JP2009167558A - 運動用手袋 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種スポーツ競技において競技力に大きく影響し左右する円滑で良好な手首部分の運動動作(手首の返し)を支持・補助・誘導し、その効率的な習得と効果的な実践を可能にする運動用手袋の提供。
【解決手段】手袋部とその表面所定位置に取り付け固定するベルト部とからなると共に、手袋部表面とベルト部の適宜位置にベルト部の固定・止着・位置保持の各手段を配設してなり、これら手段が示すところに従って手袋部の表面からベルト部を手首部分の所定領域に巻き回し巻き締めて止着し、巻き締められ止着されたベルト部が手首部分に対して与える方向性のある継続的な力によって手首部分の正しい運動動作を支持・補助・誘導して円滑で良好な運動動作(手首の返し)の効率的な習得と効果的な実践を実現する運動用手袋。
【選択図】図1

Description

本発明は、運動用手袋、さらに詳しくは、各種スポーツ競技において競技力を左右し決定する要素となる手首の正しい運動動作を効果的に支持・補助・誘導するよう構成されたベルト部を備えてなる運動用手袋に関する。
野球、テニス、ゴルフをはじめとする多数のスポーツ競技において、いわゆる「手首の返し」と呼ばれる手首の運動動作が、その競技力の如何を左右し決定する重要な要素とされ、反面、この手首の正しい運動動作を習得し適確・円滑に実践することの難しさも併せて指摘され続けてきた。
ここで、各種スポーツ競技で「手首の返し」などと呼ばれ、重要視されると共に困難視されている手首の運動動作について簡単に整理すると、次の通りである。
先ず、「手首の返し」と称される場合の「手首」とは、図7(左手の甲側、並びに掌側)が示す「手関節」を指しており、前腕の橈骨41、及び、この橈骨41と手の中手骨47の間に位置する手根骨42によって構成され、当該手根骨42は、第1指(母指)側から第5指(小指)側へ並ぶ船状骨・月状骨・三角骨・豆状骨と、該船状骨の上部から第5指側へ並ぶ大菱形骨・小菱形骨・有頭骨・有釣骨の計8つの骨からなっている。
次に、上記の構成に係る手首(手関節と前腕)の運動動作について見ると、手関節自体の動きは、手の掌側と甲側への前後方向の屈伸と、第1指側である前腕橈骨側と第5指側である前腕尺骨側への左右方向の屈伸、並びにこれらが組み合わされた複雑で自在な屈伸動作になる。他方、手関節を構成する前腕の動きは、手首をひねる回旋動作で、上側に向けた手の掌を手首を軸として第5指方向にひねって下側に向ける回内動作と、下側に向けた手の掌を手首を軸として第1指方向にひねって上側に向ける回外動作に分けることができる。
以上のところに基づき、スポーツ競技における具体的な手首(手関節と前腕)の運動動作−特に、重要視されると共に困難視されている「手首の返し」−を具体的に検討するため、代表的なスポーツ競技である野球のバッティングを仔細に観察した結果は、次の通りであった。(尚、下記はいずれも、右打者の左手首の運動動作を観察対象としている。)
即ち、先ず、バットの振り出しからミート・ポイントまでの手関節の動作は、手関節を甲側に伸ばしながら第1指側である前腕橈骨方向へ傾屈する伸展・橈屈であり、次いで、ボールのミートからフォローにかけての手関節の動作は、手関節を軽く伸ばしながら第5指側である前腕尺骨方向へ傾屈する軽度伸展・尺屈で、前腕の動作は、手首を軸として左手を第1指方向へひねる回外運動である。
このように、野球のバッティングにおいて、右打者の左手首は、バットの振り出しからミート・ポイントまで伸展・橈屈させていた手関節をミート後に軽度伸展・尺屈させると共に、前腕を回外運動させており、このミート後の左手首の運動動作−特に、前腕の回外運動−が、いわゆる「手首の返し」に当たる。
この右打者左手首に見られる「手首の返し(主に、前腕の回外運動)」がバッティングの打撃力を左右し、これをタイミング良く速やかに行えるか否かがバッティングの良否・巧拙を決してしまうことは古くから認識され実証されていたところで、それ故に重要視されてきたが、この手首の運動動作(特に、前腕の回外運動)が一般の生活場面で日常的に行われる運動動作ではなく、また、右打者の多くが左手を利き手とはしていないこともあって、その習得と実践には常に困難が伴い、バッティングの競技力を向上する上で大きな障害となってきた。
このように、重要ではあるが困難な手首(手関節と前腕)の運動動作を習得し実践するためには、求められる運動動作を正しい形で繰り返し反復して体得し、体得した正しい運動動作を円滑・適確に再現して実践する他にないが、その正しい運動動作の反復と再現を支持・補助・誘導して容易化する有効な方法や手段があれば、その習得が効率化されると共に実践での再現も確度を増し、競技力が大きく向上することになる。そして、そのような有効な手段・方法の一つとして、問題となる手首の動作部分に対して、正しい形と方向の運動動作を支持・補助・誘導する力を外部から加えることが考えられる。
例えば、手首の動作部分の所定位置に始端部を固定したベルトを正しい運動動作方向へ引きながら巻き回し・巻き締めれば、巻き締めたベルトが手首を正しい運動動作方向へ引いて支持・補助・誘導する力を与えると共に、このベルトの終端部を巻き締められた状態で手首に止着すれば、手首に対する方向性を持ったベルトの力が継続的に保持される。このようにして、ベルトを巻き締めて止着した手首は、ベルトが与える方向性を持つ力に支持・補助・誘導され、正しい形と方向の運動動作を容易に反復して効率的に習得することが可能になる上に、実践においても、ベルトによって与えられる支持・補助・誘導が正しい運動動作の良好な再現を容易且つ確実なものにし、利用者の競技力を大きく向上させることが期待される。
本発明者は、自らの長期間にわたる競技体験と、これに基づく継続的な実験によって、図8のa及びbに示す如く、手首(手関節と前腕部位)にベルトを巻き回し・巻き締め・止着すると、手首に対してベルトが正しい形と方向の運動動作を有効且つ適確に支持・補助・誘導して「手首の返し」の習得と実践を大きく容易化・効率化することを見出した。
本発明者の実験に係るベルトの具体的巻き回し・巻き締め・止着は、次の通りである。即ち、前腕の手関節部位第1指方向側端部に隆起した橈骨茎状突起43の付近を始点としてベルト21の始端部を固定し、該ベルト21の終端側を手関節の背側(手の甲側)から手関節の第5指側(前腕尺骨側)の側部に位置する腕尺関節列隙部44を通して手関節の腹側(手の掌側)へ出し、手関節の腹側に沿って始点位置まで巻き回しながら、終端方向へ引いて巻き締め、巻き締められた状態のベルト21の終端部を始点である橈骨茎状突起の隆起部43付近に止着する。
上記のように、手関節部分にベルト21を巻き回し・巻き締め・止着する場合、ベルト21の始端から終端へ向かう力が手関節部分を第1指側から第5指側へ引くこととなり、ミート後の前腕の回外運動を効果的に支持・補助・誘導して正しい運動動作を円滑・適確に行わせ、「手首の返し」を容易で良好なものにすることが確認された。
また、バッティングの打撃力を決する「手首の返し」が基本的にはミートからフォローにかけての前腕の回外運動にあることは既に記した通りであるが、バットの振り出しからミートまで橈屈されていた手関節をミート後に尺屈させる運動動作も、ミート後の前腕の回外運動と一体に連動しており、前腕の回外運動が円滑且つ良好に行われるためには、手関節も円滑且つ適確に尺屈されなければならない。したがって、上記した前腕の回外運動を支持・補助・誘導するベルトの他に、手関節の軽度伸展・尺屈を支持・補助・誘導する他のベルトを巻き回し・巻き締め・止着することが、円滑で良好な「手首の返し(前腕の回外運動)」に大きく資することは疑いのないところである。
このため、本発明者は、図8のc及びdに示す如く、手関節の軽度伸展・尺屈を支持・補助・誘導するベルト22を巻き回し・巻き締め・止着し、この結果として、単にミート後の手関節の尺屈が容易で適確になるばかりでなく、前腕の回外運動もさらに容易化され良好なものになることを確認した。
本発明者が実験を繰り返して効果を確認した、手関節の軽度伸展・尺屈を支持・補助・誘導するベルトの施着(巻き回し・巻き締め・止着)は、次の通りである。
即ち、手関節の第5指方向側部に位置する腕尺関節列隙部44を始点としてベルト22の始端部を固定し、このベルト22の終端側を手の掌面側に沿って第1指と第2指の股部まで巻き上げると共に該位置を通して手の甲面側へ引き出し、引き出されたベルト22を手の甲面に沿って始点まで巻き下ろしながら終端方向へ引いて巻き締め、巻き締められた状態のベルト22の終端部を始点である腕尺関節列隙部44付近に止着する。
上記のように、ベルト22を手関節に施着(巻き回し・巻き締め・止着)すると、始端から終端へ向かうベルト22の力が甲側へ適度に伸展した状態の手関節を第5指側へ引くこととなり、前記した通り、手関節の尺屈を効果的に支持・補助・誘導すると共に、前腕の回外運動である「手首の返し」も容易で良好なものにした。
尚、図8で、前腕の回外運動を支持・補助・誘導するベルト21がその巻き回しの中間位置で経由し、手関節の軽度伸展・尺屈を支持・補助・誘導するベルト22が始端部を固定する腕尺関節列隙部44は、前腕の第5指方向(尺骨側)側端部に位置する尺骨茎状突起46の隆起部分より上部の位置でなければならず、施着したベルト21,22がこの尺骨茎状突起46の隆起部分に掛かった状態で巻き締められると、手首部分の運動の自由が大きく阻害され、「手首の返し」が円滑・良好に行えないばかりでなく、バット・コントロールの総体が損なわれる結果を招いてしまう。
以上に記したように、本発明者の経験と実験によって、手首の所定位置に始端部を固定したベルト(若しくは、その他のベルト状の部材)を終端方向へ引いた状態で手首の正しい運動動作方向に沿って施着すれば、ベルトの方向性を持つ力が手首の運動動作を効果的に支持・補助・誘導することを見出し確認することができた。しかしながら、スポーツの競技者や愛好者の一般が自ら手首の正確な位置と方向にベルト類を施着し、手首に対する正しい運動動作の有効な支持・補助・誘導を実現・確保して競技力を向上させることは、残念ながら期待できない。
例えば、テーピング用のテープを簡便なベルトとして用い、テープを始端部から終端部方向へ引きながら手首に直接貼着する方法も、一つの可能性としては考えられる。だが、各スポーツ競技の種類と内容に即して、テーピング用のテープを手首の正確な位置と方向に引きながら貼着し、手首の正しい運動動作を有効に支持・補助・誘導するためには、スポーツ競技に関する十分な経験と知識に加えて、テーピングに関する専門的な知識と高度な施着技術までもが要求されることになり、競技者や愛好者自身では行い難い上に、正しくテープを施着できる者の数も限られるため、通常の競技者や愛好者はこれを利用し体験する機会さえ得られないこととなってしまい、競技力向上の有効な手段として世に広く提供することもできない。
また、腕尺関節列隙部に対するベルト施着に関する件りで指摘した通り、テープを正しい位置と方向に施着しない限り、手首の運動動作を正しく支持・補助・誘導することができないばかりか、却って手首の運動の自由を阻害して競技力を低下させる結果に終わる。
このように、手首に対するベルトの施着によって正しい運動動作の支持・補助・誘導を実現し確保できることが明らかであるにも拘わらず、これをスポーツ競技者や愛好者自らの手に委ねようとする限り、普及と実施の道を断たれざるを得ないことになる。しかし、手首に装着するだけで正確な位置と方向にベルトを施着できる用具類として提供されるならば、スポーツ競技者や愛好者の誰もがこれを利用することで、手首の正しい運動動作に対する有効な支持・補助・誘導を確保し、その競技力を効果的に向上できることになる。
本発明者は、種々検討と実験を重ねた結果、手首への簡単な装着によって正しい運動動作の支持・補助・誘導を可能とする用具類の一つとして、運動用手袋に着目するに至った。各種スポーツ競技では、練習や試合での手袋の着用が認められ既に広く普及している。この種運動用手袋表面の適切な位置にベルトを配設すれば、配設されたベルトを手袋の上から手首に巻き回し・巻き締め・止着して正しい運動動作を支持・補助・誘導することが可能になる。また、この手袋の表面やベルトの適切な位置に、ベルトの始端部固定手段・終端部止着手段・位置保持手段などを設ければ、手袋表面にベルトを巻き回し・巻き締め・止着すべき位置と方向をこれら手段が明確に指示・特定することになる。したがって、このような運動用手袋が提供されれば、スポーツ競技やテーピングに関する専門的な知識・経験・技術を持たない競技者や愛好者一般の誰もが、この手袋を装着するだけで、正確な位置と方向に簡単にベルトを巻き回し・巻き締め・止着して、手首に対する正しい運動動作の支持・補助・誘導を確保し、その競技力を効果的・効率的に高めることができる。
このため、本発明者は運動用手袋に関する従来技術に広く徴して見たが、従来のこの種運動用手袋は滑り止め・汗の吸い取りや通気性・手の保護や防護を目的とするに止まり、方向性を持つ継続的な力を手首に与えて正しい運動動作を支持・補助・誘導する構成を備え機能を奏する例は提供も提案もされていなかった。このため、検討の対象をサポーター、バンテージ、テーピング用テープの類にまで拡げたが、手の所望部位を固定して運動動作を抑制・制約する例を見出したに止まり、手首に所定の方向性ある継続的な力を与えて正しい運動動作を支持・補助・誘導するものの提案や提供は存在しなかった。
特開2003−236030号公報 特開2006−130165号公報 特開2007−037637号公報
本発明は、各種スポーツ競技において重要とされながら困難であるとされてきた手首の円滑で良好な運動動作の効率的な習得と効果的な実践を可能且つ容易なものにして競技力を確実に向上させるために、手首部分の所定位置に手袋の上から簡単に巻き回し・巻き締め・止着することができ、これにより手首に対して所定方向の力を継続的に与えて正しい運動動作を支持・補助・誘導することのできる、ベルト部を備えた運動用手袋の提供を課題とし目的とする。
請求項1の発明は、手袋部と該手袋部表面に配設されたベルト部とからなる運動用手袋であって、前記ベルト部がその一端側において前記手袋部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置付近に取り付けられてなると共に、前記ベルト部一端側の取り付け位置を始点として少なくとも前記手袋部の手首部外周表面に巻き回すに足る長さを有してなること、を特徴とする運動用手袋である。
請求項2の発明は、手袋部と該手袋部表面に配設されたベルト部とからなる運動用手袋であって、前記ベルト部がその一端側において前記手袋部表面の腕尺関節列隙部照応位置付近に取り付けられてなると共に、前記ベルト部一端側の取り付け位置を始点として少なくとも前記手袋部表面の前記腕尺関節列隙部照応位置から第1指と第2指の股部を経て再び前記腕尺関節列隙部照応位置へ至る領域に巻き回すに足る長さを有してなること、を特徴とする運動用手袋である。
請求項3の発明は、前記手袋部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部が、前記取り付け位置を始点として、前記手袋部の前記手首部外周表面と、前記腕尺関節列隙部照応位置から第1指と第2指の股部を経て再び前記腕尺関節列隙部照応位置へ至る領域との、双方の領域に巻き回すに足る長さを有してなること、を特徴とする請求項1に記載の運動用手袋である。
請求項4の発明は、前記手袋部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部と、前記手袋部表面の腕尺関節列隙部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部の双方を備えてなること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載の運動用手袋である。
請求項5の発明は、前記手袋部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部と、前記手袋部表面の腕尺関節列隙部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部の双方が一体に形成されてなること、を特徴とする請求項4に記載の運動用手袋である。
請求項6の発明は、前記手袋部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部、または、前記手袋部表面の腕尺関節列隙部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部、もしくは一体に形成されてなる前記ベルト部が、分割された複数のベルト片からなると共に、該分割されたベルト片のそれぞれが前記各ベルト部を構成することを可能にする連設手段を有してなること、を特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の運動用手袋である。
請求項7の発明は、前記ベルト部の一端側を前記手袋部表面に取り付けるための固定手段、前記ベルト部の他端側もしくは中間部を止着するための止着手段、前記ベルト部の巻き回し位置を保持するための位置保持手段が、前記手袋部表面または前記ベルト部の適宜位置に設けられてなること、を特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の運動用手袋である。
請求項8の発明は、前記手袋部表面または前記ベルト部の適宜位置に設けられてなる前記固定手段、止着手段、位置保持手段の全部または一部が着脱自在な係着片であること、を特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の運動用手袋である。
以上のように、本発明では、手袋部表面の所定位置に適切な長さを持つベルト部が取り付けられており、手袋を装着しベルトを手袋部表面から手首部分に巻き回し・巻き締め・止着するだけで、手首部分に求められる方向性を持つ継続的な力を与え、手首の正しい運動動作を支持・補助・誘導することができるよう構成されている。したがって、本発明によれば、これまで重要視されながら困難視されてきた手首の運動動作の効率的で効果的な習得と円滑で良好な実践を実現し競技力の向上を確保させる運動用手袋を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
図1乃至図4は、本発明に係る運動用手袋の一例を示したもので、本発明を野球競技のバッティング用手袋(右打者左手用)に実施した例であって、布・革・合成樹脂など適宜素材からなる手袋部1と同様の素材を用いた略扁平なベルト部であるベルト21並びにベルト22から構成されており、手袋部1は手を挿入・収容すべき手袋基体11、手首を挿入・支持すべき手首部12、各指を挿入・収容すべき指袋13からなっている。
図2に示すごとく、手袋部1の手首部12には、その第1指方向(前腕橈骨方向)側端部の橈骨茎状突起の隆起部照応位置にベルト21を着脱自在に取り付けて固定するため、また、第5指方向(前腕尺骨方向)側部の腕尺関節列隙部の照応位置にベルト22を着脱自在に取り付けて固定するため、それぞれベルトの始端部固定手段となる係着片3が設けられている。
図3は、上記手首部12に取り付けられるベルト21並びにベルト22の構成を示すものである。(図3a、bは、いずれも、右側が始端側、左側が終端側であり、上段が表面、下段が裏面を示す。)
図3(a)は、その一端側を手首部12の橈骨茎状突起隆起部照応位置に取り付け固定して手首部12の外周表面に巻き回すベルト21であって、表面始端側にはその終端部を止着するため、表面中間部(巻き回し時の腕尺関節列隙部照応位置)には他のベルト22の終端部を止着するため、終端部止着手段となる係着片3が設けられ、また、裏面始端側には手首部12の橈骨茎状突起の隆起部照応位置に取り付け固定する始端部固定手段となる係着片3、裏面中間部には腕尺関節列隙部照応位置で重合する他のベルト22の表面に係着して巻き位置を保持するための位置保持手段となる係着片3、裏面終端側には終端部止着手段となる係着片3が、それぞれ設けられている。
図3(b)は、その一端側を手首部12の腕尺関節列隙部照応位置付近に取り付け固定し、該位置を始点として第1指と第2指の股部を経て再び該位置に至る領域を手袋部1表面の掌面側から甲面側にわたって巻き回すベルト22であって、表面始端側には巻き締められた他のベルト21がその中間部裏面を係着して中間部止着手段並びに位置保持手段とする係着片3が設けられ、また、裏面始端側には手首部12の腕尺関節列隙部照応位置に取り付け固定する始端部固定手段となる係着片3、裏面終端側には終端部止着手段となる係着片3が、それぞれ設けられている。
図1に示すバッティング用手袋は以上の構成を有してなるものであって、手袋部1の手首部12に設けられた2つの係着片3がベルト21、22を巻き回し・巻き締め・止着する際の正確な位置と方向を示す明瞭な目印となり、また、手首部12とベルト21、22に設けられた各係着片3がベルト21、22を巻き回し・巻き締め・止着する際の簡便で確実な始端部固定手段・終端部止着手段・中間部止着ないし位置保持手段となるから、野球競技の競技者・愛好者の誰もが、バッティングやテーピングに関する専門的な知識・経験・技術の如何を問われることなく、手袋部1表面の所定領域の正しい位置と方向にベルト21、22を巻き回し・巻き締め・止着することができる。(図4のa並びにb)
即ち、ベルト21の施着に当たっては、手首部12表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置に設けられた係着片3を目印として、ベルト21始端側裏面の係着片3を係着させて取り付け固定し、該ベルト21を終端方向へ引きながら手首部12表面の背側(手の甲側)に沿って腕尺関節列隙部照応位置まで巻き回すと共に、その裏面の係着片3を該位置に固定された他のベルト22の始端部表面の係着片3に係着させて巻き締め状態で止着すると共に位置を保持した上で手首部12表面の腹側(手の掌側)へ引き出し、手首部12表面の腹側に沿って始端部固定位置まで巻き回しながら終端方向へ引いて巻き締め、巻き締められた状態のベルト21終端部を始点である橈骨茎状突起隆起部照応位置付近において、自らの終端部裏面の係着片3と始端部表面の係着片3を係着させることによって止着する。
同様に、ベルト22についても、手首部12表面の腕尺関節列隙部照応位置に設けられた係着片3を目印にその始端側裏面の係着片3を係着させて取り付け固定し、該ベルト22の終端側を手袋基体11表面の掌面に沿って第1指と第2指の股部まで引きながら巻き上げると共に該位置から手袋基体11表面の甲面側へ引き出した上で、手袋基体11表面の甲面に沿って始端部固定位置まで引きながら巻き下ろして巻き締め、巻き締められた状態のベルト22終端部を始点である腕尺関節列隙部照応位置付近において、その終端部裏面の係着片3を巻き締め止着と位置保持のために係着されている他のベルト21中間部表面の係着片3と係着させることによって止着する。
このように、本実施形態に示すバッティング用手袋を用いれば、誰もがベルト21、22を手袋部1表面の正確な位置と方向に簡単に施着でき、施着したベルト21、22が手首に所定方向の継続的な力を与えて正しい運動動作を支持・補助・誘導し、円滑で良好な運動動作を容易なものとするから、これまで困難とされ競技力向上の壁となってきた円滑で良好な手首の運動動作(いわゆる「手首の返し」)を効率的に習得し効果的に実践して、利用者の競技力を大きく向上させることが可能となる。
また、本発明を実施する場合、図示実施形態に示すベルト21が腕尺関節列隙部照応位置を経て手首部12の外周表面に巻き回され巻き締められるため、手関節捻挫の好発部位である手関節尺側部をベルト部がしっかりとガードすることになり、手の保護・防護を重要な目的とした従来の運動用手袋と比較しても、手関節の保護・防護をさらに強化する効果を伴っている。
なお、図示実施形態では、ベルト21、22の始端部固定手段として着脱自在な係着片3を用いているが、各ベルトの始端部を手首部表面に縫着・貼着するなどの方法で着脱不能に取り付け固定することも自由であり、始端部固定手段として用いるべき方法や部材が着脱自在な係着片に限られるものでないことは言うまでもない。
また、図1の実施形態では、ベルト21とベルト22が手首部12表面の腕尺関節列隙部照応位置において重合位置することから、ベルト22の終端部をベルト21中間部の表面に止着するよう係着片を配設したが、ベルト22の終端部を例えば自らの始端部表面に止着させ、ベルト21中間部を別位置で止着及び位置保持させるよう係着片を配設構成することも自由にできる。このように、本発明の実施に当たっては、固定手段・止着手段・位置保持手段として手袋部表面やベルト部に配設する係着片の位置と数を任意且つ合目的々に選択することができ、さらには、ベルト部の始端部固定手段に関して前記したところからも明らかなように、これら手段として係着片以外の部材や方法を選択することも一切妨げられることはない。
さらに、図示実施形態では記載を省略したが、従来提供されてきたバッティング用手袋にあっては、着脱の便と安定した装着のために手首部開放側から設けられたスリット部と該スリット部を閉止する装着ベルトを手首部の第5指側(前腕尺骨側)の位置に備え、該装着ベルトの装着方向が第1指方向(前腕橈骨方向)であるものが少なくなく、この装着方向は手首部の橈骨茎状突起隆起部照応位置に取り付け固定され手首部外周表面に施着される本発明に係るベルト部の巻き回し・巻き締めの方向とは逆行する関係にある。
もちろん、従来のバッティング用手袋の手首部に設けられた装着ベルトは、手首部外周表面に巻き回し・巻き締めて所定の運動動作を支持・補助・誘導する機能を果たすことはできず、本発明に係るバッティング用手袋に備えられたベルト部に該当する余地はない。また、これらスリット部並びに装着ベルトの存在と逆行する装着方向が、本発明に係るベルト部の取り付け固定を阻み、または、該ベルト部の施着で手首部分に与えられる正しい運動動作を支持・補助・誘導する力が相殺され減衰されるとも言えない。この点で、本発明を従来提供されてきたバッティング用手袋を用いて実施することも可能だが、手首の正しい運動動作を支持・補助・誘導する力を十全なものとする上では、手袋着脱用のスリット部と装着ベルトを手首部の第1指側(前腕橈骨側)の位置に設け、該装着ベルトの装着方向を本発明に係るベルト部の施着方向(第1指側から第5指方向)と一致させる方が望ましい。
また、図1の実施形態では、ベルト部として独立した別体の2本のベルト21,22を用いたが、既に説明の通り、バッティングの打撃力を左右し決定する手首の運動動作である「手首の返し」は基本的に左手前腕の回外運動(但し、右打者)にあるから、手首部1表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置に取り付け固定され、手首部12表面の腕尺関節列隙部照応位置を介して手首部12表面の背側から腹側へわたって巻き回し・巻き締め・止着されるベルト21だけを備えたバッティング用手袋であっても、ベルト21だけの施着で手首の正しい運動動作を支持・補助・誘導し円滑で良好な手首の運動動作(手首の返し)の習得と実践を容易で効率的・効果的なものとする効果は実現できるから、本発明は図示実施形態におけるベルト21だけを備えたバッティング用手袋をも含む関係にある。
さらには、これも既に説明の通り、ミート後に左手の手関節を軽度伸展・尺屈させる運動動作も左手前腕の回外運動と一体に連動し、その容易化(円滑化・良好化)に資する関係にあるから、その施着によって手関節の正しい軽度伸展・尺屈を支持・補助・誘導するベルト22だけを備えたバッティング用手袋も、円滑で良好な手首の運動動作(手首の返し)の効率的・効果的な習得と適確な実践を可能にする点で、本発明の実施形態の一つとして排除されるものではない。
また、円滑で良好な手首の運動動作(手首の返し)が最も効率的・効果的に習得でき適確に実践できると期待される図1に示す実施形態のバッティング用手袋においてさえ、本質的な作用と機能は、ベルト部から手首部分に与えられる、前腕の回外運動を支持・補助・誘導する力と手関節の軽度伸展・尺屈を支持・補助・誘導する力の二つに依っており、この二つの力が十全に確保されている限り、ベルト部が物理的に独立・別体の2本のベルトによって構成されていることを必須の条件として求めないことは明らかである。
したがって、手袋部表面に取り付け固定されるベルト部が独立・別体の2本のベルトではなく、1本の長尺なベルトで構成されている場合であっても、手首部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置から腕尺関節列隙部照応位置を介して手首部表面の背側から腹側へわたる領域と、手首部表面の腕尺関節列隙部照応位置から第1指と第2指の股部を介して手袋部表面の掌面側から甲面側へわたる領域の二つの領域のそれぞれにおいて、正しい運動動作を支持・補助・誘導する力を与える各別のベルト部分が形成され機能している場合は、ベルトを巻き回し・巻き締め・止着して手首に正しい運動動作を支持・補助・誘導する施着状態において、上記図1の実施形態と同一のもので何らの相違もない。したがって、本発明の最も基本的な実施形態の一つとして、当然にその範囲に含まれるものであることは言うまでもない。
図5のa並びにbは、手首部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置に取り付け固定し、上記した二つの領域において手袋部表面を巻き回し・巻き締め・止着して正しい運動動作を支持・補助・誘導する力を与える各別のベルト部分を形成する1本の長尺なベルトの一例であって、該ベルト23の表面(a)には、巻き回しの始端側にその終端部を止着する終端部止着手段である係着片3が、中間部の始端寄り位置に腕尺関節列隙部照応位置から第1指と第2指の股部を介して巻き進み巻き締めた終端寄り中間部の止着手段であると共に位置保持手段となる係着片3がそれぞれ設けられており、裏面(b)の始端側には手首部12の橈骨茎状突起照応位置に取り付け固定する始端部固定手段である係着片3が、中間部の始端寄り位置には腕尺関節列隙部照応位置まで巻き締めたベルト23の止着手段であると共に位置保持手段である係着片3が、中間部の終端寄り位置には第1指と第2指の股部を介して巻き進み巻き締めたベルト23の止着手段であると共に位置保持手段である係着片3が、裏面終端側には巻き回し巻き締め終えたベルトの終端部止着手段となる係着片3が、それぞれ設けられている。
ベルト23の構成は上記の通りであって、図1に示した実施形態と同様に、手袋部1の手首部12に設けた係着片3がベルト23を施着する正確な位置と方向を示す明瞭な目印を与え、手首部12とベルト23に配設した係着片3が施着時の簡便で確実な始端部固定手段・終端部止着手段・位置保持手段(ないし中間部止着手段)となるから、図6の(a)乃至(d)に示すように、一般の野球競技者や愛好者の誰もがベルト23を手袋部1の表面から手首部分の正しい位置と方向に容易に巻き回し・巻き締め・止着して、手首の運動動作に対する効果的な支持・補助・誘導を確保することができる。
即ち、ベルト23の施着に当たっては、手首部12表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置付近に設けられた係着片3を目印としてベルト23始端側裏面の係着片3を係着させて取り付け固定して始点となし、該ベルト23を終端方向へ引きながら手首部12表面の背側(手の甲側)に沿って腕尺関節列隙部照応位置まで巻き回すと共に、その裏面の係着片3を手首部12表面の該位置に設けられた係着片3に係着させて正しい位置を保持した上で手袋基体11の掌面側(手の掌側)へ引き出し、引き出された該ベルト23を手袋基体11の掌面に沿って第1指と第2指の股の部分まで引きながら巻き上げると共に該位置から手袋基体11の甲面側へ引き出し、引き出された該ベルト23を手袋基体11の甲面に沿って腕尺関節列隙部照応位置まで引きながら巻き下ろすと共に、巻き下ろし巻き締めた中間部裏面の係着片3を該位置に既に止着してある中間部表面の係着片3に試着した後に、該ベルト23の終端側を手首部11表面の腹側に沿って始点方向へ引きながら巻き回して巻き締め、巻き締められた状態のベルト23の終端部を始点である橈骨茎状突起隆起部照応位置付近において、自らの終端部裏面の係着片3と始端部表面の係着片3を係着させることによって止着する。
同様に、例えば、ベルト部が手袋部甲面側において橈骨茎状突起隆起部照応位置・第1指と第2指の股部・腕尺関節列隙部照応位置の3点を結ぶ平面略三角形状のベルト部分と、手袋部掌面側において腕尺関節列隙部照応位置から手関節の腹側に沿って橈骨茎状突起隆起部照応位置に至る領域と第1指と第2指の股部に至る領域に巻き回されるベルト部分からなる一体形成の構成であっても、橈骨茎状突起隆起部照応位置から腕尺関節列隙部照応位置に至る辺部分と第1指と第2指の股部から腕尺関節列隙部照応位置に至る辺部分のそれぞれがベルト部として機能し、前記した手首の二つの領域に対して正しい運動動作を支持・補助・誘導する力を与えている限り、本発明に含まれなければならない。
また、上記の全ての実施形態において、各ベルト部が分割可能な複数のベルト片からなり、これら複数のベルト片がそれぞれの有する連設手段によってベルト部を構成していることを妨げない(一体形成された平面略三角形状のベルト部分を含む)。なぜなら、本発明におけるベルト部は、手袋部表面の所定領域に巻き回し・巻き締め・止着することができ、その施着領域において手首に所定方向の継続的な力を与え、手首各部位に求められている所定の正しい運動動作を有効に支持・補助・誘導することができる限り、各ベルト部が複数のベルト片によって分割構成されていても十分だからである。
以上に図示し或いは言及した実施形態では、いずれも「手首の返し」が求められる右打者左手に装着すべきバッティング用手袋を例示しているが、左打者において「手首の返し」が求められるのは右手の手首(手関節と前腕)であり、本発明が左打者右手用のバッティング用手袋にも実施されこれを本発明の範囲に含むことは言うまでもないところであり、手袋部に対するベルト部一端側の取り付け固定位置並びに固定手段・止着手段・位置保持手段の配設は各実施形態に挙げた左手に装着すべきバッティング用手袋の場合と同一であって、巻き回し・巻き締め・止着の方向と方法も同様である。
また、手袋部表面に取り付けられたベルト部をもって手首の正しい運動動作を支持・補助・誘導する所定方向の継続的な力を与える本発明は、手首の運動動作(手首の返し)の如何がバッティングの打撃力を決する右打者左手(左打者右手)に装着すべきバッティング用手袋ばかりでなく、この右打者左手(左打者右手)の手首の運動動作と密接に連動する右打者右手(左打者左手)に装着すべきバッティング用手袋にも実施することができこれを含むものである。
バッティングに際して右打者右手(左打者左手)の手首においては、振り出しからミート・ポイントまで伸展させた手関節をミート後からフォローにかけて伸展・尺屈させると共に前腕を回内運動させるが、この手首の運動動作がタイミング良くスムーズに行われないと、重要な右打者左手(左打者右手)の手首の運動動作(手首の返し)を阻害し制約してしまう。したがって、本発明を右打者右手(左打者左手)の手首にも実施しその正しい運動動作を支持・補助・誘導するバッティング用手袋を提供することは、「手首の返し」を求められる右打者左手(左打者右手)の円滑・良好な手首の運動動作を容易なものとし、その効率的な習得と効果的な実践を促進して資するものとなる。
本発明に係り右打者右手(左打者左手)に装着すべきバッティング用手袋にあって、手袋部表面に取り付け固定するベルト部の一端側固定位置、手袋部表面とベルト部に配設される固定手段・止着手段・位置保持手段は、既に説明した右打者左手(左打者右手)に装着すべきバッティング用手袋の場合と同様であるが、下記の通り、ベルト部を巻き回し巻き締める方向は手首部を第5指方向(前腕尺骨方向)へ引いて前腕の回内運動を有効に支持・補助・誘導するものでなければならない。
即ち、図1の実施形態同様のバッティング用手袋では、手首部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置に固定したベルトを手関節の腹側(手の掌側)から腕尺関節列隙部を通して手関節の背側(手の甲側)へ出し、手関節の背側に沿って始点位置まで巻き回しながら終端方向へ引いて巻き締め、その終端部を始点である橈骨茎上突起隆起部付近に止着する。また、手首部表面の腕尺関節列隙部照応位置に固定したベルトは、手の甲面側から第1指と第2指の股部を通して手の掌面側に出し、始点位置まで巻き回しながら終端方向へ引いて巻き締め、その終端部を始点である腕尺関節列隙部付近に止着する。さらに、図6の実施形態同様のバッティング用手袋では、手首部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置に固定したベルトを手関節の腹側(手の掌側)に沿って腕尺関節列隙部照応位置まで巻き回し巻き締め、該位置から手の甲面に沿って第1指と第2指の股部まで巻き上げながら巻き締めると共に、該股部から手の掌面側を腕尺関節列隙部まで巻き下ろし巻き締めた上で、該位置から手関節の背側(手の甲側)に沿って始点である橈骨茎状突起隆起部照応位置まで巻き回し巻き締めて止着する。
さらに、本発明実施形態は、説明の便から全て野球競技におけるバッティング用手袋を例に取った。しかしながら、既に言及している通り、本発明の実施対象は野球競技において利用されているバッティング用手袋に限らず、テニス、バトミントン、ゴルフその他、手首の運動動作の如何が競技力に影響し左右する関係にあり、手袋部の所定位置に取り付け固定されたベルト部を手袋部表面の所定方向に巻き回し・巻き締め・止着し、手首部分に方向性ある継続的な力を与えて正しい運動動作を支持・補助・誘導することによって、手首の運動動作の習得を効率化し実践を容易化して競技力を向上させることができる全てのスポーツ競技用の手袋一般に及ぶ。この多様なスポーツ競技の種類と内容が求める手首の運動動作に大きな相違はなく、実施形態として図示し言及したところに基づいて容易に実施することができると共に、例外的に相違に対応する必要が認められる場合にも、手袋部表面やベルト部の適宜位置に設けるべき固定手段・止着部・位置保持手段の配設位置を変更すれば足りる。
本発明に係る運動用手袋の一例を示す正面図である。 本発明に係る運動用手袋の手袋部表面に設けられた係着片の一例を示す正面図並びに背面図である。 本発明に係る運動用手袋の手袋部表面に取り付けるベルト部の一例を示す正面図並びに背面図である。 本発明に係る運動用手袋の手袋部表面に取り付けたベルト部の巻き回し状態の一例を示す正面図並びに背面図である。 本発明に係る運動用手袋の手袋部表面に取り付けるベルト部の他の例を示す斜視図である。 本発明に係る運動用手袋の手袋部表面に配設されたベルト部の巻き回し状態の他の例を示す正面図並びに背面図である。 人間の左手首の骨格を示す正面図並びに背面図である。 左手首若しくは左手に巻き回し巻き締めたベルトの施着状態の一例を示す正面図並びに背面図である。
符号の説明
1 手袋部
2 ベルト部
3 係着片
11 手袋基体
12 手首部
13 指袋
21 第1ベルト
22 第2ベルト
23 長尺ベルト
41 橈骨
42 手根骨
43 橈骨茎状突起
44 腕尺関節列隙部
45 尺骨
46 尺骨茎状突起
47 中手骨

Claims (8)

  1. 手袋部と該手袋部表面に配設されたベルト部とからなる運動用手袋であって、前記ベルト部がその一端側において前記手袋部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置付近に取り付けられてなると共に、前記ベルト部一端側の取り付け位置を始点として少なくとも前記手袋部の手首部外周表面に巻き回すに足る長さを有してなること、を特徴とする運動用手袋。
  2. 手袋部と該手袋部表面に配設されたベルト部とからなる運動用手袋であって、前記ベルト部がその一端側において前記手袋部表面の腕尺関節列隙部照応位置付近に取り付けられてなると共に、前記ベルト部一端側の取り付け位置を始点として少なくとも前記手袋部表面の前記腕尺関節列隙部照応位置から第1指と第2指の股部を経て再び前記腕尺関節列隙部照応位置へ至る領域に巻き回すに足る長さを有してなること、を特徴とする運動用手袋。
  3. 前記手袋部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部が、前記取り付け位置を始点として、前記手袋部の前記手首部外周表面と、前記腕尺関節列隙部照応位置から第1指と第2指の股部を経て再び前記腕尺関節列隙部照応位置へ至る領域との、双方の領域に巻き回すに足る長さを有してなること、を特徴とする請求項1に記載の運動用手袋。
  4. 前記手袋部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部と、前記手袋部表面の腕尺関節列隙部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部の双方を備えてなること、を特徴とする請求項1または請求項2に記載の運動用手袋。
  5. 前記手袋部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部と、前記手袋部表面の腕尺関節列隙部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部の双方が一体に形成されてなること、を特徴とする請求項4に記載の運動用手袋。
  6. 前記手袋部表面の橈骨茎状突起隆起部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部、または、前記手袋部表面の腕尺関節列隙部照応位置付近に取り付けられてなる前記ベルト部、もしくは一体に形成されてなる前記ベルト部が、分割された複数のベルト片からなると共に、該分割されたベルト片のそれぞれが前記各ベルト部を構成することを可能にする連設手段を有してなること、を特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の運動用手袋。
  7. 前記ベルト部の一端側を前記手袋部表面に取り付けるための固定手段、前記ベルト部の他端側もしくは中間部を止着するための止着手段、前記ベルト部の巻き回し位置を保持するための位置保持手段が、前記手袋部表面または前記ベルト部の適宜位置に設けられてなること、を特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の運動用手袋。
  8. 前記手袋部表面または前記ベルト部の適宜位置に設けられてなる前記固定手段、止着手段、位置保持手段の全部または一部が着脱自在な係着片であること、を特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の運動用手袋。
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