JP2007317346A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メモリセルにおけるデータ保持特性を保ち、かつ最適なソース線電位の制御を行えるようにする。
【解決手段】接地電位と電源電位との間の電位であって、メモリセルMC内の駆動用トランジスタのソース線VSSLに印加する、メモリセルにてデータを保持可能な電位をレプリカセルRMCA、RMCBを用いて決定し、その決定に応じてトランジスタM10、M11を制御してソース線に電位を印加するようにして、メモリセルにおけるデータ保持特性を保ちながらも、最適なソース線電位の制御を行えるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体記憶装置に関し、特に、複数のスタティック型メモリセルを有する半導体記憶装置に用いて好適なものである。
LSI(Large Scale Integrated circuit:大規模集積回路)等の半導体集積回路においては、動作電源電圧の低下及び使用されるトランジスタの微細化に伴い、半導体集積回路で使用されるトランジスタの閾値電圧がテクノロジ毎に低下してきている。閾値電圧が低いトランジスタでは、トランジスタがオフ状態及びスタンバイ状態であるときにソース・ドレイン間に流れるリーク電流が大きくなる。
ロジック等の回路では、動作しない回路部分への電源供給を遮断することでリーク電流の削減が可能である。しかし、データを保持しておく必要のあるスタティックRAM(Random Access Memory)等の回路では、動作しない状態でも電源供給を遮断することができない。
さらには、スタティックRAM等の回路では、メモリセルなどの高集積回路の占める部分が大きく、チップ内に占める容量が年々大きくなる傾向にある。そのため、メモリセルにおけるリーク電流の低減が半導体集積回路の低消費電力化において、ますます重要となっている。
この問題に対して、スタティックRAMでは、図4に示すようにメモリセル内の駆動用MOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ(MOSFET:MOS型電界効果トランジスタ)のソース線の電位を接地電位よりも上昇させることにより、転送用MOSトランジスタ及び駆動用MOSトランジスタに基板バイアス効果を加えてリーク電流を削減するといった手法が用いられている。
図4(A)において、MCはメモリセル、VSSLはメモリセルMC内の駆動用MOSトランジスタのソース線、VSSは接地電位線、M41はソース線VSSLと接地電位線VSSの間にダイオード接続されたMOSトランジスタである。図4(B)にメモリセルMCの構成を示す。M42及びM43は転送用MOSトランジスタ、M44及びM45は駆動用MOSトランジスタ、M46及びM47は負荷MOSトランジスタ、WLはワード線、BL及び/BLはビット線、VSSLは駆動用MOSトランジスタM44、M45のソース電位線である。
また、下記特許文献1には、メモリセル内の駆動用MOSトランジスタのソース線を電源電位と接地電位の中間電位にする制御回路をメモリセルアレイの行毎に設けることで、ソース線の電位を行単位で制御し、スタンバイ時又はワード線非選択時にはソース線を中間電位にし、ワード線選択時には接地電位にする手法が提案されている。
しかし、電位を制御する回路で電流を消費する、電位を制御する回路を電流消費の少ない回路とした場合にはトランジスタの製造ばらつきによる影響を大きく受ける回路となる、などの理由によりリーク電流の削減効果が低くなってしまう、メモリセルがデータを保持できないという問題がある。
この問題に対して、製造ばらつきの影響を少なくし、かつ電位を制御する回路を電力消費の少ない回路としたものが下記特許文献2に提案されている。特許文献2には、メモリセル内の駆動用MOSトランジスタのソース線電位を制御する回路を、ソース線の電位を接地電位に固定するためのスイッチ、電位を決めるためのダイオード接続されたMOSトランジスタ、及び常時電流を流す抵抗の3つの素子で構成することで、制御回路で電力を消費することなくメモリセル内のソース線電位を制御可能にするとともに、3つの素子を使用することで製造プロセスばらつきの影響を考慮したソース線電位の制御を可能にした回路が提案されている(図5参照)。
図5において、MCはメモリセル、VSSLはメモリセルMC内の駆動用MOSトランジスタのソース線、VSSは接地電位線、M51はソース線VSSLと接地電位線VSSの間にダイオード接続されたMOSトランジスタ、M52はソース線の電位を接地電位に固定するためのスイッチとして機能するMOSトランジスタ、M53は常時電流を流す抵抗として機能するMOSトランジスタである。メモリセルMCは図4(B)に示すメモリセルと同様に構成され、MOSトランジスタM51は制御信号pdによってオン/オフされる。
しかし、特許文献2に記載の回路では、メモリセルアレイ全体の製造ばらつきの影響を考慮したソース線電位の制御は可能となるが、メモリセルアレイ内の製造ばらつきに起因するメモリセルの保持特性のばらつきについては考慮されていない。そのため、メモリセルがデータを保持できないという問題が残るか、もしくは、メモリセルにおけるデータ保持を優先して最適なソース線電位の制御ができないといった問題がある。
特開平10−112188号公報 特開2004−206745号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、メモリセルにおけるデータ保持特性を保ち、かつ最適なソース線電位の制御を行えるようにすることを目的とする。
本発明の半導体記憶装置は、スタティック型メモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、接地電位と電源電位との間の電位であって、上記スタティック型メモリセル内の駆動用トランジスタのソースに接続されるソース線に印加する、メモリセルにてデータを保持可能な電位を決定するソース電位決定回路と、ソース電位決定回路により決定された電位をソース線に印加するソース電位制御回路とを備える。
本発明によれば、メモリセルにてデータを保持可能な電位を決定し、決定した電位をスタティック型メモリセル内の駆動用トランジスタのソースに接続されるソース線に印加するので、メモリセルにおけるデータ保持特性を保つことができるとともに、最適なソース線電位の制御を行うことができる。したがって、メモリセルにおけるデータ保持特性を保証しながらもメモリセルにおけるリーク電流を低減することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、以下の説明において、「トランジスタ」は、電界効果トランジスタ(FET)であり、例えばMOSFETが用いられる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による半導体記憶装置の構成例を示す図である。
図1において、MCはスタティック型のメモリセルであり、複数のメモリセルMCがアレイ状に配置されメモリセルアレイを構成している。VSSLはメモリセルMC内の駆動用トランジスタのソース線、M1〜M5、M7、M9〜M11はNチャネル型トランジスタ、M6、M8はPチャネル型トランジスタ、INV1〜INV5はインバータ回路である。また、RMCA、RMCBは、メモリセルMCにおける駆動用トランジスタのソース線電位を選択決定するために、データ保持の可否を判定するためのレプリカセルである。VSSは接地電位、VDDは電源電位である。
トランジスタM1〜M3、M9〜M11によりソース電位制御回路が構成され、レプリカセルRMCA、RMCB、トランジスタM5〜M8によりソース電位決定回路が構成される。
メモリセル内の駆動用トランジスタのソース線VSSLは、トランジスタM1〜M4をそれぞれ介して接地電位VSSに対して接続される。トランジスタM1は、常時オン状態のトランジスタM9を介してゲートがドレインに接続される。トランジスタM2は、ゲートにインバータ回路INV2の出力が供給されるトランジスタM10を介してゲートがドレインに接続される。トランジスタM3は、ゲートにインバータ回路INV4の出力が供給されるトランジスタM11を介してゲートがドレインに接続される。トランジスタM4は、ゲートに制御信号PDが供給され、この制御信号PDに応じてオン/オフ制御される。
インバータINV2及びINV3によりラッチ回路が構成され、そのノードNAにはトランジスタM5及びM6のドレインが接続されている。トランジスタM5は、ソースが接地電位VSSに対して接続され、ゲートにレプリカセルRMCAより出力される判定信号SAが供給される。トランジスタM6は、ソースに電源電位VDDが供給され、ゲートにインバータ回路INV1により反転したリセット信号PORが供給される。また、レプリカセルRMCAには、リセット信号PORが供給される。
同様に、インバータINV4及びINV5によりラッチ回路が構成され、そのノードNBにはトランジスタM7及びM8のドレインが接続されている。トランジスタM7は、ソースが接地電位VSSに対して接続され、ゲートにレプリカセルRMCBより出力される判定信号SBが供給される。トランジスタM8は、ソースに電源電位VDDが供給され、ゲートにインバータ回路INV1により反転したリセット信号PORが供給される。また、レプリカセルRMCBには、リセット信号PORが供給される。
図2(A)に、図1に示したメモリセルMCの構成を示す。
M21及びM22は転送用トランジスタ、M23及びM24は駆動用トランジスタ、M25及びM26は負荷トランジスタ、WLはワード線、BL及び/BLはビット線、VSSLは駆動用トランジスタM23、M24のソース電位線である。
駆動用トランジスタM23と負荷トランジスタM25により第1のインバータ回路が構成されるとともに、駆動用トランジスタM24と負荷トランジスタM26により第2のインバータ回路が構成される。第1のインバータ回路の入力端が第2のインバータ回路の出力端に接続され、第1のインバータ回路の出力端が第2のインバータ回路の入力端に接続される。すなわち、第1及び第2のインバータ回路は交差結合されている。
また、第1のインバータ回路の出力端は、ゲートがワード線WLに接続された転送用トランジスタM21を介してビット線BLに接続される。同様に、第2のインバータ回路の出力端は、ゲートがワード線WLに接続された転送用トランジスタM22を介してビット線/BLに接続される。
図2(B)に、図1に示したレプリカセルRMCAの構成を示す。
レプリカセルRMCAは、図2(A)に示したメモリセルMCと同様のメモリセル構成を有しており、図2(A)に示した構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図2(B)に示すようにレプリカセルRMCAにおいては、トランジスタM23、M25により構成される第1のインバータ回路の出力端は、ゲートにリセット信号PORが供給される転送用トランジスタM21を介して接地電位VSSに対して接続される。また、この第1のインバータ回路の出力が、判定信号SAとして出力される。一方、トランジスタM24、M26により構成される第2のインバータ回路の出力端は、ゲートにリセット信号PORが供給される転送用トランジスタM22を介して電源電位VDDに接続される。
また、駆動用トランジスタM23、M24のソース線VSSLは、トランジスタM27を介して接地電位VSSに対して接続される。トランジスタM27は、常時オン状態のトランジスタM28を介してゲートがドレインに接続される。
図2(C)に、図1に示したレプリカセルRMCBの構成を示す。
レプリカセルRMCBは、レプリカセルRMCAと同様に、図2(A)に示したメモリセルMCと同様のメモリセル構成を有しており、図2(A)に示した構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図2(C)に示すようにレプリカセルRMCBにおいては、トランジスタM23、M25により構成される第1のインバータ回路の出力端は、ゲートにリセット信号PORが供給される転送用トランジスタM21を介して接地電位VSSに対して接続される。また、この第1のインバータ回路の出力が、判定信号SBとして出力される。一方、トランジスタM24、M26により構成される第2のインバータ回路の出力端は、ゲートにリセット信号PORが供給される転送用トランジスタM22を介して電源電位VDDに接続される。
また、駆動用トランジスタM23、M24のソース線VSSLは、トランジスタM27、M29をそれぞれ介して接地電位VSSに対して接続される。トランジスタM27は、常時オン状態のトランジスタM28を介してゲートがドレインに接続され、トランジスタM29は、常時オン状態のトランジスタM30を介してゲートがドレインに接続される。
なお、上述したレプリカセルRMCA、RMCBは、メモリセルMCと同じ特性を有することが望ましい。レプリカセルRMCA、RMCBは、例えばメモリセルアレイ内に設けられ、メモリセルアレイにおける辺縁部や四隅等に設けられる。また、レプリカセルRMCA、RMCBをアレイ状に配置しても良く、1つのセルアレイで構成するようにしても良いし、列単位のセルアレイで構成するようにしても良い。
ここで、第1の実施形態による半導体記憶装置においては、図1に示したトランジスタM1と、図2(B)、(C)に示したトランジスタM27は、同じ特性(詳細には閾値電圧)を有するトランジスタである。また、図1に示したトランジスタM2と、図2(C)に示したトランジスタM29は、同じ特性(詳細には閾値電圧)を有するトランジスタである。また、トランジスタM1、M27の閾値電圧をVa、トランジスタM2、M29の閾値電圧をVb、トランジスタM3の閾値電圧をVcとすると、Va>Vb>Vcの関係を有している。
図3は、制御信号PD及びリセット信号PORの駆動波形の一例を示す図である。
制御信号PDは、通常動作時にハイレベル(“H”)となり、他の期間(電源投入時及びパワーダウンモード(スタンバイ)時)にはロウレベル(“L”)である。リセット信号PORは、いわゆるパワーオンリセット信号であり、電源投入時にパルス状に“H”となる。なお、制御信号PDは、通常動作時に“H”としているが、通常動作時でかつデータ読み出しを行うときのみ“H”とするようにしても良い。
次に、第1の実施形態による半導体記憶装置の動作について説明する。
まず、電源投入時にリセット信号PORがパルス状に“H”となることで、レプリカセルRMCA、RMCB内の転送用トランジスタM21、M22がオン状態になる。これによりレプリカセルRMCA、RMCBには、判定信号SA、SBとして“L”が出力されるデータが書き込まれる。また、リセット信号PORがパルス状に“H”となることで、トランジスタM6、M8がオン状態になり、ノードNA、NBが“H”になる。
ここで、レプリカセルRMCAの駆動用トランジスタM23、M24のソース電位線には、トランジスタM27に応じて決定される電位VSSA(VSS<VSSA<VDD)が印加されている。また、レプリカセルRMCBの駆動用トランジスタM23、M24のソース電位線には、トランジスタM27、M29に応じて決定される電位VSSB(VSS<VSSB<VSSA)が印加されている。
レプリカセルRMCAにおいて、ソース電位がVSSAとした状態でデータを保持できないセルが存在すると、そのレプリカセルRMCAから出力される判定信号SAが“H”に変化する。これにより、トランジスタM5がオン状態となり、ノードNAが“L”に変化してトランジスタM10がオン状態になる。トランジスタM10がオン状態になることで、メモリセルアレイ(メモリセルMCの駆動用トランジスタM23、M24)のソース線VSSLの電位はVSSAからVSSBになる。
さらに、レプリカセルRMCBにおいて、ソース電位をVSSBとした状態でデータを保持できないセルが存在すると、そのレプリカセルRMCBから出力される判定信号SBが“H”に変化する。これにより、ノードNBが“L”に変化し、トランジスタM11がオン状態になる。トランジスタM11がオン状態になることで、メモリセルアレイ(メモリセルMCの駆動用トランジスタM23、M24)のソース線VSSLの電位は、VSSBから、トランジスタM1〜M3に応じて決定される電位VSSC(VSS<VSSC<VSSB)に低下する。
このようにして、メモリセルMCにおけるソース電位線VSSLの電位が、データを保持可能な最適な電位に制御される。具体的には、ソース電位線VSSLに設定可能な電位値のうち、データを保持可能な最大の電位に制御される。
なお、通常動作時には制御信号PDが“H”となることで、メモリセルMCにおけるソース電位線VSSLの電位は接地電位VSSとされる。
以上、説明したように第1の実施形態によれば、実際にデータを保持しておく必要のあるメモリセルMCと同様の構成を有し、異なるソース電位が印加されるレプリカセルRMCA、RMCBを用いてデータが保持可能か否かを判定し、その判定結果に基づいてメモリセルMCにおけるソース線電位を制御する。メモリセルMCにおけるソース線電位の制御は、特性の異なる複数のトランジスタを用いて行う。
これにより、メモリセルMCがデータを保持できないという問題を解決しながらも、メモリセルの保持特性にあわせて多段的にソース電位の制御を行うことができ、メモリセルのデータ保持特性を保ちつつ、最適なソース電位の制御が可能となる。したがって、製造ばらつきの影響を低減し、かつメモリセルにおけるデータ保持特性を保証しながらも、リーク電流を低減することができる。
なお、上述した実施形態では、レプリカセルとして異なるソース電位が印加される2種類のレプリカセルRMCA、RMCBを設けているが、これに限定されるものではなく、レプリカセルの数(レプリカセルに印加されるソース電位の種類の数)は任意である。
また、レプリカセルRMCA、RMCBは、メモリセルMCと同じ特性を有していなくとも良く、例えばアンバランスなインバータ回路を用いて構成したり、トランジスタの駆動能力に差を設けたりすることで、レプリカセルRMCA、RMCBのデータ保持能力を、メモリセルMCよりも低くするようにしても良い。また、例えばレプリカセルRMCA、RMCBは、メモリセルMCよりも“H”又は“L”のデータを保持しにくい特性を有するものであっても良い。
また、上述した説明では、トランジスタM1、M27と、トランジスタM2、M29と、トランジスタM3とは閾値電圧が異なり、Va>Vb>Vcの関係を有するものとしている。しかし、これに限定されるものではなく、例えばゲート長を異ならせ、トランジスタM1、M27の抵抗値をRa、トランジスタM2、M29の抵抗値をRb、トランジスタM3の抵抗値をRcとした場合に、Ra>Rb>Rcの関係を有するようにしても同様な効果を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図6は、第2の実施形態による半導体記憶装置の構成例を示す図である。
図6において、MCはスタティック型のメモリセルで、複数のメモリセルMCがアレイ状に配置されメモリセルアレイを構成している。各メモリセルMCは、図2(A)に示したメモリセルと同じく構成され、転送用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び負荷トランジスタを有する。VSSLはメモリセルMC内の駆動用トランジスタのソース線である。
M61〜M67はNチャネル型トランジスタ、61〜63はスキャンフリップフロップ(SFF)回路、及び64〜66はヒューズ(FUSE)である。VSSは接地電位である。ここで、トランジスタM61〜M63、M65〜M67によりソース電位制御回路が構成され、SFF回路61〜63及びヒューズ64〜66によりソース電位決定回路が構成される。
メモリセルMC内の駆動用トランジスタのソース線VSSLは、トランジスタM61〜M64をそれぞれ介して接地電位VSSに接続可能となっている。トランジスタM61は、ゲートにSFF回路61のデータ出力(Q)が供給されるトランジスタM65を介してゲートがドレインに接続される。トランジスタM62は、ゲートにSFF回路62のデータ出力(Q)が供給されるトランジスタM66を介してゲートがドレインに接続される。トランジスタM63は、ゲートにSFF回路63のデータ出力(Q)が供給されるトランジスタM67を介してゲートがドレインに接続される。ここで、トランジスタM61〜M63は、トランジスタM61の閾値電圧をVa、トランジスタM62の閾値電圧をVb、トランジスタM63の閾値電圧をVcとすると、Va>Vb>Vcの関係を有している。
トランジスタM64は、ゲートに制御信号PDが供給され、この制御信号PDに応じてオン/オフ制御される。制御信号PDは、通常動作時に“H”となり、他の期間(電源投入時及びパワーダウンモード(スタンバイ)時)には“L”となる信号である。なお、制御信号PDは、通常動作時において常に“H”でなくとも良く、通常動作時でかつデータ読み出しを行うときのみ“H”とするようにしても良い。
SFF回路61のスキャン入力(SI)は、スキャンデータ入力端子SINに接続される。SFF回路61のスキャン出力(SO)はSFF回路62のスキャン入力(SI)に接続され、SFF回路62のスキャン出力(SO)はSFF回路63のスキャン入力(SI)に接続される。SFF回路63のスキャン出力(SO)はスキャンデータ出力端子SOUTに接続される。SFF回路61〜63のデータ入力(DI)には、対応するヒューズ64〜66の切断の有無に応じたヒューズ信号FS1〜FS3が入力される。なお、図6においては図示していないが、各SFF回路61〜63には、選択信号(スキャンモード信号)が供給されている。
図7に、図6に示したSFF回路の構成例を示す。
図7において、71はセレクタであり、データ入力DI及びスキャン入力SIが入力される。セレクタ71は、選択信号SELに応じて、入力されたデータ入力DI、スキャン入力SIを選択的に出力する。具体的には、セレクタ71は、選択信号SELによりスキャンモードであることが示されている場合にはスキャン入力SIを出力し、そうでない場合にはデータ入力DIを出力する。
セレクタ71の出力は、クロック信号CK、XCK(信号XCKは信号CKの反転信号)により制御されるトランスファーゲート72を介してインバータ73に供給される。詳細には、クロック信号CKが“L”の期間、セレクタ71の出力がインバータ73に入力される。
インバータ73及びインバータ74は、入力及び出力が交差結合されラッチ回路を構成している。インバータ73の出力は、クロック信号CK、XCKにより制御されるトランスファーゲート75を介してインバータ76に供給される。詳細には、クロック信号CKが“H”の期間、インバータ73の出力がインバータ76に入力される。インバータ76及びインバータ77は、入力及び出力が交差結合されラッチ回路を構成しており、インバータ76の出力が、データ出力Q、スキャン出力SOとして出力される。
次に、第2の実施形態による半導体記憶装置の動作について説明する。
接地電位VSSと電源電位VDDとの間の電位であってメモリセルMCにてデータを保持可能な電位を、トランジスタM61〜M63、M65〜M67により構成されるソース電位制御回路によりソース線VSSLに印加させるための電位制御データを決定する動作について具体的に説明する。
電位制御データを決定する動作時には、SFF回路61〜63に供給される選択信号は、スキャンモードであることを示している。なお、以下の説明においては、ソース線VSSLに印加する電位の設定を変更するのに伴って、データを保持できているか否かを試験するためにメモリセルMCに対してデータの書き込みが行われているものとする。
まず、SFF回路61のデータ出力(Q)が“H”、SFF回路62、63のデータ出力(Q)が“L”となるように、スキャンデータ入力端子SINからデータを入力してSFF回路61〜63に設定する。そして、制御信号PDを“L”にする。これにより、トランジスタM65がオン状態となり、メモリセルMCの駆動用トランジスタのソース線VSSLには、トランジスタM61に応じて決定される電位VSSA(VSS<VSSA<VDD)が印加される。
このソース線VSSLを電位VSSAとした状態で、メモリセルMCにおいてデータを保持できているか否かを試験する。その結果、データを保持できている場合(PASS)には、SFF回路61のデータ出力(Q)を“H”、SFF回路62、63のデータ出力(Q)を“L”とするヒューズ信号FS1〜FS3がSFF回路61〜63に供給されるように、ヒューズ64〜66を必要に応じて切断する。
一方、ソース線VSSLを電位VSSAとした状態で、メモリセルMCにおいてデータを保持できていない場合(FAIL)には、SFF回路61、62のデータ出力(Q)が“H”、SFF回路63のデータ出力(Q)が“L”となるように、スキャンデータ入力端子SINからデータを入力してSFF回路61〜63に設定し、制御信号PDを“L”にする。これにより、トランジスタM65、M66がオン状態となり、メモリセルMCの駆動用トランジスタのソース線VSSLには、トランジスタM61、M62に応じて決定される電位VSSBが印加される。ここで、トランジスタM62の閾値電圧VbがトランジスタM61の閾値電圧Vaよりも低いため、電圧VSSBは、VSS<VSSB<VSSAの関係を満たす。
このソース線VSSLを電位VSSBとした状態で、メモリセルMCにおいてデータを保持できているか否かを試験する。その結果、データを保持できている場合(PASS)には、SFF回路61、62のデータ出力(Q)を“H”、SFF回路63のデータ出力(Q)を“L”とするヒューズ信号FS1〜FS3がSFF回路61〜63に供給されるように、ヒューズ64〜66を必要に応じて切断する。
ソース線VSSLを電位VSSBとした状態で、データを保持できているか否かの試験を行った結果、データを保持できていない場合(FAIL)には、同様にしてソース線VSSLに印加される電位を下げるようにスキャンデータ入力端子SINからデータを入力してSFF回路61〜63に設定するとともに制御信号PDを“L”にし、メモリセルMCにおいてデータを保持できているか否かを試験する。以降、メモリセルMCにおいてデータの保持が確認できるまで、上述した動作を繰り返し、ソース線VSSLに印加される電位を順次低下させていく。
このようにして、メモリセルMCにてデータを保持可能な電位をソース線VSSLに印加させるための電位制御データが決定される。また、この電位制御データに応じて、メモリセルMCにおいてデータの保持が確認されたSFF回路61〜63のデータ出力(Q)が得られるヒューズ信号FS1〜FS3をSFF回路61〜63に供給するように、ヒューズ64〜66が必要に応じて切断される。
そして、電位制御データ決定後の動作においては、動作が開始されるとヒューズ64〜66の切断の有無に応じたヒューズ信号FS1〜FS3がSFF回路61〜63に供給される。これにより、ヒューズ信号FS1〜FS3に応じて所望のデータ出力(Q)を出力するためのデータがSFF回路61〜63にそれぞれ設定される。そして、SFF回路61〜63のデータ出力(Q)に応じてトランジスタM65〜M67がオン/オフ制御され、メモリセルMCにおけるソース線VSSLの電位が、メモリセルMCにてデータを保持可能な最適な電位に制御される。
以上、説明したように第2の実施形態によれば、SFF回路61〜63の出力により特性の異なる複数のトランジスタを制御し、メモリセルMCの保持特性にあわせて多段的にソース電位の制御を行うことができる。したがって、メモリセルのデータ保持特性を保ちつつ、最適なソース電位の制御が可能となり、製造ばらつきの影響を低減し、かつメモリセルにおけるデータ保持特性を保証しながらも、リーク電流を低減することができる。
なお、上述した説明では、電位制御データに応じてヒューズ64〜66を切断することによりSFF回路61〜63のデータ出力(Q)を制御するようにしているが、これに限定されるものではない。SFF回路61〜63に所望のデータを設定できれば良く、固定値データが出力可能なデバイスや素子、例えば、ROM、フラッシュメモリ、FeRAM等を適用可能である。スキャン用のデータパスを利用してSFF回路61〜63にデータを直接設定するようにしても良い。
また、上述した説明では、トランジスタM61、M62、M63は閾値電圧が異なり、Va>Vb>Vcの関係を有するものとしているが、これに限定されるものではなく、例えばゲート長を異ならせ、トランジスタM61、M62、M63の抵抗値をそれぞれRa、Rb、Rcとした場合に、Ra>Rb>Rcの関係を有するようにしても同様な効果を得ることができる。
また、図6においては、トランジスタM65〜M67はNチャネル型トランジスタとしているが、Pチャネル型トランジスタでも良く、その場合には信号の論理を反転すれば良い。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の諸態様を付記として以下に示す。
(付記1)転送用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び負荷トランジスタを有するスタティック型メモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、
接地電位と電源電位との間の電位であって、上記駆動用トランジスタのソースに接続されるソース線に印加する、上記メモリセルにてデータを保持可能な電位を決定するソース電位決定回路と、
上記ソース線と接地電位間に接続され、上記ソース電位決定回路により決定された電位を上記ソース線に印加するソース電位制御回路とを備えることを特徴とする半導体記憶装置。
(付記2)上記ソース線と接地電位とを、上記メモリセルの動作時には接続し、上記メモリセルのスタンバイ時には非接続となるよう制御するスイッチを備えることを特徴とする付記1記載の半導体記憶装置。
(付記3)上記ソース電位制御回路は、上記ソース線と接地電位間に接続され、独立して制御可能な閾値電圧の異なる複数のトランジスタを備えることを特徴とする付記1又は2記載の半導体記憶装置。
(付記4)上記ソース電位制御回路は、上記ソース線と接地電位間に接続され、独立して制御可能なゲート長の異なる複数のトランジスタを備えることを特徴とする付記1又は2記載の半導体記憶装置。
(付記5)上記ソース電位決定回路は、
転送用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び負荷トランジスタを有するスタティック型メモリセルであって、上記駆動用トランジスタのソースに所定電位が印加されたレプリカセルを備え、
当該レプリカセルがデータを保持可能か否かを判定し、判定結果に基づいて上記ソース線に印加する電位を決定することを特徴とする付記1〜4の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
(付記6)上記ソース電位決定回路は、互いに異なる電位が上記駆動用トランジスタのソースに印加された複数の上記レプリカセルを有することを特徴とする付記5記載の半導体記憶装置。
(付記7)上記ソース電位決定回路は、上記駆動用トランジスタのソースに同一の電位が印加された複数の上記レプリカセルの組を複数有し、上記駆動用トランジスタのソースに印加される電位は各組毎に互いに異なることを特徴とする付記5記載の半導体記憶装置。
(付記8)上記レプリカセルが、1列のセルアレイで構成されることを特徴とする付記5〜7の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
(付記9)上記レプリカセルが、列単位のセルアレイで構成されることを特徴とする付記5〜7の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
(付記10)上記レプリカセルは、上記メモリセルよりもデータの保持能力が低いことを特徴とする付記5〜9の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
(付記11)上記ソース電位決定回路は、決定した電位を上記ソース電位制御回路により上記ソース線に印加させるための電位制御データを保持する保持回路を備え、
上記ソース電位制御回路の上記複数のトランジスタは、上記保持回路に保持された上記電位制御データに基づいて制御されることを特徴とする付記3又は4記載の半導体記憶装置。
(付記12)上記保持回路は、上記複数のトランジスタのそれぞれに対応するように設けられたスキャンフリップフロップ回路を有することを特徴とする付記11記載の半導体記憶装置。
本発明の第1の実施形態による半導体記憶装置の構成例を示す図である。 図1に示したメモリセル及びレプリカセルの構成を示す図である。 制御信号及びリセット信号の駆動波形の一例を示す図である。 従来のスタティックRAMの回路構成を示す概略図である。 従来のスタティックRAMの他の回路構成を示す概略図である。 本発明の第2の実施形態による半導体記憶装置の構成例を示す図である。 図6に示したスキャンフリップフロップ回路の構成例を示す図である。
符号の説明
MC メモリセル
M1〜M11 トランジスタ
INV1〜INV5 インバータ
RMCA、RMCB レプリカセル
VSSL ソース電位線
SA、SB 判定信号
PD 制御信号
POR リセット信号
M61〜M67 トランジスタ
61〜63 スキャンフリップフロップ回路
64〜66 ヒューズ
SIN スキャンデータ入力端子
SOUT スキャンデータ出力端子

Claims (5)

  1. 転送用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び負荷トランジスタを有するスタティック型メモリセルが複数配置されたメモリセルアレイと、
    接地電位と電源電位との間の電位であって、上記駆動用トランジスタのソースに接続されるソース線に印加する、上記メモリセルにてデータを保持可能な電位を決定するソース電位決定回路と、
    上記ソース線と接地電位間に接続され、上記ソース電位決定回路により決定された電位を上記ソース線に印加するソース電位制御回路とを備えることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 上記ソース電位制御回路は、上記ソース線と接地電位間に接続され、独立して制御可能な閾値電圧の異なる複数のトランジスタを備えることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装置。
  3. 上記ソース電位決定回路は、
    転送用トランジスタ、駆動用トランジスタ、及び負荷トランジスタを有するスタティック型メモリセルであって、上記駆動用トランジスタのソースに所定電位が印加されたレプリカセルを備え、
    当該レプリカセルがデータを保持可能か否かを判定し、判定結果に基づいて上記ソース線に印加する電位を決定することを特徴とする請求項1又は2記載の半導体記憶装置。
  4. 上記ソース電位決定回路は、互いに異なる電位が上記駆動用トランジスタのソースに印加された複数の上記レプリカセルを有することを特徴とする請求項3記載の半導体記憶装置。
  5. 上記ソース電位決定回路は、決定した電位を上記ソース電位制御回路により上記ソース線に印加させるための電位制御データを保持する保持回路を備え、
    上記ソース電位制御回路の上記複数のトランジスタは、上記保持回路に保持された上記電位制御データに基づいて制御されることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体記憶装置。
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