aから放出される。
上記したように、孔14aは、散気管14の長さ方向に沿って略列状に穿孔されているので、給気ポンプ装置80による気体供給の結果、散気管14から略一方向に気体を放出させることができる。ここで、図3に示すように、散気管14の長さ方向に沿って略列状に穿孔された孔14aは、その開口が水槽10の開口面側を向いているため、散気管14の孔14aから放出される気体は、水槽10の底面側から開口面側に向かう方向(即ち、図3(a)における紙面下側から上側に向かう方向)に放出される。
よって、水槽10内に海水が貯留されている場合に、給気ポンプ装置80から散気管14へ給気を行った結果、孔14aから水槽10の開口面側へ向けて放出された気体によって、水槽10内の海水を流動させることができる。
図6は、上記した散気管14を用いて、収穫後の海ぶどうCの養生を行う養生工程を説明するため模式図である。なお、図6は、図3(b)と同様の側断面図、即ち、図3(a)のIIIb−IIIb線における水槽10の側断面図である。
図6に示すように、本実施の形態における養生工程では、養殖棚50(図5参照)を取り外し、海水が貯留された水槽10内に収穫後の海ぶどうCを投入する。その後、給気ポンプ装置80から散気管14へ気体を供給し、水槽10内の海水を流動させることによって、海ぶどうCを対流させている。
このような養生工程は、収穫した海ぶどうCの切断面や傷からの樹液の漏れ出しを最小限に抑えるために、収穫した海ぶどうCを海水内で養生するための工程である。一般的に、この養生工程では、海水を流動させることによって海ぶどうCを対流させており、従来から行われている海ぶどうCの養殖では、給水ポンプ装置を用いて海水を水槽内へ流し込むことによって、その水流を利用して水槽内の海水を流動させていた。そのため、多数基の給水ポンプ装置が必要であり、装置が大型化すると共に設備コストや作動コストが大きいという問題があった。
しかし、本実施の形態における養殖装置1では、1基の給気ポンプ装置で実現可能であるため、従来の方式に比べ、装置規模が比較的小さくて済むと共に、設備コスト及び作動コストを抑制することができる。また、本実施の形態の養生工程は、流水によって水槽10内の海水を流動させないので、溜め水で養生工程を実施することもでき、この場合には、給水に必要とされる装置の作動コストを低減させることができる。
また、養生工程において、海ぶどうCを対流させることによって、海ぶどうCが感じる光の方向に偏りがなくなると共に、投与される肥料が海ぶどうCに均一に行き渡り、その結果として、画一的な製品を得ることが可能となる。
なお、この散気管14は、散気管14へ供給する気体を空気などの酸素含有気体とすることによって、上記した養生工程への利用だけでなく、海ぶどうCを生育させる際に海水へ酸素を供給する酸素供給管としても利用できる。
次に、図7から図10を参照しつつ、上記した養殖装置1における照度や海水温などの養殖環境の制御について説明する。図7は、上記した養殖装置1における養殖環境制御を行う制御装置100の構成を示すブロック図である。
図7に示すように、制御装置100は、この制御装置100全体を制御する中央演算処理装置としてのCPU101と、そのCPU101で制御される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM102と、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリであるRAM103とを備え、これらはバスライン104を介して入出力ポート105に接続されている。
また、入出力ポート105には、温室ハウス20内における所定位置に設置され、温室ハウス内20の照度を検出する照度センサ110と、各水槽10に配置され、各水槽10の海水温を検出する温度センサ120と、移動部材41を移動させて遮光カーテン40の開閉を行う遮光カーテン開閉装置130と、温室ハウス20内に設置されているメタハライドランプ140と、給水装置30における貯留タンク(図示せず)内に貯留された海水を加温する加温装置150とに接続されている。
図8は、上記した制御装置100で実行される養殖環境制御処理を示すフローチャートである。この図8に示す養殖環境制御処理は、養殖装置1における養殖環境(照度や海水温など)を制御するための処理であり、制御装置100への電源投入によって起動する処理である。
図8に示すように、この養殖環境制御処理では、まず、温室ハウス20内の照度を海ぶどうCの生育に適した量に調節する照度調節処理(S1)を実行し、水槽10内の海水温を海ぶどうCの生育に適した温度に調節する海水温調節処理(S2)を実行し、さらに、温室ハウス20内の換気や室温制御などを実行するその他処理(S3)を実行する。そして、その他処理(S3)の実行後、照度調節処理(S1)の実行から5分経過したかを確認する(S4)。
S4の処理により確認した結果、5分経過していない場合には(S4:No)、S4の確認処理を再度行う。一方で、S4の処理により確認した結果、5分経過した場合には(S4:Yes)、S1の処理へ移行する。よって、この養殖環境制御処理によれば、S1〜S3の処理が5分程度の間隔で繰り返し実行される。
ここで、図9は、図8の養殖環境制御処理の中で実行される照度調節処理(S1)を示すフローチャートである。図9に示すように、この照度調節処理(S1)では、まず、照度センサ110の値を読み(S11)、照度が14000ルクスを超えるかを確認する(S12)。
S12の処理により確認した結果、温室ハウス20内の照度が14000ルクスを超える場合には(S12:Yes)、遮光カーテン開閉装置130を駆動し、遮光カーテン40を全閉し(S13)、この照度調節処理(S1)を終了する。なお、このS13において、既に遮光カーテン40が全閉されている場合には、遮光カーテン40を全閉の状態に維持する。
一方で、S12の処理により確認した結果、照度が14000ルクス以下である場合には(S12:No)、遮光カーテン開閉装置130を駆動し、遮光カーテン40を全開し(S14)する。なお、このS14において、既に遮光カーテン40が全開されている場合には、遮光カーテン40を全開の状態に維持する。
S14の処理後、S11において読んだ照度センサ110の値が12000ルクス未満であるかを確認する(S15)。S15の処理により確認した結果、照度が12000ルクス未満であれば(S15:Yes)、メタハライドランプ140を点灯し(S16)、この照度調節処理(S1)を終了する。なお、このS16において、既にメタハライドランプ140が点灯されている場合には、メタハライドランプ140の点灯を維持する。
一方で、S15の処理により確認した結果、照度が12000ルクス以上である場合、即ち、照度が12000ルクス以上かつ14000ルクス以下である場合には(S15:No)、メタハライドランプ140を消灯し(S17)、この照度調節処理(S1)を終了する。なお、このS17において、既にメタハライドランプ140が消灯されている場合には、メタハライドランプ140の消灯を維持する。
よって、上記した照度調節処理(S1)の実行によって、温室ハウス20内の照度が12000ルクス以下の場合には、メタハライドランプ140による補光によって温室ハウス20内の照度を上げ、その一方で、温室ハウス20内の照度が14000ルクス以上である場合には、遮光カーテン40を全閉して遮光することによって、照度を低下させることができる。
その結果、温室ハウス20内の照度を、常時、海ぶどうCの生育に適した量である12000〜14000ルクス程度に調節することができ、照度不足による海ぶどうCの生育速度の低下が抑制されて生産量の減少を抑制することができると共に、過剰な照度による海ぶどうCの枯死を防止することができるのである。
図10は、図8の養殖環境制御処理の中で実行される海水温調節処理(S2)を示すフローチャートである。図10に示すように、この海水温調節処理(S2)では、まず、水槽10毎に配置されている各温度センサ120の値を読み(S21)、海水温が20℃未満であることを示す温度センサ120があるかを確認する(S22)。
S22の処理により確認した結果、海水温が20℃未満であることを示す温度センサ120がある場合には(S22:Yes)、給水装置30における貯留タンク(図示せず)内に貯留されている海水に対し、加温装置150による加温を開始し(S23)、この海水温調節処理を終了する。
一方で、S22の処理により確認した結果、海水温が20℃未満であることを示す温度センサ120がない場合には(S22:No)、海水温が25℃を超えることを示す温度センサ120があるかを確認する(S24)。
S24の処理により確認した結果、海水温が25℃を超えることを示す温度センサ120がある場合には、加温装置150による加温を停止し(S23)、この海水温調節処理を終了する。
よって、上記した海水温調節処理(S2)の実行によって、水槽10に貯留された海水の温度が20℃未満となった場合には、給水装置30における貯留タンク(図示せず)に貯留されている海水が加温装置150によって加温されるので、水槽10内の海水温を上げることができる。その一方で、水槽10に貯留された海水の温度が25℃を超えた場合には、加温装置150による加温が停止されるので、取水装置(図示せず)から汲み上げられる海水の温度が25℃以下であれば、水槽10内の海水温を25℃以下に保つことができる。
その結果、水槽10内の海水温を、常時、海ぶどうCの生育に適した温度である20〜25℃程度に調節することができ、低海水温による海ぶどうCの枯死を防止できると共に、低海水温による生育速度の低下に起因する海ぶどうCの生産量の減少を抑制することができるのである。
上記した構成を有する養殖装置1を用いて海ぶどうCを養殖する場合には、まず、水槽10内に設置した養殖棚50上で海ぶどうCの生育を行う(生育工程)。この生育工程では、海ぶどうCに適した生育環境を作るために、水面から海ぶどうCまでの深さ(生育深さ)が約10cm程度となるように、オーバーフロー管12を回動させて水位の調節を行う(水位調節工程)。
また、温室ハウス20内の照度が海ぶどうCに適した照度(約12000〜14000ルクス)となるように、上記した照度調節処理(S1)の実行によって、温室ハウス20内の照度を調節する(照度調節工程)。
また、水槽10内の海水温が海ぶどうCに適した温度(約20〜25℃程度)となるように、上記した海水温調節処理(S2)の実行によって、水槽10へ供給される海水の加温を行う(海水温調節工程)。
そして、生育工程によって海ぶどうCが十分に生育されると、その十分に生育した海ぶどうCを収穫し(収穫工程)、収穫された海ぶどうCを、養殖棚50を取り外した水槽10内で養生する(養生工程)。なお、本実施の形態の養生工程では、散気管14を用い、その孔14aから気体を放出することによって生じた海水の流動を利用して、海ぶどうCを対流させている。
以上説明したように、本実施の形態の養殖装置1によれば、オーバーフロー管12(第1管12aと第2管12bとを組み合わせた管)は略L字形状を有しており、第1管12aと第2管12bとの重なり部分12dにおいて、第1管12aの内周壁が第2管12bの外周壁周りを摺動し得るように構成されている。そのため、第1管12aを、第2管12bに対して矢印A又は矢印Bの方向に回動させることができる。
ここで、オーバーフロー管12を、第2管12bを介して排水口11へ継合させた状態で、第1管12aを回動させると、取水口12cの移動軌跡が水槽10の深さ方向を上下する変位成分を有するために、水槽10の底面から取水口12cまでの高さが変位し、その結果、オーバーフロー管12から排水すべき余剰の海水を規定する規定水位を変化させることができる。
よって、本実施の形態では、オーバーフロー管12(第1管12a)を回動させることにより、水槽内の水位を上下させることができる。そのため、水面から海ぶどうCまでの生育深さを調整するにあたっての作業量は確実に低減され、作業者の作業負担を大きく軽減することができる。
また、本実施の形態の養殖装置1によれば、水槽10の底面上には、長さ方向に孔14aが穿孔されている散気管14が配置されており、この散気管14へ給気ポンプ80から気体を供給することによって孔14aから気体を放出され、それによって、水槽10内の海水を流動させることができる。よって、養生工程において、この散気管14を用いた海水の流動を利用して海ぶどうCを対流させることができる。よって、従来の方式に比べ、装置規模が比較的小さくて済むと共に、設備コスト及び作動コストを抑制することができる。
また、本実施の形態の養殖装置1によれば、温室ハウス20内の照度が12000ルクス以下の場合には、メタハライドランプ140による補光によって温室ハウス20内の照度を上げ、その一方で、温室ハウス20内の照度が14000ルクス以上である場合には、遮光カーテン40を全閉して遮光することによって、照度を低下させるように照度の制御が行われる。その結果、温室ハウス20内の照度を、常時、海ぶどうCの生育に適した量である12000〜14000ルクスに調節することができる。よって、照度不足による海ぶどうCの生育速度の低下が抑制されて生産量の減少を抑制することができると共に、過剰な照度による海ぶどうCの枯死を防止することができる。
また、本実施の形態の養殖装置1によれば、水槽10に貯留されている海水の温度が20℃未満となった場合には、給水装置30における貯留タンク(図示せず)に貯留されている海水が加温装置150によって加温されるので、水槽10内の海水温を、常時、海ぶどうCの生育に適した温度である20℃以上に調節することができ、低海水温による海ぶどうCの枯死を防止できると共に、低海水温による生育速度の低下に起因する海ぶどうCの生産量の減少を抑制することができる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
上記実施の形態では、オーバーフロー管12を略L字形状とし、第2管12bに対して第1管12aを管周囲方向に回動させることによって、規定水位を変更するように構成したが、規定水位を変更し得るオーバーフロー管の形状はこれに限定されるものではない。例えば、オーバーフロー管の形状が、排水口11へ継合させた状態で回動させた場合に、取水口12cの移動軌跡が水槽10の深さ方向の変位成分を有する非直線形状であればよい。このような形状を有するオーバーフロー管は、該オーバーフロー管を回動させることによって、取水口の高さが変動するために規定水位を変更させることができる。
あるいは、オーバーフロー管を屈曲又は湾曲した形状とし、その屈曲部又は湾曲部の角度を可変とする構成としてもよい。この構成をとることによって、屈曲部又は湾曲部の角度を変えることに伴って取水口が水槽の深さ方向に上下するので、規定水位を変化させることができる。また、オーバーフロー管を蛇腹などの伸縮可能な構成とし、その伸縮によって取水口の位置を変えるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、オーバーフロー管12は、第1管12aと第2管12bとを組み合わせたものであり、それらの重なり部分12dにおいて回動する構成としたが、オーバーフロー管を単一の管(例えば、略L字状の管)とし、排水口11との継合部分において回動可能とする構成としてもよい。
また、上記実施の形態は、オーバーフロー管12を手動で回動させる構成としたが、重なり部分12dをモータなどを用いることによって機械的に回動可能な構成としてもよい。なお、養殖環境を略一定にした場合には、海ぶどうCの生育速度が略一定(例えば、1cm/日)となる。よって、上記のように機械的にオーバーフロー管12を回動させる場合には、海ぶどうCの生育速度を考慮してオーバーフロー管12の回動量を制御する構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、散気管14における孔14aの開口が水槽10の開口面側を向いている構成としたが、これに限定されるものではなく、孔14aの開口が壁面10a(図3参照)に対応する側の面に向いた構成など、孔14aの開口を必要に応じた方向に向ける構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、散気管14の設置位置を水槽10の底面上(底面に非接触である場合も含む)としたが、散気管14が水槽10の壁面(壁面に非接触である場合も含む)されている構成であってもよい。
また、図3では、散気管14における孔14aが一列に穿孔されているものを例示したが、孔14aを二列以上の複数列に穿孔した構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、散気管14の一方の端部に給気ポンプ80を接続して給気する構成としたが、散気管14の両端に給気ポンプ80を接続して給気する構成としてもよい。
また、上記実施の形態では、給水装置30を、海から直接汲み上げた海水を水槽10へ給水する構成としたが、輸送車両などによって輸送された海水を貯留容器に貯留させておき、その貯留容器から海水を水槽10へ供給する構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、移動部材41がワイヤ32上を移動することによって遮光カーテン40を展張又は畳む構成としたが、遮光カーテン40をロール式とし、遮光カーテン40の巻き取り又は引き出しによって遮光カーテン40を展張又は畳む構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、遮光カーテン40が水槽10の上面のみに展張される構成を例示したが、上面だけでなく4つの壁面20aのうちの少なくとも1つの壁面20aを覆うように展張される構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、遮光カーテン40が温室ハウス20の内側に展張される構成を例示したが、遮光カーテン40が、温室ハウス20の内側だけでなく、温室ハウス20の外側にも展張される構成であってもよい。あるいは、遮光カーテン40が、温室ハウス20の内側に換えて、温室ハウス20の外側に展張される構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、照度調節と海水温調節が1の制御装置100で実行されるものとして説明したが、照度調節をするための制御装置と海水温調節をするための制御装置とを別体とする構成であってもよい。
また、上記実施の形態における照度調節処理(S1)では、照度調節を行う契機となる照度の閾値を12000ルクス及び14000ルクスとしたが、これらの値は一例であり、必要に応じて適切な値を使用し得る。同様に、海水温調節処理(S2)では、加温を行う契機となる海水温の閾値を20℃としたが、この値は一例であり、必要に応じて適切な値を使用し得る。
また、上記実施の形態における照度調節処理(S1)では、照度が14000ルクスを超えると遮光カーテン40を全閉し、照度が14000ルクス以下となると遮光カーテン40を全開する構成となっているが、検出された照度の値に応じて遮光カーテン40の展張量が決定される構成であってもよい。
また、上記実施の形態における照度調節処理(S1)では、照度が12000ルクス未満となるとメタハライドランプ140を点灯し、照度が12000ルクスを超えるとメタハライドランプ140を消灯する構成となっているが、検出された照度の値に応じて点灯されるメタハライドランプ140の個数を決定したり、どの位置のメタハライドランプ140を点灯するかを決定するなどの他の構成であってもよい。
また、上記実施の形態では、制御装置100の電源がオフされない限り、照度調節処理(S1)による照度調節が1日中(24時間)実行される構成となっているが、タイマ装置を用いることによって、設定された時間のみ照度調節を行い得るような構成としてもよい。
例えば、朝、制御装置100の電源をオンした場合に、タイマ装置による時間設定が行われた場合には、設定された時間(例えば、8時間)だけ照度調節処理(S1)を実行する構成としてもよい。あるいは、予めタイマ装置に所定の時間帯(例えば、午前7時から午後6時まで)を設定しておき、この設定された時間内でのみ照度調節処理(S1)が実行される構成であってもよい。
また、上記実施の形態における海水温調節処理(S2)では、加温装置150による海水の加温のみ制御するものとしたが、貯留タンク(図示せず)に貯留された海水を冷却する冷却装置を設け、水槽10内の海水温が所定温度(例えば、25℃)を超えた場合に冷却装置による海水の冷却を行う構成としてもよい。あるいは、給水装置30に真水を貯留するタンクを設け、水槽10内の海水温が所定温度(例えば、25℃)を超えた場合に該タンク内の真水を貯留タンク(図示せず)に混入させることによって海水温を低下させる構成としてもよい。
また、上記実施の形態における海水温調節処理(S2)では、水槽10内の海水温が20℃未満となった場合に加温装置150による加温を開始し、水槽10内の海水温が25℃を超えた場合に加温装置150による加温を停止する構成としたが、水槽10内の海水温が20℃未満となった場合に加温装置150による加温を開始し、所定時間の加温後に加温装置150による加温を停止する構成であってもよい。
また、上記実施の形態における海水温調節処理(S2)では、少なくとも1つの温度センサ120が示す温度が閾値となる温度(S22において確認される20℃、S25において確認される25℃)未満又は超過した場合に加温装置150の作動又は停止を行うように構成した。これに換えて、全ての温度センサ120が示す温度に基づいて統計的に処理した上で、加温装置150の作動又は停止を決定する制御として構成してもよい。
また、上記実施の形態では、温度センサ120を各水槽10に配置させるように構成したが、全水槽10の中の一部の水槽10にのみ温度センサ120を配置する構成であってもよい。
(a)は、本実施の形態における養殖装置の側面図であり、(b)は、(a)のIb方向から見た正面図であり、(c)は、(a)のIc−Ic線における側断面図である。 図1(a)のII−II線における側断面図であり、(a)は、遮光カーテンが全開している状態を示す側断面図であり、(b)は、遮光カーテンが全閉している状態を示す側断面図である。 (a)は、養殖装置における水槽の平面図であり、(b)は、(a)のIIIb−IIIb線における水槽の側断面図である。 (a)は、オーバーフロー管の拡大斜視図であり、(b)は、(a)のIVb方向から見た正面図である。 本実施の形態におけるオーバーフロー管を使用した海ぶどうの生育深さの調節を説明するための模式図である。 散気管を用いて、収穫後の海ぶどうの養生を行う養生工程を説明するため模式図である。 養殖装置における養殖環境制御を行う制御装置の構成を示すブロック図である。 制御装置で実行される養殖環境制御処理を示すフローチャートである。 図8の養殖環境制御処理の中で実行される照度調節処理を示すフローチャートである。 図8の養殖環境制御処理の中で実行される海水温調節処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 養殖装置
10 水槽
11 排水口
12 オーバーフロー管
12c 取水口
12d 重なり部分(回動部)
14 散気管
14a 孔
20 温室ハウス
30a 給水ポンプ装置(給水手段)
80 給気ポンプ装置(給気手段)
40 遮光カーテン(遮光シート)
110 照度センサ(照度検出手段)
120 温度センサ(海水温検出手段)
130 遮光カーテン開閉装置(遮光シート展張手段)
140 メタハライドランプ(補光手段)
150 加温装置(加温手段)
C 海ぶどう
S13 第1照度制御手段
S16 第2照度制御手段
S23 海水温制御手段、海水温調節工程

Claims (11)

  1. 海水を貯留するための水槽と、その水槽を覆う温室ハウスとを備えた海ぶどうの養殖装置において、
    前記水槽内に設けられた排水口と、
    その排水口から延び、他端に取水口を有する管であって、前記水槽内における規定水位を越える余剰海水を取水口から排水口へと導出するオーバーフロー管とを備え、
    前記オーバーフロー管は、前記取水口の前記水槽の深さ方向の位置を可変に構成されていることを特徴とする海ぶどうの養殖装置。
  2. 前記オーバーフロー管は、
    管周囲方向に回動可能な回動部を備え、
    前記排水口へ継合させて前記回動部を回動させた場合に、前記取水口の移動軌跡が前記水槽の深さ方向の変位成分を有する非直線形状を有していることを特徴とする請求項1記載の海ぶどうの養殖装置。
  3. 前記水槽の底面又は壁面上に該底面の一辺に沿って配置された散気管と、
    その散気管の長さ方向に沿って略列状に穿孔された孔と、
    前記散気管の少なくとも一端側からに気体を流入する給気手段とを備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の海ぶどうの養殖装置。
  4. 前記温室ハウスの屋根面に沿って張設され、該屋根面から入光する光を遮光する遮光シートと、
    その遮光シートを展張する又は畳む遮光シート展張手段と、
    温室ハウス内の照度を検出する照度検出手段と、
    その照度検出手段によって検出された照度が所定量を超える場合に、前記遮光シート展張手段による前記遮光シートの展張を実行する第1照度制御手段とを備えていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の海ぶどうの養殖装置。
  5. 前記温室ハウス内に設置された補光手段と、
    温室ハウス内の照度を検出する照度検出手段と、
    その照度検出手段によって検出された照度が所定量未満である場合に、前記補光手段による補光を実行する第2照度制御手段とを備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の海ぶどうの養殖装置。
  6. 前記水槽へ海水を給水する給水手段と、
    その給水手段により前記水槽へ給水される海水を加温する加温手段と、
    前記水槽内の海水温を検出する海水温検出手段と、
    前記海水温検出手段によって検出された海水温が所定温度未満である場合に、前記加温手段による海水の加温を実行する海水温制御手段とを備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の海ぶどうの養殖装置。
  7. 海水を貯留するための水槽と、その水槽を覆う温室ハウスとを備えた養殖装置を用いる海ぶどうの養殖方法において、
    前記養殖装置は、
    前記水槽内に設けられた排水口と、
    その排水口から延び、他端に取水口を有する管であって、前記水槽内における規定水位を越える余剰海水を取水口から排水口へと導出するオーバーフロー管とを備え、
    前記オーバーフロー管は、前記取水口の前記水槽の深さ方向の位置を可変に構成されているものであり、
    前記オーバーフロー管の流路の変更によって、水面から海ぶどうまでの深さが所定深さとなるように前記規定水位の調整を行う水位調整工程を備えていることを特徴とする海ぶどうの養殖方法。
  8. 前記養殖装置は、
    前記水槽の底面又は壁面上に該底面の一辺に沿って配置された散気管と、
    その散気管の長さ方向に沿って略列状に穿孔された孔と、
    前記散気管の少なくとも一端側からに気体を流入する給気手段とを備え、
    海ぶどうを収穫する収穫工程と、
    その収穫工程によって収穫された海ぶどうを、前記水槽の海水内に投入し、前記給気手段から前記散気管へ気体を流入させつつ養生する養生工程とを備えていることを特徴とする請求項7記載の海ぶどうの養殖方法。
  9. 前記養殖装置は、
    前記温室ハウスの屋根面に沿って張設され、該屋根面から入光する光を遮光する遮光シートと、
    その遮光シートを展張する又は畳む遮光シート展張手段と、
    温室ハウス内の照度を検出する照度検出手段と、
    その照度検出手段によって検出された照度が第1の所定量を超える場合に、前記遮光シート展張手段による前記遮光シートの展張を実行する第1照度制御手段とを備え、
    前記照度検出手段によって検出された照度が前記第1の所定量を超える場合に、前記第1照度制御手段による制御によって前記遮光シート展張手段による前記遮光シートの展張を行い、前記温室ハウス内の照度を前記第1の所定量以下に調節する照度調節工程を備えていることを特徴とする請求項7又は8に記載の海ぶどうの養殖方法。
  10. 前記養殖装置は、
    前記温室ハウス内に設置された補光手段と、
    温室ハウス内の照度を検出する照度検出手段と、
    その照度検出手段によって検出された照度が第2の所定量未満である場合に、前記補光手段による補光を実行する第2照度制御手段とを備え、
    前記照度検出手段によって検出された照度が前記第2の所定量未満である場合に、前記第2照度制御手段による制御によって前記補光手段による補光を行い、前記温室ハウス内の照度を前記第2の所定量以上に調節する照度調節工程を備えていることを特徴とする請求項7から9のいずれかに記載の海ぶどうの養殖方法。
  11. 前記養殖装置は、
    前記水槽へ海水を給水する給水手段と、
    その給水手段により前記水槽へ給水される海水を加温する加温手段と、
    前記水槽内の海水温を検出する海水温検出手段と、
    前記海水温検出手段によって検出された海水温が所定温度未満である場合に、前記加温手段による海水の加温を実行する海水温制御手段とを備え、
    前記海水温検出手段によって検出された海水温が前記所定温度未満である場合に、前記海水温制御手段による制御によって前記加温手段による加温を行い、前記水槽内の海水温を前記所定温度以上に調節する海水温調節工程を備えていることを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の海ぶどうの養殖方法。



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