JP2007325093A - スピーカエッジ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動板の前後方向への変位特性を線形化して、音響的な歪みの発生を抑止でき、しかも、製造コストの低減や製品歩留まりの向上を図ることのできるスピーカエッジ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】振動板13の外周に接合される振動板側フランジ31と、該振動板側フランジ31の外周に連接されて振動板13の振動を制振する緩衝部32と、該緩衝部32の外周から張り出してスピーカフレーム17に接合されるフレーム側フランジ33とを備えて、振動板13の外周をスピーカ軸方向に変位可能にスピーカフレーム17に接続するスピーカエッジ21において、緩衝部32は、振動板13の振幅方向に対向する前面32a及び後面32bが互いに対称な凸円弧形状となる中実構造に形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、振動板の外周をスピーカ軸方向に変位可能にスピーカフレームに接続するスピーカエッジと、その製造方法に関する。
一般に、振動板の外周をスピーカ軸方向に変位可能にスピーカフレームに接続するスピーカエッジとして、下記特許文献1に記載の形態のものが、普及している。
このスピーカエッジは、所謂ロールエッジと呼ばれているもので、振動板の外周に接合される振動板側フランジ(内周縁)と、該振動板側フランジの外周に連接されて振動板の振動を制振する緩衝部と、該緩衝部の外周から張り出してスピーカフレームに接合されるフレーム側フランジ(外周縁)とを備え、緩衝部が振動板の振幅方向前方に向かって凸の湾曲形状(ロール形状)に成形されている。
ところが、このようなロールエッジは、その構造上、振動板が前方に変位する場合と後方に変位する場合とでは緩衝部の変形の形態が異なり、振動板に加えられるボイスコイルからの駆動力と振動板の変位量との相関が、振動板の前方側と後方側とで一致する線形にはならず、非線形の変位特性を示す。そして、この変位特性が、音響的な歪みを残す原因となることがあった。
そこで、このような不都合を解消するべく、図1に示す構造のスピーカエッジが提案されている。
このスピーカエッジ1は、下記特許文献2に記載されたもので、振動板の振幅方向の前後から貼り合わせた一対のエッジ半体2,3から形成されている。
各エッジ半体2,3は、振動板の外周に接合される振動板側フランジ4を構成する内周フランジ部2a,3aと、振動板側フランジ4の外周に連接されて振動板の振動を制振する緩衝部5を構成する円弧部2b,3bと、緩衝部5の外周から張り出してスピーカフレームに接合されるフレーム側フランジ6を構成する外周フランジ部2c,3cと、を備えた構造であり、互いのフランジ部を貼着することにより一体化されている。
各エッジ半体2,3は、略対称構造である。即ち、それぞれの円弧部2b,3bは、互いに逆向きに凸の半円状に成形されており、一体化することで、振動板の振幅方向(図1では、矢印A方向)に対称構造となる円管状の緩衝部5を形成している。
各エッジ半体2,3は、例えば、発泡構造を持つ弾性材料(例えば、発泡ウレタン)等の射出成形やプレス成形により、所定の寸法・形状に製造され、その後、互いのフランジ部を接着一体化することによってスピーカエッジ1が完成される。
図1に示したスピーカエッジ1では、緩衝部5が振動板の振幅方向に対称構造になっているため、振動板に加えられる駆動力と振動板の変位量との相関が、振動板の前方側と後方側とで一致する線形の変位特性を得ることができ、それにより、音響的な歪みの低減を図ることができる。
特開2000−261885号公報 特開2004−364270号公報
ところで、特許文献2に記載のように緩衝部5を円管状にしたスピーカエッジ1では、緩衝部5の内部空間5aが密閉空間であると、周囲の温度変化によって内部空間5a内の空気が体積変化し、緩衝部5の弾性特性が周囲温度により変動してしまうため、安定した音響性能を得ることができない。
そこで、内部空間5aは、振動板の後方側の空間あるいは振動板の前方側の空間の何れか一方に連通した開放空間にする必要が生じ、特許文献2の場合では、エッジ半体2,3の何れか一方に空気透過性を付与することで、内部空間5aの開放化を実現している。
ところが、エッジ半体2,3の何れか一方に空気透過性を付与する対応では、エッジ半体2とエッジ半体3との間に構造や材料組成等での相異点が生じるため、それぞれのエッジ半体毎に個別に製造ラインを準備しなければならず、スピーカエッジ1の製造工程が繁雑化して、製造コストの増大を招くという問題が生じた。
また、一方のエッジ半体にのみ空気透過性を付与することにより、円弧部2b,3b相互が厳密には対称構造とはならず、それに起因して、振動板に加えられる駆動力と振動板の変位量との相関の線形性が損なわれて、音響性能が低下する虞があった。
更に、また、2つのエッジ半体2,3を正確に位置合わせした状態で貼り合わせることが難しく、貼り合わせの際の微少な位置ずれが性能にばらつきを招き、安定した製品を歩留まり良く製造することが難しいという問題も生じた。
本発明が解決しようとする課題としては、上述した従来技術において生じる、緩衝部が振動板の前後方向に非対称となることで、音響的な歪みの発生原因となる変位特性の非線形化が起こるという問題、個別に製造される2つのエッジ半体を貼着して形成するため、製造工程が繁雑化して製造コストの増大を招くという問題、個別に製造される2つのエッジ半体の貼着時の位置ずれが性能にばらつきを招き、安定した製品を歩留まり良く製造することが難しいという問題がそれぞれ一例として挙げられる。
上記課題を解決するために、請求項1に記載のスピーカエッジは、振動板の外周に接合される振動板側フランジと、該振動板側フランジの外周に連接されて振動板の振動を制振する緩衝部と、該緩衝部の外周から張り出してスピーカフレームに接合されるフレーム側フランジと、を備えて、前記振動板の外周をスピーカ軸方向に変位可能にスピーカフレームに接続するスピーカエッジであって、前記緩衝部が、振動板の振幅方向に対向する前面及び後面が互いに対称な凸円弧形状となる中実構造に形成されていることを特徴とする。
以下、本発明に係るスピーカエッジ及びその製造方法の好適な実施の形態について説明する。
本発明の実施の形態となるスピーカエッジは、振動板の外周に接合される振動板側フランジと、該振動板側フランジの外周に連接されて振動板の振動を制振する緩衝部と、該緩衝部の外周から張り出してスピーカフレームに接合されるフレーム側フランジとを備えて、前記振動板の外周をスピーカ軸方向に変位可能にスピーカフレームに接続するスピーカエッジであって、
前記緩衝部が、振動板の振幅方向に対向する前面及び後面が互いに対称な凸円弧形状となる中実構造に形成されていることを特徴とする。
以上の構成によれば、本実施の形態のスピーカエッジは緩衝部が振動板の前後方向に対称構造となるため、振動板の振幅方向前方側と振幅方向後方側とで変位特性に差異が生ずることがなく、前後方向への変位特性が安定した線形になる。その結果、音響的な歪みの発生を抑止できる。また、従来の円管状の緩衝部と比較すると、緩衝部が中実であることから、周囲温度の変化による内部空間の膨張等で緩衝部の弾性特性が変動することもなく、振動板の前後いずれの方向の変位に対しても安定した変位特性を維持できる。従って、本実施の形態のスピーカエッジを使って振動板をスピーカフレームに接続したスピーカユニットにおいては、周囲温度の変化の影響を受けずに、歪みの少ない高品位の音響性能を得ることができる。
また、本実施の形態のスピーカエッジは、単一の部品で構成されることから、2つのエッジ半体を貼着して形成していた従来品と比較して、2種のエッジ半体を個別に製造する手間や、2つのエッジ半体相互を接着する工程が不要となり、製造工程の簡略化を図れる。更に、2つのエッジ半体相互を接着する際の位置合わせが不要で、製品の精度が安定するため、製品歩留まりの向上も図れる。
従って、スピーカエッジの製造コストの低減や製品歩留まりの向上を図ることもできる。
なお、好ましくは、上記実施の形態において、前記振動板側フランジと、前記緩衝部と、前記フレーム側フランジとを、発泡構造を持つ弾性材料により一体形成した構成とすると良い。
このようにすると、例えば、その弾性材料における発泡率を適宜に調整することで、スピーカエッジの重量、弾性特性、変位特性を調整でき、振動板の重量や振動板の駆動力に相応したエッジ特性を容易に得ることができる。
また、上記実施形態のスピーカエッジは、弾性材料製の板材を圧縮成形することにより、前記振動板側フランジと、前記緩衝部と、前記フレーム側フランジとを一体形成した構成とすると良い。
このような構成にすると、弾性材料製の板材は、構造が単純で、強度アップや軽量化に有利な発泡構造とする場合も、発泡率が均質な安定した板材に製造できるため、安定したスピーカエッジを容易に製造することができ、スピーカエッジの生産性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態に係るスピーカ装置の具体的な実施例について図面を参照して詳細に説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係るスピーカ装置の実施例を使用したスピーカユニットの縦断面図、図3は図2に示したスピーカエッジのB部の拡大斜視図である。
図2に示したスピーカユニット11は、コーン型の振動板13と、この振動板13の背部に配置される磁気回路15と、これらの振動板13及び磁気回路15を支持するスピーカフレーム17とを備えている。
振動板13は、内周縁に円筒状のボイスコイルボビン19が接合されており、該ボイスコイルボビン19の後端側(磁気回路15側)にボイスコイルが巻回されている。
振動板13は、その外周縁に接着されたスピーカエッジ21と、ボイスコイルボビン19に接着されたコルゲーションダンパ23を介して、軸方向に変位自在にスピーカフレーム17に接続されている。
磁気回路15は、振動板13側に開口部を有した壺型構造に一体形成された磁性体製のツボヨーク25と、該ツボヨーク25の底壁25aと平行にツボヨーク25の内部に配置される円板状のマグネット26と、このマグネット26の両面を挟むようにツボヨーク25内に配置された一対の磁性体製のプレート27,28と、ツボヨーク25の底壁25aの中心を挿通するセンターポール29とで構成されている。振動板13側に位置するプレート28の外周とツボヨーク25の筒部との間の隙間が、ボイスコイルボビンが挿通される磁気隙間となっている。
本実施例におけるスピーカエッジ21は、図3に示すように、振動板13の外周に接合される振動板側フランジ31と、該振動板側フランジ31の外周に連接されて振動板13の振動を制振する緩衝部32と、該緩衝部32の外周から張り出してスピーカフレーム17のエッジ支持部17aに接合されるフレーム側フランジ33とを備えて、振動板13の外周をスピーカ軸方向に変位可能にスピーカフレーム17に接続する。
本実施例の緩衝部32は、図3に示すように、振動板13の振幅方向に対向する前面32a及び後面32bが互いに対称な凸円弧形状となる中実構造に形成されている。
また、本実施例の場合、振動板側フランジ31と緩衝部32とフレーム側フランジ33とは、発泡構造を持つ弾性材料により一体形成されている。図3に示す符号32cは、発泡構造の気泡部である。
発泡構造を持つ弾性材料としては、例えば、発泡ポリウレタンを挙げることができるが、他の樹脂材料を利用することもできる。
以上に説明した実施例のスピーカエッジ21は、緩衝部32が振動板13の前後方向に対称構造となるため、振動板13の振幅方向前方側と振幅方向後方側とで変位特性に差異が生ずることがない。従って、前後方向への変位特性が安定した線形になる。その結果、音響的な歪みの発生を抑止できる。また、従来の円管状の緩衝部と比較すると、緩衝部32が中実であることから、周囲温度の変化による内部空間の膨張等で緩衝部の弾性特性が変動することもなく、振動板13の前後いずれの方向の変位に対しても安定した変位特性を維持できる。従って、本実施の形態のスピーカエッジ21を使って振動板13をスピーカフレーム17に接続したスピーカユニット11においては、周囲温度の変化の影響を受けずに、歪みの少ない高品位の音響性能を得ることができる。
また、本実施例のスピーカエッジ21は、単一の部品で構成されることから、2つのエッジ半体を貼着して形成していた従来品と比較して、2種のエッジ半体を個別に製造する手間や、2つのエッジ半体相互を接着する工程が不要となり、製造工程の簡略化を図れる。更に、2つのエッジ半体相互を接着する際の位置合わせが不要で、製品の精度が安定するため、製品歩留まりの向上も図れる。
従って、スピーカエッジ21の製造コストの低減や製品歩留まりの向上を図ることもできる。
実施例のスピーカエッジ21は、振動板側フランジ31と緩衝部32とフレーム側フランジ33とを、発泡構造を持つ弾性材料により一体形成する構成のため、例えば、使用する発泡ポリウレタン等の弾性材料における発泡率を予め適宜に調整することで、スピーカエッジ21の重量、弾性特性、変位特性を調整でき、振動板13の重量や振動板13の駆動力に相応したエッジ特性を容易に得ることができる。
なお、上記実施例のスピーカエッジ21の場合、緩衝部32は、略真円の断面形状であるが、振動板13の振幅方向の前方側及び後方側への変位特性に差異を無くすという点では、緩衝部32の前面32a及び後面32bが互いに対称な凸円弧形状であれば良く、緩衝部32の断面形状としては、真円に限らず、楕円形等に形成することも考えられる。
(スピーカエッジの製造方法の実施例1)
次に、上記スピーカエッジ21の製造方法の実施例1について、説明する。
図4は、図3に示したスピーカエッジ21の製造方法の説明図、図5は図4に示したスピーカエッジ21の製造方法で使用する弾性材料製の板材の説明図である。
図4に示した製造方法は、予め、所定の板厚に形成された弾性材料製の板材41(図4(b)及び図5参照)をプレス装置の上下金型42,43により圧縮成形することにより、振動板側フランジ31と緩衝部32とフレーム側フランジ33とを一体形成したスピーカエッジ21を製造するものである。
具体的には、まず、図4(a)に示すように、プレス装置の上下金型42,43を所定の熱成形温度に加熱された状態にセットし、次いで、図4(b)に示すように、これらの上下金型42,43間に板材41をセットする。次いで、(c)に示すように、上下金型42,43を所定圧で型締めし、板材41上にスピーカエッジ21となる形状を形成する。次いで、(d)及び(e)に示すように、上下金型42,43を開いて成形品45を取り出したら、その成形品45から不要な内外周部46,47を切除することで、図3に示したスピーカエッジ21を得る。
板材41は、図5に示すように、例えば、発泡による気泡41aが内部に均質に形成された発泡ポリウレタンの平板で、板材41の製造時に、弾性特性に密接な発泡率等を調整しておく。
この製造方法によれば、使用する弾性材料製の板材41は、構造が単純で、強度アップや軽量化に有利な発泡構造とする場合も、発泡率が均質な安定した板材に製造できるため、安定したスピーカエッジ21を容易に製造することができ、スピーカエッジ21の生産性を向上させることができる。
スピーカエッジ21の製造方法は、図4で説明したように弾性材料製の板材からプレス成形により形成する方法には、限らない。例えば、図6に示すように弾性樹脂材料の射出成形により製造する方法や、予めリング状のプレ成形品を更に加圧成形する方法、あるいは、複数の弾性樹脂材料の積層構造に形成する方法など、各種が考えられる。以下に、実施例1とは異なる各種の製造方法について説明する。
(スピーカエッジの製造方法の実施例2)
図6(a)は上記スピーカエッジ21の製造方法の実施例2である。
この製造方法の特徴は、成形型51a,51bにより形成されるキャビティ51c内に2種の弾性樹脂材料53,54を射出して、振動板の振幅方向の前面側と後面側とで構成樹脂を変えた二層構造のスピーカエッジ21を製造するものである。
(スピーカエッジの製造方法の実施例3)
図6(b)は上記スピーカエッジ21の製造方法の実施例3である。
この製造方法の特徴は、実施例2を更に発展させたもので、成形型51a,51bにより形成されるキャビティ51c内に2種の弾性樹脂材料53,54を3層に射出して、表面側と内部とで構成樹脂を変えたスピーカエッジ21を製造するものである。
以上のスピーカエッジの製造方法の実施例2及び実施例3によれば、例えば、スピーカエッジ21の表面には発泡倍率が低く気密性の高い発泡構造の弾性樹脂材料53を使用するなど、エッジ構造のバリエーションを増やすことができ、音質の調整や耐疲労特性を考慮した改良が容易になる。
(スピーカエッジの製造方法の実施例4)
図6(c)は上記スピーカエッジ21の製造方法の実施例4である。
この製造方法の特徴は、成形型51a,51bにより形成されるキャビティ51c内に予めメッシュ材、又はフィルム、又は布材による補強用シート材56を挿入しておいて、補強用シート材56の周囲に弾性樹脂材料57を射出する。このような成形法を採用することで、エッジの硬さ調整に幅を持たせることができ、また、スピーカの耐入力を向上させるための強度アップを図ることができる。
(スピーカエッジの製造方法の実施例5)
図7は上記スピーカエッジ21の製造方法の実施例5である。
この製造方法の特徴は、図4に示したような加熱プレスや図6に示した射出成形の方法ではなく、成形型51a,51bにより形成されるキャビティ51c内で、材料を発泡させて、スピーカエッジ21の所定形状に製造するものである。
(a)に示すように、成形型51a,51bを開いた状態で、キャビティ51c内に材料61を注入し、次いで、成形型51a,51bを閉じた状態にすることで、キャビティ51c内に材料を膨張させることで、所定の寸法形状のスピーカエッジ21を製造する。
(スピーカエッジの製造方法の実施例6)
図8は上記スピーカエッジ21の製造方法の実施例6である。
この製造方法の特徴は、図5に示した製造方法で、キャビティ51c内に充填する材料として、更に発泡倍率の高い材料62を採用するものである。
以上の実施例5や実施例6の製造方法では、成形型51a,51bのキャビティ51cの形状を改良することで、成形後にトリミング処理により除去する不要部分(例えば、図4(e)に示した内外周部46,47)を低減させて、材料の節約を図ることができる。
(スピーカエッジの製造方法の実施例7)
図9は前記スピーカエッジ21の製造方法の実施例7である。
この製造方法の特徴は、成形型51a,51bにより形成されるキャビティ51c内に発泡材料を射出して、キャビティ51c内で発泡を促す製造方法であるが、発泡材料の注入口51dを、型開き方向に装備している。このような成形型では、図9(b)に示すように、発泡の成長に応じて一方の成形型51aをスライドさせることで、キャビティ51cの調整ができ、キャビティ51cの隅々まで、より確実に材料を充填することが可能になり、成形精度を向上させることができる。
以上、上記実施例において詳述したように、本発明の実施の形態に係るスピーカエッジ21は、振動板13の外周に接合される振動板側フランジ31と、該振動板側フランジ31の外周に連接されて振動板13の振動を制振する緩衝部32と、該緩衝部32の外周から張り出してスピーカフレーム17に接合されるフレーム側フランジ33とを備えて、前記振動板13の外周をスピーカ軸方向に変位可能にスピーカフレーム17に接続するスピーカエッジ21であって、
前記緩衝部32が、振動板13の振幅方向に対向する前面32a及び後面32bが互いに対称な凸円弧形状となる中実構造に形成されていることを特徴としている。
これにより、緩衝部32が振動板13の前後方向に対称構造となるため、振動板13の前後方向への変位特性が線形化される。その結果、音響的な歪みの発生を抑止できる。また、従来の円管状の緩衝部32と比較すると、緩衝部32が中実であることから、周囲温度の変化による内部空間の膨張等で緩衝部32の弾性特性が変動することもなく、振動板13の前後いずれの方向の変位に対しても安定した変位特性を維持できる。従って、本実施の形態のスピーカエッジ21を使って振動板13をスピーカフレーム17に接続したスピーカユニット11においては、周囲温度の変化の影響を受けずに、歪みの少ない高品位の音響性能を得ることができる。
また、本実施の形態のスピーカエッジ21は、単一の部品で構成されることから、2つのエッジ半体を貼着して形成していた従来品と比較して、2種のエッジ半体を個別に製造する手間や、2つのエッジ半体相互を接着する工程が不要となり、製造工程の簡略化を図れる。更に、2つのエッジ半体相互を接着する際の位置合わせが不要で、製品の精度が安定するため、製品歩留まりの向上も図れる。
従って、スピーカエッジ21の製造コストの低減や製品歩留まりの向上を図ることもできる。
また、以上、上記各実施例において詳述したように、本発明の実施の形態に係るスピーカエッジ21の製造方法は、弾性材料製の板材を圧縮成形することにより、振動板側フランジ31と、緩衝部32と、前記フレーム側フランジ33とを一体形成したことを特徴としている。
このような構成にすると、弾性材料製の板材は、構造が単純で、強度アップや軽量化に有利な発泡構造とする場合も、発泡率が均質な安定した板材を製造できるため、安定したスピーカエッジ21を容易に製造することができ、スピーカエッジ21の生産性を向上させることができる。
従来のスピーカエッジの一部を断面した拡大斜視図である。 本発明の実施の形態に係るスピーカ装置の実施例を使用したスピーカユニットの縦断面図である。 図2に示したスピーカエッジのB部の拡大斜視図である。 図3に示したスピーカエッジの製造方法の実施例1の説明図である。 図4に示したスピーカエッジの製造方法で使用する弾性材料製の板材の説明図である。 本発明の実施の形態に係るスピーカエッジの製造方法の実施例2〜4の説明図である。 本発明の実施の形態に係るスピーカエッジの製造方法の実施例5の説明図である。 本発明の実施の形態に係るスピーカエッジの製造方法の実施例6の説明図である。 本発明の実施の形態に係るスピーカエッジの製造方法の実施例7の説明図である。
符号の説明
11 スピーカユニット
13 振動板
15 磁気回路
17 スピーカフレーム
21 スピーカエッジ
31 振動板側フランジ
32 緩衝部
32a 前面
32b 後面
32c 発泡による気泡部
33 フレーム側フランジ
41 板材
41a 気泡
42,43 上下金型
45 成形品
46,47 内外周部
51a,51b 成形型
51c キャビティ
53、54 弾性樹脂材料
56 補強用シート材
57 弾性樹脂材料
61,62,63 材料

Claims (3)

  1. 振動板の外周に接合される振動板側フランジと、該振動板側フランジの外周に連接されて振動板の振動を制振する緩衝部と、該緩衝部の外周から張り出してスピーカフレームに接合されるフレーム側フランジと、を備えて、前記振動板の外周をスピーカ軸方向に変位可能にスピーカフレームに接続するスピーカエッジであって、
    前記緩衝部が、振動板の振幅方向に対向する前面及び後面が互いに対称な凸円弧形状となる中実構造に形成されていることを特徴とするスピーカエッジ。
  2. 前記振動板側フランジと、前記緩衝部と、前記フレーム側フランジとを、発泡構造を持つ弾性材料により一体形成したことを特徴とする請求項1に記載のスピーカエッジ。
  3. 請求項1又は2に記載のスピーカエッジの製造方法であって、
    弾性材料製の板材を圧縮成形することにより、前記振動板側フランジと、前記緩衝部と、前記フレーム側フランジとを一体形成したことを特徴とするスピーカエッジの製造方法。
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