JP2007326468A - ワイパ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウィンドシールドガラスの下端部に雪が堆積した場合であっても、ワイパモータ等に負荷をかけることなく動作し続けることが可能なワイパ装置を提供する。
【解決手段】ピボットレバー13は、ワイパピボット16が設けられる本体レバー15と、第1ワイパリンク12に連結されるリンク側レバー14と、本体レバー15とリンク側レバー14とを連結すると共に本体レバー15とリンク側レバー14との成す角度αを切換可能とした連結部Aとを有しており、連結部Aは、所定以上の負荷が作用すると、ワイパブレード18の払拭範囲を通常払拭される第1の払拭範囲から第1の払拭範囲よりもウィンドシールドガラス25下端部から離れた位置に設定される第2の払拭範囲へと切り換えるべく、本体レバー15とリンク側レバー14との成す角度αが切り換わるように構成される。
【選択図】図1
【解決手段】ピボットレバー13は、ワイパピボット16が設けられる本体レバー15と、第1ワイパリンク12に連結されるリンク側レバー14と、本体レバー15とリンク側レバー14とを連結すると共に本体レバー15とリンク側レバー14との成す角度αを切換可能とした連結部Aとを有しており、連結部Aは、所定以上の負荷が作用すると、ワイパブレード18の払拭範囲を通常払拭される第1の払拭範囲から第1の払拭範囲よりもウィンドシールドガラス25下端部から離れた位置に設定される第2の払拭範囲へと切り換えるべく、本体レバー15とリンク側レバー14との成す角度αが切り換わるように構成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、ワイパ装置に関する。
従来から、自動車のウィンドシールドガラスには、雨水や雪などを除去するためにワイパ装置が設置されている。図10に従来のワイパ装置の通常時の停止状態を示す。図10に示すように、ワイパ装置2は、左右で2つのワイパブレードを備えており、図10中左側に配置される部品には符号にL、右側に配置される部品には符号にRを付けて区別する。ワイパ装置2を駆動するワイパモータ30の出力軸には、一端部が連結されて他端部側が回転される長矩形のワイパモータレバー31が設けられている。このワイパモータレバー31の他端部には、ワイパモータ30の動力を伝達するための第1ワイパリンク32の一端部が連結されており、同第1ワイパリンク32は、ワイパモータレバー31の回動によって往復運動されるようになっている。
このワイパリンク32の他端部は、図10中左側に配置されるワイパアーム33(L)の揺動軸となるワイパピボット34(L)に一体に取り付けられたピボットレバー35(L)に回動可能に連結されており、同ピボットレバー35(L)は、第1ワイパリンク32によってワイパピボット34(L)を中心として揺動される。ワイパピボット34(L)の先端には、ワイパアーム33(L)の一端部が結合されており、ピボットレバー35(L)の揺動に連動してワイパアーム33(L)が揺動されるようになっている。そして、このワイパアーム33(L)の他端部には、ワイパブレード37(L)が保持されており、同ワイパブレード37(L)がウィンドシールドガラスを払拭することが可能となっている。また、ピボットレバー35(L)には、図10中右側に配置されるワイパアーム33(R)側に動力を伝達するための第2ワイパリンク36が連結されており、ピボットレバー35(L)の揺動によって往復運動されるようになっている。この第2ワイパリンク36から動力が伝達されて、左側のワイパブレード37(L)と同様に右側のワイパブレード37(R)が作動されるようになっている。このような構造により、ワイパ装置2を作動させることが可能となっている。
しかし、降雪時にワイパ装置を作動させた場合、ウィンドシールドガラスの下端部や、ウィンドシールドガラスの車幅方向の側端部に雪が堆積してしまうことがある。特にウィンドシールドガラスの下端部には、雪が堆積し易くワイパ装置の作動に支障をきたす場合がある。図11に従来のワイパ装置2の異常時の停止状態を示す。図11に示すように、ウィンドシールドガラスの下端部に雪37が堆積して、ワイパブレード37(L)、37(R)が通常の停止位置まで払拭することができない状態になっている。すなわち、ワイパブレード37(L)、37(R)が通常時の反転位置に達する前に堆積した雪38により動きを止められた状態になっている。このとき、ワイパモータ30の回転も止められた状態になっているため、ワイパモータ30やその他の部材には負荷が加わり続けた状態となっている。
このため、ワイパ装置の異常停止状態を回避するため、ワイパモータレバーにばねを設置して、ワイパモータレバーの回転半径を可変とし、ばね力を上回る負荷が加わったときには、ワイパモータレバーの回転半径を変化させてワイパモータが回転し続けられるようにする構造が知られている。このような構造のワイパ装置の一例が下記特許文献1に開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に開示されるワイパ装置では、ウィンドシールドガラスの下端部に雪が堆積した状態であっても、ワイパモータを回転し続けることができるが、常にばねによる負荷が加わることとなるため、ワイパモータやその他の部材への負荷も加わり続けることとなる。
また、上記特許文献1に開示されるワイパ装置では、ウィンドシールドガラスの下端部に雪が堆積した状態であっても、通常時と同じように動作するため、乗員には異常な状態にあることが判断しにくく、異常な状態のままワイパ装置を動作させ続けることとなり、その間、ワイパモータやその他の部材への負荷も加わり続けることとなる。
これらのことから、本発明は、ウィンドシールドガラスの下端部に雪が堆積した場合であっても、ワイパモータ等に負荷をかけることなく動作し続けることが可能なワイパ装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための第1の発明(請求項1に対応)に係るワイパ装置は、
モータ駆動にて往復動するワイパリンクと、
同ワイパリンクに連結されると共に、ワイパピボットを中心に揺動可能に設けられたピボットレバーと、
前記ピボットレバーの揺動に連動して前記ワイパピボットを中心に揺動されるワイパアームと、
同ワイパアームに保持されて所定の払拭範囲でウィンドシールドガラスを払拭するワイパブレードと、
を備えたワイパ装置において、
前記ピボットレバーは、前記ピボットレバーは、ワイパピボットが設けられる第1レバーと、前記ワイパリンクに連結される第2レバーと、前記第1レバーと前記第2レバーとを連結すると共に前記第1レバーと前記第2レバーとの成す角度を切換可能とした連結部とを有しており、
前記連結部は、所定以上の負荷が作用すると、前記ワイパブレードの払拭範囲を通常払拭される第1の払拭範囲から同第1の払拭範囲よりも前記ウィンドシールドガラス下端部から離れた位置に設定される第2の払拭範囲へと切り換えるべく、前記第1レバーと前記第2レバーとの成す角度が切り換わるように構成されている
ことを特徴とする。
モータ駆動にて往復動するワイパリンクと、
同ワイパリンクに連結されると共に、ワイパピボットを中心に揺動可能に設けられたピボットレバーと、
前記ピボットレバーの揺動に連動して前記ワイパピボットを中心に揺動されるワイパアームと、
同ワイパアームに保持されて所定の払拭範囲でウィンドシールドガラスを払拭するワイパブレードと、
を備えたワイパ装置において、
前記ピボットレバーは、前記ピボットレバーは、ワイパピボットが設けられる第1レバーと、前記ワイパリンクに連結される第2レバーと、前記第1レバーと前記第2レバーとを連結すると共に前記第1レバーと前記第2レバーとの成す角度を切換可能とした連結部とを有しており、
前記連結部は、所定以上の負荷が作用すると、前記ワイパブレードの払拭範囲を通常払拭される第1の払拭範囲から同第1の払拭範囲よりも前記ウィンドシールドガラス下端部から離れた位置に設定される第2の払拭範囲へと切り換えるべく、前記第1レバーと前記第2レバーとの成す角度が切り換わるように構成されている
ことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第2の発明(請求項2に対応)に係るワイパ装置は、第1の発明に係るワイパ装置において、
前記連結部は、
前記第1レバーもしくは前記第2レバーのいずれか一方に設けられる凸部と、
前記第1レバーもしくは前記第2レバーのいずれか他方に設けられ、前記第1の払拭範囲の時に前記凸部が嵌合される前記第1の凹部と、
前記第1の凹部同様、前記第1レバーもしくは前記第2レバーのいずれか他方に設けられ、前記第2の払拭範囲の時に前記凸部が嵌合される第2の凹部と
を有し、
前記凸部は、所定以上の負荷が作用すると前記凸部が前記第1の凹部から外れて前記第2の凹部に嵌合されるよう構成されている
ことを特徴とする。
前記連結部は、
前記第1レバーもしくは前記第2レバーのいずれか一方に設けられる凸部と、
前記第1レバーもしくは前記第2レバーのいずれか他方に設けられ、前記第1の払拭範囲の時に前記凸部が嵌合される前記第1の凹部と、
前記第1の凹部同様、前記第1レバーもしくは前記第2レバーのいずれか他方に設けられ、前記第2の払拭範囲の時に前記凸部が嵌合される第2の凹部と
を有し、
前記凸部は、所定以上の負荷が作用すると前記凸部が前記第1の凹部から外れて前記第2の凹部に嵌合されるよう構成されている
ことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第3の発明(請求項3に対応)に係るワイパ装置は、第2の発明に係るワイパ装置において、前記第1の凹部と前記第2の凹部は、前記第1レバーと前記第2レバーとを枢着する結合シャフトを中心とする同一円周上に配置され、前記第1の凹部と前記第2の凹部の間には、前記第1の凹部と前記第2の凹部とを連通して前記凸部を案内する円弧状のガイド溝が設けられることを特徴とする。
上記の課題を解決するための第4の発明(請求項4に対応)に係るワイパ装置は、第3の発明に係るワイパ装置において、前記結合シャフトには、前記第1レバーと前記第2レバーとが互いに圧接されるように付勢するバネ部材が設けられることを特徴とする。
第1の発明によれば、モータ駆動にて往復動するワイパリンクと、ワイパリンクに連結されると共に、ワイパピボットを中心に揺動可能に設けられたピボットレバーと、ピボットレバーの揺動に連動してワイパピボットを中心に揺動されるワイパアームと、ワイパアームに保持されて所定の払拭範囲でウィンドシールドガラスを払拭するワイパブレードとを備え、ピボットレバーは、ワイパピボットが設けられる第1レバーと、ワイパリンクに連結される第2レバーと、第1レバーと第2レバーとを連結すると共に第1レバーと第2レバーとの成す角度を切換可能とした連結部とを有しており、
連結部は、所定以上の負荷が作用すると、ワイパブレードの払拭範囲を通常払拭される第1の払拭範囲から第1の払拭範囲よりもウィンドシールドガラス下端部から離れた位置に設定される第2の払拭範囲へと切り換えるべく、第1レバーと第2レバーとの成す角度が切り換わるように構成されていることにより、ウィンドシールドガラスの下端部に雪が堆積してワイパブレード等に過大な負荷が作用するような状態となっても、ワイパブレードの払拭範囲が堆積された雪から遠ざかる位置に切り換えられるので、ワイパ装置に負担をかけることなくワイパ装置を作動させ続けることができる。さらに、ワイパブレードの払拭範囲が変化するため、乗員は払拭範囲が切り換えられた状態であることを容易、且つ、確実に判断することができる。
連結部は、所定以上の負荷が作用すると、ワイパブレードの払拭範囲を通常払拭される第1の払拭範囲から第1の払拭範囲よりもウィンドシールドガラス下端部から離れた位置に設定される第2の払拭範囲へと切り換えるべく、第1レバーと第2レバーとの成す角度が切り換わるように構成されていることにより、ウィンドシールドガラスの下端部に雪が堆積してワイパブレード等に過大な負荷が作用するような状態となっても、ワイパブレードの払拭範囲が堆積された雪から遠ざかる位置に切り換えられるので、ワイパ装置に負担をかけることなくワイパ装置を作動させ続けることができる。さらに、ワイパブレードの払拭範囲が変化するため、乗員は払拭範囲が切り換えられた状態であることを容易、且つ、確実に判断することができる。
第2の発明によれば、第1の発明による効果に加え、連結部は、第1レバーもしくは第2レバーのいずれか一方に設けられる凸部と、第1レバーもしくは第2レバーのいずれか他方に設けられ、払拭範囲が第1の払拭範囲の時に凸部が嵌合される第1の凹部と、第1の凹部同様、第1レバーもしくは第2レバーのいずれか他方に設けられ、第2の払拭範囲の時に凸部が嵌合される第2の凹部とを有し、所定以上の負荷が作用すると凸部が第1の凹部から外れて第2の凹部に嵌合されるよう構成されていることにより、簡単な構造で、確実にワイパブレードの払拭範囲を切り換えることができる。
第3の発明によれば、第2の発明の効果に加え、第1の凹部と第2の凹部は、第1レバーと第2レバーとを枢着する結合シャフトを中心とする同一円周上に配置され、第1の凹部と第2の凹部の間には、第1の凹部と第2の凹部とを連通して凸部を案内する円弧状のガイド溝が設けられることにより、簡易な構造でありながら信頼性の高い正確な動作を実現することができる。
第4の発明によれば、第3の発明の効果に加え、結合シャフトには、第1レバーと第2レバーとが互いに圧接されるように付勢するバネ部材が設けられることにより、ワイパブレードの払拭範囲の切り換え及び状態維持を柔軟かつ確実に行うことができ、信頼性を向上させることができる。
本発明に係るワイパ装置の一実施形態について、図1から図9を用いて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るワイパ装置の模式図、図2は、本発明の一実施形態に係るワイパ装置の要部であるピボットレバーの模式図、図3は、図2に破線で囲まれた連結部Aの拡大図、図4は、連結部Aにおける要部の模式図で、(a)は、本体レバーを上面側から見た図、(b)は、リンク側レバーを下面側から見た図、図5は、図3に示すB−B断面での断面図、図6は、積雪時における連結部Aの拡大図、図7は、本発明の一実施形態に係るピボットレバーの通常時の状態の図、図8は、本発明の一実施形態に係るピボットレバーの積雪時の状態の図、図9は、本発明の一実施形態に係るワイパブレードの払拭範囲を示した図である。
以下、本発明の一実施形態に係るワイパ装置の構造の概要について説明する。説明中、通常時の状態とは、ウィンドシールドガラスの下端部等に雪が堆積していない状態を意味し、積雪時とは、ウィンドシールドガラスの下端部等に雪が堆積してワイパブレード等に過度な負荷がかった状態を意味する。
また、説明中の左右方向は、図面中での左右方向を意味し、同じ部品で左側に配置されるものにはLを、右側に配置されるものにはRを符号に付して区別する。
また、説明中の左右方向は、図面中での左右方向を意味し、同じ部品で左側に配置されるものにはLを、右側に配置されるものにはRを符号に付して区別する。
図1に、本実施形態に係るワイパ装置の模式図を示す。図1に示すように、ワイパ装置1を駆動するワイパモータ10の出力軸には、一端部11aが連結されて他端部11b側が回動される長矩形のワイパモータレバー11が設けられている。ワイパモータレバー11の他端部11bには、ワイパモータ10の動力を伝達するための棒状の部材である第1ワイパリンク12の一端部12aが連結されており、同第1ワイパリンク12は、ワイパモータレバー11の回動によって左右に往復運動されるようになっている。
第1ワイパリンク12の他端部12bには、図1中左側に配置されるピボットレバー13(L)が連結されており、同ピボットレバー13(L)は、第1ワイパリンク12によって、ワイパアーム17(L)の揺動軸となるワイパピボット16(L)を中心として揺動される。ピボットレバー13(L)は、ワイパピボット16(L)に一体に取り付けられた本体レバー15(L)と、同本体レバー15(L)に連結されたリンク側レバー14(L)とからなり、第1ワイパリンク12の他端部12bは、正確には、リンク側レバー14(L)に回動可能に連結されている。ピボットレバー13(L)の構造については後ほど詳述する。
ワイパピボット16(L)の先端には、ワイパアーム17(L)の一端部17a(L)が結合されており、ピボットレバー13(L)の揺動に連動してワイパアーム17(L)が揺動されるようになっている。そして、このワイパアーム17(L)の他端部17b(L)には、ウィンドシールドガラスを払拭するワイパブレード18(L)が保持されておいる。また、ピボットレバー13(L)には、図1中右側に配置されるワイパアーム17(R)側に動力を伝達するための第2ワイパリンク19が連結されており、ピボットレバー13(L)の揺動によって往復運動されるようになっている。この第2ワイパリンク19から動力が伝達されて、左側のワイパブレード18(L)と同様に右側のワイパブレード18(R)が作動されるようになっている。
なお、本体レバー15が、本発明の第1レバーに、リンク側レバー13が本発明の第2レバーに相当するものである。
なお、本体レバー15が、本発明の第1レバーに、リンク側レバー13が本発明の第2レバーに相当するものである。
次に、本実施形態に係るワイパ装置の要部であるピボットレバーの詳細な構造について説明する。図2に、本実施形態に係るワイパ装置の要部であるピボットレバーの模式図を示す。図2に示すように、ピボットレバー13は、ワイパピボット16が結合された本体レバー15と、ワイパリンク12が連結されるリンク側レバー14と、これら両者が重合して連結される連結部Aとから構成されている。リンク側レバー14は、連結部Aの結合シャフト24により本体レバー15に対して揺動可能に枢着されている。
図3に、図2に破線で囲まれた連結部Aの拡大図を示し、図4に連結部Aにおける本体レバーの要部(a)とリンク側レバーの要部(b)を示す。図3、図4(b)に示すように、リンク側レバー14の結合シャフト24近傍の下面には、結合シャフト24を中心とする同一円周上に第1の凹部21と第2の凹部22が形成されている。第1の凹部21および第2の凹部22は、それぞれ2個所づつ設けられ、第1の凹部21同士、そして第2の凹部22同士は、同一対角線上、いわゆる結合シャフト24を中心として対称となるように配置されている。
また、第1の凹部21と第2の凹部22の間には、同第1、第2の凹部21、22間を連通するように円弧状のガイド溝23が形成されている。いわゆるガイド溝23の両端部にそれぞれ、第1の凹部21と第2の凹部22を設けた構成となっており、このガイド溝23も結合シャフト24を中心として対称に配置されている。
次に、図3、図4(a)に示すように、本体レバー15の結合シャフト24近傍の上面には、第1、第2の凹部21,22と同一円周上に配置されて、これら第1、第2の凹部21,22と嵌脱可能な凸部20が形成されている。凸部20は、通常時は、第1の凹部21に嵌合されており、所定以上の負荷が作用すると第1の凹部21から外れ、第2の凹部22に嵌合される構成とされている。また、結合シャフト24には、本体レバー15とリンク側レバー14とが互いに圧接されるように付勢するばね部材(図示省略)が設置されている。
図5に、図3のB−B断面での断面図を示す。図5に示すように、リンク側レバー14に形成されたガイド溝23は両端部に第1の凹部21と第2の凹部22が設けられており、これら2つの凹部間は、第1の凹部21、第2の凹部22の底面よりも高くなっている。このため、本体レバー15に形成された凸部20は必ず第1,第2どちらかの凹部21、22に嵌り込むようになっている。なお、図5では、通常時の凸部20の位置を示しており、凸部20は、第1の凹部21に嵌合している。
図6に、積雪時に負荷が作用した時のピボットレバー13の連結部Aの拡大図を示す。図6に示すように、積雪時に所定以上の負荷が作用すると、リンク側レバー14は結合シャフト24を中心として本体レバー15とリンク側レバー14との成す角度αが小さくなるように(図6中右側)可動される。いわゆる角度αが図3に示す状態から図6の状態に切り換わり、ピボットレバー13が連結部Aで折れ曲がった状態となる。このとき、本体レバー15に形成された凸部20は、リンク側レバー14に形成された第1の凹部21から外れて第2の凹部22aに嵌合される。なお、リンク側レバー14は、ガイド溝23によって、第2の凹部22に凸部20が嵌合されるように案内される。
本実施形態に係るワイパ装置1では、リンク側レバー14の可動により、いったん本体レバー15とリンク側レバー14の成す角度αが切り換わった状態になると、その状態が維持されるようになっている。すなわち、自動では戻らないようになっており、乗員が自らワイパアーム17(図1参照)等を動かすことにより、リンク側レバー14を通常時の状態に戻す必要がある。
このように、本実施形態に係るワイパ装置1では、積雪時にワイパブレード18に負荷が働き、ピボットレバー13の連結部Aに所定以上の負荷が作用すると、リンク側レバー14が可動されて、本体レバー15とリンク側レバー14との成す角度αが所定の角度に切り換えられる。そして、それに伴なってワイパアーム17の揺動範囲も変更され、ワイパアーム17に保持されたワイパブレード18の払拭範囲が、通常時に払拭される第1の払拭範囲から、第1の払拭範囲よりもウィンドシールドガラス25下端部から離れた位置に設定された第2の払拭範囲に切り換えられる。この切り換えによって、ワイパブレード18に作用する負荷が軽減される、もしくは無くなるので、積雪時のワイパ装置1の動作に伴うワイパモータ10やその他の部材への負担を最小限に抑えることができる。ここで、所定以上の負荷とは、ウィンドシールドガラス25の下端部等に雪が堆積してワイパ装置1が動作できなくなるときにワイパブレード18やピボットレバー13等に加わる負荷を意味する。また、乗員によるワイパ装置1の状態の判別が容易、且つ、確実に行えるため、積雪時の異常な状態のままワイパ装置1を作動させ続けてしまうことを防ぐことができる。
次に、本実施形態に係るワイパ装置の動作について説明する。図7に、本実施形態に係るワイパ装置1の通常時の状態を示す。図7に示すように、通常時においては、リンク側レバー14と本体レバー15とは、一直線上に並んだ状態となっており、ピボットレバー13は、Dで示す反転位置まで動作して反転される。このときのリンク側レバー14と第1ワイパリンク12との結合部12bは、Cで示す軌跡を描く。しかし、ウィンドシールドガラス25の下端部等に雪が堆積すると、従来のワイパ装置の構造では、ワイパブレード18の動きが止められてしまうので、ピボットレバー13が反転位置Dまで動作できなくなる。このため、図7に示した状態でワイパモータ10の回転が止められてしまう。このときピボットレバー13は、ワイパリンク12によって図中の右方向に引っ張られた状態となり、負荷が作用する。
図8に、本実施形態に係るワイパ装置1の積雪時の状態を示す。図8に示すように、積雪時に所定以上の負荷が働いた場合には、ピボットレバー13のリンク側レバー14が結合シャフト24を中心にワイパリンク12によって引っ張られ、本体レバー15とリンク側レバー14との成す角度αが小さくなる方向に可動されることにより、連結部Aで屈折された状態となる。これによって、リンク側レバー14と第1のワイパリンク12との結合部12bが、反転位置Dまで移動することができるので、ワイパモータ10は回転し続けることができる。したがって、ピボットレバー13の反転が可能となり、動作し続けることができる。このとき、ピボットレバー13の本体レバー15とリンク側レバー14との成す角度αが通常時の角度から小さくなるため、ワイパアーム17の揺動範囲が通常時と比較して右側に移動することになり、ワイパブレード18の払拭範囲がウインドシールドガラス25の下端部から離れる側、即ち第2の払拭範囲に移動されることとなる。また、リンク側レバー14の可動によりリンク側レバー14の先端部とワイパモータレバー11の先端部との距離が僅かに変わることとなるが、この距離の変化はワイパ装置1全体で吸収できる程度のものであるため、ワイパ装置1の動作に影響を及ぼすことはない。
図9に、本実施形態に係るワイパブレードの払拭範囲を示す。図9に示すように、破線で示す部分が通常時のワイパブレード18の払拭範囲である第1の揺動範囲であるが、積雪時には一点差線で示す第2の揺動範囲で払拭することとなる。要するに、積雪時に負荷が作用した場合には、揺動範囲がウインドシールドガラス25の下端部から離れた位置に変更されてワイパブレード18やその他の部材に作用する負荷が無くなるまたは軽減されるようになっている。このため、ウィンドシールドガラス25の下端部に雪が堆積した場合であっても、ワイパ装置1を動作させ続けることができる。
また、ワイパブレード18のウィンドシールドガラス25の下端部側の反転位置だけでなく、もう一方のウィンドシールドガラス25の車幅方向での側端部側の反転位置も同じだけ変化するため、乗員はリンクレバー13が屈折された状態であることを容易、且つ、確実に判断することができる。
以上のように、本実施形態に係るワイパ装置によれば、ワイパモータ10駆動にて往復動する第1ワイパリンク12と、第1ワイパリンク12に連結されると共に、ワイパピボット16を中心に揺動可能に設けられたピボットレバー13と、ピボットレバー13の揺動に連動してワイパピボット16を中心に揺動されるワイパアーム17と、ワイパアーム17に保持されて所定の払拭範囲でウインドシールドガラス25を払拭するワイパブレード18とを備え、ピボットレバー13は、ワイパピボット16が設けられる本体レバー15と、第1ワイパリンク12に連結されるリンク側レバー14と、本体レバー15とリンク側レバー14とを連結すると共に本体レバー15とリンク側レバー14との成す角度αを切換可能とした連結部Aとを有しており、所定以上の負荷が作用すると、ワイパブレード18の払拭範囲を通常払拭される第1の払拭範囲から第1の払拭範囲よりもウィンドシールドガラス25下端部から離れた位置に設定される第2の払拭範囲へと切り換えるべく、本体レバー15とリンク側レバー14との成す角度αが切り換わるよう構成されていることにより、ウィンドシールドガラス25の下端部に雪が堆積した状態であっても、ワイパ装置1に負担をかけることなくワイパ装置1を作動させ続けることができる。さらに、ワイパ装置1の揺動角度範囲が変化するため、乗員は揺動角度範囲が変化した状態であることを容易、且つ、確実に判断することができる。
また、連結部は、本体レバー15もしくはリンク側レバー14のいずれか一方に設けられる凸部20と、本体レバー15もしくはリンク側レバー14のいずれか他方に設けられ、第1の払拭範囲の時に凸部20が嵌合される第1の凹部21と、第1の凹部21同様、本体レバー15もしくはリンク側レバー14のいずれか他方に設けられ、第2の払拭範囲の時に凸部が嵌合される第2の凹部22を有し、凸部20は、所定以上の負荷が作用すると、第1の凹部21から外れ第2の凹部22に嵌合されるよう構成されていることにより、簡単な構造で、確実にワイパブレード18の払拭範囲を第2の払拭範囲に切り換えることができる。
また、第1の凹部21と第2の凹部22は、本体レバー15とリンク側レバー14とを枢着する結合シャフト24を中心とする同一円周上に配置され、第1の凹部21と第2の凹部22の間には、第1の凹部21と第2の凹部22aとを連通して凸部20を案内する円弧状のガイド溝23が設けられることにより、簡易な構造でありながら信頼性の高い正確な動作を実現することができる。
また、結合シャフト24には、本体レバー15とリンク側レバー14とが互いに圧接されるように付勢するバネ部材が設けられることにより、第1、第2の各凹部21,22と凸部20との嵌合が確実となりリンク側レバー14の動作の信頼性があがる。よってウィンドシールドガラス25の下端部に雪が堆積したときに、より確実にワイパアーム17の揺動範囲の変更とその状態維持を柔軟かつ確実に行うことができる。
1 ワイパ装置
10 ワイパモータ
11 ワイパモータレバー
12 第1ワイパリンク
13 ピボットレバー
14 リンク側レバー(第2レバー)
15 本体レバー(第1レバー)
16 ワイパピボット
17 ワイパアーム
18 ワイパブレード
19 第2ワイパリンク
20 凸部
21 第1の凹部
22 第2の凹部
23 ガイド溝
24 結合シャフト
25 ウィンドシールドガラス
10 ワイパモータ
11 ワイパモータレバー
12 第1ワイパリンク
13 ピボットレバー
14 リンク側レバー(第2レバー)
15 本体レバー(第1レバー)
16 ワイパピボット
17 ワイパアーム
18 ワイパブレード
19 第2ワイパリンク
20 凸部
21 第1の凹部
22 第2の凹部
23 ガイド溝
24 結合シャフト
25 ウィンドシールドガラス
Claims (4)
- モータ駆動にて往復動するワイパリンクと、
同ワイパリンクに連結されると共に、ワイパピボットを中心に揺動可能に設けられたピボットレバーと、
前記ピボットレバーの揺動に連動して前記ワイパピボットを中心に揺動されるワイパアームと、
同ワイパアームに保持されて所定の払拭範囲でウィンドシールドガラスを払拭するワイパブレードと、
を備えたワイパ装置において、
前記ピボットレバーは、ワイパピボットが設けられる第1レバーと、前記ワイパリンクに連結される第2レバーと、前記第1レバーと前記第2レバーとを連結すると共に前記第1レバーと前記第2レバーとの成す角度を切換可能とした連結部とを有しており、
前記連結部は、所定以上の負荷が作用すると、前記ワイパブレードの払拭範囲を通常払拭される第1の払拭範囲から同第1の払拭範囲よりも前記ウィンドシールドガラス下端部から離れた位置に設定される第2の払拭範囲へと切り換えるべく、前記第1レバーと前記第2レバーとの成す角度が切り換わるように構成されている
ことを特徴とするワイパ装置。 - 前記連結部は、
前記第1レバーもしくは前記第2レバーのいずれか一方に設けられる凸部と、
前記第1レバーもしくは前記第2レバーのいずれか他方に設けられ、前記第1の払拭範囲の時に前記凸部が嵌合される第1の凹部と、
前記第1の凹部同様、前記第1レバーもしくは前記第2レバーのいずれか他方に設けられ、前記第2の払拭範囲の時に前記凸部が嵌合される第2の凹部とを有し、
前記凸部は、所定以上の負荷が作用すると、前記第1の凹部から外れて前記第2の凹部に嵌合されるよう構成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のワイパ装置。 - 前記第1の凹部と前記第2の凹部は、前記第1レバーと前記第2レバーとを枢着する結合シャフトを中心とする同一円周上に配置され、前記第1の凹部と前記第2の凹部の間には、前記第1の凹部と前記第2の凹部とを連通して前記凸部を案内する円弧状のガイド溝が設けられる
ことを特徴とする請求項2に記載のワイパ装置。 - 前記結合シャフトには、前記第1レバーと前記第2レバーとが互いに圧接されるように付勢するバネ部材が設けられる
ことを特徴とする請求項3に記載のワイパ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006159220A JP2007326468A (ja) | 2006-06-08 | 2006-06-08 | ワイパ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006159220A JP2007326468A (ja) | 2006-06-08 | 2006-06-08 | ワイパ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007326468A true JP2007326468A (ja) | 2007-12-20 |
Family
ID=38927252
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006159220A Withdrawn JP2007326468A (ja) | 2006-06-08 | 2006-06-08 | ワイパ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007326468A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017124760A (ja) * | 2016-01-14 | 2017-07-20 | アスモ株式会社 | 車両用ワイパ装置及び車両用ワイパ制御プログラム |
WO2017122826A1 (ja) * | 2016-01-14 | 2017-07-20 | アスモ株式会社 | 車両用ワイパ装置及び車両用ワイパの制御方法 |
JP2017128185A (ja) * | 2016-01-19 | 2017-07-27 | アスモ株式会社 | 払拭範囲拡大ワイパ装置及び払拭範囲拡大ワイパ装置の制御方法 |
-
2006
- 2006-06-08 JP JP2006159220A patent/JP2007326468A/ja not_active Withdrawn
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WO2017122826A1 (ja) * | 2016-01-14 | 2017-07-20 | アスモ株式会社 | 車両用ワイパ装置及び車両用ワイパの制御方法 |
JP2017128185A (ja) * | 2016-01-19 | 2017-07-27 | アスモ株式会社 | 払拭範囲拡大ワイパ装置及び払拭範囲拡大ワイパ装置の制御方法 |
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