JP2007325695A - リストバンド - Google Patents

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富男 福原
Kyukichi Sugiyama
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Abstract

【課題】 アドレスからトップスイングに移行する際に使われるリストコックにおいては、薬指を中心にして捻るように手首を曲げる態様が最も適切であることを認識し、この認識に合わせるように、練習用具の改良を図る。
【解決手段】 実施形態のリストバンドLは、図1に示したように、アドレスしたときの時点での手の甲を基準に、その右手の甲1と手首2の境界3の略中点30から薬指方向4及びその反対方向5に直線状に延び、且つ、横断面がアーチ形状の発音部材としての鋼板6と、この鋼板6を前記境界3の略中点30上において固定するバンド7から構成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ゴルフ練習用具としてのリストバンドに関するものである。
ゴルフスイングの練習は、アドレス、バックスイングからフォロースルー、フィニッシュまでの一連の流れにおいて、適正なスイングが出来るように練習するのが一般的である。
このゴルフスイングのポイントの1つは、クラブヘッドのフェースの向きがスイングプレーンに対応して常に適正であるか否かの点である。
しかしその適正なフェースの向きは、テキストの理論や指導者の理想的なものであり、思うようにはなかなか出来ないのが実情である。そこで少しでも理想のフォームに近づくために、色々なゴルフスイング練習用具が考案されている。
出願人自身も、クラブヘッドのフェースの向きに影響を与える手首の曲りをプレイヤー自身が簡単に認識できるようにするための「手首の曲り矯正用練習用具」を開発している(特許文献1)。
実開平7−44657
ところで、「手首の曲り」を練習するについてもその詳細な態様は種々である。
例えば、スイングの一連の流れにおいて、どの段階の「手首の曲り」を問題とするのか、また特定のスイング段階において、手首を甲側に曲げるのか、手のひら側に曲げるのか、手首を捻るものか、単純に曲げるものか等、態様も種々である。
このような種々の態様の中で、出願人等は、アドレスからトップスイングに移行する際に使われるリストコックにおいては、薬指を中心にして捻るように手首を曲げる態様が最も適切であることを認識し、この認識に合わせるように、上記練習用具の改良を図り、本発明を完成させたものである。
本発明は、アドレスしたときの、その時点での手の甲を基準に、その手の甲と手首の境界の略中点から薬指方向及びその反対方向に直線状に延び、且つ、弾性変形の際に発音する発音部材と、この発音部材を前記略中点において固定するバンドからなることを特徴とするリストバンドである(請求項1の記載の発明)。
上記発明において、前記発音部材は、薬指方向の先端に設けられた先端接触部材と、その反対方向の基端に設けられた基端接触部材とを備えることによって、前記発音部材と手の甲との間に空間が形成されることを特徴とするリストバンドとした(請求項2に記載の発明)。
上記発明において、前記バンドは、手の甲と手首との境界部分に対する圧着力が備わったエンドレスバンドと、その外側の締付けバンドからなることを特徴とするリストバンドとした(請求項3に記載の発明)。
上記発明において、前記基端接触部材は、前記境界の略中点を略頂点として、概ね三角形状に形成されていることを特徴としたリストバンドとした(請求項4に記載の発明)。
本発明によると、発音部材が発音することにより本人自身が手首の曲りを認識することができ、練習時の補助者等を必要とすることなく、練習条件の制約が少なくなる。
特に、アドレスからトップスイングに移行する際に使われるリストコックにおいて、薬指側を意識しながら手首を捻ると、発音部材がクリアに発音することによりプレイヤー自身のリストコックのタイミングを明確に認識することができる。
上記リストバンドの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1はプレイヤーの右手に装着されたリストバンドの平面図、図2は同リストバンドの側面図、図3はリストバンドの斜視図、図4は図3のA−A矢視断面図、図5は図3のB−B矢視断面図である。
なお、以下の実施形態では「右利き」プレイヤー用のリストバンドについて記述する。
実施形態のリストバンドLは、図1に示したように、アドレスしたときの時点での手の甲を基準に、その右手の甲1と手首2の境界3の略中点30から薬指方向4及びその反対方向5に直線状に延び、且つ、横断面がアーチ形状の発音部材としての鋼板6と、この鋼板6を前記境界3の略中点30上において固定するバンド7から構成されている。
前記鋼板6は、薬指方向4の先端40に設けられた先端接触部材60と、その反対方向5の基端50に設けられた基端接触部材61とによって、前記鋼板6と手の甲1との間に空間8が形成されるようになっている。
この空間8は、前記鋼板6が弾性変形で発音する場合に、発音のエネルギーが手の甲1側に吸収されないようにするものである。
横断面がアーチ形状の前記鋼板6は、これに荷重が加わると変形し、その際に発音すると共に、荷重が除去される際にも発音しつつ、変形前の形状に戻るものである。このような鋼板6は、横断面がアーチ形状の長方形の鋼板を焼入れして得ることができる。
前記鋼板6の寸法は、先端40が薬指の付根付近まで延び、その反対の基端50が前記境界3の手首2側の骨凸部20(手首の尺骨、橈骨)と同一程度又は若干越える程度の長さとなっている。具体的な寸法は、男性用、女性用等、各プレイヤー毎の各サイズに対応できるように、S・L・Mの種類を用意すればよいが、概ね、全長が約8乃至10センチメール、横幅が約1センチメール程度であればよい。
前記先端接触部材60は、図4に示したように手の甲1に接する下接触部60aと、この下接触部60aと共に前記鋼板6の先端40を包む上接触部60bからなる。
上下接触部60a、60bは、概ね円盤状に形成され、また前記下接触部60aの手の甲1に接する面60cは、皮膚にフィットするような湾曲が形成されている。
前記基端接触部材61は、手首2に接する下接触部61aと、この下接触部61aと共に前記鋼板6の基端50を包む上接触部61bからなる。
上下接触部61a、61bは、手首2側の骨凸部20を避けることができ、且つ、手首2の略中央に配置できるように、前記境界3の略中点30を略頂点として概ね三角形状に形成されている。
また前記下接触部61aの手首2に接する面61cは、手首2の皮膚にフィットするような湾曲が形成されている。
前記鋼板6の両端40、50の上下面は、各接触部材60、61に挟まれており、下接触部60a、61aの高さ分が前記空間8を形成している。
以上のように構成される鋼板6は、全体が人工皮革等のカバー9によって化粧されている。
なお、発音部材は、前記アーチ形状の鋼板6に限定されるものではなく、弾性変形の際に発音する部材であれば、その材質は問われない。
前記バンド7は、図3に示したように、右手の甲1と手首2との境界部分に対する圧着力が備わったエンドレスバンド70と、その外側の締付けバンド71からなる。
前記エンドレスバンド70は、例えばリング状のゴムバンド等で収縮自在で作られており、その一部70aが前記カバー9の裏側に固定されている。
前記締付けバンド71は、例えば帯状の編成繊維等で作られており、その表面71aには面ファスナ71bが取付けられている。
そして、前記締付けバンド71の一端側71cが、前記カバー9の表側に、且つ、前記カバー9を跨ぐように固定され、締付けバンド71の他端側71dに取付けられている面ファスナ71eによって、締付け幅を自由に調整できるようになっている。
なお、前記エンドレスバンド70及び前記締付けバンド71の前記カバー9に対する固定方法は、上記方法に限定されるものではなく、前記エンドレスバンド70及び前記締付けバンド71をカバー9の裏側に固定してもよく、カバー9の表側に固定してもよい。
以上のように構成されたリストバンドLの使用例を説明する。
右手を前記エンドレスバンド70に通し、手首2側の骨凸部20に隣接させて基端接触部材60を配置し、前記締付けバンド71の面ファスナ71eを、前記面ファスナ71bに接着させて、前記リストバンドLを右手にセットする。
このようにセットされたリストバンドLは、図1のように、アドレスしたときの時点での手の甲1を基準にした場合、前記鋼板6が薬指方向に延びるように位置付けられる。
前記リストバンドLを装着したプレイヤーPが、図6に示したようにアドレス(1)からバックスイング(2)〜(4)にスイングを移行させる場合に、その把持するグリップが腰の高さ以上に位置したときから、リストコックを開始することが望ましい。
そのことを意識して、プレイヤーがリストコックを開始すると、図6に示したように前記鋼板6が境界3付近で折れて発音する。
このとき、薬指を捻るようにして手首を折ると、前記鋼板6が曲がり易く、且つ、クリアな綺麗な音を発音する。よって、プレイヤー自身のリストコックのタイミングを明確に認識することができる。
しかし、人指指等を中心にそのまま略90度に甲側に手首を折ると、前記鋼板6が曲がり難く、また鈍い音に発音される。
よって、発音の種類によっても、手首の曲り状態を把握することができる。
以上のようなリストバンドLの作用効果をまとめると次のようである。
(a) アドレスからトップスイングに移行する際に使われるリストコックにおいて、薬指側を意識しながら手首を捻ると、鋼板6が折れてクリアに発音する。よって、プレイヤー自身のリストコックのタイミングを明確に認識することができ、リストコックの修正の資料とすることができる。
(b) 前記鋼板6は、薬指方向4及びその反対方向5に直線状に延びているので、薬指を捻るようにして手首を折ると、前記鋼板6が曲がり易く、且つ、クリアな綺麗な音を発音するが、人指指等を中心にそのまま略90度に甲側に手首を折ると、前記鋼板6が曲がり難く、折れたときに鈍い音に発音される。
よって、発音の種類によっても、手首の曲り状態を把握することができる。
(c) カバー9により化粧される鋼板6は、エンドレスバンド70と締め付けバンド71により、サンドイッチ状に固定されているので、安定した状態で鋼板6が薬指方向に延びるように位置付けられる。
(d) リストバンドLは、エンドレスバンド70と締め付けバンド71により2重に手首に固定されるので、ズレが防止でき、安定した状態で鋼板6が薬指の付根方向に延びるように位置付けられる。
(e) 概ね三角形状に形成され、前記中点30にその頂点が位置される前記基端接触部材60は、手首の略中央に配置できるようになっており、安定的にリストバンドを固定でき、その結果、前記鋼板を強固に固定でき、繰り返しの練習にも耐えることができるようになっている。
(f) カバー9により化粧される鋼板6とバンド7からなり、構成要素が少なく、コンパクトで軽く、携帯し易いし、また手首にセットしても目立ち難いように構成されている。
上記実施形態では「右利き」プレイヤー用のリストバンドについて記述したが、「左利き」プレイヤー用に構成しても有用である。
プレイヤーの右手に装着されたリストバンドの平面図、 同リストバンドの側面図、 リストバンドの斜視図、 図3のA−A矢視平面図、 図3のB−B矢視平断面図、 使用例図である。
符号の説明
L リストバンド 1 右手の甲
2 手首 3 境界
4 薬指方向 5 反対方向
6 鋼板 7 バンド
8 空間 9 カバー
20 骨凸部
30 略中点 40 先端
50 基端
60 先端接触部材
60a 下接触部 60b 上接触部
60c 手の甲1に接する面
61 基端接触部材
61a 下接触部 61b 上接触部
61c 手首2に接する面

70 エンドレスバンド
70a 一部
71 締付けバンド
71a 表面 71b 面ファスナ
71c 一端側 71d 他端側
71e 面ファスナ

Claims (4)

  1. アドレスしたときの、その時点での手の甲を基準に、その手の甲と手首の境界の略中点から薬指方向及びその反対方向に直線状に延び、且つ、弾性変形の際に発音する発音部材と、この発音部材を前記略中点において固定するバンドからなることを特徴とするリストバンド。
  2. 前記発音部材は、薬指方向の先端に設けられた先端接触部材と、その反対方向の基端に設けられた基端接触部材とを備えることによって、前記発音部材と手の甲との間に空間が形成されることを特徴とする請求項1に記載のリストバンド。
  3. 前記バンドは、手の甲と手首との境界部分に対する圧着力が備わったエンドレスバンドと、その外側の締付けバンドからなることを特徴とした請求項1又は2に記載のリストバンド。
  4. 前記基端接触部材は、前記境界の略中点を略頂点として、概ね三角形状に形成されていることを特徴とした請求項2又は3に記載のリストバンド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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