JP2007321737A - 内燃機関の動弁駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】作動油を燃料噴射装置と共用した場合に、バルブ開閉タイミング及びバルブリフト量を精度良く制御する。
【解決手段】燃料噴射装置に燃料を導入するための高圧室2に接続され、燃料が高圧室2から導入される圧力制御室18と、圧力制御室18と高圧室2との間に設けられ、バルブ11を開弁させるときに開かれ、燃料を高圧室2から圧力制御室18に導入する第一の作動弁20と、排出通路19に設けられ、バルブ11を閉弁させるときに開かれ、燃料を圧力制御室18から排出する第二の作動弁30と、高圧室2の燃料圧力を検出する圧力検出手段10と、圧力検出手段10により高圧室2の燃料圧力を検出すると共に、上記内燃機関の運転状態に対応するバルブリフト量を求め、これら燃料圧力及びバルブリフト量に基づいて、高圧室2から圧力制御室18に導入する燃料流量を決定し、第一の作動弁20を開閉制御する制御手段8とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】燃料噴射装置に燃料を導入するための高圧室2に接続され、燃料が高圧室2から導入される圧力制御室18と、圧力制御室18と高圧室2との間に設けられ、バルブ11を開弁させるときに開かれ、燃料を高圧室2から圧力制御室18に導入する第一の作動弁20と、排出通路19に設けられ、バルブ11を閉弁させるときに開かれ、燃料を圧力制御室18から排出する第二の作動弁30と、高圧室2の燃料圧力を検出する圧力検出手段10と、圧力検出手段10により高圧室2の燃料圧力を検出すると共に、上記内燃機関の運転状態に対応するバルブリフト量を求め、これら燃料圧力及びバルブリフト量に基づいて、高圧室2から圧力制御室18に導入する燃料流量を決定し、第一の作動弁20を開閉制御する制御手段8とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の動弁駆動装置に係り、特にカム機構を有さず、油圧を利用して動弁系の開閉を行う装置に関する。
エンジン制御の自由度を高めるため、カムによるバルブ駆動を廃止し、これに代えてバルブを電磁駆動又は油圧駆動とする、所謂カムレス方式の動弁駆動装置が有望視されている。特許文献1及び2等にはこのようなカムレス方式の動弁駆動装置が開示され、当該装置によるとバルブの開閉タイミングやリフト量を自由に設定できる。
ところで、油圧駆動の動弁駆動装置を用いる場合、油圧供給源として油圧ポンプ等を必要とするため、カム機構を有するものに比べて、構造が複雑となり(部品点数が増え)エンジンへの搭載性が悪くなると共にコストアップとなるという問題が生じる。
そこで、燃料噴射装置を備えたディーゼルエンジンに油圧駆動の動弁駆動装置を搭載する場合、その作動油をエンジンの燃料(軽油)とし、油圧ポンプ等を燃料噴射装置と共用することで、別途油圧ポンプ等が不要となるので、構造が簡素化され(部品点数が減り)エンジンへの搭載性が大幅に改善されると共にコストダウンが図られる。
しかし、作動油を燃料噴射装置と共用した場合、作動油の圧力(燃料圧力)は燃料噴射装置側の要件(エンジン回転速度やエンジン負荷等)により変更されることとなるところ、従来は作動油の圧力を一定とみなしてバルブリフトを制御していたため、バルブ開閉タイミング及びバルブリフト量が目標値からずれる可能性がある。
そこで、本発明の目的は、作動油を燃料噴射装置と共用した場合に、バルブ開閉タイミング及びバルブリフト量を精度良く制御することができる動弁駆動装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、内燃機関の吸気弁又は排気弁をなすバルブを開閉駆動するための装置であって、燃料噴射装置に燃料を導入するための高圧室に接続され、上記バルブを開弁するために燃料が上記高圧室から導入される圧力制御室と、該圧力制御室と上記高圧室との間に設けられ、上記バルブを開弁させるときに開かれ、燃料を上記高圧室から上記圧力制御室に導入する第一の作動弁と、上記圧力制御室に接続された排出通路に設けられ、上記バルブを閉弁させるときに開かれ、上記圧力制御室に導入された燃料を上記圧力制御室から排出する第二の作動弁と、上記高圧室の燃料圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段により上記高圧室の燃料圧力を検出すると共に、上記内燃機関の運転状態に対応するバルブリフト量を求め、これら燃料圧力及びバルブリフト量に基づいて、上記高圧室から上記圧力制御室に導入する燃料流量を決定し、上記第一の作動弁を開閉制御する制御手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の動弁駆動装置である。
請求項2の発明は、上記バルブを閉弁方向に付勢するバルブスプリングを備え、上記高圧室から上記圧力制御室に導入する燃料流量は、次式から決定される請求項1に記載の内燃機関の動弁駆動装置である。
Fin=(1/P)(mx+(1/2)kx2)
Fin;燃料流量、P;高圧室の燃料圧力、m;等価重量、k;バルブスプリングのバネ定数、x;バルブリフト量
請求項3の発明は、上記圧力制御室に低圧通路を介して接続された低圧室と、上記低圧通路に設けられ、上記圧力制御室の燃料圧力が上記低圧室の燃料圧力以下となったときに開き、燃料を上記低圧室から上記圧力制御室に導入する第三の作動弁を備えた請求項1又は2に記載の内燃機関の動弁駆動装置である。
Fin=(1/P)(mx+(1/2)kx2)
Fin;燃料流量、P;高圧室の燃料圧力、m;等価重量、k;バルブスプリングのバネ定数、x;バルブリフト量
請求項3の発明は、上記圧力制御室に低圧通路を介して接続された低圧室と、上記低圧通路に設けられ、上記圧力制御室の燃料圧力が上記低圧室の燃料圧力以下となったときに開き、燃料を上記低圧室から上記圧力制御室に導入する第三の作動弁を備えた請求項1又は2に記載の内燃機関の動弁駆動装置である。
請求項4の発明は、上記内燃機関がコモンレールディーゼルエンジンであり、上記高圧室がコモンレールである請求項1から3いずれかに記載の内燃機関の動弁駆動装置である。
請求項5の発明は、上記高圧室に燃料を供給する高圧ポンプを備え、上記制御手段は、上記内燃機関の運転状態に基づいて上記高圧室の燃料圧力が所定圧力となるように、上記高圧ポンプを制御するものである請求項1から4いずれかに記載の内燃機関の動弁駆動装置である。
本発明によれば、作動油を燃料噴射装置と共用した場合に、バルブ開閉タイミング及びバルブリフト量を精度良く制御することができる動弁駆動装置を提供することができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明の一実施形態に係る動弁駆動装置の概略図である。
本実施形態は、車両用等の多気筒コモンレールディーゼルエンジンに適用したものである。
まず、コモンレール式燃料噴射装置について説明する。エンジンの各気筒毎に燃料噴射を実行するインジェクタ1が設けられる。インジェクタ1は、インジェクタ1に燃料を導入する高圧室としてのコモンレール2に接続されている。インジェクタ1には、コモンレール2に貯留されたコモンレール圧Pc(例えば、数10〜数100MPa程度)の高圧燃料が常時供給されている。コモンレール2への燃料圧送は高圧ポンプ(サプライポンプ)3によって行われ、燃料タンク4の燃料が燃料フィルタ5を通じてフィードポンプ6によって吸引吐出された後、高圧ポンプ3に送られる。フィードポンプ6のフィード圧Pfは、リリーフ弁からなる圧力調整弁7によって調整され、一定に保たれる。フィード圧Pfは常圧よりは大きい(つまり燃料は加圧された状態にある)が、コモンレール圧Pcよりは著しく低い値(例えば、約0.5MPa程度)である。
図示する装置全体を総括的に制御する制御手段としての電子制御ユニット(以下、ECUという)8が設けられる。ECU8には、エンジンの運転状態(エンジンのクランク角、エンジン回転速度、エンジン負荷等)を検出する各種センサ類(図示せず)が接続される。ECU8は、これら各種センサ類からの検出信号に基づいてエンジンの運転状態を把握し、且つこれに基づいた駆動信号をインジェクタ1の電磁ソレノイドに送ってインジェクタ1を開閉制御する。電磁ソレノイドのON/OFFに応じて燃料噴射が実行・停止される。噴射停止時には、インジェクタ1から常圧程度の燃料がリターン通路9を通じて燃料タンク4に戻される。
ECU8は、エンジンの運転状態に基づいて実際のコモンレール圧を目標圧に向けてフィードバック制御する(図2参照)。このため、実際のコモンレール圧を検出するためのコモンレール圧センサ10が設けられる。ECU8は、上記の各種センサ類によって検出したエンジン回転数及びエンジン負荷(燃料噴射量)をマップM1に入力して目標となるコモンレール圧(目標圧)を求める。マップM1にはエンジン回転数及びエンジン負荷に応じたコモンレール圧が予め入力されており、マップM1にエンジン回転数及びエンジン負荷を入力することによって目標となるコモンレール圧が一義的に求められる。ECU8は、コモンレール2の燃料圧力が所定圧力(つまり目標圧)となるように、高圧ポンプ3の作動を制御する。
次に、本実施形態の動弁駆動装置について説明する。11がエンジンの吸気弁又は排気弁をなすバルブである。バルブ11は、シリンダヘッド12に昇降自在に支持されている。バルブ11の上端部は一体のピストン13となっている。即ち、バルブ11にピストン13が一体に連結される。バルブ11の上部に本装置の主要部をなすアクチュエータAが設けられ、アクチュエータボディ14がシリンダヘッド12に固設される。ピストン13は、アクチュエータボディ14内を摺動昇降可能である。なお、図示例は一気筒の一つのバルブについてのみのものであるが、多気筒或いは複数のバルブについて開閉制御したい場合は同じ構成を当該バルブに与えれば良い。また、本実施形態ではバルブ11とピストン13とを一体的に形成したが、別体として構成しても構わない。
バルブ11には鍔部15が設けられ、鍔部15とシリンダヘッド12との間にバルブ11を閉弁方向(図1中の上側)に付勢するバルブスプリング16が圧縮状態で配設される。本実施形態では、バルブスプリング16はコイルスプリングからなる。アクチュエータボディ14内に鍔部15を吸引する磁石17が埋設され、この磁石17によってもバルブ11は閉弁方向に付勢される。本実施形態では、磁石17はバルブ11を囲繞するようなリング状の永久磁石からなる。ピストン13は少なくともバルブ11の上端の部分であり、アクチュエータボディ14に軸シールをなしつつ挿入される。
アクチュエータボディ14内に、ピストン13の上端面(即ち、受圧面43)に面した圧力制御室18が区画形成される。圧力制御室18は、バルブ11を開弁するために高圧の作動油が供給されるもので、その底面部分が受圧面43によって区画形成される。本実施形態では、作動油としてエンジンの燃料と共通の軽油が用いられる。圧力制御室18に高圧燃料が供給されるとバルブ11が開弁方向(図1中の下側)に押され、この押圧力(つまり、供給された高圧燃料の圧力×ピストンの断面積Apで表される下向きの力)がバルブスプリング16及び磁石17の付勢力を上回るとバルブ11が下方に開弁(リフト)する。一方、圧力制御室18には排出通路19が接続されており、この排出通路19を通じて燃料が圧力制御室18から排出されると、バルブ11が閉弁する。
圧力制御室18は、主にアクチュエータボディ14内に形成された断面円形且つ一定径のピストン挿入孔44からなり、このピストン挿入孔44にピストン13が摺動可能に挿入される。そしてバルブ11が全閉から全開になるまでの間、ピストン13がピストン挿入孔44から外れる(抜ける)ことはなく、ピストン13は常にピストン挿入孔44の内面に接している。言い換えれば、バルブ11が全閉から全開になるまでの間、ピストン13の移動量に対する圧力制御室18の容積の増大量の比は一定に保たれる。
圧力制御室18の上方に、バルブ11を開弁させるときに開かれ、高圧燃料をコモンレール2から圧力制御室18に導入するための第一の作動弁20が設けられる。本実施形態では、第一の作動弁20は圧力バランス式制御弁からなる。
第一の作動弁20は、バルブ11と同軸に配されたニードル状のバランス弁21を有する。バランス弁21の上端部に軸シール部40が形成され、軸シール部40の下方に供給通路22が、軸シール部40の上方に弁制御室23がそれぞれ区画形成されている。バランス弁21の上端面は弁制御室23内の燃料圧力が作用される受圧面となっている。これら供給通路22と弁制御室23とは、アクチュエータボディ14内に形成された分岐通路42と、外部の配管とを介して、コモンレール2に接続され、供給通路22及び弁制御室23にはコモンレール圧Pcの高圧燃料が常時供給されている。後に分かるが、バルブ11のリフトはこのコモンレール圧Pcの高圧燃料によって生じるものである。
供給通路22は、バランス弁21の下部側に面して圧力制御室18に連通されると共に、その途中にバランス弁21の下端円錐面が線接触又は面接触される弁シート24を有する。弁シート24の下流側(図1中の下側)に供給通路22の出口41(即ち、圧力制御室18への入口)が設けられる。この出口41は、バルブ11と同軸に位置されると共に、ピストン13の受圧面43に指向される。
弁制御室23には、バランス弁21を閉弁方向(図1中の下側)に付勢するバネ25が設けられる。バネ25はコイルスプリングからなり、圧縮状態で弁制御室23に挿入配置される。また弁制御室23は、燃料の出口であるオリフィス26を介してリターン通路9に連通される。オリフィス26の上方には、これを開閉する開閉弁としてのアーマチャ27が昇降可能に設けられる。アーマチャ27の上方には、アーマチャ27を昇降(開閉)駆動するための電気アクチュエータとしての電磁ソレノイド28と、アーマチャスプリング29とが設けられる。電磁ソレノイド28はECU8に接続され、ECU8から与えられる信号即ちコマンドパルスによりON/OFF制御される。
電磁ソレノイド28がOFFのときは、アーマチャスプリング29によりアーマチャ27が下方に押しつけられ、このアーマチャ27によりオリフィス26が閉じられると共に、バランス弁21が弁シート24に着座しており、閉弁状態にある。
一方、電磁ソレノイド28がONのときは、アーマチャスプリング29の付勢力に抗してアーマチャ27が上昇され、オリフィス26が開かれる。オリフィス26が開かれると、弁制御室23が燃料排出により低圧となり、これによりバランス弁21に対する上向きの力が下向きの力を上回ってバランス弁21が上昇する。これによって、供給通路22の出口41が開かれ、供給通路22の出口41を通じて高圧燃料が圧力制御室18に勢いよく導入される。
次に、電磁ソレノイド28がOFFされアーマチャ27が下降してオリフィス26が閉じられると、弁制御室23からの燃料排出が停止されて弁制御室23が次第に高圧となる。この過程で、バランス弁21が弁シート24に着座する前は、弁制御室23の高圧燃料からバランス弁21が受ける下向き圧力と、供給通路22の高圧燃料からバランス弁21が受ける上向き圧力とが釣り合っており、バランス弁21はバネ25による下向きの力のみによって下降される。しかし、一旦バランス弁21が弁シート24に着座してしまえば、前述の閉弁時と同じ状態が作られ、バランス弁21は弁シート24に強力に押し付けられ、供給通路22の出口41を閉じることとなる。
排出通路19の途中には、バルブ11を閉弁させるときに開かれ、圧力制御室18に導入された燃料を圧力制御室18から排出するための第二の作動弁としての逃がし弁30が設けられる。第二の作動弁30はECU8に接続されると共に開度が可変な電磁絞り弁であり、ECU8から与えられる信号即ちコマンドパルスにより開閉制御される。排出通路19の出口側は、インジェクタ1と同様にリターン通路9に接続される。
圧力制御室18は、アクチュエータボディ14内に形成された低圧通路31を介して、所定容積を有する低圧室32に接続されている。低圧室32は、圧力調整弁7の下流側且つ高圧ポンプ3の上流側のフィード通路33に接続され、フィード通路33からフィード圧Pfの低圧燃料を常時導入、貯留している。
圧力制御室18と低圧室32とを結ぶ低圧通路31の途中には、圧力制御室18の燃料圧力が低圧室32の燃料圧力以下となったときに自動的に開弁し、低圧燃料を低圧室32から圧力制御室18に導入するための第三の作動弁としてのチェック弁34が設けられる。
まず、バルブ11を閉弁状態から開弁(リフト)させるときは、第二の作動弁30をOFF(閉)に保持すると共に、バルブ11の開弁初期の所定期間、第一の作動弁20を開(電磁ソレノイド28をON)にする。すると、高圧燃料がコモンレール2から第一の作動弁20を通して圧力制御室18へと導入される。圧力制御室18へと導入された高圧燃料によりピストン13の受圧面43が押圧され、これによりバルブ11には初期エネルギが与えられ、その後、バルブ11はバルブスプリング16及び磁石17による力が作用する条件下で慣性運動し下方にリフトされる。
このバルブ11の慣性運動の過程で圧力制御室18の容積が次第に増加するが、バルブ11の運動が数10〜数100MPaもの高圧燃料による慣性運動であることに起因して、高圧燃料の供給量に応じた理論上の圧力制御室18の容積増大量よりも、実際の圧力制御室18の容積増大量が大きくなり、圧力制御室18の圧力が低圧室32の圧力よりも低くなる。こうなると、第三の作動弁34が自動的に開弁し、低圧燃料が低圧室32から第三の作動弁34(低圧通路31)を通して圧力制御室18に導入される。つまり、圧力制御室18には容積増加分を補うように燃料が補給される。これにより実際の高圧燃料の供給量を越えて圧力制御室18により多くの燃料が供給されるので、圧力制御室18が負圧になることを回避し、バルブ11のリフト動作を安定化させると共に、バルブリフト量を、高圧燃料の導入により与えられた初期エネルギに応じた量に保持することができる。
次に、圧力制御室18に対する燃料(圧力)の出入りが無い場合、バルブ11は静止状態に維持される。この結果、任意の期間、バルブ11を開弁状態に保持することが可能となる。
次に、バルブ11を閉弁させるときは、第一の作動弁20を閉(電磁ソレノイド28をOFF)に保持すると共に、第二の作動弁30を開(ON)とする。すると燃料が圧力制御室18から第二の作動弁30(排出通路19)を通してフィード通路9へと排出される。これにより圧力制御室18の圧力が下がり、バルブ11がバルブスプリング16及び磁石17による力により上昇即ち閉弁される。
これによれば、上記のように第一の作動弁20と第二の作動弁30とを制御することで、エンジンのクランク角に依存しない如何なるタイミングにおいてもバルブ11を開閉することができる。
次に、本実施形態の作用効果を詳細に説明する。
バルブリフトを開始するとき、圧力制御室18の圧力は、バランス弁21の開弁時間に比例して上昇する。そして圧力制御室18の圧力と、ピストン13の断面積Apとの積で表される下向きの力が、バルブスプリング16のセットフォースと、磁石17による吸引力との和で表される力に打ち勝った瞬間から、バルブ11は下向きに運動を始める。
ここで、ピストン〜バルブの運動系において、任意の位置までリフトし静止状態にあるバルブ11に関するエネルギは、フリクションを無視した場合、次式(1)で表される。
PFin=mx+(1/2)kx2 ・・・(1)
ただし、P;コモンレール圧(コモンレールの燃料圧力)、Fin;コモンレールから圧力制御室に導入する燃料流量、m;等価重量(等価慣性重量)、k;バルブスプリングのバネ定数、x;バルブリフト量である。
PFin=mx+(1/2)kx2 ・・・(1)
ただし、P;コモンレール圧(コモンレールの燃料圧力)、Fin;コモンレールから圧力制御室に導入する燃料流量、m;等価重量(等価慣性重量)、k;バルブスプリングのバネ定数、x;バルブリフト量である。
等価重量mは、コイルスプリング16等の重量をバルブ11自体の重量に加算した重量である。本実施形態では、等価重量mは、磁石17の吸引力を含むものとする。
上記の式(1)より、コモンレール2から圧力制御室18に導入する燃料流量Finは、次式(2)で表される。
Fin=(1/P)(mx+(1/2)kx2) ・・・(2)
等価重量m及びバネ定数kは、既知の定数である。従って、燃料流量Finは、コモンレール圧P及びバネリフト量xの関数となる。
Fin=(1/P)(mx+(1/2)kx2) ・・・(2)
等価重量m及びバネ定数kは、既知の定数である。従って、燃料流量Finは、コモンレール圧P及びバネリフト量xの関数となる。
本実施形態では、コモンレール2の燃料圧力(コモンレール圧Pc(P))は、燃料噴射装置側の要件により、図2で示したマップM1等に基づき決定される。そこで、本実施形態では、実際のコモンレール圧Pc(P)及びエンジンの運転状態に対応するバルブリフト量xに基づいて、コモンレール2から圧力制御室18に導入する燃料流量Finを決定し、第一の作動弁20を開閉制御するようにしている。
まず、ECU8は、コモンレール圧センサ10によって実際のコモンレール圧を検出する(図2参照)。
次に、ECU8は、エンジンの運転状態に対応するバルブリフト量xを求める。詳しくは、ECU8は、上記の各種センサ類によって検出したエンジン回転数及びエンジン負荷(燃料噴射量)をマップM2に入力して目標となるバルブリフト量x(目標バルブリフト量)を求める(図2参照)。マップM2にはエンジン回転数及びエンジン負荷に応じたバルブリフト量xが予め入力されており、マップM2にエンジン回転数及びエンジン負荷を入力することによって目標となるバルブリフト量xが一義的に求められる。
次に、ECU8は、コモンレール2から圧力制御室18に導入する燃料流量Finを上記の式(2)から決定する。詳しくは、ECU8は、コモンレール圧センサ10によって検出したコモンレール圧P及びマップM2によって求めたバルブリフト量xを上記の式(2)に入力して、燃料流量Finを求める(図2参照)。
そして、ECU8は、決定した燃料流量Finが得られるように、電磁ソレノイド28のパルス幅(ON時間)を制御することで、バランス弁21の開弁時間を連続して変化させる。これに伴い燃料流量Finを制御することが可能である。詳しくは、ECU8は、決定した燃料流量FinをマップM3に入力してパルス幅を求める(図2参照)。マップM3には燃料流量Finに応じたパルス幅が予め入力されており、マップM3に燃料流量Finを入力することによってパルス幅が一義的に求められる。
以上要するに本実施形態によれば、燃料をコモンレール式燃料噴射装置と共用した場合に、コモンレール圧が燃料噴射装置側の要件で決定されていたとしても、コモンレール圧に応じてバルブに供給する燃料流量を制御するようにしているので、バルブ開閉タイミング及びバルブリフト量を精度良く制御することが可能である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず他の様々な実施形態を採ることが可能である。
例えば、高圧室を有するものであればエンジンはコモンレールディーゼルエンジンに限らず、通常の噴射ポンプ式ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン等であっても良い。
2 コモンレール(高圧室)
3 高圧ポンプ
8 ECU(制御手段)
10 コモンレール圧センサ(圧力検出手段)
11 バルブ
18 圧力制御室
19 排出通路
20 第一の作動弁
30 第二の作動弁
31 低圧通路
32 低圧室
34 第三の作動弁
3 高圧ポンプ
8 ECU(制御手段)
10 コモンレール圧センサ(圧力検出手段)
11 バルブ
18 圧力制御室
19 排出通路
20 第一の作動弁
30 第二の作動弁
31 低圧通路
32 低圧室
34 第三の作動弁
Claims (5)
- 内燃機関の吸気弁又は排気弁をなすバルブを開閉駆動するための装置であって、
燃料噴射装置に燃料を導入するための高圧室に接続され、上記バルブを開弁するために燃料が上記高圧室から導入される圧力制御室と、該圧力制御室と上記高圧室との間に設けられ、上記バルブを開弁させるときに開かれ、燃料を上記高圧室から上記圧力制御室に導入する第一の作動弁と、上記圧力制御室に接続された排出通路に設けられ、上記バルブを閉弁させるときに開かれ、上記圧力制御室に導入された燃料を上記圧力制御室から排出する第二の作動弁と、上記高圧室の燃料圧力を検出する圧力検出手段と、該圧力検出手段により上記高圧室の燃料圧力を検出すると共に、上記内燃機関の運転状態に対応するバルブリフト量を求め、これら燃料圧力及びバルブリフト量に基づいて、上記高圧室から上記圧力制御室に導入する燃料流量を決定し、上記第一の作動弁を開閉制御する制御手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の動弁駆動装置。 - 上記バルブを閉弁方向に付勢するバルブスプリングを備え、
上記高圧室から上記圧力制御室に導入する燃料流量は、次式から決定される請求項1に記載の内燃機関の動弁駆動装置。
Fin=(1/P)(mx+(1/2)kx2)
Fin;燃料流量、P;高圧室の燃料圧力、m;等価重量、k;バルブスプリングのバネ定数、x;バルブリフト量 - 上記圧力制御室に低圧通路を介して接続された低圧室と、上記低圧通路に設けられ、上記圧力制御室の燃料圧力が上記低圧室の燃料圧力以下となったときに開き、燃料を上記低圧室から上記圧力制御室に導入する第三の作動弁を備えた請求項1又は2に記載の内燃機関の動弁駆動装置。
- 上記内燃機関がコモンレールディーゼルエンジンであり、上記高圧室がコモンレールである請求項1から3いずれかに記載の内燃機関の動弁駆動装置。
- 上記高圧室に燃料を供給する高圧ポンプを備え、
上記制御手段は、上記内燃機関の運転状態に基づいて上記高圧室の燃料圧力が所定圧力となるように、上記高圧ポンプを制御するものである請求項1から4いずれかに記載の内燃機関の動弁駆動装置。
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