JP2007326044A - 微粉砕機 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンスコストの上昇や生産効率の低下、あるいは微粉砕機自体のコストの高騰化を招来することなく、容易に所定の微細な粒径範囲内の微粉を生産することが可能となる微粉砕機を提供する。
【解決手段】筒状の胴部10を有するステータハウジング1と、このステータハウジングの胴部10の内面に嵌合された円筒状のライナー2と、このライナー2の内側に同軸状に回転自在に配置されたロータ3と、このロータ3の外周部にその軸線方向および周方向に間隔をおいて複数設けられ、板面4aがロータによる回転方向に向けられているとともに、ロータ3からの半径方向外側の先端4cがライナー2の内周面に近接する粉砕板4とを備えた微粉砕機において、ライナー2および粉砕板4の少なくとも一方を、他方に対して接近する方向に位置調整可能に設けたことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、食品、木材、樹脂等の固形物を、高速で旋回移動する粉砕板によって微粉状に粉砕する微粉砕機に関するものである。
この種の微粉砕機としては、例えば下記特許文献1、2、3に見られるように、円筒状の胴部を有するステータハウジングと、このステータハウジングの胴部の内面に嵌合された円筒状のライナーと、このライナー内に同軸状に回転自在に設けられたロータと、このロータの外周部における軸線方向および周方向に一体的に設けられて上記ライナーの内周面近傍まで延出する複数の粉砕板とを備えたものが知られている。
ここで、上記ライナーの内面には、軸線方向に延在する固定刃が周方向に間隔をおいて複数突設されており、他方上記粉砕板は、その板面が上記ロータによる回転方向に向けられているとともに、その半径方向外側の先端がライナーの固定刃に2〜3mm程度まで接近したものとなっている。
このように構成された微粉砕機においては、ロータの回転に伴って複数の粉砕板をライナーの内周面に沿って高速で旋回移動させることで、粉砕板の先端部や、側縁部や、旋回方向の後方等に高速の空気による渦流や高圧高周波の空気振動等を生じさせることができる。
このため、ステータハウジング内に、その軸線方向の一端側から他端側に移動する空気の流れに乗せて固形状の粉砕原料(粉砕対象物)を供給すると、空気および粉砕原料が上記粉砕板とライナーとの間隙を通って上記一端側から他端側に移動し、その移動の過程で粉砕原料が急速に粉砕されることになる。
即ち、粉砕原料は、上記渦流や空気振動等による大きな衝撃力、剪断力、圧縮力等を受けるとともに、粉砕板やライナーとの衝突や摩砕、当該粉砕原料の各粒子同士の衝突や摩砕によって、数μm〜数百μm程度の粒径に粉砕されることになる。
このように、上記微粉砕機によれば、効率的に固形状の粉砕原料を微細な粒径にまで粉砕することができる。
ところが、上記従来の微粉砕機にあっては、上記固形状の粉砕原料に対する微粉砕を行うことにより、比較的早期にライナーにおける固定刃の先端側およびこれに近接する粉砕板の回転方向先端側から摩耗が進行し、この結果粉砕板とライナーとの間隙が次第に広くなるために、経時的に上記渦流や空気振動等による衝撃力、せん断力、圧縮力等が弱くなって、粉砕によって得られる粉砕物の粒径が粗くなってしまうという問題点があった。
このため、所定の品質を保持すべく、一定範囲の微細粒径を有する微粉を得るためには、短期間でライナーや粉砕板を新規なものに交換する必要があり、当該作業に多大の手間を要してメンテナンスコストが高くなるとともに、頻繁に行われる上記交換作業によって生産効率も低下するという問題点があった。
そこで、上記ライナーや粉砕板として耐摩耗性の高い高価な材質ものものを用いようとすると、微粉砕機自体のコストの高騰化を招くという問題点があった。
特開平11−276916号公報 特開2000−42438号公報 ドイツ特許DE3811910A1号
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、メンテナンスコストの上昇や生産効率の低下、あるいは微粉砕機自体のコストの高騰化を招来することなく、容易に所定の微細な粒径範囲内の微体を生産することが可能となる微粉砕機を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、筒状の胴部を有するステータハウジングと、このステータハウジングの上記胴部の内面に嵌合された円筒状のライナーと、このライナーの内側に当該ライナーと同軸状に回転自在に配置されたロータと、このロータの外周部に当該ロータの軸線方向および周方向に間隔をおいて複数設けられ、当該ロータからの半径方向外側の先端が上記ライナーの内周面に近接する粉砕板とを備えた微粉砕機において、上記ライナーおよび上記粉砕板の少なくとも一方を、他方に対して接近する方向に位置調整可能に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記ライナーが、軸線方向に延在する間隙部によって円周方向に分割された複数の分割ライナーによって全体として円筒状に形成され、かつ各々の上記分割ライナーに臨む上記胴部に雌ネジ部を有する穴部が形成され、当該穴部に上記雌ネジ部と螺合する雄ネジ部が外周に形成された位置決め部材が上記穴内に進退自在に設けられるとともに、当該位置決め部材に上記分割ライナーが固定されていることを特徴とするものである。
これに対して、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記粉砕板は、一端部が上記ロータに固定されて他端部が上記ロータの径方向外方へと延出する基端側粉砕板と、この基端側粉砕板の上記他端部に取り付けられて上記ライナーの内周面に近接する先端側粉砕板とを備えてなり、上記基端側粉砕板および先端側粉砕板の一方に上記径方向に長手方向を有する長穴が形成され、他方に当該長穴と連通する孔部が形成されるとともに、これら長穴および孔部に挿通された連結部材によって一体的に連結されていることを特徴とするものである。
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のライナーが、周方向に連続する環状の切断部によって、軸線方向に分割されていることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、上記ライナーの内周面には、上記軸線方向に延在する断面三角形状または台形状の凸部が形成されるとともに、当該凸部の高さ寸法が5〜9mmの範囲に設定されていることを特徴とするものである。
請求項1〜5のいずれかに記載の微粉砕機によれば、上記ライナーおよび粉砕板の少なくとも一方を、他方に対して接近する方向に位置調整可能に設けているために、粉砕原料を粉砕して微粉とするのに伴って、ライナーや粉砕板が摩耗して両者間の隙間が所定の範囲よりも大きくなった場合には、上記ライナーおよび粉砕板の一方または両方を、他方に対して接近する方向に位置調整することにより、常時上記隙間を、ライナーや粉砕板が摩耗する前の所定の範囲内に保持することができる。
この結果、微粉砕機を解体したり、あるいはライナーや粉砕板を新規に交換したりする大掛かりなメンテナンス作業を頻繁に行う必要が無く、よってメンテナンスコストの上昇や生産効率の低下、あるいは微粉砕機自体のコストの高騰化を招来することなく、容易に所定の微細な粒径範囲内の微粉を生産することができる。
この際に、請求項2に記載の発明によれば、上記ライナーを、軸線方向の両端部間に延在する間隙部によって円周方向に分割しているために、円周方向に隣接する分割ライナー間には、上記間隙部が形成されている。この結果、各々の分割ライナーは、胴部の径方向内方へと移動可能になっている。このため、胴部の穴部に螺合する位置決め部材を回動させることにより、当該位置決め部材に固定されている上記分割ライナーを、胴部の径方向内方に向けて粉砕板に近接する方向に位置調整して、両者間の隙間を、当該分割ライナーや粉砕板が摩耗する前の所定の範囲内に保持することができる。
他方、請求項3に記載の発明によれば、粉砕板を上記ロータに固定された基端側粉砕板と、この基端側粉砕板の取り付けられた先端側粉砕板とを備えた構成とし、上記基端側粉砕板および先端側粉砕板の一方に形成された長穴と、他方に形成された孔部に、連結部材を挿通して一体的に連結しているために、上記連結部材による連結を一旦解いて、先端側粉砕板を上記長穴に沿ってライナー側に位置調整した後に、再び上記連結部材によって両者を連結一体化することにより、同様に、適宜両者間の上記隙間を、ライナーや粉砕板が摩耗する前の所定の範囲内に保持することができる。
なお、一般にこの種の微粉砕機においては、ステータハウジングの胴部の軸線方向一端部に、粉砕原料をライナー内に供給するための供給口が設けられるとともに、他端部に微粉の排出口が設けられている。そして、ライナーや粉砕板の摩耗は、通常粉砕原料の供給側の方が排出側よりも大きくなる傾向にある。
そこで、請求項4に記載の発明にように、上記ライナーを、周方向に連続する環状の切断部によって、軸線方向に2以上に分割すれば、最終的にライナーや粉砕板を交換するに際しても、摩耗量の少ない上記排出側のライナーや粉砕板の交換頻度を少なくすることができ、よって一層、上述したメンテナンスコストの上昇や生産効率の低下を抑制することができるために経済的である。
また、従来より、粉砕原料に対する粉砕効率を高めるために、ライナーの内周面には、軸線方向に延在する凸部が全周にわたって形成されている。そして、一般に上記凸部の高さ寸法は、2〜3mmに設定されているが、本発明においては、上記ライナーおよび粉砕板を、相対的に接近する方向に位置調整可能にしているために、上記凸部の高さ寸法を従来よりも大きな5〜9mmの範囲に設定することにより、最終的に上記ライナーを交換するまでの期間を延ばすことができる。
(第1の実施形態)
図1〜図5は、本発明に係る微粉砕機の第1の実施形態を示すもので、この微粉砕機は、円筒状の胴部10を有するステータハウジング1と、このステータハウジング1の胴部10の内面に嵌合された円筒状のライナー2と、このライナー2の内側に当該ライナー2と同軸状に配置されたロータ3と、このロータ3の外周部に当該ロータ3の軸線方向および周方向に一定の間隔をおいて複数設けられ、板面4a、4bがロータ3による回転方向に向けられているとともに、当該ロータ3からの半径方向外側の先端4cがライナー2の内周面に近接する粉砕板4とから概略構成されている。
上記ステータハウジング1は、軸線方向の上下端部に設けられた上端壁部13および下端壁部12によって両端部が塞がれるとともに、胴部10の軸線方向の中間部よりも幾分下方位置に、空気の流入口11aを有する中間壁部11が設けられている。ここで、空気の流入口11aは、中間壁部11の軸心部に開口するとともに、空気を供給するための空気供給ダクト71に接続されている。また、上端壁部13には、空気の流出口13aがロータ3の周囲に位置するように形成されている。そして、この空気の流出口13aは、空気および粉砕原料(粉砕対象物)を粉砕した後の微粉を空気と共に排出するための排出ダクト72に接続されている。
さらに、ステータハウジング1の胴部10およびライナー2には、そのライナー2の軸線方向の下端側の位置に、粉砕原料をライナー2内に供給するための原料供給口73aが形成されており、この原料供給口73aには、原料供給ダクト73に接続されている。
一方、ロータ3は、ライナー2と同軸状に配設された回転軸31と、この回転軸31の軸線方向に一定の間隔をおいて着脱自在に設けられた複数(この実施の形態では5枚)のロータディスク32とを備えている。この回転軸31は、中間壁部11に形成された大径の空気の流入口11a内に挿通され、下端部が下端壁部12に設けられた軸受保持部12a内の軸受31aによって回転自在に支持されるとともに、上端部が上端壁部13に設けられた軸受保持部13b内の軸受31bによって回転自在に支持されている。そして、このロータ3は、その下端部に設けられた図示されないプーリ等を介して高速で回転駆動されるようになっている。
また、ロータディスク32は、中間壁部11と上端壁部13との間におけるライナー2の範囲内に配置されている。そして、各々のロータディスク32には、軸線方向に連通する開口部が形成されるとともに、外周部に粉砕板4が周方向に一定の間隔おいて固定されている。これにより、粉砕板4は、ロータ3の軸線方向および周方向に一定の間隔をおいて複数設けられた構造になっている。
ここで、各粉砕板4は、図3に示すように、ロータディスク32の外周部に溶接等で固定されてロータ3からの半径方向外方に突出する基端側粉砕板41と、この基端側粉砕板41に着脱自在に設けられて先端4cがライナー2に近接する先端側粉砕板42とから概略構成されており、これらの基端側粉砕板41と先端側粉砕板42とは、位置決めピン(図示せず)で位置決めされた上で、ボルトやビス等のネジ(図示せず)で連結されている。
そして、先端側粉砕板42は、上記回転方向の先方を向く一方の板面4aに、当該先方に突出するとともに開口部をライナー2の内周面側に向けたコ字状の第1の枠状部材5の上下端部が接合され、上記回転方向の後方を向く他方の板面4bに、当該後方に突出するとともに開口部をライナー2の内周面側に向けた第2の枠状部材6の上下端部が接合されている。
これにより、第1の枠状部材5および第2の枠状部材6は、そのライナー2と対向する面が、先端側粉砕板42の先端4cと共にライナー2の内周面に近接した状態になっている。なお、これら第1の枠状部材5および第2の枠状部材6は、先端側粉砕板42に溶接等によって連結されている。
一方、上記粉砕板4と対向するライナー2は、耐摩耗性を有する材料で形成されており、図2〜図4に示すように、その内周面には、軸線方向に直線的に延在する台形状の凸部2bが周方向に連続して形成されている。これにより、凸部2b間には、V字状の凹部2aが形成されている。そして、凸部2bの高さ寸法は、5〜9mmの範囲、例えば約7mmに設定されている。また、ライナー2の凸部2bの先端面と粉砕板4の先端4cとの間隔や、ライナー2の凸部2bの先端面と第1の枠状部材5および第2の枠状部材6におけるライナー2の内周面側を向く面との間隔は、2〜3mmに設定されている。
ここで、このライナー2は、軸線方向の両端部間に延在する2mm程度の間隙部25aによって、円周方向に4つに等分割されるとともに、周方向に連続する環状の切断部25bによって軸線方向に2分割されることにより、合計8つの分割ライナー25によって全体として円筒状に形成されている。
そして、図3〜図5に示すように、胴部10およびライナー2には、各々の分割ライナー25の外周面に臨む位置に、内周に雌ネジ部23aが形成された穴部23が形成され、当該穴部23に、円柱状の位置決め部材20が、その外周に形成された雄ネジ部20aを上記雌ネジ部23aに螺合させて、回転自在すなわち穴部23内において進退自在に設けられている。この位置決め部材20の頭部20dは、スパナ等の工具によって当該位置決め部材を回転させるための六角柱状に形成されている。
また、この位置決め部材20の中心部には、ネジ孔20bが穿設されており、このネジ孔20bに、ボルト22が螺合されるとともに、さらにボルト22の先端部が分割ライナー25に螺設されたネジ孔25cに螺合されることにより、分割ライナー25が位置決め部材20に固定されている。
これにより、例えば位置決め部材20の雄ネジ部20aのネジピッチを2mmに設定すると、位置決め部材20を穴部23内に進入する方向に1回転締め込むと、分割ライナー25も一体的に径方向内方へと2mm移動することにより、当該分割ライナー25と粉砕板4の先端4c等との間隔を2mm狭めることができることになる。この際に、分割ライナー25の外周面は円筒面であるのに対して、位置決め部材20の先端面は、平面状に形成されている。
そこで、分割ライナー25の外周面と位置決め部材20の先端との間に、中心部にボルト22が緩く挿通される円環板状のスペーサ21が設けられている。このスペーサ21は、先端面が分割ライナー25の円筒面に当接する円筒面によって形成されるとともに後端面が平面状に形成されたもので、先端面の直径方向2箇所に凸設されたピン21aが分割ライナー25の外周面に形成された孔部に嵌合されることにより分割ライナー25に一体化されている。他方、位置決め部材20の先端面には、上記スペーサ21を収納する円形状の凹部20cが形成されており、この凹部20cの平坦な底面に、スペーサ21の平坦な上記後端面が当接されている。
以上の構成からなる微粉砕機においては、ロータ3の回転軸31を高速で回転駆動するとともに、原料供給ダクト73から胴部10およびライナー2内に向けて粉砕原料を供給すると、回転軸31と一体に高速回転するロータディスク32の先端に設けられた粉砕板4、第1の枠状部材5および第2の枠状部材6が、ライナー2の内周面に沿って高速で旋回移動する。この結果、粉砕板4、第1の枠状部材5および第2の枠状部材6の先端位置や、側縁位置や、旋回方向の後方等に、撹乱した状態の高速の空気による渦流や高圧高周波の空気振動等を生じる。
これにより、粉砕板4とライナー2との間を通る粉砕原料に、撹乱された渦流や空気振動等によって、より大きな衝撃力、剪断力、圧縮力等が作用することにより、粉砕原料の各粒子同士が衝突により粉砕されたり摩砕されたりする機会が格段に増加する。この際に、ライナー2の内周面に、周方向に凹2a、凸2bが交互に形成されているので、より撹乱した状態の高速の空気による渦流や高圧高周波の空気振動等が生じて、数μm〜数百μm程度の微細かつより均一な粒径の微粉が得られる。
このようにして、粉砕原料に対する粉砕や摩砕工程が続けられると、徐々にライナー2や粉砕板4が摩耗し、両者間の隙間が初期の2〜3mmよりも大きくなる。そこで、位置決め部材20aの頭部20dをスパナ等によって回転させることにより、位置決め部材20を穴部23内に締め込む。すると、分割ライナー25が胴部10の径方向内方へと移動し、その内周面と粉砕板4との間の隙間が縮まることにより、両者間の当該隙間を、初期の2〜3mmに再設定することができる。
このように、上記微粉砕機によれば、ライナー2を、軸線方向の両端部間に延在する間隙部25aを介して円周方向に4つに分割しているために、各々の分割ライナー25を、胴部10の径方向内方へと移動させることができる。このため、胴部10の穴部23に螺合する位置決め部材20を回動させることにより、分割ライナー25を胴部10の径方向内方に向けて位置調整することにより、粉砕板4との隙間を運転初期の所定の範囲(2〜3っm)内に保持することができる。
この結果、微粉砕機を解体したり、あるいはライナー2や粉砕板4を新規に交換したりする大掛かりなメンテナンス作業を頻繁に行う必要が無く、よってメンテナンスコストの上昇や生産効率の低下、あるいは微粉砕機自体のコストの高騰化を招来することなく、容易に所定の微細な粒径範囲内の微粉を生産することができる。
さらに、ライナー2の下端部位置に、粉砕原料を供給するための原料供給ダクト73が設けられ、上端部に排出ダクト72が設けられているために、ライナー2や粉砕板4の摩耗は、下方の方が上方側よりも大きくなる傾向にある。この点、この微粉砕機においては、図2に示すように、ライナー2を周方向に連続する環状の切断部25bによって、軸線方向に2分割している。
したがって、最終的にライナー2を交換するに際しても、先ず相対的に摩耗量の大きな下方の分割ライナー25のみを交換し、次いで摩耗量の少ない上方の分割ライナー25を交換することができるために、交換の必要のないライナー部分までを廃棄することが無くしかも、ライナー2の凸部2bの高さ寸法を、従来よりも大きな5〜9mmの範囲に設定しているために、最終的に分割ライナー25を交換するまでの期間を延ばすことができるために、経済性にも優れる。
(第2の実施形態)
図6〜図9は、本発明に係る微粉砕機の第2の実施形態を示すもので、他の構成部分については図1に示したものと同一であるために、同一符号を用いて図示および説明を簡略化する。
この微粉砕機においては、ライナー2が図示されないボルトによって、ステータハウジング1の胴部10の内壁に固定されるとともに、粉砕板4がライナー2に対して接離自在に設けられている。
すなわち、この微粉砕機においては、粉砕板4が、上述した基端側粉砕板41と先端側粉砕板42と、さらに粉砕板位置決め板43とから構成されている。
そして、図9(a)に示すように、基端側粉砕板41の先端部には、径方向に長手方向を有する3つの長穴44が、上下方向に等間隔をおいて穿設されるとともに、中央部の長穴44の径方向内方側に、所定の間隔をおいてピン穴45が穿設されている。
また、図9(b)に示すように、先端側粉砕板42には、基端側粉砕板41の上下の長穴44と連通するボルト挿入孔(孔部)46が穿設されるとともに、中央の長穴44と連通するピン穴47が上下のボルト挿入孔46間の中間位置に穿設されている。
さらに、図8に示すように、粉砕板位置決め板43にも、基端側粉砕板41の上下の長穴44と連通するボルト挿入孔(孔部)48が穿設され、かつ中央の長穴44と連通するピン穴49がボルト挿入孔48と上下に一列をなすように穿設されるとともに、さらにピン穴49の径方向内方側に、ピン穴45と連通するピン穴50が穿設されている。
ここで、粉砕板位置決め板43は、ピン穴49、50間の長さ寸法が異なるもの(例えば、2mm間隔で異なるもの)が複数枚準備されている。
そして、先ず複数枚の粉砕板位置決め板43のうち、ピン穴49、50の間隔が最も短いものが選択され、当該粉砕板位置決め板43と基端側粉砕板41とが互いのピン穴45、50にピンが打ち込まれることにより位置決めされる。また、上記粉砕板位置決め板43と先端側粉砕板42とが、間に位置する基端側粉砕板41の長穴44を介して互いのピン穴47、49にピンが打ち込まれることにより位置決めされる。
そして、上記粉砕板4は、このようにして位置決めされた基端側粉砕板41、先端側粉砕板42および粉砕板位置決め板43が、上下のボルト挿入孔46、48および長穴44に挿通されたボルト51にナット52が締め付けられて一体化されることにより組み立てられている。なお、これらボルト51およびナット52によって連結部材が構成されている。
以上の構成からなる微粉砕機において、粉砕原料の粉砕、摩砕工程によりライナー2や粉砕板4が摩耗して両者間の隙間が初期の2〜3mmよりも所定の長さ大きく(例えば2mm大きく)なった場合に、ボルト51およびナット52を外して、粉砕板位置決め板43をそのピン穴49、50の間隔がより大きなもの(例えば2mm大きなもの)に交換して、再びピンにより同様の位置決めを行った後に、ボルト51およびナット52によりこれら基端側粉砕板41、先端側粉砕板42および粉砕板位置決め板43を一体化させる。
これにより、先端側粉砕板42は、長穴44に沿って基端側粉砕板41より例えば2mm前方に位置決めされるために、同様に、ライナー2と粉砕板4との間隔を、摩耗前の所定の2〜3mmに戻すことができる。
したがって、上記微粉砕機によっても、第1の実施形態に示したものと同様に作用効果を得ることができる。
なお、上記第1および第2の実施形態においては、ライナー2および粉砕板4のいずれか一方を他方に対して位置調整自在に設けた場合についてのみ説明したが、これに限るものではなく、両者を互いに接離自在に設けてもよい。
また、凸部2bの断面形状についても、上述した台形状に限らず、例えば断面三角形状に形成してもよく、この場合においても、当該凸部の高さ寸法を従来よりも大きな5〜9mmの範囲に設定することが好ましい。
さらに、上記第1の実施形態においては、ライナー2を周方向に4分割、軸線方向に2分割した分割ライナー25を用いた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、適宜、例えば周方向に6あるいは8分割したり、また軸線方向についても3以上の複数に分割したりすることもできる。
本発明の微粉砕機の第1の実施形態を示す全体の縦断面図である。 図2のライナーの形状を示す斜視図である。 図1の要部を示す横断面図である。 図3の位置決め部材の周囲を拡大して示す横断面図である。 (a)は図4のa矢視図であり、(b)は図4のb矢視図である。 本発明の第2の実施形態の要部を示す横断面図である。 図6の粉砕板を示す正面図である。 図7の右側面図である。 (a)は図7のc矢視図であり、(b)は図7のd矢視図である。
符号の説明
1 ステータハウジング
2 ライナー
2a 凹部
2b 凸部
3 ロータ
4 粉砕板
4a 板面
4c 先端
20 位置決め部材
20a 雄ネジ部
22 ボルト
23 穴部
23a 雌ネジ部
25 分割ライナー
25a 間隙部
25b 切断部
41 基端側粉砕板
42 先端側粉砕板
43 粉砕板位置決め板
44 長穴
46 ボルト挿入孔(孔部)
51 ボルト(連結部材)
52 ナット(連結部材)

Claims (5)

  1. 筒状の胴部を有するステータハウジングと、
    このステータハウジングの上記胴部の内面に嵌合された円筒状のライナーと、
    このライナーの内側に当該ライナーと同軸状に回転自在に配置されたロータと、
    このロータの外周部に当該ロータの軸線方向および周方向に間隔をおいて複数設けられ、当該ロータからの半径方向外側の先端が上記ライナーの内周面に近接する粉砕板とを備えた微粉砕機において、
    上記ライナーおよび上記粉砕板の少なくとも一方を、他方に対して接近する方向に位置調整可能に設けたことを特徴とする微粉砕機。
  2. 上記ライナーは、軸線方向に延在する間隙部によって円周方向に分割された複数の分割ライナーによって全体として円筒状に形成され、かつ各々の上記分割ライナーに臨む上記胴部に雌ネジ部を有する穴部が形成され、当該穴部に上記雌ネジ部と螺合する雄ネジ部が外周に形成された位置決め部材が上記穴内に進退自在に設けられるとともに、当該位置決め部材に上記分割ライナーが固定されていることを特徴とする請求項1に記載の微粉砕機。
  3. 上記粉砕板は、一端部が上記ロータに固定されて他端部が上記ロータの径方向外方へと延出する基端側粉砕板と、この基端側粉砕板の上記他端部に取り付けられて上記ライナーの内周面に近接する先端側粉砕板とを備えてなり、上記基端側粉砕板および先端側粉砕板の一方に上記径方向に長手方向を有する長穴が形成され、他方に当該長穴と連通する孔部が形成されるとともに、これら長穴および孔部に挿通された連結部材によって一体的に連結されていることを特徴とする請求項1または2に記載の微粉砕機。
  4. 上記ライナーは、周方向に連続する環状の切断部によって、軸線方向に2以上に分割されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の微粉砕機。
  5. 上記ライナーの内周面には、上記軸線方向に延在する断面三角形状または台形状の凸部が形成されるとともに、当該凸部の高さ寸法が5〜9mmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の微粉砕機。
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