JP2007314653A - 粘着剤組成物およびマスキングテープ - Google Patents

粘着剤組成物およびマスキングテープ Download PDF

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Abstract

【課題】 耐熱性、耐候性、耐水性に優れ、かつ、粘着力の温度依存性が改善されたポリイソブチレン系粘着剤組成物およびそれを用いてなるマスキングテープを提供する。
【解決手段】 (a1)芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるジブロック共重合体と、(a2)芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体、芳香族ビニル重合体ブロック−共役ジエン系重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体、および芳香族ビニル重合体ブロック−共役ジエン系重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体の共役ジエン系重合体部位を水添したものから選ばれる少なくとも1種のトリブロック共重合体を含有し、所定の特性値を充足する粘着剤組成物とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、粘着力の温度依存性が改善されたポリイソブチレン系粘着組成物、及びそれを用いたマスキングテープに関する。
塗装作業やめっき作業等の際に、被処理物の一部を保護する目的で用いられるマスキングテープは、作業時には溶剤存在下においても被処理物から剥離することなく、一方、作業終了後には被処理物から容易に剥離する特徴を有する。マスキングテープの構成としては、プラスチックフィルムや紙、布などの支持体(テープ基材)上にゴム系粘着剤を塗工したものが主流である。従来、ゴム系粘着剤は、一般に、エラストマーと粘着付与樹脂を基本成分としており、天然ゴム、ブチルゴム、スチレン系熱可塑性エラストマーなどのゴム状ポリマーに、石油系樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂のような粘着付与樹脂を加え、さらに、軟化剤、老化防止剤、紫外線吸収剤を加えて、必要に応じて架橋剤で架橋したものが汎用されている。ゴム系粘着剤は、これら各成分を適宜組み合わせることにより、粘着性、凝集性、耐熱性、耐溶剤性などの各種粘着物性のバランスを取っている。
一般に、マスキングテープには、(1)巻き戻しが容易で、作業性が良いこと、(2)適度の粘着性を有し、特に、初期接着性や手切れ性が良いこと、(3)耐溶剤性や耐水性があること、(4)塗装作業終了後の剥離性が良好で、被着体への粘着剤の残留や被着体の変色などの影響がないこと、(5)自動車塗装などの焼付け工程を経る用途には、耐熱性があり、しかも、焼付け後に粘着剤の残留がなく容易に剥がせること、(6)耐候性が良いこと、などの厳しい特性が求められている。
しかも、従来のゴム系粘着剤は、温度依存性が大きいという問題があるが、マスキングテープは、様々な環境条件下及び作業条件下で使用されるため、前記諸特性を有するとともに、四季を通じて安定して使用できることが要求される。
近年、マスキングテープに対する要求特性がさらに厳しくなっており、マスキングテープには、冬場を想定した、通常、0℃〜10℃といった低温、および、夏場を想定した、通常、30℃〜40℃といった高温においても、初期接着性が良く、作業終了後の剥離性が良いこと、すなわち、0℃〜40℃において、安定した接着性と剥離性を示すことが求められている。
従来、ゴム系粘着剤において、粘着付与樹脂や可塑剤(オイル)を添加することにより粘着力を付与しているが、これらを大量に添加すると耐候性が低下する。耐候性を有する粘着剤組成物として、ブチル系ゴムを主成分とした粘着剤組成物が知られているが、高温で糊残りする等、まだまだ改善の余地があった。
このように、前記各種成分の組み合わせにより、ゴム系粘着剤の温度依存性を改善し、低温での初期接着性、常温での粘着力、高温での粘着力と凝集性等の諸特性のバランスを取ることは、極めて困難であった。
最近、マスキングテープの耐熱性を改善するために、天然ゴムを主成分とし、これに網目構造を形成しうる熱反応性樹脂とその架橋剤、及び反応性フェノール樹脂を配合した粘着剤(特許文献1)、天然ゴムに、アクリルゴム、熱反応性樹脂とその架橋剤、及び反応性フェノール樹脂を配合した粘着剤(特許文献2)などが知られている。しかしながら、天然ゴムを主成分とするこれらの粘着剤は、温度依存性を改善する点では、未だ十分ではない。
また、芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるブロック共重合体を用いた粘着剤組成物が知られている(特許文献3)。しかしながら、粘着付与樹脂、軟化剤を配合しているため、耐候性が十分でない。
さらには、芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体および芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるジブロック共重合体を含有する粘着剤組成物が検討されている(特許文献4)。しかしながら、粘着力の温度依存性を改善する観点での検討は行われていなかった。
特開平2−34680号公報 特開平2−206671号公報 特開平4−145184号公報 特開平7−138447号公報
本発明の目的は、耐熱性、耐候性、耐水性に優れ、かつ、粘着力の温度依存性が改善されたポリイソブチレン系粘着剤組成物およびそれを用いてなるマスキングテープを提供することである。
上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、本発明を完成するに到った。
即ち本発明は、(a1)芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるジブロック共重合体と、(a2)芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体、芳香族ビニル重合体ブロック−共役ジエン系重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体、および芳香族ビニル重合体ブロック−共役ジエン系重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体の共役ジエン系重合体部位を水添したものから選ばれる少なくとも1種のトリブロック共重合体とを含有する粘着剤組成物であって、下記式(1)を満足することを特徴とする粘着剤組成物に関する。
0.33≦Pf0/Pf40≦3.00 (1)
[式中、Pf0、Pf40は、JIS Z0237に準じて、180度剥離試験により測定して得られる0℃、40℃での粘着力の値。]
好適な実施態様としては、ブロック共重合体(a2)が、芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体であることを特徴とする粘着剤組成物がある。
好適な実施態様としては、ブロック共重合体(a1)および(a2)の芳香族ビニル含量が、それぞれ10〜20重量%であることを特徴とする粘着剤組成物がある。
好適な実施態様としては、ブロック共重合体(a1)および(a2)の数平均分子量が20,000〜150,000であることを特徴とする粘着剤組成物がある。
好適な実施態様としては、ブロック共重合体(a1)および(a2)の芳香族ビニル重合体ブロックが、スチレンを主成分とする重合体ブロックであることを特徴とする粘着剤組成物がある。
好適な実施態様としては、上記の粘着剤組成物を基材上に形成してなるマスキングテープがある。
本発明の粘着剤組成物をマスキングテープの粘着剤層に用いることで、耐熱性、耐候性、耐水性に優れ、かつ、粘着力の温度依存性の改善されたマスキングテープを提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の粘着剤組成物においては、(a1)芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるジブロック共重合体と、(a2)芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体、および芳香族ビニル重合体ブロック−共役ジエン系重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体、および芳香族ビニル重合体ブロック−共役ジエン系重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックの共役ジエン系重合体部位を水添したものから選ばれる少なくとも1種のトリブロック共重合体とを組み合わせて使用する。
また、本願の粘着剤組成物は、下記式(1)を満足する。
0.33≦Pf0/Pf40≦3.00 (1)
[式中、Pf0、Pf40は、JIS Z0237に準じて、180度剥離試験により測定して得られる0℃、40℃での粘着力の値。]
芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるジブロック共重合体(a1)は、芳香族ビニル系単量体を主成分とする重合体ブロックと、イソブチレンを主成分とする重合体ブロックとからなるジブロック共重合体を意味する。芳香族ビニル系単量体としては、例えば、スチレン、o−、m−又はp−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、α−メチル−o−メチルスチレン、α−メチル−m−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、β−メチル−o−メチルスチレン、β−メチル−m−メチルスチレン、β−メチル−p−メチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、α−メチル−2,6−ジメチルスチレン、α−メチル−2,4−ジメチルスチレン、β−メチル−2,6−ジメチルスチレン、β−メチル−2,4−ジメチルスチレン、o−、m−又はp−クロロスチレン、2,6−ジクロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、α−クロロ−o−クロロスチレン、α−クロロ−m−クロロスチレン、α−クロロ−p−クロロスチレン、β−クロロ−o−クロロスチレン、β−クロロ−m−クロロスチレン、β−クロロ−p−クロロスチレン、2,4,6−トリクロロスチレン、α−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、α−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、o−、m−又はp−t−ブチルスチレン、o−、m−又はp−メトキシスチレン、o−、m−又はp−クロロメチルスチレン、o−、m−又はp−ブロモメチルスチレン、シリル基で置換されたスチレン誘導体、インデン、ビニルナフタレン等が挙げられる。以上のようなジブロック共重合体としては、例えば、スチレン重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるジブロック共重合体(以下、SIBと略す)、p−メチルスチレン重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるジブロック共重合体、α−メチルスチレン重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるジブロック共重合体等が挙げられる。この中で、重合反応の容易さと、芳香族ビニル単量体の入手の容易さから、スチレン重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるジブロック共重合体(SIB)がより好ましい。
トリブロック共重合体(a2)は、芳香族ビニル系単量体を主成分とする重合体ブロックと、イソブチレンを主成分とする重合体ブロックまたは共役ジエン系重合体を主成分とするブロックとからなるトリブロック共重合体を意味する。共役ジエン系重合体ブロックを有するトリブロック共重合体は、共役ジエン系重合体部位を水添したものであってもよい。芳香族ビニル系単量体としては、上記のものが挙げられる。このようなトリブロック共重合体としては、スチレン重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体(以下、SIBSと略す)、スチレン重合体ブロック−水添イソプレン重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体(以下、SEPSと略す)、スチレン重合体ブロック−水添ブタジエン重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体(以下、SEBSと略す)、スチレン重合体ブロック−イソプレン重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体(以下、SISと略す)、スチレン重合体ブロック−ブタジエン重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体(以下、SBSと略す)などが例示される。この中で、耐熱性、耐候性、耐水性の観点から、スチレン重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体(SIBS)であることが、特に好ましい。
ジブロック共重合体(a1)は、凝集力が低く、貼り合せ後、剥離する際に糊残りしやすいため、単独で使用することは困難であり、トリブロック共重合体(a2)と組み合わせて使用する。ジブロック共重合体(a1)は、特に、粘着剤組成物の流動性(溶融粘度)を低下させる効果があるため、凝集力を著しく損なわない範囲で使用可能である。
ブロック共重合体(a1)および(a2)の芳香族ビニル含量は、それぞれ5〜40重量%であることが好ましく、10〜20重量%であることが、より好ましい。芳香族ビニル含量が5重量%以下では、十分な凝集力が得られず、40重量%以上では、硬度が高く、十分な接着性が発現しない。芳香族ビニル含量が、10〜20重量%であれば、凝集力と接着性のバランスが優れている。芳香族ビニル含量は、1H NMR分析により、プロトンの積分比から算出することができる。
ブロック共重合体(a1)および(a2)の数平均分子量は、それぞれ20,000〜150,000であることが好ましい。数平均分子量が150,000以上であると、溶融粘度が高く、ホットメルト法で製造することが困難である。また、溶液法に関しても、溶液濃度が高く、高濃度化することが困難である。一方、数平均分子量が20,000以下であると、十分な凝集力が発現せず、粘着テープを剥離する際に糊残りしやすい。分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析により、ポリスチレン換算値として求めることができる。
芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるジブロック共重合体(a1)は、トリブロック体と異なり、イソブチレン重合体ブロック(ポリイソブチレン鎖)の片末端に芳香族ビニル重合体ブロックが存在しない。そのため、ポリイソブチレン鎖の分子運動が活発であり、この分子運動に起因して、室温以上での粘着力に優れる。また、分子内に不飽和二重結合を殆ど有さず、また、イソブチレン骨格に起因して、ガスバリア性(水蒸気バリア性も含む)に優れるため、当該重合体を用いた粘着剤組成物は、良好な耐熱性、耐候性、耐水性を有する。
当該粘着剤組成物は、上記組成を有し、さらに、下記式(1)を満足する。
0.33≦Pf0/Pf40≦3.00 (1)
[式中、Pf0、Pf40は、JIS Z0237に準じて、180度剥離試験により測定して得られる0℃、40℃での粘着力の値。]
上記式(1)を満足する粘着剤組成物は、一般的な市販のマスキングテープに比べ、粘着力の温度依存性に優れる。
本発明にかかる粘着剤組成物は、塗装時等に用いられる一般的なマスキングテープ以外にも、包装用、事務用、家庭用、ラベル用、接合用、表面保護用、シーリング用、防食・防水用、電気絶縁用、電子機器保持固定用、半導体製造用、電子機器マスキング用のテープやフィルム等、光学表示フィルム、電磁波シールド用、医療・衛生用、装飾・表示用、ガラス飛散防止用のテープやフィルム等に用いられる粘着材として使用可能である。
マスキング用としては、具体的には、車両・建築物の塗装、捺染、自動車、土木・工事用、見切り用などが挙げられる。
包装用としては、重量物梱包、輸出梱包、段ボール箱の封緘、缶シール、パイプ・鋼材の結束、ダクト用、食品用ポリ袋の結束、野菜、花卉結束用などが挙げられる。
事務用としては、事務汎用、家庭用、封緘、書籍の補修、製図用、メモ用などが挙げられる。
ラベル用としては、価格、商品表示、荷札、POP、ステッカー、ストライプ、ネームプレート、装飾、広告用などが挙げられる。
接合用としては、各種接着分野、自動車、電車、電気機器、印刷版固定、建築、銘板固定、一般家庭用、粗面、凹凸面、曲面への接着用などが挙げられる。
表面保護用としては、金属、塗料面の表面保護、金属の塑性加工、金属深絞り加工用等が挙げられる。
シーリング用としては、断熱、防振、防水、防湿、防音、防塵用などが挙げられる。
防食・防水用としては、ガス、水道管の防食、大口径管の防食、異形部の防食、土木・建築物の防食用などが挙げられる。
電気絶縁用としては、コイルの保護被覆、モータ・トランスなどの層間絶縁、コイルの絶縁、結束用などが挙げられる。
電子機器保持固定用としては、キャリアテープ、パッケージング、ブラウン管の固定、スプライシング、FD、リブ補強用などが挙げられる。
半導体製造用としては、シリコーンウエハーの保護用等が挙げられる。
電子機器マスキング用としては、メッキマスキング、ハンダマスキング用等が挙げられる。
医療・衛生用としては、絆創膏、救急絆創膏、サージカルドレッシング、手術用縫合テープ、サリチル酸絆創膏、パップ剤、消炎鎮痛プラスター、経皮吸収薬、固定テーピング、脱毛、防塵、害虫捕獲用などが挙げられる。
装飾・表示用としては、危険表示シール用や、ラインテープ、配線マーキング、蓄光テープ、反射シート用等が挙げられる。
(a1)芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるジブロック共重合体および(a2)芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体の製造方法は、特に限定されず、例えば、米国特許第4946899号明細書に記載された方法に従えば良い。
また、芳香族ビニル重合体ブロック−共役ジエン系重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体およびその共役ジエン系重合体部位を水添したものについては、例えば、特開平06−009935号公報に記載された方法に従って製造することが可能である。(a2)スチレン重合体ブロック−水添イソプレン重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体(SEPS)、スチレン重合体ブロック−水添ブタジエン重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体(SEBS)、スチレン重合体ブロック−イソプレン重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体(SIS)、スチレン重合体ブロック−ブタジエン重合体ブロック−スチレン重合体ブロックからなるトリブロック共重合体(SBS)等は、市販品を使用することもでき、市販品としては、例えば、SEPTON2007((株)クラレ製)、KRATON G1650(クレイトンポリマー(株)製)等が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物には、通常用いられる老化防止剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤、可塑剤(オイル)等の各種材料を本発明の目的に反しない範囲で使用してもよい。
本発明の粘着剤組成物を用いた粘着テープは、基材フィルムの片面に粘着剤層が形成されたものであればよく、基材は、従来既知のもの、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂あるいはそれらをブレンドしてなるポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂や紙、布などが挙げられる。
なお、上記基材は、必要に応じてコロナ処理、下塗処理を施してもよく、また背面処理等を施してもよい。また、基材には、必要に応じて、スリップ剤、帯電防止剤、酸化防止剤を添加することもできる。
当該粘着テープは、通常、基材の厚さは5〜300μm、好ましくは10〜100μm程度である。粘着剤層の厚さは、1〜50μmであることが好ましく、5〜30μmであることがより好ましい。1μm未満では十分な接着性が発現せず、50μm以上では粘着力が高すぎて、剥離時に作業性が悪くなるおそれがある。
本発明の粘着剤組成物は、通常容易に溶融して流動性を示すため、ホットメルト法で基材上に上記の粘着剤層を形成し、マスキングテープを得ることができる。粘着剤層の作成方法としては、例えば粘着剤組成物と基材材料とを溶融2層押出しする方法、基材上に当該粘着剤組成物を積層する方法等が挙げられる。溶融2層押出には、例えばTダイ成形法または空冷式インフレーション、水冷式インフレーションが採用される。また、粘着剤組成物を積層する方法には、例えばカレンダー方式が採用される。
当該マスキングテープは、溶液法でも作製可能で、本発明の粘着剤組成物をトルエンやその他の溶剤に溶かして溶液状にして、基材に塗布して、表面保護材とすることもできる。
このマスキングテープは、分子内に不飽和二重結合を殆ど有さず、また、イソブチレン骨格に起因してガスバリア性(水蒸気バリア性含む)に優れる粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材上に形成してなるので、耐熱性、耐候性、耐水性に優れる。また、粘着力の温度依存性が改善されているので、気温の変化の激しい屋外で使用に関しても、初期接着性に優れるとともに、剥離作業が容易である。また、糊残りが生じ難く、被着体の表面を汚すことが大幅に抑制される。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。尚、本発明は、これらの実施例によって何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更実施可能である。
(製造例1)[スチレン−イソブチレンジブロック共重合体(SIB)の製造]
500mLのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、n−ヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)84.9mL及び塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)122.2mLを加え、重合容器を−70℃のドライアイス/メタノールバス中につけて冷却した後、イソブチレンモノマー78.3mL(828.8mmol)が入っている三方コック付耐圧ガラス製液化採取管にポリテトラフルオロエチレン製の送液チューブを接続し、重合容器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。クミルクロライド0.217g(1.4mmol)及びN、N’−ジメチルアセトアミド0.13g(1.4mmol)を加えた。次にさらに四塩化チタン1.54mL(14.0mmol)を加えて重合を開始した。重合開始から120分撹拌を行った後、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約1mLを抜き取った。続いて、スチレンモノマー9.48g(91.0mmol)を重合容器内に添加した。該混合溶液を添加してから45分後に、大量の水に加えて反応を終了させた。
反応溶液を2回水洗し、溶媒を蒸発させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することにより目的のブロック共重合体を得た(以下、SIB−1と記す。)。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により得られた重合体の分子量を測定した。ブロック共重合体のMnが40,300であるブロック共重合体が得られた。また、1H NMR測定の結果から算出されるスチレン含量は、15.9重量%であった。
(製造例2)[スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体(SIBS)の製造]
500mLのセパラブルフラスコの重合容器内を窒素置換した後、注射器を用いて、n−ヘキサン(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)97.6mL及び塩化ブチル(モレキュラーシーブスで乾燥したもの)140.5mLを加え、重合容器を−70℃のドライアイス/メタノールバス中につけて冷却した後、イソブチレンモノマー47.7mL(505.3mmol)が入っている三方コック付耐圧ガラス製液化採取管にポリテトラフルオロエチレン製の送液チューブを接続し、重合容器内にイソブチレンモノマーを窒素圧により送液した。p− ジクミルクロライド0.097g(0.42mmol)及びN、N’−ジメチルアセトアミド0.078g(0.84mmol)を加えた。次にさらに四塩化チタン1.66mL(15.12mmol)を加えて重合を開始した。重合開始から75分撹拌を行った後、重合溶液からサンプリング用として重合溶液約1mLを抜き取った。続いて、スチレンモノマー5.50g(52.8mmol)を重合容器内に添加した。該混合溶液を添加してから75分後に、大量の水に加えて反応を終了させた。
反応溶液を2回水洗し、溶媒を蒸発させ、得られた重合体を60℃で24時間真空乾燥することにより目的のブロック共重合体を得た(以下、SIBS−1と記す。)。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析の結果、得られた重合体の分子量は、Mn111,000であった。また、1H NMR測定の結果から算出されるスチレン含量は、15.2重量%であった。
(実施例1〜4、比較例1〜2)
表1に示した配合組成からなる成分をトルエンに溶解させ、不揮発分含有量が30wt%のトルエン溶液を作製した。このトルエン溶液を厚み50μmのPETフィルム上に厚み30μmになるようにコーターを用いてコーティングし、粘着テープを得た。
(試験および測定方法)
上記実施例および比較例で作製した粘着テープを、JIS Z−0237に準じ、ステンレス板に幅25mm×長さ100mmとして貼り付け、試験片とした。
(1)接着力試験
ステンレス板に粘着テープを貼り付けた試験片を30分間、養生した。この試験片を0℃、23℃、40℃のいずれかの温度に設定した恒温槽中で10分、温調した後、剥離角度180°、引張速度300mm/分の条件で接着力を測定した。0℃での粘着力(Pf0と記す)と40℃での粘着力(Pf40と記す)の比を粘着力の温度依存性の指標として、Pf0/Pf40とした。
(2)耐候性
サンシャインウェザメーター(WEL−SUN−DC型、スガ試験機製)を用い、ブラックパネル温度:63℃、照射2分中降雨18分の条件で、試験片の暴露試験を実施した。60時間後の試験片について、180度剥離試験を実施し、糊残り性を評価した。○:糊残り無し、×:糊残り有り、とした。
Figure 2007314653
実施例1〜3では、室温付近での適度な粘着力と、粘着力の低温度依存性を示し、糊残りは観察されなかった。さらに、耐候性も良好であった。比較例1では、室温付近での適度な粘着力を示したが、粘着力の温度依存性が実施例1〜3に比べ、非常に大きかった。比較例2は、ポリイソブチレンからなる粘着剤組成物であるが、40℃において糊残りした。また、耐候性試験を実施した結果、糊残りを生じた。比較例3は、市販のアクリル系粘着テープであるが、実施例1〜3と比較すると、粘着力の温度依存性が大きく、温度変化による影響が大きいことが示された。
以上のように、本発明に係る粘着剤組成物は、耐候性に優れ、また、粘着力の温度依存性も小さい。このことから、本発明に係る粘着剤組成物は、特に、温度変化の大きいような場所に用いられる粘着剤に好適に用いることができることがわかる。

Claims (6)

  1. (a1)芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロックからなるジブロック共重合体と、(a2)芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体、芳香族ビニル重合体ブロック−共役ジエン系重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体、および芳香族ビニル重合体ブロック−共役ジエン系重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体の共役ジエン系重合体部位を水添したものから選ばれる少なくとも1種のトリブロック共重合体とを含有する粘着剤組成物であって、下記式(1)を満足することを特徴とする粘着剤組成物。
    0.33≦Pf0/Pf40≦3.00 (1)
    [式中、Pf0、Pf40は、JIS Z0237に準じて、180度剥離試験により測定して得られる0℃、40℃での粘着力の値。]
  2. ブロック共重合体(a2)が、芳香族ビニル重合体ブロック−イソブチレン重合体ブロック−芳香族ビニル重合体ブロックからなるトリブロック共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の粘着剤組成物。
  3. ブロック共重合体(a1)および(a2)の芳香族ビニル含量が、それぞれ10〜20重量%であることを特徴とする請求項1または2に記載の粘着剤組成物。
  4. ブロック共重合体(a1)および(a2)の数平均分子量が20,000〜150,000であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤組成物。
  5. ブロック共重合体(a1)および(a2)の芳香族ビニル重合体ブロックが、スチレンを主成分とする重合体ブロックであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の粘着剤組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の粘着剤組成物を基材上に形成してなるマスキングテープ。
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