JP2007327829A - 回転角度検出装置およびそれを備える電動パワーステアリング装置 - Google Patents

回転角度検出装置およびそれを備える電動パワーステアリング装置 Download PDF

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幹彦 水野
Takashi Asano
貴嗣 浅野
Yutaka Murakoshi
豊 村越
Toshio Takano
寿男 高野
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Abstract

【課題】省スペース化を実現することができ、精度良く多回転の絶対角度を検出することができる回転角度検出装置を提供する。
【解決手段】電動パワーステアリング装置のステアリングシャフト102にレゾルバ30を取り付ける。ステータハウジング310と第1の回転軸部材341とは、ねじ部360によって螺接される。これにより、第1の回転軸部材341は、回転に伴い上下に移動する。また、第1の回転軸部材341に固定されている第1のロータ331について、第1のロータ巻線は、回転軸方向についての単位長さ当たりの巻き数が変化するように構成されている。レゾルバ30が回転すると、第1のステータ321と第1のロータ331とによって構成される変圧器の変圧比Kが変化する。これにより、レゾルバ30から出力される角度信号Dの電圧レベルが変化する。
【選択図】図1

Description

本発明は、多回転の絶対角度を検出するための回転角度検出装置およびそれを備える電動パワーステアリング装置に関する。
従来より、電動パワーステアリング装置においてハンドルの操舵角を検出するための装置として、レゾルバ式の回転角度検出装置が知られている。図8は、電動パワーステアリング装置における従来の回転角度検出装置の構成を示す断面図である。この回転角度検出装置は、レゾルバ40と回転数検出器50とから構成されている。レゾルバ40は、ステータハウジング410と第1のステータ421と第2のステータ422と第1のロータ431と第2のロータ432と第1の回転軸部材441と第2の回転軸部材442とを備えている。第1のステータ421と第2のステータ422とはステータハウジング410に固定され、第1のロータ431は第1の回転軸部材441に固定され、第2のロータ432は第2の回転軸部材442に固定されている。第1のステータ421と第1のロータ431とは対向しており、第2のステータ422と第2のロータ432とは対向している。また、第1のロータ431と第2のロータ432とは互いに電気的に接続されている。回転数検出器50は、回転数をカウントするための回転数検出センサ51と、レゾルバ40の回転数のカウントが可能となるように回転数検出センサ51を固定するためのギヤ52、53とを備えている。
第1のステータ421は、外部から与えられる励磁信号としての第1の電圧信号SRを受け取りそれを第1のロータ431に伝えるための巻線(以下、「第1のステータ巻線」という。)を有している。第1のロータ431は、第1の電圧信号SRに基づいて電圧(第2の電圧信号)を誘起させるための巻線(以下、「第1のロータ巻線」という。)を有している。第2のロータ432は、第1のロータ431から励磁信号としての第2の電圧信号を受け取りそれを第2のステータ422に伝えるための巻線(以下、「第2のロータ巻線」という。)を有している。第2のステータ422は、(回転角度と電圧との関係に着目したときに)絶対角度の零度を基準として正弦曲線状の電圧が誘起されるように構成された巻線(以下、「sin巻線」という。)と、絶対角度の零度を基準として余弦曲線状の電圧が誘起されるように構成された巻線(以下、「cos巻線」という。)とを有している。
図8に示す回転角度検出装置において、外部から第1のステータ巻線に励磁信号としての第1の電圧信号SRが与えられると、第1の電圧信号SRに基づいて第1のロータ巻線に電圧(第2の電圧信号)が誘起される。このとき、第2の電圧信号の電圧レベルは、第1のステータ巻線の巻数と第1のロータ巻線の巻数との比(変圧比)に基づく大きさとなる。第1のロータ巻線に誘起された第2の電圧信号は第2のロータ巻線に送られる。そして、第2のステータ422では、第2のロータ巻線に与えられた第2の電圧信号を励磁信号として、sin巻線およびcos巻線に上述のような電圧が誘起される。そして、sin巻線に誘起された電圧(sin信号)とcos巻線に誘起された電圧(cos信号)とに基づいて、相対角度が求められる。一方、回転数検出センサ51では、レゾルバ40の回転数のカウントが行われる。以上のようにして検出された相対角度と回転数とに基づいて、絶対角度の検出が行われている。
また、特開2001−194251号公報には、トーションバーの上部軸に設けられた第1のレゾルバから出力される第1のレゾルバ信号とトーションバーの下部軸に設けられた第2のレゾルバから出力される第2のレゾルバ信号とによって、操舵トルクと操舵角とを検出するパワーステアリング装置の発明が開示されている。
特開2001−194251号公報
図8に示した従来の構成によると、レゾルバ40の他に、回転数をカウントするための回転数検出器50が設けられている。また、上記特開2001−194251号公報に開示された構成によると、2個のレゾルバが設けられている。従来、(1個の)レゾルバのみによっては、相対角度の検出を行うことはできるが、多回転の絶対角度を検出することができなかった。このため、多回転の絶対角度を検出するためには、上述のように、回転数を検出するためのセンサを備える構成や複数のレゾルバを備える構成にしなければならなかった。その結果、省スペース化の実現が課題となっている。また、省スペース化を実現する際には、高い検出精度が得られることが好ましい。
そこで、本発明では、省スペース化を実現することができ、精度良く多回転の絶対角度を検出することができる回転角度検出装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、励磁信号を非接触で2次側に伝える第1の回転トランスと励磁信号から位置信号を生成する第2の回転トランスとを備えるレゾルバ式の回転角度検出装置であって、
前記第1の回転トランスは、
励磁信号としての第1の電圧信号を受け取る第1のステータ巻線を有する第1のステータと、
前記第1のステータの内側に設けられ、所定の回転軸を中心に回転自在に構成された、前記第1の電圧信号に基づいて前記第1のステータ巻線との相対的な位置関係に応じた第2の電圧信号を生成する第1のロータ巻線を有する第1のロータと
を含み、
前記第2の回転トランスは、
前記第1のロータとともに回転し、前記第1のロータ巻線から前記第2の電圧信号を受け取る第2のロータ巻線を有する第2のロータと、
前記第2のロータの外側に設けられ、励磁信号としての前記第2の電圧信号に基づいて前記第2のロータの回転角度に応じた位置信号としての第3の電圧信号を生成する第2のステータ巻線を有する第2のステータと
を含み、
前記第1のロータは、前記所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの前記第1のロータ巻線の巻き数が前記所定の回転軸方向に変化するように構成され、かつ、回転に伴って前記所定の回転軸方向に移動することによって前記第1のステータ巻線と前記第1のロータ巻線との対向部分が変化するように構成されていることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記第1のロータは、前記所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの前記第1のロータ巻線の巻き数が前記所定の回転軸方向に線形に増加または線形に減少するように構成されていることを特徴とする。
第3の発明は、励磁信号を非接触で2次側に伝える第1の回転トランスと励磁信号から位置信号を生成する第2の回転トランスとを備えるレゾルバ式の回転角度検出装置であって、
前記第1の回転トランスは、
励磁信号としての第1の電圧信号を受け取る第1のステータ巻線を有する第1のステータと、
前記第1のステータとともに回転トランスを構成するロータであって、前記第1のステータの内側に設けられ、所定の回転軸を中心に回転自在に構成された、前記第1の電圧信号に基づいて前記第1のステータ巻線との相対的な位置関係に応じた第2の電圧信号を生成する第1のロータ巻線を有する第1のロータと
を含み、
前記第2の回転トランスは、
前記第1のロータとともに回転し、前記第1のロータ巻線から前記第2の電圧信号を受け取る第2のロータ巻線を有する第2のロータと、
前記第2のロータの外側に設けられ、励磁信号としての前記第2の電圧信号に基づいて前記第2のロータの回転角度に応じた位置信号としての第3の電圧信号を生成する第2のステータ巻線を有する第2のステータと
を含み、
前記第1のステータは、前記所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの前記第1のステータ巻線の巻き数が前記所定の回転軸方向に変化するように構成され、
前記第1のロータは、回転に伴って前記所定の回転軸方向に移動することによって前記第1のステータ巻線と前記第1のロータ巻線との対向部分が変化するように構成されていることを特徴とする。
第4の発明は、第3の発明において、
前記第1のステータは、前記所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの前記第1のステータ巻線の巻き数が前記所定の回転軸方向に線形に増加または線形に減少するように構成されていることを特徴とする。
第5の発明は、トーションバーによって連結された第1のシャフトと第2のシャフトとからなるステアリングシャフトを備えた電動パワーステアリング装置であって、
前記第1のシャフトまたは前記第2のシャフトの回転角度を検出する、第1から第4までのいずれかの発明に係る回転角度検出装置を備えることを特徴とする。
第6の発明は、トーションバーによって連結された第1のシャフトと第2のシャフトとからなるステアリングシャフトを備えた電動パワーステアリング装置であって、
前記第1のシャフトおよび前記第2のシャフトのそれぞれに第1から第4までのいずれかの発明に係る回転角度検出装置を備え、当該回転角度検出装置によって検出された前記第1のシャフトおよび前記第2のシャフトの回転角度に基づき操舵トルクおよび操舵角を検出することを特徴とする。
上記第1の発明によれば、第1のロータの回転に伴い、第1のステータ巻線と第1のロータ巻線との対向部分が変化する。また、第1のロータについては、回転軸方向についての単位長さ当たりの第1のロータ巻線の巻き数が当該回転軸方向に変化するように構成されている。従って、第1のロータの回転に伴い、上記対向部分についての第1のロータ巻線の巻き数が変化する。
第1のステータと第1のロータとによって第1の回転トランスが構成されるところ、その第1の回転トランスにおける鎖交磁束数は、第1のステータ巻線と第1のロータ巻線との対向部分についての第1のロータ巻線の巻き数に依存する。また、上述のように、当該対向部分についての第1のロータ巻線の巻き数は第1のロータの回転に伴って変化する。従って、第1のロータの回転に伴い、第1の回転トランスにおける鎖交磁束数が変化する。その結果、第1のロータの回転に伴い、第1の回転トランスの変圧比が変化する。
ここで、位置信号(角度信号)としての第3の電圧信号は第2の電圧信号に基づき第2のステータと第2のロータとによって構成される第2の回転トランスによって生成されるところ、第3の電圧信号の電圧レベルは第2の電圧信号の電圧レベルに依存する。また、その第2の電圧信号は、外部から第1のステータ巻線に励磁信号として与えられる第1の電圧信号に基づき上記第1の回転トランスで生成される。従って、第2の回転トランスによって生成される位置信号(角度信号)の電圧レベルは、上記第1の回転トランスの変圧比に依存する。
以上のように、第1のロータの回転に伴い、上記第1の回転トランスの変圧比が変化する。また、位置信号(角度信号)の電圧レベルは、上記第1の回転トランスの変圧比に依存する。従って、位置信号(角度信号)の電圧レベルは、第1のロータの回転に伴って変化する。このため、相対角度が同じであっても、回転数が異なれば、位置信号(角度信号)の電圧レベルは異なる大きさとなる。これにより、位置信号(角度信号)のみに基づいて、多回転の絶対角度が検出される。その結果、他のセンサ等を備えることなく、多回転の絶対角度を検出することができる。
上述のように、所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの第1のロータ巻線の巻き数が変化するように第1のロータが構成されていることによって、上記第1の回転トランスの変圧比は回転に伴い変化する。逆に言えば、第1のロータ巻線の形状(巻き方)を調整することによって、回転に伴う変圧比の変化を調整することができる。また、上述のように、位置信号(角度信号)の電圧レベルは、上記第1の回転トランスの変圧比に依存する。従って、第1のロータの形状を調整することによって、位置信号(角度信号)の電圧レベルを調整することができる。このため、位置信号(角度信号)の電圧レベルを容易に調整することができる。これにより、多回転の絶対角度の検出精度を容易に向上させることができる。
上記第2の発明によれば、所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの第1のロータ巻線の巻き数が当該回転軸方向に変化するように第1のロータが構成されていることによって上記第1の回転トランスの変圧比が変化するところ、第1のロータ巻線の巻き数が当該所定の回転軸方向に線形に増加または線形に減少するように構成されている。このため、回転に伴う上記第1の回転トランスの変圧比の変化は線形になる。また、上述のように、位置信号(角度信号)の電圧レベルは、上記第1の回転トランスの変圧比に依存する。従って、回転に伴う位置信号(角度信号)の電圧レベルの変化は線形になる。このため、多回転の絶対角度の検出精度がより向上する。
上記第3の発明によれば、第1のロータの回転に伴い、第1のステータ巻線と第1のロータ巻線との対向部分が変化する。また、第1のステータについては、所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの第1のステータ巻線の巻き数が当該回転軸方向に変化するように構成されている。このため、第1のロータの回転に伴い、上記対向部分についての第1のステータ巻線の巻き数が変化する。従って、第1のロータの回転に伴い、第1のステータと第1のロータとによって構成される第1の回転トランスにおける鎖交磁束数が変化し、第1の回転トランスの変圧比が変化する。これにより、上記第1の発明と同様、他のセンサ等を備えることなく、多回転の絶対角度を検出することができる。また、位置信号(角度信号)の電圧レベルを容易に調整することができるので、多回転の絶対角度の検出精度を容易に向上させることができる。
上記第4の発明によれば、所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの第1のステータ巻線の巻き数が線形に増加または線形に減少するように構成されている。このため、上記第2の発明と同様、回転に伴う位置信号(角度信号)の電圧レベルの変化は線形になり、多回転の絶対角度の検出精度がより向上する。
上記第5の発明によれば、電動パワーステアリング装置において、1つの回転角度検出装置のみによって、シャフトの回転角度(多回転の絶対角度)が高い精度で検出される。このため、例えば、ハンドルの操舵角を高い精度で検出することができる。これにより、ハンドル操作の際の操舵フィーリングを良くすることができる。
上記第6の発明によれば、ハンドルの操舵角を高い精度で検出することができる。このため、ハンドル操作の際の操舵フィーリングを良くすることができる。また、この回転角度検出装置によってハンドル操作による操舵トルクの検出が行われる。このため、電動パワーステアリング装置全体で必要な部品が削減され、コストが低減する。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態について説明する。
<1.レゾルバの構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るレゾルバ式の回転角度検出装置(以下、「レゾルバ」という。)30の構成を示す断面図である。このレゾルバ30は、ステータハウジング310と第1のステータ321と第2のステータ322と第1のロータ331と第2のロータ332と第1の回転軸部材341と第2の回転軸部材342とを備えている。第1のステータ321と第2のステータ322とはステータハウジング310に固定され、第1のロータ331は第1の回転軸部材341に固定され、第2のロータ332は第2の回転軸部材342に固定されている。第1のステータ321と第1のロータ331とは対向しており、第2のステータ322と第2のロータ332とは対向している。また、第1のロータ331と第2のロータ332とは互いに電気的に接続されている。
本実施形態では、このレゾルバ30は、電動パワーステアリング装置のステアリングシャフト102に取り付けられる。ステアリングシャフト102は、その一端がハンドルに固着されている。図1に示すように、電動パワーステアリング装置のステアリングシャフト102にはキー103が設けられ、レゾルバ30の第1の回転軸部材341にはキー溝350が設けられている。第1の回転軸部材341のキー溝350は、摺動自在にステアリングシャフト102のキー103に遊嵌されている。また、回転軸200を中心にステアリングシャフト102の回転とともに第1の回転軸部材341および第2の回転軸部材342が回転するようになっている。ここで、ステータハウジング310と第1の回転軸部材341とは、ねじ部360によって螺接されている。これにより、第1の回転軸部材341は、回転に伴って上下に移動する。その結果、ハンドルが回転することによって、第1のステータ321と第1のロータ331との相対的な位置関係が変化する。
上述のように、第1のステータ321と第1のロータ331とは対向している。その第1のステータ321は、外部から与えられる励磁信号としての第1の電圧信号SRを受け取りそれを第1のロータ331に伝えるための第1のステータ巻線を有している。また、第1のロータ331は、第1の電圧信号SRに基づいて電圧(第2の電圧信号)を誘起させるための第1のロータ巻線を有している。このように、第1のステータ321と第1のロータ331とによって、第1のステータ321を一次側、第1のロータ331を二次側とする変圧器(第1の回転トランス)が構成されている。
ここで、第1のロータ331における第1のロータ巻線の巻き方について説明する。図1に示すように、第1のロータ巻線はテーパ状に巻かれている。詳しくは、第1のロータ巻線は、回転軸方向に一端(図1では下)から他端(図1では上)にいくにしたがい回転軸方向についての単位長さ当たりの巻き数が大きくなるように構成されている。このため、第1のステータ321と第1のロータ331との相対的な位置関係の変化に伴い、第1のステータ巻線と対向する部分にある第1のロータ巻線の巻き数が変化する。
上述のように、第2のステータ322と第2のロータ332とは対向し、第1のロータ331と第2のロータ332とは互いに電気的に接続されている。その第2のロータ332は、第1のロータ331から励磁信号としての第2の電圧信号を受け取りそれを第2のステータ322に伝えるための第2のロータ巻線を有している。また、第2のステータ322は、(回転角度と電圧との関係に着目したときに)絶対角度の零度を基準として正弦曲線状の電圧が誘起されるように構成されたsin巻線と、絶対角度の零度を基準として余弦曲線状の電圧が誘起されるように構成されたcos巻線とを有している。これらsin巻線に誘起される電圧とcos巻線に誘起される電圧とが角度信号としてこのレゾルバ30から出力される。このように、第2のロータ332と第2のステータ322とによって、第2のロータ332を一次側、第2のステータ322を二次側とする変圧器(第2の回転トランス)が構成されている。
<2.絶対角度の検出>
次に、本実施形態における多回転の絶対角度の検出について説明する。第1のステータ巻線には、外部から励磁信号としての第1の電圧信号SRが与えられる。このとき、第1のステータ321と第1のロータ331とによって構成される変圧器に関し、第1のステータ巻線の両端間の電圧をV1、第1のロータ巻線の両端間の電圧をV2、変圧比をKとすると、次式(1)が成立する。
K=V1/V2 ・・・(1)
上述のように、第1のステータ321と第1のロータ331との相対的な位置関係に応じて、第1のステータ巻線と対向する部分にある第1のロータ巻線の巻き数が変化する。ここで、第1のステータ巻線と対向する部分にある第1のロータ巻線の巻き数が変化すると、上記変圧器における鎖交磁束数が変化する。詳しくは、当該巻き数が大きくなると鎖交磁束数は大きくなり、当該巻き数が小さくなると鎖交磁束数は小さくなる。また、鎖交磁束数が大きくなると上記変圧比Kは小さくなり、鎖交磁束数が小さくなると上記変圧比Kは大きくなる。従って、第1のステータ巻線と対向する部分の第1のロータ巻線の巻き数が大きくなれば上記変圧比Kは小さくなり、当該巻き数が小さくなれば上記変圧比Kは大きくなる。
第1のロータ巻線には、式(1)より算出される電圧V2が誘起される。その誘起された電圧V2は、第2の電圧信号として第1のロータ331から第2のロータ332に送られる。第2のロータ332では、第2の電圧信号が励磁信号として第2のロータ巻線に与えられる。ここで、第2のロータ332は、上述したsin巻線およびcos巻線を有する第2のステータ322と対向している。これにより、第2のステータ322のsin巻線およびcos巻線には、第2の電圧信号の電圧レベルV2に基づき回転角度に応じた電圧が誘起される。詳しくは、上述したように、sin巻線には絶対角度の零度を基準として正弦曲線状の電圧(以下、「sin信号」という。)が誘起され、cos巻線には絶対角度の零度を基準として余弦曲線状の電圧(以下、「cos信号」という。)が誘起される。
本実施形態では、第1の回転軸部材341の回転に伴って、第1のステータ321と第1のロータ331との相対的な位置関係が変化する。このため、回転によって第1のステータ巻線と第1のロータ巻線とが対向する部分についての第1のロータ巻線の巻き数が変化する。また、上述のように、第1のステータ巻線と対向する部分の第1のロータ巻線の巻き数が大きくなれば上記変圧比Kは小さくなり、当該巻き数が小さくなれば上記変圧比Kは大きくなる。また、式(1)から把握されるように、変圧比Kが大きくなれば第1のロータ巻線の両端間に生ずる電圧V2は小さくなり、変圧比Kが小さくなれば第1のロータ巻線の両端間に生ずる電圧V2は大きくなる。以上より、回転に伴って第1のロータ巻線の両端間に生ずる電圧V2の電圧レベルが変化する。その結果、相対角度が同じであっても、例えば1回転目に生じるsin信号およびcos信号の電圧レベルと2回転目に生じるsin信号およびcos信号の電圧レベルとが異なるものとなる。これにより、その電圧レベルの違いに基づいて回転数を検出することができ、相対角度と回転数とから多回転したときの絶対角度を求めている。
なお、上記においては、第1のステータ巻線と第1のロータ巻線とが対向する部分についての第1のロータ巻線の巻き数の変化に着目して変圧比Kが変化する旨の説明をしているが、第1のステータ321と第1のロータ331との相対的な位置関係の変化に伴う磁束の変化によっても上記変圧比Kは変化している。第1のステータ321と第1のロータ331との相対的な位置関係が変化すると、漏れ磁束の大きさが変化するからである。すなわち、本実施形態では、回転に伴う第1のステータ巻線と第1のロータ巻線とが対向する部分についての第1のロータ巻線の巻き数の変化および回転に伴う磁束の大きさの変化に基づいて上記変圧器の変圧比Kは変化している。
<3.レゾルバの動作>
次に、図2および図3を参照しつつ、本実施形態に係るレゾルバ30の動作について詳しく説明する。上述したように、第1の回転軸部材341は、回転に伴って上下に移動する。このため、例えば、ハンドルが或る操舵位置にある時に図1に示すような(第1のステータ321と第1のロータ331との)位置関係にあったものが、ハンドルが回転することによって図2に示すような位置関係となる。ここで、上述のとおり、第1のステータ321と第1のロータ331とによって構成される変圧器の変圧比Kは、ハンドルの回転に伴う第1の回転軸部材341の上下移動によって変化する。これについて、図3を参照しつつ説明する。なお、図3(a)〜(e)には、第1のステータ321と第1のロータ331との相対的な位置関係を示している。
図3(a)は、ハンドルの操舵角(絶対角度)が零度の時の第1のステータ321と第1のロータ331との位置関係を示している。この時には、第1のステータ巻線と第1のロータ巻線とが対向する部分についての第1のロータ巻線の巻き数は中程度となり、変圧比Kは中程度の大きさとなる。このため、第1のロータ巻線に誘起される第2の電圧信号の電圧レベルV2は中程度の大きさとなる。その結果、レゾルバ30から出力される角度信号(sin信号およびcos信号)の電圧レベルは中程度の大きさとなる。
図3(a)に示す状態から右方向へハンドルの回転が行われると、図3(b)に示すような状態となる。この時には、第1のステータ巻線と第1のロータ巻線とが対向する部分についての第1のロータ巻線の巻き数は比較的小さくなり、変圧比Kは比較的大きい状態となる。このため、第1のロータ巻線に誘起される第2の電圧信号の電圧レベルV2は比較的小さくなる。その結果、レゾルバ30から出力される角度信号の電圧レベルは比較的小さくなる。
図3(b)に示す状態からさらに右方向へハンドルの回転が行われると、図3(c)に示すような状態となる。この時には、第1のステータ巻線と第1のロータ巻線とが対向する部分についての第1のロータ巻線の巻き数は小さくなり、変圧比Kはさらに大きい状態となる。このため、第1のロータ巻線に誘起される第2の電圧信号の電圧レベルV2は小さくなる。その結果、レゾルバ30から出力される角度信号の電圧レベルは小さくなる。
一方、図3(a)に示す状態から左方向へハンドルの回転が行われると、図3(d)に示すような状態となる。この時には、第1のステータ巻線と第1のロータ巻線とが対向する部分についての第1のロータ巻線の巻き数は比較的大きくなり、変圧比Kは比較的小さい状態となる。このため、第1のロータ巻線に誘起される第2の電圧信号の電圧レベルV2は比較的大きくなる。その結果、レゾルバ30から出力される角度信号の電圧レベルは比較的大きくなる。
図3(d)に示す状態からさらに左方向へハンドルの回転が行われると、図3(e)に示すような状態となる。この時には、第1のステータ大きくなり、変圧比Kはさらに小さい状態となる。このため、第1のロータ巻線に誘起される第2の電圧信号の電圧レベルV2は大きくなる。その結果、レゾルバ30から出力される角度信号の電圧レベルは大きくなる。
以上のように、ハンドルの回転に応じて、第1のステータ321と第1のロータ331とによって構成される変圧器の変圧比Kが変化し、相対角度が同じであってもレゾルバ30から出力される角度信号の電圧レベルが変化する。このため、相対角度が同じであっても、回転数が異なれば、角度信号の電圧レベルは異なるものとなる。例えば、ハンドルが右方向へ最大N回転することができる場合、右方向への1回転目の相対角度が30度の時の電圧レベル、2回転目の相対角度が30度の時の電圧レベル、・・・、(N−1)回転目の相対角度が30度の時の電圧レベル、N回転目の相対角度が30度の時の電圧レベルは全て異なるものとなる。また、それらの電圧レベルの大きさは、1回転目が最も大きく、N回転目が最も小さくなる。さらに、或る状態から同じ回転数だけハンドルを回転させたときであっても、右方向へ回転したときの電圧レベルと左方向へ回転したときの電圧レベルとは異なっている。以上より、レゾルバ30から出力される角度信号の電圧レベルに基づいて回転方向と回転数と相対角度とが検出されるので、多回転の絶対角度を求めることができる。
<4.電動パワーステアリング装置の全体構成>
次に、上述のレゾルバ30を電動パワーステアリング装置のトルクセンサに用いた例を説明する。図4は、電動パワーステアリング装置の構成をそれに関連する車両構成と共に示す概略図である。この電動パワーステアリング装置は、操舵のための操作手段としてのハンドル100に一端が固着されるステアリングシャフト102と、そのステアリングシャフト102の他端に連結されたラックピニオン機構104と、ハンドル100の操作によってステアリングシャフト102に加えられる操舵トルクを検出するためのトルクセンサ3と、当該車両の走行速度を検出する車速センサ4と、ハンドル操作による運転者の負荷を軽減するための操舵補助力を発生するモータ6と、そのモータ6の発生する操舵補助力をステアリングシャフト102に伝達する減速ギヤ7と、車載バッテリ8から電源の供給を受けて、トルクセンサ3および車速センサ4からのセンサ信号に基づきモータ6の駆動を制御する電子制御ユニット(ECU)5とを備えている。
運転者がハンドル100を操作すると、トルクセンサ3からのセンサ信号に基づいて検出される操舵トルクおよび操舵角と車速センサ4によって検出される車速とに基づいてECU5によりモータ6が駆動される。これによりモータ6は操舵補助力を発生し、この操舵補助力が減速ギヤ7を介してステアリングシャフト102に加えられることにより、操舵操作による運転者の負荷が軽減される。すなわち、ハンドル操作によって加えられる操舵トルクとモータ6の発生する操舵補助力Taとの和が、出力トルクTbとして、ステアリングシャフト102を介してラックピニオン機構104に与えられる。これによりピニオン軸が回転すると、その回転がラックピニオン機構104によってラック軸の往復運動に変換される。ラック軸の両端はタイロッドおよびナックルアームからなる連結部材106を介して車輪108に連結されており、ラック軸の往復運動に応じて車輪108の向きが変わる。
<5.トルクセンサの構成>
図5は、この電動パワーステアリング装置のトルクセンサ3の構成を模式的に示した概略図である。このトルクセンサ3は、第1のレゾルバ30aと第2のレゾルバ30bとを有している。第1のレゾルバ30aおよび第2のレゾルバ30bの詳細な構成は、図1に示したとおりである。トルクセンサ3内において、ハンドル100に一端が固着されたステアリングシャフト(以下、「インプットシャフト」という。)102aと、ラックピニオン機構104に一端が連結されたステアリングシャフト(以下、「アウトプットシャフト」という。)102bとが、トーションバー102cによって接続されている。第1のレゾルバ30aは、インプットシャフト102aに設けられ、第2のレゾルバ30bは、アウトプットシャフト102bに設けられている。すなわち、第1のレゾルバ30aはインプットシャフト102aの回転角度を検出するために設けられ、第2のレゾルバ30bはアウトプットシャフト102bの回転角度を検出するために設けられている。なお、インプットシャフト102aの回転角度のうち絶対角度を符号θaで表し、アウトプットシャフト102bの回転角度のうち絶対角度を符号θbで表す。
第1のレゾルバ30aからは、インプットシャフト102aの絶対角度(以下、「第1の絶対角度」という。)θaを検出するための第1のsin信号sinθaと第1のcos信号cosθaとが出力される。第2のレゾルバ30bからは、アウトプットシャフト102bの絶対角度(以下、「第2の絶対角度」という。)θbを検出するための第2のsin信号sinθbと第2のcos信号cosθbとが出力される。ここで、ハンドル100が回転すると、トーションバー102cがねじれ、第1の絶対角度θaと第2の絶対角度θbとは異なる値となる。それらの絶対角度の差分(θa−θb)に基づいて、ハンドル100に加えられた操舵トルクが求められる。
<6.制御装置の構成>
図6は、上記電動パワーステアリング装置を制御的観点から見た構成を示すブロック図である。電動パワーステアリング装置の制御装置であるECU5は、角度検出部10と、トルク検出部11と、目標電流演算部12と、減算器14と、PI制御部15と、モータ駆動部20と、電流検出器19とを備えている。なお、ECU5の構成要素のうち角度検出部10、トルク検出部11、目標電流演算部12、減算器14、およびPI制御部15は、マイクロコンピュータが所定のプログラムを実行することによりソフトウェア的に実現される。
トルクセンサ3は、ハンドル100の操作に応じて、操舵角および操舵トルクを検出するための角度信号Dを出力する。この角度信号Dには、上述した第1のsin信号sinθa、第1のcos信号cosθa、第2のsin信号sinθb、および第2のcos信号cosθbが含まれている。角度検出部10は、角度信号Dに基づいて第1の絶対角度θaと第2の絶対角度θbとを検出し、それら出力する。トルク検出部11は、第1の絶対角度θaと第2の絶対角度θbとを受け取り、それらの差分(θa−θb)に基づいて操舵トルクを検出し、操舵トルク信号Tsとして出力する。車速センサ4は、この電動パワーステアリング装置が搭載される車両の走行速度を検出し、その検出値を示す信号を車速信号Ssとして出力する。
目標電流演算部12は、ハンドルの操舵角としての第1の絶対角度θaと操舵トルク信号Tsと車速信号Ssとに基づき目標電流値Itを設定する。電流検出器19は、モータ6に実際に供給される電流を検出し、その電流を示す電流検出値Isを出力する。減算器14は、目標電流演算部12から出力される目標電流値Itと電流検出器19から出力される電流検出値Isとの偏差(It−Is)を算出する。PI制御部15は、この偏差(It−Is)に基づき比例積分制御演算によって電圧指令値Vを生成する。モータ駆動部20は、この電圧指令値Vに基づいて、モータ6に電圧を印加する。この電圧印加によりモータ6に電流が流れ、運転者のハンドル操作を補助している。
<7.効果>
本実施形態によると、レゾルバ30の第1のロータ331は、回転に伴い上下移動するように構成されている。また、第1のロータ331は、所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの第1のロータ巻線の巻き数が変化するように構成されている。このため、回転に伴って、第1のステータ巻線と第1のロータ巻線との対向部分についての第1のロータ巻線の巻き数が変化する。これにより、回転に伴って、第1のステータ321と第1のロータ331とによって構成される変圧器における鎖交磁束数が変化する。その結果、回転に伴って、上記変圧器の変圧比Kが変化し、第1のロータ巻線に誘起される第2の電圧信号の電圧レベルが変化する。
ここで、レゾルバ30から出力される角度信号(sin信号およびcos信号)Dの電圧レベルは第2のロータ巻線に与えられる励磁信号の電圧レベルに基づくところ、第2のロータ巻線には第2の電圧信号が励磁信号として与えられる。また、上述のように、回転に伴って、第1のロータ巻線に誘起される第2の電圧信号の電圧レベルが変化する。従って、回転に伴ってレゾルバ30から出力される角度信号Dの電圧レベルは変化する。このため、相対角度が同じであっても、回転数が異なれば、角度信号Dの電圧レベルは異なるものとなる。これにより、角度信号Dの電圧レベルに基づいて回転数を検出することができる。その結果、相対角度と回転数とから多回転の絶対角度が検出される。以上より、他のセンサ等を備えることなく、本実施形態に係るレゾルバ30のみで多回転の絶対角度を検出することができる。
また、本実施形態では、第1のロータ巻線がテーパ状に巻かれることによって、回転軸方向についての単位長さ当たりの第1のロータ巻線の巻き数が変化している。このように構成されていることによって、第1のステータ321と第1のロータ331とによって構成される変圧器の変圧比Kは変化している。逆に言えば、第1のロータ巻線の形状(巻き方)を調整することによって、回転に伴う変圧比Kの変化を調整することができる。また、上述のように、角度信号Dの電圧レベルは、上記変圧器の変圧比Kに依存している。このため、角度信号Dの電圧レベルを容易に調整することができ、その結果、多回転の絶対角度の検出精度が向上する。
さらに、第1のロータ巻線の形状を調整することによって、第1のロータ331に誘起される第2の電圧信号の電圧レベルが線形になるように第1のロータ331を構成することができる。第2の電圧信号の電圧レベルの変化が線形になると、回転による角度信号Dの電圧レベルの変化も線形になる。これにより、多回転の絶対角度の検出精度がより高くなり、操舵フィーリングが向上する。
さらにまた、本実施形態によれば、電動パワーステアリング装置において、レゾルバ30は、ハンドルの操舵角を検出するだけでなく、ハンドル操作によって加えられるトルクを検出するために機能する。このため、電動パワーステアリング装置全体で必要な部品が削減される。これにより、電動パワーステアリング装置において、低コスト化や省スペース化が実現される。
<8.変形例>
上記実施形態においては、回転軸方向に一端から他端にいくにしたがい当該回転軸方向についての単位長さ当たりの第1のロータ巻線の巻き数が変化する構成となっているが、本発明はこれに限定されない。図7に示すように、第1のステータ巻線の形状(巻き方)をテーパ状にする構成としても良い。本構成によると、第1のロータ331の回転に伴い、第1のステータ巻線と第1のロータ巻線との対向部分についての第1のステータ巻線の巻き数が変化するので、第1のステータ321と第1のロータ331とによって構成される変圧器における鎖交磁束数が変化し、変圧器の変圧比Kが変化する。このため、角度信号Dを生成するための第2の電圧信号の電圧レベルが回転に伴い変化するので、相対角度が同じであっても、回転数が異なれば、角度信号Dの電圧レベルは異なるものとなる。これにより、上記実施形態と同様、他のセンサ等を備えることなく、多回転の絶対角度を精度良く検出することができる。
本発明の一実施形態に係るレゾルバ式の回転角度検出装置の構成を示す断面図である。 上記実施形態において、回転後のレゾルバの構成を示す断面図である。 上記実施形態において、レゾルバの回転に伴う変圧比の変化について説明するための図である。 上記実施形態において、電動パワーステアリング装置の構成をそれに関連する車両構成と共に示す概略図である。 上記実施形態において、電動パワーステアリング装置のトルクセンサの構成を模式的に示した概略図である。 上記実施形態において、電動パワーステアリング装置を制御的観点から見た構成を示すブロック図。 上記実施形態の変形例に係るレゾルバ式の回転角度検出装置の構成を示す断面図である。 従来例に係る回転角度検出装置の構成を示す断面図である。
符号の説明
3…トルクセンサ、4…車速センサ、5…電子制御ユニット(ECU)、6…モータ、30…レゾルバ式の回転角度検出装置、30a…第1のレゾルバ、30b…第2のレゾルバ、102…ステアリングシャフト、102a…インプットシャフト、102b…アウトプットシャフト、102c…トーションバー、103…キー、200…回転軸、310…ステータハウジング、321…第1のステータ、322…第2のステータ、331…第1のロータ、332…第2のロータ、341…第1の回転軸部材、342…第2の回転軸部材、350…キー溝、360…ねじ部

Claims (6)

  1. 励磁信号を非接触で2次側に伝える第1の回転トランスと励磁信号から位置信号を生成する第2の回転トランスとを備えるレゾルバ式の回転角度検出装置であって、
    前記第1の回転トランスは、
    励磁信号としての第1の電圧信号を受け取る第1のステータ巻線を有する第1のステータと、
    前記第1のステータの内側に設けられ、所定の回転軸を中心に回転自在に構成された、前記第1の電圧信号に基づいて前記第1のステータ巻線との相対的な位置関係に応じた第2の電圧信号を生成する第1のロータ巻線を有する第1のロータと
    を含み、
    前記第2の回転トランスは、
    前記第1のロータとともに回転し、前記第1のロータ巻線から前記第2の電圧信号を受け取る第2のロータ巻線を有する第2のロータと、
    前記第2のロータの外側に設けられ、励磁信号としての前記第2の電圧信号に基づいて前記第2のロータの回転角度に応じた位置信号としての第3の電圧信号を生成する第2のステータ巻線を有する第2のステータと
    を含み、
    前記第1のロータは、前記所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの前記第1のロータ巻線の巻き数が前記所定の回転軸方向に変化するように構成され、かつ、回転に伴って前記所定の回転軸方向に移動することによって前記第1のステータ巻線と前記第1のロータ巻線との対向部分が変化するように構成されていることを特徴とする、回転角度検出装置。
  2. 前記第1のロータは、前記所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの前記第1のロータ巻線の巻き数が前記所定の回転軸方向に線形に増加または線形に減少するように構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の回転角度検出装置。
  3. 励磁信号を非接触で2次側に伝える第1の回転トランスと励磁信号から位置信号を生成する第2の回転トランスとを備えるレゾルバ式の回転角度検出装置であって、
    前記第1の回転トランスは、
    励磁信号としての第1の電圧信号を受け取る第1のステータ巻線を有する第1のステータと、
    前記第1のステータとともに回転トランスを構成するロータであって、前記第1のステータの内側に設けられ、所定の回転軸を中心に回転自在に構成された、前記第1の電圧信号に基づいて前記第1のステータ巻線との相対的な位置関係に応じた第2の電圧信号を生成する第1のロータ巻線を有する第1のロータと
    を含み、
    前記第2の回転トランスは、
    前記第1のロータとともに回転し、前記第1のロータ巻線から前記第2の電圧信号を受け取る第2のロータ巻線を有する第2のロータと、
    前記第2のロータの外側に設けられ、励磁信号としての前記第2の電圧信号に基づいて前記第2のロータの回転角度に応じた位置信号としての第3の電圧信号を生成する第2のステータ巻線を有する第2のステータと
    を含み、
    前記第1のステータは、前記所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの前記第1のステータ巻線の巻き数が前記所定の回転軸方向に変化するように構成され、
    前記第1のロータは、回転に伴って前記所定の回転軸方向に移動することによって前記第1のステータ巻線と前記第1のロータ巻線との対向部分が変化するように構成されていることを特徴とする、回転角度検出装置。
  4. 前記第1のステータは、前記所定の回転軸方向についての単位長さ当たりの前記第1のステータ巻線の巻き数が前記所定の回転軸方向に線形に増加または線形に減少するように構成されていることを特徴とする、請求項3に記載の回転角度検出装置。
  5. トーションバーによって連結された第1のシャフトと第2のシャフトとからなるステアリングシャフトを備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記第1のシャフトまたは前記第2のシャフトの回転角度を検出する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の回転角度検出装置を備えることを特徴とする、電動パワーステアリング装置。
  6. トーションバーによって連結された第1のシャフトと第2のシャフトとからなるステアリングシャフトを備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記第1のシャフトおよび前記第2のシャフトのそれぞれに請求項1から4までのいずれか1項に記載の回転角度検出装置を備え、当該回転角度検出装置によって検出された前記第1のシャフトおよび前記第2のシャフトの回転角度に基づき操舵トルクおよび操舵角を検出することを特徴とする、電動パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014031145A (ja) * 2012-08-06 2014-02-20 Hitachi Automotive Systems Steering Ltd パワーステアリング装置

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