JP2007313986A - 車両用空調ユニットの取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 より簡便な構造によって組み付け性を向上させることができると共に確実な気密性を確保することのできる車両用空調ユニットの取付構造を提供すること。
【解決手段】 本発明は、エンジンコンパートメントと車室内空間とを区切るダッシュパネル2の車室内空間側に配設される車両用空調機ユニットの取付構造であり、空調機ユニットが、エンジンコンパートメント内に配設されたコンデンサに冷媒循環パイプ3を介して接続されたエバポレータを内部に有すると共に、冷媒循環パイプ3を外部に導出させる導出口5を有し、ダッシュパネル2が、冷媒循環パイプ3を挿通させると共に、導出口5と連通される挿通孔4を有し、導出口5と冷媒循環パイプ3(冷媒循環パイプ3上に配設された膨張弁6)との間の隙間を埋めるウレタングロメット8が、空調機ユニットのケース1とダッシュパネル2との間に挟まれることによって固定されていることを特徴としている。
【選択図】図4
【解決手段】 本発明は、エンジンコンパートメントと車室内空間とを区切るダッシュパネル2の車室内空間側に配設される車両用空調機ユニットの取付構造であり、空調機ユニットが、エンジンコンパートメント内に配設されたコンデンサに冷媒循環パイプ3を介して接続されたエバポレータを内部に有すると共に、冷媒循環パイプ3を外部に導出させる導出口5を有し、ダッシュパネル2が、冷媒循環パイプ3を挿通させると共に、導出口5と連通される挿通孔4を有し、導出口5と冷媒循環パイプ3(冷媒循環パイプ3上に配設された膨張弁6)との間の隙間を埋めるウレタングロメット8が、空調機ユニットのケース1とダッシュパネル2との間に挟まれることによって固定されていることを特徴としている。
【選択図】図4
Description
本発明は、内部にエバポレータを有すると共に外壁部に膨張弁を配設させた車両用空調ユニットの車体への取付構造に関する。
車両に搭載される空調ユニットは、エンジンコンパートメント内にコンデンサを配設し、車室内にエバポレータを内部に有する空調ユニットを配設するのが一般的である。コンデンサと空調ユニットの間には、冷媒を循環させるパイプが配設される。このパイプは、エンジンコンパートメントと車室内空間とを区切るダッシュパネルを貫通し、空調ユニットケース内に導入される。このとき、ダッシュパネルの貫通孔と車室内の気密が確保されなくてはならない。また、空調ユニット内部と車室内との気密も確保されなくてはならない。空調ユニットがダッシュパネルの車室内側に配設される際には、ダッシュパネルを貫通する冷媒循環パイプ上に膨張弁が配置されることが多い。この部分で上述した気密性を確保する必要がある。上述した膨張弁まわりの気密構造の簡素化については様々な提案がなされている(下記[特許文献1]等参照)。
特開2001−26213号公報
特開2004−23778号公報
しかし、上述した[特許文献1]に記載の構造などでは、気密性を向上させるために複雑な形状のグロメットを用意し、このグロメットに空調ユニットを嵌合させる必要があるなど、組み付け作業のが悪化する傾向にあった。従って、本発明は、より簡便な構造によって組み付け性を向上させることができると共に確実な気密性を確保することのできる車両用空調ユニットの取付構造を提供することを目的としている。
本発明は、エンジンコンパートメントと車室内空間とを区切るダッシュパネルの車室内空間側に配設される車両用空調機ユニットの取付構造であり、空調機ユニットが、エンジンコンパートメント内に配設されたコンデンサに冷媒循環パイプを介して接続されたエバポレータを内部に有すると共に、冷媒循環パイプを外部に導出させる導出口を有し、ダッシュパネルが、冷媒循環パイプを挿通させると共に、導出口と連通される挿通孔を有し、導出口と冷媒循環パイプとの間の隙間を埋めるウレタングロメットが、空調機ユニットのケースとダッシュパネルとの間に挟まれることによって固定されていることを特徴としている。
グロメットをダッシュパネルと空調機ユニットのケースとで単に挟み込むことで固定するため、簡単な構造とすることができ、組み付け性が向上する。また、グロメットの固定に接着剤や粘着テープなどを用いないため、コスト低減を実現できる。さらに、把持による固定であるため、グロメットの経時的な変形(収縮)に対しても容易に対応でき、固定状態を維持することができる。
以下、本発明の車両用空調ユニットの取付構造の一実施形態について、図1〜図5を参照しつつ説明する。本実施形態の車両用空調ユニットは、内部にエバポレータや送風ファンを備えており、車室内のダッシュパネル2に固定される。上述したエバポレータや送風ファンなどはケース1内に収納されている。エバポレータは、冷媒循環パイプ3(図4及び図5参照)を介してエンジンコンパートメント内のコンデンサと接続されている。このため、ダッシュパネル2には、冷媒循環パイプ3を挿通させる挿通孔4(図2以降参照)が設けられている。また、ケース1には、ユニットを設置したときに挿通孔4と連通する導出口5が形成されている。導出口5から、冷媒循環パイプ3が導出される。
本実施形態の導出口5は、外方に突出する筒状部5aを備えている。そして、この筒状部5aの内部にほぼ半分が収納された膨張弁6が配設されている。膨張弁6は、冷媒循環パイプ3の経路上に配設されている。なお、図においては、膨張弁6からエンジンコンパートメント側の冷媒循環管3の図示が省略されている。また、導出口5の内部側には、その開口周縁に開口中心に向けて突設されたリブ7(図4及び図5参照)が形成されている。図1は、導出口5近傍に取り付けられる気密部材を分解して示した図である。まず、導出口5と冷媒循環パイプ3との間の隙間(ここでは、冷媒循環パイプ3上に配設された膨張弁6との間の隙間)の気密性を保持するために、ウレタン製のウレタングロメット8が上述した筒状部5aの内部に単にはめ込まれている。
ウレタングロメット8は、長円状の筒体であり、上述した隙間を埋めることとなる。ウレタングロメット8の外周面は筒状部5aの内面に密接し、内周面は膨張弁6の外面に密接している。ウレタングロメット8のケース内部側は上述したリブ7に当接しており(図4及び図5参照)、ウレタングロメット8がケース1の内部に落下することはない。リブ7は、導出口5の内周の全体に設けられていることが好ましいが、ウレタングロメット8を保持できるのであれば断続的に形成されてもよい。次に、筒状部5aの開口端縁部に、ケース(導出口5)とダッシュパネル2との間の気密性を確保するための環状のダッシュパネルパッキン9が接着剤や粘着テープなどによって取り付けられている。
図2には、ウレタングロメット8とダッシュパネルパッキン9とを導出口5に取り付けた状態(かつ、ユニットがダッシュパネル2に取り付けられる以前の状態)が示されているが、ウレタングロメット8の端面は筒状部5aの端縁にほぼ一致するか、あるいはやや端縁から突出されている。ダッシュパネルパッキン9は、筒状部5aの端縁に取り付けられているため、ダッシュパネルパッキン9の方が突出している。ケース1(空調機ユニット)がダッシュパネル2又はフロアに固定されることで、筒状部5aがダッシュパネル2に押しつけられて導出口5が挿通孔4に連通される。この状態が図3〜図5に示されている。
図3〜図5に示されるように、空調機ユニットの正規位置への取り付け時には、ダッシュパネルパッキン9が潰れ、ダッシュパネル2とケース1との間の気密性が確保される。また、挿通孔4の開口形状がウレタングロメット8の外径よりも小さくされており、ウレタングロメット8はダッシュパネル2との挿通孔4周辺と上述したリブ7とによって挟まれて固定される。グロメット8は、単に挟まれて固定されているだけであり、接着剤や両面テープは併用されていない。膨張弁6の一部は、ダッシュパネル2よりもエンジンコンパートメント側に突出している。
上述したような取付構造とされているため、ケース1を正規位置に取り付けるだけで、ウレタングロメット8の脱落を防止しつつ、かつ、確実に気密を行うことができ、組み立て作業も容易に行える。また、ウレタングロメット8が経時的に変形しても、ケース1とダッシュパネル2とで挟み込んだ状態が維持されるため、時間が経ってもウレタングロメット8の脱落などが発生することがなく気密性が確保される。
なお、導出口5が上下に二分割されるようにケース1を上下に二分割し、ケース1の組み立て時にウレタングロメット8を導出口5に脱落しないように取り付けることも考えられるが、ケース1の設計自由度が制限されてしまったり、導出口5の周辺部の構造が複雑になってしまうなどしてしまうが、本実施形態によればこのようなことがない。また、このような構造とすると経年変化によるウレタングロメット8の変形によって、導出口5内に取り付けられたウレタングロメット8に遊びが生じて気密性が低下することも考えられるが、ようにケース1とダッシュパネル2で挟み込んだ構造とした本実施形態ではそのようなこともない。
また、ケース1とダッシュパネル2とで挟み込まずにウレタングロメット8を接着剤や粘着両面テープなどでケース1に固定しておくことも考えられる(ウレタン製のグロメットを使用する場合は経年変化による形状変化を考慮してケース1に固定しておく必要が生じる)が、このようにするとウレタングロメット8のケース1の取り付け性が低下する(気密性を確保できるように押し込むため、接着剤や両面テープが邪魔になる)し、接着剤やテープの分だけコストアップしてしまう。さらに、グロメットとして経年変化による変形の少ないゴム製のものを用いることも考えられるが、コストアップとなってしまう。本実施形態のようにすれば、経年変化による形状変化が生じても気密性を確保しつつ、安価なウレタン製のウレタングロメット8を採用することができる。
上記実施形態では、導出口5に外方に突出する筒状部5aが設けられ、冷媒循環パイプ3が筒状部5aの内部に膨張弁6を有し、ウレタングロメット8が筒状部5a内面と膨張弁6との間の隙間を埋めており、筒状部5aの先端縁にダッシュパネル2とケース1との間の気密を確保するダッシュパネルパッキン9が取り付けられているが、このようにするとウレタングロメット8を筒状部5aによって確実に保持でき、また、膨張弁6をスペース効率よく配設することができると共に気密性を確保することができる。また、ダッシュパネルパッキン9によってダッシュパネル2とケース1との間の気密を確保することもできる。
さらに、上記実施形態では、上述したように、導出口5のケース1内部側内周縁に、ウレタングロメット8をダッシュパネルとで挟み込むためのリブ7が形成されているが、このようにすることで、気密性を確保しつつ、ケース1(リブ7)とダッシュパネル2とでウレタングロメット8を確実に挟み込んで固定することができる。
1 ケース
2 ダッシュパネル
3 冷媒循環パイプ
4 挿通孔
5 導出口
5a 筒状部
6 膨張弁
7 リブ
8 ウレタングロメット
9 ダッシュパネルパッキン
2 ダッシュパネル
3 冷媒循環パイプ
4 挿通孔
5 導出口
5a 筒状部
6 膨張弁
7 リブ
8 ウレタングロメット
9 ダッシュパネルパッキン
Claims (3)
- エンジンコンパートメントと車室内空間とを区切るダッシュパネル(2)の車室内空間側に配設される車両用空調機ユニットの取付構造において、
前記空調機ユニットが、前記エンジンコンパートメント内に配設されたコンデンサに冷媒循環パイプ(3)を介して接続されたエバポレータを内部に有すると共に、前記冷媒循環パイプ(3)を外部に導出させる導出口(5)を有し、
前記ダッシュパネル(2)が、前記冷媒循環パイプ(3)を挿通させると共に、前記導出口(5)と連通される挿通孔(4)を有し、
前記導出口(5)と前記冷媒循環パイプ(3)との間の隙間を埋めるウレタングロメット(8)が、前記空調機ユニットのケース(1)と前記ダッシュパネル(2)との間に挟まれることによって固定されていることを特徴とする車両用空調ユニットの取付構造。 - 前記導出口(5)に外方に突出する筒状部(5a)が設けられ、前記冷媒循環パイプ(3)が前記筒状部(5a)の内部に膨張弁(6)を有し、前記ウレタングロメット(8)が前記筒状部(5a)内面と前記膨張弁(6)との間の隙間を埋めており、前記筒状部(5a)の先端縁に前記ダッシュパネル(2)と前記ケース(1)との間の気密を確保するダッシュパネルパッキン(9)が取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調ユニットの取付構造。
- 前記導出口(5)の前記ケース(1)内部側内周縁に、前記グロメット(8)を前記ダッシュパネル(2)とで挟み込むためのリブ(7)が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用空調ユニットの取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006144303A JP2007313986A (ja) | 2006-05-24 | 2006-05-24 | 車両用空調ユニットの取付構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006144303A JP2007313986A (ja) | 2006-05-24 | 2006-05-24 | 車両用空調ユニットの取付構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007313986A true JP2007313986A (ja) | 2007-12-06 |
Family
ID=38848258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006144303A Pending JP2007313986A (ja) | 2006-05-24 | 2006-05-24 | 車両用空調ユニットの取付構造 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2007313986A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018116628A1 (ja) * | 2016-12-23 | 2018-06-28 | 株式会社デンソー | 膨張弁装置 |
JP2019001353A (ja) * | 2017-06-16 | 2019-01-10 | 株式会社ケーヒン | 車両用空調装置 |
-
2006
- 2006-05-24 JP JP2006144303A patent/JP2007313986A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018116628A1 (ja) * | 2016-12-23 | 2018-06-28 | 株式会社デンソー | 膨張弁装置 |
JP2019001353A (ja) * | 2017-06-16 | 2019-01-10 | 株式会社ケーヒン | 車両用空調装置 |
JP7049553B2 (ja) | 2017-06-16 | 2022-04-07 | マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 車両用空調装置 |
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