JP2007317290A - 対物レンズアクチュエータ及び光ディスク装置 - Google Patents

対物レンズアクチュエータ及び光ディスク装置 Download PDF

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Abstract

【課題】対物レンズと光記録媒体とが直接接触するのを防止し、且つ光記録媒体と接触した場合に光記録媒体の損傷を低減できる緩衝部を有し、緩衝部の対物レンズに対する突出量の管理が容易となる構成の対物レンズアクチュエータを提供する。
【解決手段】対物レンズアクチュエータ22が有するレンズホルダ23は、対物レンズ19の光軸と平行な方向Bに延びる棒状の摺動軸24と、摺動軸24と連結されて対物レンズ19を保持する対物レンズ保持部25と、を備える。摺動軸24は、摺動軸24を挿通する開口孔27eを有する支持部27に摺動可能に支持され、対物レンズ保持部25に保持される対物レンズ19よりも所定の量だけ光記録媒体側に突出するように設けられる。また、レンズホルダ23は、摺動軸24が光記録媒体と衝突した際に光記録媒体の損傷を低減する緩衝材で一体成形される。
【選択図】図4

Description

本発明は、光記録媒体に光ビームを照射して情報の記録や情報の読み取りを可能とする光ピックアップ装置に備えられる対物レンズアクチュエータに関し、特に対物レンズと光記録媒体との衝突を防止できる対物レンズアクチュエータの構造に関する。また、本発明は、そのような対物レンズアクチュエータを備える光ディスク装置に関する。
コンパクトディスク(以下、CDという。)やデジタル多用途ディスク(以下、DVDという。)といった光記録媒体が普及している。更に、近年、光記録媒体の情報量を増やすために、光記録媒体の高密度化に関する研究が進められ、例えば、高品位のDVDであるHD−DVDやブルーレイディスク(以下、BDという。)といった高密度化された光記録媒体も実用化されつつある。
このような光記録媒体を光ディスク装置で記録再生を行うにあたっては、光記録媒体に光ビームを照射して情報の記録や情報の読み取りを可能とする光ピックアップ装置が用いられるが、光記録媒体の情報量を高密度化するに際しては、光ピックアップ装置の光源から出射される光ビームが光記録媒体上に形成するビームスポットのスポットサイズを小さくする必要がある。この場合、光ビームを出射する光源の波長を短くすることともに、対物レンズの開口数を大きくすることが行われるが、対物レンズの開口数を大きくすると、光ピックアップ装置により光記録媒体の情報の記録や情報の読み取りを行う際の対物レンズ先端と光記録媒体との間隔(ワーキングディスタンス;WD)が狭くなる。
ところで、光ピックアップ装置においては、光記録媒体の面振れ等によらず、光源から出射される光ビームの焦点が常に光記録媒体の記録面に合うように、対物レンズアクチュエータにより、対物レンズに位置を移動することによって、対物レンズと光記録媒体との位置関係を一定に制御する。以下、このような制御をフォーカスサーボと表現することがある。
しかし、上述のように、近年の光ピックアップ装置においては、WDが非常に狭くなる傾向に有り、例えば、面ぶれが大きい光記録媒体を用いた場合や、光記録媒体上の傷や外部からの振動によりフォーカスサーボが外れた場合等に、対物レンズと光記録媒体とが衝突する可能性が非常に高くなっている。このようなことから、従来、対物レンズと光記録媒体の衝突によって、光記録媒体に記録される情報が使えなくなったり、対物レンズが損傷して光ピックアップ装置が使用できなくなったりするのを防止するために、様々な技術が提案されている。
例えば、特許文献1においては、対物レンズを移動可能とする対物レンズ駆動装置(対物レンズアクチュエータ)が備えるレンズボビン(レンズホルダ)上の重心位置近傍に、先端部を対物レンズの先端部より突出させて緩衝部材(例えば、熱可塑性エラストマー)を配設してなる対物レンズ駆動装置が提案されており、これにより対物レンズと光記録媒体とが直接衝突するのを防止することが可能となるとされている。また、この構成においては、緩衝部材が、略重心位置にて摺動及び回転可能に軸支されたレンズボビンの重心位置近傍に配設されるために、緩衝部材に光記録媒体が接触した場合であっても、レンズボビンに回転モーメントが発生することがないとされている。
また、特許文献2においては、対物レンズホルダに設けられた取り付け部に弾性部材からなる保護部材が変形を伴って挿入され、ディスク(光記録媒体)に対物レンズ又は対物レンズホルダが衝突して、ディスク及び対物レンズが傷つくのを防止する傷つき防止手段を備えた対物レンズ駆動装置が提案されている。そして、これによれば、対物レンズと光記録媒体とのが直接衝突するのを防止する保護部材を、接着剤等を用いずに構成できるために、組み立て工数の大幅な削減ができるとされている。
更に、特許文献3においては、対物レンズを保持するレンズホルダの光記録媒体に対向する面側に矩形状突起部を一体的に形成し、矩形状突起部の光記録媒体と対向する面に保護膜が形成される対物レンズ駆動装置が提案されている。そして、これによれば、別部材を設けることなく、対物レンズと光記録媒体との接触を防止することができ、また、保護膜上面高さを精度良く形成できることができるために、対物レンズ駆動装置の傾きなどにより、レンズホルダや対物レンズ等が光ディスクに接触する可能性が少ないとされている。
特開平7−169072号公報 特開2001−319355号公報 特開2005−317060号公報
しかしながら、特許文献1の構成の場合、緩衝部材とレンズボビンとが別部材であるために、組み立て誤差や部品ばらつきといった問題が発生し、緩衝部材を対物レンズに対して所定量だけ突出した高さとするのが難しく、突出量の誤差のために光記録媒体との接触を起こし易くなったり、調整作業が負担となったりする。また、緩衝部材を重心位置近傍に配置する構成となっており、この調整が作業負担となる。そして、この調整が不十分の場合には、緩衝部材とレンズボビンとが接触した場合にレンズボビンに回転モーメントが発生し、光記録媒体を傷つける可能性も発生する。
また、特許文献2の構成の場合においても、取り付け部に変形を伴って挿入される弾性部材から成る保護部材について、対物レンズに対して所定の量だけ突出するように形成するのは難しく、最近の光ピックアップ装置においては、上述のようにWDが短くなる傾向にあるために、保護部材の対物レンズに対する突出量にばらつきが生じると、衝突を防止するために設けられる保護部材と光記録媒体とが常に接触したり、衝突防止部材として機能せずに対物レンズと光記録媒体とが衝突したりする等の問題が発生する。
この点、特許文献3のように、光記録媒体と対物レンズとの衝突を防止するために設ける突起部をレンズホルダと一体に形成する場合には、突起部を対物レンズに対して所定量だけ突出させる際の、突出量のばらつきは低減される。しかしながら、特許文献3の構成の場合には、レンズホルダに設けられる突起部が少なくとも2つ存在し、少なくとも突起部の数の分だけ前述の突出量の管理をする必要があり、作業負担となることが考えられる。
以上の問題点に鑑み、本発明の目的は、対物レンズと光記録媒体とが直接接触するのを防止し、且つ光記録媒体と接触した場合に光記録媒体の損傷を低減できる緩衝部を備え、緩衝部の対物レンズに対する突出量の管理が容易となる構成の対物レンズアクチュエータを提供することである。また、本発明の他の目的は、対物レンズと光記録媒体とが直接接触するのを高い確率で防止することができるために、光記録媒体の記録再生品質について信頼性が高い光ディスク装置を提供することである。
上記目的を達成するために本発明は、光源と、該光源から出射される光ビームを光記録媒体の記録面に集光し、該記録面で反射される反射光を所定の受光位置まで導く光学系と、前記所定の受光位置に配置されて前記反射光を受光する光検出器と、前記光源から出射される光ビームを前記記録面に集光する対物レンズを保持するレンズホルダと該レンズホルダを少なくとも前記対物レンズの光軸と平行な方向に移動させる駆動手段とを有する対物レンズアクチュエータと、該対物レンズアクチュエータの駆動を制御する制御部と、を備える光ディスク装置において、前記レンズホルダは、前記対物レンズの光軸と平行な方向に延びる棒状の摺動軸と、該摺動軸と連結されて前記対物レンズを保持する対物レンズ保持部と、を有し、前記摺動軸は、前記摺動軸を挿通する開口孔を有する支持部に摺動可能に支持され、且つ前記対物レンズ保持部に保持される対物レンズよりも所定の量だけ前記光記録媒体側に突出するように設けられ、前記レンズホルダは、前記摺動軸が前記光記録媒体と衝突した際に前記光記録媒体の損傷を低減する緩衝材で一体成形されることを特徴としている。
また、上記目的を達成するために本発明は、光記録媒体の記録面に光ビームを集光する対物レンズと、該対物レンズを保持するレンズホルダと、該レンズホルダを少なくとも前記対物レンズの光軸と平行な方向に移動させる駆動手段と、を備える対物レンズアクチュエータにおいて、前記レンズホルダは、前記対物レンズの光軸と平行な方向に延びる棒状の摺動軸と、該摺動軸と連結されて前記対物レンズを保持する対物レンズ保持部と、を有し、前記摺動軸は、前記摺動軸を挿通する開口孔を有する支持部に摺動可能に支持され、且つ前記対物レンズ保持部に保持される対物レンズよりも所定の量だけ前記光記録媒体側に突出するように設けられ、前記摺動軸の前記光記録媒体と対向する部分は、前記光記録媒体と衝突した際に前記光記録媒体の損傷を低減する緩衝性を有することを特徴としている。
また、本発明は、上記構成の対物レンズアクチュエータにおいて、前記レンズホルダは、前記緩衝性を有する緩衝材で一体成形されることを特徴としている。
また、本発明は、上記構成の対物レンズアクチュエータにおいて、前記摺動軸の前記光記録媒体と対向する部分には、前記緩衝性を有するコーティング層が形成されることを特徴としている。
また、本発明は、上記構成の対物レンズアクチュエータにおいて、前記摺動軸の前記光記録媒体と対向する面の外周部は、丸みを持った形状に形成されることを特徴としている。
また、本発明は、上記構成の対物レンズアクチュエータを備える光ディスク装置であることを特徴としている。
本発明の第1の構成によれば、対物レンズアクチュエータが有するレンズホルダを構成する摺動軸が、対物レンズよりも所定の量だけ光記録媒体側に突出する構成であるために、例えば、光記録媒体が大きく面ぶれした場合や、外乱によってフォーカスサーボが外れたような場合でも、光記録媒体は対物レンズと直接接触することがない。また、光記録媒体と接触することがある摺動軸は、光記録媒体の損傷の低減を可能とする緩衝材で構成されているために、光記録媒体と摺動軸が衝突しても光記録媒体を損傷する可能性が低い。更に、レンズホルダが、緩衝材で一体成形により形成されているために、摺動軸の対物レンズに対して突出する高さの管理が容易となる。従って、本発明によれば、光ディスク装置が備える対物レンズ及び光記録媒体について、面ぶれや外乱等によって損傷が発生する可能性が低く、光ディスク装置による再生又は記録品質を安定したものとでき、信頼性の高い光ディスク装置の提供が可能となる。
また、本発明の第2の構成によれば、レンズホルダを構成する摺動軸が対物レンズよりも所定の量だけ光記録媒体側に突出する構成であるために、例えば、光記録媒体が大きく面ぶれした場合や、外乱によってフォーカスサーボが外れたような場合でも、光記録媒体は対物レンズと直接接触することがない。また、光記録媒体と接触することがある摺動軸は、光記録媒体と接触する部分に緩衝性を有するために、光記録媒体が損傷することも少ない。すなわち、本発明によれば、対物レンズと光記録媒体の損傷を防止することが可能となる。更に、対物レンズに対して突出する高さの管理を行う必要があるのは、摺動軸の部分だけであるので、従来の構成に比べて、高さの管理が容易となる。
また、本発明の第3の構成によれば、上記第2の構成の対物レンズアクチュエータにおいて、レンズホルダを構成する摺動軸と対物レンズ保持部が一体成形される構成であるために、対物レンズに対して突出する摺動軸の高さ管理がより容易となり、光記録媒体と対物レンズとが接触する可能性を更に低減できる。
また、本発明の第4の構成によれば、上記第2又は第3の構成の対物レンズアクチュエータにおいて、光記録媒体が摺動軸と接触した場合に、光記録媒体の損傷を低減する緩衝性を、摺動軸にコーティング層を形成して得る構成であるために、対物レンズと光記録媒体の損傷を防止することが可能で、対物レンズに対して突出する高さの管理を行い易い対物レンズアクチュエータを実現可能となる。
また、本発明の第5の構成によれば、上記第2から第4のいずれかの構成の対物レンズアクチュエータにおいて、摺動軸の外周部が丸みを持った形状となっているために、例えば摺動軸が傾いた状態で光記録媒体に接触した場合でも光記録媒体を損傷する確率を低減可能となる。
また、本発明の第6の構成によれば、上記第2から第5のいずれかの構成の対物レンズアクチュエータを備える光ディスク装置において、対物レンズと光記録媒体とが損傷する可能性が低くできるために、光記録媒体の記録再生品質について信頼性が高い光ディスク装置を提供することが可能となる。
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の対物レンズアクチュエータを備える光ディスク装置の本実施形態に係る構成を示すブロック図である。光ディスク装置1は、CD、DVD、HD−DVD、BD等の光記録媒体13の情報の再生を行うことが可能となっている。2は、スピンドルモータであり、光記録媒体13は、このスピンドルモータ2の上部に設けられるチャック部(図示せず)に着脱可能に保持される。そして、光記録媒体13の情報の再生を行う際に、スピンドルモータ2は光記録媒体13を連続回転する。スピンドルモータ2の回転制御は、スピンドルモータ制御部3によって行われる。
4は、光ピックアップ装置であり、光源から出射される光ビームを光記録媒体13に照射し、光記録媒体13に記録されている情報の読み取りを可能とする。図2は、本実施形態に係る光ピックアップ装置4の光学系の構成を示す概略図である。光ピックアップ装置4は、例えば、図2に示すように、光ディスク装置1によって再生対象となる光記録媒体13の種類によって波長が決められる半導体レーザから成る光源14と、光源14から出射された光ビームを平行光に変換するコリメートレンズ15と、コリメータレンズ15を透過した光ビームを透過して光記録媒体13へと導く機能と光記録媒体13で反射された反射光を反射して光検出器21側へと導く機能とを有するビームスプリッタ16と、ビームスプリッタ16を透過した光ビームを光記録媒体13の記録面13aに向けて反射する立ち上げミラー17と、ビームスプリッタ16と協働して光アイソレータとして機能する1/4波長板18と、1/4波長板18を透過した光ビームを光記録媒体13の記録面13aに集光する対物レンズ19と、光記録媒体13で反射されて、対物レンズ19、1/4波長板18、立ち上げミラー17の順に通過し、ビームスプリッタ16で反射された光ビームを光検出器21に集光する集光レンズ20と、光記録媒体13からの反射光を受光して、光情報を電気信号に変換後、信号処理部6(図1参照)に電気信号を送信する光検出器21と、を備えている。
図1に戻って、光ディスク装置1に設けられる信号処理部6は、少なくともRF信号処理部7とトラックエラー信号処理部8とフォーカスエラー信号処理部9とを含んでいる。そして、この信号処理部6において、光検出器21(図2参照)で変換された電気信号に基づいて、RF信号、トラックエラー信号(TE信号)、フォーカスエラー信号(FE信号)を生成する。RF信号はデータ復調部11でデータに復調され、図示しないインターフェースを介してパソコン等の外部機器に出力される。
TE信号及びFE信号は、アクチュエータ制御部10に送信される。アクチュエータ制御部10は、これらの信号に基づいて、対物レンズ19を移動可能とする図示しない対物レンズアクチュエータに駆動信号を供給する。駆動信号が供給された対物レンズアクチュエータは、信号に基づいて各部を作動させて、対物レンズ19を光軸と平行な方向に移動して、光記録媒体13の記録面13aにフォーカスを追従させるフォーカス制御や対物レンズ19を光記録媒体13の半径方向と平行な方向に移動して光ビームのスポット位置を光記録媒体13に形成されるトラック位置に追従させるトラッキング制御を行う。なお、対物レンズアクチュエータの構成の詳細については後述する。
その他、レーザ制御部5は、光ピックアップ4に備えられる半導体レーザから成る光源14(図2参照)のレーザ出力を制御する。また、全体制御部12は、スピンドルモータ制御部3、レーザ制御部5、信号処理部6、アクチュエータ制御部10、及びデータ復調部11等を制御して、装置全体のコントロールを行う。
次に、本実施形態の光ディスク装置1に備えられる対物レンズアクチュエータについて図3から図5を用いて説明する。ここで、図3は、本実施形態の対物レンズアクチュエータ22の全体構成を示す概略斜視図で、図4は、図3に示す本実施形態の対物レンズアクチュエータ22のA−A断面図で、図5は、本実施形態の対物レンズアクチュエータ22が備えるレンズホルダ23を上から見た場合の概略平面図である。なお、図5においては、説明の便宜上、永久磁石27も合わせて記載している。
本実施形態の対物レンズアクチュエータ22は、大きくは、対物レンズ19を保持してフォーカス方向(図3のF方向)とトラッキング方向(図3のT方向)に移動可能に設けられるレンズホルダ23と、レンズホルダ23を摺動可能に支持する支持部27と、支持部27上にレンズホルダ23を挟むように配置される2つの永久磁石28と、から成る。
レンズホルダ23は、フォーカス方向F(対物レンズ19の光軸方向(図4の破線Bで示す方向))と平行な方向に延びる棒状(本実施形態においては円柱形状としている)の摺動軸24と、摺動軸24から対物レンズ19の光軸方向と略垂直な方向に延出する部分によって摺動軸24と連結されて、対物レンズ19を接着剤等により接着して保持する保持部を有する対物レンズ保持部25と、を備える。また、レンズホルダ23には、摺動軸24の対物レンズ保持部25が連結される方向と反対方向にはバランス調整部26が設けられ、対物レンズ19を保持する対物レンズ保持部25との重量のバランスを取ることができる構成となっている。
本実施形態においては、支持部27は、側面から見た場合にロの字形状となる、中空状の部材から成っており、その上面24aと下面24bの対向する位置には、レンズホルダ23の摺動軸24を挿通する開口孔24eが設けられている。そして、レンズホルダ23は、その摺動軸24をこの2つの開口孔24eに挿通することで、支持部23の上面24aと下面24bに挟まれた位置で、フォーカス方向Fと平行な方向から傾かないように、摺動可能に支持される。
また、支持部27には、支持部27の上面27a、下面27b、側面27c(又は、側面27d)の各内面側に接するように、2つの同一形状の永久磁石27が、レンズホルダ23を挟んで対向するように、鉛直方向(フォーカス方向Fと同方向)に直立した状態で対称配置される。この永久磁石27としては、希土類磁石等のエネルギー積の大きな磁石が選択される。そして、一対の永久磁石27は、同一の極(N極又はS極)が向かい合うように配置されている。
レンズホルダ23の下部側には、板状の磁性片29とフォーカス用コイル30とが接合保持されている。そして、磁性片29の存在により、フォーカス用コイル30に流れる制御電流が遮断されている非通電時に、レンズホルダ23を浮揚状態の中立位置に保つことが可能となり、対物レンズ19のフォーカス制御に際してのレンズシフト感度を高め、フォーカス制御開始時に、直ちにレンズホルダ23を光記録媒体13に対してフォーカス方向Fに変位制御することが可能となる。なお、図示しないが磁性片29にはレンズホルダ23の摺動軸24が挿通できるように開口孔が設けられている。
フォーカス用コイル30は、磁性片29の下部側で、摺動軸24を取り囲むように巻回されてレンズホルダ23に接合保持されており、このフォーカス用コイル30に電流を流すと、レンズホルダ23を挟むように、すなわち、フォーカス用コイル30を挟むように配置される一対の永久磁石28によって生起される磁束と、フォーカス用コイル30に通電することによって生起される磁束と、の相互作用によってレンズホルダ23がフォーカス方向Fに移動する。このため、対物レンズ19のフォーカス制御が可能となる。
また、図5に示すように、レンズホルダ23の永久磁石28と対向する側面には、矩形状に形成されるトラッキング用コイル31が、摺動軸24に対して略対称となるように設けられている。また、トラッキング用コイル31は、その一部が永久磁石28による磁力の影響を受け難いように、対向する永久磁石28に挟まれる位置からはみ出すように配置される。そして、このように配置することにより、レンズホルダ23に作用する回転モーメントを大きくすることが可能となる。
トラッキング用コイル31に電流を流すと、永久磁石28によって生起される磁束と、トラッキング用コイル31に通電することによって生起される磁束と、の相互作用によってレンズホルダ23が摺動軸24を中心に図5に示すR方向に回動する。そして、これにより対物レンズ19のトラッキング制御が可能となる。
このように構成される対物レンズアクチュエータ22において、対物レンズ19と光記録媒体13との損傷を防止する構成の詳細について以下に説明する。
対物レンズアクチュエータ22が備えるレンズホルダ23を構成する摺動軸24の上部側は、対物レンズ保持部25に保持される対物レンズ19の最先端よりも、所定の高さd(図4参照)だけ高くなるように形成されている。そして、本実施形態のレンズホルダ23は、射出成形等によって一体成形により形成されるために、摺動軸24の上端(光記録媒体13側の端)の対物レンズ19に対する突出量の管理が容易、すなわち、前述の対物レンズ19に対する摺動軸24の突出量のばらつきを低減できる構成となっている。
このため、部品寸法のばらつきや組み立て時の誤差等のために、対物レンズ19よりも摺動軸24の上面の方が低いといったり、摺動軸24の対物レンズ19に対する突出量が大きすぎたりするといった状況はほとんどなく、面ぶれが大きい光記録媒体13を用いた場合や、光記録媒体13上の傷や外部からの振動によりフォーカスサーボが外れた場合等に、対物レンズ19が光記録媒体13に接近した場合でも、対物レンズ19よりも光記録媒体13側に突出している摺動軸24が光記録媒体13と接触するために、対物レンズ19と光記録媒体13との接触は、原則として起こらないようになっている。これにより、対物レンズ19の損傷はほとんど起こらない。
また、レンズホルダ23の駆動中心に相当する摺動軸24が光記録媒体13と接触する構成であるために、対物レンズ19近傍に光記録媒体13と対物レンズ19との衝突を防止する衝突防止部材を設けた場合に比べ、衝突時に摺動軸24の傾きを抑制でき、摺動軸24が傾いた状態でレンズホルダ23が移動して、摺動軸24と、摺動軸24が摺動する支持部27の開口孔27eの摺動面と、の摩耗を低減できるという利点も有する。
上述したように、レンズホルダ23の摺動軸24は光記録媒体13と衝突することがある。このために、摺動軸24の材質としては、光記録媒体13と接触した場合に、摺動軸24によって光記録媒体13の表面を傷つけないような緩衝性を有する部材(緩衝材)が好ましい。本実施形態においては、この点を考慮して、光記録媒体13の記録面13aを保護するために設けられるポリカーボネートから成る保護層13b(図2参照)よりも硬度が低いポリアセタール(POM樹脂)等を用いて、摺動軸24を含むレンズホルダ23全体を一体成形している。
なお、本実施形態においては、レンズホルダ23全体を単一の合成樹脂(例えば、ポリアセタール)で形成する構成としているが、必ずしもこの構成に限定される趣旨ではない。すなわち、例えば、摺動軸24の光記録媒体13と接触する可能性がある上部側のみをポリアセタール等の緩衝性を有する部材とし、その他の部分はPPS(ポリフェニレンサルファ二ド)等の比較的合成の高い合成樹脂として、公知の技術である2色成形の技術を用いて一体成形する構成等としても構わない。
また、上述したように本実施形態においては、光記録媒体13と接触することがある摺動軸24の上端を含めレンズホルダ23を一体成形することで、光記録媒体13と接触することがある部分の対物レンズ19に対する突出量のばらつきを低減できる点で大きな利点があるが、図6に示すように、光記録媒体13と接触する摺動軸24の上部側に、緩衝部材32を一体成形しないで配置する構成としても良い。
ここで、緩衝部材32としては、例えばシリコン樹脂等の弾性部材や、光記録媒体13の保護層13b(図2参照)よりも柔らかいコーティング層(例えばフッ素系樹脂を主成分とするコーティング材)が挙げられる。そして、この場合、特にシリコン樹脂等の弾性部材を配置する場合には、上述した突出量のばらつき低減という利点は低減するが、駆動中心である摺動軸24の一箇所にのみ緩衝部材32を設ける構成となるため、比較的組み立て誤差を解消し易く、駆動中心である摺動軸24に緩衝部材32を設けるためにレンズホルダ23の傾きを抑制し易いという利点と、緩衝部材32を設ける位置が明白であるために、緩衝部材32を設ける位置についての調整作業が不要という利点も有する。
なお、緩衝部材32としてコーティング層を塗布する場合は、本実施形態のように摺動軸24の上部側が緩衝性を有するように一体成形でレンズホルダ23を形成する場合に比べると突出量のばらつきの利点は低減する可能性はあるが、コーティング層は薄く均一に形成しやすいために、レンズホルダ23が一体成形されていれば、それほど突出量のばらつきは問題とならない。なお、コーティング層を塗布する場合においても、レンズホルダ23をポリアセタール等の緩衝材で一体成形していても、もちろん構わない。
また、本実施形態においては、摺動軸24は円柱状(その他の形状でも構わない)としているが、この場合、摺動軸24が、僅かであっても傾いた状態で光記録媒体13と接触した場合には、摺動軸24の上面のエッジ部分と光記録媒体13とが接触するために、接触時に光記録媒体13にかかる負荷が大きくなり、光記録媒体13が損傷する可能がある。このため、摺動軸24の上面について、図7に示すように、丸みを持たせる構成としても構わない。なお、図7はレンズホルダ23の摺動軸24上面部分を拡大して示した断面図であり、丸みを持たせた部分を破線の丸印で囲んで示している。
その他、本実施形態においては、光ディスク装置は光記録媒体13の再生専用に用いられるものとしているが、光記録媒体13に情報の記録を行う場合に、対物レンズアクチュエータ22による、対物レンズ19のチルト補正が不要であるような場合には、本発明の対物レンズアクチュエータ22を記録再生用の光ディスク装置に適用することも可能である。
また、本実施形態においては、対物レンズが1つの構成を示しているが、2つの対物レンズを切り替えて用いるような光ディスク装置についても本発明の対物レンズアクチュエータは適用可能である。すなわち、この場合は、例えば、図8に示すように、摺動軸24を挟んで対物レンズ保持部25a、25bを両サイドに連結するような構成とすれば、摺動軸24の光記録媒体13と衝突する部分が緩衝性を有すれば、光記録媒体13と対物レンズ19a、19bの衝突を防止でき、光記録媒体13が摺動軸24と衝突した場合にも光記録媒体13の損傷を低減可能となる。そして、これによれば、対物レンズを保持する対物レンズホルダや対物レンズ自体に衝突を防止する衝突防止部材を配置する場合に比べて部品点数を低減でき、コストダウンが図れるという利点を有する。
本発明の対物レンズアクチュエータは、対物レンズと光記録媒体とが直接接触するのを防止し、更に、対物レンズアクチュエータの光記録媒体と衝突する部分に緩衝性を持たせることで光記録媒体の損傷も低減する構成となっている。すなわち、本発明の対物レンズアクチュエータは、光ディスク装置に有用に利用可能である。
は、本発明の対物レンズアクチュエータを備える光ディスク装置の本実施形態に係る構成を示すブロック図である。 は、本実施形態の光ディスク装置に備えられる光ピックアップ装置の光学系の構成を示す概略図である。 は、本実施形態の対物レンズアクチュエータの全体構成を示す概略斜視図である。 は、図3に示す本実施形態の対物レンズアクチュエータのA−A断面図である。 は、本実施形態の対物レンズアクチュエータが備えるレンズホルダを上から見た場合の概略平面図である。 は、対物レンズアクチュエータの他の実施形態の構成を示す概略断面図である。 は、対物レンズアクチュエータが備えるレンズホルダの摺動軸の形状に関する変形例を示す断面図である。 は、本発明の対物レンズアクチュエータの変形例を示す図である。
符号の説明
1 光ディスク装置
4 光ピックアップ装置
13 光記録媒体
13a 記録面
14 光源
19 対物レンズ
21 光検出器
22 対物レンズアクチュエータ
23 レンズホルダ
24 摺動軸
25 対物レンズ保持部
27 支持部
27e 開口孔
32 緩衝部材(コーティング層)

Claims (6)

  1. 光源と、
    該光源から出射される光ビームを光記録媒体の記録面に集光し、該記録面で反射される反射光を所定の受光位置まで導く光学系と、
    前記所定の受光位置に配置されて前記反射光を受光する光検出器と、
    前記光源から出射される光ビームを前記記録面に集光する対物レンズを保持するレンズホルダと該レンズホルダを少なくとも前記対物レンズの光軸と平行な方向に移動させる駆動手段とを有する対物レンズアクチュエータと、
    該対物レンズアクチュエータの駆動を制御する制御部と、
    を備える光ディスク装置において、
    前記レンズホルダは、前記対物レンズの光軸と平行な方向に延びる棒状の摺動軸と、該摺動軸と連結されて前記対物レンズを保持する対物レンズ保持部と、を有し、
    前記摺動軸は、前記摺動軸を挿通する開口孔を有する支持部に摺動可能に支持され、且つ前記対物レンズ保持部に保持される対物レンズよりも所定の量だけ前記光記録媒体側に突出するように設けられ、
    前記レンズホルダは、前記摺動軸が前記光記録媒体と衝突した際に前記光記録媒体の損傷を低減する緩衝材で一体成形されることを特徴とする光ディスク装置。
  2. 光記録媒体の記録面に光ビームを集光する対物レンズと、
    該対物レンズを保持するレンズホルダと、
    該レンズホルダを少なくとも前記対物レンズの光軸と平行な方向に移動させる駆動手段と、
    を備える対物レンズアクチュエータにおいて、
    前記レンズホルダは、前記対物レンズの光軸と平行な方向に延びる棒状の摺動軸と、該摺動軸と連結されて前記対物レンズを保持する対物レンズ保持部と、を有し、
    前記摺動軸は、前記摺動軸を挿通する開口孔を有する支持部に摺動可能に支持され、且つ前記対物レンズ保持部に保持される対物レンズよりも所定の量だけ前記光記録媒体側に突出するように設けられ、
    前記摺動軸の前記光記録媒体と対向する部分は、前記光記録媒体と衝突した際に前記光記録媒体の損傷を低減する緩衝性を有することを特徴とする対物レンズアクチュエータ。
  3. 前記レンズホルダは、前記緩衝性を有する緩衝材で一体成形されることを特徴とする請求項2に記載の対物レンズアクチュエータ。
  4. 前記摺動軸の前記光記録媒体と対向する部分には、前記緩衝性を有するコーティング層が形成されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の対物レンズアクチュエータ。
  5. 前記摺動軸の前記光記録媒体と対向する面の外周部は、丸みを持った形状に形成されることを特徴とする請求項2から請求項4のうちのいずれか1項に記載の対物レンズアクチュエータ。
  6. 請求項2から請求項5のうちのいずれか1項に記載の対物レンズアクチュエータを備えることを特徴とする光ディスク装置。
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