JP2007319921A - レーザ加工装置およびレーザ加工方法 - Google Patents

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Kazunari Umetsu
一成 梅津
Keisuke Nishida
圭介 西田
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Abstract

【課題】簡易な構成で高速にレーザ加工を施すことができるレーザ加工装置およびレーザ加工方法を提供すること。
【解決手段】レーザ光学系10は、ステージ2に対向して設置された集光手段としてのレーザ光照射部11と、レーザ光Lを出射するレーザ光源12と、レーザ光源12からのレーザ光Lを任意の方向に転送可能なスキャナ13と、スキャナ13から転送されたレーザ光Lをレーザ光照射部11に転送する二次転送手段14と、を備えている。スキャナ13から第1の方位に転送されたレーザ光Lは、第1の経路Ps1を経てワークW内の第1の集光点Pc1に集光され、これとは異なるタイミングで、スキャナ13から第2の方位に転送されたレーザ光Lは、ワークW内の第2の集光点Pc2に集光される。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光を用いたレーザ加工装置およびレーザ加工方法に関する。
レーザ光は、その特性を活かして医療分野や工業分野等に広く利用されており、その一つの利用例として、レーザ光を用いて加工対象物を切断する方法がある。例えば、特許文献1には、加工対象物の内部にレーザ光を集光させて、集光点の部位に多光子吸収による改質スポット(改質部)を形成した上で、当該改質スポットを起点とするへき開により加工対象物を切断する方法についての記載がある。
特開2002−192370号公報
上述の方法では、加工対象物とレーザ光学系との相対移動により、集光点を当該加工対象物における切断予定線(仮想線)に沿って走査させて、上記改質スポットを切断予定線に沿って形成している。しかしながら、このようなレーザ加工方法は効率性が悪く、加工に長大な時間を要してしまうことになる。また、効率性を上げるために、レーザ光の出射に係る光学系を複数系統用意することも考えられるが、装置構成の大幅な複雑化を招いてしまうことになる。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、簡易な構成で高速にレーザ加工を施すことができるレーザ加工装置およびレーザ加工方法を提供することを目的としている。
本発明のレーザ加工装置は、レーザ光を出射するレーザ光源と、前記レーザ光を集光させる集光手段と、前記レーザ光源からの前記レーザ光を、時分割により第1および第2の経路で前記集光手段に転送するレーザ光転送手段であって、前記第1の経路に係る前記レーザ光が集光される第1の集光点と前記第2の経路に係る前記レーザ光が集光される第2の集光点とが、互いに異なる位置となるように構成されているレーザ光転送手段と、を備えることを特徴とする。
この発明のレーザ加工装置によれば、レーザ光転送手段によりレーザ光の集光手段への転送経路を時分割で変化させ、集光点の位置を移動させることにより、第1および第2の集光点において擬似的に多点加工を施すことができる。この場合において、集光点の位置の移動は、光学系の部分的な駆動(レーザ光の転送経路の切り替え)によって行うため、光学系全体や加工対象物を移動させる場合よりも高速に行うことができる。
また好ましくは前記レーザ加工装置において、前記集光点におけるピークパワー密度が1×108W/cm2以上であることを特徴とする。
この発明のレーザ加工装置によれば、集光点においていわゆる多光子吸収を利用した加工を施すことができる。
また好ましくは、前記レーザ加工装置において、前記第1の集光点と前記第2の集光点とが、板状の加工対象物の伸展方向において互いに異なる位置となるように構成されていることを特徴とする。
この発明のレーザ加工装置によれば、第1および第2の集光点において加工対象物の伸展方向における異なる位置にレーザ加工を施すことができる。
また好ましくは、前記レーザ加工装置において、前記第1の集光点と前記第2の集光点とが、板状の加工対象物の厚み方向において互いに略同一の位置となるように構成されていることを特徴とする。
この発明のレーザ加工装置によれば、第1および第2の集光点において加工対象物の厚み方向における略同一の位置にレーザ加工を施すことができるので、擬似多点加工における加工位置の制御が容易である。
また好ましくは、前記レーザ加工装置において、前記レーザ光転送手段は、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光を少なくとも前記第1および第2の経路に係る方位に転送するスキャナと、前記スキャナで転送された前記レーザ光を、前記集光手段に転送する二次転送手段と、を備えることを特徴とする。
この発明のレーザ加工装置によれば、第1および第2の経路の切り替えを、スキャナにおけるレーザ光の転送方位の切り替えによって行うことができる。このような転送方位の切り替えは、わずかな回転駆動によって行うことができるため高い応答性を有しており、高速なレーザ加工を実現する。
また好ましくは、前記スキャナを備える前記レーザ加工装置において、前記スキャナはミラースキャナであることを特徴とする。
この発明のレーザ加工装置によれば、高速かつ高効率でレーザ光を転送することができる。
また好ましくは、前記二次転送手段を備える前記レーザ加工装置において、前記二次転送手段は、互いに光軸をそろえた二つのレンズを有していることを特徴とする。
この発明のレーザ加工装置によれば、多様な転送経路に対応した二次転送手段を比較的簡単に構成することができる。
本発明は、加工対象物内にレーザ光源から出射されたレーザ光を集光手段で集光して、当該加工対象物にレーザ加工を施すレーザ加工方法であって、前記レーザ光源からの前記レーザ光を、第1の経路で前記集光手段に転送して、第1の集光点に集光する第1集光ステップと、前記レーザ光源からの前記レーザ光を、第2の経路で前記集光手段に転送して、前記第1の集光点と異なる位置における第2の集光点に集光する第2集光ステップと、を有することを特徴とする。
この発明のレーザ加工方法によれば、レーザ光の集光手段への転送経路を時分割で変化させ、集光点の位置を移動させることにより、第1および第2の集光点において擬似的に多点加工を施すことができる。この場合において、集光点の位置の切り替えは、光学系の部分的な駆動(レーザ光の転送経路の切り替え)によって行うようになっているため、光学系全体や加工対象物を移動させる場合よりも高速に行うことができる。
また好ましくは、前記レーザ加工方法において、前記加工対象物を前記集光手段に対して相対移動させることにより、当該加工対象物内において、前記第1および第2の集光点を走査することを特徴とする。
この発明のレーザ加工方法によれば、加工対象物に対して線状にレーザ加工を施すことができる。
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、以下の説明で参照する図では、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺を実際のものとは異なるように表す場合がある。
(第1実施形態)
(レーザ加工装置の構成)
まずは、図1を参照して、本発明に係るレーザ加工装置の構成について説明する。
図1は、レーザ加工装置の概略構成を示す図である。
図1において、レーザ加工装置1は、加工対象物としてのワークWを載置するためのステージ2と、ステージ2をXYZの3軸方向に移動させるステージ移動機構3と、ワークWにレーザ光Lを照射するためのレーザ光学系10と、動作制御のための制御系30とを備えている。
レーザ光学系10は、ステージ2に対向して設置された集光手段としてのレーザ光照射部11と、レーザ光Lを出射するレーザ光源12と、レーザ光源12からのレーザ光Lを任意の方向に転送可能なスキャナ13と、スキャナ13から転送されたレーザ光Lをレーザ光照射部11に転送する二次転送手段14と、を備えている。
レーザ光照射部11は、対物レンズ15を有しており、レーザ光照射部11に転送されたレーザ光Lは、対物レンズ15によってワークW内に集光される。尚、本実施形態では対物レンズ15として高開口数の凸レンズが用いられているが、非球面レンズや回折格子などを採用することもできる。
レーザ光源12は、フェムト秒のパルス幅で出射することができるいわゆるフェムト秒レーザである。本実施形態では、チタンサファイアを固体光源とした中心波長:800nm、半値幅:10nmのものが用いられているが、いわゆるYAGレーザを採用することもできる。
スキャナ13は、可動式のミラー16でレーザ光Lを反射させるミラースキャナである。具体的には、ガルバノミラースキャナ、ポリゴンミラースキャナ、MEMSミラースキャナなどが用いられており、スキャナ13は、高速且つ高効率にレーザ光Lを任意の方向に転送することができる。
二次転送手段14は、互いに光軸をそろえた二つの凸レンズ17a,17bを有しており、本実施形態では、凸レンズ17a,17bの光軸は、対物レンズ15の光軸laと一致するようにされている。ここで、凸レンズ17a,17bとしては、対物レンズ15の径よりも十分大きなものが選ばれており、また、凸レンズ17aの一方の焦点はミラー16におけるレーザ光Lの反射位置に、凸レンズ17bの一方の焦点は対物レンズ15の中心位置になるように配置されている。
かくして、スキャナ13から第1の方位に光軸laに対する出射角θ1で転送されたレーザ光Lは、第1の経路Ps1を経て光軸laに対するθ1の入射角で対物レンズ15に入射し、ワークW内の第1の集光点Pc1に集光される。また、これとは異なるタイミングで、スキャナ13から第2の方位に光軸laに対する出射角θ2で転送されたレーザ光Lは、第2の経路Ps2を経て光軸laに対するθ2の入射角で対物レンズ15に入射し、ワークW内の第2の集光点Pc2に集光される。尚、本実施形態では、第1および第2の経路Ps1,Ps2は光軸laを含む同一平面内に設定されているが、必ずしもこのような態様に限定されるものではない。
このように、レーザ光学系10は、レーザ光LのワークWに対する入射経路(レーザ光Lの転送経路)を時分割で変化させることにより、ワークWにおける集光点の位置を高速に移動させることができるようにされている。ワークWにおける集光点の位置移動は、ステージ2の移動動作によっても行うことができるが、前者ようなレーザ光Lの転送経路を変化させる方法のほうが応答性に優れており、高速な集光点の移動が可能である。
これにより、レーザ加工装置1は、簡易な構成でありながら擬似的に複数の集光点にレーザ光Lを集光させ、ワークWに対して高速にレーザ加工を施すことができる。本実施形態の場合は、第1の経路Ps1に係る第1の集光点Pc1、および第2の経路に係る第2の集光点Pc2の二点においてレーザ加工を施すことが可能である。
集光点Pc1,Pc2の位置は、対物レンズ15へのレーザ光Lの入射角θ1,θ2(スキャナ13からのレーザ光Lの出射角θ1,θ2と言うこともできる)や、対物レンズ15の特性(開口数、焦点距離)、ワークWの屈折率などによって決まる。このため、レーザ加工装置1は、加工目的に応じてこれらの要素について適切な条件設定を行っておく必要がある。
例えば本実施形態の場合、第1および第2の経路Ps1,Ps2に係るレーザ光Lの入射角θ1,θ2は、互いに等しくなるように設定されている。これは、集光点Pc1,Pc2のワークWにおける深度d(ワークWの厚み方向の位置)を互いに等しくして、擬似多点加工における加工位置の制御を容易にするためである。また、レーザ光Lの入射角θ1,θ2は、集光点Pc1,Pc2間の水平距離i(ワークWの伸展方向における距離)が加工目的に応じた距離となるように、適切な値に設定されている。
制御系30は、スキャナ13の駆動制御を行うスキャナ制御部32と、レーザ光源12の出射制御を行うレーザ制御部33と、ステージ移動機構3の駆動制御を行うステージ制御部34と、これらの統括制御を行うメインコンピュータ31とを備えている。尚、メインコンピュータ31には、装置の制御条件(上述した入出射角の設定も含まれる)の設定を行うためのユーザインタフェース(入出力機器)が付属されている。
ワークW内におけるレーザ光Lの集光点Pc1,Pc2の位置は、ステージ移動機構3の駆動制御によって3軸方向(XYZ軸方向)に自由に移動(走査)させることが可能である。レーザ加工装置1は、あらかじめ設定した所定の走査軌跡に合わせてワークWにおける集光点Pc1,Pc2の位置を移動(走査)させつつ、当該集光点Pc1,Pc2において次のようなレーザ加工を施すようになっている。
レーザ光LをワークW内において十分な強度で集光すると、その集光点Pc1(Pc2)には、多光子吸収と呼ばれる現象により改質部70が形成される。この改質部70は、ワークWにおける分子構造(結晶構造、非晶質構造)が変化した部分のことを指しており、光学的には、周囲の部分と異なる屈折率を示すものである。このような改質部70が形成されるワークWの材質としては、ガラス、石英ガラス、半導体(シリコンないしその化合物)などが挙げられる。
上述のような多光子吸収により改質部70を形成するためには、集光点Pc1(Pc2)におけるピークパワー密度を1×108W/cm2以上に高める必要があり、本実施形態のレーザ加工装置1は、ピークパワー密度が8×1012W/cm2となるような構成とされている。具体的な条件としては、レーザ光Lのパルス幅が300fs、出力が700mWとされ、また、対物レンズ15には倍率100倍、開口数が0.8のものが用いられている。
(液晶表示パネルの構成およびその製造工程の概略)
次に、図2、図3、図4を参照して、液晶表示パネルの構成とその製造工程の概略について説明する。
図2は、液晶表示パネルの要部構成を示す一部破断の斜視図である。図3は、パネルアセンブリの外観を示す平面図である。図4は、パネルアセンブリの内部構成を示す図3のA−A断面図である。
図2に示すように、液晶表示パネル50は、シール材53を介して接合された素子基板51と対向基板52との間に液晶54が封入された構成となっている。素子基板51における液晶54側の面には、所定の配列をなす駆動素子(TFT等)や駆動素子の駆動制御を行うドライバ回路56を含む回路層55が形成されており、表示領域Dにおける画素領域毎の階調制御を行うようになっている。また、図示を省略してはいるが、回路層55や対向基板52の液晶54側の面には、電極や遮光膜、配向膜などが形成されている。
素子基板51(回路層55を含む)の一部は、対向基板52と対向していない拡張領域59とされており、この拡張領域59における回路層55の露出面において、ドライバ回路56と電気的に接続する入力端子57が形成されている。入力端子57は、制御信号を伝送するフレキシブル配線基板58の出力端子(図示されていない)と接続されている。
液晶表示パネル50は、図3、図4に示すパネルアセンブリ60を、X軸方向に伸長する切断予定線Lx1,Lx2、およびY軸方向に伸長する切断予定線Lyに沿って切断することで得られる。この切断は、上述したレーザ加工を利用して行われる。尚、切断予定線Lx1,Lx2,Lyは仮想線であり、視覚的に識別可能な線がパネルアセンブリ60上に描かれているわけではない。
パネルアセンブリ60は、素子基板51、対向基板52にそれぞれ対応するマザー基板61,62を用いて、回路層55の形成や両基板61,62の接合(液晶54の封入)などの工程を経て製造される。本実施形態では、マザー基板61として石英ガラス基板が、マザー基板62としてガラス基板が用いられている。
パネルアセンブリ60の切断では、まず、上述したレーザ加工装置1(図1参照)を用いて、切断予定線Lx1,Lx2,Lyに沿って連続的な軌跡を描くように、マザー基板61およびマザー基板62内に改質部70(図1参照)を形成する。この改質部70は、マザー基板61,62に適切な外部応力を与えた際に、へき開を生じさせる起点となる部分であり、このような方法によって高精度にマザー基板61,62を切断することができる。
上述のレーザ加工装置1を用いた場合、一回のレーザ光の照射で形成できる改質部70の大きさは100〜300μm程度である。このため、確実な切断を期すためには、改質部70をマザー基板61,62の厚み方向に重ねて形成することが好ましい。
切断予定線Lx1,Lyについてのレーザ加工(改質部の形成)は、マザー基板61,62の双方に対して行われ、切断によって液晶表示パネル50が個体単位で分離される。また、切断予定線Lx2についてのレーザ加工は、マザー基板62に対してのみ行われ、これにより対向基板52の一部が切り出されて、素子基板51の拡張領域59が形成される。
(レーザ加工方法)
次に、図1、図5を参照して、パネルアセンブリに対するレーザ加工を例として本発明に係るレーザ加工方法について説明する。
図5は、パネルアセンブリにおけるレーザ加工の過程を示す部分斜視図である。
レーザ加工は、ワークWとしてのパネルアセンブリ60をステージ2に載置し、3軸方向(XYZ軸方向)の位置合わせや集光点の走査軌跡の設定を行った後、次のように行われる。
レーザ加工装置1は、まず設定された走査軌跡に対応する初期位置にステージ2を移動させ、スキャナ13、レーザ光源12の適切な制御の下、レーザ光Lを第1の経路Ps1で転送し、マザー基板62内における第1の集光点Pc1に当該レーザ光Lを集光する(第1集光ステップ)。続いて、スキャナ13、レーザ光源12の適切な制御の下、レーザ光Lを第2の経路Ps2で転送し、マザー基板62内における第2の集光点Pc2に当該レーザ光Lを集光する(第2集光ステップ)。これにより、マザー基板62内における第1および第2の集光点Pc1,Pc2の位置には改質部70が形成される。
図5に示す例では、第1の集光点Pc1が切断予定線Lx2の位置に、第2の集光点Pc2が切断予定線Lx1の位置にくるように、ステージ2の位置制御やレーザ光Lの転送経路(スキャナ13による転送方位)の制御がなされる。そして、ステージ2をX軸方向に移動させることで、第1および第2の集光点Pc1,Pc2は、切断予定線Lx2,Lx1に沿って走査される。
かくして、マザー基板62には、切断予定線Lx1,Lx2に沿って伸長した線状の改質部70が形成される。このような線状の改質部70の形成は、同じ切断予定線Lx1,Lx2についてマザー基板62の異なる深度に対しても、あるいはマザー基板61に対しても、あるいは異なる切断予定線Lx1,Lx2,Lyについても行われる。尚、切断予定線Lyに沿って改質部70を形成する場合などは、第1または第2の集光点Pc1,Pc2のいずれか一方において、レーザ光Lの照射(集光)を行えば足りる。
このように、上述のレーザ加工方法によれば、互いに離間された切断予定線Lx1,Lx2に沿って伸長する線状の改質部70を一度の走査で形成することができるため、加工時間の短縮化を図ることができる。
(変形例)
次に、図6を参照して、第1実施形態の変形例について、先の実施形態との相違点を中心に説明する。
図6は、レーザ加工装置の概略構成を示す図である。
この変形例に係るレーザ加工装置1は、光軸laを含む同一平面内に設定された第1の経路Ps1、第2の経路Ps2、第3の経路Ps3でレーザ光Lを対物レンズ15に転送し、それぞれワークW内の異なる位置において集光する。第1〜第3の経路Ps1〜Ps3に係るレーザ光Lは、光軸laに対する対物レンズ15への入射角を互いに違えることにより、その集光点のワークW内における深度を互いに違えるようにされている。
かくして、レーザ光Lの集光点をY軸方向に沿って走査させた場合において、ワークW内の異なる深度の位置に、線状に伸長した改質部を一度の走査で形成することができる。これにより、加工時間を大幅に短縮することができる。
この変形例のように、本発明のレーザ加工装置およびレーザ加工方法は、集光点の位置を加工対象物(ワーク)の厚み方向に違える態様とすることもできるし、また、3以上の経路でレーザ光を転送する態様とすることもできる。また、レーザ光の転送経路やその組み合わせは、本発明の趣旨を変えない範囲で様々な態様とすることができる。
(第2実施形態)
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態について、先の実施形態との相違点を中心に説明する。
図7は、第2実施形態に係るレーザ加工装置の概略構成を示す図である。
第2実施形態に係る二次転送手段14は、鏡面の法線が対物レンズ15の光軸laに対して垂直になるように互いに対向して配置されたミラー18a,18bを備えている。また、ミラー18a,18bは図示しない機構によって可動式となっており、制御系30のミラー制御部35によってその位置(鏡面の方位も含む)を変化させることができるようになっている。
スキャナ13により第1の方位に転送されたレーザ光Lは、ミラー18aの反射により第1の経路Ps1を経てワークW内の第1の集光点に集光される。また、異なるタイミングで、スキャナ13により第2の方位に転送されたレーザ光Lは、ミラー18bの反射により第2の経路Ps2を経てワークW内の第2の集光点に集光される。この構成において、レーザ光Lの転送経路の制御は、図示するように、ミラー18a(18b)を移動させると共にスキャナ13からの転送の方位を変えることで行うことができる。
この第2実施形態のように、本発明に係る二次転送手段(レーザ光転送手段)の構成は、様々な態様とすることができる。例えば、ミラー18a,18bに代えてプリズムや回折格子などを採用することもできる。
本発明は上述の実施形態に限定されない。各実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略したり、図示しない他の構成と組み合わせたりすることができる。
レーザ加工装置の概略構成を示す図。 液晶表示パネルの要部構成を示す一部破断の斜視図。 パネルアセンブリの外観を示す平面図。 パネルアセンブリの内部構成を示す図3のA−A断面図。 パネルアセンブリにおけるレーザ加工の過程を示す部分斜視図。 レーザ加工装置の概略構成を示す図。 第2実施形態に係るレーザ加工装置の概略構成を示す図。
符号の説明
1…レーザ加工装置、2…ステージ、3…ステージ移動機構、10…レーザ光学系、11…集光手段としてのレーザ光照射部、12…レーザ光源、13…レーザ転送手段を構成するスキャナ、14…レーザ転送手段を構成する二次転送手段、15…対物レンズ、16…ミラー、17a,17b…凸レンズ、18a,18b…ミラー、30…制御系、50…液晶表示パネル、58…フレキシブル配線基板、59…拡張領域、60…パネルアセンブリ、61,62…マザー基板、70…改質部、L…レーザ光、W…ワーク、Ps1…第1の経路、Ps2…第2の経路、Ps3…第3の経路、Pc1…第1の集光点、Pc2…第2の集光点。

Claims (9)

  1. レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光を集光させる集光手段と、
    前記レーザ光源からの前記レーザ光を、時分割により第1および第2の経路で前記集光手段に転送するレーザ光転送手段であって、前記第1の経路に係る前記レーザ光が集光される第1の集光点と前記第2の経路に係る前記レーザ光が集光される第2の集光点とが、互いに異なる位置となるように構成されているレーザ光転送手段と、を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記集光点におけるピークパワー密度が1×108W/cm2以上であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記第1の集光点と前記第2の集光点とが、板状の加工対象物の伸展方向において互いに異なる位置となるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記第1の集光点と前記第2の集光点とが、板状の加工対象物の厚み方向において互いに略同一の位置となるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記レーザ光転送手段は、前記レーザ光源から出射された前記レーザ光を少なくとも前記第1および第2の経路に係る方位に転送するスキャナと、
    前記スキャナで転送された前記レーザ光を、前記集光手段に転送する二次転送手段と、を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記スキャナはミラースキャナであることを特徴とする請求項5に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記二次転送手段は、互いに光軸をそろえた二つのレンズを有していることを特徴とする請求項5または6に記載のレーザ加工装置。
  8. 加工対象物内にレーザ光源から出射されたレーザ光を集光手段で集光して、当該加工対象物にレーザ加工を施すレーザ加工方法であって、
    前記レーザ光源からの前記レーザ光を、第1の経路で前記集光手段に転送して、第1の集光点に集光する第1集光ステップと、
    前記レーザ光源からの前記レーザ光を、第2の経路で前記集光手段に転送して、前記第1の集光点と異なる位置における第2の集光点に集光する第2集光ステップと、を有することを特徴とするレーザ加工方法。
  9. 前記加工対象物を前記集光手段に対して相対移動させることにより、当該加工対象物内において、前記第1および第2の集光点を走査することを特徴とする請求項8に記載のレーザ加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014037006A (ja) * 2008-03-07 2014-02-27 Imra America Inc 超短パルスレーザによる透明材料処理
US9636773B2 (en) 2005-09-08 2017-05-02 Imra America, Inc. Transparent material processing with an ultrashort pulse laser
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