JP2007325050A - 画像読取り装置、画像読取り方法 - Google Patents

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健二 木村
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Abstract

【課題】金属色の画像が形成された原稿、画像の上に透明テープが貼付された原稿、CDジャケット等について、高画質の読取画像データを得ることができ、また、要偽造防止物に形成されたホログラムの画像認識処理の負荷を極力小さくすることができること。
【解決手段】原稿に第1露光を行ったときの拡散反射光に基づく画像データ(第1輝度)の取得(S2)と、第2露光を第1強度で行ったときの正反射光に基づく画像データ(第2輝度)の取得(S6)と、第2露光を第1強度よりも弱い第2強度で行ったときの正反射光に基づく画像データ(第3輝度)の取得(S12)とを行い、それらに基づく条件A「第1輝度≧設定輝度」、条件B「第1輝度≧第2輝度」、条件C「第2輝度のデータが着色したデータ」、条件D「第3輝度/第2輝度<設定比」の判別結果に基づいて、第1輝度又は第2輝度を選択することにより読取画像データを編成する(S14)。
【選択図】図4

Description

本発明は、表面に画像が形成された被読取対象物(原稿)に光を照射し、その反射光を光電変換して読取画像データを得る画像読取り装置及びその方法に関し、特に、金色や銀色等の光沢性の高い被読取対象物からの画像読み取りに好適な画像読取り装置及びその方法に関するものである。
一般的に、スキャナや複写機等の画像読取り装置は、所定の光源から原稿に光を照射し、原稿からの反射光をCCD(光電変換素子)に導くことによって原稿の画像データを生成(電子データに変換)するよう構成されている。
ここで、一般的な紙原稿に対して光を照射すると、その表面の微小な凹凸によって反射光が様々な方向へ拡散反射し、ほとんど正反射しない。このため、従来の一般的な画像読取り装置は、原稿ごとの表面状態の違いによって画像の読取り結果が大きく異ならないように、原稿からの拡散反射光がCCDに導かれるよう構成されている。例えば、原稿面に垂直の方向に対して約45°の方向から光が照射され、原稿面にほぼ垂直の方向への反射光がCCDに導かれるよう構成されている。
一方、原稿に金色や銀色等の光沢性の高い領域が存在する場合、その領域については、照射光のほとんどが正反射光として反射し、拡散反射光の光量が著しく低下する。
図3(a)は、赤R、緑G、青B、白W、灰GY、黒BL、金GOLD、銀SILVERの各色のパッチ画像が形成された原稿を、図3(b)は図3(a)の原稿画像の拡散反射光を読み取って得た画像データの出力イメージを、図3(c)は図3(a)の原稿画像の正反射光を読み取って得た画像データの出力イメージを、それぞれ模式的に表した図である。なお、正反射光に基づく画像データを取得する際の原稿に対する照射光の強度は、拡散反射光に基づく画像データを取得する際のそれと比べて、十分に弱い強度に設定する。
図3(b)に示すように、拡散反射光に基づき画像データを生成すれば、従来からよく使用される一般的な色(R、G、B、W、GY、BL)については、原稿画像が正しく再現された画像データを得ることができるが、金属色(GOLD、SILVER)については、暗い(黒っぽい)画像の画像データが生成され、原稿画像を正しく読み取れない。
一方、正反射光に基づき画像データを生成すると、図3(c)に示すように、金属色(GOLD、SILVER)については、原稿画像が正しく再現された画像データを得ることができるが、黒以外の一般的な色(R、G、B、W、GY)については、暗い(黒っぽい)画像の画像データが生成され、原稿画像を正しく読み取れない。なお、図示していないが、原稿への照射光の強度を強め(照射光の光量の絞りを緩め)、正反射光に基づいて一般的な色(R、G、B、W、GY、BL)を正しく読み取れるようにすると、金属色(GOLD、SILVER)については、CCDにおける受光輝度がオーバーフローして真っ白な画像のデータが得られてしまう。
近年、金色や銀色の文字や画像を含む年賀状やカード等、画像読取り装置による読取り対象となる原稿が多様化し、光沢性の高い原稿の画像を正しく読み取れる画像読取り装置が求められている。
これに対し、特許文献1及び特許文献2には、原稿に第1の光を照射したときの原稿からの拡散反射光と第2の光を照射したときの原稿からの正反射光との各々をCCD部(光電変換手段)に導くことにより、各反射光の輝度分布を表す画像データをCCD部を通じて取得し、取得した2種類の画像データを合成することによって出力対象となる画像データを得る画像読取り装置が示されている。また、特許文献1及び特許文献2には、2種類の画像データにおける各輝度データの加算や、輝度が高い方の輝度データの選択によって画像データの合成が行われる例が示されている。
これにより、拡散反射光のみに基づいて画像データを生成する一般的な画像読取り装置に比べ、原稿における金属色の画像をより正確に読み取ることができる。特に、原稿に形成された文字や図形など、読み取るべき画像が金属色により形成されている場合(金属色の文字やマークなど)、その画像を正確に読み取ることができる。
ところで、昨今の画像読取り装置は、画像の読取り精度(再現精度)が非常に高い。このため、紙幣やクレジットカード等の偽造防止の重要性が特に高い物(以下、要偽造防止物という)について、その画像の処理(印刷等)を制限することが、各種不正を防止するうえで重要である。
ここで、要偽造防止物の中には、偽造防止のためにホログラム(いわゆるレインボーホログラム)が形成されているもの(以下、ホログラム形成物という)がある。ホログラムは、金属箔によって構成されており、見る角度によって模様の異なる像が映るものである。このホログラムは、要偽造防止物それぞれについて特徴的なマークを形成するものが多く、画像読取り装置において、要偽造防止物に形成されたホログラムを画像処理によって認識できれば、その画像の処理を制限する上で有効である。
また、昨今は、個人がオリジナルのCDジャケットを印刷したCD(コンパクトディスク)を製作し、そのCDジャケットの画像データを自身のホームページで紹介して楽しむことなどが行われる。このため、画像読み取り装置により、CDからそのCDジャケットの画像データを高画質で得ることが望まれている。
特開2004−274298号公報 特開2004−274299号公報
しかしながら、普通紙に形成された画像の上に透明テープが貼付された原稿や写真原稿など、本来読み取るべき画像(文字や図形など)が形成されている画像形成領域一帯の光沢性が高い原稿から画像を読み取る場合、特許文献1や特許文献2に示される技術を用いても、以下のように低画質の画像データが得られてしまうという問題が生じ得る。
例えば、拡散反射光に基づく画像データ及び正反射光に基づく画像データの両輝度の加算により画像データの合成を行った場合、本来読み取るべき画像(拡散反射光に基づく画像)上に光源の光の像(正反射光に基づく画像)が写り込んでハレーションを起こしたような画像データ(低画質の画像データ)が得られてしまうという問題が生じ得た。
また、拡散反射光に基づく画像データ及び正反射光に基づく画像データの両輝度のうち、輝度が高い方の輝度データを選択することにより画像データの合成を行った場合、本来読み取るべき画像(拡散反射光に基づく画像)が表れずに、原稿に写り込んだ光源の光の像(正反射光に基づく画像)のみが表れた画像データ(低画質の画像データ)が得られてしまうという問題が生じ得た。特に、透明テープが貼付された原稿について画像読取りを行った場合、本来は表れて欲しくない透明テープが明確に表れ、本来表れて欲しい画像(透明テープの下の画像)が表れない(或いは、ほとんど表れない)画像データが得られてしまうという問題が生じる。
また、ホログラムは、これに照射した光の拡散反射光をCCDに導いて画像データを生成した場合、光の照射方向に対するホログラムの向きに応じて全く異なる画像データ(表れる模様や影等が異なる画像のデータ)が得られる。これに対し、ホログラムに照射した光の正反射光をCCDに導いて画像データを生成した場合、ホログラムが有する特徴的な模様や影等が表れない画像データしか得られない。このため、画像読取り装置において、前記要偽造防止物に形成されたホログラムの画像認識を行う場合、読み取った画像データと、予め登録された様々な向きのホログラムの画像データそれぞれとのパターンマッチングを網羅的に行う必要があり、非常に処理負荷が大きくなるという問題点があった。
一方、CD(コンパクトディスク)は、アルミニウム盤(銀色の部材)の表面に複数層の光透過性の被膜が形成された多層皮膜形成物である。このため、画像読み取り装置により、インク等の現像剤による画像が形成されたCDの背面(CDジャケット形成面)の読み取りを行った場合、多層皮膜が露出している部分(現像剤による画像が形成されていない部分)について、複数の皮膜層の境界面それぞれにおいて異なる方向へ反射する反射光が相互に干渉し、その干渉により形成される干渉縞が表れた画像データ、即ち、ユーザが意図しない干渉縞像が表れた低画質の画像データが得られてしまうという問題点があった。
従って、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、金属色の画像が形成された原稿、画像の上に透明テープが貼付された原稿や写真紙原稿(画像形成領域一帯の光沢性が高い原稿)、画像が形成されたCD等の多層皮膜形成物などの様々な被読取対象物について、高画質の画像データを得ることができ、また、要偽造防止物に形成されたホログラムの画像認識処理の負荷を極力小さくすることができる画像読取り装置及び画像読取り方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、特許文献1や特許文献2に示されるように、表面に画像が形成された被読取対象物(原稿)に第1の光を照射したときのその被読取対象物からの拡散反射光と、第2の光を照射したときのその被読取対象物からその表面に略垂直の方向への正反射光との各々を光電変換手段(CCDがその典型例)に導くことにより、各反射光の輝度分布を表す画像データを前記光電変換手段を通じて取得し、その取得画像データに基づいて出力対象となる読取画像データ(原稿画像データ)を得る画像読取り装置又はその方法であり、さらに以下の(1)〜(4)に示す各構成要素(手段又は手順)を有することを特徴とする。なお、前記第2の光は、必然的に、前記被読取対象物の表面に略垂直の方向から照射される。
(1)前記被読取対象物に前記第1の光を照射したときの前記拡散反射光に基づく拡散反射画像データの取得処理と、前記被読取対象物に前記第2の光を所定の第1強度で照射したときの前記正反射光に基づく第1正反射画像データの取得処理と、前記被読取対象物に前記第2の光を前記第1強度より弱い第2強度で照射したときの前記正反射光に基づく第2正反射画像データの取得処理との切り替え制御を行う画像データ取得制御手段(又は同手順)。
(2)画像上の各位置について、前記拡散反射画像データと前記第1正反射画像データとの輝度比較に基づく第1条件を判別する第1条件判別手段(又は同手順)。
(3)画像上の各位置について、前記第1正反射画像データと前記第2正反射画像データとの輝度比較に基づく第2条件を判別する第2条件判別手段(又は同手順)。
(4)画像上の各位置について、前記第1条件判別手段(又は同手順)及び前記第2条件判別手段(又は同手順)の判別結果に基づいて前記拡散反射画像データの輝度と前記第1正反射画像データの輝度とのいずれかを選択することにより、前記読取画像データを編成する第1選択式読取画像データ編成手段(又は同手順)。
以上に示す各構成要素を有する画像読取り装置(又は同方法)によれば、後述するように、被読取対象物(原稿)に、金属色の画像が形成されている場合、画像形成領域一帯の光沢性が高い場合(画像の上に透明テープが貼付されている場合や写真紙である場合など)と、それ以外の場合とのそれぞれについて、高画質の画像データを得ることができる。
また、本発明は、さらに、次の(5)に示す構成要素を有するものとして構成されればなお好適である。
(5)画像上の各位置について、前記拡散反射画像データの輝度と予め定められた設定輝度との比較に基づく第3条件を判別する第3条件判別手段(又は同手順)。
そしてこの場合、前記第1選択式読取画像データ編成手段(又は同手順)が、前記第3条件判別手段(又は同手順)の判別結果にも基づいて前記拡散反射画像データの輝度と前記第1正反射画像データの輝度とのいずれかを選択するものとして構成される。さらに、前記画像データ取得制御手段(又は同手順)が、前記拡散反射画像データの取得処理の実行後、前記第1選択式読取画像データ編成手段(又は同手順)により、前記第3条件判別手段(又は同手順)の判別結果に基づいて、画像上の全ての位置について前記拡散反射画像データの輝度を選択することが確定されなかった場合に、前記第1正反射画像データの取得処理が実行されるよう制御するものとして構成される。
前記拡散反射光画像データにおける輝度が高い場合、その位置の画像は、非金属色の画像であると確定できる。このため、前記拡散反射光画像データにおける全ての位置の輝度が所定レベル以上であることが確認されれば、正反射光に基づく画像データ(前記第1正反射画像データ及び前記第2正反射画像データ)は不要である。従って、上記構成により、前記第3条件の判別によって全領域の画像が非金属色の画像であることが確定した場合に、正反射光データの取得処理をスキップすることができ、画像読取り処理を高速化できる。
また、本発明は、前記光電変換手段を通じて取得される各画像データが複数の有色画像データ(一般に、R、G、Bの3色各々の画像データ)により構成される場合に、さらに、次の(6)に示す構成要素を有するものとして構成されればなお好適である。
(6)画像上の各位置について、前記第1正反射画像データを構成する前記複数の有色画像データ相互の輝度バランスに基づく第4条件を判別する第4条件判別手段(又は同手順)。
そしてこの場合、前記第1選択式読取画像データ編成手段(又は同手順)が、前記第4条件判別手段(又は同手順)の判別結果にも基づいて前記拡散反射画像データの輝度と前記第1正反射画像データの輝度とのいずれかを選択するものとして構成される。さらに、前記画像データ取得制御手段(又は同手順)が、前記拡散反射画像データ及び前記第1正反射画像データの取得処理の実行後、前記第1選択式読取画像データ編成手段(又は同手順)により、前記第1条件判別手段(又は同手順)及び前記第4条件判別手段(又は同手順)の判別結果に基づいて、画像上の全ての位置について前記拡散反射画像データの輝度と前記第1正反射画像データの輝度とのいずれを選択するかが確定されなかった場合に、前記第2正反射画像データの取得処理が実行されるよう制御するものとして構成される。
前記第1正反射画像データにおける輝度が、前記拡散反射光画像データにおける輝度に対して相対的に高い場合、その領域は、金属色の画像領域又は画像形成領域一帯の光沢性が高い領域(テープ貼付部等)のいずれかであることが考えられる。
ここで、金属色の画像領域からの正反射光に基づく有色画像データ(カラー画像データ)は、その領域が銀色面(いわゆる鏡面)である場合を除き、各色の輝度バランスは、照射光(前記第2の光)の色を表す輝度バランスと異なるバランスとなる。即ち、照射光が白色光である場合、正反射光に基づく有色画像データは、各色の輝度バランスが不均一なデータ(即ち、着色した状態の画像データ)となる。
一方、画像形成領域一帯の光沢性が高い領域(テープ貼付部等)からの正反射光に基づく有色画像データは、照射光の色を表す輝度バランスとほぼ同じバランスとなる。即ち、照射光が白色光である場合、正反射光に基づく有色画像データは、各色の輝度バランスがほぼ均一なデータ(即ち、着色していない状態の画像データ)となる。
従って、正反射光に基づく有色画像データの輝度バランスが、照射光の色を表す輝度バランスと異なる場合、その位置の画像は、金属色(金色や銅色など)の画像であると確定できる。このため、前記第1正反射画像データにおける輝度が、前記拡散反射光画像データにおける輝度に対して相対的に高く(第1条件の判別結果)、かつ、その第1正反射画像データ(複数の有色画像データ)における輝度バランスが照射光の色を表す輝度バランス(既知)と大きく異なる(第4条件の判別結果)場合、その位置の画像は金属色であり、前記第1正反射画像データの輝度を選択すればよいことを確定できる。
また、前記第1正反射画像データにおける輝度が、前記拡散反射光画像データにおける輝度に対して相対的に低い場合(第1条件の判別結果)、その位置の画像は非金属色であり、前記拡散反射画像データの輝度を選択すればよいことを確定できる。
従って、上記構成により、前記第1条件及び前記第4条件の判別によって全位置について金属色又は非金属色のいずれの画像であるかが確定した場合に、前記第2正反射光データの取得処理をスキップすることができ、画像読取り処理を高速化できる。
また、本発明は、さらに、次の(7)〜(10)に示す構成要素を有するものとして構成されればなお好適である。
(7)1又は複数の種類のホログラム画像について、そのホログラム画像に照射した光の正反射光に基づく第1ホログラム画像データとそのホログラム画像に照射した光の複数方向への拡散反射光各々に基づく複数の第2ホログラム画像データとが対応付けられて予め記憶されたホログラム画像記憶手段から、前記第1ホログラム画像データを取得する第1ホログラム画像データ取得手段(又は同手順)。
(8)前記第1選択式読取画像データ編成手段(又は同手順)により前記第1正反射画像データの輝度が選択された領域(以下、金属色領域という)の前記第1正反射画像データが、前記第1ホログラム画像データ取得手段により取得された前記第1ホログラム画像データと一致するか否かの判別及び一致する場合の前記金属色領域の画像の向きの特定を行う第1ホログラム画像判別手段(又は同手順)。
(9)前記ホログラム画像記憶手段から、前記第1ホログラム画像判別手段(又は同手順)の判別結果に対応する種類及び向きの前記第2ホログラム画像データを取得する第2ホログラム画像データ取得手段(又は同手順)。
(10)前記金属色領域の前記拡散反射画像データが、前記第2ホログラム画像データ取得手段(又は同手順)により取得された前記第2ホログラム画像データと一致するか否かを判別する第2ホログラム画像判別手段(又は同手順)。
さらに、上記(7)〜(10)の構成要素に加えて、次の(11)に示す構成要素を有するものが考えられる。
(11)前記第2ホログラム画像判別手段(又は同手順)により前記金属色領域の前記拡散反射画像データが前記第2ホログラム画像データと一致すると判別された場合に、画像データの処理(例えば、印刷処理や外部送信処理等)を制限するデータ処理制限手段(又は同手順)。
前述したように、ホログラムに照射した光の正反射光に基づく画像データは、ホログラムが有する特徴的な模様や影等が表れないものの、その輪郭や凹凸により形成された模様等、ある程度の識別性を有する像が表れる画像データとなる。しかも、その画像データ(第1正反射画像データ)の内容は、光の照射方向によって変化しない。このため、正反射光に基づく画像データ(前記第1正反射画像データ及び前記第1ホログラム画像データ)を用いたパターンマッチング(前記第1ホログラム画像判別手段の処理)により、予め登録されたホログラム画像の中から、被読取対象物に形成されているホログラム画像と一致し得るもの及びその向きを絞り込むことができる。これにより、画像読取り装置において、前記要偽造防止物に形成されたホログラムの画像認識を行う場合、読み取った画像データと、予め登録された全ての向きのホログラムの画像データ(前記第2ホログラム画像データ)それぞれとのパターンマッチングを網羅的に行う必要がなくなり、処理負荷を小さくすることができる。
また、本発明は、さらに、次の(12)及び(13)に示す構成要素を有するものとして構成されればなお好適である。
(12)表面に複数層の光透過性の被膜が形成された多層皮膜形成物(CDがその典型例)の表面に画像が形成された前記被読取対象物を画像の読取り対象とする第1モードとそれ以外の前記被読取対象物を画像の読取り対象とする第2モードとのいずれかを選択するモード選択手段(又は同手順)。
(13)前記モード選択手段(又は同手順)により前記第1モードが選択された場合に、画像上の各位置について、前記第1条件判別手段(又は同手順)の判別結果に基づいて前記拡散反射画像データの輝度と前記第1正反射画像データの輝度とのいずれかを選択することにより、前記読取画像データを編成する第2選択式読取画像データ編成手段(又は同手順)。
CDなどの多層皮膜形成物の表面(多層皮膜が露出している部分)にほぼ垂直に光を照射した場合、その光のほとんどは、複数の皮膜層の境界面それぞれにおいてほぼ同一方向(照射面にほぼ垂直の方向)に正反射するため、その正反射光に基づく画像データには干渉縞が表れない。従って、前記第2選択式読取画像データ編成手段(又は同手順)により読取画像データを編成すれば、前記第1正反射画像データの輝度が高い位置(多層皮膜が露出している位置)についてはその輝度が、そうでない位置(現像剤による画像が形成された位置)については前記拡散反射画像データの輝度が選択される。その結果、多層皮膜形成物の画像を読み取った場合に、ユーザが意図しない干渉縞像が表れない高画質の画像データが得られる。
本発明によれば、被読取対象物(原稿)に、金属色の画像が形成されている場合、画像形成領域一帯の光沢性が高い場合(画像の上に透明テープが貼付されている場合や写真紙である場合など)と、それ以外の場合とのそれぞれについて、高画質の画像データを得ることができる。
また、画像読取り装置により、前記要偽造防止物に形成されたホログラムの画像認識を行う場合、読み取った画像データと、予め登録された全ての向きのホログラムの画像データそれぞれとのパターンマッチングを網羅的に行う必要がなくなり、処理負荷を小さくすることができる。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに、図1は本発明の実施の形態に係る画像読取り装置の一例である複写機Xの主要部の概略構成を表す断面図、図2は複写機Xの制御部周辺の概略構成を表すブロック図、図3は複数の色のパッチ画像が形成された原稿画像イメージとその拡散反射光及び正反射光を読み取って得た画像データの出力イメージとを模式的に表した図、図4は複写機Xにおける金属色モード選択時の複写処理の手順を表すフローチャート、図5は複写機Xにおける画像データ出力制御処理の手順を表すフローチャート、図6は複写機XにおけるCDモード選択時の複写処理の手順を表すフローチャート、図7は複写機Xが参照する登録モノグラム画像情報のデータ構成の一例を表す図、図8は各種原稿について拡散反射光に基づく画像データ及び正反射光に基づく画像データをグラフ化した図、図9〜図13は各種原稿について光の照射強度を変化させた場合の正反射光に基づく画像データをグラフ化した図、図14は各種原稿について正反射光に基づく画像データにおける各色の輝度バランスを表形式で表した図、図15はCDについて拡散反射光に基づく画像データ及び正反射光に基づく画像データをグラフ化した図、図16は正反射光に基づくホログラムの像と拡散反射光に基づくホログラムの像とを模式的に表した図である。
まず、図1及び図2を用いて、本発明の実施の形態に係る画像読取り装置の一例である複写機Xの構成について説明する。
複写機Xは、プラテンガラス11上に載置された原稿10に照射された光が所定の反射方向C(原稿面に垂直な方向から微小角度α3(>0)の方向、即ち、原稿面に対して斜め方向)へ反射する反射光を所定位置(CCD部50の位置)へ導く第1ミラー31、第2ミラー32及び第3ミラー33(前記反射側導光手段の一例)と、これら各ミラー31〜33によって導かれた光を集光する結像レンズ40と、該レンズ40によって集光された光を入力するCCD(Charge Coupled Device)部50とを具備している。
結像レンズ40によりCCD部50に入力された光は、CCD部50(光電変換手段の一例)が内蔵するカラーラインセンサ51上で結像される。このカラーラインセンサ51は、結像レンズ40からの光をR、G、B3色のアナログの電気信号に変換する(光電変換する)ものである。そして、このアナログ電気信号は、CCD部50が備えるA/D変換部52によってデジタルの画像データに変換される。即ち、CCD部50を通じて取得される各画像データは、R、G、B3色の有色画像データにより構成される。
さらに、複写機Xは、原稿10に光を照射する光源(例えば、白色光源)として第1光源21及び第2光源22(ハロゲンランプ、キセノンランプ、蛍光灯、LEDなどの露光ランプ)の2つの光源と、その一方の第2光源22から原稿10への光路の途中に設けられた光量調節手段23とを具備している。
第1光源21は、原稿10に対して所定の第1の照射方向A1(原稿面に垂直な方向から角度α0の方向)から光を照射するものであり、第2光源22は、それとは異なる第2の照射方向A2(原稿面にほぼ垂直の方向(垂直方向から微小角度α2の方向))から原稿10に光を照射するものである。また、各光源21、22は、同一種類の光源であり、それらの光の波長は同じである。
光量調節手段23は、例えば、液晶シャッタ等からなり、第2の照射方向A2の光路における光(照射光)の通過量を調節(即ち、前記照射方向A2における原稿への照射光の強さを調節)するものである。
ここで、光量調節手段23は、原稿10に対する第2の照射方向A2の照射光の強度を第1の照射方向A1の照射光の強度よりも十分に弱い強度である第1強度と、その第1強度よりもさらに弱い第2強度との2段階に調節する(切り替える)ために用いられる。
ここで、第1強度(後述する基準状態の強度)は、原稿10に対する第2の照射方向A2の照射光を、それをほとんど正反射させる金属色の面(後述する第2基準板1bの鏡面)に照射したときにCCD部50を通じて得られる輝度が、オーバーフローしない程度の十分に高い輝度(例えば、0〜255の範囲における252の輝度)となるように調節された強度である。例えば、原稿10への照射光の強度が、第1光源21による照射強度と、第2光源22による第1強度とで、1:(1/10)〜(1/20)程度の比となるように設定される。
なお、第1光源21側にも同様の光量調節手段(不図示)を設ければ、第1及び第2の照射方向A1、A2それぞれからの照射光の強さをより柔軟に調節できる。
各光源21、22、光量調節手段23及び第1ミラー31はユニット化されて第1走査ユニット30aを、第2及び第3のミラー32、33はユニット化されて第2走査ユニット30bをそれぞれ構成し、各走査ユニット30a、30bは、原稿10に沿って(即ち、前記プラテンガラス11に沿って)所定の副走査方向(図1の紙面に向かって左右方向)に移動可能に構成されている。
第1の照射方向A1は、反射方向Cへの反射光が拡散反射光となるように、即ち、第1の照射方向A1の光の正反射方向Bと反射方向Cとが比較的大きく異なる(例えば、約40°異なる)方向となるように設定されている。これにより、第1の照射方向A1から原稿10に光が照射された場合、主としてその拡散反射光のみが各ミラー31〜33によってCCD部50へ導かれることになる。
一方、第1の照射方向A1の角度α2(微小角度)と反射方向Cの角度とは、原稿10面に垂直な方向に対してほぼ対称(α2≒α3)となるよう構成されている。これにより、第2の照射方向A2から原稿10に光が照射された場合、主としてその正反射光が各ミラー31〜33によってCCD部50へ導かれることになる。
以下、原稿10に対して第1光源21による第1の照射方向A1の光照射を行うことを第1露光という。同様に、原稿10に対して第2光源22による第2の照射方向A2の光照射を行うことを第2露光という。
さらに、前記第1露光によって得られる画像データ、即ち、原稿10からの拡散反射光に基づいて得られる画像データを、以下、拡散反射画像データという。
また、前記第2露光によって得られる画像データ、即ち、原稿10からの正反射光に基づいて得られる画像データのうち、光量調節手段23によって前記第2露光の光照射強度を前記第1強度及びそれより弱い前記第2強度の各々に設定して得られる画像データ各々を、以下、第1正反射画像データ及び第2正反射画像データという。また、正反射光に基づく画像データを総称して、正反射画像データという。
複写機Xは、原稿10をプラテンガラス11上に静止させ、第1及び第2の走査ユニット30a、30bを移動させて画像を読取る光学系移動方式と、第1及び第2の走査ユニット30a、30bを所定位置に静止させ、原稿10を搬送させながら原稿画像を読取る原稿移動方式とのいずれの方式でも原稿の画像を読取ることが可能である。ここでは、前記光学系移動方式について説明する。
光学系移動方式では、プラテンガラス11の下側において、第1走査ユニット30aが、プラテンガラス11に沿って平行に一定速度Vで移動しながら原稿10を照明する。そして、原稿10からの前記反射方向Cへ反射する反射光が、第1走査ユニット30aに追随(連動)してV/2の速度で移動する第2走査ユニット30bにより、CCD部50に導かれる。第2走査ユニット30bは、ワイヤ等によるリンク機構によって第1走査ユニット30aと連動するよう構成されている。
複写機Xは、結像レンズ40及びCCD部50を固定する構成であるが、これに限るものでなく、例えば、各光源21、22、結像レンズ40及びCCD部50をユニット化して構成した縮小読取光学系又は等倍読取光学系のユニットを所定速度Vで走査させる構成であってもよい。
また、プラテンガラス11に沿った所定の基準位置には、主走査方向に伸びて形成された第1基準板1aと第2基準板1bとが設けられている。
第1基準板1aは、その下側(第1光源21が存在する側)に均一の白色や淡い彩色(淡い黄色など)の平面が形成された板状の部材である。この第1基準板1aは、前記第1露光の基準状態を調節するために用いられる。
また、第2基準板1bは、その下側(第2光源22が存在する側)に平面状の鏡面が形成された板状の部材である。この第2基準板1bは、前記第2露光の基準状態を調節するために用いられる。具体的には、制御部60が、以下のような処理が実行されるよう制御することにより各露光の基準状態の調節が行われる。
第1露光の基準状態を調節する場合、まず、制御部60は、第1走査ユニット30aを第1基準板1aに対向する位置に移動させた状態で、第1光源21の光を第1基準板1aに照射させることにより、CCD部50を通じて1ライン分の画像データを得る。
さらに、制御部60は、得られた1ライン分の画像データの各輝度が、オーバーフローしない予め定められた輝度(例えば、0〜255の輝度範囲における252の輝度)となるように、CCD部50の感度を調節する。これにより、原稿10に対して第1露光を行った場合に、前記拡散反射画像データの輝度がオーバーフローしない状態(基準状態)となるよう、CCD部50の感度が調節される。
同様に、第2露光の基準状態を調節する場合、まず、制御部60は、第2走査ユニット30aを第2基準板1bに対向する位置に移動させた状態で、第2光源20の光を第2基準板1bに照射させることにより、CCD部50を通じて1ライン分の画像データを得る。
さらに、制御部60は、得られた1ライン分の画像データの各輝度が、オーバーフローしない予め定められた輝度(例えば、0〜255の輝度範囲における252の輝度)となるように、光量調節手段23における光透過量の調節(原稿10への光照射強度の調節)と、CCD部50の感度調節とを行う。例えば、1ライン分の輝度のうち、その最大輝度が予め定められた輝度となるよう光量調節手段23の光透過量を調節し、1ライン分の各輝度がその最大輝度と一致するように、CCD部50の感度を調節する。これにより、原稿10に対して第2露光を行った場合に、前記第1正反射画像データの輝度がオーバーフローしない状態(基準状態)となるよう調節される。
以上に示したように、複写機Xは、原稿10(表面に画像が形成された被読取対象物)に第1光源21の光を照射したときの原稿10からの拡散反射光、と第2光源22の光を照射したときの原稿10からその表面にほぼ垂直の方向Cへの正反射光との各々をCCD部50に導くことにより、各反射光の輝度分布を表す画像データ(拡散反射画像データ及び正反射画像データ)をCCD部50を通じて取得し、その取得画像データに基づいて出力対象となる読取画像データを得る画像読取り装置の一例である。
ここで、制御部60は、原稿10に第1露光を行ったときの拡散反射画像データの取得処理と、第2露光を前記第1強度で行ったときの第1正反射画像データの取得処理と、第2露光を第1強度よりも弱い前記第2強度で行ったときの第2正反射画像データの取得処理との切り替え制御を行う(画像データ取得制御手段の一例)。
また、複写機Xは、原稿からの画像を読み取って複写する複写処理のモードとして、通常モードと、金属色モードと、CDモードとの3種類のモードの切り替えが可能に構成されている。
通常モードとは、従来の一般的な複写モードであり、いわゆる普通紙の原稿から通常のモノクロ若しくはカラーの画像(金属色以外の画像)を読み取り、その読取画像データを得て印刷するモードである。この通常モードでは、複写機Xは、前記第1露光(第1光源21による露光)によってCCD部50を通じて前記拡散反射画像データを取得し、その拡散反射画像データを原稿10からの読取画像データとする。
金属色モードとは、金属色の画像が形成されている原稿から画像を読み取り、その金属色の画像が正しく現れる画像データを得て印刷するモードである。この金属色モードでは、複写機Xは、前記第1露光に加え、必要に応じてさらに前記第2露光を行うことにより、前記拡散反射画像データと、前記第1正反射画像データ及び前記第2正反射画像データとを取得し、それら画像データに基づいて原稿10からの読取画像データを編成する。
CDモードとは、CD(コンパクトディスク)等の多層皮膜形成物からその表面に形成された画像(CDジャケットがその典型例)を読み取り、その読取画像データを得て印刷するモードである。このCDモードでは、複写機Xは、前記第1露光と前記第2露光とを行うことにより、前記拡散反射画像データと前記第1正反射画像データとを取得し、それら画像データに基づいて原稿10からの読取画像データを編成する。
なお、金属色モード及びCDモードにおける処理の詳細については後述する。
図2は、複写機Xの制御部周辺の概略構成を表すブロック図である。
複写機Xは、CPU、ROM、RAM等(不図示)を備えて所定のプログラムを実行することにより、各種制御を行う制御部60を備えている。この制御部60は、前述した第1走査ユニット30a及びCCD部50の他、位置検出器61、駆動モータ62、液晶タッチパネル等からなる操作・表示部63、印刷部64、画像処理部65及びハードディスクドライブ68(以下、HDDという)と接続されている。
制御部60は、位置検出器61(センサ)によって検出された第1走査ユニット30aの位置フィードバックしながら、第1走査ユニット30の位置を移動させるための駆動源である駆動モータ62を制御する。さらに制御部60は、第1走査ユニット30aにおける光量調節手段23の光の通過量制御(前記第2露光における光照射強度の制御)や、各光源21、22の点灯/消灯(ON/OFF)制御、操作・表示部63を通じた操作入力情報の入力、印刷部64の制御等、当該複写機X全体の各種制御を行う。
さらに、制御部60は、操作・表示部63を通じて入力される操作入力情報に従って、当該複写機Xの動作モードを、前記通常モード(第2モードの一例)と、前記金属色モード(第2モードの一例)と、前記CDモード(第1モードの一例)との3種類の中から選択する(動作モードを切り替える)処理を実行する(モード選択手段の一例)。金属色モード及びCDモードそれぞれにおける処理の詳細については後述する。
また、画像処理部65は、CCD部50により生成された画像データを画像メモリ66に一時記憶し、所定の演算処理部67によって各種画像処理を行い、その処理後の画像データに基づいて、印刷部64が記録紙への画像の印刷(画像形成)を行う。その他、画像処理部65は、演算処理部67により、2つの画像データが一致するか否かを判別するパターンマッチング処理を実行する。
また、HDD68には、制御部60によって参照或いは記録される各種のデータが記憶される。そのデータには、後述する登録ホログラム画像情報が含まれる。登録ホログラム画像情報は、例えば、紙幣やクレジットカード等、偽造防止が極めて重要である物(前記要偽造防止物)の一部に印刷されている特定のホログラムに関する情報であり、その特定のホログラムの画像データを含む情報である。その詳細については後述する。
次に、図8〜図13に示すグラフ及び図14を参照しつつ、7種類の原稿(原稿A〜原稿F)各々について複写機Xにおいて取得される画像データの特性について説明する。ここで、原稿A〜原稿Fは、それぞれ以下のような原稿である。
原稿A:光沢性をほとんど有さないGRAY75%の色のつや消し用紙。
原稿B:鏡(均一な銀色の金属平面)。
原稿C:純金(均一な金色の金属平面)。
原稿D:金色の折り紙。
原稿E:光沢性をほとんど有さないGRAY75%の色のつや消し用紙の表面に透明テープ(透明のセロファンテープ)が貼付されたもの。
原稿F:光沢性が高いGRAY75%の色の写真用紙。
即ち、原稿E及び原稿Fが、画像形成領域一帯の光沢性が高い原稿の一例である。
また、図8〜図13において、縦軸は輝度を表し、正方形の印は正反射光に基づく画像データの輝度(第1正反射画像データ又は第2正反射画像データの輝度)、正三角形の印は拡散反射画像データの輝度を表す。ここで、光の強度は、R(赤)の画像データの輝度、G(緑)の画像データの輝度及びB(青)の画像データの輝度を、0.298912(R):0.586611(G):0.114478(B)で加重平均して得られる輝度(モノクロ画像データの輝度に換算した輝度)である。
まず、図8について説明する。図8は、7種類の原稿(原稿A〜原稿F)各々について、拡散反射光に基づく画像データ(拡散反射画像データ)及び第1正反射画像データ(正反射光に基づく画像データ)をグラフ化した図である。
図8に示されるように、原稿A(つや消し用紙)では、第1正反射画像データの輝度は、拡散反射画像データの輝度に比べて十分に低い。これに対し、原稿B〜原稿Fでは、第1正反射画像データの輝度は、拡散反射画像データの輝度に比べて高い。もちろん、画像の色(濃度)によって輝度の絶対値は変動し得るが、拡散反射画像データの輝度が、第1正反射画像データの輝度に対して所定レベル以上(例えば、拡散反射画像データの輝度≧第1正反射画像データの輝度)であれば、その画像は非金属色であると判断でき、拡散反射画像データの輝度を読取画像データの輝度として採用すればよいことがわかる。
一方、第1正反射画像データの輝度が、拡散反射画像データの輝度に対して一定レベル以上である場合、原稿B〜原稿Dのように、第1正反射画像データの輝度を読取画像データの輝度として採用すべき金属色の原稿である場合と、原稿E(透明テープ貼付)や原稿F(写真用紙)のように、拡散反射画像データの輝度を読取画像データの輝度として採用すべき原稿である場合(図8において破線で囲んだもの)とが存在する。
従って、第1正反射画像データの輝度と拡散反射画像データの輝度との比較のみに基づいていずれの輝度を採用するか(選択するか)を判別すると、原稿が原稿Eや原稿Fである場合に正しい(高画質の)読取画像データが得られない。
一方、図9〜図13は、各原稿(原稿B〜原稿F)について、原稿10に対する第2光源22の光照射強度を変化させた場合の正反射画像データ(正反射光に基づく画像データ)をグラフ化した図である。図9〜図13において、横軸は、第2光源22の光を原稿に前記第1強度で照射したときの原稿面における照度を基準(1.00)としたときの光の照射強度(原稿面における照度)の相対値を表す。即ち、光照射強度が1.00であるときの正反射画像データが、第1正反射画像データである。
図9〜図13からわかるように、画像形成領域一帯の光沢性が高い原稿E及び原稿F(図12、図13)では、金属色の原稿B〜原稿D(図9〜図11)に比べ、原稿に対する光の照射強度を弱めたときの正反射画像データの輝度の変化(減衰度合い)が特に大きい。
例えば、光の照射強度を基準(1.00)に対して0.14倍にした場合、金属色の原稿B〜原稿D(図9〜図11)では、正反射画像データの輝度は、0%〜20%程度しか減衰しないのに対し、画像形成領域一帯の光沢性が高い原稿E及び原稿F(図12、図13)では、60%程度減衰している。
従って、第1正反射画像データの輝度が、拡散反射画像データの輝度に対して一定レベル以上(例えば、第1正反射画像データの輝度>拡散反射画像データの輝度)である場合、その原稿に対する照射光の強度を弱めたときの輝度変化の程度を観測すれば、拡散反射画像データの輝度を採用すべき原稿E及び原稿Fと、第1正反射画像データの輝度を採用すべき金属色の原稿B〜原稿Dとを識別できることがわかる。
一方、図14は、各原稿(原稿B〜原稿F)について正反射画像データにおける各色(R、G、B)の輝度バランスを表形式で表した図である。
図14からわかるように、銀色(鏡)の原稿B及び画像形成領域一帯の光沢性が高い原稿E、Fでは、(R、G、B)の輝度バランスが均一である(即ち、白色光源である第2光源22の光とほぼ同一の輝度バランス)のに対し、銀色(鏡)の原稿Bを除く他の金属色の原稿C及び原稿Dでは、(R、G、B)の輝度バランスが不均一である(即ち、白色光源である第2光源22の光の色を表す輝度バランスと異なる)。
従って、第1正反射画像データの輝度が拡散反射画像データの輝度に対して一定レベル以上(例えば、第1正反射画像データの輝度>拡散反射画像データの輝度)である場合、第1正反射画像データにおける(R、G、B)の輝度バランスが、第2光源22の光の色を表す輝度バランスと異なれば、その原稿は銀色以外の金属色の原稿C及び原稿D(第1正反射画像データの輝度を採用すべき原稿)であると特定できることがわかる。
次に、図15に示すグラフを参照しつつ、原稿をCD(コンパクトディスク)とした場合にCD表面の各々異なる部分(部分A〜部分D)について、複写機Xにおいて取得される画像データの特性について説明する。図15において、部分A〜部分Dは、CDにおけるそれぞれ以下のような部分である。
部分A:銀色の多層皮膜の部分であって、干渉縞が存在しない部分。
部分B:銀色の多層皮膜の部分であって、干渉縞が存在する部分。
部分C:CD表面(銀色の多層皮膜の部分の表面)に黒色の画像が印刷された部分(黒色の現像剤の像が形成された部分)。
部分D:CD表面(銀色の多層皮膜の部分の表面)に赤色の画像が印刷された部分(赤色の現像剤の像が形成された部分)。
図15からわかるように、正反射画像データ 銀色の多層皮膜の部分(非画像形成部分)は、干渉縞の有無によって散乱反射画像データの輝度が多少上下するものの、散乱反射画像データの輝度に対する正反射画像データの輝度が比較的高い。
一方、CD表面に画像が形成された部分は、正反射画像データの輝度に対する散乱反射画像データの輝度が比較的高い。
従って、複写機XによってCDジャケットの画像を読み取る場合、拡散反射画像データの輝度と第1正反射画像データの輝度とを比較することにより、第1正反射画像データの輝度を読取画像データの輝度として採用すべき銀色の多層皮膜の部分と、拡散反射画像データの輝度を読取画像データの輝度として採用すべき画像印刷部分とを識別できる。
次に、図16を参照しつつ、複写機Xによりホログラムの画像を読み取った場合の画像データの特性について説明する。
図16は、正反射光に基づくホログラムの像と拡散反射光に基づくホログラムの像とを模式的に表した図である。ここで、図16(a)は、ホログラムをプラテンガラス11(原稿台)上で所定の向き(0度)から90度ずつ回転させて載置させた各状態において、第2光源22を照射したときの正反射光に基づく像を表す。また、図16(b)は、ホログラムをプラテンガラス11(原稿台)上で所定の向き(0度)から90度ずつ回転させて載置させた各状態において、第1光源21を照射したときの拡散反射光に基づく像を表す。
図16(b)に示すように、ホログラムに照射した光の拡散反射光に基づく像(拡散反射画像データの内容)は、光の照射方向に対するホログラムの向きに応じて、表れる模様や影等が全く異なる。
一方、図16(a)に示すように、ホログラムに照射した光の正反射光に基づく像(正反射画像データの内容)は、光の照射方向に対するホログラムの向きに関わらず、その向きが異なる以外は同一(像そのものが同一)である。即ち、正反射光に基づくホログラムの像は、そのホログラムの輪郭及びそのホログラム内に存在する凹凸や現像剤(インク等)に起因する像であり、その像には、金属箔の部分における光の拡散反射により生じるホログラム特有の模様や影(見る方向によって異なる模様や影)は表れない。
従って、ホログラムについては、予めそのホログラムに光を照射したときの正反射光に基づく画像データを1つ登録(記憶)しておき、その登録された画像データと、ある原稿について複写機Xにより得られた第1正反射画像データとのパターンマッチング(一致、不一致の画像認識処理)を行った場合に、両画像が一致しないことが確認されれば、その第1正反射画像データは、登録されたホログラムの画像を表す画像データではないといえる。
一方、登録されたホログラムの正反射光に基づく画像データと、ある原稿について複写機Xにより得られた第1正反射画像データとが、パターンマッチングにより一致することが確認されれば、その第1正反射画像データは、登録されたホログラムの画像を表す画像データである可能性があるといえる。さらに、そのパターンマッチングにおいて第1正反射画像データと一致するときの登録画像データの向き(パターンマッチングの処理において調整された向き)により、プラテンガラス11上に載置された原稿におけるホログラムの向きを特定できる。
複写装置Xは、図8〜図16に基づいて説明した特性に対応したデータ処理を行うことにより、金属色の画像が形成された原稿、画像の上に透明テープが貼付された原稿や写真紙原稿(画像形成領域一帯の光沢性が高い原稿)、画像が形成されたCD等の多層皮膜形成物などの様々な被読取対象物について、高画質の画像データを得るとともに、要偽造防止物に形成されたホログラムの画像認識処理の負荷を極力小さくするよう構成されている。以下、その内容について説明する。
まず、図4に示すフローチャートを参照しつつ、複写機Xにおける前記金属色モードが選択されているときの複写処理について説明する。以下、S1、S2、…は、処理手順(ステップ)の番号を表す。図4に示す処理は、利用者により、予め操作・表示部63を通じて前記金属モードが選択され、プラテンガラス11上に原稿10が載置された状態で、操作・表示部63から所定の読み取り開始操作がなされたときから開始される。
[ステップS1]
まず、前記読取り開始操作がなされると、制御部60は、前述した要領で前記第1基準板1aに第1光源21の光を照射することにより、前記第1露光を基準状態に調節する処理を実行する(S1)。これにより、原稿10に対して第1露光を行った場合に、前記拡散反射画像データの輝度がオーバーフローしない状態(基準状態)となるよう、CCD部50の感度が調節される。
[ステップS2]
次に、制御部60は、原稿10に第1露光を行うことによって前記拡散反射画像データを取得する処理を実行する(S2)。
具体的には、制御部60は、第1光源21及び駆動モータ62を制御することにより、第1露光を行いつつ予め設定された原稿10の画像読取り範囲全体について第1走査ユニット30aを走査させ、CCD部50を通じて前記拡散反射画像データを取得し、これを画像メモリ66に記憶させる。このとき、第2光源22は消灯(OFF)状態とする。なお、図4には、拡散反射画像データのことを「第1データ」と記し、そのデータを構成する各輝度を「第1輝度」と記している。
[ステップS3]
次に、画像処理部65は、ステップS2で取得した拡散反射画像データ(第1データ)の全ての画素各々(画像上の各位置)について、その輝度が所定の設定輝度以上であるか否か(以下、条件Aという)の判別を行う(S3)。ここで、画像処理部65は、条件Aが成立した画素(位置)については、その輝度(拡散反射画像データの輝度)を、原稿10からの読取画像データの輝度として採用する(選択する)ことを確定させる(S3、第3条件判別手段の一例)。ここで、設定輝度は、例えば0〜255の範囲における200程度の比較的高い輝度である。なお、条件Aが、散反射画像データの輝度と予め定められた設定輝度との比較に基づく第3条件の一例である。
図8に示したグラフからわかるように、金属色の画像(原稿)を読み取った場合の拡散反射画像データの輝度は、いずれもその絶対値が比較的小さい。従って、このステップS3の処理のように、拡散反射画像データの輝度が高い場合、その画素(位置)の画像は、拡散反射画像データの輝度を採用すべき非金属色の画像であると確定できる。
[ステップS4]
次に、画像処理部65は、ステップS3の処理の結果、全ての画素(全位置)について、拡散反射画像データの輝度が、原稿10からの読取画像データの輝度として選択(採用)されたことが確定したか否かを判別する(S4)。
ここで、全ての画素について、拡散反射画像データの輝度を選択することが確定している場合、もはや正反射画像データを取得する必要はないため、制御部60は、正反射画像データの取得に関するステップS5〜S13の処理をスキップし、処理を後述するステップS14へ移行させる。
一方、ステップS3の処理の結果、1つ以上の画素について、拡散反射画像データの輝度を選択することが確定していない場合、制御部60は、処理を次のステップS5へ移行させる。
[ステップS5、S6]
ステップS5では、制御部60は、前述した要領で前記第2基準板1bに第2光源22の光を照射することにより、前記第2露光を基準状態に調節する処理を実行する(S5)。これにより、原稿10に対して第2露光を行った場合に、金属色の画像の部分においても前記正反射画像データの輝度がオーバーフローしない状態(基準状態)となるように、光量調節手段23の光透過度合い及びCCD部50の感度が調節される。
次に、制御部60は、原稿10に基準状態での第2露光を行うことによって前記第1正反射画像データを取得する処理を実行する(S6)。
具体的には、制御部60は、第2光源22及び駆動モータ62を制御することにより、第2露光を行いつつ予め設定された原稿10の画像読取り範囲全体について第1走査ユニット30aを走査させ、CCD部50を通じて第1正反射画像データを取得し、これを画像メモリ66に記憶させる。このとき、第1光源21は消灯(OFF)状態とする。なお、図4には、第1正反射画像データのことを「第2データ」と記し、そのデータを構成する各輝度を「第1輝度」と記している。
[ステップS7]
次に、画像処理部65は、全ての画素のうち輝度の選択が確定していない画素(未確定位置)各々について、ステップS2で取得した拡散反射画像データの輝度(第1輝度)が、ステップS6で取得した第1正反射画像データの輝度(第2輝度)に対して一定レベル以上であるか否か(以下、条件Bという)の判別を行う(S7)。ここで、画像処理部65は、条件Bが成立した画素(位置)については、第1輝度(拡散反射画像データの輝度)を、原稿10からの読取画像データの輝度として採用する(選択する)ことを確定させる(S7、第1条件判別手段の一例)。例えば、条件Bは、「第1輝度≧第2輝度」である。なお、条件Bが、拡散反射画像データと第1正反射画像データとの輝度比較に基づく第1条件の一例である。
図8に示したグラフからわかるように、金属色の画像(原稿)を読み取った場合の第1正反射画像データの輝度は、いずれも拡散反射画像データの輝度に対して比較的高い輝度となる。従って、このステップS7の処理のように、第1正反射画像データの輝度に対する拡散反射画像データの輝度が一定レベル以上である場合、その画素(位置)の画像は、拡散反射画像データの輝度を採用すべき非金属色の画像であると確定できる。
[ステップS8]
次に、画像処理部65は、ステップS3及びS7の処理の結果、全ての画素(全位置)について、拡散反射画像データの輝度が、原稿10からの読取画像データの輝度として選択(採用)されたことが確定したか否かを判別する(S8)。
ここで、全ての画素について、拡散反射画像データの輝度を選択することが確定している場合、もはや他の条件の判別や前記第2正反射画像データの取得を行う必要はないため、制御部60は、他の条件判別及び第2正反射画像データの取得に関するステップS9〜S13の処理をスキップし、処理を後述するステップS14へ移行させる。
一方、ステップS3及びS7の処理の結果、1つ以上の画素について、拡散反射画像データの輝度を選択することが確定していない場合、制御部60は、処理を次のステップS9へ移行させる。
[ステップS9]
ステップS9では、画像処理部65は、全ての画素のうち輝度の選択が確定していない画素(未確定位置)各々について、ステップS6で取得した第1正反射画像データ(第2データ)を構成するR、G、Bの各色の画像データ(有色画像データ)相互の輝度バランスが、第2光源22の光の色と異なる色(着色された状態)を表す輝度バランスとなっているか否か(以下、条件Cという)の判別を行う(S9)。ここで、画像処理部65は、条件Cが成立した画素(位置)については、第2輝度(第1正反射画像データの輝度)を、原稿10からの読取画像データの輝度として採用する(選択する)ことを確定させる(S9、第4条件判別手段の一例)。ここで、第2光源22が白色光源である場合の条件Cは、例えば、R、G、Bの各輝度相互間の最大差(絶対値)が、予め設定された輝度差以上であることを条件とする。なお、条件Cが、第1正反射画像データを構成する複数の有色画像データ相互の輝度バランスに基づく第4条件の一例である。
図14に示したデータからわかるように、第1正反射画像データの輝度(第2輝度)が拡散反射画像データの輝度(第1輝度)に対して一定レベル以上(条件Bが不成立)である場合、第1正反射画像データにおける(R、G、B)の輝度バランスが、第2光源22の光の色を表す輝度バランスと異なれば、その画素は、銀色以外の金属色の画像部分(前記原稿C及び原稿Dに相当)、即ち、第1正反射画像データの輝度を採用すべき部分であるといえる。従って、このステップS9の処理のように、拡散反射画像データの輝度に対する第1正反射画像データの輝度が一定レベル以上である(条件Bが不成立である)場合であって、第1正反射画像データの(R、G、B)の輝度バランスが光源の色に対して着色した状態であれば、その画素(位置)の画像は、第1正反射画像データの輝度を採用すべき金属色(但し、銀色以外)の画像であると確定できる。
[ステップS10]
次に、画像処理部65は、ステップS3、S7及びS9の処理の結果、全ての画素(全位置)について、拡散反射画像データ又は第1正反射画像データのいずれかの輝度が、原稿10からの読取画像データの輝度として選択(採用)されたことが確定したか否かを判別する(S10)。
ここで、全ての画素について、いずれの輝度を選択するかが確定している場合、もはや前記第2正反射画像データの取得を行う必要はないため、制御部60は、第2正反射画像データの取得に関するステップS11〜S13の処理をスキップし、処理を後述するステップS14へ移行させる。
一方、ステップS3、S7及びS9の処理の結果、1つ以上の画素について、いずれの輝度を選択するかが確定していない場合、制御部60は、処理を次のステップS11へ移行させる。
[ステップS11、S12]
ステップS11では、制御部60は、前記第2露光の強度が、ステップS5で調節された基準状態よりもさらに弱い前記第2強度まで減衰させるように光量調節手段23を調節し(S11)、その上で、ステップS6と同様に、原稿10に前記第2強度での第2露光を行うことによって前記第2正反射画像データを取得する処理を実行する(S12)。ここで、図9〜図13に示すグラフから、第1強度に対する第2強度の比(原稿における照度の比)を、例えば、0.15〜0.10程度とすることが考えられる。なお、図4には、第2正反射画像データのことを「第3データ」と記し、そのデータを構成する各輝度を「第3輝度」と記している。
[ステップS13]
次に、画像処理部65は、全ての画素のうち輝度の選択が確定していない画素(未確定位置)各々について、ステップS6で取得した第1正反射画像データの輝度(第2輝度)と、ステップS12で取得した第2正反射画像データの輝度(第3輝度)とを比較し、それらの輝度の差異が所定の差異以上であるか否か(以下、条件Dという)の判別を行う(S13)。ここで、画像処理部65は、条件Dが成立した画素(位置)については、第2輝度(第1正反射画像データの輝度)を、条件Dが成立しなかった画素については、第1輝度(拡散反射画像データの輝度)を、原稿10からの読取画像データの輝度として採用する(選択する)ことを確定させる(S13、第2条件判別手段の一例)。ここで、条件Dは、例えば、第1正反射画像データの輝度(第2輝度)に対する第2正反射画像データの輝度(第3輝度)の比が、予め設定された設定比未満であることを条件とする。あるいは、両輝度の差が所定レベル以上であることを条件Dとすることも考えられる。なお、条件Dが、第1正反射画像データと第2正反射画像データとの輝度比較に基づく第2条件の一例である。
図9〜図13に示したグラフからわかるように、第1正反射画像データの輝度(第2輝度)が拡散反射画像データの輝度(第1輝度)に対して一定レベル以上(条件Bが不成立)である場合、第1正反射画像データの輝度(第2輝度)と第2正反射画像データの輝度(第3輝度)との差異が大きければ、その画素は、画像形成領域一帯の光沢性が高い部分(透明テープの貼付部や写真紙の部分)、即ち、拡散反射画像データの輝度を採用すべき部分であるといえる。
一方、第1正反射画像データの輝度(第2輝度)が拡散反射画像データの輝度(第1輝度)に対して一定レベル以上(条件Bが不成立)である場合、第1正反射画像データの輝度(第2輝度)と第2正反射画像データの輝度(第3輝度)との差異が比較的小さければ、その画素は、金属色の部分、即ち、第1正反射画像データの輝度を採用すべき部分であるといえる。
従って、このステップS13の処理のように、拡散反射画像データの輝度に対する第1正反射画像データの輝度が一定レベル以上である(条件Bが不成立である)場合であって、第1正反射画像データの輝度(第2輝度)と第2正反射画像データの輝度(第3輝度)との輝度が大きい場合には、その画素(位置)の画像は、散乱反射画像データの輝度を採用すべき画像であると確定でき、そうでなければ、第1正反射画像データの輝度を採用すべき金属色の画像であると確定できる。
[ステップS14、S15]
次に、画像処理部65は、条件A〜条件Dの判別結果に基づく輝度選択処理(ステップS3、S7、S9及びS13)により選択(採用)が確定した拡散反射画像データ又は第1正反射画像データのいずれかの輝度を各画素(位置)ごとに採用することにより、出力対象となる読取画像データを編成する(S14、第1選択式読取画像データ編成手段の一例)。編成された読取画像データは、画像処理部65の画像メモリ66に記憶される。
最後に、制御部60及び画像処理部65は、編成された読取画像データに基づいて、後述する画像データ出力制御処理を実行し(S15)、その後、金属色モードにおける複写処理を終了させる。
画像データ出力制御処理は、編成された読取画像データに、紙幣やクレジットカードなどの前記要偽造防止物に形成されるホログラムを表す画像データが含まれるか否かを判別し、そのようなホログラムの画像データが含まれる場合に、その読取画像データの処理(ここでは、印刷処理)を制限し、そのようなホログラムの画像データが含まれていない場合にのみ、読取画像データに基づく処理(印刷処理)を実行するよう制御する処理である。
以上に示したように、制御部60(画像データ取得制御手段の一例)は、拡散反射画像データの取得処理(S2)の実行後、画像処理部65(第1選択式読取画像データ編成手段の一例)により、条件A(第3条件の一例)の判別処理(S3)の結果に基づいて、画像上の全ての位置(画素)について拡散反射画像データの輝度(第1輝度)を選択することが確定されなかった場合に、第1正反射画像データの取得処理(S6)が実行されるよう制御する。
これにより、条件Aの判別によって全領域の画像が非金属色の画像であることが確定した場合に、正反射画像データの取得処理(S6、S12)をスキップすることができ、画像読取り処理を高速化できる。
また、制御部60は、拡散反射画像データ及び第1正反射画像データの取得処理(S2、S6)の実行後、画像処理部65によるステップS9の処理により、条件Bの判別(S7)及び条件Cの判別(S9)の各結果に基づいて、画像上の全ての位置について拡散反射画像データの輝度と第1正反射画像データの輝度とのいずれを選択するかが確定されなかった場合に、第2正反射画像データの取得処理(S12)が実行されるよう制御する。
これにより、条件B及び条件Cの判別によって全位置について金属色又は非金属色のいずれの画像であるかが確定した場合に、第2正反射光データの取得処理(S12)をスキップすることができ、画像読取り処理を高速化できる。
続けて、図5に示すフローチャートを参照しつつ、画像データ出力制御処理(S15)の詳細(S21〜S35)について説明する。
[ステップS21、S22]
まず、画像処理部65は、ステップS14(図4)で編成された読取画像データにおける金属色の領域、即ち、第1正反射画像データの輝度が選択された画素により構成される一定の範囲を占める領域を抽出し(S21)、その抽出処理の結果、金属色の領域が抽出されたか(存在するか)否かを判別する(S22)。
ここで、制御部60は、金属色の領域が存在すると判別された場合は、処理を後述するステップS35へ移行させ、金属色の領域が存在しないと判別された場合は、処理を次のステップS23へ移行させる。
[ステップS23、S24]
ステップS23において、画像処理部65は、ステップS23で抽出された金属色の領域を1つ選択し(S23)、さらに、選択した金属色の領域の第1正反射画像データについて、以下に示すステップS24〜S30、S33、S34の処理を実行する。
まず、画像処理部65は、予めHDD68に記憶(登録)された登録ホログラム画像情報D10を参照し、その情報に含まれるホログラムの画像データである第1登録データd2を取得する(S24、第1ホログラム画像データ取得手段の一例)。
図7は、HDD68に記憶された登録ホログラム画像情報D10のデータ構成の一例を表す図である。
登録ホログラム画像情報D10は、紙幣やクレジットカードなどの前記要偽造防止物に形成される特定のホログラムに関する情報である。以下、この登録ホログラム画像情報D10への登録対象となった特定のホログラムのことを、登録ホログラムと称する。
図7に示すように、登録ホログラム画像情報D10は、1つ又は複数の登録ホログラム各々について、登録ホログラム各々を識別する登録名称d1と、登録ホログラムに照射した光の正反射光に基づく画像データである第1登録データd2(第1ホログラム画像データに相当)と、登録ホログラムに照射した光の複数の異なる方向への拡散反射光各々に基づく画像データである複数の第2登録データd3(第2ホログラム画像データに相当)とが対応付けられた情報である。なお、この登録ホログラム画像情報D10を予め記憶するHDD68が、ホログラム画像記憶手段の一例である。なお、登録ホログラム画像情報D10は、複写機Xが備える記憶部に記憶される他、例えば、複写機Xが通信可能な外部装置(ファイルサーバ等)の記憶部に記憶させておくことも考えられる。この場合、複写機Xは、制御部60及びNIC(Network interface card)等の通信手段を通じて、外部装置の記憶部から登録ホログラム画像情報D10を取得すればよい。
[ステップS25〜S27]
次に、画像処理部65は、ステップS23で選択された金属色の領域の第1正反射画像データが、ステップS24で取得された第1登録データd2(ホログラム画像データ)と一致するか否かの判別処理であるパターンマッチング処理を実行する(S25、第1ホログラム画像判別手段の一例)。ここで、金属色の領域の第1正反射画像データの向きと、第1登録データd2の向きとは一致しているとは限らないので、このパターンマッチング処理では、一方の画像データの向き(例えば、第1登録データd2の向き)を順次回転させながら、両画像の一致/不一致が判別される。
そして、画像処理部65は、ステップS25におけるパターンマッチング処理の結果、金属色の領域の第1正反射画像データと第1登録データd2とが同じ画像を表すものであるか否か(パターンマッチが成立したか否か)を判別する(S26)。
ここで、両画データが同じ画像を表すものではない(パターンマッチが不成立)と判別した場合、画像処理部65は、登録ホログラム画像情報D10にパターンマッチング処理を終了していない第1登録データが残っているか否かを判別し(S27)、残っていると判別した場合には、処理を前述したステップS24に戻す。これにより、画像処理部65により、次の新たな第1登録データd2について、前述したステップS24〜S26の処理が繰り返される。
また、画像処理部65は、登録ホログラム画像情報D10における全ての第1登録データd2について、パターンマッチが成立しないまま、金属色領域の第1正反射画像データとのパターンマッチング処理が終了した場合には、処理を後述するステップS32へ移行させる。
[ステップS28、S29]
一方、画像処理部65は、ステップS26において、金属色領域の第1正反射画像データと第1登録データd2とが同じ画像を表す(パターンマッチ成立)と判別した場合、両画像の内容が一致したときの第1登録データd2又は金属色領域の第1正反射画像データの向き(回転角度)に基づいて、第1正反射画像データの取得の際に、プラテンガラス11上において第1光源21の光の照射方向に対してどのような向きでホログラムが配置されたのか(ホログラムの向き)を特定する(S28、第1ホログラム画像判別手段の一例)。
さらに、画像処理装置65は、HDD68に記憶された登録ホログラム画像情報D10を参照し、ステップS24で取得した第1登録データd2に対応するものであって、ステップS28で特定したホログラムの向きに相当する第2登録データd3を取得する(S29、第2ホログラム画像データ取得手段の一例)。
[ステップS30〜S32]
次に、画像処理部65は、ステップS23で選択された金属色の領域の拡散反射画像データが、ステップS29で取得されたある向きの第2登録データd3(ホログラム画像データ)と一致するか否かの判別処理であるパターンマッチング処理を実行する(S30、第2ホログラム画像判別手段の一例)。ここで、金属色の領域の拡散反射画像データの向きと、ステップS29で取得した第2登録データd3の向きとは一致しているはずであるので、このパターンマッチング処理では、画像データの回転処理は行われない。
そして、画像処理部65は、ステップS30におけるパターンマッチング処理の結果、金属色の領域の拡散反射画像データと第2登録データd3とが同じ画像を表すものであるか否か(パターンマッチが成立したか否か)を判別する(S31)。
このステップS31において、両画像データが同じ画像を表すものではない(パターンマッチが不成立)と判別した場合、画像処理部65は、ステップS22において抽出した金属色の領域全てについてステップS23〜S31の処理が実行されたか否か(全ての金属色の領域について処理が終了したか否か)を判別する(S32)。ここで、全ての金属色の領域について処理が終了していないと判別した場合には、画像処理部65は、処理を前述したステップS23に戻す。これにより、画像処理部65により、次の新たな金属色の領域の画像データについて、前述したステップS23〜S31の処理が繰り返される。
[ステップS35]
一方、画像処理部65が、ステップS32において、ステップS21で抽出した全ての金属色の領域の画像データについて、第1正反射画像データ及び第1登録データd2と、拡散反射画像データ及び第2登録データd3との両方についてのパターンマッチが成立しないまま、登録ホログラム画像情報D10として登録された登録ホログラムの各画像データとのパターンマッチング処理が終了したと判別した場合には、制御部60が、ステップS35の処理を実行した後、当該画像データ出力制御処理を終了させる。
ステップS35では、制御部60は、印刷部64を制御することにより、ステップS14で編成された読取画像データに基づく印刷処理を実行する。
[ステップS33、S34]
また、画像処理部65が、ステップS31において、金属色領域の拡散反射画像データとステップS29で取得した第2登録データd3とが同じ画像を表すものである(パターンマッチが成立)と判別した場合には、制御部60が、ステップS33及びS34の処理を実行した後、当該画像データ出力制御処理を終了させる。
制御部60は、ステップS33において、ステップS14で編成された読取画像データ及びその関連データを当該複写機Xの記憶部から消去する(S33)。さらに、制御部60は、ステップ34において、登録ホログラムの画像が原稿に含まれるため、画像データの処理(印刷)が制限された旨を表すエラーメッセージを操作・表示部63を通じて出力する(S34)。このエラーメッセージには、例えば、原稿に含まれると判別された登録ホログラムの登録名称d1が含められる。
このように、制御部60は、ステップS30の処理により、金属色領域の拡散反射画像データが第2登録データd3(第2ホログラム画像データ)と一致すると判別された場合に、画像データの処理を制限する(S33、S34:データ処理制限手段の一例)。
前述したように、ホログラムに照射した光の正反射光に基づく画像データは、ホログラムが有する特徴的な模様や影等が表れないものの、その輪郭や凹凸により形成された模様等、ある程度の識別性を有する像が表れる画像データとなる。しかも、その画像データ(第1正反射画像データ)の内容は、光の照射方向によって変化しない。このため、正反射光に基づく第1正反射画像データと第1登録データd2とのパターンマッチング(S25)により、予め登録されたホログラム画像の中から、原稿10に形成されているホログラム画像と一致し得るもの及びその向きを絞り込むことができる。
そして、そのようにして絞り込まれた範囲内で、拡散反射光に基づく拡散反射画像データと第2登録データd3とのパターンマッチング(S30)を行うことにより、ホログラムの画像認識を場合に、散乱反射画像データと登録された全ての向きの第2登録データd3それぞれとのパターンマッチングを網羅的に行う必要がなくなり、処理負荷を小さくすることができる。
次に、図6に示すフローチャートを参照しつつ、複写機Xにおける前記CDモードが選択されているときの複写処理について説明する。図6に示す処理は、利用者により、予め操作・表示部63を通じて前記CDモードが選択され、プラテンガラス11上にCD(原稿の一例)が載置された状態で、操作・表示部63から所定の読み取り開始操作がなされたときから開始される。
[ステップS41〜S44]
まず、前記読取り開始操作がなされると、制御部60は、前述したステップS1と同様に、前記第1基準板1aに第1光源21の光を照射することにより、前記第1露光を基準状態に調節する処理を実行する(S41)。
さらに、制御部60は、前述したステップS2と同様に、原稿10に第1露光を行うことによって前記拡散反射画像データを取得する処理を実行する(S42)。
続けて、制御部60は、前述したステップS5と同様に、前記第2基準板1bに第2光源22の光を照射することにより、前記第2露光を基準状態に調節する処理を実行する(S43)。
さらに、制御部60は、原稿10に基準状態での第2露光を行うことによって前記第1正反射画像データを取得する処理を実行する(S44)。
[ステップS45]
次に、画像処理部65が、前述したステップS7と同様に、全ての画素(位置)各々について、前記条件B(ステップS42で取得した拡散反射画像データの輝度(第1輝度)が、ステップS44で取得した第1正反射画像データの輝度(第2輝度)に対して一定レベル以上であるか否か)の判別を行う(S45)。ここで、画像処理部65は、条件Bが成立した画素(位置)については、第1輝度(拡散反射画像データの輝度)を、条件Bが不成立の画素については、第2輝度(第1正反射画像データの輝度)を、原稿10からの読取画像データの輝度として採用する(選択する)ことを確定させる(S45、第1条件判別手段の一例)。例えば、条件Bは、「第1輝度≧第2輝度」である。
[ステップS46、S47]
次に、画像処理部65は、条件Bの判別結果に基づく輝度選択処理(ステップS45)により選択(採用)が確定した拡散反射画像データ又は第1正反射画像データのいずれかの輝度を各画素(位置)ごとに採用することにより、出力対象となる読取画像データを編成する(S46、第2選択式読取画像データ編成手段の一例)。編成された読取画像データは、画像処理部65の画像メモリ66に記憶される。
そして最後に、制御部60が、印刷部64を制御することにより、ステップS46で編成された読取画像データに基づく印刷処理を実行し(S47)、CDモード時の複写処理を終了させる。
前述したように、CDなどの多層皮膜形成物の表面にほぼ垂直に(図1におけるA2方向から)光を照射した場合、その光のほとんどは、複数の皮膜層の境界面それぞれにおいて、照射面にほぼ垂直の方向(図1におけるC方向)に正反射するため、その正反射光に基づく画像データには干渉縞が表れない。
従って、ステップS45において、第1正反射画像データの輝度が高い位置(多層皮膜が露出している位置)についてはその輝度を、そうでない位置(現像剤による画像が形成された位置)については拡散反射画像データの輝度を、読取画像データに採用する輝度として選択することにより、CDジャケットの画像を読み取った場合に、ユーザが意図しない干渉縞像が表れない高画質の画像データが得られる。
以上に示した複写機Xでは、第1露光と第2露光とにおいて、第1光源21と第2光源22とのいずれか一方のみを点灯させる例を示したが、本発明の実施形態は、これに限るものではない。
例えば、各光源21、22から原稿10への光路それぞれに光の通過/遮断を切り替えるシャッタを設け、このシャッタによって第1露光と第2露光とを切り替える構成も考えられる。
また、各光源21、22からの光路についても、特許文献2の図6に示されるような構成も考えられる。
また、前述した複写機Xでは、第1露光用の第1光源21と第2露光用の第2光源22とを個別に設けた例を示したが、本発明の実施形態は、これに限るものではない。
例えば、特許文献1の図1、図5及び図6の各々に示されるように、1つの光源の光を、ミラー等によって第1露光用の光路と第2露光用の光路とに個別に導くとともに、各光路に光の通過/遮断を切り替えるシャッタを設け、このシャッタによって第1露光と第2露光とを切り替える構成も考えられる。
また、前述した実施形態では、複写処理のモードとして、通常モードと金属色モードとCDモードとの3種類のモードを有する例を示したが、本発明の実施形態は、これに限るものではない。
例えば、金属色モードに相当する複写モードのみ、或いは、通常モードと金属色モードとのそれぞれに相当する2種類の複写モードのみを有する複写機として構成したもの等も考えられる。
また、前述した実施形態では、登録されたホログラムの画像が原稿の画像に存在する場合に、印刷処理を制限する例を示したが、この他、読み取られた画像データを外部装置に送信することや、外部メモリに書き込むこと等、他の様々なデータ処理を制限するよう構成されたものも考えられる。
本発明は、画像読取り装置への利用が可能である。
本発明の実施の形態に係る画像読取り装置の一例である複写機Xの主要部の概略構成を表す断面図。 複写機Xの制御部周辺の概略構成を表すブロック図。 複数の色のパッチ画像が形成された原稿画像イメージとその拡散反射光及び正反射光を読み取って得た画像データの出力イメージとを模式的に表した図。 複写機Xにおける金属色モード選択時の複写処理の手順を表すフローチャート。 複写機Xにおける画像データ出力制御処理の手順を表すフローチャート。 複写機XにおけるCDモード選択時の複写処理の手順を表すフローチャート。 複写機Xが参照する登録モノグラム画像情報のデータ構成の一例を表す図。 各種原稿について拡散反射光に基づく画像データ及び正反射光に基づく画像データをグラフ化した図。 所定の原稿Bについて光の照射強度を変化させた場合の正反射光に基づく画像データをグラフ化した図。 所定の原稿Cについて光の照射強度を変化させた場合の正反射光に基づく画像データをグラフ化した図。 所定の原稿Dについて光の照射強度を変化させた場合の正反射光に基づく画像データをグラフ化した図。 所定の原稿Eについて光の照射強度を変化させた場合の正反射光に基づく画像データをグラフ化した図。 所定の原稿Fについて光の照射強度を変化させた場合の正反射光に基づく画像データをグラフ化した図。 各種原稿について正反射光に基づく画像データにおける各色の輝度バランスを表形式で表した図。 CDについて拡散反射光に基づく画像データ及び正反射光に基づく画像データをグラフ化した図。 正反射光に基づくホログラムの像と拡散反射光に基づくホログラムの像とを模式的に表した図。
符号の説明
X…複写機
1a…第1基準板
1b…第2基準板
10…原稿
11…プラテンガラス
21…第1光源
22…第2光源
23…光量調節手段
31〜33…ミラー
40…結像レンズ
50…CCD部
60…制御部
61…位置検出器
62…駆動モータ
63…操作・表示部
64…印刷部
65…画像処理部
66…画像メモリ
67…演算処理部
68…ハードディスクドライブ
A1…第1露光の光照射方向
A2…第2露光の光照射方向
C…反射方向
S1、S2、〜…処理手順(ステップ)

Claims (7)

  1. 表面に画像が形成された被読取対象物に第1の光を照射したときの前記被読取対象物からの拡散反射光と第2の光を照射したときの前記被読取対象物からその表面に略垂直の方向への正反射光との各々を光電変換手段に導くことにより、各反射光の輝度分布を表す画像データを前記光電変換手段を通じて取得し、取得画像データに基づいて出力対象となる読取画像データを得る画像読取り装置であって、
    前記被読取対象物に前記第1の光を照射したときの前記拡散反射光に基づく拡散反射画像データの取得処理と、前記被読取対象物に前記第2の光を所定の第1強度で照射したときの前記正反射光に基づく第1正反射画像データの取得処理と、前記被読取対象物に前記第2の光を前記第1強度より弱い第2強度で照射したときの前記正反射光に基づく第2正反射画像データの取得処理との切り替え制御を行う画像データ取得制御手段と、
    画像上の各位置について、前記拡散反射画像データと前記第1正反射画像データとの輝度比較に基づく第1条件を判別する第1条件判別手段と、
    画像上の各位置について、前記第1正反射画像データと前記第2正反射画像データとの輝度比較に基づく第2条件を判別する第2条件判別手段と、
    画像上の各位置について、前記第1条件判別手段及び前記第2条件判別手段の判別結果に基づいて前記拡散反射画像データの輝度と前記第1正反射画像データの輝度とのいずれかを選択することにより、前記読取画像データを編成する第1選択式読取画像データ編成手段と、
    を具備してなることを特徴とする画像読取り装置。
  2. 画像上の各位置について、前記拡散反射画像データの輝度と予め定められた設定輝度との比較に基づく第3条件を判別する第3条件判別手段を具備し、
    前記第1選択式読取画像データ編成手段が、前記第3条件判別手段の判別結果にも基づいて前記拡散反射画像データの輝度と前記第1正反射画像データの輝度とのいずれかを選択し、
    前記画像データ取得制御手段が、前記拡散反射画像データの取得処理の実行後、前記第1選択式読取画像データ編成手段により、前記第3条件判別手段の判別結果に基づいて、画像上の全ての位置について前記拡散反射画像データの輝度を選択することが確定されなかった場合に、前記第1正反射画像データの取得処理が実行されるよう制御してなる請求項1に記載の画像読取り装置。
  3. 前記光電変換手段を通じて取得される各画像データが複数の有色画像データにより構成される場合に、
    画像上の各位置について、前記第1正反射画像データを構成する前記複数の有色画像データ相互の輝度バランスに基づく第4条件を判別する第4条件判別手段を具備し、
    前記第1選択式読取画像データ編成手段が、前記第4条件判別手段の判別結果にも基づいて前記拡散反射画像データの輝度と前記第1正反射画像データの輝度とのいずれかを選択し、
    前記画像データ取得制御手段が、前記拡散反射画像データ及び前記第1正反射画像データの取得処理の実行後、前記第1選択式読取画像データ編成手段により、前記第1条件判別手段及び前記第4条件判別手段の判別結果に基づいて、画像上の全ての位置について前記拡散反射画像データの輝度と前記第1正反射画像データの輝度とのいずれを選択するかが確定されなかった場合に、前記第2正反射画像データの取得処理が実行されるよう制御してなる請求項1又は2のいずれかに記載の画像読取り装置。
  4. 1又は複数の種類のホログラム画像について、該ホログラム画像に照射した光の正反射光に基づく第1ホログラム画像データと該ホログラム画像に照射した光の複数方向への拡散反射光各々に基づく複数の第2ホログラム画像データとが対応付けられて予め記憶されたホログラム画像記憶手段から、前記第1ホログラム画像データを取得する第1ホログラム画像データ取得手段と、
    前記第1選択式読取画像データ編成手段により前記第1正反射画像データの輝度が選択された領域である金属色領域の前記第1正反射画像データが、前記第1ホログラム画像データ取得手段により取得された前記第1ホログラム画像データと一致するか否かの判別及び一致する場合の前記金属色領域の画像の向きの特定を行う第1ホログラム画像判別手段と、
    前記ホログラム画像記憶手段から、前記第1ホログラム画像判別手段の判別結果に対応する種類及び向きの前記第2ホログラム画像データを取得する第2ホログラム画像データ取得手段と、
    前記金属色領域の前記拡散反射画像データが、前記第2ホログラム画像データ取得手段により取得された前記第2ホログラム画像データと一致するか否かを判別する第2ホログラム画像判別手段と、
    を具備してなる請求項1〜3のいずれかに記載の画像読取り装置。
  5. 前記第2ホログラム画像判別手段により前記金属色領域の前記拡散反射画像データが前記第2ホログラム画像データと一致すると判別された場合に、画像データの処理を制限するデータ処理制限手段を具備してなる請求項4に記載の画像読取り装置。
  6. 表面に複数層の光透過性の被膜が形成された多層皮膜形成物の表面に画像が形成された前記被読取対象物を画像の読取り対象とする第1モードとそれ以外の前記被読取対象物を画像の読取り対象とする第2モードとのいずれかを選択するモード選択手段と、
    前記モード選択手段により前記第1モードが選択された場合に、画像上の各位置について、前記第1条件判別手段の判別結果に基づいて前記拡散反射画像データの輝度と前記第1正反射画像データの輝度とのいずれかを選択することにより、前記読取画像データを編成する第2選択式読取画像データ編成手段と、
    を具備してなる請求項1〜5のいずれかに記載の画像読取り装置。
  7. 表面に画像が形成された被読取対象物に第1の光を照射したときの前記被読取対象物からの拡散反射光と第2の光を照射したときの前記被読取対象物からその表面に略垂直の方向への正反射光との各々を光電変換手段に導くことにより、各反射光の輝度分布を表す画像データを前記光電変換手段を通じて取得し、取得画像データに基づいて出力対象となる読取画像データを編成する画像読取り方法であって、
    前記被読取対象物に前記第1の光を照射したときの前記拡散反射光に基づく拡散反射画像データの取得処理と、前記被読取対象物に前記第2の光を所定の第1強度で照射したときの前記正反射光に基づく第1正反射画像データの取得処理と、前記被読取対象物に前記第2の光を前記第1強度より弱い第2強度で照射したときの前記正反射光に基づく第2正反射画像データの取得処理との切り替え制御を行う画像データ取得制御手順と、
    画像上の各位置について、前記拡散反射画像データと前記第1正反射画像データとの輝度比較に基づく第1条件を判別する第1条件判別手順と、
    画像上の各位置について、前記第1正反射画像データと前記第2正反射画像データとの輝度比較に基づく第2条件を判別する第2条件判別手順と、
    画像上の各位置について、前記第1条件判別手順及び前記第2条件判別手順の判別結果に基づいて前記拡散反射画像データの輝度と前記第1正反射画像データの輝度とのいずれかを選択することにより、前記読取画像データを編成する第1選択式読取画像データ編成手順と、
    を有してなることを特徴とする画像読取り方法。
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