JP2007322384A - X線断層撮像装置及びx線断層撮像方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】限られた空間を持つ装置内に載置されたX線二次元検出器を用いて、投影像の輝度の減衰を抑えつつ、撮像により得られる投影像の拡大率を向上させる。
【解決手段】二次元検出器の撮像位置を、X線焦点から二次元検出器の初期位置検出面20aに降ろした垂線を含み被検査体の初期位置回転軸50と平行な面に関して面対称な偶数箇所Pos1,2,3,4に設定する。このとき撮像位置には初期位置Pos0は含まない。そして、各撮像位置Pos1,2,3,4において各角度位相の投影像を撮像し、撮像された各部分投影像を合成し得られた全体投影像を用いて再構成計算を行い、被検査体の内部構造データを再構成する。好ましくは、各撮像位置において得られた各角度位相の投影像を、被検査体の回転軸と平行で、X線焦点を通る直線を中心軸に持つ仮想円筒面60に射影して得られた投影像から再構成計算を行ない、内部構造データを再構成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、X線等を用いて被検査体の内部構造データを検査するX線断層撮像装置及びX線断層撮像方法に関する。
従来、半導体素子等の研究開発分野などでは、微小被検査体内部に存在するひび割れや断線等を検査するため非破壊三次元分析が要求されている。その手法の一つとして、X線によるコンピュータ断層撮像装置(以下、X線断層撮像装置と称する。)を用いる方法がある。
X線断層撮像装置は、例えば、X線源(X線管等から構成されるX線発生装置)と、このX線源よりX線焦点を経て被検査体にコーンビーム状に照射されて透過したX線を検出する二次元検出手段と、この検出手段との間に被検査体を載置するとともにX線焦点からこの検出手段の検出面に降ろした垂線に直交する回転軸を備え設定に基づく角度変位で回転する回転基台部を有する。X線源より被検査体にX線を照射し、被検査体の透過X線投影像を二次元検出手段により撮像しディジタル化された各角度位相毎の複数の画像データとして処理し、これらの画像データより内部構造データを再構成することによって、被検査体内部の検査及び観察等を行い易くする。
上述の内部構造データを再構成する計算において、被検査体の投影像が二次元検出手段の検出面の幅方向内に収まっていることが望ましく、拡大率を向上させるには幅広の二次元検出手段にて撮像することが要求される。
例えば、有限な二次元検出手段の幅を擬似的に拡張する手段として、特許文献1に記載されているような方法がある。
図8及び図9を用いて、特許文献1に記載されている、二次元検出手段の幅を擬似的に拡張する技術について、その概略を説明する。図8は、従来のX線二次元検出器を平行移動させて撮像する方法を説明する模式図(鳥瞰図)である。図9は、図8の上面図である。
図8及び図9に示すように、X線二次元検出器102(特許文献1に記載のX線検出器101に対応)の初期位置を、X線管101(特許文献1に記載のX線管1に対応)のX線焦点とX線二次元検出器102との間に配置された被検査体107(特許文献1に記載の被検体11に対応)の回転中心を通り、X線焦点からX線二次元検出器102の検出面に下ろした垂線に当該X線二次元検出器102の中央が交わる位置とする。X線二次元検出器102を検出面に平行な面内において、位置102a,102b,102cというように平行移動させ、得られた複数の投影像を合成し、仮想的に幅広な投影像を得る。
特開平9−327453号公報
しかしながら、X線二次元検出器102はX線の漏洩を防ぐ装置(シールドカバー)内に載置されており、その平行移動量は装置のサイズに大きく制限される。さらにX線二次元検出器102の平行移動量が位置102a,102cのように大きくなると、X線焦点からX線二次元検出器102へ引いた垂線からの距離が次第に大きくなり、X線二次元検出器102で捕獲される投影像が十分な明るさが得られない。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、限られた空間を持つ装置内に載置されたX線二次元検出器を用いて、投影像の輝度の減衰を抑えつつ、撮像により得られる投影像の拡大率を向上させることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明によるX線断層撮像装置の一側面は、X線源と、被検査体の透過X線を撮像する二次元検出手段と、前記X線源のX線焦点と前記二次元検出手段との間に配置され前記被検査体を載置して前記X線焦点から前記二次元検出手段の初期位置における検出面に降ろした垂線に直交する回転軸を中心に設定された角度変位で回転する回転手段とを有し、各角度位相毎に撮像された投影像より前記被検査体の内部構造データを再構成するX線断層撮像装置において、前記検出面が前記被検査体の回転軸と平行で前記X線焦点を通る直線を中心軸とした仮想円筒面に外接し、かつ、前記検出面の側端部が各々の位置で一部重なるよう前記二次元検出手段を旋回機構により旋回させ、旋回後の各撮像位置において各角度位相の投影像を撮像し、撮像された各部分投影像を合成し得られた全体投影像を用いて再構成計算を行い、前記被検査体の内部構造データを再構成する制御手段を備え、前記各撮像位置は、前記X線焦点から前記二次元検出手段の初期位置検出面に降ろした垂線を含み前記被検査体の初期位置回転軸と平行な面に関して面対称な偶数箇所であって、前記初期位置は含まれないことを特徴とするものである。
上述の構成によれば、従来の二次元検出手段を2箇所以上の撮像位置に平行移動して幅広の投影像を合成する手法に比べ、内接円(仮想円筒面)に沿って二次元検出手段を移動させるので、移動距離を少なくでき、遮蔽構造或いは装置全体のコンパクト化が図れる。
また、本発明によるX線断層撮像装置の他の側面は、X線源と、被検査体の透過X線を撮像する二次元検出手段と、前記X線源のX線焦点と前記二次元検出手段との間に配置され前記被検査体を載置して前記X線焦点から前記二次元検出手段の初期位置における検出面に降ろした垂線に直交する初期位置の回転軸を中心に設定された角度変位で回転する回転手段とを有し、各角度位相毎に撮像された投影像より前記被検査体の内部構造データを再構成するX線断層撮像装置であって、前記検出面が前記被検査体の回転軸と平行で前記X線焦点を通る直線を中心軸とした仮想円筒面に外接し、かつ、前記X線焦点から前記二次元検出手段の初期位置検出面に降ろした垂線を含み前記被検査体の初期位置回転軸と平行な面に関して面対称であって、前記検出面の側端部が一部重なる第1及び第2の位置に前記二次元検出手段を旋回機構により旋回させ、旋回後の各撮像位置において各角度位相の投影像を撮像し、また、前記第1及び/又は第2の位置において前記被検査体の前記検出面に投影されなかった部分が前記第1及び/又は第2の位置にて前記検出面に投影されるよう、前記回転手段を、前記X線焦点と初期位置回転軸との距離を一定に保ちつつ前記面を挟んでそれぞれ前記第1及び/又は第2の位置の反対領域へ移動機構により移動させ、かつ、前記回転手段の移動量に基づいて前記回転手段の初期角度位相を変化させ、前記第1及び第2の位置において移動後の回転手段上の前記被検査体の各角度位相の投影像を撮像し、撮像された各部分投影像を合成し得られた全体投影像を用いて再構成計算を行い、記被検査体の内部構造データを再構成する制御手段を備えることを特徴とするものである。
上述の構成によれば、上記本発明の一側面と同様に二次元検出手段の移動距離を小さくできることに加え、被検査体がX線源と衝突する危険性が緩和されるとともに、被検査体とX線焦点間距離をより小さくできるので、被検査体投影の拡大率向上に効果がある。
本発明によれば、限られた空間を持つ装置内に載置されたX線二次元検出器を用いて、投影像の輝度の減衰を抑えつつ、撮像により得られる投影像の拡大率を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態の例を説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。すなわち、現在、断層撮像装置の中でも広く用いられているX線による断層撮像装置を例に説明するが、本発明は、X線その他の放射線等を多方向から物体に照射し、その投影像を撮像した複数の投影データより内部構造データを再構成計算する断層撮像装置に適用することができる。
図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態例によるX線断層撮像装置の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態例によるX線断層撮像装置の概略上面図である。また、図2は、同じくX線断層撮像装置の概略側面図である。これら図1及び図2に示す構成は、本出願人が先に出願した「特開2005−292047号公報」に記載の機構を利用したものであるが、この例に限られるものではないことは勿論である。
図1及び図2に示されるX線断層撮像装置は、大きく分けて、X線管1、X線が照射される被検査体5を載置する回転基台12、被検査体5を透過したX線の検出面を有する二次元検出器20、そして、これらのものを支持し移動可能な各駆動機構、及びこれら一切を載置し振動除去機能を備えた定盤34から構成される。
X線管1は、例えば円錐形状(コーンビーム状)のX線を発生する周知のマイクロフォーカスX線源であり、X線管1から円錐形状のX線を出射し被検査体5全体にX線を照射する。この被検査体5を透過したX線を二次元検出器20で検出し、画像信号に変換することで所望の投影像が得られる。X線管1から照射されるX線は、例えば焦点サイズ5μm以下の極小のX線焦点を形成するよう構成されている。X線断層撮像装置の分解能はX線の焦点サイズで決まるので、より微少サイズの損傷等を観察するにはこの数値は小さい方が好ましい。
X線管1本体は、図2に示すように、前部筐体1aと後部筐体1bがヒンジ6により連結された構成とされ、X線焦点近傍のL字状ブラケット7とX線管1の重量重心1cの直下かつブラケット7水平面上に設けられたVブロック8とによって定盤34上に支持されている。
図2に示されるように、Vブロック8はブラケット7上の回動支点11を軸に回動可能なVブロック受け台10に弾性体9を介して載置される。このようにブラケット7と重心1cの直下にVブロック8を置くことにより、X線管1のカソード(図示略)の位置出しが容易となるばかりでなく、ヒンジ6による連結を解除し真空を解除してカソードを交換する際、X線管1の後部筐体1bを弾性力で支持するので、カソード座標調整などの精密な機械作業が水平置の姿勢でも容易となる。X線管1本体連結部のヒンジ6の回転軸とVブロック受け台10の回動支点11は略同軸上に配置されている。
図1に示すように、被検査体5は、被検査体5を回転させるための例えば駆動モータ及び軸受け(図示略)等より構成される回転基台12上に保持され、X線管1のX線焦点2から後述する二次元検出器20の検出面に降ろした垂線と直角に交わる回転軸を中心に回転する。また、回転基台12と締結されZ軸方向に可動するZ軸可動部13と、Y軸方向に可動するY軸可動部14と、X軸方向に可動するX軸可動部15と、定盤34に固定された直動案内部16によって、X軸、Y軸、Z軸方向への駆動機構が構成されている。これらの機構は、被検査体を移動させる手段(移動機構)として機能する。
さらに回転基台12は、例えば空気軸受け(図示略)によって支持されて、この空気軸受けに同軸上に直結された例えば0.2分以下の角度位置決め精度を持つサーボモータ(図示略)及び回転位相検出手段(図示略)により、これらサーボモータ及び回転位相検出手段の分解能に応じた各角度変位において、再構成に必要な上記投影データの取り込み期間に同期して静止される。回転基台12の軸受けの回転軸はX線管1の焦点から二次元検出器20の検出面へ降ろした垂線と直交している。本例では回転基台12を微少角度変位制御できる空気軸受けよりなるが、これに限るものではなく、回転基台12を支持し滑らかに回転して微少角度変位制御できるものであればよい。
二次元検出器20は、例えば、フラットパネルディテクタ(FPD)より構成され、X線が中心に照射されるよう左右上下への動きが調節できるようになっている。FPDについては、特開平6−342098号公報にその一例が具体的に開示されている。この特許公報に記載された技術は、被写体を透過したX線をa- Se層等の光導電層で吸収してX線強度に応じた電荷を発生させ、その電荷量を画素毎に検知するというものである。他の方式のFPDの例としては、例えば特開平9−90048号公報に開示されているような、X線を増感紙等の蛍光体層に吸収させて蛍光を発生させ、その蛍光の強度を画素毎に設けたフォトダイオード等の光検出器で検知するものがある。蛍光の検知手段としては他に、CCD(Charge Coupled Devices)やC−MOS(Complementary-Metal OXideSemiconductor)センサを用いる方式もある。
特に上記特開平6−342098号公報に開示された方式のFPDでは、X線量を画素毎の電荷量に直接変換するため、FPDでの鮮鋭性の劣化が少なく、鮮鋭性に優れた画像が得られる。本例では二次元検出器20をFPDにより構成するものとしているが、被検査体の透過X線を検出し画素毎に処理して画像信号を得られるものであればよい。
二次元検出器20は、その検出面が支持体21によってX線管1のX線焦点2から被検査体5略中心を通る直線と直角となるように設置される。支持体21は二次元検出器20を垂直(Z軸)方向に移動可能とする駆動機構を備えている。さらに、支持体21と締結された直動機構を構成する水平可動部22が直動案内部23上を水平方向に移動することによって二次元検出器20を検出面と平行な水平方向へ移動させることができる。
さらに、二次元検出器20を水平方向に移動させるのに使用される直動案内部23下面の端部近傍に凸部(カムフォロワー)27が設けられており、この凸部27を例えば溝を有する係合部材26と係合させ、係合部材26を検出器基台28に設けられた旋回案内部25上でX軸方向に直線的にスライド移動させることにより、直動案内部23上に搭載された二次元検出器20を直動案内部23と一体に、例えばY軸に対し約±30°の角度未満で回転基台12の回転軸と平行な軸を中心に旋回させることができる。このときの旋回角度は回転軸24に直結されたエンコーダ30の指示値に基づき制御される。これらの機構は二次元検出器を旋回させる手段(旋回機構)として機能する。なお、支持台29は、二次元検出器20の駆動機構全体を支持するものである。
本例では、二次元検出器20の旋回駆動を、従来用いられていたダイレクトドライブモータ(インデックスモータ)で行わず、より角度精度を出しやすく衝突や暴走の懸念のない例えばボールネジ駆動(直動)機構などを用いて行うようにしている。
これら二次元検出器20を載置する検出器基台28は、駆動部32を駆動させることにより駆動軸33を介してレール31上をX軸方向(光軸主線方向)に移動することができるので、X線焦点2から二次元検出器20までの距離調整が可能である。
このような構成により、例えば図3に示すように、二次元検出器20は、X線焦点2から二次元検出器20の初期位置(Pos0)における検出面20aに降ろした垂線を含み被検査体5の初期位置における回転軸と平行な面に関して面対称な偶数箇所の撮影位置Pos1,2,3,4に移動することができる。
なお、定盤34上の機構全体は図示しない電離放射線遮蔽ボックス(シールドカバー)で覆われている。
次に、上述したX線断層撮像装置のブロック構成の一例について、図4を参照して説明する。
X線管1は、上述したように回転基台12上に載置された被検査体5に対してX線を照射するものである。このとき照射されるX線の強度、線質等は、X線制御手段であるX線制御部41を通じて制御操作卓44により制御される。
上記被検査体5を載置する回転基台12の位置、回転角度変位、初期角度位相等は、回転基台12の位置及び動きを制御する機構制御手段として機能する機構制御部42を通じて、制御操作卓44により制御される。回転基台12に載置された被検査体5は制御操作卓44からの制御信号により指定された角度変位で回転され、その投影像は2次元検出器2により撮像される。
制御操作卓44は、制御手段の一例であり、例えば、キーボード等の入力手段及びGUI(Graphical User Interface)の画面や被写体像の再構成結果等を表示する表示手段が接続されたパーソナルコンピュータ(以下、PCという)よりなる。パーソナルコンピュータに搭載されたプロセッサ(演算処理装置)により、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ(図示略)に格納されたプログラムに従い後述するX線断層撮像処理の演算・制御等を行う。また、パーソナルコンピュータは、X線管1より出射されるX線のX線強度等の情報を表示手段に表示させたり、入力手段を介して入力された操作信号に基づいてX線制御部41に対して制御指令を出力したり、回転基台12に対して被検査体5の適切な位置出しのための指令を出力するなどする。また、機構制御部43を通じて二次元検出器20に対して指令を出し、傾斜角(回転角)及びX軸方向への移動等を制御する。
被検査体5を透過したX線は、二次元検出器20で捕獲され検出される。二次元検出器20は、検出したX線の情報である投影像を投影像記憶手段としての投影像記憶部45に供給する。この投影像は、制御操作卓44からの指示により、ディジタル化された投影データとして撮像時の角度位相と対応づけて投影像記憶部45に保存される。投影像記憶部45は、投影データを記録できる容量を有するものであればこれに限るものではなく、大容量の磁気記録装置等、光記録媒体や半導体メモリ等のリムーバブルな記録媒体などを含め、さまざまなものを適用することができる。また、二次元検出器20から供給された投影データを、撮像時の角度位相や角度変位、初期角度位相、X線強度等の情報と対応づけて投影像記憶部45に保存してもよい。
そして、投影像記憶部45に記憶された投影データは、これと接続された再構成手段として機能する再構成計算用計算機46に供給される。再構成計算用計算機46では入力された投影データより被検査体5の内部構造データを再構成計算する。再構成された内部構造データ(再構成データ)は、投影像記憶部45あるいは他の記録媒体に記憶されるとともに、図示しない表示メモリを介して表示手段である再構成結果表示装置47に入力され、CRT(Cathode Ray Tube)モニタ等のディスプレイに表示される。
再構成計算用計算機46は、入力される投影データを収集して内部構造データを再構成できる演算処理能力があればよく、制御操作卓44の制御手段と共用でもよい。また、再構成結果表示装置47は制御操作卓44の表示手段と共用であってもよい。
以上のような構成により、被検査体5の内部構造データが再構成結果表示装置47に得られ、被検査体5の内部構造が表示される。オペレータ(作業者)は、再構成結果表示装置47に表示された内部構造により、多層膜板や微小な電子部品素子等の被検査体内部のひび割れや断線など、欠陥の有無及びその状態を視覚的に確認することができる。
次に、上述したX線断層撮像装置による撮像処理について説明する。本実施形態では、図3に示したように、二次元検出器20を、X線焦点2から二次元検出器20の初期位置(Pos0)における検出面20aに降ろした垂線を含み被検査体5の初期位置における回転軸と平行な面に関して面対称な偶数箇所に移動させ、移動後の各撮像位置において各角度位相の投影像を撮像する。このとき拡大率を一定に保つため、図5に示すように、二次元検出器20の検出面20aが被検査体5の回転軸と平行でX線焦点2を通る直線を中心軸とした仮想円筒面に外接し、かつ、検出面20aの側端部が各々の位置で一部重なるよう二次元検出器20を旋回機構により旋回させる。
二次元検出器20は、旋回後の各撮像位置Pos1,2,3,4において所定角度変位ごとの各角度位相の投影像を撮像し、撮像した各部分投影像のデータを投影像記憶部45に記憶する。そして、再構成計算用計算機46により、各部分投影像を合成して全体投影像を作成し、この全体投影像を用いて再構成計算を行い、被検査体5の内部構造データを再構成する。
このような撮像方法によれば、二次元検出器20を2箇所以上の撮像位置に平行移動して幅広の投影像を合成する手法(図8及び図9参照)に比べ、内接円(仮想円筒面60)に沿って二次元検出器20を移動させるので、遮蔽構造或いは装置全体のコンパクト化が図れる。
また、二次元検出器20で撮像した投影像を仮想円筒面60に射影する場合は、実際の二次元検出面20aと仮想的な円筒面60との距離差が仮想的平面に射影することに比べて小さく、より変換誤差の少ない画像が得られる。
さらに、従来の手法で幅広の投影像を得ようとする場合、検出面上の画素がX線源1と被検査体5の中心(回転軸)を結ぶ直線から離れた位置になればなるほど、X線源1と二次元検出器20との距離が離れ、投影像の輝度が減衰するが、本実施形態においてはX線源1と二次元検出器20との距離は一定なので、そのような問題は生じず、検出面の中心部あるいは周辺部のいずれにおいても輝度が一定の投影像が得られる。
次に、上述したX線断層撮像装置による撮像処理の他の例について説明する。本例では、図5に示す偶数箇所の撮像位置のうち、撮像位置Pos2及びPos3のみを選択し、被検査体5の初期位置(-S,0)において被検査体5の高拡大率部分投影を取得する。そして、それらの撮像位置からはみだした(検出面に投影されなかった)撮像位置Pos1で撮像すべき被検査体投影の部分投影を、二次元検出器20の位置は撮像位置Pos2のまま回転基台12の回転軸を回転基台移動機構により位置A(-Scosα,Ssinα)の座標へ移動せしめ、さらに被検査体角度位相をα度オフセットさせると、撮像位置Pos1と幾何学的に合同な投影データが取得可能である。
同じく撮像位置Pos3ではみ出した撮像位置Pos4で撮像すべき投影データを、二次元検出器の位置は撮像位置Pos3のまま、被検査体回転基台12をB(-Scosα,-Ssinα)の座標へ移動せしめ、さらに被検査体角度位相を−α度オフセットさせて取得することが可能である。この撮像方法の概念は図示しない4を超える偶数箇所での分割撮像のときも応用可能である。
ここで、上述した二次元検出器20をPos1,4に旋回移動させずに被検査体を移動させて投影像を撮像する方法について、さらに具体的に説明する。図6は、図5に示したX線断層撮像装置の要部の拡大図(上面図)である。
図6において、X線管1の焦点の位置を原点Oとし、X軸、Y軸を設定する。X線管1のX線焦点2から被検査体5の初期位置における中心点までの距離をSとすれば、被検査体5の位置は(−S,0)と表される。
まず、二次元検出器20の検出面20aが被検査体5の回転軸と平行でX線焦点2を通る直線を中心軸とした仮想円筒面60に外接し、かつ、X線焦点2から二次元検出器20の初期位置検出面に降ろした垂線を含み被検査体5の初期位置回転軸と平行な面に関して面対称であって、検出面20aの側端部が一部重なるようにPos2及びPos3の位置に二次元検出器20を旋回機構により旋回させ、旋回後の各撮像位置において各角度位相の投影像を撮像する。
さらに、Pos2の撮像位置において被検査体5の検出面20aに投影されなかった部分がPos2の位置にて検出面20aに投影されるよう、回転基台12を、X線焦点2と初期位置回転軸との距離を一定に保ちつつ対称軸(面)51を挟んでPos2の反対領域の位置5aへ移動機構により移動させ、かつ、回転基台12の移動量(移動角度)αに基づいて回転基台12の初期角度位相を変化させる。すなわち、被検査体5の中心を位置A(−Scosθ,Ssinθ)に移動させ、さらに被検査体5の角度位相をα度オフセットさせる。そして、被検査体5を位置5aに移動後に、各撮像位置において各角度位相の投影像を撮像する。このような手法により、被検査体5の位置5aで撮像した投影像はPos1で撮像した投影像とほぼ同じ投影像が得られる。
この角度移相のオフセットは、図6に示すように、被検査体5を位置5aに移動後、X線焦点2と被検査体5の中心を通る直線が被検査体5上の基準点5b1を通るように被検査体5を回転させることで行うことができる。
同様に、二次元検出器20の撮像位置Pos3において、被検査体5の検出面20aに投影されなかった部分がある場合、被検査体5の中心を位置B(−Scosθ,−Ssinθ)に移動させ、さらに被検査体5の角度位相を−α度オフセットさせる。そして、被検査体5を位置5bに移動後に、各撮像位置において各角度位相の投影像を撮像する。このような手法により、被検査体5の位置5aで撮像した投影像はPos4で撮像した投影像とほぼ同じ投影像が得られる。
再構成計算用計算機46は、上記の二次元検出器20の各撮像位置に対して被検査体5の移動前後の各位置にて撮像された各部分投影像を合成し得られた全体投影像を用いて再構成計算を行い、被検査体5の内部構造データを再構成する。
通常、投影像の拡大率を支配する1番上位の要素はX線焦点2と回転基台12に保持された被検査体5との相互間距離の関係であり、図5では拡大率はdOF/dFDで表される。有限な装置サイズ(遮蔽構造)では拡大率が大きければ大きいほどdOFを小さくする必要が生じる。そして有限な検出器サイズで高精細な再構成画像を得るため高拡大率の被検査体全体の投影像を取得しようとすると、部分投影の分割撮像回数が増えることとなる。ここで、二次元検出器20を初期位置Pos0の座標のまま、Pos1あるいはPos4の撮像位置で撮像すべき部分投影を被検査体回転基台12の移動のみで幾何学的合同を得るには、図5において被検査体5を所定の角度β旋回させる必要性が生じる。しかしながら、隣接する撮像位置のなす角度をα、初期位置Pos0とPos4のなす角度をβとすると、α<βであるから被検査体5がX線管1先端に衝突する危険性が高まることは明らかである。したがって、図5のPos2、Pos3の座標へ二次元検出器20を移動せしめる駆動機構を有することは衝突の危険性を回避する上で有益である。
上記他の実施形態例によれば、上述実施形態例と同様の効果を奏するとともに、新たに次のような効果が得られる。
まず、二次元検出器20の旋回量を少なくして被検査体5の位置を移動させて撮像する方法は、X線断層撮像装置の構造の簡略化が図れ、4分割撮像の際も大型の検出器略2枚分を包含する奥行きの遮蔽構造であれば十分な空間とみなせるから、装置サイズをコンパクトにすることが可能となる。
また、シンメトリックな偶数分割撮像方式は、対称面の片方のみの投影データを用いて再構成計算をする撮像法を選択した場合、奇数分割撮像より効率よく取得したデータを活用することができる。
また、二次元検出器20の中には、被検査体が何も映っていない白画像又は黒画像を元にキャリブレーションを行なう必要があるものがあり、このキャリブレーションはX線源の焦点位置と二次元検出器20の位置関係が変化する度に行なう必要がある。しかし、上記他の実施形態例では、二次元検出器20の位置を変化させずに撮像することも可能であるので、一度キャリブレーションしただけで、各ポジション(撮像位置)における撮像が可能となる。
また、二次元検出器20を固定したまま、撮像を行える分、定盤が撓むことがなく幾何学的位置関係を保つことが容易となり、より高精度な撮像を実現できるので、X線断層撮像装置の構成も簡潔なものとなる。
一般的に、X線断層撮像装置を用いた検査の分野で公知のオフセットスキャンと呼ばれる撮像法及び被検査体の断層画像の取得は、図5に示した撮像位置Pos1、Pos2の2箇所のみで撮像し合成された投影データか、又は撮像位置Pos3、Pos4の2箇所のみで撮像し合成された投影データを用いて行われる。2分割撮像ならPos2又はPos3の投影のどちらかを用いればよい。上記X線焦点から初期位置Pos0の二次元検出器20に引いた垂線を含み被検査体回転軸と平行な面を対称軸(面)として4を越える偶数箇所でシンメトリック(対称)に分割撮像する場合、対称面を境界としたPos2側,Pos3側のどちらか片方の投影データを用いることにより、2又は4箇所撮像の場合と同様にオフセットスキャン法の概念が適用可能である。
次に、図7を参照して、二次元検出器20で撮像された投影像を、これと内接する仮想円筒面60に射影変換する方法について説明する。図7において、仮想円筒面60は二次元検出器20の水平方向の2×G個(=偶数個)の水平方向総画素を2分する中点で接するものとし、便宜上その中点より片側の半分の領域について示されている。また二次元検出器20の水平方向総画素を2分する中点を含む検出面20a上の水平線は、図5に示すようにX線焦点2から二次元検出器20に降ろした垂線と各撮像位置において交わっている。本例では、二次元検出器20のG画素の情報を、仮想円筒面60のG画素(二次元検出器20と同数)の情報へ重み付けをしながら、射影変換する手法である。
ここで、Lは検出面20aの水平方向の2分割した大きさ、X線焦点Oから二次元検出器20の検出面20aと仮想円筒面60との接点までの距離をR、仮想円筒面60の検出面の角度θ、検出面20aの水平方向の画素ピッチ(画素サイズ)をδ、仮想円筒面60の水平方向の隣接する画素間のなす角度をΔθとすると、諸元の定義にのっとれば、
L=G×δ、
θ=arctan(L/R)、
Δθ=θ/G(θ<45°と仮定する)
である。
X線焦点Oから二次元検出器20の検出面20aと仮想円筒面60との接点までの距離をR、検出面20aの水平方向の画素ピッチをδ、仮想円筒面60の水平方向の等角度な画素ピッチをΔθ、検出面20aの水平方向の画素において上記接点からn番目の画素の画素値をPn、仮想円筒面60の水平方向の画素において上記接点からn番目の画素の画素値をTnとするとき、二次元検出器20で得られた水平方向の投影像を仮想円筒面60に射影変換するための計算式は、以下のように求められる。
まず、二次元検出器20の水平方向において、接点からn番目の画素までの距離Ln、Ln−1は、
Ln=R×tan(n×Δθ)
Ln−1=R×tan{(n−1)×Δθ}
で表される。
これらの定義及び計算式から、上記中点(接点)よりn番目の二次元検出器20上の等間隔な画素情報をPn、等角度ピッチな水平方向総画素数が等しい仮想円筒面60の同じく当該中点からn番目の画素情報をTnとすると、θが45度でG=10の場合は、当該垂線を含み被検査体回転軸と直交する平面上及びその近傍で、重み付けを考慮した一意的な関係が以下のように表される。
Figure 2007322384
このように、仮想円筒面60の角度θと二次元検出器20の画素数Gが決まれば、それぞれについて(1)式に類似した一意的な関係式が求められる。
ところで、仮想円筒面60の等角度ピッチな水平方向総画素数が二次元検出器20の水平方向に等間隔な総画素数と等しいと仮定する方法以外に、例えば両者の画素サイズを等しくかつ等角度ピッチな仮想円筒面への射影変換法も考えられる。しかし、二次元検出器の検出面の側端部の一部が互いに重なる分割撮像の場合、仮想円筒面へ射影された部分投影を合成する際に、円筒面上の半端な画素座標での貼り合わせを避けようとすると、その反作用で実在する二次元検出器側の貼り合わせ位置の演算が込み入って複雑となる不利益(デメリット)や、図5,6より明らかなように内接仮想円弧の方が二次元検出器より短いから、元の二次元検出器で得られた投影の情報量を減じさせるデメリット等が生じてしまう。
これに対し、上述した実施形態によれば、仮想円筒面60の水平方向総画素数を二次元検出器20の水平方向総画素数と等しいと定義して射影変換を行うことによって、射影変換後も元の二次元検出器20で撮像した投影像の情報量を損なわず、分割投影像貼り合わせの複雑さも軽減することができる。
なお、本願特許請求の範囲及び明細書において、X線断層撮像方法を実現する各過程(ステップ)は、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、上述実施の形態例において、回転基台3の回転角度は必ずしも360°である必要はなく、例えば270°等でもよい。
また、被検査体の投影像を捕獲する手段は、X線二次元検出器に限らず、ラインセンサー等の一次元検出器でもよい。
また、以上の説明で挙げた使用材料及びその量、処理時間及び寸法などの数値的条件は好適例に過ぎず、説明に用いた各図における寸法形状及び配置関係も概略的なものである。すなわち、本発明は、この実施の形態に限られるものではない。
本発明の一実施の形態例によるX線断層撮像装置の概略上面図である。 本発明の一実施の形態例によるX線断層撮像装置の概略側面図である。 二次元検出器を面対称な偶数箇所の撮像位置に移動させた例を示す図である。 本発明の一実施の形態例に係るX線断層撮像装置のブロック構成図である。 本発明のX線断層撮像方法の説明に供する図である。 図5に示したX線断層撮像装置の要部の一例を示す図である。 本発明に係る射影変換の説明に供する図である。 従来のX線二次元検出器を平行移動させて撮像する方法を説明する概略図(鳥瞰図)である。 従来のX線二次元検出器を平行移動させて撮像する方法を説明する概略図(上面図)である。
符号の説明
1…X線管、2…焦点、2a…第1照射野、3…擬似焦点、3a…第2照射野、4…円錐中心軸(X軸)、5…被検査体、5a,5b…被検査体の移動位置、12…回転基台、20…2次元検出器、20a…検出面、42,43…機構制御部、44…制御操作卓、45…投影像記憶部、46…再構成計算用計算機、47…再構成結果表示装置、50…被検査体初期位置、51…対称軸(面)、60…仮想円筒面、Pos1,2,3,4…二次元検出器の移動位置

Claims (8)

  1. X線源と、被検査体の透過X線を撮像する二次元検出手段と、前記X線源のX線焦点と前記二次元検出手段との間に配置され前記被検査体を載置して前記X線焦点から前記二次元検出手段の初期位置における検出面に降ろした垂線に直交する回転軸を中心に設定された角度変位で回転する回転手段とを有し、各角度位相毎に撮像された投影像より前記被検査体の内部構造データを再構成するX線断層撮像装置であって、
    前記検出面が前記被検査体の回転軸と平行で前記X線焦点を通る直線を中心軸とした仮想円筒面に外接し、かつ、前記検出面の側端部が各々の位置で一部重なるよう前記二次元検出手段を旋回機構により旋回させ、旋回後の各撮像位置において各角度位相の投影像を撮像し、撮像された各部分投影像を合成し得られた全体投影像を用いて再構成計算を行い、前記被検査体の内部構造データを再構成する制御手段を備え、
    前記各撮像位置は、前記X線焦点から前記二次元検出手段の初期位置検出面に降ろした垂線を含み前記被検査体の初期位置回転軸と平行な面に関して面対称な偶数箇所であって、前記初期位置は含まれない
    ことを特徴とするX線断層撮像装置。
  2. 前記制御手段は、前記各撮像位置において得られた各角度位相の投影像を、前記被検査体の回転軸と平行で、前記X線焦点を通る直線を中心軸に持つ仮想円筒面に射影し、射影して得られた投影像から再構成計算を行ない、前記被検査体の内部構造データを再構成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のX線断層撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記二次元検出手段の水平方向の画素に得られた前記各撮像位置における各角度位相の被検査体の投影像を、前記被検査体の回転軸と平行で前記X線焦点を通る直線を中心軸に持ち、かつ、水平方向の画素の総数が前記二次元検出手段の水平方向の総画素数と等しい仮想円筒面に前記二次元検出手段上の一個か又は2個以上の相当画素情報を按分にサンプリングしつつ射影し、
    射影された各部分投影像を合成し得られた全体投影像を用いて再構成計算を行い、前記被検査体の内部構造データを再構成する
    ことを特徴とする請求項2に記載のX線断層撮像装置。
  4. X線源と、被検査体の透過X線を撮像する二次元検出手段と、前記X線源のX線焦点と前記二次元検出手段との間に配置され前記被検査体を載置して前記X線焦点から前記二次元検出手段の初期位置における検出面に降ろした垂線に直交する初期位置の回転軸を中心に設定された角度変位で回転する回転手段とを有し、各角度位相毎に撮像された投影像より前記被検査体の内部構造データを再構成するX線断層撮像装置であって、
    前記検出面が前記被検査体の回転軸と平行で前記X線焦点を通る直線を中心軸とした仮想円筒面に外接し、かつ、前記X線焦点から前記二次元検出手段の初期位置検出面に降ろした垂線を含み前記被検査体の初期位置回転軸と平行な面に関して面対称であって、前記検出面の側端部が一部重なる第1及び第2の位置に前記二次元検出手段を旋回機構により旋回させ、旋回後の各撮像位置において各角度位相の投影像を撮像し、
    また、前記第1及び/又は第2の位置において前記被検査体の前記検出面に投影されなかった部分が前記第1及び/又は第2の位置にて前記検出面に投影されるよう、前記回転手段を、前記X線焦点と初期位置回転軸との距離を一定に保ちつつ前記面を挟んでそれぞれ前記第1及び/又は第2の位置の反対領域へ移動機構により移動させ、かつ、前記回転手段の移動量に基づいて前記回転手段の初期角度位相を変化させ、前記第1及び第2の位置において移動後の回転手段上の前記被検査体の各角度位相の投影像を撮像し、
    撮像された各部分投影像を合成し得られた全体投影像を用いて再構成計算を行い、前記被検査体の内部構造データを再構成する制御手段
    を備えることを特徴とするX線断層撮像装置。
  5. 前記制御手段は、前記各撮像位置において得られた各角度位相の投影像を、前記被検査体の回転軸と平行で、前記X線焦点を通る直線を中心軸に持つ仮想円筒面に射影し、射影して得られた投影像から再構成計算を行ない、前記被検査体の内部構造データを再構成する
    ことを特徴とする請求項4に記載のX線断層撮像装置。
  6. 前記制御手段は、前記二次元検出手段の水平方向の画素に得られた前記各撮像位置において各角度位相の被検査体を撮像して得られた投影像を、前記被検査体の回転軸と平行で前記X線焦点を通る直線を中心軸に持ち、かつ、水平方向の画素の総数が前記二次元検出手段の水平方向の総画素数と等しい仮想円筒面に前記二次元検出手段上の一個か又は2個以上の相当画素情報を按分にサンプリングしつつ射影し、
    射影された各部分投影像を合成し得られた全体投影像を用いて再構成計算を行い、前記被検査体の内部構造データを再構成する
    ことを特徴とする請求項5に記載のX線断層撮像装置。
  7. X線源と、被検査体の透過X線を撮像する二次元検出手段と、前記X線源のX線焦点と前記二次元検出手段との間に配置され前記被検査体を載置して前記X線焦点から前記二次元検出手段の初期位置における検出面に降ろした垂線に直交する回転軸を中心に設定された角度変位で回転する回転手段とを用い、各角度位相毎に撮像された投影像より前記被検査体の内部構造データを再構成するX線断層撮像方法であって、
    前記検出面が前記被検査体の回転軸と平行で前記X線焦点を通る直線を中心軸とした仮想円筒面に外接し、かつ、前記検出面の側端部が各々の位置で一部重なるよう前記二次元検出手段を旋回機構により旋回させるステップと、
    旋回後の各撮像位置において各角度位相の投影像を撮像するステップと、
    撮像された各部分投影像を合成し得られた全体投影像を用いて再構成計算を行い、前記被検査体の内部構造データを再構成するステップとを有し、
    前記各撮像位置は、前記X線焦点から前記二次元検出手段の初期位置検出面に降ろした垂線を含み前記被検査体の初期位置回転軸と平行な面に関して面対称な偶数箇所であって、前記初期位置は含まれない
    ことを特徴とするX線断層撮像方法。
  8. X線源と、被検査体の透過X線を撮像する二次元検出手段と、前記X線源のX線焦点と前記二次元検出手段との間に配置され前記被検査体を載置して前記X線焦点から前記二次元検出手段の初期位置における検出面に降ろした垂線に直交する初期位置の回転軸を中心に設定された角度変位で回転する回転手段とを用い、各角度位相毎に撮像された投影像より前記被検査体の内部構造データを再構成するX線断層撮像方法であって、
    前記検出面が前記被検査体の回転軸と平行で前記X線焦点を通る直線を中心軸とした仮想円筒面に外接し、かつ、前記X線焦点から前記二次元検出手段の初期位置検出面に降ろした垂線を含み前記被検査体の初期位置回転軸と平行な面に関して面対称であって、前記検出面の側端部が一部重なる第1及び第2の位置に前記二次元検出手段を旋回機構により旋回させるステップと、
    旋回後の各撮像位置において各角度位相の投影像を撮像するステップと、
    前記第1及び/又は第2の位置において前記被検査体の前記検出面に投影されなかった部分が前記第1及び/又は第2の位置にて前記検出面に投影されるよう、前記回転手段を、前記X線焦点と初期位置回転軸との距離を一定に保ちつつ前記面を挟んでそれぞれ前記第1及び/又は第2の位置の反対領域へ移動機構により移動させるステップと、
    前記回転手段の移動量に基づいて前記回転手段の初期角度位相を変化させるステップと、
    前記第1及び第2の位置において移動後の回転手段上の前記被検査体の各角度位相の投影像を撮像するステップと、
    撮像された各部分投影像を合成し得られた全体投影像を用いて再構成計算を行い、前記被検査体の内部構造データを再構成するステップと
    を有することを特徴とするX線断層撮像方法。
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