JP2007325364A - 供出可能電流予測装置及び電源制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】実際のバッテリの電圧値及び電流値に基づいて供出可能電流値を予測することにより、予測精度が向上する供出可能電流予測装置及び電源制御装置を提供する。
【解決手段】バッテリ10の電圧値Vb 及び電流値Ib をサンプリングし、サンプリングされた電圧値Vb 及び電流値Ib に基づいて電圧電流特性(V=−R×I+V0 )を算出する。そして、算出された電圧電流特性(傾きR及び切片V0 )に基づいて供出可能電流値Ic (Ic =(Vnow −Vth)/R−Inow )を予測する。このように、実際のバッテリ10の電圧値Vb 及び電流値Ib から、供出可能電流値Ic を予測することから、予測精度が向上する。また、サンプリングされる電圧値Vb 及び電流値Ib が、電気負荷41,42,43,44,…の接続状況及び動作状況に応じて変化し、その変化が供出可能電流値Ic の予測に反映される。
【選択図】図1
【解決手段】バッテリ10の電圧値Vb 及び電流値Ib をサンプリングし、サンプリングされた電圧値Vb 及び電流値Ib に基づいて電圧電流特性(V=−R×I+V0 )を算出する。そして、算出された電圧電流特性(傾きR及び切片V0 )に基づいて供出可能電流値Ic (Ic =(Vnow −Vth)/R−Inow )を予測する。このように、実際のバッテリ10の電圧値Vb 及び電流値Ib から、供出可能電流値Ic を予測することから、予測精度が向上する。また、サンプリングされる電圧値Vb 及び電流値Ib が、電気負荷41,42,43,44,…の接続状況及び動作状況に応じて変化し、その変化が供出可能電流値Ic の予測に反映される。
【選択図】図1
Description
本発明は、電気負荷が接続されたバッテリの電圧値及び電圧値の履歴から、供出可能電流値を予測する供出可能電流予測装置、及び該供出可能電流予測装置によって予測された供出可能電流値に基づいて、バッテリから電気負荷へ供給する電力を制御する電源制御装置に関する。
自動車における電気負荷は年々増加している。シートヒータやクイッククリアガラスなど大容量の電気負荷が採用されたり、また、油圧やエンジン動力で作動していた機器を電動化して、制御性能や効率の向上を図る動きが進んでいる。電動ブレーキや電動パワーステアリング(EPS)など、高信頼性が要求される電気負荷も採用されつつある。
これら電気負荷の増大に対応して、発電機やバッテリの容量を大きくする必要があるが、搭載性やコストの点で限界がある。このため、過大な負荷電力が発生した場合には、バッテリからの放電によって電源系の電圧が大きく低下する可能性がある。
そこで、バッテリの状態を検知し、大電流が流れる場合の電圧降下を予測し、基準値以下になる場合に負荷を重要度により制限する技術が開示されている(特許文献1参照。)。
特開2004−194364号公報
しかしながら、特許文献1においては、バッテリの状態検知のみで大電流負荷としてのEPSの作動を制限しようとしており、現実にEPSが作動するかという可能性については考慮されていない。したがって、EPSが作動しない状況下においても常に負荷制御が行なわれる虞がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、実際のバッテリの電圧値及び電流値に基づいて供出可能電流値を予測する構成とすることにより、バッテリからの供出可能電流値の予測精度が向上する供出可能電流予測装置の提供を目的とする。
また本発明は、上述の供出可能電流予測装置によって予測された供出可能電流値に基づいて、バッテリから電気負荷へ供給する電力を制御する電源制御装置の提供を目的とする。
さらに本発明は、バッテリに接続された発電機がバッテリに対して適宜充電を行なう場合、供出可能電流予測装置によって予測された供出可能電流値に基づいて、発電機の発電電圧を制御する構成とすることにより、バッテリを効率的に充電することができる電源制御装置の提供を目的とする。
第1発明に係る供出可能電流予測装置は、電気負荷が接続されたバッテリの電圧値及び電流値をサンプリングし、サンプリングされた電圧値及び電流値に基づいて電圧電流特性を算出する算出手段と、算出された電圧電流特性に基づいて供出可能な供出可能電流値を予測する予測手段とを備えることを特徴とする。
第1発明にあっては、バッテリの電圧値及び電流値をサンプリングし、サンプリングされた電圧値及び電流値に基づいて電圧電流特性を算出する。そして、算出された電圧電流特性に基づいて供出可能な供出可能電流値を予測する。このように、実際のバッテリの電圧値及び電流値から供出可能電流値を予測することから、予測精度が向上する。また、バッテリに接続されている電気負荷の接続状況及び動作状況の変化に応じて、サンプリングされる電圧値及び電流値が変化し、その変化が供出可能電流値の予測に反映されるため、予測精度がさらに向上する。
第2発明に係る供出可能電流予測装置は、前記予測手段が、前記電圧電流特性に基づいてバッテリの電圧が下限電圧となる場合の電流値を算出し、該電流値からサンプリングされた電流値を除算することによって供出可能電流値を予測するようにしてあることを特徴とする。
第2発明にあっては、電圧電流特性に基づいてバッテリの電圧が下限電圧となる場合の電流値を算出する。そして、算出された電流値からサンプリングされた電流値を除算することによって供出可能電流値を予測する。
第3発明に係る供出可能電流予測装置は、前記バッテリの状態に応じて前記下限電圧を設定する手段をさらに備えることを特徴とする。
第3発明にあっては、バッテリの状態に応じて下限電圧を適宜設定する。バッテリを使用できる下限電圧は、バッテリの環境温度、並びにバッテリの残容量及び劣化度に応じて変化することから、その変化に応じて下限電圧を設定することで、バッテリを最適に使用することができる。
第4発明に係る電源制御装置は、バッテリから電気負荷へ供給する電力を制御するための電源制御装置であって、上述した各発明の供出可能電流予測装置と、任意の下限電流値を記憶する記憶手段とを備え、前記供出可能電流予測装置によって予測された供出可能電流値が前記下限電流値より小さい場合に、前記電気負荷への電力の供給を停止するようにしてあることを特徴とする。
第4発明にあっては、バッテリから電気負荷へ供給する電力を制御するに際して、バッテリから電気負荷への電力の供給を停止する下限電流値を記憶しておき、上述のようにして予測された供出可能電流値が下限電流値より小さいと判定された場合に電気負荷への電力の供給を停止する。このように、供出可能電流値が下限電流値より小さくなる場合は、自動的にバッテリから電気負荷への電力の供給を停止する。
第5発明に係る電源制御装置は、任意の上限電流値を記憶する記憶手段をさらに備え、前記供出可能電流予測装置によって予測された供出可能電流値が前記上限電流値より大きい場合に、前記電気負荷への電力の供給を再開するようにしてあることを特徴とする。
第5発明にあっては、バッテリから電気負荷への電力の供給を再開する上限電流値を記憶しておき、上述のようにして予測された供出可能電流値が上限電流値より大きいと判定された場合に電気負荷への電力の供給を再開する。このように、バッテリから電気負荷への電力の供給が停止されている場合、供出可能電流値が上限電流値より大きくなったときに、自動的にバッテリから電気負荷への電力の供給を再開する。
第6発明に係る電源制御装置は、前記バッテリには発電機が接続されており、前記供出可能電流予測装置によって予測された供出可能電流値が前記下限電流値より小さい場合に、前記発電機の発電電圧を上げるようにしてあることを特徴とする。
第6発明にあっては、バッテリに発電機が接続され、発電機がバッテリに対して適宜充電を行なう場合、上述のようにして予測された供出可能電流値が下限電流値より小さいと判定された場合に発電機の発電電圧を上げるようにする。このように、供出可能電流値が下限電流値より小さくなる場合には、それ以後、電気負荷が正常に動作しない虞があるので、バッテリへの充電能力を上昇させて異常事態の発生を抑制する。
本発明によれば、バッテリの電圧値及び電流値をサンプリングし、サンプリングされた電圧値及び電流値に基づいて電圧電流特性を算出し、算出された電圧電流特性に基づいて供出可能な供出可能電流値を予測する構成としたので、供出可能電流値の予測精度が向上する。また、バッテリに接続されている電気負荷の接続状況及び動作状況の変化に応じて、サンプリングされる電圧値及び電流値が変化し、その変化が供出可能電流値の予測に反映されるため、予測精度がさらに向上する。
本発明によれば、電圧電流特性に基づいてバッテリの電圧が下限電圧となる場合の電流値を算出し、算出された電流値からサンプリングされた電流値を除算することによって供出可能電流値を予測する構成としたので、極めて簡単かつ正確に供出可能電流値を予測することができる。
本発明によれば、バッテリの状態に応じて下限電圧を適宜設定する構成としたので、バッテリを最適に使用することができる。
本発明によれば、バッテリから電気負荷へ供給する電力を制御するに際して、バッテリから電気負荷への電力の供給を停止する下限電流値を記憶しておき、上述のようにして予測された供出可能電流値が下限電流値より小さいと判定された場合に電気負荷への電力の供給を停止する構成としたので、供出可能電流値が下限電流値より小さくなる場合は、自動的にバッテリから電気負荷への電力の供給を停止することができる。したがって、供出可能電流値が下限電流値より小さくなる事態を抑制することができる。
本発明によれば、バッテリから電気負荷への電力の供給を再開する上限電流値を記憶しておき、上述のようにして予測された供出可能電流値が上限電流値より大きいと判定された場合に電気負荷への電力の供給を再開する構成としたので、バッテリから電気負荷への電力の供給が停止されている場合、供出可能電流値が上限電流値より大きくなったときに、自動的にバッテリから電気負荷への電力の供給を再開することができる。
本発明によれば、バッテリに発電機が接続され、発電機がバッテリに対して適宜充電を行なう場合、上述のようにして予測された供出可能電流値が下限電流値より小さいと判定された場合に発電機の発電電圧を上げるようにする構成としたので、供出可能電流値が下限電流値より小さくなる場合には、それ以後、電気負荷が正常に動作しない虞があるので、バッテリへの充電能力を上昇させて異常事態の発生を抑制することができる等、優れた効果を奏する。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。なお、以下の実施の形態では、車両に搭載されたバッテリの供出可能電流値を予測する形態について説明する。
図1は本発明に係る電源制御装置が搭載された車両の構成を示すブロック図である。
車両には、バッテリ10、電源制御ECU20、電圧検出部21、電流検出部22、エアコン/ヒータ41、ヘッドライト42、フォグランプ43、デフォガ44及び発電機50などが搭載されている。エアコン/ヒータ41、ヘッドライト42、フォグランプ43及びデフォガ44は電気負荷であって、電源制御ECU20を介してバッテリ10から電力が供給される。
車両には、バッテリ10、電源制御ECU20、電圧検出部21、電流検出部22、エアコン/ヒータ41、ヘッドライト42、フォグランプ43、デフォガ44及び発電機50などが搭載されている。エアコン/ヒータ41、ヘッドライト42、フォグランプ43及びデフォガ44は電気負荷であって、電源制御ECU20を介してバッテリ10から電力が供給される。
バッテリ10は2つの作用極を有する蓄電池であって、一方の端子は電源制御ECU20に接続され、他方の端子は接地されている。発電機50は、図示しないエンジンに接続されており、発電機50によってバッテリ10の充電が適宜行われる。通常は発電機50から各電気負荷に電力が供給される。エンジンが停止している場合、又は発電機出力を超える大きな負荷電力が必要となる場合に、バッテリ10から電力が供給される。
電圧検出部21は、バッテリ10の両極間の電圧を検出する手段であり、バッテリ10の両端子に並列に接続されている。電圧検出は、電源制御ECU20の指示に基づいて適宜行なわれ、電圧検出部21にて検出されたバッテリ10の電圧値Vb は電源制御ECU20へ通知される。
電流検出部22は、バッテリ10から電気負荷(エアコン/ヒータ41、ヘッドライト42、フォグランプ43、デフォガ44)に供出される電流を検出する手段であり、バッテリ10と直列に接続されている。電流検出は、電圧検出と同様、電源制御ECU20の指示に基づいて適宜行なわれ、電流検出部22にて検出されたバッテリ10の電流値Ib は電源制御ECU20へ通知される。なお、電圧Vb と電流値Ib とは、同期したタイミングで検出されるものとする。
電源制御ECU20は、本発明に係る電源制御装置に相当し、電圧電流特性算出部23、供出可能電流予測部24及びスイッチング部25を備えている。本実施の形態では、電源制御ECU20が、電圧電流特性算出部23及び供出可能電流予測部24からなる本発明に係る供出可能電流予測装置を備えているものとした。
電圧電流特性算出部23は、図2に示すように、電圧検出部21から通知されたバッテリ10の電圧値Vb 及び電流検出部22から通知されたバッテリ10の電流値Ib の履歴に基づいて電圧電流特性を算出するものである。具体的には、バッテリ10の電圧値Vb 及び電流値Ib をサンプリングし、統計的処理(ここでは最小二乗法)によって電圧電流特性を式1のように線形近似して、近似式のパラメータである傾きR及び切片V0 を算出する。
V=−R×I+V0 …(式1)
供出可能電流予測部24は、電圧電流特性算出部23にて算出された電圧電流特性に基づいて、供出可能電流Ic を予測する。具体的には、式2のように、現在の電圧Vnow から電圧閾値Vthを減算した値を電流電圧特性の傾きRで除算した値から、現在の電流Inow を減算する。なお、本例において、電圧閾値Vthは定数とし、後述するメモリに記憶されているものとする。
Ic =(Vnow −Vth)/R−Inow …(式2)
スイッチング部25は、バッテリ10と各電気負荷(エアコン/ヒータ41、ヘッドライト42、フォグランプ43、デフォガ44)との間に配置され、各電気負荷のオン/オフを制御するためのリレー機器によって構成されている。そして、各電気負荷は、スイッチング部25を経由してバッテリ10から電力の供給を受けるようになしてある。なお、スイッチング部25の構成はリレー機器に限定されるものではなく、通信によって各電気負荷のバッテリ10への接続/切断を制御するようにしてもよい。
電圧制御ECU20は、上記の構成に加えて図示しないメモリを備えており、メモリには、上述した電圧閾値Vth、電流下限閾値Ith1 、電流上限閾値Ith2 が記憶されている。電圧制御ECU20は、供出可能電流予測部24にて予測された供出可能電流値Ic と電流下限閾値Ith1とを比較し、供出可能電流値Ic が電流下限閾値Ith1 より小さければ、電気負荷を一定時間切断する負荷制御を行なうとともに、発電制御を行なって発電機50の発電電圧を上昇させる旨の指示を行なう。後者の指示は、具体的には、アイドリング時のエンジン回転数を上昇させるように、図示しないEFIユニットに燃料噴射量を上げるように指示する。
図3及び図4は本発明に係る電源制御装置の処理手順を示すフローチャートである。
先ず、イグニッションキー(以下、IGキー)がオンされると(ステップS1)、所定時間毎にバッテリ10の電圧値Vb 及び電流値Ib をサンプリングする(ステップS2)。
先ず、イグニッションキー(以下、IGキー)がオンされると(ステップS1)、所定時間毎にバッテリ10の電圧値Vb 及び電流値Ib をサンプリングする(ステップS2)。
各サンプル数が所定数N以上であるか否かを判定し(ステップS3)、各サンプル数が所定数N以下である場合は(S3:NO)、統計処理による誤差が大きくなると判断し、処理をS2へ戻してバッテリ10の電圧値Vb 及び電流値Ib をさらにサンプリングする。一方、各サンプル数が所定数Nを越えている場合は(S3:YES)、サンプリングしたバッテリ10の電圧値Vb 及び電流値Ib を統計処理(線形近似)して電圧電流特性(傾きR及び切片V0 )を算出する(ステップS4)。
そして、電圧閾値Vthを読み出し(ステップS5)、S4にて算出された電圧電流特性(傾きR及び切片V0 )、電圧閾値Vth及び電流値Inow に基づいて、バッテリ10から供出できる供出可能電流値Ic を算出する(ステップS6)。
次に、電流下限閾値Ith1 を読み出し(ステップS7)、S6にて算出した供出可能電流値Ic が電流下限閾値Ith1 より小さいか否かを判定する(ステップS8)。
供出可能電流値Ic が電流下限閾値Ith1 以上の場合は(S8:NO)、バッテリ10から電気負荷に十分な電流が供給されることから、電気負荷を切断することなくS2へ移行して処理を継続する。
一方、供出可能電流値Ic が電流下限閾値Ith1 より小さい場合は(S8:YES)、バッテリ10から電気負荷に十分な電流が供給されないことから、電気負荷を一定時間ΔT切断するように負荷制御を行なう(ステップS9)。さらに、発電制御を行なって発電電圧を上昇させる旨の指示を行ない(ステップS10)、バッテリ10の電圧を上昇させる。例えば、車両停止時のアイドリング回転数を上昇させることで、バッテリ10の電圧を上昇させることが可能である(ステップS19)。
そして、一定時間ΔTが経過したか否かを判定する(ステップS11)。一定時間ΔTが経過した場合は(S11:YES)、バッテリ10の供出可能電流が上昇したか否かを判定すべく、バッテリ10の電圧値及び電流値を計測する(ステップS12)。そして、S6と同様に、S4にて算出された電圧電流特性に基づいて、バッテリ10から供出できる供出可能電流値Ic を算出する(ステップS13)。
次に、電流上限閾値Ith2 を読み出し(ステップS14)、S13にて算出した供出可能電流値Ic が電流上限閾値Ith2 より大きいか否かを判定する(ステップS15)。
供出可能電流値Ic が電流上限閾値Ith2 以下の場合は(S15:NO)、まだ、バッテリ10から電気負荷に十分な電流が供給されないことから、時間計測をリセットし(ステップS16)、電気負荷を接続することなくS11へ移行して処理を継続する。
一方、供出可能電流値Ic が電流上限閾値Ith2 より大きい場合は(S15:YES)、バッテリ10から電気負荷に十分な電流が供給されるようになったと判断し、電気負荷を接続する(ステップS17)。さらに、発電電圧の上昇指示をリセットするように発電機50を制御し(ステップS18)、S2へ移行して処理を継続する。ここで、発電電圧の上昇指示をリセットすることにより、車両停止時のアイドリング回転数をリセットする(ステップS20)、つまり燃料噴射量を増量するのを停止し、燃料消費量を削減させる。
図5はバッテリの供出可能電流の状況を説明するための図であり、横軸は時間を、縦軸は供出可能電流値を示す。
時間T11から時間T12まで、バッテリ10の供出可能電流値が徐々に減少し、時間T12にて電流下限閾値Ith1 になっている。この時間T12において、源制御ECU20は、バッテリ10から電気負荷に十分な電流が供給されないと判断し、電気負荷を一定時間切断するとともに、発電電圧を上昇させる旨の指示を行なう。この指示によって、時間T12以降はバッテリ10の電圧が上昇し、それに伴ってバッテリ10の供出可能電流値が徐々に増大し、時間T13にて電流上限閾値Ith2 になっている。
時間T11から時間T12まで、バッテリ10の供出可能電流値が徐々に減少し、時間T12にて電流下限閾値Ith1 になっている。この時間T12において、源制御ECU20は、バッテリ10から電気負荷に十分な電流が供給されないと判断し、電気負荷を一定時間切断するとともに、発電電圧を上昇させる旨の指示を行なう。この指示によって、時間T12以降はバッテリ10の電圧が上昇し、それに伴ってバッテリ10の供出可能電流値が徐々に増大し、時間T13にて電流上限閾値Ith2 になっている。
時間T13において、電源制御ECU20は、バッテリ10から電気負荷に十分な電流が供給されるようになったと判断し、電気負荷を接続するとともに、発電電圧の上昇指示をリセットする。この指示によって、時間T13以降はバッテリ10の電圧が減少し、それに伴ってバッテリ10の供出可能電流値が徐々に減少している。このように、本例の電源制御ECU20は、電気負荷の切断及び接続を行なうとともに、発電機50の発電電圧を制御することによって、供出可能電流値が電流下限閾値Ith1 と電流上限閾値Ith2 との間で推移するように制御している。
なお、実施の形態では、電圧閾値Vthが定数であって、電源制御ECU20に設けられたメモリに記憶されている形態について説明したが、バッテリ10を使用できる電圧閾値Vth(下限電圧)は、バッテリ10の環境温度、並びにバッテリ10の残容量及び劣化度に応じて変化することから、バッテリの状態に応じて電圧閾値Vthを設定することで、バッテリを最適に使用することができる。この場合、バッテリの状態を検出すべく、温度検出手段、バッテリ10の残容量及び劣化度を検出する手段などを適宜設ける構成とすればよい。
10 バッテリ
20 電源制御ECU
21 電圧検出部
22 電流検出部
23 電圧電流特性算出部
24 供出可能電流予測部
25 スイッチング部
41 エアコン/ヒータ
42 ヘッドライト
43 フォグランプ
44 デフォガ
50 発電機
20 電源制御ECU
21 電圧検出部
22 電流検出部
23 電圧電流特性算出部
24 供出可能電流予測部
25 スイッチング部
41 エアコン/ヒータ
42 ヘッドライト
43 フォグランプ
44 デフォガ
50 発電機
Claims (6)
- 電気負荷が接続されたバッテリの電圧値及び電流値をサンプリングし、サンプリングされた電圧値及び電流値に基づいて電圧電流特性を算出する算出手段と、
算出された電圧電流特性に基づいて供出可能な供出可能電流値を予測する予測手段と
を備えることを特徴とする供出可能電流予測装置。 - 前記予測手段は、
前記電圧電流特性に基づいてバッテリの電圧が下限電圧となる場合の電流値を算出し、
該電流値からサンプリングされた電流値を除算することによって供出可能電流値を予測するようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の供出可能電流予測装置。 - 前記バッテリの状態に応じて前記下限電圧を設定する手段をさらに備えること
を特徴とする請求項2に記載の供出可能電流予測装置。 - バッテリから電気負荷へ供給する電力を制御するための電源制御装置であって、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の供出可能電流予測装置と、
任意の下限電流値を記憶する記憶手段と
を備え、
前記供出可能電流予測装置によって予測された供出可能電流値が前記下限電流値より小さい場合に、前記電気負荷への電力の供給を停止するようにしてあること
を特徴とする電源制御装置。 - 任意の上限電流値を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記供出可能電流予測装置によって予測された供出可能電流値が前記上限電流値より大きい場合に、前記電気負荷への電力の供給を再開するようにしてあること
を特徴とする請求項4に記載の電源制御装置。 - 前記バッテリには発電機が接続されており、
前記供出可能電流予測装置によって予測された供出可能電流値が前記下限電流値より小さい場合に、前記発電機の発電電圧を上げるようにしてあること
を特徴とする請求項4又は請求項5に記載の電源制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006150469A JP2007325364A (ja) | 2006-05-30 | 2006-05-30 | 供出可能電流予測装置及び電源制御装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011135680A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Toyota Motor Corp | 蓄電装置の入出力制御装置 |
CN113085659A (zh) * | 2021-04-30 | 2021-07-09 | 重庆长安新能源汽车科技有限公司 | 一种电动汽车、动力电池脉冲加热系统及加热方法 |
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2006
- 2006-05-30 JP JP2006150469A patent/JP2007325364A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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