JP2007326283A - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェットプリンタにおいて、記録紙に吐出されたインクを早く乾燥させ、記録紙に高画質にプリント可能にし、プリント速度も速くすることができるようにする。
【解決手段】インクジェットプリンタは、筐体内部で副走査方向に搬送される記録紙Pに、副走査方向と略直交する主走査方向に往復駆動されるキャリッジ2に搭載されている記録ヘッド3aからインクを吐出して画像をプリントする。キャリッジ2の前方には、主走査方向に略直交するように配置された薄シート状のフィン21とフィン21を保持する保持部22とで構成される羽板部20が設けられている。キャリッジ2の往復移動に伴い、フィン21に空気が当たり、フィン21の前端部がキャリッジ2の移動方向とは反対方向に撓む。これにより、フィン21の近傍の空気が流動すると共に、その空気の一部が記録紙Pに当たり、記録紙Pに付着したインクが早く乾燥する。
【選択図】図3
【解決手段】インクジェットプリンタは、筐体内部で副走査方向に搬送される記録紙Pに、副走査方向と略直交する主走査方向に往復駆動されるキャリッジ2に搭載されている記録ヘッド3aからインクを吐出して画像をプリントする。キャリッジ2の前方には、主走査方向に略直交するように配置された薄シート状のフィン21とフィン21を保持する保持部22とで構成される羽板部20が設けられている。キャリッジ2の往復移動に伴い、フィン21に空気が当たり、フィン21の前端部がキャリッジ2の移動方向とは反対方向に撓む。これにより、フィン21の近傍の空気が流動すると共に、その空気の一部が記録紙Pに当たり、記録紙Pに付着したインクが早く乾燥する。
【選択図】図3
Description
本発明は、筐体内部で搬送される記録紙に向け、その搬送方向と直交する方向に往復駆動されるキャリッジからインクを吐出することにより、記録紙上に画像を形成するインクジェットプリンタに関する。
従来より、記録紙に向けてキャリッジからインクを吐出することにより、記録紙に画像を形成(以下、プリントと称する)する機能を有するインクジェットプリンタが用いられている(例えば、特許文献1乃至特許文献4参照)。このようなインクジェットプリンタにおいては、記録紙にインクにじみ等が生じることが少なくなるように、また、複数の記録紙に連続してプリントする際、記録紙に他の記録紙のインクが付着したりすることなくプリント速度を速くすることが出来るように、記録紙に付着させたインクを出来るだけ早く乾燥させることが求められている。特に、例えば、デジタルスチルカメラ等を用いて撮影した画像等を、記録紙に吐出するインク量を多くしてプリントする際には、インクが乾燥する速度が遅いと、複数の記録紙にプリントする際のプリント速度を速くできなかったり、記録紙に良好な画質でプリントできなかったりすることがある。
インクを早く乾燥させるため、特許文献1に記載のインクジェットプリンタは、通風路をキャリッジに設け、記録紙の印字部を乾燥させるようにしている。この通風路は、キャリッジの移動によって記録紙の印字部分に空気が流れ込むように、キャリッジの移動方向に面して形成されている。しかしながら、この特許文献1に記載の構造は、キャリッジの大型化を招いてしまう。
また、特許文献2には、キャリッジに、記録ヘッドの移動力によって記録ヘッド周辺から所定の排出箇所へ向けて気流を発生させるための導風板を設け、インクミストを排出箇所へ導くようにしたインクジェットプリンタが記載されている。しかしながら、この特許文献2の構造は、インクミストを横方向の排出箇所へ導く構造であって、用紙面へ気流を向かわせる等してインクが早く乾燥するようにするような構造ではない。そして、この構造も、上述の特許文献1と同様に、キャリッジが大型化してしまうものである。
そして、特許文献3には、キャリッジにファン等の送風装置を設けて記録紙に風を送り、インクを早急に乾燥させるようにしたインクジェットプリンタが記載されている。また、特許文献4には、記録紙に向けて送風する送風手段を、キャリッジと共に移動可能に設け、記録紙の端のめくれをその風圧で抑えるようにしたインクジェットプリンタが記載されている。しかしながら、これらの特許文献3及び特許文献4に記載のインクジェットプリンタは、ファン等の送風装置を用いるものであり、製造コストが高く、また、インクジェットプリンタが複雑で大型化してしまうため、インクを早く乾燥させるための手段として必ずしも適用可能なものではない。
さらに、上記各特許文献に記載された従来例では、通風路、導風板、ファン等が記録紙の搬送方向における記録ヘッドの近傍に設けられているため、発生された風によってインク滴が流され、記録紙上の目標位置に付着しない可能性がある。そのため、色のにじみや白線の発生など、画質を低下させる要因となる。
特開平11−58708号公報
特開2001−138548号公報
特開2003−211652号公報
特開2003−291431号公報
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、記録紙に吐出されたインクを早く乾燥させることができ、記録紙に高画質にプリント可能で、プリント速度も速くすることが可能なインクジェットプリンタを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため請求項1の発明は、インクを貯蔵するインクタンクが内蔵されており、このインクタンクに貯蔵されたインクを下方の記録紙に向けて吐出して付着させ、記録紙に画像を形成する記録ヘッドを有するインクカートリッジと、筐体内部に配され、前記インクカートリッジが挿脱自在に搭載されるキャリッジと、副走査方向に記録紙を搬送する記録紙搬送機構と、前記キャリッジを副走査方向に略直交する主走査方向に往復移動させる駆動機構と、前記筐体内部に搬送される記録紙が装填される給紙トレイと、前記筐体内部から記録紙が排出される排紙トレイとを備え、前記記録紙搬送機構は、前記記録ヘッドにより前記記録紙にインクが吐出される部位よりも記録紙の搬送方向上流側において前記記録紙に接触して回動する搬送ローラと、前記記録紙にインクが吐出される部位よりも下流側においてインクが吐出された状態の記録紙に接触して回動することにより、前記記録紙を前記排紙トレイに排出する排紙ローラを有しているインクジェットプリンタにおいて、前記キャリッジの前記インクカートリッジが設けられている部位よりも記録紙の搬送方向下流側において、記録紙の近傍部位に、主走査方向に対し略直交するように前記搬送方向下流側に突設されて取り付けられた羽板部をさらに備え、前記羽板部は、薄シート状に形成されたフィンと、前記キャリッジに形成されており前記フィンの片縁部を保持する保持部とを有しており、前記保持部は、前記排紙ローラよりも記録紙の搬送方向上流側に位置しており、かつ、前記フィンを、そのフィンが前記記録紙に向けて突出されるように保持しており、前記キャリッジの往復移動に伴い、前記フィンにそのフィン近傍の空気が当たることにより、前記フィン近傍の空気が流動し、また、前記フィンに空気が当たることにより前記フィンが撓んで、その空気の一部が記録紙に向けて流れるように構成されており、それにより、前記記録紙に付着したインクが乾燥しやすくなるように構成されているものである。
請求項2の発明は、副走査方向に記録紙を搬送する記録紙搬送機構と、前記記録紙搬送機構により搬送される記録紙に向けてインクを吐出して、その記録紙に画像を形成する記録ヘッドを搭載しており、副走査方向に略直交する主走査方向に往復移動するキャリッジとを備えたインクジェットプリンタにおいて、前記記録ヘッドにより記録紙にインクが吐出される位置よりも記録紙の搬送方向下流側の記録紙の近傍部位に、主走査方向に対し略直交するように前記キャリッジの表面から突設された羽板部をさらに備え、前記キャリッジの往復移動に伴い、前記羽板部にその羽板部近傍の空気が当たることにより前記羽板部近傍の空気が流動し、前記記録紙に付着したインクが乾燥しやすくなるように構成されているものである。
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記羽板部は、薄シート状に形成されたフィンを有しており、前記キャリッジの往復移動時に、前記フィンにそのフィン近傍の空気が当たることにより、前記フィンが撓んだ状態になるものである。
請求項1の発明によれば、キャリッジの往復移動に伴い、フィンにそのフィン近傍の空気が当たることにより、フィン近傍の空気が流動する。従って、従来のインクジェットプリンタと比較して、インクが付着した記録紙の表面に気流が当たりやすくなり、インクが乾燥しやすくなる。これにより、記録紙にインクにじみ等が生じることが少なくなり、また、複数の記録紙に連続してプリントする際、記録紙に他の記録紙のインクが付着したりすることなく、プリント速度を速くすることが可能になる。保持部は、フィンが記録紙に向けて突出されるように保持しており、また、フィンに空気が当たることによりフィンが撓むので、より多くの空気が流動すると共に、フィンに当たった空気の一部が記録紙に向けて流れる。従って、記録紙の表面により多くの気流が当たるようになり、記録紙に付着したインクが、さらに乾燥しやすくなる。羽板部は、従来例に比べて構造が簡単なものであり、インクジェットプリンタの製造コストも安価に抑えることが可能である。羽板部は、インクカートリッジよりも記録紙の搬送方向下流側に設けられているので、フィンにより発生する気流は記録ヘッドから吐出されるインクの記録紙への付着位置に影響せず、記録紙に形成される画像の画質が低下してしまうことがない。そして、保持部は、排紙ローラよりも記録紙の搬送方向上流側に位置しているので、フィンから記録紙に向けて流れる空気が、記録紙の排紙ローラよりも搬送方向上流側の表面にも当たる。従って、記録紙に付着したインクが、排紙ローラにより搬送されるよりも前に乾燥しやすくなり、記録紙に形成される画像が汚損したりしてしまうことなく、プリント速度を速くすることが可能になる。
請求項2の発明によれば、キャリッジの往復移動に伴い、羽板部にその羽板部近傍の空気が当たることにより、記録紙の表面の近傍で、羽板部近傍の空気が流動する。従って、従来のインクジェットプリンタと比較して、インクが付着した記録紙の表面に気流が当たりやすくなり、インクが乾燥しやすくなる。これにより、記録紙にインクにじみ等が生じることが少なくなり、また、複数の記録紙に連続してプリントする際、記録紙に他の記録紙のインクが付着したりすることなく、プリント速度を速くすることが可能になる。また、羽板部は、記録紙にインクが吐出される位置よりも記録紙の搬送方向下流側に設けられているので、羽板部により発生する気流は記録ヘッドから吐出されるインクの記録紙への付着位置に影響せず、記録紙に形成される画像の画質が低下してしまうことがない。
請求項3の発明によれば、キャリッジの往復移動時に、羽板部のフィンに空気が当たってフィンが撓んだ状態になるので、羽板部近傍のより多くの空気が流動する。従って、インクが付着した記録紙の表面により多くの気流が当たり、インクがさらに乾燥しやすくなる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るインクジェットプリンタを示す。このインクジェットプリンタ(以下、プリンタと称する)1は、インクを吐出する記録ヘッド3aを下面に有するインクカートリッジ3が搭載されたキャリッジ2を、主走査方向(図に矢印Aで示す)に往復移動させることにより、主走査方向と直交する副走査方向(図に矢印Bで示す)に搬送される記録紙Pに画像を形成するものである。このプリンタ1は、例えば外部のパーソナルコンピュータ(図示せず)等と接続されており、このパーソナルコンピュータ等から送信されるデータ及びコマンド等に基いて、記録紙Pに画像を形成するプリント動作を行う機能を有している。
このプリンタ1は、筐体10の背面に、プリントされる記録紙Pが装填される給紙トレイ11を有しており、また、筐体10の前面下方に、プリントされた記録紙Pを排出するための排紙トレイ12を有している。このプリンタ1は、例えばA4サイズの記録紙Pに画像を形成可能なものである。図に示すように、記録紙Pは、給紙トレイ11に主走査方向に摺動可能に設けられている2つのガイド爪11bにより、給紙トレイ11に位置決めされた状態で装填されている。
このプリンタ1の筐体10の内部には、キャリッジ2と、キャリッジ2に搭載されているインクカートリッジ3と、キャリッジ2の背面側に主走査方向が長手方向に配されるシャフト4と、記録紙搬送機構6と、キャリッジ2に駆動力を与えて往復移動させる駆動機構7と、キャリッジ2の主走査方向の位置を検出するために用いられて筐体10に主走査方向に沿って配されているエンコーダスケール8と、プリンタ1の種々の動作を制御するための制御回路9とが設けられている。キャリッジ2の下方には、筐体10の内部で搬送される記録紙Pを支えるプラテン13が配置されている。
キャリッジ2は、シャフト4に摺動可能に嵌合されており、後述するように駆動機構7のベルト7aの一部分に接続されており、シャフト4に沿って主走査方向に移動可能に配置されている。キャリッジ2にはフォトカプラ(図示せず)が搭載されており、このフォトカプラが所定の解像度を有するエンコーダスケール8上を走査することにより、キャリッジ2の主走査方向の位置を検出可能となるように構成されている。キャリッジ2の内部には空間が形成されており、インクカートリッジ3がこの空間に着脱可能に配されている。本実施形態において、キャリッジ2の前面には、図に示すように、羽板部20が設けられている。
インクカートリッジ3は、内部にインクを貯蔵するインクタンク(図示せず)を有している。インクカートリッジ3の下面には、インクタンクに収納されたインクを吐出するための複数のノズルを有する記録ヘッド3aが設けられている。記録ヘッド3aは下方のプラテン13に対向するように設けられており、記録紙Pのうちプラテン13により支えられている部位に、記録ヘッド3aからインクが吐出されるように構成されている。本実施形態において、インクカートリッジ3は、例えばシアン、マゼンタ、イエロー等のカラーインクが封入されたものと、ブラックインクが封入されたものとの2つがキャリッジ2に搭載されている。すなわち、このプリンタ1は、記録紙Pにカラー画像を形成可能に構成されているものである。なお、キャリッジ2に搭載されるインクカートリッジ3の構成はこれに限られるものではなく、例えばブラックインクとカラーインクが1つのインクカートリッジ3に封入されたものであったり、カラーインクも各色毎に別個に封入されているものであったりしてもよい。また、このプリンタ1は、キャリッジ2にブラックインクが封入されたインクカートリッジ3のみが搭載されており、例えばグレースケール画像を形成するようなものであってもよい。
記録紙搬送機構6は、本実施形態において、動力源であるモータ6aと、記録紙Pを給紙トレイ11から筐体10の内部に送るためのピックローラ6bと、ピックローラ6bにより筐体10の内部に送られた記録紙Pを筐体10の内部で副走査方向に搬送するための搬送ローラ6cと、画像が形成された記録紙Pを排紙トレイ12に排出する排紙ローラ6d等で構成されている。モータ6aは、例えば歯車等を介して、ピックローラ6b、搬送ローラ6c、及び排紙ローラ6dを回動させるように構成されている。図に示すように、搬送ローラ6cは、記録紙Pに記録ヘッド3aからインクが吐出される位置よりも、記録紙Pの搬送方向の上流側に設けられており、排紙ローラ6dは、その位置よりも、搬送方向下流側に設けられている。これらの搬送ローラ6c及び排紙ローラ6dは、それぞれ、記録紙Pの画像が形成される上面に当接するローラと下面に当接するローラの2つの互いに連動するローラにより構成されており、モータ6aにより駆動される。記録紙Pは、これらのローラが記録紙に接触して回動することにより、副走査方向に搬送される。
駆動機構7は、例えば、プリンタ1の筐体10に主走査方向に沿って配されている環状のベルト7aと、このベルト7aを回動させるためのDCモータ7bとにより構成されているものである。ベルト7aの一部分は、キャリッジ2の後方に接続されている。駆動機構7は、DCモータ7bによってベルト7aを回動させることにより、キャリッジ2に駆動力を与えて主走査方向に往復移動させる。なお、駆動機構7はこの構成に限られるものではない。
制御回路9は、例えば外部のパーソナルコンピュータ等で動作するデバイスドライバ等のソフトウェア等により制御されるものである。この制御回路9は、例えば、パーソナルコンピュータから送信されるデータ及びコマンド等に基づいて、記録紙搬送機構6、駆動機構7、及び記録ヘッド3a等を制御することにより、記録紙P上に画像を形成するプリント機能を実行する。制御回路9は、このようなプリント機能の他、例えばデジタルスチルカメラ等から送信されるようなJPEG圧縮された画像データを解凍して記録紙P上に画像を形成する機能を有しているようなものであってもよい。また、制御回路9は、例えば筐体10に設けられるような操作ボタン等がユーザ等により操作されることに応じて、所定の機能を動作させるように構成されていてもよい。
図2及び図3(a)、(b)は、プリンタ1の筐体10の内部のうち、記録紙Pに画像を形成する部位を示す。図2に示すように、本実施形態において、羽板部20は、例えば略矩形の薄シート状に形成されたフィン21と、そのフィン21の片縁部を保持する保持部22とで構成されている。フィン21は、保持部22により、主走査方向に対し略直交してキャリッジ2から突設されるように保持されている。フィン21は、例えば樹脂フィルムであって、保持部22に保持された状態で、その前端が主走査方向に可撓性を有するように構成されている。本実施形態において、保持部22は、キャリッジ2に一体に形成されており、フィン21の片縁部が例えば接着により取り付けられている。保持部22は、図に示すように、フィン21を保持する面が、下方で搬送される記録紙Pに向くように形成されており、フィン21を、フィン21が記録紙Pに向けて突出されるように保持する。図2に示すように、保持部22は、フィン21の前端部が、排紙ローラ6dよりも記録紙Pの搬送方向上流側に位置するように構成されている。
次に、図2及び図3(a)、(b)を用いて、このプリンタ1のプリント動作時におけるキャリッジ2の動作について説明する。上述のように、キャリッジ2は、プリント動作時に主走査方向に往復移動を繰り返す。ここで、例えば、図3(a)に示すように、キャリッジ2が、図の矢印A1で示す方向に移動しているとき、フィン21には、そのフィン21の近傍の空気のうち、キャリッジ2の移動方向の部位にある空気が当たる。そして、フィン21は、空気が当たることにより、図の矢印D1で示すようにキャリッジ2の移動方向とは反対方向に撓んだ状態となる。このように、フィン21がこのように撓んだ状態となったままキャリッジ2が移動されることにより、フィン21に当たったフィン21の近傍の空気が流動すると共に、図に黒矢印で示すように、その空気の一部が記録紙Pに向けて流れる。すなわち、記録紙Pには、フィン21により、記録紙Pの上面のうち、インクが付着された部位に気流が当たるように構成されている。図3(b)に示すように、キャリッジ2が上述とは反対の方向である図の矢印A2で示す方向に移動しているときも、上述と同様であり、フィン21に空気が当たることにより、フィン21が上述とは反対の矢印D2で示す方向に撓み、フィン21の近傍の空気が流動し、その空気の一部が記録紙Pに向けて流れる。本実施形態においては、フィン21の前端部が排紙ローラ6dよりも記録紙Pの搬送方向上流側に位置しているので、フィン21に当たった空気が、特に、記録紙Pのうち、インクが吐出される部位から排紙ローラ6dが当接する部位までの部分に当たるように構成されている。
上述のように、記録紙Pのインクが吐出された部位の上部の空気がフィン21により流動され、記録紙Pの表面に気流が当たりやすくなる。そして、本実施形態においては、フィン21が撓んで、フィン21に当たった空気の一部が記録紙Pに向けて流れ、記録紙Pの表面にさらに多くの気流が当たる。従って、従来のインクジェットプリンタと比較して、記録紙Pに付着したインクが乾燥しやすくなる。それにより、記録紙Pにインクにじみ等が生じることが少なくなり、また、複数の記録紙Pに連続してプリントする際、記録紙Pに他の記録紙のインクが付着したりすることなく、プリント速度を速くすることが可能になる。羽板部20は、従来例に比べて構造が簡単なものであり、プリンタ1の製造コストも安価に抑えることが可能である。そして、羽板部20は、インクカートリッジ3よりも記録紙Pの搬送方向下流側に設けられているので、フィン21により発生する気流は記録ヘッド3aから吐出されるインクの記録紙Pへの付着位置に影響せず、記録紙Pに形成される画像の画質が低下してしまうことがない。また、フィン21に当たった空気が、記録紙Pのうち、インクが吐出される部位から排紙ローラ6dが当接する部位までの部分に当たるように構成されているので、記録紙Pに付着したインクが、排紙ローラ6dにより搬送されるよりも前に乾燥しやすくなり、記録紙Pに形成される画像が汚損したりしてしまうことなく、プリント速度を速くすることが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態の構成に限定されるものではなく、発明の趣旨を変更しない範囲で適宜に種々の変形が可能である。例えば、羽板部20の位置は、上述に限られるものではなく、例えば、保持部22のフィン21を保持する部位が、排紙ローラ6dよりも記録紙Pの搬送方向上流側に位置しているようなものであってもよい。このときにも、記録紙Pのインクが付着した部位のうち、排紙ローラ6dに当接するよりも上流側の部位に気流の一部が当たりうるので、上述のように、記録紙Pに形成される画像が汚損したりしてしまうことなく、プリント速度を速くすることができる。
また、羽板部20は、上述の構成に限られるものではなく、例えば、キャリッジ2の部材と一体に形成されているもの等、あまり可撓性を有しないような形状でキャリッジ2の表面から突設されているようなものであってもよい。すなわち、キャリッジ2の往復移動時に、羽板部20にその近傍の空気が当たって、その空気が流動するように構成することにより、記録紙Pの表面に気流が当たりやすくなり、従来のインクジェットプリンタと比較してインクが乾燥しやすくなる。
1 プリンタ(インクジェットプリンタ)
2 キャリッジ
3 インクカートリッジ
3a 記録ヘッド
6 記録紙搬送機構
6c 搬送ローラ
6d 排紙ローラ
7 駆動機構
10 筐体
11 給紙トレイ
12 排紙トレイ
20 羽板部
21 フィン
22 保持部
A,A1,A2 主走査方向
B 副走査方向
P 記録紙
2 キャリッジ
3 インクカートリッジ
3a 記録ヘッド
6 記録紙搬送機構
6c 搬送ローラ
6d 排紙ローラ
7 駆動機構
10 筐体
11 給紙トレイ
12 排紙トレイ
20 羽板部
21 フィン
22 保持部
A,A1,A2 主走査方向
B 副走査方向
P 記録紙
Claims (3)
- インクを貯蔵するインクタンクが内蔵されており、このインクタンクに貯蔵されたインクを下方の記録紙に向けて吐出して付着させ、記録紙に画像を形成する記録ヘッドを有するインクカートリッジと、
筐体内部に配され、前記インクカートリッジが挿脱自在に搭載されるキャリッジと、
副走査方向に記録紙を搬送する記録紙搬送機構と、
前記キャリッジを副走査方向に略直交する主走査方向に往復移動させる駆動機構と、
前記筐体内部に搬送される記録紙が装填される給紙トレイと、
前記筐体内部から記録紙が排出される排紙トレイとを備え、
前記記録紙搬送機構は、前記記録ヘッドにより前記記録紙にインクが吐出される部位よりも記録紙の搬送方向上流側において前記記録紙に接触して回動する搬送ローラと、前記記録紙にインクが吐出される部位よりも下流側においてインクが吐出された状態の記録紙に接触して回動することにより、前記記録紙を前記排紙トレイに排出する排紙ローラを有しているインクジェットプリンタにおいて、
前記キャリッジの前記インクカートリッジが設けられている部位よりも記録紙の搬送方向下流側において、記録紙の近傍部位に、主走査方向に対し略直交するように前記搬送方向下流側に突設されて取り付けられた羽板部をさらに備え、
前記羽板部は、薄シート状に形成されたフィンと、前記キャリッジに形成されており前記フィンの片縁部を保持する保持部とを有しており、
前記保持部は、前記排紙ローラよりも記録紙の搬送方向上流側に位置しており、かつ、前記フィンを、そのフィンが前記記録紙に向けて突出されるように保持しており、
前記キャリッジの往復移動に伴い、前記フィンにそのフィン近傍の空気が当たることにより、前記フィン近傍の空気が流動し、また、前記フィンに空気が当たることにより前記フィンが撓んで、その空気の一部が記録紙に向けて流れるように構成されており、
それにより、前記記録紙に付着したインクが乾燥しやすくなるように構成されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 副走査方向に記録紙を搬送する記録紙搬送機構と、
前記記録紙搬送機構により搬送される記録紙に向けてインクを吐出して、その記録紙に画像を形成する記録ヘッドを搭載しており、副走査方向に略直交する主走査方向に往復移動するキャリッジとを備えたインクジェットプリンタにおいて、
前記記録ヘッドにより記録紙にインクが吐出される位置よりも記録紙の搬送方向下流側の記録紙の近傍部位に、主走査方向に対し略直交するように前記キャリッジの表面から突設された羽板部をさらに備え、
前記キャリッジの往復移動に伴い、前記羽板部にその羽板部近傍の空気が当たることにより前記羽板部近傍の空気が流動し、前記記録紙に付着したインクが乾燥しやすくなるように構成されていることを特徴とするインクジェットプリンタ。 - 前記羽板部は、薄シート状で可撓性を有するように形成されたフィンを有しており、
前記キャリッジの往復移動時に、前記フィンにそのフィン近傍の空気が当たることにより、前記フィンが撓んだ状態になることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109049693A (zh) * | 2018-09-29 | 2018-12-21 | 共享智能铸造产业创新中心有限公司 | 3d打印设备 |
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2006
- 2006-06-07 JP JP2006158853A patent/JP2007326283A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109049693A (zh) * | 2018-09-29 | 2018-12-21 | 共享智能铸造产业创新中心有限公司 | 3d打印设备 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090901 |