JP2007322395A - 分析装置、分析方法および分析プログラム - Google Patents

分析装置、分析方法および分析プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2007322395A
JP2007322395A JP2006156555A JP2006156555A JP2007322395A JP 2007322395 A JP2007322395 A JP 2007322395A JP 2006156555 A JP2006156555 A JP 2006156555A JP 2006156555 A JP2006156555 A JP 2006156555A JP 2007322395 A JP2007322395 A JP 2007322395A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amplification
amplification degree
sample
signal value
specimen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006156555A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Okabayashi
理 岡林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2006156555A priority Critical patent/JP2007322395A/ja
Publication of JP2007322395A publication Critical patent/JP2007322395A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】分析処理の処理能力および分析処理の処理精度を低下させることなく、反応容器に分注する検体量の低減を可能とする分析装置、分析方法および分析プログラムを提供すること。
【解決手段】検体を通過した光の受光量に対応する電気信号値を出力する光検出部192cと、光検出部192cから出力された電気信号値を増幅する増幅部192dと、増幅部192dによって増幅された電気信号値を対応するデジタル信号に変換するA/D変換部192eとを備え、A/D変換部192eによって変換されたデジタル信号をもとに検体を分析する分析装置において、予め求められた増幅度情報36をもとに検体ごとに増幅部192dにおける電気信号値の増幅度を設定する増幅度設定部32を備え、増幅部192dは、増幅度設定部32によって設定された増幅度で電気信号値を増幅することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

この発明は、検体を通過した光の光量をもとに検体を分析する分析装置、分析方法および分析プログラムに関する。
従来、血液や体液等の検体を自動的に分析する装置として、試薬が分注された反応容器に検体を加え、反応容器内の試薬との間で生じた反応を光学的に検出する自動分析装置が知られている。このような自動分析装置では、検体を収容した反応容器の移動中に所定波長の光を反応容器に照射後、検体を通過した所定波長の光の光量をもとに検体の分析を行っている。測定処理は、移動中の反応容器に対して、反応容器上の複数の測定ポイントに対して光を連続照射し、検体を通過した光をそれぞれ受光して各受光量に対応する電気信号値を出力し、この電気信号値を増幅してからデジタル信号に変換している。そして、この測光処理後、自動分析装置は、変換された各受光量に対応するデジタル信号をもとに、平均化処理などの演算処理を実施することによって検体を分析する。ここで、このような自動分析装置においては、デジタル信号に変換する前に、実際に複数回出力された電気信号値のうち最初の数回を用いて適切な増幅度を設定するゲイン設定を行ってから、残りの測定における電気信号値を増幅し、デジタル信号に変換している(特許文献1参照)。
特開2003−121258号公報
近年、人体への負担軽減などのため、人体から摂取する検体量の低減が求められており、少量の検体量であっても高い精度の分析処理を行うことができる分析装置が求められている。このように検体を微量化するためには、検体を収容する反応容器幅を狭める必要がある。ところで、従来の自動分析装置においては、一個の反応容器における複数の測定ポイントのうち最初の数ポイントの測定結果を用いてゲイン設定を行っているため、実際の分析処理に用いる測定ポイントのほかにゲイン設定のための測定ポイントをそれぞれの反応容器に対して確保する必要がある。しかしながら、反応容器幅を狭くした場合、反応容器上における測定ポイント数も減少する。このため、ゲイン設定を行った場合、測定処理の精度を保持するために必要な測定ポイント数を確保することができず、精度の高い分析処理を実現することができないという問題があった。また、必要となる測定ポイント数を確保するために測定領域を通過する通過速度を遅くし反応容器上の測定ポイント数を多くした場合、反応容器の移動速度が落ち込み、分析処理の処理能力を高く維持することができないという問題があった。
本発明は、上記した従来技術の欠点に鑑みてなされたものであり、分析処理の処理能力および分析処理の処理精度を低下させることなく、反応容器に分注する検体量の低減を可能にする分析装置、分析方法および分析プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明にかかる分析装置は、検体を通過した光を受光し受光量に対応する電気信号値を出力する光量検出手段と、前記光量検出手段から出力された電気信号値を増幅する増幅手段と、前記増幅手段によって増幅された電気信号値を対応するデジタル信号に変換する変換手段とを備え、前記変換手段によって変換されたデジタル信号をもとに前記検体を分析する分析装置において、予め求められた増幅度情報をもとに前記検体ごとに前記増幅手段における前記電気信号値の増幅度を設定する設定手段を備え、前記増幅手段は、前記設定手段によって設定された増幅度で前記電気信号値を増幅することを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記予め求められた増幅度情報は、前記検体を提供した提供者に関する情報および前記検体に対する分析方法の内容それぞれに応じて予め求められた各増幅度を含み、前記設定手段は、前記検体を提供した提供者に関する情報および前記検体に対する分析方法の内容に応じて、分析対象である前記検体に対応する前記増幅度を設定することを特徴とする。
また、この発明にかかる分析装置は、前記予め求められた増幅度情報は、前記検体を提供した提供者の年齢、前記検体を提供した提供者の性別、前記検体に使用される試薬および/または前記検体に照射される光の波長それぞれに応じて予め求められた各増幅度を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析方法は、検体を通過した光を受光し受光量に対応する電気信号値を出力する光量検出ステップと、予め求められた増幅度情報をもとに前記検体ごとに前記電気信号値の増幅度を設定する設定ステップと、前記設定ステップにおいて設定された増幅度で前記電気信号値を増幅する増幅する増幅ステップと、前記増幅ステップにおいて増幅された電気信号値を対応するデジタル信号に変換する変換ステップと、前記変換ステップにおいて変換されたデジタル信号をもとに前記検体を分析する分析ステップと、を含むことを特徴とする。
また、この発明にかかる分析プログラムは、検体を通過した光を受光し受光量に対応する電気信号値を出力する光量検出手順と、予め求められた増幅度情報をもとに前記検体ごとに前記電気信号値の増幅度を設定する設定手順と、前記設定手順において設定された増幅度で前記電気信号値を増幅する増幅する増幅手順と、前記増幅手順において増幅された電気信号値を対応するデジタル信号に変換する変換手順と、前記変換手順において変換されたデジタル信号をもとに前記検体を分析する分析手順と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、予め求められた増幅度情報をもとに前記検体ごとに前記電気信号値の増幅度を設定する設定手段を備え、増幅手段は設定手段によって設定された増幅度で光量検出手段から出力された電気信号値を増幅するため、増幅度の設定のために実際の測定結果を用いる必要がなく、分析処理の処理能力および分析処理の処理精度を低下させることなく反応容器に分注する検体量の低減を可能にする。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態である分析装置について説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。本実施の形態にかかる分析装置は、予め求められた増幅度をもとにゲイン設定を行っている。
図1は、本実施の形態にかかる分析装置1の構成を示す模式図である。図1に示すように、分析装置1は、分析対象である検体および試薬を反応容器21にそれぞれ分注し、分注した反応容器21内で生じる反応を光学的に測定する測定機構2と、測定機構2を含む分析装置1全体の制御を行うとともに測定機構2における測定結果の分析を行う制御機構3とを備える。分析装置1は、これらの二つの機構が連携することによって複数の検体の生化学的、免疫学的あるいは遺伝学的な分析を自動的に行う。
測定機構2は、大別して検体移送部11、検体分注機構12、反応テーブル13、試薬庫14、読取部16、試薬分注機構17、攪拌部18、測光部19および洗浄部20を備える。また、制御機構3は、制御部31、入力部33、分析部34、記憶部35および出力部37を備える。測定機構2および制御機構3が備えるこれらの各部は、制御部31に電気的に接続されている。
検体移送部11は、血液や尿等、液体である検体を収容した複数の検体容器11aを保持し、図中の矢印方向に順次移送する複数の検体ラック11bを備える。検体移送部11上の所定位置に移送された検体容器11a内の検体は、検体分注機構12によって、反応テーブル13上に配列して搬送される反応容器21に分注される。
検体分注機構12は、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行うアーム12aを備える。このアーム12aの先端部には、検体の吸引および吐出を行うプローブが取り付けられている。検体分注機構12は、図示しない吸排シリンジまたは圧電素子を用いた吸排機構を備える。検体分注機構12は、上述した検体移送部11上の所定位置に移送された検体容器11aの中からプローブによって検体を吸引し、アーム12aを図中時計回りに旋回させ、反応容器21に検体を吐出して分注を行う。
反応テーブル13は、反応容器21への検体や試薬の分注、反応容器21の攪拌、洗浄または測光を行うために反応容器21を所定の位置まで移送する。この反応テーブル13は、制御部31の制御のもと、図示しない駆動機構が駆動することによって、反応テーブル13の中心を通る鉛直線を回転軸として回動自在である。反応テーブル13の上方と下方には、図示しない開閉自在な蓋と恒温槽がそれぞれ設けられている。
試薬庫14は、反応容器21内に分注される試薬が収容された試薬容器15を複数収納できる。試薬庫14には、複数の収納室が等間隔で配置されており、各収納室には試薬容器15が着脱自在に収納される。試薬庫14は、制御部31の制御のもと、図示しない駆動機構が駆動することによって、試薬庫14の中心を通る鉛直線を回転軸として時計回りまたは反時計回りに回動自在であり、所望の試薬容器15を試薬分注機構17による試薬吸引位置まで移送する。試薬庫14の上方には、開閉自在な蓋(図示せず)が設けられている。また、試薬庫14の下方には、恒温槽が設けられている。このため、試薬庫14内に試薬容器15が収納され、蓋が閉じられたときに、試薬容器15内に収容された試薬を恒温状態に保ち、試薬容器15内に収容された試薬の蒸発や変性を抑制することができる。
試薬容器15の側面部には、試薬容器15に収容された試薬に関する試薬情報が記録された記録媒体が付されている。記録媒体は、符号化された各種の情報を表示しており、光学的に読み取られる。
試薬庫14の外周部には、この記録媒体を光学的に読み取る読取部16が設けられている。読取部16は、記録媒体に対して赤外光または可視光を発し、記録媒体からの反射光を処理することによって、記録媒体の情報を読み取る。また、読取部16は、記録媒体を撮像処理し、撮像処理によって得られた画像情報を解読して、記録媒体の情報を取得してもよい。
試薬分注機構17は、検体分注機構12と同様に、検体の吸引および吐出を行うプローブが先端部に取り付けられたアーム17aを備える。アーム17aは、鉛直方向への昇降および自身の基端部を通過する鉛直線を中心軸とする回転を自在に行う。試薬分注機構17は、試薬庫14上の所定位置に移動された試薬容器15内の試薬をプローブによって吸引し、アーム17aを図中時計回りに旋回させ、反応テーブル13上の所定位置に搬送された反応容器21に分注する。攪拌部18は、反応容器21に分注された検体と試薬との攪拌を行い、反応を促進させる。
測光部19は、発光部191と、受光部192とを備え、所定の測光位置に搬送された反応容器21内の試料を透過した光を受光して強度測定を行う。この測光部19による測定結果は、制御部31に出力され、分析部34において分析される。
図2は、図1に示す測光部および制御機構3における要部を説明する図である。図2に示すように、発光部191は、光源191a、レンズ191bおよびミラー191cを有し、受光部192は、レンズ192a、分光器192b、光検出部192c、増幅部192dおよびA/D変換部192eを有する。光源191aは、分析に必要とされるすべての波長を含む光を発する。レンズ191bは、光源191aが発した光をミラー191cに対して集光する。ミラー191cは、レンズ191bによって集光された光を反応容器21に反射する。レンズ192bは、反応容器21に収容された検体を通過した光を分光器192bに対して集光する。分光器192bは、グレーティングなどによって構成され、レンズ192aによって集光された光を分析に使用される各波長の光に分光する。光検出部192cは、フォトダイオードアレイなどによって構成され、分光器192bによって分光された光を受光し、受光量に対応した電気信号値を出力する。光検出部192cは、受光量に応じた電気信号値として受光量に応じた電流を出力する。増幅部192dは、光検出部192cから出力された電気信号値を、増幅度設定部32によって設定された増幅度で増幅する。なお、後述するように、増幅度設定部32は、記憶部35に記憶された増幅度情報36を参照して、反応容器21に収容された検体に対応する増幅度を設定する。A/D変換部192eは、増幅部192dによって増幅された電気信号値を対応するデジタル信号に変換する。なお、発光部191は、ミラー191cから反射された光を反応容器21に集光する集光手段をさらに有してもよい。また、受光部192は、レンズ192aと分光器192bとの間に、レンズ192aによって集光された光を絞るフィルタをさらに設けてもよい。また、増幅部192dは、電流電圧変換を行って電圧を出力してもよい。
洗浄部20は、図示しないノズルによって、測光部19による測定が終了した反応容器21内の混合液を吸引して排出するとともに、洗剤や洗浄水等の洗浄液を注入および吸引することで洗浄を行う。この洗浄した反応容器21は再利用されるが、検査内容によっては1回の測定終了後に反応容器21を廃棄してもよい。
つぎに、制御機構3について説明する。制御部31は、増幅度設定部32を有し、記憶部35は、増幅度情報36を記憶する。制御部31は、CPU等を用いて構成され、分析装置1の各部の処理および動作を制御する。制御部31は、これらの各構成部位に入出力される情報について所定の入出力制御を行い、かつ、この情報に対して所定の情報処理を行う。
増幅度設定部32は、予め求められた増幅度情報36をもとに検体ごとに増幅部192dにおける電気信号値の増幅度を設定する。増幅度設定部32は、予め求められ記憶部35に記憶された増幅度情報36を参照し、分析対象である検体を提供した提供者に関する情報および検体に対する分析方法の内容に応じて、分析対象である検体に対応する増幅度を取得し、増幅部192dにおける増幅度として取得した増幅度を設定する。増幅度設定部32は、増幅度情報36を参照し、検体を提供した提供者の年齢、検体を提供した提供者の性別、検体に使用される試薬、検体に照射される光の波長それぞれに応じて分析対象である検体に対応する増幅度を設定する。
入力部33は、キーボード、マウス等を用いて構成され、検体の分析に必要な諸情報や分析動作の指示情報等を外部から取得する。分析部34は、測光部19から取得した測定結果に基づいて吸光度等を演算し、検体の成分分析等を行う。記憶部35は、情報を磁気的に記憶するハードディスクと、分析装置1が処理を実行する際にその処理にかかわる各種プログラムをハードディスクからロードして電気的に記憶するメモリとを用いて構成され、検体の分析結果等を含む諸情報を記憶する。記憶部35は、CD−ROM、DVD−ROM、PCカード等の記憶媒体に記憶された情報を読み取ることができる補助記憶装置を備えてもよい。記憶部35は、予め求められた増幅度情報36を記憶する。増幅度情報36は、検体を提供した提供者に関する情報および検体に対する分析方法の内容それぞれに応じて予め求められた各増幅度を含む。増幅度情報36は、検体を提供した提供者の年齢、検体を提供した提供者の性別、検体に使用される試薬および/または検体に照射される光の波長それぞれに応じて予め求められた各増幅度を含む。この増幅度情報36を得るため、まず、検体を提供した提供者の年齢、検体を提供した提供者の性別、検体に使用される試薬および/または検体に照射される光の波長ごとに実際に光源191aによる発光処理、レンズ192aと分光器192bと光検出部192cとによる受光処理を行う。そして、発光処理および受光処理によって得られた各電気信号値の値ごとに、分析部34が分析可能である値に増幅するための増幅度を算出することによって、増幅度情報36を予め得ることができる。
出力部37は、プリンタ、通信機構等を用いて構成され、検体の分析結果を含む諸情報を出力する。表示部37は、ディスプレイ等を用いて構成され、検体の分析結果などを表示する。
以上のように構成された分析装置1では、列をなして順次搬送される複数の反応容器21に対して、検体分注機構12が検体容器11a中の検体を分注し、試薬分注機構17が試薬容器15中の試薬を分注した後、測光部19が検体と試薬とを反応させた状態の試料の分光強度測定を行い、この測定結果を分析部34が分析することで、検体の成分分析等が自動的に行われる。また、洗浄部20が測光部19による測定が終了した後に搬送される反応容器21を搬送させながら洗浄することで、一連の分析動作が連続して繰り返し行われる。
つぎに、分析装置1が行う光検出部192cから出力された電気信号値の増幅処理について説明する。図3は、分析装置1における測定処理の処理手順を示すフローチャートである。
まず、図3に示すように、入力部33を介して制御部31に測定条件が入力される(ステップS2)。入力される測定条件は、測定対象である検体における検体提供者の年齢、性別および前記検体に使用される試薬、光の波長などの分析処理内容である。増幅度設定部32は、記憶部35に記憶された増幅度情報35を参照する(ステップS4)。増幅度情報36は、たとえば、図4のテーブルTaに示すように、試験の内容、検体における提供者の年齢、性別、検体に使用される試薬ごとにそれぞれ対応する各増幅度が示されている。
そして、増幅度設定部32は、入力された測定条件と増幅度情報36とをもとに測定対象である検体に対応する増幅度を取得する(ステップS6)。たとえば、測定条件が、試験の内容は「A」であり、検体における提供者の年齢が30歳代であり、提供者の性別が「男性」であり、使用される試薬が「D」である場合には、増幅度設定部32は、テーブルTaを参照して、この測定条件に対応する増幅度「4」を取得する。増幅度設定部32は、増幅部192dに対して、取得した増幅度を分析対象である検体に応じた増幅度として設定する(ステップS8)。たとえば、増幅度設定部32は、テーブルTaを参照して、増幅部192dに対して、分析対象である検体に応じた増幅度として増幅度「4」を設定する。
そして、測光部19は、増幅度設定部32によって設定された増幅度を用いて、検体に対する測定処理を行う(ステップS10)。この場合、増幅度設定部32によって設定された増幅度は「4」であるため、増幅部192dは、光検出部192cから出力された電気信号値を「4」倍に増幅する。
このように、本実施の形態にかかる分析装置1においては、増幅度設定部32は、予め求められた増幅度情報をもとに、分析対象である検体を提供した提供者に関する情報および検体に対する分析方法の内容に応じて、分析対象である検体に対応する増幅度を設定し、増幅部192dは、増幅度設定部32によって設定された増幅度で光検出部192cによる電気信号値を増幅している。
ところで、従来の分析装置においては、一個の反応容器における複数の測定ポイントのうち、最初の数ポイントの測定結果を用いてゲイン設定を行っている。たとえば、図5に示すように、従来では、図中矢印に示すように図右方向から図左方向に移動する反応容器21に対して、測定可能領域S内のP1〜P6の測定ポイントにおいて測光される場合、ゲイン設定のためにP1〜P3の3ポイントの測定結果を必要とし、実際の分析処理における測定精度の保持のために、すなわち、分析結果に対して一定の再現性を保持するために残りのP4〜P6の3ポイントの測定結果を必要としていた。言い換えると、従来の分析装置においては、検体21aを収容する反応容器21の幅を、ゲイン設定のために要する幅Wcと、分析結果に対して一定の再現性を保持するために要する幅Wmとを合わせた幅よりも狭い幅にすることができなかった。このように、従来の分析装置においては、ゲイン設定と測定精度の保持のため、測定ポイントを減らすことができず反応容器幅を狭めることができなかったため、反応容器21に分注する検体量を減らすことができかった。また、従来の分析装置においては、ゲイン設定と測定精度向上とのために測定領域を通過する通過速度を遅くし反応容器における測定ポイント数を多くした場合、反応容器の移動速度が落ち込み、分析処理の処理能力を高く維持することができなかった。
これに対し、本実施の形態にかかる分析装置1においては、予め求められた増幅度情報36をもとに、検体を提供した提供者に関する情報および検体に対する分析方法の内容に応じて分析対象である検体に対応する増幅度を設定し、増幅部192dは、増幅度設定部32によって設定された増幅度で光検出部192cによる電気信号値を増幅している。このため、実際の測定結果を用いてゲイン設定をする必要がない。たとえば図6の図右方向から図左方向に移動する反応容器21に示すように、従来と同様の測定ポイント数を確保した幅Wm1を測定可能領域S内に設けた場合には、P1〜P6の測定ポイントのすべてを用いて、反応容器21内に収容された検体21aの分析を行うことができる。この結果、分析装置1においては、分析処理の処理能力を低下させることなく従来よりも多くの測定ポイント数を確保することができるため、分析結果に対する再現性を十分に保持することができ、多くの測定ポイントを用いた精度の高い分析を行うことができる。
また、実施の形態にかかる分析装置1においては、実際の測定結果を用いてゲイン設定を行う必要がない。このため、図5に示す場合と同様の分析精度を保持する場合には、たとえば図7に示す図右方向から図左方向に移動する検出容器212のように、P1〜P3の3点の測定ポイントを維持した測定可能領域Scを含む幅Lcに反応容器幅を狭めることができる。言い換えると、分析装置1においては、実際の測定結果を用いてゲイン設定をする必要がないため、分析に要する測定ポイントのみを確保できれば足りる。このため、分析装置1においては、実際の測定結果を用いてゲイン設定を行っていた従来と比較し、反応容器幅を狭めた反応容器121を採用することができる。この結果、分析装置1においては、検体の微量化を実現することができる。さらに、分析装置1においては、反応容器幅を狭めることが可能になるため、反応テーブル内に収納できる反応容器数を増やすことができる。この結果、分析装置1においては、分析装置反応容器の移動速度を従来と同等の移動速度にした場合であっても、従来よりも多くの数量の反応容器に対して分析処理を行うことができるため、分析処理の処理能力を高めることができる。
このように、本実施の形態にかかる分析装置1によれば、予め求められた増幅度情報をもとに分析対象である検体ごとに増幅度を設定するため、分析処理の処理能力および分析処理の処理精度を低下させることなく、反応容器に分注する検体量の低減を可能にする。
なお、上記実施の形態で説明した分析装置は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータシステムで実行することによって実現することができる。以下、上記実施の形態で説明した分析装置と同様の機能を有する分析プログラムを実行するコンピュータシステムについて説明する。
図8は、上述した実施の形態を用いたコンピュータシステムの構成を示すシステム構成図であり、図9は、このコンピュータシステムにおける本体部の構成を示すブロック図である。図8に示すように、本実施の形態にかかるコンピュータシステム100は、本体部101と、本体部101からの指示によって表示画面102aに画像などの情報を表示するためのディスプレイ102と、このコンピュータシステム100に種々の情報を入力するためのキーボード103と、ディスプレイ102の表示画面102a上の任意の位置を指定するためのマウス104とを備える。
また、このコンピュータシステム100における本体部101は、図9に示すように、CPU121と、RAM122と、ROM123と、ハードディスクドライブ(HDD)124と、CD−ROM109を受け入れるCD−ROMドライブ125と、フレキシブルディスク(FD)108を受け入れるFDドライブ126と、ディスプレイ102、キーボード103並びにマウス104を接続するI/Oインターフェース127と、ローカルエリアネットワークまたは広域エリアネットワーク(LAN/WAN)106に接続するLANインターフェース128とを備える。
さらに、このコンピュータシステム100には、インターネットなどの公衆回線107に接続するためのモデム105が接続されるとともに、LANインターフェース128およびLAN/WAN106を介して、他のコンピュータシステム(PC)111、サーバ112、プリンタ113などが接続される。
そして、このコンピュータシステム100は、所定の記録媒体に記録されたプログラムを読み出して実行することで分析装置を実現する。ここで、所定の記録媒体とは、フレキシブルディスク(FD)108、CD−ROM109、MOディスク、DVDディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」の他に、コンピュータシステム100の内外に備えられるハードディスクドライブ(HDD)124や、RAM122、ROM123などの「固定用の物理媒体」、さらに、モデム105を介して接続される公衆回線107や、他のコンピュータシステム111並びにサーバ112が接続されるLAN/WAN106などのように、プログラムの送信に際して短期にプログラムを保持する「通信媒体」など、コンピュータシステム100によって読み取り可能なプログラムを記録する、あらゆる記録媒体を含むものである。
すなわち、分析プログラムは、上記した「可搬用の物理媒体」、「固定用の物理媒体」、「通信媒体」などの記録媒体に、コンピュータ読み取り可能に記録されるものであり、コンピュータシステム100は、このような記録媒体から分析プログラムを読み出して実行することで分析装置および分析方法を実現する。なお、分析プログラムは、コンピュータシステム100によって実行されることに限定されるものではなく、他のコンピュータシステム111またはサーバ112が分析プログラムを実行する場合や、これらが協働して分析プログラムを実行するような場合にも、本発明を同様に適用することができる。
実施の形態にかかる分析装置1の要部構成を示す模式図である。 図1に示す測光部および制御機構の要部を示す図である。 図1に示す分析装置における測定処理の処理手順を示すフローチャートである。 図1に示す増幅度情報の一例を示す図である。 従来技術にかかる分析装置における反応容器上の測定ポイントを説明する図である。 図1に示す分析装置における反応容器上の測定ポイントを説明する図である。 図1に示す分析装置における反応容器上の測定ポイントを説明する図である。 実施の形態を用いたコンピュータシステムの構成を示す構成図である。 図8に示したコンピュータシステムにおける本体部の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 分析装置
2 測定機構
3 制御機構
11 検体移送部
11a 検体容器
11b 検体ラック
12 検体分注機構
12a,17a アーム
13 反応テーブル
14 試薬庫
15 試薬容器
16 読取部
17 試薬分注機構
18 攪拌部
19 測光部
191 発光部
191a 光源
191b レンズ
191c ミラー
192a レンズ
192b 分光器
192c 光検出部
192d 増幅部
192e A/D変換部
192 受光部
20 洗浄部
21 反応容器
31 制御部
32 増幅度設定部
33 入力部
34 分析部
35 記憶部
36 増幅度情報
37 出力部
100 コンピュータシステム
101 本体部
102 ディスプレイ
102a 表示画面
103 キーボード
104 マウス
105 モデム
106 ローカルエリアネットワークまたは広域エリアネットワーク(LAN/WAN)
107 公衆回線
108 フレキシブルディスク(FD)
109 CD−ROM
111 他のコンピュータシステム(PC)
112 サーバ
113 プリンタ
121 CPU
122 RAM
123 ROM
124 ハードディスクドライブ(HDD)
125 CD−ROMドライブ
126 FDドライブ
127 I/Oインターフェース
128 LANインターフェース

Claims (5)

  1. 検体を通過した光を受光し受光量に対応する電気信号値を出力する光量検出手段と、前記光量検出手段から出力された電気信号値を増幅する増幅手段と、前記増幅手段によって増幅された電気信号値を対応するデジタル信号に変換する変換手段とを備え、前記変換手段によって変換されたデジタル信号をもとに前記検体を分析する分析装置において、
    予め求められた増幅度情報をもとに前記検体ごとに前記増幅手段における前記電気信号値の増幅度を設定する設定手段を備え、
    前記増幅手段は、前記設定手段によって設定された増幅度で前記電気信号値を増幅することを特徴とする分析装置。
  2. 前記予め求められた増幅度情報は、前記検体を提供した提供者に関する情報および前記検体に対する分析方法の内容それぞれに応じて予め求められた各増幅度を含み、
    前記設定手段は、前記検体を提供した提供者に関する情報および前記検体に対する分析方法の内容に応じて、分析対象である前記検体に対応する前記増幅度を設定することを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
  3. 前記予め求められた増幅度情報は、前記検体を提供した提供者の年齢、前記検体を提供した提供者の性別、前記検体に使用される試薬および/または前記検体に照射される光の波長それぞれに応じて予め求められた各増幅度を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の分析装置。
  4. 検体を通過した光を受光し受光量に対応する電気信号値を出力する光量検出ステップと、
    予め求められた増幅度情報をもとに前記検体ごとに前記電気信号値の増幅度を設定する設定ステップと、
    前記設定ステップにおいて設定された増幅度で前記電気信号値を増幅する増幅する増幅ステップと、
    前記増幅ステップにおいて増幅された電気信号値を対応するデジタル信号に変換する変換ステップと、
    前記変換ステップにおいて変換されたデジタル信号をもとに前記検体を分析する分析ステップと、
    を含むことを特徴とする分析方法。
  5. 検体を通過した光を受光し受光量に対応する電気信号値を出力する光量検出手順と、
    予め求められた増幅度情報をもとに前記検体ごとに前記電気信号値の増幅度を設定する設定手順と、
    前記設定手順において設定された増幅度で前記電気信号値を増幅する増幅する増幅手順と、
    前記増幅手順において増幅された電気信号値を対応するデジタル信号に変換する変換手順と、
    前記変換手順において変換されたデジタル信号をもとに前記検体を分析する分析手順と、
    を含むことを特徴とする分析プログラム。
JP2006156555A 2006-06-05 2006-06-05 分析装置、分析方法および分析プログラム Withdrawn JP2007322395A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006156555A JP2007322395A (ja) 2006-06-05 2006-06-05 分析装置、分析方法および分析プログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006156555A JP2007322395A (ja) 2006-06-05 2006-06-05 分析装置、分析方法および分析プログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007322395A true JP2007322395A (ja) 2007-12-13

Family

ID=38855339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006156555A Withdrawn JP2007322395A (ja) 2006-06-05 2006-06-05 分析装置、分析方法および分析プログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007322395A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009222536A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Hitachi High-Technologies Corp 自動分析装置、及び光電子増倍管を用いた分析システム
JP2009243979A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Sysmex Corp 生体試料分析装置及びコンピュータプログラム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009222536A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Hitachi High-Technologies Corp 自動分析装置、及び光電子増倍管を用いた分析システム
JP2009243979A (ja) * 2008-03-28 2009-10-22 Sysmex Corp 生体試料分析装置及びコンピュータプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4874827B2 (ja) 分析装置
JP2007322324A (ja) 分析装置
JP5191664B2 (ja) 分析装置
JP2007333466A (ja) 分析装置
US20100099194A1 (en) Analyzer and analysis method
JP6954949B2 (ja) 自動分析装置
JP2008002849A (ja) 分析装置および容器
JP4884239B2 (ja) 波長特定方法および分析装置
JP2007322395A (ja) 分析装置、分析方法および分析プログラム
JP5271929B2 (ja) 自動分析装置
JPH06308131A (ja) データ処理装置
JP2008122316A (ja) 自動分析装置および自動分析装置の検量線表示方法
JP2007292495A (ja) 分析装置、分析方法および分析プログラム
JP4117253B2 (ja) 自動分析装置
JP7350478B2 (ja) 自動分析装置
JP2007263752A (ja) 自動分析装置の検体分注方法、自動分析装置、およびプログラム
JP2008203008A (ja) 自動分析装置
JP2009098014A (ja) 分析装置および分析方法
JPH0886784A (ja) 自動分析装置
JP2016170075A (ja) 自動分析装置及び自動分析方法
JP2007333701A (ja) 分析装置
JP4843360B2 (ja) 自動分析装置及びその検量線作成方法
JP2012163576A (ja) 分析装置
JP7372886B2 (ja) 検量線生成方法、自動分析装置、検量線生成プログラム
JP2010223735A (ja) 自動分析装置および分析システム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090901