JP2007322297A - 加速度センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線の欠陥の低減を図った加速度センサおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】加速度センサが,拡散層から構成されるピエゾ抵抗素子と,拡散層を被覆する第1の絶縁層と,第1の絶縁層を貫通して前記拡散層に接続される層間接続導体と,絶縁層上に配置されて層間接続導体に接続される配線と,を有し,かつAlとNdとを含む導体部と,導体部を被覆する第2の絶縁層と,を具備する。
【選択図】図4

Description

本発明は,加速度を検出する加速度センサおよびその製造方法に関する。
半導体からなるトランスデューサ構造体を用い,ピエゾ抵抗素子で撓みを検出することで,加速度を測定する加速度センサの技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2003−329702号公報
ここで,ピエゾ抵抗素子との電気的接続のために,加速度センサに配線が形成される。
しかしながら,加速度センサの形成時に配線の断線等の欠陥が生じる可能性があることが判った。
上記に鑑み,本発明は配線の欠陥の低減を図った加速度センサおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る加速度センサは,開口を有する固定部と,この開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,を有し,かつ平板状の第1の半導体材料から一体的に構成される第1の構造体と,前記変位部に接合される重量部と,前記重量部を囲んで配置され,かつ前記固定部に接合される台座と,を有し,第2の半導体材料から構成され,かつ前記第1の構造体に積層して配置される第2の構造体と,前記接続部に配置される拡散層から構成されるピエゾ抵抗素子と,前記拡散層を被覆する第1の絶縁層と,前記第1の絶縁層を貫通して前記拡散層に接続される層間接続導体と,前記絶縁層上に配置されて前記層間接続導体に接続される配線と,を有し,かつAlとNdとを含む導体部と,前記導体部を被覆する第2の絶縁層と,を具備することを特徴とする。
本発明の一態様に係る加速度センサの製造方法は,第1の半導体材料からなる第1の層,酸化物からなる第2の層,および第2の半導体材料からなる第3の層が順に積層されてなる半導体基板の前記第1の層に不純物を拡散させて,ピエゾ抵抗素子たる拡散層を形成するステップと,前記第1の層上に,第1の絶縁層を形成するステップと,前記第1の絶縁層に,前記拡散層に通じる開口を形成するステップと,前記第1の絶縁層を貫通して前記拡散層に接続される層間接続導体と,前記絶縁層上に配置されて前記層間接続導体に接続される配線と,を有し,かつAlとNdとを含む導体部を形成するステップと,前記導体部を被覆する第2の絶縁層を形成するステップと,前記半導体基板を熱処理して,前記拡散層と,前記層間接続導体とをオーム性接触させるステップと,を具備することを特徴とする。
本発明によれば,配線の欠陥の低減を図った加速度センサおよびその製造方法を提供できる。
以下,図面を参照して,本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る加速度センサ100を表す斜視図である。また,図2は加速度センサ100を分解した状態を表す分解斜視図である。図3は,加速度センサ100の接続部(梁)上の配線を上面から見た状態を表す上面図である。図4は,加速度センサ100を図3のA1−A2に沿って切断した状態を表す一部断面図である。なお,見やすさおよび図4との対応関係を考慮し,図1〜図3において配線の図示を限定している。
加速度センサ100は,互いに積層して配置される第1の構造体110,接合部120,第2の構造体130,および基体140を有する。なお,図2では,見やすさのために,接合部120の記載を省略している。
第1の構造体110,接合部120,第2の構造体130,基体140は,その外周が例えば,1mmの辺の略正方形状であり,これらの高さはそれぞれ,例えば,3〜12μm,0.5〜3μm,600〜725μm,600μmである。
第1の構造体110,接合部120,第2の構造体130はそれぞれ,シリコン,酸化シリコン,シリコンから構成可能であり,シリコン/酸化シリコン/シリコンの3層構造をなすSOI(Silicon On Insulator)基板を用いて製造可能である。また,基体140は,例えば,ガラス材料で構成できる。
第1の構造体110は,外形が略正方形であり,固定部111,変位部112,接続部113から構成され,その上に配線構造150が配置される。第1の構造体110は,半導体材料の膜をエッチングして開口部115を形成することで,作成できる。
固定部111は,外周,内周(開口)が共に略正方形の枠形状の基板である。固定部111は,後述の台座131と形状が対応し,かつ接合部120によって台座131と接合される。
変位部112は,外周が略正方形の基板であり,固定部111の開口の中央近傍に配置される。
接続部(梁)113は略長方形の基板であり,固定部111と変位部112とを4方向(X正方向,X負方向,Y正方向,Y負方向)で接続する。
接続部113は,撓みが可能な梁として機能する。接続部113が撓むことで,変位部112が固定部111に対して変位可能である。具体的には,変位部112が固定部111に対して,Z正方向,Z負方向に直線的に変位する。また,変位部112は,固定部111に対してX軸およびY軸を回転軸とする正負の回転が可能である。即ち,ここでいう「変位」には,移動および回転(Z軸方向での移動,X,Y軸での回転)の双方を含めることができる。
変位部112の変位(移動および回転)を検知することで,X,Y,Zの3軸方向の加速度を測定することができる。
接続部113上に,12個のピエゾ抵抗素子R(Rx1〜Rx4,Ry1〜Ry4,Rz1〜Rz4)が配置されている。このピエゾ抵抗素子Rは,抵抗の変化として接続部113の撓み(あるいは,歪み),ひいては変位部112の変位を検出するためのものである。なお,この詳細は後述する。
第1の構造体110上に配線構造150が配置される。
配線構造150は,絶縁層151,配線層152,保護層153の層構造をなす。
絶縁層151は,第1の構造体110と配線層152とを分離するための層である。絶縁層151には,ピエゾ抵抗素子Rと配線層152とを電気的に接続するためのコンタクトホール(開口)154が形成される。このコンタクトホール154には,層間接続導体155が配置される。
配線層152には,配線156,およびボンディングパッド157のパターンが配置される。配線156は,層間接続導体155を介して,ピエゾ抵抗素子Rとボンディングパッド157とを電気的に接続する。
ボンディングパッド157は,加速度センサ100と外部回路とを例えば,ワイヤボンディングで接続するための接続端子である。
層間接続導体155,配線156,およびボンディングパッド157は,同一の材料,即ち,Ndを含有するAlからなる。これらが同一の材料からなるのは,この材料を堆積してパターニングすることで,形成されるためである。
この材料をNd含有Alとしているのは,層間接続導体155,配線156にヒロックが発生することを防止するためである。後述のように,ピエゾ抵抗素子Rと層間接続導体155とをオーム性接触(オーミックコンタクト)させるため,層間接続導体155がアニール(加熱処理)される。このアニールによって層間接続導体155,配線156にヒロックが発生し,ピエゾ抵抗素子Rとボンディングパッド157間の電気的接続が不良となるおそれがある。第1,第2の構造体110,130の作成時に,配線156のヒロックが原因で配線156に断線等の欠陥が生じる可能性がある。
AlにNdを含有させることで(1.5〜10at%),層間接続導体155,配線156へのヒロックの発生を防止し,接続信頼性を向上できる。なお,この詳細は後述する。
保護層153は,配線層152を外界から保護するための一種の絶縁層である。ボンディングパッド157と対応して,保護層153にパッド開口158が形成される。外部回路等とボンディングパッド157との接続のためである。
第2の構造体130は,外径が略正方形であり,台座131および重量部132(132a〜132e),突出部134から構成される。第2の構造体130は,半導体材料の基板をエッチングして開口部133を形成することで,作成可能である。なお,台座131と,重量部132とは,互いに高さがほぼ等しく,また開口部133によって分離され,相対的に移動可能である。
台座131は,外周,内周(開口部133)が共に略正方形の枠形状の基板である。台座131は固定部111と対応した形状を有し,接合部120によって固定部111に接続される。
重量部132は,質量を有し,加速度によって力を受ける重錘,あるいは作用体として機能する。即ち,加速度が印加されると,重量部132の重心に力が作用する。
重量部132は,略直方体形状の重量部132a〜133eに区分される。中心に配置された重量部132aに4方向から重量部132b〜132eが接続され,全体として一体的に変位(移動,回転)が可能となっている。即ち,重量部132aは,重量部132b〜132eを接続する接続部として機能する。
重量部132aは,変位部112と対応する略正方形の断面形状を有し,接合部120によって変位部112と接合される。この結果,重量部132に加わった加速度に応じて変位部112が変位し,その結果,加速度の測定が可能となる。
重量部132b〜132eはそれぞれ,第1の構造体110の開口部115に対応して配置される。重量部132が変位したときに重量部132b〜132eが接続部113に接触しないようにするためである(重量部132b〜132eが接続部113に接触すると,加速度の検出が阻害される)。
重量部132a〜133eによって,重量部132を構成しているのは,加速度センサ100の小型化と高感度化の両立を図るためである。加速度センサ100を小型化(小容量化)すると,重量部132の容量も小さくなり,その質量が小さくなることから,加速度に対する感度も低下する。接続部113の撓みを阻害しないように重量部132b〜132eを分散配置することで,重量部132の質量を確保している。この結果,加速度センサ100の小型化と高感度化の両立が図られる。
突出部134は,重量部132と基体140との間に間隙(ギャップ)を確保し,重量部132の変位を可能にするためのものである。
突出部134は,台座131と一体的に構成され,外周,内周が共に略正方形の枠形状の基板である。突出部134の外周は,台座131の外周と一致し,突出部134の内周は,台座131の内周より大きい。
接合部120は,既述のように,第1,第2の構造体110,130を接続するものである。接合部120は,固定部111と台座131を接続する接合部121と,変位部112と重量部132aを接続する接合部122に区分される。接合部120は,これ以外の部分では,第1,第2の構造体110,130を接続していない。接続部113の撓み,および重量部132b〜132eの変位を可能とするためである。
なお,接合部121,122は,シリコン酸化膜をエッチングすることで構成可能である。
基体140は,第2の構造体130の突出部134と接合され,第1,第2の構造体110,130を支持するためのものであり,その上面に接合防止層141が配置される。
基体140は,例えば,ガラス材料からなり,略直方体の外形を有する。
基体140と突出部134は,例えば,陽極接合によって接続される。基体140と突出部134とを接触させて加熱した状態で,これらの間に電圧を印加することで,接合がなされる。
接合防止層141は,重量部132と基体140との接合を防止するためのものである。前述の陽極接合の際に,基体140に重量部132が接触することで,これらが接合され,加速度センサ100が動作不良となる可能性がある。
突出部134の下面に対応する領域には,接合防止層141が配置されない。接合防止層141は突出部134を除いたその構成材料として,例えば,Crを用いることができる。
(変形例)
以上の加速度センサ100では,配線構造150内の配線層152は単層である。配線156が互いに交差しないようにすることで,配線層152を単層とすることができる。
これに対して,配線層を多層とすることも可能である。
図6は,本発明の変形例に係る加速度センサ100aを切断した状態を表す一部断面図であり,図4と対応する。
加速度センサ100aの配線構造150aは,絶縁層151,配線層152,絶縁層151a,配線層152a,保護層153の層構造をなす。即ち,加速度センサ100の配線構造150に,絶縁層151a,配線層152aが付加され,配線層151,151aと配線が2層になっている。
絶縁層151aは,配線層152,152aを分離するための層である。絶縁層151aには,必要に応じて,配線層152,152aを電気的に接続するためのコンタクトホール(開口)が形成される。このコンタクトホールには,層間接続導体が配置される。
配線層152aには,配線156a,およびボンディングパッドのパターンが配置される。図6では,便宜的に配線層152にボンディングパッド157を配置している。しかし,ボンディングパッドを配線層152に配置せず,配線層152aに配置することが可能である。この場合,配線156,156aを介して,ピエゾ抵抗素子Rとボンディングパッドとが電気的に接続される。
このように,配線を多層化すると,配線156,156aが平面上交差することを許容できて,配線の設計の自由度が向上する。
このように配線を多層化した場合でも,配線156a自体,配線156との層間接続導体,およびボンディングパッドを同一の材料,即ち,Ndを含有するAlから構成することが好ましい。配線156a等へのヒロック発生の防止のためである。
(配線156,156aの交差角θの調整)
ここで,配線156,156aの交差角θを90°からずらすことが考えられる。AlにNdを加えると配線156,156aが硬くなり,断線する可能性が生じる。交差角θを90°からずらすことで,配線156,156aの断線の可能性を低減できる。以下,この詳細を説明する。
図6Aは,交差する配線156,156aを上方から見た状態を表す上面図である。図6Bは,配線156,156aを図6AのB1−B2で切断した状態を表す断面図である。
配線156上に絶縁層151a,配線156aが配置され,配線156,156aは交差角θ1=90°で交差している。配線156を跨いで配置されることから,配線156aは,段差を有し,この段差の境界,すなわち,エッジ部EGで断線する可能性がある。加速度センサ100の製造工程およびその使用時に,配線156aに熱応力が加わり,エッジ部EGで断線する可能性がある。この熱応力は,配線156aと第1の構造体110の熱膨張の差に起因して生じる。
配線156aに純粋なAlを用いる場合,Alが比較的柔軟性を有する材料であることから,配線156aの断線の可能性は小さい。しかし,AlにNdを加えると配線156aが硬くなり,配線156aの断線の可能性が増大する。
配線156の膜厚Dを薄くすることで,配線156aの断線の可能性を低減できる。しかしながら,加速度センサ100では配線156の膜厚Dを薄くすることに一定の限界がある。配線156aの抵抗をある程度以下に抑える必要がある。このためには,配線156aの膜厚D,幅のいずれかをある程度大きくする必要がある。しかし,配線156aは,狭い接続部(梁)113上を通過することから,その幅の制約があり,膜厚Dをある程度大きくせざるを得ない。
一般に,膜厚Dを大きくすることで,ヒロック等に起因して,配線156表面の凹凸(表面粗さ)が増大する傾向がある。この結果,膜厚Dを増大することで,配線156上での絶縁層151aの被覆が不十分となり,配線156,156a間が通電する畏れがある。
Ndを適量添加する事で,ヒロックの発生,ひいては配線156表面の凹凸の発生を回避できる。なお,絶縁層151aの膜厚を厚くして,配線156,156a間の通電を防止することも出来るが,生産性が低下する畏れがある。
配線156,156aの交差角θを90°からずらすことで,配線156aの断線の可能性を低減できる。
図7A,図7Bは,図6Aに対応し,交差角θを90°からずらした配線156,156aを上方から見た状態を表す上面図である。
図6A,図7A,図7Bそれぞれでの交差角θ1〜θ3は,90°>θ1>θ2>θ3と次第に小さくなっている。この結果,図6A,図7A,図7Bそれぞれでの配線のエッジ部EGの長さL1〜L3は,L1<L2<L3と次第に長くなっている。エッジ部EGは,配線156aを横切るように配置されることから,その長さLが長い方が配線156aの断線の可能性が低減されることになる。仮にエッジ部EGの一部に損傷が発生したとしても,その全長Lで破損が発生しない限り,配線156aが完全に断線することは避けられるからである。
一方,配線156,156aの交差角θを90°からずらすことは,配線156,156aが重なった領域Aの面積が増大することとなる。これは,ヒロックによる配線156,156aの短絡の危険性が大きくなることを意味する。しかしながら,この危険性はAlにNdを添加することで低減できる。
以上のように,交差角θを90°からずらすことで,配線156aの断線の可能性を低減できる。交差角θを90°からずらすことで,配線156,156aの短絡の危険性が大きくなるが,AlにNd添加することで,この短絡を防止できる。
交差角θは90°より小さいことが望ましく,設計に支障が無い範囲で低角にする事が望ましい。
配線156aの段差が大きい場合,この段差間(即ち,エッジ部EG)で断線が発生しやすい。段差間距離(即ち,エッジ部EGの長さL)を大きくするほど,断線リスクが低減される。柔軟性を有する純Alと比較して硬い材料(Cr,Ni,Co,Mo,Ta,Al−Nd(2%以上の高濃度Nd),等)を配線156に用いる場合,この傾向がより大きくなる。
図8A〜図8Cは,交差する配線156,156aを上から見た状態を表す上面図である。
図8Aでは,配線156はその全体が単一の直線形状であるが,配線156aは3つの直線形状の部分配線に区分され,その内,部分配線CS1aが配線156と交差している(交差角θ=90°)。
また,図8B,図8Cでは,交差角θが90°より小さい。また,配線156,156aの双方が3つの直線形状の部分配線に区分され,部分配線CS2,CS2a,部分配線CS3,CS3aそれぞれが交差している(交差角θ<90°)。図8B,図8Cでは,配線156,156aは互いに対称性を有し,配線長がほぼ等しくなっている。図8Bにおいて,部分配線CS2,CS2aそれぞれが配線方向となす角θ2,θ2aの正負が反対で,絶対値が等しいことが(θ2=−θ2a),配線156,156aの配線長を等しくする要因である。この事情は図8Cでも同様である(θ3=−θ3a)。なお,角θ2,θ2aの絶対値には,例えば,10°〜20°程度の相違が許容される。
次に示すように,配線156,156aの配線長が等しいことは,加速度センサ100の特性上好ましい。
加速度センサ100では,3軸方向の加速度を電気信号に変換し,配線156,156a上を伝達する。このため,3軸方向の加速度それぞれの電気信号が同等に伝達されることが望ましい。仮に,3軸方向それぞれの加速度の電気信号の伝達が同等でないなら,それぞれの電子信号を何らかの手段で補正しないと,加速度の正確な検出が行えないことになる。
電気信号が同等に伝達されるためには,3軸方向の加速度それぞれの電気信号を伝達する配線156,156aの抵抗が同等であることが望ましい。即ち,配線156,156aの材料,配線幅,配線長,配線膜厚を同じにする事が望ましい。
図8B,図8Cのように,配線156,156aの配線長を等しくすることにより,3軸方向の加速度の電気信号を同等に伝達し,加速度の正確な検出が容易となる。
一般に,配線156,156aの材料,配線幅,配線膜厚を同じにする事は容易であるが,配線長を同じにする事は設計上困難を生じる場合がある。例えば,既存のICチップを用いる場合,このICチップの取り出し電極に合わせて,加速度センサ100のボンディングパッド157を配置する必要がある。図8B,図8Cのように,配線156,156aの配置に対称性を持たせることで,配線156,156aの配線長を等しくすることがより容易になる。
図9Aは,交差する配線156,156aの交差部分を上から見た状態を表す上面図である。図9Bは,図9Aの配線156のみを表す上面図である。
ここでは,配線156,156aそれぞれが,三角形状の突出部T1,T1aを有する。言い換えれば,配線156,156aが交差する箇所において,配線156,156aが本来の幅からはみ出している。配線156,156aでの突出部T1,T1aの配置は,交差角θの角度を90°より小さくすることと別個に適用できる。
配線156が突出部T1を有することによって,配線156aの断線のリスクを低減できる。以下の(1),(2)の理由により,配線156aに亀裂が入り難いからである。
(1)突出部T1が先細形状(その先端ほど幅が狭い)であることから,配線156の形成時(エッチング時)のエッチング液の周り込み効果により,突出部T2の先端にテーパが形成され(膜厚が次第に薄くなる),段差が緩和される。この段差の緩和は突出部T1の存在に起因するものであり,突出部T1aは基本的に関与しない。
図9Cは,図9AのC1−C2で配線156,156aを切断した状態を表す断面図である。配線156の突出部T1がテーパを有し,配線156aが傾斜を持って配線156上に配置される。既述のように,突出部T1の先端ほど,エッチング液の周り込み効果が大きくなり,配線156の膜厚が薄くなる。この結果,配線156aに亀裂が入り難くなる。
ここで,突出部T1は,全体として先細形状であれば良く,幅が同一の部分,部分的に幅が逆転(一部において,根本側の幅が狭く,先端側の幅が広い)することが認められる。根本側より幅の狭い部分が先端側に存在すれば,突出部T1を先細形状として認めることが可能である。この場合でも,段差の緩和が可能である。
(2)突出部T1,T1aにより,配線156,156aの交差部の形状が複雑になり,交差部の長さ(エッジ部EGの長さL)が長くなる。この結果,配線156aの一部に亀裂が生じた場合に,配線156aが断線する可能性が低減する。
ここで,突出部T1,T1aの形状を同一にすると,配線156,156aの電気抵抗を同一にすることが容易になり好ましい。
ここで,突出部T1の縦横比率(配線方向長さLa:配線垂直方向長さLb)の好ましい一例として,いわゆる黄金比率を挙げることができる。黄金比率とは,La:Lb=Lb:(La+Lb)が成り立つように分割したときの比La:Lbであり,La:Lb=1:((1+√5)/2)=0.618:1である。
突出部T1の縦横比に黄金率を適用する事で,突出部T1の外形中に同じ形状を形成し(縦横比のフィボナッチ数列),交差部の形状を複雑化する事で,交差部の長さを長くできる。この結果,配線156aの断線のリスクを低減できる。
このように,配線156,156aの交差部に突出部T1,T1aを配置することで,配線156aの断線リスクを低減できる。
このとき,突出部T1の頂点は,配線156aの配線方向に沿って配列される。即ち,配線156の配線方向と突出部T1の頂点の配列方向とのなす角θ1は90°であり,配線156,156aの交差角θ=90°と等しい。また,突出部T1の縦横比率を黄金比としたとき,突出部T1の頂点の配列方向と,突出部T1の辺のなす角θ3は,次の式に示すように17.14°である。
θ3=tan−1(La/(2*Lb))
=tan−1(1/(1+√5))=17.14°
図9Dは,図9Bに対応し,曲線状の突出部T2を有する配線156を表す上面図である。ここでは,配線156,156aそれぞれが,交差部に曲線状の突出部T2,T2aを有する場合を考える。
直線上の突出部T1と比較して,曲線状の突出部T2によって,配線156aの断線のリスクをより低減できる。以下の3つの理由により,配線156aに亀裂が入り難いからである。
(1)突出部T2の先端が鋭利である事に起因し,配線156の形成時(エッチング時)のエッチング液の周り込み効果により,突出部T2の先端にテーパが形成され,段差が緩和される。
(2)突出部T2により,配線156,156aの交差部の形状が複雑になり,交差部の長さが長くなり亀裂が生じても断線の可能性が低減する。
これら理由(1),(2)は,直線状の突出部T1の場合での理由(1),(2)と対応するものであるが,突出部T2の形状が曲線状であることから,その効果がより大きくなる。
一方,次の理由(3)は曲線状の突出部T2に固有である。
(3)配線156,156aの段差に沿って亀裂が生じる可能性がある。曲線状の突出部T2によって,段差が1直線に形成されず亀裂を防止できる。
図9Eは,交差する配線156,156aの交差部分を上から見た状態を表す上面図である。図9Fは,図9Eの配線156のみを表す上面図である。
本図に示すように,配線156,156aの交差角を90°と異ならせ,かつ突出部T3,T3aを配置することが可能である。このようにすると,配線156aの断線リスクをより低減できる。
このとき,突出部T3の頂点は,配線156aの配線方向に沿って配列される。即ち,配線156の配線方向と突出部T1の頂点の配列方向とのなす角θ1は,配線156,156aの交差角θと等しい。また,前述のように,突出部T3の縦横比率を黄金比としたとき,突出部T1の頂点の配列方向と,突出部T1の辺のなす角θ3は,17.14°である。
ここで,突出部T3の辺と,配線156の配線方向とのなす角θ4の適正範囲を考える。
90°≦θ4≦90°+θ3
ここでは,角θ4が90°より鋭角だと配線156の形成時でのエッチングが困難となることから,(90°≦θ4)としている。
また,次の2式から,(θ4≦90°+θ3)が成立する。
θ4=θ1+θ3
θ1≦90°
なお,この2式の前者は,突出部T3の形状が三角形であり,その内角の和が180°であることに基づく。
角θ3が17.14°のとき,角θ4の好ましい範囲は以下のように表される。
90°≦θ4≦90°+θ3=107.14°
ここで,(θ4=θ1+θ3)より,次の式が成立する。
90°−θ3≦θ1≦90°
角θ3を17.14°とすると,角θ1の好ましい範囲は以下のように表される。
72.86°≦θ1≦90°
なお,角度θ1は,必ずしもこの範囲に限定されるものではなく,10°≦θ1≦90°とすることも可能である。
図9Gは,交差する配線156,156aの交差部分を上から見た状態を表す上面図である。図9Hは,図9Hの配線156のみを表す上面図である。
突出部T4の辺は,いわゆるコッホ曲線から構成される。
コッホ曲線は,フラクタル曲線の一種であり,次のように,三角形の辺に,より小さな三角形を付加する操作を無限にくりかえしてできる曲線である(1つの線分を三等分し, その中央の部分を折れ線でおきかえる操作を無限に繰り返した極限)。即ち,三角形の各辺の中央に,その辺の長さの3分の1の長さの辺を有する三角形を付ける。できた図形の各辺にまた3分の1の長さの辺の三角形を付ける。これをくりかえして,小さな三角形をどんどん付けてゆく。
理論上,コッホ曲線は,無限個の頂点を有し,辺の長さの合計も無限となる。このため,突出部T4の形状が複雑化する。このため,突出部T4の形成時にエッチング液の回り込みにより,その周辺部(先端部)にテーパが形成される。この結果,配線156aに断線が発生し難くなる。
なお,コッホ曲線はコンピュータプログラムで簡単に形成出来るために,配線156用のマスク形成やEB描画が容易である。
図9Iは,交差する配線156,156aの交差部分を上から見た状態を表す上面図である。
上側の配線156aが部分配線CS0を有し,その配線方向が配線156の配線方向とほぼ一致している。この部分配線CS0は開口部Hを有する(部分配線CS0が2つに分岐)。また,この部分配線CS0の幅は,これと重なる配線156の幅より大きい。部分配線CS0,配線156の幅と開口部Hの大きさは,配線156,部分配線CS0の電気抵抗が同一になるよう調整される(面積換算で合わせ込む)。
部分配線CS0の幅が配線156の幅より大きいことから,配線156,156aのアライメントがずれても,分岐した部分配線CS0の何れかが配線156の段差に架かる事になり,断線しにくくなる。また,部分配線CS0が2本に分岐している為に断線の確率が1/2に低減される。さらに,部分配線CS0,配線156が並行に配置され,段差部分が長くなることでも,断線の可能性が低減する。
なお,この場合でも段差部に連続したコッホ曲線等のフラクタル構造を導入する事でテーパーが生じ断線の可能性を低減できる。
本変形例は,配線を多層化したことを除き,第1の実施形態と本質的に異なるところがないので,他の説明を省略する。
(加速度センサ100の動作)
加速度センサ100による加速度の検出の原理を説明する。既述のように,接続部113には,合計12個のピエゾ抵抗素子Rx1〜Rx4,Ry1〜Ry4,Rz1〜Rz4が配置されている。
これら各ピエゾ抵抗素子は,シリコンからなる接続部113の上面付近に形成されたP型もしくはN型の不純物ドープ領域(拡散層116)によって構成できる。
3組のピエゾ抵抗素子Rx1〜Rx4,Ry1〜Ry4,Rz1〜Rz4が,接続部113上のX軸方向,Y軸方向,X軸方向に一直線に並ぶように配置される。
なお,ピエゾ抵抗素子Rx1〜Rx4,Rz1〜Rz4は,接続部113によって配置が異なる。これはピエゾ抵抗素子Rによる接続部113の撓みの検出をより高精度化するためである。
3組のピエゾ抵抗素子Rx1〜Rx4,Ry1〜Ry4,Rz1〜Rz4はそれぞれ,重量部132のX,Y,Z軸方向成分の変位を検出するX,Y,Z軸方向成分変位検出部として機能する。なお,4つのピエゾ抵抗素子Rz1〜Rz4は,必ずしもX軸方向に配置する必要はなく,Y軸方向に配置してもよい。
ピエゾ抵抗素子Rの伸び(+),縮み(−)の組み合わせと,その伸び縮みの量それぞれから,加速度の方向および量を検出することができる。ピエゾ抵抗素子Rの伸び,縮みは,ピエゾ抵抗素子Rの抵抗の変化として検出できる。
例えば,接続部113の構成材料の結晶面指数が{100}で,ピエゾ抵抗素子Rの長手方向での結晶方向が<110>の場合を考える。ここで,各ピエゾ抵抗素子RがシリコンへのP型不純物ドープによって構成されているとする。このときには,ピエゾ抵抗素子Rの長手方向での抵抗値は,伸び方向の応力が作用したときには増加し,縮み方向の応力が作用した場合には減少する。
なお,ピエゾ抵抗素子RをシリコンへのN型不純物ドープによって構成したときには,抵抗値の増減が逆になる。
図10A〜図10Cはそれぞれ,ピエゾ抵抗素子Rの抵抗からX,Y,Zの軸方向それぞれでの加速度を検出するための検出回路の構成例を示す回路図である。この検出回路では,X,Y,Zの軸方向の加速度成分それぞれを検出するために,4組のピエゾ抵抗素子からなるブリッジ回路を構成し,そのブリッジ電圧を検出している。
これらのブリッジ回路では入力電圧Vin(Vx_in,Vy_in,Vz_in)それぞれに対する出力電圧Vout(Vx_out,Vy_out,Vz_out)の関係は以下の式(1)〜(3)で表される。
Vx_out/Vx_in=
[Rx4/(Rx1+Rx4)−Rx3/(Rx2+Rx3)] ……式(1)
Vy_out/Vy_in=
[Ry4/(Ry1+Ry4)−Ry3/(Ry2+Ry3)] ……式(2)
Vz_out/Vz_in=
[Rz3/(Rz1+Rz3)−Rz4/(Rz2+Rz4)] ……式(3)
加速度とピエゾ抵抗Rの伸び縮み量が比例し,さらにピエゾ抵抗素子Rの伸び縮の量と抵抗値Rの変化とが比例する。この結果,入力電圧に対する出力電圧の比(Vxout/Vxin,Vyout/Vyin,Vzout/Vzin)は加速度と比例し,X,Y,Z軸それぞれでの加速度を分離して測定することが可能となる。
(加速度センサ100の作成)
加速度センサ100の作成工程につき説明する。
図11は,加速度センサ100の作成手順の一例を表すフロー図である。また,図12A〜図12Oは,図4に対応し,図11の作成手順における加速度センサ100の状態を表す断面図である。
(1)半導体基板Wの用意(ステップS11,および図12A)
図12Aに示すように,第1,第2,第3の層11,12,13の3層を積層してなる半導体基板Wを用意する。
第1,第2,第3の層11,12,13はそれぞれ,第1の構造体110,接合部120,第2の構造体130を構成するための層であり,ここでは,シリコン,酸化シリコン,シリコンからなる層とする。
シリコン/酸化シリコン/シリコンという3層の積層構造をもった半導体基板Wは,シリコン基板上にシリコン酸化膜を積層した基板と,シリコン基板とを接合後,後者のシリコン基板を薄く研磨することで作成できる(いわゆるSOI基板)。また,半導体基板Wは,シリコン基板上に,シリコン酸化膜,シリコン膜を順に積層することでも作成できる。
第2の層12を第1,第3の層11,13とは異なる材料から構成しているのは,第1,第3の層11,13とエッチング特性を異ならせ,エッチングのストッパ層として利用するためである。第1の層11に対する上面からのエッチング,および第3の層13に対する下面からのエッチングの双方で,第2の層12がエッチングのストッパ層として機能する。
なお,ここでは第1の層11と第3の層13とを同一材料(シリコン)によって構成するものとするが,第1,第2,第3の層11,12,13のすべてを異なる材料によって構成しても良い。
(2)拡散マスク14の形成(ステップS12,および図12B)
第1の層11上に拡散マスク14を形成する。第1の層11にピエゾ抵抗素子Rの拡散層116を形成するためである。
例えば,低圧CVD(Low Pressure-Chemical Vapor Deposition)によって,第1の層11上にSiN膜を積層し,レジストをマスクとしてRIE(Reactive Ion Etching)で開口を形成する。このようにして,第1の層11上に開口15を有する膜,即ち,拡散マスク14が形成される。
(3)拡散層116の形成(ステップS13,および図12C)
拡散マスク14を用いて拡散層116のパターンを形成する。この形成は次のa〜cのようにして行われる。
a.拡散マスク14上に不純物層,例えば,Bを含有する層を形成する。例えば,スピンコートによって,Bを含有する層を形成できる。
b.熱処理によって,不純物層に含まれる不純物,例えば,Bを第1の層11内に拡散させ,拡散層116を形成する。例えば,1000℃の熱処理によって,Bが熱拡散される。
c.拡散マスク14上の不純物層を除去する。例えば,フッ酸を用いて,Bの不純物層をエッチングする。
d.上記a〜cでは熱拡散を用いて拡散層116を形成している。これに対して,熱拡散以外の手段,例えば,イオン打ち込みによって拡散層116を形成しても差し支えない。
(4)拡散マスク14の除去(ステップS14,および図12D)
拡散マスク14を除去する。拡散マスク14の構成材料がSiNの場合,熱リン酸によって,これをエッチング,除去できる。この結果,第1の層11が露出される。
(5)絶縁層151の形成(ステップS15,および図12E)
第1の層11上に絶縁層151を形成する。例えば,第1の層11の表面を熱酸化することで,SiOの層を形成できる。
絶縁層151にコンタクトホール(開口)154を形成する。例えば,レジストをマスクとしたRIEによって,絶縁層151にコンタクトホール(開口)154のパターンを形成できる。
(6)配線156の形成(ステップS16,および図12F)
絶縁層151上に配線156を形成する。この形成は次のa,bのようにして行われる。
a.第1の層11上にNdを含むAl層を形成する。例えば,スパッタリングによって,Ndを含むAlを堆積できる。この堆積の結果,第1の層11上に配線層152が,コンタクトホール154内に層間接続導体155が形成される。
この膜の構成材料として,Ndを含むAlを用いているのは,後の熱処理時におけるヒロックの発生を防止するためである。
b.配線層152をパターニングして,配線156,およびボンディングパッド157のパターンのパターンを形成する。例えば,レジストをマスクとしてウェットエッチングすることで,配線156,およびボンディングパッド157のパターンのパターンを形成できる。
c.ここで,図6に示したように,配線層を多層とすることが可能である。この場合,次のような工程が付加される。
・配線層152上に絶縁層151aを形成する。例えば,CVDにより配線層152上にSiO2の層を形成する。
・絶縁層151aに第2のコンタクトホールのパターンを形成する。上下の配線層152,152a間での導通のためである。
・絶縁層151a上にNdを含むAl層(配線層152a)を形成する。このとき,第2のコンタクトホール内に第2の層間接続導体が形成される。配線層を2層以上とする場合でも,その構成材料としてNdを含むAlを用いることがヒロック発生を防止する上で有効である。
・配線層152aをパターニングして,配線156aを形成する。この配線156aは,第2の層間接続導体によって,配線156と接続される。
・以上は,配線層が2層の場合である。必要であれば,第3の絶縁層,第3の配線を追加して形成することで,配線層を3層以上とすることができる。
(7)保護層153の形成(ステップS17,および図12G)
配線層152上に保護層153を形成する。例えば,低圧CVDにより,SiN層を堆積する。このとき,例えば,300℃,あるいは350℃程度に配線層152が加熱され,配線156にヒロックが発生する可能性がある。配線層152の構成材料をNd含有Alとすることで,ヒロックの発生が防止される。なお,この詳細は後述する。
(8)熱処理(ステップS18,および図12G)
半導体基板Wを熱処理する。拡散層116と層間接続導体155間をオーム性接触(オーミックコンタクト)させるためである。このとき,例えば,380℃,あるいは400℃程度に配線層152が加熱され,配線156にヒロックが発生する可能性がある。配線層152の構成材料をNd含有Alとすることで,ヒロックの発生が防止される。なお,この詳細は後述する。
(9)パッド開口158の形成(ステップS19,および図12H)
保護層153にパッド開口158を形成する。レジストをマスクとするRIEによって,保護層153をエッチングしてパッド開口158を形成できる。
(10)第1の構造体110の作成(第1の層11のエッチング,ステップS20,および図12I)
第1の層11をエッチングすることにより,開口部115を形成し,第1の構造体110を形成する。即ち,第1の層11に対して浸食性を有し,第2の層12に対して浸食性を有しないエッチング方法を用いて,第1の層11の所定領域(開口部115)に対して,第2の層12の上面が露出するまで厚み方向にエッチングする。
第1の層11の上面に,第1の構造体110に対応するパターンをもったレジスト層を形成し,このレジスト層で覆われていない露出部分を垂直下方に浸食する。このエッチング工程では,第2の層12に対する浸食は行われないので,第1の層11の所定領域(開口部115)のみが除去される。
図12Iは,第1の層11に対して,上述のようなエッチングを行い,第1の構造体110を形成した状態を示す。
(11)第2の構造体130の作成(第3の層13のエッチング,ステップS21,および図12J,図12K)
第2の構造体130は2段階に区分して作成される。
1)突出部134の形成(図12J)
第3の層13の下面に,突出部134に対応するパターンをもったレジスト層を形成し,このレジスト層で覆われていない露出部分を垂直上方へと浸食させる。この結果,第3の層13の下面に窪み(凹部)21が形成される。この窪み21の外周が突出部134である。
2)台座131および重量部132の形成(図12K)
第3の層13の窪み21をさらにエッチングすることにより,開口部133を形成し,第2の構造体130を形成する。即ち,第3の層13に対して浸食性を有し,第2の層12に対して浸食性を有しないエッチング方法により,第3の層13の所定領域(開口部133)に対して,第2の層12の下面が露出するまで厚み方向へのエッチングを行う。
第3の層13の下面に,第2の構造体130に対応するパターンをもったレジスト層を形成する。窪み21内のレジスト層で覆われていない露出部分を垂直上方へと浸食させる。このエッチング工程では,第2の層12に対する浸食は行われないので,第3の層13の所定領域(開口部133)のみが除去される。
図12Kは,第3の層13に対して,上述のようなエッチングを行い,第2の構造体130を形成した状態を示す。
なお,上述した第1の層11に対するエッチング工程(ステップS20)と,第3の層13に対するエッチング工程(ステップS21)の順序は入れ替えることができる。いずれのエッチング工程を先に行ってもかまわないし,同時に行っても差し支えない。
(12)接合部120の作成(第2の層12のエッチング,ステップS22,および図12L)
第2の層12をエッチングすることにより,接合部120を形成する。即ち,第2の層12に対しては浸食性を有し,第1の層11および第3の層13に対しては浸食性を有しないエッチング方法により,第2の層12に対して,その露出部分から厚み方向および層方向にエッチングする。
以上の製造プロセスにおいて,第1の構造体110を形成する工程(ステップS20)と,第2の構造体130を形成する工程(ステップS21)では,次の2つの条件を満たすエッチング法を行う必要がある。
第1の条件は,各層の厚み方向への方向性を持つことである,第2の条件は,シリコン層に対しては浸食性を有するが,酸化シリコン層に対しては浸食性を有しないことである。第1の条件は,所定寸法をもった開口部や溝を形成するために必要な条件であり,第2の条件は,酸化シリコンからなる第2の層12を,エッチングストッパ層として利用するために必要な条件である。
第1の条件を満たすエッチング方法として,誘導結合型プラズマエッチング法(ICPエッチング法:Inductively-Coupled Plasma Etching Method )を挙げることができる。このエッチング法は,垂直方向に深い溝を掘る際に効果的な方法であり,一般に,DRIE(Deep Reactive Ion Etching )と呼ばれているエッチング方法の一種である。
この方法では,材料層を厚み方向に浸食しながら掘り進むエッチング段階と,掘った穴の側面にポリマーの壁を形成するデポジション段階と,を交互に繰り返す。掘り進んだ穴の側面は,順次ポリマーの壁が形成されて保護されるため,ほぼ厚み方向にのみ浸食を進ませることが可能になる。
一方,第2の条件を満たすエッチングを行うには,酸化シリコンとシリコンとでエッチング選択性を有するエッチング材料を用いればよい。例えば,エッチング段階では,SFガス,およびOガスの混合ガスを,デポジション段階では,Cガスを用いることが考えられる。
第2の層12に対するエッチング工程(ステップS22)では,次の2つの条件を満たすエッチング法を行う必要がある。第1の条件は,厚み方向とともに層方向への方向性をもつことであり,第2の条件は,酸化シリコン層に対しては浸食性を有するが,シリコン層に対しては浸食性を有しないことである。
第1の条件は,不要な部分に酸化シリコン層が残存して重量部132の変位の自由度を妨げることがないようにするために必要な条件である。第2の条件は,既に所定形状への加工が完了しているシリコンからなる第1の構造体110や第2の構造体130に浸食が及ばないようにするために必要な条件である。
第1,第2の条件を満たすエッチング方法として,バッファド弗酸(例えば,HF=5.5wt%,NHF=20wt%の混合水溶液)をエッチング液として用いるウェットエッチングを挙げることができる。
(13)基体140の接合(ステップS23,および図12M,図12N)
1)基体140への接合防止層141の形成(図12M)
基体140に接合防止層141を形成する。例えば,スパッタリングによって,基体140の上面にCrの層を形成する。さらに,レジストをマスクとするエッチングにより,突出部134の下面に対応するように,この層の外周を除去する。突出部134と基体140との接合を確保しつつ,重量部132と基体140との接合を防止するためである。
2)半導体基板Wと基体140の接合(図12N)
半導体基板Wと基体140とを接合する。基体140と突出部134それぞれの構成材料がガラスおよびSiの場合,陽極接合(静電接合ともいう)が可能となる。
基体140と突出部134とを接触させて加熱した状態で,これらの間に電圧を印加する。加熱によって基体140のガラスが軟化する。また,ガラス中に含まれる可動イオン(例えば,Naイオン)の移動によって,基体140のガラスにナトリウム欠乏層が生成される。具体的には,可動イオンがガラス中を接合面と反対方向に移動してガラス表面に析出し,ガラス中の接合面近傍にナトリウム欠乏層が生成される。この結果,基体140と突出部134間に電気的二重層が発生し,その静電引力によりこれらが接合される。
このとき,接合防止層141が,基体140と重量部132間でのイオンの移動を制限する。この結果,基体140と重量部132間での接合が防止される。
(14)半導体基板Wのダイシング(ステップS24および図12O)
互いに接合された半導体基板Wおよび基体140にダイシングソー等で切れ込みを入れて,個々の加速度センサ100に分離する。
(ヒロック発生防止の詳細)
以下,配線層152の構成材料をNd含有Alとすることによるヒロック発生防止の詳細を説明する。
ここでいうヒロックとは,配線156に形成される例えば,半球状の突起物をいう。配線156等が加熱されることで圧縮応力が発生する。この圧縮応力によって配線156等が塑性変形することで,ヒロックが発生する。
配線156にヒロックが発生すると,配線156上の保護層153に応力が印加される。そのため,保護層153が破壊されたり,強度が低下したりする可能性がある(例えば,保護層153にヒビが入る)。また,保護層153の強度が低下すると,その後の接合部120の作成のためのエッチング時に,保護層153による配線156の保護が不十分となる可能性がある。即ち,接合部120のエッチング材料によって,配線156がエッチングされて断線し,加速度センサ100の動作不良を招くおそれがある。なお,第1,第2の構造体110,130等の作成時には,保護層153上にレジストを形成することで,配線156を保護することが可能である。
保護層153が破壊されたり,強度が低下したりしなくても,配線156が断線する可能性がある。即ち,ヒロックの発生によって,配線156が大きく変形して,断線する可能性がある。
保護層153を厚くすることで,その強度を増大し,ヒロック発生の影響を低減することも可能である。しかしながら,保護層153を厚くすると,保護層153の内部応力が加速度センサ100に与える影響も増大する。
保護層153の膜厚を大きくすると,保護層153が形成されている第1の構造体110,特に,接続部(梁)113に撓みが発生する。この撓みは,加速度センサ100による加速度の検出の障害となる可能性がある。
また,保護層153の膜厚を大きくすると,接続部(梁)113が実質的に厚くなり,かつ接続部(梁)113の表面とピエゾ抵抗素子Rとの距離が大きくなる。これらは,ピエゾ抵抗素子Rに印加される応力の低下,ひいては加速度センサ10の感度の低下を招く原因となる。
本実施形態では,配線層152の構成材料にNd含有Alを用いることで,配線156へのヒロックの発生を防止し,保護層153の膜厚増大を不要としている。
配線156の構成材料が純Alの場合,加熱による温度上昇により,配線156内の内部応力は引張応力から圧縮応力へと変化する。この圧縮応力がある値(ヒロック発生応力)より大きくなると,配線156の塑性変形が開始される。圧縮応力により配線156の構成原子が移動し(いわゆるクリープ),集まることで,ヒロックが形成される。
このヒロック発生応力は温度依存性があり,温度が高くなると小さくなる。また,ヒロック発生応力は,いわゆる降伏応力より大きい。即ち,圧縮応力が降伏応力を超えても直ちにヒロックが形成される訳ではない。
配線156の構成材料をAlNd合金とすると,昇温時に配線156内のNdが再結晶化し析出する。この析出によって配線156の構造が再構成され,配線156内の内部応力が低減される。この結果,配線156内での圧縮応力によるヒロックの発生が防止される。
以上のように,AlにNdを添加することで,昇温時にNdの再結晶化がなされ,内部応力が緩和されることで,配線層152へのヒロックの発生が防止される。
AlへのNdの添加量は,1.5〜10at%が好ましく,2〜3at%がより好ましい。Ndの添加量が小さいと,内部応力の緩和が不十分となり,ヒロックが発生する可能性がある。一方,Ndの添加量が大きいと,配線156の内部抵抗および硬さが大きくなって,好ましくない。
配線156の構成材料をAlNd合金とすることは,配線層を多層化したときにより有効である。
多層化した配線層でヒロックが発生すると,配線層間の絶縁膜,最外周の保護膜が破壊されたり,強度が低下したりする可能性がある。絶縁膜,保護膜の強度低下は,第1,第2の構造体110,130等の作成のためのエッチング時に,配線の保護が不十分となり,配線の断線,配線間の絶縁不良を招くおそれがある。例えば,上下の配線が交差している箇所で,ヒロックが発生すると,上下の配線間で絶縁不良が生じる可能性が大きい。
以上のように,配線156,156aの構成材料をAlNd合金とすることで,配線層の多層化に効果的に対応することが可能となる。
(実施例)
配線層152の構成材料と,ヒロックの発生の有無につき実験的検討を加えた。
具体的には,シリコン基板にNd含有Al膜を形成し,熱処理によるヒロックの発生の有無を確認した。熱処理条件として温度400℃,処理時間1時間とした。ヒロックの有無は,光学顕微鏡により観察した。
Ndの含有率が0at%(純Al),1.3at%では,ヒロックの発生が観察された。一方,Ndの含有率が2.0at%では,ヒロックの発生が観察されなかった。この結果から,Ndの含有率が1.5at%程度以上でヒロックの低減が可能と考えられる。
Ndの含有率を2.0at%,処理温度を30分として,温度を200℃,300℃,400℃,430℃と変化させた場合,いずれの温度でもヒロックの発生が観察されなかった。
以上の知見に基づき,Ndの含有率が2.0at%のAl膜を配線層152として加速度センサ100を作成した。この結果,配線156が第1,第2の構造体110,130等の作成時に断線等することなく良好な結果が得られた。このときの配線層152の膜厚は100nm,配線156の幅は6μm,保護層153は膜厚200μmのSiNとした。
これに対して,純Alを配線層152として加速度センサ100を作成した場合には,配線156に断線が生じる場合があった。
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張,変更可能であり,拡張,変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば,Al−Ndに替えて,Al−Ta,Ti,Cr,またはMo等の材料を用いることができる。即ち,AlTa等の合金を配線層152として用いることができる。既述のように,Ndは昇温時の再結晶化による内部応力の緩和によって,配線層152へのヒロックの発生を防止する。このような内部応力の緩和が可能な材料はNdに限られない。
本発明の一実施形態に係る加速度センサを表す斜視図である。 図1の加速度センサを分解した状態を表す分解斜視図である。 図1の加速度センサを上面から見た状態を表す上面図である。 図1の加速度センサを切断した状態を表す一部断面図である。 本発明の変形例に係る加速度センサを表す一部断面図である。 交差する配線を上方から見た状態を表す上面図である。 交差する配線の断面状態を表す断面図である。 交差角θを90°からずらした配線を上方から見た状態を表す上面図である。 交差角θを90°からずらした配線を上方から見た状態を表す上面図である。 交差する配線を上から見た状態を表す上面図である。 交差する配線を上から見た状態を表す上面図である。 交差する配線を上から見た状態を表す上面図である。 突出部を有し,交差する配線の交差部分を上から見た状態を表す上面図である。 図9Aの配線の一方のみを上から見た状態を表す上面図である。 図9Aの配線を切断した状態を表す断面図である。 曲線状の突出部を有する配線を上から見た状態を表す上面図である。 交差する配線の交差部分を上から見た状態を表す上面図である。 図9Eの配線の一方のみを上から見た状態を表す上面図である。 交差する配線の交差部分を上から見た状態を表す上面図である。 図9Gの配線の一方のみを上から見た状態を表す上面図である。 交差する配線の交差部分を上から見た状態を表す上面図である。 ピエゾ抵抗素子の抵抗からX軸方向での加速度を検出するための検出回路の構成例を示す回路図である。 ピエゾ抵抗素子の抵抗からY軸方向での加速度を検出するための検出回路の構成例を示す回路図である。 ピエゾ抵抗素子の抵抗からZ軸方向での加速度を検出するための検出回路の構成例を示す回路図である。 加速度センサの作成手順の一例を表すフロー図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。 図11の作成手順における加速度センサの状態を表す断面図である。
符号の説明
100 加速度センサ
110 第1の構造体
111 固定部
112 変位部
113 接続部
115 開口部
116 拡散層
120 接合部
121 接合部
122 接合部
130 第2の構造体
131 台座
132(132a-133e) 重量部
133 開口部
134 突出部
140 基体
141 接合防止層
150 配線構造
151 絶縁層
152 配線層
153 保護層
154 コンタクトホール
155 層間接続導体
156 配線
157 ボンディングパッド
158 パッド開口
Rx1-Rx4,Ry1-Ry4,Rz1-Rz4 ピエゾ抵抗素子

Claims (17)

  1. 開口を有する固定部と,この開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,を有し,かつ平板状の第1の半導体材料から一体的に構成される第1の構造体と,
    前記変位部に接合される重量部と,前記重量部を囲んで配置され,かつ前記固定部に接合される台座と,を有し,第2の半導体材料から構成され,かつ前記第1の構造体に積層して配置される第2の構造体と,
    前記接続部に配置される拡散層から構成されるピエゾ抵抗素子と,
    前記拡散層を被覆する第1の絶縁層と,
    前記第1の絶縁層を貫通して前記拡散層に接続される層間接続導体と,前記絶縁層上に配置されて前記層間接続導体に接続される第1の配線と,を有し,かつAlとNdとを含む導体部と,
    前記導体部を被覆する第2の絶縁層と,
    を具備することを特徴とする加速度センサ。
  2. 前記導体部と前記第2の絶縁層との間に配置される第3の絶縁層と,
    前記第3の絶縁層と前記第2の絶縁層との間に配置される第2の配線と,
    をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の加速度センサ。
  3. 前記第1,第2の配線の交差する角度が90°と異なる
    ことを特徴とする請求項2記載の加速度センサ。
  4. 前記第1の配線が,前記第2の配線と交差する部分に,突出部を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の加速度センサ。
  5. 前記突出部が,
    前記第1の配線の配線方向に対応する第1の辺と,前記第1の配線の配線方向に対応しない第2,第3の辺と,を有する第1の三角形状と,
    前記第2の辺に配置され,第4,第5の辺を有する第2の三角形状と,
    前記第3の辺に配置され,第6,第7の辺を有する第3の三角形状と,
    前記第4〜第7の辺にそれぞれ配置される第4〜第7の三角形状と,を有する
    ことを特徴とする請求項4記載の加速度センサ。
  6. 前記導体部のNd含有量が,1.5at%以上10at%以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の加速度センサ。
  7. 前記第1,第2の半導体材料がいずれもシリコンである
    ことを特徴とする請求項1記載の加速度センサ。
  8. 第1の半導体材料からなる第1の層,酸化物からなる第2の層,および第2の半導体材料からなる第3の層が順に積層されてなる半導体基板の前記第1の層に不純物を拡散させて,ピエゾ抵抗素子たる拡散層を形成するステップと,
    前記第1の層上に,第1の絶縁層を形成するステップと,
    前記第1の絶縁層に,前記拡散層に通じる開口を形成するステップと,
    前記第1の絶縁層を貫通して前記拡散層に接続される層間接続導体と,前記絶縁層上に配置されて前記層間接続導体に接続される第1の配線と,を有し,かつAlとNdとを含む導体部を形成するステップと,
    前記導体部を被覆する第2の絶縁層を形成するステップと,
    前記半導体基板を熱処理して,前記拡散層と,前記層間接続導体とをオーム性接触させるステップと,
    を具備することを特徴とする加速度センサの製造方法。
  9. 前記第1の層をエッチングして,開口を有する固定部と,この開口内に配置され,かつ前記固定部に対して変位する変位部と,前記固定部と前記変位部とを接続する接続部と,を有する第1の構造体を形成するステップと,
    前記第2の層をエッチングして,前記変位部に接合される重量部と,前記重量部を囲んで配置され,かつ前記固定部に接合される台座と,を有する第2の構造体を形成するステップと,
    をさらに具備することを特徴とする請求項8記載の加速度センサの製造方法。
  10. 前記導体部上に,第3の絶縁層を形成するステップと,
    前記第3の絶縁層上に,第2の配線を形成するステップと,
    をさらに具備することを特徴とする請求項8記載の加速度センサの製造方法。
  11. 前記第1,第2の配線の交差する角度が90°と異なる
    ことを特徴とする請求項8記載の加速度センサの製造方法。
  12. 前記第1の配線が,前記第2の配線と交差する部分に,突出部を有する
    ことを特徴とする請求項8記載の加速度センサの製造方法。
  13. 前記突出部が,
    前記第1の配線の配線方向に対応する第1の辺と,前記第1の配線の配線方向に対応しない第2,第3の辺と,を有する第1の三角形状と,
    前記第2の辺に配置され,第4,第5の辺を有する第2の三角形状と,
    前記第3の辺に配置され,第6,第7の辺を有する第3の三角形状と,
    前記第4〜第7の辺にそれぞれ配置される第4〜第7の三角形状と,を有する
    ことを特徴とする請求項12記載の加速度センサの製造方法。
  14. 前記導体部のNd含有量が,1.5at%以上である
    ことを特徴とする請求項8記載の加速度センサの製造方法。
  15. 前記熱処理温度が,380℃以上である
    ことを特徴とする請求項8記載の加速度センサの製造方法。
  16. 前記第2の絶縁膜の形成時の温度が,300℃以上である
    ことを特徴とする請求項8記載の加速度センサの製造方法。
  17. 前記第1,第2の半導体材料がいずれもシリコンである
    ことを特徴とする請求項8記載の加速度センサの製造方法。
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