JP2007320171A - 液体噴射ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッド構成部材を接着剤によって接合する際の当該接着剤の液体流路への流れ込みを効果的に防止することが可能な液体噴射ヘッドを提供する。
【解決手段】流路基板において、圧力室5の列設方向の両側にインク滴の吐出に関与しないダミー圧力室18を配設し、インク流路となる流路部8よりも外側の領域にはノズル基板と流路基板とを接合する際の余剰な接着剤を導入する逃げ溝部19を設け、ノズル基板には、大気と連通する大気連通路25を形成すると共に、大気連通路とダミー圧力室とを連通する第1連通溝26、及び、大気連通路と逃げ溝部とを連通する第2連通溝27を形成し、第1連通溝及び大気連通路を通じてダミー圧力室を大気開放すると共に、第2連通溝及び大気連通路を通じて逃げ溝部を大気開放する。
【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェット式記録ヘッド等の液体噴射ヘッドに関するものであり、特に、複数のヘッド構成部材を接着剤によって接合して構成される液体噴射ヘッドに関するものである。
液体噴射装置は液体を液滴として吐出可能な液体噴射ヘッドを備え、この液体噴射ヘッドから各種の液体を吐出する装置である。この液体噴射装置の代表的なものとして、例えば、インクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッドから液体状のインクをインク滴として吐出させて記録を行うインクジェット式記録装置(プリンタ)等の画像記録装置を挙げることができる。また、近年においては、この画像記録装置に限らず、液晶パネル向けのカラーフィルタ、有機EL素子、薄膜トランジスタの形成等にも液体噴射ヘッドが応用されている。
上記の液体噴射ヘッドの一種である記録ヘッドとしては、ノズル開口に連通する圧力室と、この圧力室に供給する液体を導入する共通インク室と、この共通インク室と圧力室を連通して共通インク室内のインクを圧力室側に供給するインク供給路とを備え、圧力発生源を作動させて圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることによって、圧力室内のインクをノズル開口からインク滴として吐出可能に構成されたものがある。この記録ヘッドとしては、種々の駆動方式のものがある。例えば、圧電振動子や発熱素子等の圧力発生素子を備え、この圧力発生素子を作動させることでインク滴を吐出するように構成されているものや、対向電極間に発生する静電気力により、圧力室を区画する弾性面を弾性変形させてインク滴を吐出するように構成されているもの等がある。
このような記録ヘッドは、複数のプレート状のヘッド構成部材を積層して構成されているものが一般的である。例えば、複数のノズル開口が列状に開設されたノズル基板や、共通インク室及び圧力室を通ってノズル開口に至るまでの一連のインク流路(液体流路)を形成する流路基板等を、接着剤を間に介在させた状態で積層して接合している(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。
特開平05−330065号公報 特開平11−348282号公報
このような構成の記録ヘッドでは、基板同士の接合時に接着剤のインク流路への流入に留意する必要がある。即ち、接着剤がインク流路側に流れ込んでしまうと、流れ込んだ接着剤によってインク流路が塞がれ、インク滴の吐出に支障を来す虞があるからである。特に、共通インク室内のインクを圧力室側に供給するインク供給路は、イナータンスや流路抵抗の調整のため、或いは、異物のトラップとして機能させるために流路が絞られているので、流入した接着剤によって塞がれる可能性が高い。
このため、上記特許文献1に記載されている記録ヘッドの製造方法では、インク流路とは独立して形成された比較的浅い非接着面を設け、基板同士の接合時には、表面張力によって接着剤が被接着面に流れ込むように構成し、これにより、インク流路側への接着剤の流入を防止している。また、特許文献2に記載されている記録ヘッドでは、圧力室近傍に複数の凹部を形成して、基板同士の接合時にこの凹部に余剰な接着剤を導入し、圧力室などのインク流路側に接着剤が流入しないようにしている。
ところが、インク流路はノズル開口を通じて大気開放されているのに対し、上記特許文献1における非接着面や上記特許文献2における凹部は、大気開放されていない閉塞された空間となっているため、基板同士を貼り合わせた際にこれらの空間の内圧が上昇し、これにより、接着剤がインク流路側に流れてしまう可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヘッド構成部材を接着剤によって接合する際の当該接着剤の液体流路への流れ込みを効果的に防止することが可能な液体噴射ヘッドを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、液滴を吐出するノズル開口が開設されたノズル基板と、
前記ノズル基板との接合状態でノズル開口に連通する圧力室を含む液体流路を形成する流路基板と、
圧力室の一部を区画する振動板を変形させることにより、当該圧力室の容積を変化させる圧力発生源と、を備え、
前記圧力発生源の作動によって前記圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることにより、圧力室内の液体を前記ノズル開口から液滴として吐出可能な液体噴射ヘッドであって、
前記流路基板において、圧力室の列設方向の両側に液滴の吐出に関与しないダミー圧力室を配設し、前記液体流路よりも外側の領域にはノズル基板と流路基板とを接合する際の余剰な接着剤を導入する逃げ溝部を設け、
前記ノズル基板に、大気と連通する大気連通路を形成すると共に、大気連通路とダミー圧力室とを連通する第1連通溝、及び、大気連通路と逃げ溝部とを連通する第2連通溝を形成し、
前記第1連通溝及び前記大気連通路を通じて前記ダミー圧力室を大気開放すると共に、前記第2連通溝及び前記大気連通路を通じて前記逃げ溝部を大気開放したことを特徴とする。
上記構成によれば、第1連通溝及び大気連通路を通じてダミー圧力室を大気開放すると共に、第2連通溝及び前記大気連通路を通じて逃げ溝部を大気開放するので、基板同士の接合時におけるダミー圧力室と逃げ溝部の内圧の上昇を防止することができ、これにより、余剰な接着剤をダミー圧力室と逃げ溝部に積極的に導入することができる。その結果、液体流路側に接着剤が流入することを効果的に防止することが可能となる。
また、上記構成において、逃げ溝部は、複数の小溝部により構成され、
前記ノズル基板に、前記流路基板との接合状態において隣り合う小溝部同士を連通する第3連通溝を形成することが望ましい。
また、上記構成において、前記流路基板における逃げ溝部よりも外側の領域に、大気と連通してヘッドの内部の圧力と外気との圧力差を緩和するキャビティダイアフラム部を形成し、
前記ノズル基板に、流路基板との接合状態において前記キャビティダイアフラム部と前記逃げ溝部とを連通する第4連通溝、及び、逃げ溝部と前記ダミー圧力室とを連通する第5連通溝を形成する構成とすることもできる。
この構成によれば、大気連通路に加えてキャビティダイアフラム部も利用して逃げ溝部とダミー圧力室を大気開放することができるので、逃げ溝部とダミー圧力室において大気連通路から遠い位置に配置されている部分についてもキャビティダイアフラム部への経路を取ることで大気開放することができる。これにより、液体流路側に接着剤が流入することをより効果的に防止することが可能となる。
また、上記各構成において、前記ノズル基板及び前記流路基板は、結晶性基材により成り、
前記流路基板における液体流路をウェットエッチングによって形成する一方、前記ノズル基板における前記ノズル開口、前記大気連通路、及び前記各連通溝をドライエッチングによって形成する構成を採用することができる。
この構成によれば、ノズル基板における前記ノズル開口、前記大気連通路、及び前記各連通溝をドライエッチングによって形成するので、結晶方位に拘らず、より効率的な大気開放経路を設けることができる。また、これらの通路や溝等をノズル開口と同一工程で形成することができるので簡便である。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下においては、本発明の液体噴射ヘッドとして、インクジェット式プリンタ(液体噴射装置の一種)に搭載されるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態の記録ヘッド1の構成を示す分解斜視図であり、図2は、記録ヘッド1の圧力室長手方向の断面図である。この記録ヘッド1は、シリコン(結晶性基材の一種)製の流路基板2の一方の面に同じくシリコン製のノズル基板3を、流路基板2の他方の面にガラス製の電極基板4を、各々配置して積層し、各部材間を接着剤によって接合することで3層構造となっている。
上記ノズル基板3は、ドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズル開口3nを列状に開設した板材である。本実施形態では、ノズル開口3nをICP(Inductively Coupled Plasma)ドライエッチングによって形成している。上記流路基板2には、水酸化カリウム(KOH)水溶液からなるエッチング溶液を用いてウェットエッチングを施すことにより、圧力室や共通インク室などのインク流路(液体流路の一種)となる流路部8が形成されており、この流路部8の開口部分がノズル基板3によって封止されることにより、各ノズル開口3nに対応して設けられた複数の圧力室5、各圧力室に共通のインクが導入される共通インク室6(共通液体室)、及び、共通インク室6と各圧力室5とを連通するインク供給路7から成る一連のインク流路が区画される。
流路基板2において、共通インク室6となる溝部の底面には、基板厚さ方向に貫通したインク導入口9が開設されている。また、各圧力室5となる溝部の底面には、ヘッド積層方向(図2において上下方向)に弾性変位可能な振動板として機能する薄肉部5aが形成されている。そして、流路基板2には共通電極端子10が形成されており、この流路基板2は導電性を有するので、上記薄肉部5aは共通電極としても機能するようになっている。なお、流路基板2における電極基板4が接合される面には、無機ガラスからなる絶縁層(図示せず)が設けられている。
上記電極基板4は、ホウ珪酸ガラスによって作製されている。このホウ珪酸ガラスは、熱膨張率がシリコンと同程度である。このため、温度変化によるヘッド構成部材間の剥離が生じ難くなっている。この電極基板4の流路基板2に接合される面において、圧力室5の薄肉部5aに対向する位置には、トレイ状に浅くエッチングされた凹部4aが、各圧力室5に対応して形成されている。この凹部4aの底面には、インジウムスズ酸化物(ITO)などの薄膜を積層して形成された個別電極11がそれぞれ敷設されている。各個別電極11は、各圧力室5に対応して延在するセグメント電極11aと、外部に露出している電極端子部11bとから構成されている。そして、電極基板4を流路基板2に接合すると、各圧力室5の薄肉部5aと各個別電極11のセグメント電極11aとが、狭小な隙間を形成した状態でそれぞれ対向する。この隙間は封止材13によって封止されて密閉状態となっている。
また、この電極基板4には、基板厚さ方向を貫通したインク導入路12が形成されており、このインク導入路12は、流路基板2との接合状態でインク導入口9と連通するようになっている。このインク導入路12とインク導入口9を通じて、インクカートリッジなどの液体貯留部材(図示せず)からのインクが共通インク室6内に導入されるようになっている。そして、共通インク室6のインクは、この共通インク室6から分岐したインク供給路7を通って各圧力室5に分配供給される。
流路基板2の共通電極端子10と、電極基板4の個別電極11との間には、駆動電圧供給源15が電気的に接続されている。この駆動電圧供給源15によって、各個別電極11と共通電極端子10との間に駆動電圧が印加される。これにより、共通電極として機能する薄肉部5aと個別電極11との間に静電気力が発生し、この静電気力によって、薄肉部5aが弾性変形して個別電極11側に撓み、セグメント電極11aの表面に吸着する。この結果、圧力室5の容積が増加して、インク供給路7を通じて共通インク室6側からインクが圧力室5内に流入する。そして、駆動電圧供給源15からの駆動電圧が非印加状態となって静電気力が解除されると、薄肉部5aはその弾性力によってセグメント電極11aの表面から離れて初期状態に復帰する。その結果、圧力室5の容積が急激に減少する。これにより、圧力室5内のインクに圧力変動が生じ、この圧力変動によって圧力室5内のインクの一部が、ノズル開口3nからインク滴として吐出される。即ち、薄肉部5a及び個別電極11は、本発明における圧力発生源として機能する。
上述したように、記録ヘッド1は、流路基板2の一方の面、即ち、流路部8の開口面に、ノズル基板3を接合し、流路基板2の他方の面にガラス製の電極基板4を接合して構成されている。流路基板2とノズル基板3との接合時には、ノズル基板3の接合面にシート状の接着剤を貼付し、両者を重合させた状態で圧着する。この際、接着剤がインク流路(流路部8)側に流れ込んでしまうと、流れ込んだ接着剤によってインク流路が塞がれ、インク滴の吐出に支障を来す虞がある。このため、本発明に係る記録ヘッド1では、流路基板2にダミー圧力室18や逃げ溝部19を設け(図3参照)、これらのダミー圧力室18や逃げ溝部19に余剰な接着剤が流れ込み易くするようにして上記の不具合を防止している。以下、この点について説明する。
図3は、ノズル基板3を透視して流路基板2を見た部分平面図である。また、図4は図3におけるA−A断面図、図5は図3におけるB−B断面図、図6は図3におけるC−C断面図である。なお、図3において破線で示す部分はノズル基板3側の構成である。
図3に示すように、流路基板2には、ノズル基板3に開設された各ノズル開口3nに対応させて複数の圧力室5となる空部(以下、この空部と圧力室を区別せずに全て圧力室5として説明する)を列設している。また、これらの圧力室5の列設方向の両側には、インク滴の吐出が行われないダミー圧力室18が形成されている。本実施形態におけるダミー圧力室18は、圧力室5と同一の形状を呈しており、このダミー圧力室18に対応するノズル開口は閉塞されている。そして、このダミー圧力室18と隣の圧力室5とを隔てる隔壁の厚さは、圧力室5同士を隔てる隔壁の厚さに揃えられている。即ち、ダミー圧力室18は、圧力室列の両端部に位置する圧力室5を区画する隔壁の剛性を列途中の他の圧力室5における隔壁の剛性に揃えて、全ての圧力室5におけるインク滴吐出特性を揃えるために設けられている。また、このダミー圧力室18は、流路基板2とノズル基板3との接合時における余剰な接着剤を導入する空部としても機能する。
図3,5に示すように、流路基板2において流路部8(インク流路)よりも外側の領域にはノズル基板3と流路基板2とを接合する際の余剰な接着剤を導入するための逃げ溝部19が設けられている。本実施形態においては、基板厚さ方向の途中までウェットエッチング加工を施して、結晶方位面で構成される平面視平行四辺形の小溝部20を穿設し、この小溝部20を複数列設して逃げ溝部19としている。各小溝部20は、流路基板2上において互いに独立した状態に設けられているが、後述するように、流路基板2とノズル基板3の接合状態ではノズル基板3側に設けられた第3連通溝28によって隣り合う小溝部20同士が連通するようになっている。
また、図3に示すように、流路基板2において逃げ溝部19よりもさらに外側の領域に、キャビティダイアフラム部21を形成している。このキャビティダイアフラム部21は、記録ヘッド1の内部の圧力と外気との圧力差を緩和するための空部であり、本実施形態においては、圧力室5と同程度の大きさの空部に形成してある。また、このキャビティダイアフラム部21は、後述するようにノズル基板3に設けられた大気開放口29を通じて大気開放されている(図3,6参照)。
ここで、薄肉部5aを変形させる静電気力は薄肉部5aと各個別電極11との距離に依存しているため、その距離の最適値が定められている。ところが、記録ヘッド1の内圧が変わってしまうと、薄肉部5aと各個別電極11との距離が最適値からずれることがある。当該距離が最適値からずれてしまうと、吐出されるインク滴の液量や飛翔速度などの吐出特性が低下してしまう虞がある。このため、本実施形態における記録ヘッド1では、流路基板2にキャビティダイアフラム部21を設け、このキャビティダイアフラム部21における空気の流入又は流出によって記録ヘッド1の内圧を外気圧に揃えることにより、上記の不具合を防止するようになっている。
そして、図3,4に示すように、流路基板2には、基板厚さ方向に貫通した貫通開口部22を開設している。この貫通開口部22は、電極基板4に設けられた大気連通口23に対応する位置に形成されており、流路基板2と電極基板4との接合状態において大気連通口23と連通して、この大気連通口23を通じて大気開放されるように構成されている。
上記ノズル基板3には、ノズル開口3nの他、ダミー圧力室18、逃げ溝部19、キャビティダイアフラム部21を大気開放させるための通路や溝を、ノズル開口3nと同様にドライエッチングによって刻設している。具体的には、大気と連通するための通路として機能する大気連通路25と、この大気連通路25にダミー圧力室18を連通させる第1連通溝26と、同じく大気連通路25に逃げ溝部19を連通させる第2連通溝27と、隣り合う小溝部20同士を連通させる第3連通溝28と、キャビティダイアフラム部21を大気開放するための大気開放口29と、をノズル基板3の接合面側に形成している。本実施形態において、これらは何れも断面矩形状の溝となっている。
上記大気連通路25は、流路基板2の貫通開口部22に対応する位置からキャビティダイアフラム部21に対応する位置までに渡って圧力室列設方向に延在する通路であり、貫通開口部22側の一端部では、この貫通開口部22及び大気連通口23を通じて大気開放され、キャビティダイアフラム部21側の他端部では、このキャビティダイアフラム部21及び大気開放口29を通じて大気開放されるように構成されている。したがって、上記ダミー圧力室18は、第1連通溝26によって大気連通路25と連通するので、この大気連通路25を通じて大気開放される。
上記第3連通溝28は、図5に示すように、流路基板2とノズル基板3との接合状態において、隣り合う小溝部20同士を跨ぐように形成されている。これにより、各小溝部20が1つの逃げ溝部19として連通するようになっている。そして、各小溝部20のうちの1つ(図5において右端の小溝部20)が第2連通溝27を通じて大気連通路25に連通するので、各小溝部20がこの大気連通路25を通じて大気開放される。
このように、本発明に係る記録ヘッド1では、ダミー圧力室18と逃げ溝部19とを大気連通路25を利用して大気開放するように構成しているので、流路基板2とノズル基板3との接合時にダミー圧力室18と逃げ溝部19における内圧の上昇を防止することができる。これにより、余剰な接着剤をダミー圧力室18と逃げ溝部19に積極的に導入することができ、インク流路側に接着剤が流入することを効果的に防止することが可能となる。その結果、インク流路に接着剤が流入することに起因するインク滴の吐出特性の低下を防止して、記録ヘッド1の歩留りの低下を抑えることができる。
また、本実施形態においては、流路基板2とノズル基板3の接合状態においてキャビティダイアフラム部21と逃げ溝部19とを連通する第4連通溝30、及び、逃げ溝部19とダミー圧力室18とを連通する第5連通溝31を形成し、キャビティダイアフラム部21側のダミー圧力室18と逃げ溝部19とを、キャビティダイアフラム部21に連通させて大気開放している。これにより、大気連通路25から遠い部分(具体的には、インク供給路7側)についてもキャビティダイアフラム部21を利用して大気開放することができるので、インク流路側に接着剤が流入することをより効果的に防止することが可能となる。
さらに、本実施形態においては、ダミー圧力室18や逃げ溝部19を大気開放させるための通路や溝等を、ノズル基板3においてノズル開口3nと同様にドライエッチングによって形成しているので、結晶方位に拘らず、より効率的に大気開放経路を設けることができる。また、これらの通路や溝等をノズル開口3nと同一工程で形成することができるので簡便である。
ところで、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
上記実施形態では、ダミー圧力室18と逃げ溝部19の両方を備える構成を例示したが、これには限られず、例えば、ダミー圧力室18のみを備える構成や、逃げ溝部19のみを備える構成のように、何れか一方を備える構成であっても良い。
また、上記実施形態では、薄肉部5a及び個別電極11からなる圧力発生源によって、圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることによりインク滴を吐出する記録ヘッド1を例示したが、これには限らず、圧電振動子や発熱素子等の他の圧力発生源(圧力発生素子)を用いて液滴を吐出する液体噴射ヘッドにも本発明を適用することができる。
本発明を適用した記録ヘッドの構成を説明する分解斜視図である。 記録ヘッドの圧力室長手方向の断面図である。 ノズル基板を透視して流路基板を見た部分平面図である。。 図3におけるA−A断面図である。 図3におけるB−B断面図である。 図3におけるC−C断面図である。
符号の説明
1…記録ヘッド,2…流路基板,3…ノズル基板,4…電極基板,5…圧力室,6…共通インク室,7…インク供給路,8…流路部,18…ダミー圧力室,19…逃げ溝部,20…小溝部,21…キャビティダイアフラム部,22…貫通開口部,23…大気連通口,25…大気連通路,26…第1連通溝,27…第2連通溝,28…第3連通溝,29…大気開放口,30…第4連通溝,31…第5連通溝

Claims (4)

  1. 液滴を吐出するノズル開口が開設されたノズル基板と、
    前記ノズル基板との接合状態でノズル開口に連通する圧力室を含む液体流路を形成する流路基板と、
    圧力室の一部を区画する振動板を変形させることにより、当該圧力室の容積を変化させる圧力発生源と、を備え、
    前記圧力発生源の作動によって前記圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることにより、圧力室内の液体を前記ノズル開口から液滴として吐出可能な液体噴射ヘッドであって、
    前記流路基板において、圧力室の列設方向の両側に液滴の吐出に関与しないダミー圧力室を配設し、前記液体流路よりも外側の領域にはノズル基板と流路基板とを接合する際の余剰な接着剤を導入する逃げ溝部を設け、
    前記ノズル基板に、大気と連通する大気連通路を形成すると共に、大気連通路とダミー圧力室とを連通する第1連通溝、及び、大気連通路と逃げ溝部とを連通する第2連通溝を形成し、
    前記第1連通溝及び前記大気連通路を通じて前記ダミー圧力室を大気開放すると共に、前記第2連通溝及び前記大気連通路を通じて前記逃げ溝部を大気開放したことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記逃げ溝部は、複数の小溝部により構成され、
    前記ノズル基板に、前記流路基板との接合状態において隣接する小溝部同士を連通する第3連通溝を形成したことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記流路基板における逃げ溝部よりも外側の領域に、大気と連通してヘッドの内部の圧力と外気との圧力差を緩和するキャビティダイアフラム部を形成し、
    前記ノズル基板に、流路基板との接合状態において前記キャビティダイアフラム部と前記逃げ溝部とを連通する第4連通溝、及び、逃げ溝部と前記ダミー圧力室とを連通する第5連通溝を形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記ノズル基板及び前記流路基板は、結晶性基材により成り、
    前記流路基板における液体流路をウェットエッチングによって形成する一方、前記ノズル基板における前記ノズル開口、前記大気連通路、及び前記各連通溝をドライエッチングによって形成したことを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の液体噴射ヘッド。
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