JP2007313169A - 病変抽出装置および病変抽出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 正常部と病変部との判断、または、良性腫瘍と悪性腫瘍との識別を容易にすることができる病変抽出装置および病変抽出方法を提供する。
【解決手段】 被検体7に向けて励起光を出射する光源3と、励起光の光量を変化させる制御部31と、励起光を被検体7に照射して被検体7から発せられた蛍光を受光する照射受光部20,22と、被検体7と照射受光部20,22との距離を所定値に保つ距離保持部17と、照射受光部において受光された蛍光の蛍光強度を測定する測定部11と、励起光の光量変化に伴う蛍光強度の測定値と、制御部31から取得した蛍光の光量変化の情報と、の対応関係に基づいて、被検体7の病変部を抽出する抽出部27と、を備える病変抽出装置。
【選択図】 図1
【解決手段】 被検体7に向けて励起光を出射する光源3と、励起光の光量を変化させる制御部31と、励起光を被検体7に照射して被検体7から発せられた蛍光を受光する照射受光部20,22と、被検体7と照射受光部20,22との距離を所定値に保つ距離保持部17と、照射受光部において受光された蛍光の蛍光強度を測定する測定部11と、励起光の光量変化に伴う蛍光強度の測定値と、制御部31から取得した蛍光の光量変化の情報と、の対応関係に基づいて、被検体7の病変部を抽出する抽出部27と、を備える病変抽出装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は、励起光による蛍光像に基づいて病変部の判定が行える病変抽出装置および病変抽出方法に関する。
近年、癌等の疾患部へ集積するとともに、励起光により蛍光を発する薬剤を用いて生体組織の癌等の疾患状態を診断する技術が開発されている。
特に、上記薬剤を生体に注入した状態で蛍光内視鏡等から励起光を生体に照射することで、蛍光内視鏡等により疾患部に集積した薬物から発する蛍光を2次元画像として検出し、検出された蛍光像から疾患部を診断する技術が知られている(例えば、特許文献1および2参照。)。
特開平7−222712号公報
特開2004−477号公報
特に、上記薬剤を生体に注入した状態で蛍光内視鏡等から励起光を生体に照射することで、蛍光内視鏡等により疾患部に集積した薬物から発する蛍光を2次元画像として検出し、検出された蛍光像から疾患部を診断する技術が知られている(例えば、特許文献1および2参照。)。
上述の蛍光を用いた診断において、同一の観察視野の中に正常部と病変部、または、良性腫瘍と悪性腫瘍が存在する場合に、正常部と病変部との判断、または、良性腫瘍と悪性腫瘍との判断が困難になる場合があるという問題があった。
具体的に説明すると、上述の蛍光を用いた診断は、正常部と病変部とを比較すると、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度が強くなる。また、良性腫瘍と悪性腫瘍とを比較すると、悪性腫瘍から発せられる蛍光の蛍光強度が強くなる。一般的に、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の強さは、病変部に照射される励起光の強度に比例する。すると、病変部(悪性腫瘍)に照射される励起光の強度より、正常部(良性腫瘍)に照射される励起光の強度が強い場合には、病変部等から発せられる蛍光の蛍光強度より、正常部等から発せられる蛍光の蛍光強度が強くなる。例えば、励起光が出射される蛍光内視鏡の挿入部先端からの距離が、正常部と病変部、または、良性腫瘍と悪性腫瘍とで異なる場合に上述の問題が発生する可能性があった。
具体的に説明すると、上述の蛍光を用いた診断は、正常部と病変部とを比較すると、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度が強くなる。また、良性腫瘍と悪性腫瘍とを比較すると、悪性腫瘍から発せられる蛍光の蛍光強度が強くなる。一般的に、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の強さは、病変部に照射される励起光の強度に比例する。すると、病変部(悪性腫瘍)に照射される励起光の強度より、正常部(良性腫瘍)に照射される励起光の強度が強い場合には、病変部等から発せられる蛍光の蛍光強度より、正常部等から発せられる蛍光の蛍光強度が強くなる。例えば、励起光が出射される蛍光内視鏡の挿入部先端からの距離が、正常部と病変部、または、良性腫瘍と悪性腫瘍とで異なる場合に上述の問題が発生する可能性があった。
さらに、正常部等と病変部等との距離が略同一である場合でも、正常部と病変部、または、良性腫瘍と悪性腫瘍との判断が困難になる場合があるという問題があった。
具体的に説明すると、病変部等が生体の内部に位置する場合には、病変部等から発せられた蛍光の蛍光強度は、生体を透過する際に減衰する。このとき、生体表面の正常部等から発せられた蛍光を同時に観察すると、正常部等から発せられた蛍光の蛍光強度と、病変部等から発せられた蛍光の蛍光強度との強度差が小さくなる。あるいは、病変部等から発せられた蛍光の蛍光強度が小さくなる。そのため、正常部と病変部、または、良性腫瘍と悪性腫瘍との判断が困難になるという問題が発生する可能性があった。
具体的に説明すると、病変部等が生体の内部に位置する場合には、病変部等から発せられた蛍光の蛍光強度は、生体を透過する際に減衰する。このとき、生体表面の正常部等から発せられた蛍光を同時に観察すると、正常部等から発せられた蛍光の蛍光強度と、病変部等から発せられた蛍光の蛍光強度との強度差が小さくなる。あるいは、病変部等から発せられた蛍光の蛍光強度が小さくなる。そのため、正常部と病変部、または、良性腫瘍と悪性腫瘍との判断が困難になるという問題が発生する可能性があった。
他の正常部と病変部との判断等を定量的に行う方法として、複数の波長を有する励起光を観察部に照射し、観察部から発せられる蛍光スペクトルを解析する方法が知られている。しかしながら、蛍光スペクトルには莫大な情報量が含まれているため、当該方法においては、蛍光スペクトルから正常部と病変部との判断等に用いる所定の情報を抽出して定量化することは困難であるという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、正常部と病変部との判断、または、良性腫瘍と悪性腫瘍との識別を容易にすることができる病変抽出装置および病変抽出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明は、被検体に向けて励起光を出射する光源と、前記励起光の光量を変化させる制御部と、前記励起光を前記被検体に照射して前記被検体から発せられた蛍光を受光する照射受光部と、前記被検体と前記照射受光部との距離を所定値に保つ距離保持部と、前記照射受光部において受光された蛍光の蛍光強度を測定する測定部と、前記励起光の光量変化に伴う前記蛍光強度の測定値と、前記制御部から取得した前記蛍光の光量変化の情報と、の対応関係に基づいて、前記被検体の病変部を抽出する抽出部と、を備える病変抽出装置を提供する。
本発明は、被検体に向けて励起光を出射する光源と、前記励起光の光量を変化させる制御部と、前記励起光を前記被検体に照射して前記被検体から発せられた蛍光を受光する照射受光部と、前記被検体と前記照射受光部との距離を所定値に保つ距離保持部と、前記照射受光部において受光された蛍光の蛍光強度を測定する測定部と、前記励起光の光量変化に伴う前記蛍光強度の測定値と、前記制御部から取得した前記蛍光の光量変化の情報と、の対応関係に基づいて、前記被検体の病変部を抽出する抽出部と、を備える病変抽出装置を提供する。
本発明によれば、蛍光を励起する励起光を出射する光源と、励起光の光量を変化させる制御部と、蛍光の蛍光強度を測定する測定部と、被検体の病変部を抽出する抽出部とが設けられているため、被検体における病変部の判断を容易にすることができる。
光源は制御部に制御されることにより、出射する励起光の光量を変化させることができる。測定部は、照射受光部において受光された蛍光の蛍光強度を測定することにより、励起光の光量変化により変化した蛍光の蛍光強度の変化を測定することができる。抽出部は、励起光の光量変化に伴う蛍光強度の変化の測定値と、制御部から取得した蛍光の光量変化の情報と、の対応関係に基づいて、被検体の病変部を抽出することができる。
具体的には、抽出部は、制御部から取得した蛍光の光量変化の情報に基づいて照射される励起光の光量の変化を取得することができる。また、抽出部は、測定部から正常部または病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化を取得することができる。そのため、抽出部は、照射される励起光の光量の変化に対して、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化と、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化は異なることを利用して、被検体の中から病変部を抽出することができる。蛍光の蛍光強度の変化に基づいて病変部を抽出するため、抽出部は、蛍光スペクトルを解析して病変部を抽出する方法と比較して、処理する情報量が少なくてすみ、病変部の判断を容易にすることができる。
照射受光部と、距離保持部と、が設けられているため、被検体と光源との距離を所定値に保つことができ、被検体における病変部の判断を容易にすることができる。
照射受光部は、光源から出射された励起光を被検体に向けて照射させるとともに、被検体から発せられた蛍光を受光することができる。距離保持部は、被検体と照射受光部との距離を一定に保つことができる。ここで、被検体には正常部および病変部が含まれているため、距離保持部は、照射受光部と、正常部および病変部との距離を一定に保つことができる。そのため、照射受光部から正常部および病変部に照射される励起光の減衰や、正常部および病変部からそれぞれ発せられ照射受光部に入射する蛍光の減衰は略等しくなる。その結果、抽出部は、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化と、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化との差を容易に判別することができる。
光源は制御部に制御されることにより、出射する励起光の光量を変化させることができる。測定部は、照射受光部において受光された蛍光の蛍光強度を測定することにより、励起光の光量変化により変化した蛍光の蛍光強度の変化を測定することができる。抽出部は、励起光の光量変化に伴う蛍光強度の変化の測定値と、制御部から取得した蛍光の光量変化の情報と、の対応関係に基づいて、被検体の病変部を抽出することができる。
具体的には、抽出部は、制御部から取得した蛍光の光量変化の情報に基づいて照射される励起光の光量の変化を取得することができる。また、抽出部は、測定部から正常部または病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化を取得することができる。そのため、抽出部は、照射される励起光の光量の変化に対して、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化と、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化は異なることを利用して、被検体の中から病変部を抽出することができる。蛍光の蛍光強度の変化に基づいて病変部を抽出するため、抽出部は、蛍光スペクトルを解析して病変部を抽出する方法と比較して、処理する情報量が少なくてすみ、病変部の判断を容易にすることができる。
照射受光部と、距離保持部と、が設けられているため、被検体と光源との距離を所定値に保つことができ、被検体における病変部の判断を容易にすることができる。
照射受光部は、光源から出射された励起光を被検体に向けて照射させるとともに、被検体から発せられた蛍光を受光することができる。距離保持部は、被検体と照射受光部との距離を一定に保つことができる。ここで、被検体には正常部および病変部が含まれているため、距離保持部は、照射受光部と、正常部および病変部との距離を一定に保つことができる。そのため、照射受光部から正常部および病変部に照射される励起光の減衰や、正常部および病変部からそれぞれ発せられ照射受光部に入射する蛍光の減衰は略等しくなる。その結果、抽出部は、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化と、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化との差を容易に判別することができる。
上記発明においては、前記抽出部は、前記励起光の光量変化と前記蛍光の蛍光強度の変化との比に基づいて病変部を抽出することが望ましい。
本発明によれば、励起光の光量変化と蛍光の蛍光強度の変化との比に基づいて病変部を抽出する抽出部が設けられているため、被検体における病変部の判断を容易にすることができる。
抽出部は、励起光の光量変化と蛍光の蛍光強度の変化との比に基づいて病変部を抽出するため、励起光の光量変化に基づかない方法と比較して、正確に病変部を抽出することができる。具体的には、抽出部は、励起光の光量の変化によらない蛍光の蛍光強度の変化を病変部の抽出に用いないため、被検体における病変部を正確に抽出することができる。
抽出部は、励起光の光量変化と蛍光の蛍光強度の変化との比に基づいて病変部を抽出するため、励起光の光量変化に基づかない方法と比較して、正確に病変部を抽出することができる。具体的には、抽出部は、励起光の光量の変化によらない蛍光の蛍光強度の変化を病変部の抽出に用いないため、被検体における病変部を正確に抽出することができる。
上記発明においては、前記抽出部の出力に基づき画像を生成する画像生成部と、該画像生成部において生成された画像を表示する表示部と、をさらに備えることが望ましい。
本発明によれば、抽出部の出力に基づき画像を生成する画像生成部と、生成された画像を表示する表示部とが設けられているため、病変部を表示された画像で確認することができ、被検体における病変部の判断を容易にすることができる。
画像生成部は、抽出部の出力に基づき画像を生成するため、病変部を確認しやすい画像を生成することができる。表示部は、画像生成部により生成された画像を表示するため、光イメージング装置の操作者等に病変部の形状等を容易に認識させることができ、病変部の判断を容易にさせることができる。
画像生成部は、抽出部の出力に基づき画像を生成するため、病変部を確認しやすい画像を生成することができる。表示部は、画像生成部により生成された画像を表示するため、光イメージング装置の操作者等に病変部の形状等を容易に認識させることができ、病変部の判断を容易にさせることができる。
上記発明においては、前記表示部は、前記励起光の光量が一定のときに前記画像を表示し、前記励起光の光量が変化するときには前記画像を表示しないことが望ましい。
本発明によれば、表示部は励起光の光量が一定のときに画像を表示し、励起光の光量が変化するときには画像を表示しないため、明るさが一定の見やすい画像を表示することができる。
表示部は励起光の光量が一定のときに画像を表示するため、光イメージング装置の操作者に対して、明るさが一定に安定した視認しやすい画像を表示することができる。一方、表示部は励起光の光量が変化するときには画像を表示しないため、明るさが変化して視認しにくい画像を表示することを防止できる。そのため、上記操作者は、視認しやすい画像に基づいて病変部の判断をすることができる。
表示部は励起光の光量が一定のときに画像を表示するため、光イメージング装置の操作者に対して、明るさが一定に安定した視認しやすい画像を表示することができる。一方、表示部は励起光の光量が変化するときには画像を表示しないため、明るさが変化して視認しにくい画像を表示することを防止できる。そのため、上記操作者は、視認しやすい画像に基づいて病変部の判断をすることができる。
上記発明においては、前記制御部は、前記励起光の光量を一定とする一定期間と、前記励起光の光量を変化させる変化期間とを繰り返す制御を行うことが望ましい。
本発明によれば、制御部は、励起光の光量が一定な一定期間と、光量が変化する変化期間とを繰り返す制御を行うため、見やすい画像を表示することができるとともに、病変部を抽出することができる。
励起光の光量が一定な一定期間があるため、励起光の光量を連続して変化させる方法と比較して、見やすい画像を表示部に表示することができ、病変部の判断を行いやすくできる。
励起光の光量が一定な一定期間があるため、励起光の光量を連続して変化させる方法と比較して、見やすい画像を表示部に表示することができ、病変部の判断を行いやすくできる。
上記発明においては、前記制御部は、前記励起光の光量を一定とし、所定のタイミングで前記励起光の光量を変化させることが望ましい。
本発明によれば、制御部は、励起光の光量を一定とし、所定のタイミングで励起光の光量を変化させるため、所定のタイミングで病変部の抽出を行うことができる。
所定のタイミングで励起光の光量を変化させるため、励起光の光量が一定な一定期間と光量が変化する変化期間とを繰り返す方法と比較して、病変部の抽出を行うタイミングの自由度が高く、病変部の判断を行いやすくすることができる。
なお、励起光の光を変化させる所定のタイミングとしては、光イメージング装置の操作者の指示によるタイミングなどを例示することができる。
所定のタイミングで励起光の光量を変化させるため、励起光の光量が一定な一定期間と光量が変化する変化期間とを繰り返す方法と比較して、病変部の抽出を行うタイミングの自由度が高く、病変部の判断を行いやすくすることができる。
なお、励起光の光を変化させる所定のタイミングとしては、光イメージング装置の操作者の指示によるタイミングなどを例示することができる。
上記発明においては、前記制御部は、前記励起光の光量を連続して変化させる制御を行い、前記画像生成部は所定のタイミングで前記画像を生成し、前記表示部は前記画像を表示することが望ましい。
本発明によれば、制御部は励起光の光量を連続して変化させ、画像生成部は所定のタイミングで画像を生成し、所定のタイミングで表示部に画像を表示することができる。
励起光の光量を連続して変化させているため、励起光の光量が一定な期間を設ける方法と比較して、常に病変部の抽出を行うことができ、病変部の判断を行いやすくすることができる。
励起光の光量を連続して変化させているため、励起光の光量が一定な期間を設ける方法と比較して、常に病変部の抽出を行うことができ、病変部の判断を行いやすくすることができる。
本発明は、被検体に向けて励起光を出射する光源と、前記励起光の波長および光量を変化させる制御を行う制御部と、前記被検体から発せられた蛍光の蛍光強度を測定する測定部と、前記励起光の光量変化に伴う前記蛍光強度の変化の測定値と、前記制御部から取得した前記励起光の光量変化の情報と、の対応関係に基づいて、前記被検体の病変部を抽出する抽出部と、を備える病変抽出装置を提供する。
本発明によれば、励起光を出射する光源と、励起光の波長および光量を変化させる制御を行う制御部と、蛍光の蛍光強度を測定する測定部と、被検体の病変部を抽出する抽出部とが設けられているため、被検体における病変部の判断を容易にすることができる。
光源は制御部に制御されることにより、励起光の波長および光量を変化させることができる。測定部は、異なる波長かつ異なる光量の励起光により発せられた蛍光であって、被検体から発せられた蛍光の蛍光強度をそれぞれ測定することができる。抽出部は、励起光の光量変化に伴う蛍光強度の変化の測定値と、制御部から取得した前記励起光の光量変化の情報と、の対応関係に基づいて、被検体の病変部を抽出することができる。
同一の波長および光量の励起光が照射された場合、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度より、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度は強い。抽出部は、正常部から発せられる蛍光強度と病変部から発せられる蛍光強度との違いから病変部の可能性がある部分を抽出することができる。
また、測定部により測定される蛍光の蛍光強度は、病変部の大きさ(特に、測定部に測定される蛍光が病変部から出射する方向の長さ、以下、厚さと表記する。)、被検体における病変部が存在する深さ(測定部に測定される蛍光が病変部から出射する方向の深さ)、被検体による励起光の減衰率や蛍光の減衰率に依存する。抽出部は、病変部について、複数の異なる波長の励起光の光量と蛍光の蛍光強度との関係を求め、求められた複数の関係に基づいて、病変部の厚さを算出することができる。
一般的に、病変部の可能性がある部分について、その部分の厚さを正常部か病変部か判断する基準として用いることができる。つまり、その部分の厚さが所定値より厚いと病変部と判断し、薄いと正常部と判断することができる。抽出部は、算出した病変部の可能性がある部分の厚さに基づいて、病変部を抽出することができる。さらに、病変部の厚さに基づいて、病変部が良性腫瘍であるか悪性腫瘍であるかを判断することができる。
光源は制御部に制御されることにより、励起光の波長および光量を変化させることができる。測定部は、異なる波長かつ異なる光量の励起光により発せられた蛍光であって、被検体から発せられた蛍光の蛍光強度をそれぞれ測定することができる。抽出部は、励起光の光量変化に伴う蛍光強度の変化の測定値と、制御部から取得した前記励起光の光量変化の情報と、の対応関係に基づいて、被検体の病変部を抽出することができる。
同一の波長および光量の励起光が照射された場合、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度より、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度は強い。抽出部は、正常部から発せられる蛍光強度と病変部から発せられる蛍光強度との違いから病変部の可能性がある部分を抽出することができる。
また、測定部により測定される蛍光の蛍光強度は、病変部の大きさ(特に、測定部に測定される蛍光が病変部から出射する方向の長さ、以下、厚さと表記する。)、被検体における病変部が存在する深さ(測定部に測定される蛍光が病変部から出射する方向の深さ)、被検体による励起光の減衰率や蛍光の減衰率に依存する。抽出部は、病変部について、複数の異なる波長の励起光の光量と蛍光の蛍光強度との関係を求め、求められた複数の関係に基づいて、病変部の厚さを算出することができる。
一般的に、病変部の可能性がある部分について、その部分の厚さを正常部か病変部か判断する基準として用いることができる。つまり、その部分の厚さが所定値より厚いと病変部と判断し、薄いと正常部と判断することができる。抽出部は、算出した病変部の可能性がある部分の厚さに基づいて、病変部を抽出することができる。さらに、病変部の厚さに基づいて、病変部が良性腫瘍であるか悪性腫瘍であるかを判断することができる。
上記発明においては、前記励起光を前記被検体に照射して前記被検体から発せられた蛍光を受光する照射受光部と、前記被検体と前記照射受光部との距離を所定値に保つ距離保持部が設けられていることが望ましい。
本発明によれば、照射受光部と、距離保持部とが設けられているため、被検体と照射受光部との距離を所定値に保つことができ、被検体における病変部の判断を容易にすることができる。
照射受光部と被検体、つまり、照射受光部と正常部および病変部との距離を一定に保つため、正常部および病変部に照射される励起光の減衰や、正常部および病変部からそれぞれ発せられる蛍光の減衰は略等しくなる。そのため、抽出部は、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度と、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度との差を容易に判別することができる。
照射受光部と被検体、つまり、照射受光部と正常部および病変部との距離を一定に保つため、正常部および病変部に照射される励起光の減衰や、正常部および病変部からそれぞれ発せられる蛍光の減衰は略等しくなる。そのため、抽出部は、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度と、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度との差を容易に判別することができる。
上記発明においては、前記光源から出射された前記励起光のみを、前記被検体に向けて透過する励起光フィルタと、前記被検体から発せられた前記蛍光のみを、前記検出部に向けて透過する蛍光フィルタと、が設けられたことが望ましい。
本発明によれば、励起光フィルタが設けられているため、被検体に励起光のみを照射することができる。そのため、被検体から励起光以外の光により蛍光が発生することを防止でき、病変部を正確に判別することができる。
蛍光フィルタが設けられているため、検出部に蛍光のみを入射させることができる。そのため、検出部に蛍光以外の光が入射することを防止でき、病変部を正確に判別することができる。
蛍光フィルタが設けられているため、検出部に蛍光のみを入射させることができる。そのため、検出部に蛍光以外の光が入射することを防止でき、病変部を正確に判別することができる。
本発明は、被検体に向けて出射された前記励起光の光量を変化させる光量変化ステップと、前記被検体と、前記励起光を前記被検体に照射して前記被検体から発せられた蛍光を受光する前記照射受光部との距離を所定値に保つ距離保持ステップと、照射受光部において前記励起光を前記被検体に照射して前記被検体から発せられた蛍光を受光する照射受光ステップと、受光した蛍光の蛍光強度を測定する蛍光強度測定ステップと、前記励起光の光量変化に伴う前記蛍光強度の変化と前記光量変化ステップにおいて変化させた前記励起光の光量変化との対応関係に基づいて、前記被検体の病変部を抽出する抽出ステップと、を備える病変抽出方法を提供する。
本発明によれば、励起光の光量を変化させる光量変化ステップと、被検体と照射受光部との距離を所定値に保つ距離保持ステップと、励起光を前記被検体に照射して被検体から発せられた蛍光を受光する照射受光ステップと、受光した蛍光の蛍光強度を測定する蛍光強度測定ステップと、被検体の病変部を抽出する抽出ステップとを備えるため、病変部の判別を容易にすることができる。
光量変化ステップでは、被検体に向けて出射される励起光の光量を変化させることができる。そのため、被検体に照射される励起光の光量を所定の値に制御することができる。距離保持ステップでは、被検体と照射受光部との距離を所定値に保つことができる。そのため、照射受光部から被検体に照射される励起光の減衰率を所定の値に保つことができる。同時に、被検体から照射受光部に入射される蛍光の減衰率を所定の値に保つことができる。照射受光ステップでは、照射受光部において、励起光を被検体に向けて照射するとともに、被検体から発せられた蛍光を受光することができる。蛍光強度測定ステップでは、照射受光部において受光した蛍光の蛍光強度を測定することができる。そのため、常に所定の減衰率で減衰した光量の蛍光の蛍光強度を測定することができる。抽出ステップは、励起光の光量変化に伴う光強度の変化と、光量変化ステップにおいて変化させた励起光の光量変化との対応関係に基づいて、被検体の病変部を抽出することができる。
具体的には、抽出ステップでは、光量変化ステップにおいて変化させた励起光の光量変化を取得することができる。また、抽出ステップでは、蛍光強度取得ステップにおいて取得した蛍光強度に基づいて、正常部または病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化を取得することができる。そのため、抽出ステップでは、照射される励起光の光量の変化に対して、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化と、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化は異なることを利用して、被検体の中から病変部を抽出することができる。蛍光の蛍光強度の変化に基づいて病変部を抽出するため、抽出ステップでは、蛍光スペクトルを解析して病変部を抽出する方法と比較して、処理する情報量が少なくてすみ、病変部の判断を容易にすることができる。
光量変化ステップでは、被検体に向けて出射される励起光の光量を変化させることができる。そのため、被検体に照射される励起光の光量を所定の値に制御することができる。距離保持ステップでは、被検体と照射受光部との距離を所定値に保つことができる。そのため、照射受光部から被検体に照射される励起光の減衰率を所定の値に保つことができる。同時に、被検体から照射受光部に入射される蛍光の減衰率を所定の値に保つことができる。照射受光ステップでは、照射受光部において、励起光を被検体に向けて照射するとともに、被検体から発せられた蛍光を受光することができる。蛍光強度測定ステップでは、照射受光部において受光した蛍光の蛍光強度を測定することができる。そのため、常に所定の減衰率で減衰した光量の蛍光の蛍光強度を測定することができる。抽出ステップは、励起光の光量変化に伴う光強度の変化と、光量変化ステップにおいて変化させた励起光の光量変化との対応関係に基づいて、被検体の病変部を抽出することができる。
具体的には、抽出ステップでは、光量変化ステップにおいて変化させた励起光の光量変化を取得することができる。また、抽出ステップでは、蛍光強度取得ステップにおいて取得した蛍光強度に基づいて、正常部または病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化を取得することができる。そのため、抽出ステップでは、照射される励起光の光量の変化に対して、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化と、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化は異なることを利用して、被検体の中から病変部を抽出することができる。蛍光の蛍光強度の変化に基づいて病変部を抽出するため、抽出ステップでは、蛍光スペクトルを解析して病変部を抽出する方法と比較して、処理する情報量が少なくてすみ、病変部の判断を容易にすることができる。
上記発明においては、前記蛍光強度測定ステップにおいて、前記蛍光強度の最大値および最小値を測定し、前記抽出ステップにおいて、前記励起光の光量変化に伴う前記蛍光強度の最大値と最小値および前記励起光の光量の最大値と最小値との関係に基づいて、前記被検体の病変部を抽出することが望ましい。
本発明によれば、上記蛍光強度測定ステップにおいて、蛍光強度の最大値および最小値を測定し、上記抽出ステップにおいて、励起光の光量変化に伴う蛍光強度の最大値と最小値との関係、および、励起光の光量の最大値と最小値との関係に基づいて被検体の病変部を抽出しているため、病変部を容易に抽出することができる。
蛍光強度測定ステップでは、蛍光強度の最大値および最小値を測定することができる。抽出ステップでは、蛍光強度測定ステップにおいて測定された励起光の光量変化に伴う蛍光強度の最大値と最小値との関係、および、上記光量変化ステップから取得された励起光の最大値と最小値との関係に基づいて被検体の病変部を抽出することができる。
つまり、照射される励起光の光量の変化に対して、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化と、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化は異なる。そのため、光量の変化が同一な励起光を照射した場合、正常部に係る蛍光の蛍光強度の最大値および最小値と、病変部に係る蛍光の蛍光強度の最大値および最小値とは異なる。この励起光の光量変化に対する蛍光の蛍光強度の最大値および最小値に基づくことで、抽出ステップでは、被検体に病変部が存在するか否かを容易に判定することができる。
蛍光強度測定ステップでは、蛍光強度の最大値および最小値を測定することができる。抽出ステップでは、蛍光強度測定ステップにおいて測定された励起光の光量変化に伴う蛍光強度の最大値と最小値との関係、および、上記光量変化ステップから取得された励起光の最大値と最小値との関係に基づいて被検体の病変部を抽出することができる。
つまり、照射される励起光の光量の変化に対して、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化と、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度の変化は異なる。そのため、光量の変化が同一な励起光を照射した場合、正常部に係る蛍光の蛍光強度の最大値および最小値と、病変部に係る蛍光の蛍光強度の最大値および最小値とは異なる。この励起光の光量変化に対する蛍光の蛍光強度の最大値および最小値に基づくことで、抽出ステップでは、被検体に病変部が存在するか否かを容易に判定することができる。
上記発明においては、前記蛍光強度変化ステップの前に、前記被検体から発せられる蛍光のうち、蛍光強度が高い高蛍光強度領域を検出する検出ステップを備え、前記蛍光強度測定ステップにおいて、前記高蛍光強度領域における前記蛍光強度の最大値および最小値を測定することが望ましい。
本発明によれば、蛍光強度変化ステップの前に、蛍光を発する被検体のうち蛍光強度の高い高蛍光強度領域を検出する検出ステップを備え、蛍光強度測定ステップにおいて、高蛍光強度領域における蛍光の蛍光強度の最大値および最小値を検出するため、病変部を容易に判別することができる。
同一光量の励起光が照射された場合、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度より、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度は強い。検出ステップでは、正常部から発せられる蛍光強度と病変部から発せられる蛍光強度との違いから病変部の可能性がある部分である高蛍光強度領域を抽出することができる。さらに、病変部である可能性が高い高蛍光強度領域において、蛍光強度測定ステップおよび抽出ステップを行うことで、高蛍光強度領域における病変部の有無の判定を行うことができ、病変部の判別を容易にすることができる。
同一光量の励起光が照射された場合、正常部から発せられる蛍光の蛍光強度より、病変部から発せられる蛍光の蛍光強度は強い。検出ステップでは、正常部から発せられる蛍光強度と病変部から発せられる蛍光強度との違いから病変部の可能性がある部分である高蛍光強度領域を抽出することができる。さらに、病変部である可能性が高い高蛍光強度領域において、蛍光強度測定ステップおよび抽出ステップを行うことで、高蛍光強度領域における病変部の有無の判定を行うことができ、病変部の判別を容易にすることができる。
本発明は、被検体に向けて出射された励起光の波長および光量を変化させ、前記励起光を前記被検体に照射して前記被検体から発せられた蛍光を受光し、受光した蛍光の蛍光強度を測定して複数の前記励起光の光量と前記蛍光強度との関係式を求める算出準備ステップと、前記励起光の光量と前記蛍光強度との関係式に基づいて、前記蛍光発生領域の厚さを算出する算出ステップと、算出された蛍光発生領域の厚さに基づいて、前記蛍光発生領域が病変部か否かを判定する判定ステップと、を備える病変抽出方法を提供する。
本発明によれば、複数の励起光の光量および蛍光強度との関係式を求める算出準備ステップと、蛍光発生領域の厚さを算出する算出ステップと、算出された蛍光発生領域の厚さに基づいて、蛍光発生領域が病変部か否かを判定する判定ステップとを備えるため、病変部を容易に判別することができる。
算出準備ステップでは、被検体に向けて出射された励起光の波長および光量を変化させ、被検体から発せられた蛍光の蛍光強度を測定することにより、複数の励起光の光量と蛍光強度との複数の関係式を求めることができる。算出ステップでは、求められた複数の関係式に基づいて蛍光発生領域の厚さを算出することができる。判定ステップでは、算出された蛍光発生領域の厚さに基づいて、蛍光発生領域が病変部か否かを判定することができる。さらに、蛍光発生領域が病変部であった場合に、病変部の厚さに基づいて、病変部が良性腫瘍であるか悪性腫瘍であるかを判定することができる。
算出準備ステップでは、被検体に向けて出射された励起光の波長および光量を変化させ、被検体から発せられた蛍光の蛍光強度を測定することにより、複数の励起光の光量と蛍光強度との複数の関係式を求めることができる。算出ステップでは、求められた複数の関係式に基づいて蛍光発生領域の厚さを算出することができる。判定ステップでは、算出された蛍光発生領域の厚さに基づいて、蛍光発生領域が病変部か否かを判定することができる。さらに、蛍光発生領域が病変部であった場合に、病変部の厚さに基づいて、病変部が良性腫瘍であるか悪性腫瘍であるかを判定することができる。
上記発明においては、前記算出準備ステップは、前記被検体に一の波長の励起光を一の光量で照射し、前記一の波長の励起光により前記被検体から発せられた一の蛍光の蛍光強度を測定する第1測定ステップと、前記被検体に他の波長の励起光を前記一の光量で照射し、前記他の波長の励起光により前記被検体から発せられた他の蛍光の蛍光強度を測定する第2測定ステップと、前記被検体に他の波長の励起光を他の光量で照射し、前記他の波長の励起光により前記被検体から発せられた他の蛍光の蛍光強度を測定する第3測定ステップと、前記第1測定ステップにおける前記励起光の光量と前記蛍光の蛍光量との関係式と、前記第2測定ステップにおける前記励起光の光量と前記蛍光の蛍光量との関係式と、前記第3測定ステップにおける前記励起光の光量と前記蛍光の蛍光量との関係式とを求める関係式ステップとを具備し、前記第3測定ステップにおける前記他の光量が、前記第1測定ステップに係る前記一の蛍光の蛍光強度と前記第3測定ステップに係る前記他の蛍光の蛍光強度とが略等しくなることが望ましい。
本発明によれば、算出準備ステップは、第1測定ステップ、第2測定ステップおよび第3測定ステップにおいて、それぞれ波長および光量が異なる励起光に対する蛍光の蛍光強度を測定し、関係式ステップにおいて、励起光の光量と蛍光の蛍光強度との関係式を求めているため、容易に関係式を求めることができる。
前記第1測定ステップに係る関係式と前記第2測定ステップに係る関係式とは、励起光の光量が同一であり、前記第1測定ステップに係る関係式と前記第3測定ステップに係る関係式とは蛍光の蛍光強度が同一である。そのため、前記第1測定ステップに係る関係式と前記第2測定ステップに係る関係式とから求められる式と、前記第1測定ステップに係る関係式と前記第3測定ステップに係る関係式とから求められる式と、に基づいて蛍光発生領域の厚さを算出することができる。
前記第1測定ステップに係る関係式と前記第2測定ステップに係る関係式とは、励起光の光量が同一であり、前記第1測定ステップに係る関係式と前記第3測定ステップに係る関係式とは蛍光の蛍光強度が同一である。そのため、前記第1測定ステップに係る関係式と前記第2測定ステップに係る関係式とから求められる式と、前記第1測定ステップに係る関係式と前記第3測定ステップに係る関係式とから求められる式と、に基づいて蛍光発生領域の厚さを算出することができる。
本発明の第1の病変抽出装置によれば、蛍光を励起する励起光を出射する光源と、励起光の光量を制御する制御部と、蛍光の蛍光強度を測定する測定部と、蛍光の蛍光強度の変化と励起光の光量変化との対応関係に基づいて病変部を抽出する抽出部とが設けられているため、被検体における病変部等の判断を容易にすることができるという効果を奏する。
また、本発明の第2の病変抽出装置によれば、励起光を出射する光源と、励起光の波長および光量を制御する制御部と、各励起光に対する蛍光の蛍光強度を測定する測定部と、蛍光の蛍光強度と励起光の光量変化との対応関係に基づいて病変部を抽出する抽出部とが設けられているため、被検体における病変部等の判断を容易にすることができるという効果を奏する。
また、本発明の第2の病変抽出装置によれば、励起光を出射する光源と、励起光の波長および光量を制御する制御部と、各励起光に対する蛍光の蛍光強度を測定する測定部と、蛍光の蛍光強度と励起光の光量変化との対応関係に基づいて病変部を抽出する抽出部とが設けられているため、被検体における病変部等の判断を容易にすることができるという効果を奏する。
本発明の蛍光判定方法によれば、励起光の光量を変化させる光量変化ステップと、被検体と照射受光部との距離を所定値に保つ距離保持ステップと、励起光を前記被検体に照射して被検体から発せられた蛍光を受光する照射受光ステップと、受光した蛍光の蛍光強度を測定する蛍光強度測定ステップと、被検体の病変部を抽出する抽出ステップとを備えるため、病変部等の判別を容易にすることができるという効果を奏する。
複数の励起光の光量および蛍光強度との関係式を求める算出準備ステップと、蛍光発生領域の厚さを算出する算出ステップと、算出された蛍光発生領域の厚さに基づいて、蛍光発生領域が病変部か否かを判定する判定ステップとを備えるため、病変部等を容易に判別することができるという効果を奏する。
複数の励起光の光量および蛍光強度との関係式を求める算出準備ステップと、蛍光発生領域の厚さを算出する算出ステップと、算出された蛍光発生領域の厚さに基づいて、蛍光発生領域が病変部か否かを判定する判定ステップとを備えるため、病変部等を容易に判別することができるという効果を奏する。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る内視鏡装置について図1から図6を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る内視鏡装置の概略構成を説明する模式図である。
内視鏡装置(病変抽出装置)1は、図1に示すように、励起光を出射する光源3と、蛍光を透過するとともに白色光を反射するハーフミラー5と、被検体7内に挿入される挿入部9と、蛍光を測定する蛍光検出器(測定部)11と、白色光を検出する白色光検出器11Aと、病変部Tの抽出等を行うコンピュータ(以下、PCという。)13と、白色光による画像と病変部Tが抽出された画像とを合成する画像合成部29Aと、合成された画像を表示するモニタ(表示部)15と、を備えている。
以下、本発明の第1の実施形態に係る内視鏡装置について図1から図6を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る内視鏡装置の概略構成を説明する模式図である。
内視鏡装置(病変抽出装置)1は、図1に示すように、励起光を出射する光源3と、蛍光を透過するとともに白色光を反射するハーフミラー5と、被検体7内に挿入される挿入部9と、蛍光を測定する蛍光検出器(測定部)11と、白色光を検出する白色光検出器11Aと、病変部Tの抽出等を行うコンピュータ(以下、PCという。)13と、白色光による画像と病変部Tが抽出された画像とを合成する画像合成部29Aと、合成された画像を表示するモニタ(表示部)15と、を備えている。
光源3は、被検体7に照射される励起光を出射するものである。光源3にはPC13の制御部31からの制御信号が入力され、制御信号に基づいて、光源3は出射する励起光の光量を変化させる。
ハーフミラー5は、被検体7から出射された蛍光を透過するとともに、被検体7から反射した白色光を白色光検出器11Aに向かって反射するものである。ハーフミラー5は挿入部9と蛍光検出器11との間に配置されているとともに、挿入部9から出射した白色光を白色光検出器11Aに向かって反射するように傾けて配置されている。
ハーフミラー5は、被検体7から出射された蛍光を透過するとともに、被検体7から反射した白色光を白色光検出器11Aに向かって反射するものである。ハーフミラー5は挿入部9と蛍光検出器11との間に配置されているとともに、挿入部9から出射した白色光を白色光検出器11Aに向かって反射するように傾けて配置されている。
図2は、図1の内視鏡の挿入側端部の構成を説明する概略図である。
挿入部9は、励起光を光源3から被検体7内に導くものであるとともに蛍光および白色光を被検体7から蛍光検出器11および白色光検出器11Aに導くものである。挿入部9は、図2に示すように、挿入側の端部(以下、先端部と表記する。)に配置されたコーンミラー(距離保持部)17と、励起光を導くライトガイド19と、蛍光を導くイメージガイド21と、励起光のみを透過する励起光フィルタ23と、蛍光のみを透過する蛍光フィルタ25とを備えている。挿入部9は、先端部以外の領域においては可撓性の外皮チューブ9aで覆われ、先端部においては透明な外皮チューブ9bで覆われている。ライトガイド19から出射された励起光は、コーンミラー17に反射され、上記透明なチューブ9bを透過して被検体7に照射される。一方、上記蛍光および白色光は、上記透明なチューブ9bを透過して、コーンミラー17に反射されることによりイメージガイド21に入射される。
コーンミラー17は、略円錐状に形成され円錐面に鏡が設けられたものである。コーンミラー17は、中心軸線が挿入部9の中心軸線と略平行に配置され、ライトガイド19から挿入部9の中心軸線に出射された励起光を挿入部9の半径方向に反射するとともに、挿入部9の半径方向から入射した蛍光を挿入部9の中心軸線に反射しイメージガイド21に入射させる。
ライトガイド19は、ハーフミラー5を透過した励起光を挿入部9の先端部まで導くものである。ライトガイド19の先端部側の端面20は、コーンミラー17を介して励起光を被検体に照射する照射部として機能するものである。また、ライトガイド19は、複数のファイバの束から構成されるものであり、ライトガイド19の端面(照射受光部)20には励起光フィルタ23が配置されている。励起光フィルタ23は、被検体7に照射される励起光のみを透過し、他の波長の光を遮光するフィルタである。
イメージガイド21は、被検体7から発せられた蛍光および反射された白色光をハーフミラー5まで導くものである。イメージガイド21の先端部側の端面22は、被検体から発せられた蛍光を受光する受光部として機能するものである。また、イメージガイドファイバ21は、複数のファイバの束から構成されるものであり、イメージガイドファイバ21の端面(照射受光部)22には蛍光フィルタ25が配置されている。蛍光フィルタ25は、被検体7から発せられた蛍光および反射された白色光のみを透過し、他の波長の光、特に励起光を遮光するフィルタである。また、コーンミラー17と蛍光フィルタ25との間には、被検体7の像をイメージガイド21の端面22に結像させる結像光学系26が配置されている。
ここで、ライトガイド19の端面20と、イメージガイド21の端面22とは、照射受光部として機能するものである。
挿入部9は、励起光を光源3から被検体7内に導くものであるとともに蛍光および白色光を被検体7から蛍光検出器11および白色光検出器11Aに導くものである。挿入部9は、図2に示すように、挿入側の端部(以下、先端部と表記する。)に配置されたコーンミラー(距離保持部)17と、励起光を導くライトガイド19と、蛍光を導くイメージガイド21と、励起光のみを透過する励起光フィルタ23と、蛍光のみを透過する蛍光フィルタ25とを備えている。挿入部9は、先端部以外の領域においては可撓性の外皮チューブ9aで覆われ、先端部においては透明な外皮チューブ9bで覆われている。ライトガイド19から出射された励起光は、コーンミラー17に反射され、上記透明なチューブ9bを透過して被検体7に照射される。一方、上記蛍光および白色光は、上記透明なチューブ9bを透過して、コーンミラー17に反射されることによりイメージガイド21に入射される。
コーンミラー17は、略円錐状に形成され円錐面に鏡が設けられたものである。コーンミラー17は、中心軸線が挿入部9の中心軸線と略平行に配置され、ライトガイド19から挿入部9の中心軸線に出射された励起光を挿入部9の半径方向に反射するとともに、挿入部9の半径方向から入射した蛍光を挿入部9の中心軸線に反射しイメージガイド21に入射させる。
ライトガイド19は、ハーフミラー5を透過した励起光を挿入部9の先端部まで導くものである。ライトガイド19の先端部側の端面20は、コーンミラー17を介して励起光を被検体に照射する照射部として機能するものである。また、ライトガイド19は、複数のファイバの束から構成されるものであり、ライトガイド19の端面(照射受光部)20には励起光フィルタ23が配置されている。励起光フィルタ23は、被検体7に照射される励起光のみを透過し、他の波長の光を遮光するフィルタである。
イメージガイド21は、被検体7から発せられた蛍光および反射された白色光をハーフミラー5まで導くものである。イメージガイド21の先端部側の端面22は、被検体から発せられた蛍光を受光する受光部として機能するものである。また、イメージガイドファイバ21は、複数のファイバの束から構成されるものであり、イメージガイドファイバ21の端面(照射受光部)22には蛍光フィルタ25が配置されている。蛍光フィルタ25は、被検体7から発せられた蛍光および反射された白色光のみを透過し、他の波長の光、特に励起光を遮光するフィルタである。また、コーンミラー17と蛍光フィルタ25との間には、被検体7の像をイメージガイド21の端面22に結像させる結像光学系26が配置されている。
ここで、ライトガイド19の端面20と、イメージガイド21の端面22とは、照射受光部として機能するものである。
蛍光検出器11は、図1に示すように、蛍光の蛍光強度を測定するものであって、蛍光の蛍光強度に基づいた電気信号を出力するものである。蛍光検出器11としては、例えば、CCD(Charge Coupled Devices)や光電変換素子を用いることができ、特に限定するものではない。
白色光検出器11Aは、白色光の光量を測定するものであって、白色光の光量に基づいた電気信号を出力するものである。白色光検出器11Aとしては、蛍光検出器11と同様に、例えば、CCDや光電変換素子を用いることができ、特に限定するものではない。
PC13は、蛍光検出器11の出力に基づいて病変部Tの抽出を行うとともに、光源3の制御を行うものである。PC13は、病変部Tの抽出を行う病変部抽出部27(以下、抽出部27と表記する。)と、画像を生成する画像生成部29と、光源3から出射する励起光の光量を変化させる制御を行う制御部31とを備えている。抽出部27は、蛍光検出器11の出力および制御部31からの励起光の光量に関する情報に基づいて病変部Tの抽出を行うものである。画像生成部29は、抽出部27の出力に基づいて、病変部Tを他の部分と異なる色で表示する画像データを生成するものである。制御部31は、光源3から出射される励起光の光量を制御するものである。
画像合成部29Aは、白色光による画像と病変部Tが抽出された画像とを合成するものである。画像合成部29Aには、白色光検出部11Aから白色光による画像の係る電気信号と、画像生成部29から病変部Tが抽出された画像に係る電気信号が入力されている。画像合成部29Aからは、上記合成された画像に係る電気信号がモニタ15に出力されている。
モニタ15は、画像合成部29Aから入力された上記合成された画像を表示するものである。モニタ15には、画像合成部29Aが生成した合成画像のデータ(合成画像に係る電気信号)が入力されている。
白色光検出器11Aは、白色光の光量を測定するものであって、白色光の光量に基づいた電気信号を出力するものである。白色光検出器11Aとしては、蛍光検出器11と同様に、例えば、CCDや光電変換素子を用いることができ、特に限定するものではない。
PC13は、蛍光検出器11の出力に基づいて病変部Tの抽出を行うとともに、光源3の制御を行うものである。PC13は、病変部Tの抽出を行う病変部抽出部27(以下、抽出部27と表記する。)と、画像を生成する画像生成部29と、光源3から出射する励起光の光量を変化させる制御を行う制御部31とを備えている。抽出部27は、蛍光検出器11の出力および制御部31からの励起光の光量に関する情報に基づいて病変部Tの抽出を行うものである。画像生成部29は、抽出部27の出力に基づいて、病変部Tを他の部分と異なる色で表示する画像データを生成するものである。制御部31は、光源3から出射される励起光の光量を制御するものである。
画像合成部29Aは、白色光による画像と病変部Tが抽出された画像とを合成するものである。画像合成部29Aには、白色光検出部11Aから白色光による画像の係る電気信号と、画像生成部29から病変部Tが抽出された画像に係る電気信号が入力されている。画像合成部29Aからは、上記合成された画像に係る電気信号がモニタ15に出力されている。
モニタ15は、画像合成部29Aから入力された上記合成された画像を表示するものである。モニタ15には、画像合成部29Aが生成した合成画像のデータ(合成画像に係る電気信号)が入力されている。
次に、上記の構成からなる内視鏡装置1による観察方法(蛍光判定方法)の概要について説明する。
最初に、図1に示すように、被検体7に励起光により蛍光を発する薬剤を投与する。この薬剤は被検体7の例えば腫瘍などの病変部Tで強い蛍光を発する性質を有する物である。薬剤を被検体7に投与して、薬剤が被検体7内に十分に行き渡るのに必要な時間が経過した後に内視鏡装置1による観察を行う。
最初に、図1に示すように、被検体7に励起光により蛍光を発する薬剤を投与する。この薬剤は被検体7の例えば腫瘍などの病変部Tで強い蛍光を発する性質を有する物である。薬剤を被検体7に投与して、薬剤が被検体7内に十分に行き渡るのに必要な時間が経過した後に内視鏡装置1による観察を行う。
内視鏡装置1の挿入部9の先端部を被検体7の観察領域に配置させた状態で、制御部31は光源3から励起光を出射させる。光源3から出射した励起光は、挿入部9のライトガイド19に入射する。ライトガイド19に入射した励起光は、図2に示すように、挿入部9の先端部まで導かれ励起光フィルタ23を透過して、コーンミラー17に向けて出射される。励起光はコーンミラー17により挿入部9の半径方向に向かって反射され、透明な外皮チューブを透過した後に被検体7に照射される。
励起光が照射された被検体7からは、投与された薬剤から蛍光が発せられる。ここで、被検体7の病変部Tにおける薬剤から発せられる蛍光の蛍光強度は、正常部Nにおける薬剤から発せられる蛍光の蛍光強度より強くなる。さらに、病変部Tにおける悪性腫瘍MTにおける薬剤から発せられる蛍光の蛍光強度は、良性腫瘍BTにおける薬剤から発せられる蛍光の蛍光強度より強くなる。
具体的には、正常部Nから発せられる蛍光の蛍光強度をP1、病変部Tから発せられる蛍光の蛍光強度をP2とすると、照射される励起光の励起光量P0を用いてP1およびP2は下記の式(1)および式(2)で表すことができる。
P1=(k/d2)P0
・・・(1)
P2=P0/d2+P0k/d2={(1+k)/d2}P0 ・・・(2)
ここで、dは、挿入部9から被検体7までの距離である観察距離である。kは、漏れ光の漏れ係数である。
式(1)および式(2)から、観察距離dが一定の条件下では、P1およびP2はP0に比例することが解る。
具体的には、正常部Nから発せられる蛍光の蛍光強度をP1、病変部Tから発せられる蛍光の蛍光強度をP2とすると、照射される励起光の励起光量P0を用いてP1およびP2は下記の式(1)および式(2)で表すことができる。
P1=(k/d2)P0
・・・(1)
P2=P0/d2+P0k/d2={(1+k)/d2}P0 ・・・(2)
ここで、dは、挿入部9から被検体7までの距離である観察距離である。kは、漏れ光の漏れ係数である。
式(1)および式(2)から、観察距離dが一定の条件下では、P1およびP2はP0に比例することが解る。
被検体7から発せられた蛍光および被検体7に反射された白色光は、挿入部9の半径方向から透明な外皮チューブを透過して、コーンミラー17に向かって入射する。コーンミラー17に入射した蛍光は挿入部9の中心軸線方向に向かって反射される。反射された蛍光および白色光は、結像光学系によりイメージガイド21の端面22に結像される。結像光学系を透過した蛍光および白色光は蛍光フィルタ25を透過した後、イメージガイド21に入射する。イメージガイド21に入射した蛍光および白色光は、被検体7の外へ導かれハーフミラー5に向かって出射される。ハーフミラー5に入射した蛍光および白色光のうち、蛍光ハーフミラー5を透過して蛍光検出器11に入射する。入射した蛍光は蛍光検出器11の光入射面上に被検体7の像を結像する。蛍光検出器11は、結像した蛍光の蛍光強度に基づいて電気信号を抽出部27に向かって出力する。一方、白色光は、ハーフミラー5により白色光検出器11Aに向かって反射され白色光検出器11Aに入射する。入射した白色光は、白色光検出器11Aの光入射面上に被検体7の像を結像する。白色光検出器11Aは、結像した白色光の光量に基づいて電気信号を画像合成部29Aに向かって出力する。
抽出部27は、入力された電気信号および制御部31から入力された励起光の光量に係る信号に基づいて、病変部T(良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MT)を抽出し、その結果を画像生成部29に出力する。画像生成部29は、抽出部27の出力に基づいて良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MTをそれぞれ他の部分と異なる色で表示する画像データを生成し、画像合成部29Aに出力する。画像合成部29Aは、白色光検出器11Aから入力された電気信号と、画像生成部29から入力された画像データ(電気信号)とに基づいて、白色光による画像と病変部Tが抽出された画像とが合成された合成画像を生成し、合成画像に係る画像データをモニタ15に出力する。モニタ15は、入力された画像データに基づいて、良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MTをそれぞれ他の部分と異なる色に着色された被検体7の蛍光画像I1および白色光画像I2を表示する。
抽出部27は、入力された電気信号および制御部31から入力された励起光の光量に係る信号に基づいて、病変部T(良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MT)を抽出し、その結果を画像生成部29に出力する。画像生成部29は、抽出部27の出力に基づいて良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MTをそれぞれ他の部分と異なる色で表示する画像データを生成し、画像合成部29Aに出力する。画像合成部29Aは、白色光検出器11Aから入力された電気信号と、画像生成部29から入力された画像データ(電気信号)とに基づいて、白色光による画像と病変部Tが抽出された画像とが合成された合成画像を生成し、合成画像に係る画像データをモニタ15に出力する。モニタ15は、入力された画像データに基づいて、良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MTをそれぞれ他の部分と異なる色に着色された被検体7の蛍光画像I1および白色光画像I2を表示する。
つぎに、本実施形態の特徴である良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MTである病変部Tの抽出方法について説明する。
図3は、図1の内視鏡装置1における病変部Tの抽出方法を説明するフローチャートである。
まず、図3に示すように、被検体7の観察領域において蛍光の蛍光強度が高い高蛍光強度領域の抽出が行われる(ステップS1)。図1に示すように、制御部31は光源3に制御信号を出力して、光源3から所定の光量の励起光を出射させる。励起光が被検体7に照射されると、被検体7の正常部Nおよび病変部Tから蛍光が発せられる。蛍光検出器11の光入射面上には、蛍光による被検体7の像が結像され蛍光強度に基づいた電気信号が蛍光検出器11から抽出部27に入力される。抽出部27は、入力された電気信号に基づいて、被検体7から発せられる蛍光の蛍光強度が高い領域、高蛍光強度領域を検出する(検出ステップ)。
上述のように、蛍光強度が高い高蛍光強度領域は、病変部T、つまり良性腫瘍BTや悪性腫瘍MTである可能性が高い領域である。
図3は、図1の内視鏡装置1における病変部Tの抽出方法を説明するフローチャートである。
まず、図3に示すように、被検体7の観察領域において蛍光の蛍光強度が高い高蛍光強度領域の抽出が行われる(ステップS1)。図1に示すように、制御部31は光源3に制御信号を出力して、光源3から所定の光量の励起光を出射させる。励起光が被検体7に照射されると、被検体7の正常部Nおよび病変部Tから蛍光が発せられる。蛍光検出器11の光入射面上には、蛍光による被検体7の像が結像され蛍光強度に基づいた電気信号が蛍光検出器11から抽出部27に入力される。抽出部27は、入力された電気信号に基づいて、被検体7から発せられる蛍光の蛍光強度が高い領域、高蛍光強度領域を検出する(検出ステップ)。
上述のように、蛍光強度が高い高蛍光強度領域は、病変部T、つまり良性腫瘍BTや悪性腫瘍MTである可能性が高い領域である。
つぎに、図3に示すように、高蛍光強度領域における蛍光強度と、予め設定された設定値との比較較正が行われる(ステップS2)。図1に示すように、抽出部27は、検出された高蛍光強度領域における蛍光強度を抽出し、予めPC13に設定された蛍光強度の設定値との比較較正を行う。
図4は、本実施形態における蛍光強度の構成方法を説明するグラフである。
高蛍光強度領域の蛍光強度が、図4のA点で示すように、例えば0から255の256段階のうちの255段階、すなわち飽和状態にあると、励起光強度に対する蛍光強度の線形性が補償できない場合がある。そこで、図4のB点で示すように、最も蛍光強度が高い場合の線形区間中の最大値、例えば蛍光強度が239段階のときの励起光強度Ex1を予めPC13に設定しておき、励起光強度をEx1まで下げることで校正する。
一方、高蛍光強度領域の蛍光強度が、図4のC点で示すように、例えば0段階、すなわち抽出部27の検出感度で検出できないと、励起光強度に対する蛍光強度の線形性が補償できない場合がある。そこで、図4のD点で示すように、抽出部27の検出感度によって検出可能な蛍光強度の最小値、例えば蛍光強度が16段階のときの励起光強度Ex2を予めPC13に設定しておき、励起光強度をEx2まで上げることで校正する。
なお、上記蛍光強度は、あくまで一例であり、これに限らない。
高蛍光強度領域の蛍光強度が、図4のA点で示すように、例えば0から255の256段階のうちの255段階、すなわち飽和状態にあると、励起光強度に対する蛍光強度の線形性が補償できない場合がある。そこで、図4のB点で示すように、最も蛍光強度が高い場合の線形区間中の最大値、例えば蛍光強度が239段階のときの励起光強度Ex1を予めPC13に設定しておき、励起光強度をEx1まで下げることで校正する。
一方、高蛍光強度領域の蛍光強度が、図4のC点で示すように、例えば0段階、すなわち抽出部27の検出感度で検出できないと、励起光強度に対する蛍光強度の線形性が補償できない場合がある。そこで、図4のD点で示すように、抽出部27の検出感度によって検出可能な蛍光強度の最小値、例えば蛍光強度が16段階のときの励起光強度Ex2を予めPC13に設定しておき、励起光強度をEx2まで上げることで校正する。
なお、上記蛍光強度は、あくまで一例であり、これに限らない。
図5は、図1の光源から出射される励起光の光量の時間変化を説明する図である。
比較較正が終了すると、制御部31が励起光の光量を変化させ、抽出部27が励起光の光量変化に伴う蛍光強度の変化の値と、制御部31から取得した励起光の光量変化の情報との対応関係に基づいて、被検体7の病変部を抽出する。具体的には、図3に示すように、励起光の光量を変化させたことによる、高蛍光強度領域における蛍光強度の最大値および最小値の測定が行われる(ステップS3)。ここでは、図1に示すように、制御部31は光源3に制御信号を出力して、光源3から時間とともに光量が変化する励起光を出射させる(光量変化ステップ、距離保持ステップおよび照射受光ステップ)。光量の変化パターンは、図5に示すように、光量が一定の一定期間Tc(例えば0.9秒)と、時間の経過に比例して光量が減少する変化期間Td(例えば0.1秒)とからなる変化パターンである。なお、光量が一定の一定期間Tcを上述の照射ステップと一致させてもよく、特に限定するものではない。変化期間Tdにおいては、励起光の光量が時間の経過とともに減少するため、被検体7から発せられる蛍光の光量も減少する。そして、抽出部27は、変化期間Tdにおける、高蛍光強度領域の蛍光強度の変化から蛍光強度の最大値および最小値を測定する(蛍光強度測定ステップ)。
なお、上述の一定期間Tcと変化期間Tdとの比は所定の値とすることができ、特に限定するものではない。
比較較正が終了すると、制御部31が励起光の光量を変化させ、抽出部27が励起光の光量変化に伴う蛍光強度の変化の値と、制御部31から取得した励起光の光量変化の情報との対応関係に基づいて、被検体7の病変部を抽出する。具体的には、図3に示すように、励起光の光量を変化させたことによる、高蛍光強度領域における蛍光強度の最大値および最小値の測定が行われる(ステップS3)。ここでは、図1に示すように、制御部31は光源3に制御信号を出力して、光源3から時間とともに光量が変化する励起光を出射させる(光量変化ステップ、距離保持ステップおよび照射受光ステップ)。光量の変化パターンは、図5に示すように、光量が一定の一定期間Tc(例えば0.9秒)と、時間の経過に比例して光量が減少する変化期間Td(例えば0.1秒)とからなる変化パターンである。なお、光量が一定の一定期間Tcを上述の照射ステップと一致させてもよく、特に限定するものではない。変化期間Tdにおいては、励起光の光量が時間の経過とともに減少するため、被検体7から発せられる蛍光の光量も減少する。そして、抽出部27は、変化期間Tdにおける、高蛍光強度領域の蛍光強度の変化から蛍光強度の最大値および最小値を測定する(蛍光強度測定ステップ)。
なお、上述の一定期間Tcと変化期間Tdとの比は所定の値とすることができ、特に限定するものではない。
蛍光強度の最大値および最小値の測定が終了すると、図3に示すように、蛍光強度の変化の傾きを算出する(ステップS4)。図1に示すように、抽出部27は、蛍光強度の最大値および最小値と、蛍光強度が最大値および最小値のときのそれぞれにおける励起光の光量とに基づいて、蛍光強度の変化の傾きを算出する(抽出ステップ)。
図6は、励起光の光量と蛍光の蛍光強度との関係を説明するグラフである。
蛍光強度の変化の傾きが算出されると、図3に示すように、高蛍光強度領域の特徴の判定が行われる(ステップS5)。特徴の判定には、上述のステップS4で求められた蛍光強度の変化の傾きが用いられる。つまり、病変部Tにおける励起光の光量の変化に対する蛍光強度の変化の傾き(割合)は、正常部Nにおける蛍光強度の変化の傾きよりも大きく、さらに、病変部Tの中の悪性腫瘍MTにおける励起光の光量の変化に対する蛍光強度の変化の割合は、正常部Nにおける蛍光強度の変化の傾きよりも大きい。具体的には、上述の式(1)および式(2)から、病変部Tにおける励起光の光量の変化に対する蛍光強度の変化の傾き(割合)は、正常部Nにおける蛍光強度の変化の傾きよりも大きいことが解る。この性質を利用して、蛍光強度の変化の傾きに基づいて高蛍光強度領域が正常部N、病変部T(良性腫瘍BT、悪性腫瘍MT)のいずれであるかの判定を行う。
抽出部27には予め図6に示すグラフのデータが記憶されている。抽出部27は、算出された高蛍光強度領域の蛍光強度の変化の傾きと、予め記憶されたデータとの対比により、高蛍光強度領域が正常部N、病変部T(良性腫瘍BT、悪性腫瘍MT)のいずれであるかの判定を行う。ここで、図6において、横軸は被検体7に照射された励起光の光量を示し、縦軸は被検体7から発せられた蛍光の蛍光強度を示すものである。さらに、図6のグラフにおいて、領域Aは、正常部Nから発せられた蛍光強度の変化の傾きを示す領域であって、領域Bは、病変部Tの良性腫瘍BTから発せられた蛍光強度の変化の傾きを示す領域であって、領域Cは、病変部Tの悪性腫瘍MTから発せられた蛍光強度の変化の傾きを示す領域である。本実施例においては、太実線HLで示すように、高蛍光強度領域から発せられた蛍光の蛍光強度の傾きが良性腫瘍BTである場合に適用して説明している。
蛍光強度の変化の傾きが算出されると、図3に示すように、高蛍光強度領域の特徴の判定が行われる(ステップS5)。特徴の判定には、上述のステップS4で求められた蛍光強度の変化の傾きが用いられる。つまり、病変部Tにおける励起光の光量の変化に対する蛍光強度の変化の傾き(割合)は、正常部Nにおける蛍光強度の変化の傾きよりも大きく、さらに、病変部Tの中の悪性腫瘍MTにおける励起光の光量の変化に対する蛍光強度の変化の割合は、正常部Nにおける蛍光強度の変化の傾きよりも大きい。具体的には、上述の式(1)および式(2)から、病変部Tにおける励起光の光量の変化に対する蛍光強度の変化の傾き(割合)は、正常部Nにおける蛍光強度の変化の傾きよりも大きいことが解る。この性質を利用して、蛍光強度の変化の傾きに基づいて高蛍光強度領域が正常部N、病変部T(良性腫瘍BT、悪性腫瘍MT)のいずれであるかの判定を行う。
抽出部27には予め図6に示すグラフのデータが記憶されている。抽出部27は、算出された高蛍光強度領域の蛍光強度の変化の傾きと、予め記憶されたデータとの対比により、高蛍光強度領域が正常部N、病変部T(良性腫瘍BT、悪性腫瘍MT)のいずれであるかの判定を行う。ここで、図6において、横軸は被検体7に照射された励起光の光量を示し、縦軸は被検体7から発せられた蛍光の蛍光強度を示すものである。さらに、図6のグラフにおいて、領域Aは、正常部Nから発せられた蛍光強度の変化の傾きを示す領域であって、領域Bは、病変部Tの良性腫瘍BTから発せられた蛍光強度の変化の傾きを示す領域であって、領域Cは、病変部Tの悪性腫瘍MTから発せられた蛍光強度の変化の傾きを示す領域である。本実施例においては、太実線HLで示すように、高蛍光強度領域から発せられた蛍光の蛍光強度の傾きが良性腫瘍BTである場合に適用して説明している。
高蛍光強度領域の判定が行われると、図3に示すように、高蛍光強度領域の色分け表示が行われる(ステップS6)。図1に示すように、抽出部27は、高蛍光強度領域の判定結果を画像生成部29に出力する。画像生成部29は、判定結果に基づいて、高蛍光強度領域を色分けした被検体7の画像データを生成する。色分けは、正常部Nと良性腫瘍BTと悪性腫瘍MTとを区別して行われる。画像生成部29により生成された画像データは、モニタ15に出力されて、モニタ15に表示される。
また、モニタ15は、図5に示す一定期間Tcの間のみ画像を表示して、変化期間Tdの間は画像を表示しない。
また、モニタ15は、図5に示す一定期間Tcの間のみ画像を表示して、変化期間Tdの間は画像を表示しない。
上記の構成によれば、内視鏡装置1には、蛍光を励起する励起光を出射する光源3と、励起光の光量を制御する制御部31と、蛍光の蛍光強度の変化に基づいて病変部Tを抽出する抽出部27とが設けられているため、被検体7における病変部Tの良性腫瘍BTや悪性腫瘍MTの判断を容易にすることができる。光源3は制御部31に制御されることにより、出射する励起光の光量を変化させることができる。蛍光検出器11は、励起光により発せられた蛍光の蛍光強度を測定することにより、励起光の光量変化により変化した蛍光の蛍光強度の変化を測定することができる。抽出部27は、測定された蛍光の蛍光強度の変化に基づいて、被検体7の正常部Nの中から病変部Tの良性腫瘍BTや悪性腫瘍MTを抽出することができる。具体的には、抽出部27は、照射される励起光の光量の変化に対して、正常部N、病変部Tの良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MTから発せられる蛍光の蛍光強度の変化が異なることを利用して、正常部Nの中から病変部Tの良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MTを抽出することができる。その結果、抽出部27は、蛍光の蛍光強度の変化に基づいて病変部Tの良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MTを抽出するため、蛍光スペクトルを解析して病変部Tを抽出する方法と比較して、処理する情報量が少なくてすみ、病変部Tの判断を容易にすることができる。
特に、抽出部27は、励起光の光量と蛍光の蛍光強度との比、つまり、励起光の光量の変化に対する蛍光強度の変化の傾きに基づいて病変部Tを抽出するため、被検体7における病変部Tの判断を容易にすることができる。抽出部27は、励起光の光量の変化に対する蛍光強度の変化の傾きに基づいて病変部Tを抽出するため、励起光の光量に基づかない方法と比較して、正確に病変部Tを抽出することができる。具体的には、抽出部27は、励起光の光量の変化によらない蛍光の蛍光強度の変化を病変部Tの抽出に用いないため、被検体7における病変部Tの良性腫瘍BTや悪性腫瘍MTを正確に抽出することができる。
特に、抽出部27は、励起光の光量と蛍光の蛍光強度との比、つまり、励起光の光量の変化に対する蛍光強度の変化の傾きに基づいて病変部Tを抽出するため、被検体7における病変部Tの判断を容易にすることができる。抽出部27は、励起光の光量の変化に対する蛍光強度の変化の傾きに基づいて病変部Tを抽出するため、励起光の光量に基づかない方法と比較して、正確に病変部Tを抽出することができる。具体的には、抽出部27は、励起光の光量の変化によらない蛍光の蛍光強度の変化を病変部Tの抽出に用いないため、被検体7における病変部Tの良性腫瘍BTや悪性腫瘍MTを正確に抽出することができる。
また、挿入部9の先端部には、コーンミラー17が設けられているため、被検体7と端面20および端面22との距離を一定の所定値に保つことができ、被検体7における病変部Tの判断を容易にすることができる。
コーンミラー17により、端面20および端面22と被検体7、つまり、端面20および端面22と正常部N、病変部Tの良性腫瘍BTおよび病変部Tの悪性腫瘍MTとの距離を一定に保つため、正常部N、病変部Tの良性腫瘍BTおよび病変部Tの悪性腫瘍MTに照射される励起光の減衰や、正常部N、病変部Tの良性腫瘍BTおよび病変部Tの悪性腫瘍MTからそれぞれ発せられる蛍光の減衰は略等しくなる。そのため、抽出部27は、正常部N、病変部Tの良性腫瘍BTおよび病変部Tの悪性腫瘍MTから発せられる蛍光の蛍光強度の変化の差を容易に判別することができる。
コーンミラー17により、端面20および端面22と被検体7、つまり、端面20および端面22と正常部N、病変部Tの良性腫瘍BTおよび病変部Tの悪性腫瘍MTとの距離を一定に保つため、正常部N、病変部Tの良性腫瘍BTおよび病変部Tの悪性腫瘍MTに照射される励起光の減衰や、正常部N、病変部Tの良性腫瘍BTおよび病変部Tの悪性腫瘍MTからそれぞれ発せられる蛍光の減衰は略等しくなる。そのため、抽出部27は、正常部N、病変部Tの良性腫瘍BTおよび病変部Tの悪性腫瘍MTから発せられる蛍光の蛍光強度の変化の差を容易に判別することができる。
また、内視鏡装置1には、抽出部27の出力に基づき画像を生成する画像生成部29と、生成された画像を表示するモニタ15とが設けられているため、病変部Tを表示された画像で確認することができ、被検体7における病変部Tの判断を容易にすることができる。
画像生成部29は、抽出部27の出力に基づき画像を生成するため、病変部Tを確認しやすい画像を生成することができる。モニタ15は、画像生成部29により生成された画像を表示するため、内視鏡装置1の操作者等に病変部Tの形状等を容易に認識させることができ、病変部Tの判断を容易にさせることができる。
画像生成部29は、抽出部27の出力に基づき画像を生成するため、病変部Tを確認しやすい画像を生成することができる。モニタ15は、画像生成部29により生成された画像を表示するため、内視鏡装置1の操作者等に病変部Tの形状等を容易に認識させることができ、病変部Tの判断を容易にさせることができる。
制御部31は、励起光の光量が一定な一定期間と、光量が変化する変化期間とを繰り返す制御を行うため、見やすい画像を表示することができるとともに、病変部Tを抽出することができる。励起光の光量が一定な一定期間があるため、励起光の光量を連続して変化させる方法と比較して、見やすい画像を表示部に表示することができ、病変部Tの判断を行いやすくできる。
モニタ15は励起光の光量が一定のときに画像を表示し、励起光の光量が変化するときには画像を表示しないため、明るさが一定の見やすい画像を表示することができる。モニタ15は励起光の光量が一定のときに画像を表示するため、内視鏡装置1の操作者に対して、明るさが一定に安定した視認しやすい画像を表示することができる。一方、モニタ15は励起光の光量が変化するときには画像を表示しないため、明るさが変化して視認しにくい画像を表示することを防止できる。そのため、上記操作者は、視認しやすい画像に基づいて病変部Tの判断をすることができる。
モニタ15は励起光の光量が一定のときに画像を表示し、励起光の光量が変化するときには画像を表示しないため、明るさが一定の見やすい画像を表示することができる。モニタ15は励起光の光量が一定のときに画像を表示するため、内視鏡装置1の操作者に対して、明るさが一定に安定した視認しやすい画像を表示することができる。一方、モニタ15は励起光の光量が変化するときには画像を表示しないため、明るさが変化して視認しにくい画像を表示することを防止できる。そのため、上記操作者は、視認しやすい画像に基づいて病変部Tの判断をすることができる。
励起光フィルタ23が設けられているため、被検体7に励起光のみを照射することができる。そのため、被検体7から励起光以外の光により蛍光が発生することを防止でき、病変部Tを正確に判別することができる。
蛍光フィルタ25が設けられているため、蛍光検出器11に蛍光のみを入射させることができる。そのため、蛍光検出器11に蛍光以外の光が入射することを防止でき、病変部Tを正確に判別することができる。
蛍光フィルタ25が設けられているため、蛍光検出器11に蛍光のみを入射させることができる。そのため、蛍光検出器11に蛍光以外の光が入射することを防止でき、病変部Tを正確に判別することができる。
本実施形態の内視鏡装置1による観察方法は、励起光の光量を変化させ、蛍光の蛍光強度の最大値および最小値を測定(ステップS3)し、上記蛍光強度の最大値および最小値に基づいて、病変部Tの有無を判断する(ステップS4およびS5)ため、病変部Tの判別を容易にすることができる。照射される励起光の光量の変化に対して、正常部N、病変部Tの良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MTから発せられる蛍光の蛍光強度の変化は異なる。そのため、光量の変化が同一な励起光を照射した場合、正常部Nに係る蛍光の蛍光強度の最大値および最小値と、病変部Tに係る蛍光の蛍光強度の最大値および最小値とは異なる。この蛍光の蛍光強度の最大値および最小値に基づくことで、上述のステップS4およびS5において被検体7に病変部Tが存在するか否かを容易に判定することができる。
蛍光の蛍光強度の最大値および最小値を測定する(ステップS3)前に、被検体7に励起光を照射して、蛍光を発する被検体7のうち蛍光強度の高い高蛍光強度領域を検出(ステップS1)するため、上述のステップS3において、高蛍光強度領域における蛍光の蛍光強度の最大値および最小値を検出することができ、病変部Tを容易に判別することができる。
同一光量の励起光が照射された場合、正常部Nから発せられる蛍光の蛍光強度より、病変部Tから発せられる蛍光の蛍光強度は強い。抽出部27は、正常部Nから発せられる蛍光強度と病変部Tから発せられる蛍光強度との違いから病変部Tの可能性がある部分である高蛍光強度領域を抽出することができる。さらに、病変部Tである可能性が高い高蛍光強度領域において、上述のステップS3からS5を行うことで、高蛍光強度領域における病変部Tの有無の判定を行うことができ、病変部Tの判別を容易にすることができる。
同一光量の励起光が照射された場合、正常部Nから発せられる蛍光の蛍光強度より、病変部Tから発せられる蛍光の蛍光強度は強い。抽出部27は、正常部Nから発せられる蛍光強度と病変部Tから発せられる蛍光強度との違いから病変部Tの可能性がある部分である高蛍光強度領域を抽出することができる。さらに、病変部Tである可能性が高い高蛍光強度領域において、上述のステップS3からS5を行うことで、高蛍光強度領域における病変部Tの有無の判定を行うことができ、病変部Tの判別を容易にすることができる。
なお、上述のように、変化期間Tdにおける励起光の光量を時間の経過とともに減少させる変化を行ってもよいし、時間の経過とともに増加させる変化を行ってもよく、特に限定するものではない。
なお、上述のように、変化期間Tdの間に表示部は画像を表示しなくてもよいし、画像を表示してもよく、特に限定するものではない。変化期間Tdの間に画像を表示する場合、表示部は変化期間Tdの間に画像生成部29が生成する画像データをそのまま表示してもよいし、表示部は変化期間Tdの直前の画像を表示し続けてもよい。さらには、抽出部27における病変部T等の抽出等をバックグラウンドで行い、その後に表示部に画像を表示してもよい。
図7は、図1の光源から出射される励起光の光量の時間変化の他の例を説明する図である。
なお、光源3から出射する励起光の光量の変化パターンを、図5に示すように周期的な変化としてもよいし、図7に示すように、所定のタイミングで励起光の光量を変化させてもよい。所定のタイミングとしては、操作者の指示などを例示することができる。
かかる場合、原則として、制御部31は光源3から一定光量の励起光の光量を出射させている。そして、操作者の指示等の所定のタイミングで、制御部31は光源3から出射する励起光の光量を変化させる。抽出部27は、光量が変化するタイミングで病変部Tの抽出を行う。
このような制御を行うことにより、励起光の光量が一定な一定期間Tcと光量が変化する変化期間Tdとを繰り返す方法と比較して、病変部Tの抽出を行うタイミングの自由度が高く、病変部Tの判断を行いやすくすることができる。
なお、光源3から出射する励起光の光量の変化パターンを、図5に示すように周期的な変化としてもよいし、図7に示すように、所定のタイミングで励起光の光量を変化させてもよい。所定のタイミングとしては、操作者の指示などを例示することができる。
かかる場合、原則として、制御部31は光源3から一定光量の励起光の光量を出射させている。そして、操作者の指示等の所定のタイミングで、制御部31は光源3から出射する励起光の光量を変化させる。抽出部27は、光量が変化するタイミングで病変部Tの抽出を行う。
このような制御を行うことにより、励起光の光量が一定な一定期間Tcと光量が変化する変化期間Tdとを繰り返す方法と比較して、病変部Tの抽出を行うタイミングの自由度が高く、病変部Tの判断を行いやすくすることができる。
図8は、図1の光源から出射される励起光の光量の時間変化の更に他の例を説明する図である。
なお、光源3から出射する励起光の光量の変化パターンを、図5に示すように周期的な変化としてもよいし、図8に示すように、励起光の光量を連続して変化させてもよい。
かかる場合には、制御部31は、光源3から出射する励起光の光量を連続して変化させている。画像生成部29は、所定のタイミングで画像データを生成し、所定のタイミングでモニタ15に画像を表示することができる。
このような制御を行うことにより、励起光の光量が一定な一定期間Tcを設ける方法と比較して、常に病変部Tの抽出を行うことができ、病変部Tの判断を行いやすくすることができる。
なお、光源3から出射する励起光の光量の変化パターンを、図5に示すように周期的な変化としてもよいし、図8に示すように、励起光の光量を連続して変化させてもよい。
かかる場合には、制御部31は、光源3から出射する励起光の光量を連続して変化させている。画像生成部29は、所定のタイミングで画像データを生成し、所定のタイミングでモニタ15に画像を表示することができる。
このような制御を行うことにより、励起光の光量が一定な一定期間Tcを設ける方法と比較して、常に病変部Tの抽出を行うことができ、病変部Tの判断を行いやすくすることができる。
図9は、図1の内視鏡の挿入側端部の他の構成を説明する概略図である。
なお、上述のように、コーンミラー17が備えられた側視式の挿入部9を用いて光源3と被検体7との距離を一定にしてもよいし、図9に示すように、直視式の挿入部9Aの先端にキャップ(距離保持部)17Aを配置して光源3と被検体7との距離を一定に保ってもよく、特に限定されるものではない。
なお、上述のように、コーンミラー17が備えられた側視式の挿入部9を用いて光源3と被検体7との距離を一定にしてもよいし、図9に示すように、直視式の挿入部9Aの先端にキャップ(距離保持部)17Aを配置して光源3と被検体7との距離を一定に保ってもよく、特に限定されるものではない。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡装置について図10から図12を参照して説明する。
本実施形態の内視鏡装置の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、光源の構成等および観察方法が異なっている。よって、本実施形態においては、図10から図12を用いて光源等の構成および観察方法周辺のみを説明し、挿入部等の説明を省略する。
図10は、本実施形態に係る内視鏡装置の概略構成を説明する模式図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
内視鏡装置(病変抽出装置)101は、図10に示すように、励起光を出射する光源103と、蛍光を透過するとともに白色光を反射するハーフミラー5と、被検体7内に挿入される挿入部9と、蛍光を測定する蛍光検出器11と、白色光を検出する白色光検出器11Aと、病変部Tの抽出等を行うPC113と、白色光による画像と病変部Tが抽出された画像とを合成する画像合成部29Aと、合成された画像を表示するモニタ15と、を備えている。
次に、本発明の第2の実施形態に係る内視鏡装置について図10から図12を参照して説明する。
本実施形態の内視鏡装置の基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは、光源の構成等および観察方法が異なっている。よって、本実施形態においては、図10から図12を用いて光源等の構成および観察方法周辺のみを説明し、挿入部等の説明を省略する。
図10は、本実施形態に係る内視鏡装置の概略構成を説明する模式図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略する。
内視鏡装置(病変抽出装置)101は、図10に示すように、励起光を出射する光源103と、蛍光を透過するとともに白色光を反射するハーフミラー5と、被検体7内に挿入される挿入部9と、蛍光を測定する蛍光検出器11と、白色光を検出する白色光検出器11Aと、病変部Tの抽出等を行うPC113と、白色光による画像と病変部Tが抽出された画像とを合成する画像合成部29Aと、合成された画像を表示するモニタ15と、を備えている。
光源103は、被検体7に照射される励起光を出射するものである。光源103は、波長がλA(一の波長)の励起光を出射する励起光源103Aと、波長がλB(他の波長)の励起光を出射する励起光源103Bと、励起光源103Aから出射した励起光を反射する反射部104Aと、励起光源103Bから出射した励起光を反射する反射部104Bとを備えている。励起光源103A,103BにはPC113の制御部131からの制御信号が入力され、制御信号に基づいて、励起光源103A,103Bは出射する励起光の光量を変化させる。反射部104A,104Bには、制御部131からの制御信号が入力され、励起光の反射が制御される。反射部104A,104Bは、それぞれ励起光源103A,103Bから出射された励起光を挿入部9に向けて反射するものである。
PC113は、蛍光検出器11の出力に基づいて病変部Tの抽出を行うとともに、光源103の制御を行うものである。PC113は、病変部Tの抽出を行う抽出部127と、画像を生成する画像生成部29と、光源103から出射する励起光の波長および光量を変化させる制御を行う制御部131とを備えている。抽出部127は、蛍光検出器11の出力および制御部31からの励起光の光量に関する情報に基づいて病変部Tの抽出を行うものである。制御部131は、光源3から出射される励起光の波長および光量を制御するものである。
次に、上記の構成からなる内視鏡装置101による観察方法(蛍光判定方法)の概要について説明する。
最初に、図10に示すように、被検体7に励起光により蛍光を発する薬剤を投与する。この薬剤は被検体7の例えば腫瘍などの病変部Tで強い蛍光を発する性質を有する物である。薬剤を被検体7に投与して、薬剤が被検体内に十分に行き渡るのに必要な時間が経過した後に内視鏡装置101による観察を行う。
最初に、図10に示すように、被検体7に励起光により蛍光を発する薬剤を投与する。この薬剤は被検体7の例えば腫瘍などの病変部Tで強い蛍光を発する性質を有する物である。薬剤を被検体7に投与して、薬剤が被検体内に十分に行き渡るのに必要な時間が経過した後に内視鏡装置101による観察を行う。
内視鏡装置101の挿入部9の先端部を被検体7の観察領域に配置させた状態で、制御部131は光源103から励起光を出射させる。光源103から出射した励起光は、挿入部9から被検体7に照射される。
励起光が照射された被検体7からは、投与された薬剤から蛍光が発せられる。被検体7から発せられる蛍光の蛍光強度は、第1の実施形態と同様に、正常部Nに係る蛍光強度が最も弱く、病変部Tの良性腫瘍BTに係る蛍光強度、病変部Tの悪性腫瘍MTに係る蛍光強度の順に強くなる。
励起光が照射された被検体7からは、投与された薬剤から蛍光が発せられる。被検体7から発せられる蛍光の蛍光強度は、第1の実施形態と同様に、正常部Nに係る蛍光強度が最も弱く、病変部Tの良性腫瘍BTに係る蛍光強度、病変部Tの悪性腫瘍MTに係る蛍光強度の順に強くなる。
被検体7から発せられた蛍光および被検体7から反射された白色光は、挿入部9を介してハーフミラー5に導かれる。ハーフミラー5に入射した蛍光および白色光のうち蛍光は、ハーフミラー5を透過して、蛍光検出器11に入射する。蛍光検出器11は、第1の実施形態と同様に、入射した蛍光の蛍光強度に基づいて電気信号を出力する。一方、白色光は、ハーフミラー5により白色光検出器11Aに向かって反射され、白色光検出器11Aに入射する。白色光検出器11Aは、第1の実施形態と同様に、入射した白色光の光量に基づいて電気信号を出力する。
抽出部127は、入力された電気信号および制御部31から入力された励起光の光量に係る信号に基づいて、病変部T(良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MT)を抽出する。画像生成部29は、第1の実施形態と同様に、抽出部127の出力に基づいて良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MTをそれぞれ他の部分と異なる色で表示する画像データを生成する。
抽出部127は、入力された電気信号および制御部31から入力された励起光の光量に係る信号に基づいて、病変部T(良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MT)を抽出する。画像生成部29は、第1の実施形態と同様に、抽出部127の出力に基づいて良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MTをそれぞれ他の部分と異なる色で表示する画像データを生成する。
つぎに、本実施形態の特徴である良性腫瘍BTおよび悪性腫瘍MTである病変部Tの抽出方法について説明する。
図11は、図10の内視鏡装置101における病変部Tの抽出方法を説明するフローチャートである。
まず、図11に示すように、2つの異なる波長の励起光の光量と、各励起光により被検体7から発せられた蛍光の蛍光強度とに基づく方程式が求められる(算出準備ステップ)(ステップS11)。図10に示すように、制御部131は、光源103に制御信号を出力して、例えば、励起光源103Aから一の光量PA0の励起光を出射させる。励起光が被検体7に照射されると、被検体7の正常部Nおよび病変部T(蛍光発生領域)から蛍光(一の蛍光)が発せられる。蛍光検出器11の光入射面上には、蛍光による被検体7の像が結像され蛍光強度PA1に基づいた電気信号が蛍光検出器11から抽出部127に入力される(第1測定ステップ)。
次に、制御部131は、励起光源103Bから一の光量PB0の励起光を出射させる。蛍光検出器11は、励起光により発せられた蛍光(他の蛍光)の蛍光強度PB1に基づく電気信号を出力し、電気信号は抽出部127に入力される(第2測定ステップ)。
さらに、制御部131は、励起光源103Bから他の光量PC0の励起光を出射させる。蛍光検出器11は、励起光により発せられた蛍光(他の蛍光)の蛍光強度PC1に基づく電気信号を出力し、電気信号は抽出部127に入力される(第3測定ステップ)。
抽出部127は、励起光源103Aから出射された励起光の光量PA0と、入力された電気信号に係る蛍光強度PA1とに基づく方程式を求め、励起光源103Bから出射された励起光の光量PB0と、入力された電気信号に係る蛍光強度PB1とに基づく方程式を求め、励起光源103Bから出射された励起光の光量PC0と、入力された電気信号に係る蛍光強度PC1とに基づく方程式を求める(関係式ステップ)。
ここで、制御部131は、励起光源103Aから出射される励起光の光量PA0と、励起光源103Bから出射される励起光の光量PB0とが等しくなるように励起光源103Aおよび励起光源103Bを制御している。また、制御部131は、被検体7から発せられる蛍光の蛍光強度PC1が蛍光強度PA1と等しくなるように、励起光源103Bから出射される励起光の光量PC0を制御している。
図11は、図10の内視鏡装置101における病変部Tの抽出方法を説明するフローチャートである。
まず、図11に示すように、2つの異なる波長の励起光の光量と、各励起光により被検体7から発せられた蛍光の蛍光強度とに基づく方程式が求められる(算出準備ステップ)(ステップS11)。図10に示すように、制御部131は、光源103に制御信号を出力して、例えば、励起光源103Aから一の光量PA0の励起光を出射させる。励起光が被検体7に照射されると、被検体7の正常部Nおよび病変部T(蛍光発生領域)から蛍光(一の蛍光)が発せられる。蛍光検出器11の光入射面上には、蛍光による被検体7の像が結像され蛍光強度PA1に基づいた電気信号が蛍光検出器11から抽出部127に入力される(第1測定ステップ)。
次に、制御部131は、励起光源103Bから一の光量PB0の励起光を出射させる。蛍光検出器11は、励起光により発せられた蛍光(他の蛍光)の蛍光強度PB1に基づく電気信号を出力し、電気信号は抽出部127に入力される(第2測定ステップ)。
さらに、制御部131は、励起光源103Bから他の光量PC0の励起光を出射させる。蛍光検出器11は、励起光により発せられた蛍光(他の蛍光)の蛍光強度PC1に基づく電気信号を出力し、電気信号は抽出部127に入力される(第3測定ステップ)。
抽出部127は、励起光源103Aから出射された励起光の光量PA0と、入力された電気信号に係る蛍光強度PA1とに基づく方程式を求め、励起光源103Bから出射された励起光の光量PB0と、入力された電気信号に係る蛍光強度PB1とに基づく方程式を求め、励起光源103Bから出射された励起光の光量PC0と、入力された電気信号に係る蛍光強度PC1とに基づく方程式を求める(関係式ステップ)。
ここで、制御部131は、励起光源103Aから出射される励起光の光量PA0と、励起光源103Bから出射される励起光の光量PB0とが等しくなるように励起光源103Aおよび励起光源103Bを制御している。また、制御部131は、被検体7から発せられる蛍光の蛍光強度PC1が蛍光強度PA1と等しくなるように、励起光源103Bから出射される励起光の光量PC0を制御している。
図12は、抽出部127において求められる方程式のパラメータを説明する被検体7の模式図である。
具体的には、抽出部127は、下記の式(3)と式(4)と式(5)とを求めている。
ここで、aは、図12に示すように、被検体7の表面から病変部Tの上面までの深さである。bは被検体7の表面から病変部Tの下面までの深さである。μA0は、励起光源103Aから出射された励起光が、病変部Tに到達するまでに被検体7に吸収される割合を示す減衰係数である。μA1は、励起光源103Aから出射された励起光により病変部Tから発せられた蛍光が、被検体7の表面から出射するまでに吸収される割合を示す減衰係数である。μB0は、励起光源103Bから出射された励起光が、病変部Tに到達するまでに被検体7に吸収される割合を示す減衰係数である。μB1は、励起光源103Bから出射された励起光により病変部Tから発せられた蛍光が、被検体7の表面から出射するまでに吸収される割合を示す減衰係数である。Cは、単位体積あたりの病変部Tから発せられる蛍光の蛍光強度(蛍光濃度)である。
具体的には、抽出部127は、下記の式(3)と式(4)と式(5)とを求めている。
抽出部127において方程式が求められると、図11に示すように、抽出部127において各方程式を連立して、病変部Tのサイズ(厚さ)が算出される(ステップS12)。抽出部127は、上述のように、PA0=PB0の条件の下、式(3)と式(4)とから求められる方程式と、PA1=PC1の条件の下、式(3)と式(5)とから求められる方程式とからなる連立方程式を深さa,bについて解く(算出ステップ)。求められた深さaと深さbとの差が病変部Tの厚さとなる。
病変部Tの厚さが求められると、図11に示すように、抽出部127は、病変部Tの厚さに基づいて、病変部Tの特徴を判定する(ステップS13)。一般的に、病変部Tの厚さは、病変部Tが良性腫瘍BTか悪性腫瘍MTかにより異なる。つまり、病変部Tの厚さが厚いと悪性腫瘍MTであり、薄いと良性腫瘍BTである。抽出部127は、求められた病変部Tの厚さが所定値よりも厚い場合には、病変部Tが悪性腫瘍MTと判断し、薄い場合には病変部Tが良性腫瘍BTと判断する(判定ステップ)。
判定が行われると、図11に示すように、色分け表示が行われる(ステップS14)。図1に示すように、抽出部127は、病変部Tの判定結果を画像生成部29に出力する。画像生成部29は、判定結果に基づいて、病変部Tを色分けした被検体7の画像データを生成する。色分けは、正常部Nと良性腫瘍BTと悪性腫瘍MTとを区別して行われる。画像生成部29により生成された画像データは、モニタ15に出力されて、モニタ15に表示される。
上記の構成によれば、励起光を出射する光源103と、励起光の波長および光量を制御する制御部131と、各励起光に対する蛍光の蛍光強度を測定する蛍光検出器11と、励起光の光量と蛍光の蛍光強度とに基づいて病変部Tを抽出する抽出部127とが設けられているため、被検体7における病変部Tの判断を容易にすることができる。
光源103は制御部131に制御されることにより、励起光の波長および光量を変化させることができる。蛍光検出器11は、波長および光量が異なる励起光により発せられた蛍光の蛍光強度をそれぞれ測定することができる。抽出部127は、励起光の光量と蛍光の蛍光強度とに基づいて、被検体7の正常部Nの中から病変部Tを抽出することができる。
同一光量の励起光が照射された場合、正常部Nから発せられる蛍光の蛍光強度より、病変部Tから発せられる蛍光の蛍光強度は強い。抽出部127は、正常部Nから発せられる蛍光強度と病変部Tから発せられる蛍光強度との違いから病変部Tの可能性がある部分を抽出することができる。
また、蛍光検出器11により測定される蛍光の蛍光強度は、蛍光を発する病変部Tの厚さ、被検体7における病変部Tが存在する深さ、被検体7による励起光の減衰率や蛍光の減衰率に依存する。抽出部127は、病変部Tについて、複数の励起光の光量と蛍光の蛍光強度との関係を求め、求められた複数の関係に基づいて、病変部Tの厚さを算出することができる。
一般的に、病変部Tの可能性がある部分について、その部分の厚さを正常部Nか病変部Tか判断する基準として用いることができる。つまり、その部分の厚さが所定値より厚いと病変部Tと判断し、薄いと正常部Nと判断することができる。抽出部127は、算出した病変部Tの可能性がある部分の厚さに基づいて、病変部Tを抽出することができる。さらに、病変部Tの厚さに基づいて、病変部Tが良性腫瘍BTであるか悪性腫瘍MTであるかを判断することができる。
光源103は制御部131に制御されることにより、励起光の波長および光量を変化させることができる。蛍光検出器11は、波長および光量が異なる励起光により発せられた蛍光の蛍光強度をそれぞれ測定することができる。抽出部127は、励起光の光量と蛍光の蛍光強度とに基づいて、被検体7の正常部Nの中から病変部Tを抽出することができる。
同一光量の励起光が照射された場合、正常部Nから発せられる蛍光の蛍光強度より、病変部Tから発せられる蛍光の蛍光強度は強い。抽出部127は、正常部Nから発せられる蛍光強度と病変部Tから発せられる蛍光強度との違いから病変部Tの可能性がある部分を抽出することができる。
また、蛍光検出器11により測定される蛍光の蛍光強度は、蛍光を発する病変部Tの厚さ、被検体7における病変部Tが存在する深さ、被検体7による励起光の減衰率や蛍光の減衰率に依存する。抽出部127は、病変部Tについて、複数の励起光の光量と蛍光の蛍光強度との関係を求め、求められた複数の関係に基づいて、病変部Tの厚さを算出することができる。
一般的に、病変部Tの可能性がある部分について、その部分の厚さを正常部Nか病変部Tか判断する基準として用いることができる。つまり、その部分の厚さが所定値より厚いと病変部Tと判断し、薄いと正常部Nと判断することができる。抽出部127は、算出した病変部Tの可能性がある部分の厚さに基づいて、病変部Tを抽出することができる。さらに、病変部Tの厚さに基づいて、病変部Tが良性腫瘍BTであるか悪性腫瘍MTであるかを判断することができる。
抽出部127の出力に基づき画像を生成する画像生成部29と、生成された画像を表示するモニタ15とが設けられているため、病変部Tを表示された画像で確認することができ、被検体7における病変部Tの判断を容易にすることができる。
画像生成部29は、抽出部127の出力に基づき画像を生成するため、病変部Tを確認しやすい画像を生成することができる。モニタ15は、画像生成部29により生成された画像を表示するため、内視鏡装置101の操作者等に病変部Tの形状等を容易に認識させることができ、病変部Tの判断を容易にさせることができる。
画像生成部29は、抽出部127の出力に基づき画像を生成するため、病変部Tを確認しやすい画像を生成することができる。モニタ15は、画像生成部29により生成された画像を表示するため、内視鏡装置101の操作者等に病変部Tの形状等を容易に認識させることができ、病変部Tの判断を容易にさせることができる。
本実施形態の内視鏡装置101における観察方法は、病変部T等から発せられた蛍光の蛍光強度と励起光の光量との関係を表す方程式を求めるステップS11と、病変部T等の厚さを算出するステップS12と、算出された病変部T等の厚さに基づいて、病変部T等の特性を判定するステップS13とを具備するため、病変部Tを容易に判別することができる。
ステップS11において、異なる波長および異なる光量の励起光に対する病変部T等から発せられた蛍光の蛍光強度を測定し、これらの励起光の光量と蛍光の蛍光強度とに基づく方程式が求められる。ステップS12において、求められた複数の方程式を連立することにより病変部T等の厚さを算出することができる。ステップS13において、算出された病変部T等の厚さに基づいて、病変部T等の判定することができる。さらに、病変部Tが良性腫瘍BTであるか悪性腫瘍MTであるかを判定することができる。
ステップS11において、異なる波長および異なる光量の励起光に対する病変部T等から発せられた蛍光の蛍光強度を測定し、これらの励起光の光量と蛍光の蛍光強度とに基づく方程式が求められる。ステップS12において、求められた複数の方程式を連立することにより病変部T等の厚さを算出することができる。ステップS13において、算出された病変部T等の厚さに基づいて、病変部T等の判定することができる。さらに、病変部Tが良性腫瘍BTであるか悪性腫瘍MTであるかを判定することができる。
ステップS11は、それぞれ波長および光量が異なる励起光に対する蛍光の蛍光強度を測定し、励起光の光量と蛍光の蛍光強度との関係を表す複数の方程式を求めているため、容易に複数の方程式を求めることができる。
励起光の光量PA0と蛍光の蛍光強度PA1とに基づく方程式(式(3))と励起光の光量PB0と蛍光の蛍光強度PB1とに基づく方程式(式(4))とは、励起光の光量が同一であり、励起光の光量PA0と蛍光の蛍光強度PA1とに基づく方程式(式(3))と励起光の光量PC0と蛍光の蛍光強度PC1とに基づく方程式(式(5))とは蛍光の蛍光強度が同一である。そのため、式(3)と式(4)とから求められる方程式と、(3)式と(5)式とから求められる方程式と、を連立して解くことにより病変部Tの厚さを算出することができる。
励起光の光量PA0と蛍光の蛍光強度PA1とに基づく方程式(式(3))と励起光の光量PB0と蛍光の蛍光強度PB1とに基づく方程式(式(4))とは、励起光の光量が同一であり、励起光の光量PA0と蛍光の蛍光強度PA1とに基づく方程式(式(3))と励起光の光量PC0と蛍光の蛍光強度PC1とに基づく方程式(式(5))とは蛍光の蛍光強度が同一である。そのため、式(3)と式(4)とから求められる方程式と、(3)式と(5)式とから求められる方程式と、を連立して解くことにより病変部Tの厚さを算出することができる。
1,101 内視鏡装置(病変抽出装置)
3,103 光源
7 被検体
11 測定器(測定部)
15 モニタ(表示部)
17 コーンミラー(距離保持部)
17A キャップ(距離保持部)
20,22 端面(照射受光部)
27,127 抽出部
29 画像生成部
31,131 制御部
3,103 光源
7 被検体
11 測定器(測定部)
15 モニタ(表示部)
17 コーンミラー(距離保持部)
17A キャップ(距離保持部)
20,22 端面(照射受光部)
27,127 抽出部
29 画像生成部
31,131 制御部
Claims (15)
- 被検体に向けて励起光を出射する光源と、
前記励起光の光量を変化させる制御部と、
前記励起光を前記被検体に照射して前記被検体から発せられた蛍光を受光する照射受光部と、
前記被検体と前記照射受光部との距離を所定値に保つ距離保持部と、
前記照射受光部において受光された蛍光の蛍光強度を測定する測定部と、
前記励起光の光量変化に伴う前記蛍光強度の変化の測定値と、前記制御部から取得した前記蛍光の光量変化の情報と、の対応関係に基づいて、前記被検体の病変部を抽出する抽出部と、
を備える病変抽出装置。 - 前記抽出部は、前記励起光の光量変化と前記蛍光の蛍光強度の変化との比に基づいて病変部を抽出する請求項1記載の病変抽出装置。
- 前記抽出部の出力に基づき画像を生成する画像生成部と、
該画像生成部において生成された画像を表示する表示部と、
をさらに備える請求項1および2に記載の病変抽出装置。 - 前記表示部は、前記励起光の光量が一定のときに前記画像を表示し、前記励起光の光量が変化するときには前記画像を表示しない請求項3に記載の病変抽出装置。
- 前記制御部は、前記励起光の光量を一定とする一定期間と、前記励起光の光量を変化させる変化期間とを繰り返す制御を行う請求項1から4のいずれかに記載の病変抽出装置。
- 前記制御部は、前記励起光の光量を一定とし、所定のタイミングで前記励起光の光量を変化させる制御を行う請求項1から4のいずれかに記載の病変抽出装置。
- 前記制御部は、前記励起光の光量を連続して変化させる制御を行い、
前記画像生成部は所定のタイミングで前記画像を生成し、前記表示部は前記画像を表示する請求項3に記載の病変抽出装置。 - 被検体に向けて励起光を出射する光源と、
前記励起光の波長および光量を変化させる制御を行う制御部と、
前記被検体から発せられた蛍光の蛍光強度を測定する測定部と、
前記励起光の光量変化に伴う前記蛍光強度の変化の測定値と、前記制御部から取得した前記励起光の光量変化の情報と、の対応関係に基づいて、前記被検体の病変部を抽出する抽出部と、
を備える病変抽出装置。 - 前記励起光を前記被検体に照射して前記被検体から発せられた蛍光を受光する照射受光部と、
前記被検体と前記照射受光部との距離を所定値に保つ距離保持部が設けられている請求項8記載の病変抽出装置。 - 前記光源から出射された前記励起光のみを、前記被検体に向けて透過する励起光フィルタと、
前記被検体から発せられた前記蛍光のみを、前記検出部に向けて透過する蛍光フィルタと、
が設けられた請求項1から9のいずれかに記載の病変抽出装置。 - 被検体に向けて出射された前記励起光の光量を変化させる光量変化ステップと、
前記被検体と、前記励起光を前記被検体に照射して前記被検体から発せられた蛍光を受光する照射受光部との距離を所定値に保つ距離保持ステップと、
前記照射受光部において前記励起光を前記被検体に照射して前記被検体から発せられた蛍光を受光する照射受光ステップと、
受光した蛍光の蛍光強度を測定する蛍光強度測定ステップと、
前記励起光の光量変化に伴う前記蛍光強度の変化と前記光量変化ステップにおいて変化させた前記励起光の光量変化との対応関係に基づいて、前記被検体の病変部を抽出する抽出ステップと、
を備える病変抽出方法。 - 前記蛍光強度測定ステップにおいて、前記蛍光強度の最大値および最小値を測定し、
前記抽出ステップにおいて、前記励起光の光量変化に伴う前記蛍光強度の最大値と最小値および前記励起光の光量の最大値と最小値との関係に基づいて、前記被検体の病変部を抽出する請求項11記載の病変抽出方法。 - 前記蛍光強度変化ステップの前に、前記被検体から発せられる蛍光のうち、蛍光強度が高い高蛍光強度領域を検出する検出ステップを備え、
前記蛍光強度測定ステップにおいて、前記高蛍光強度領域における前記蛍光強度の最大値および最小値を測定する請求項11に記載の病変抽出方法。 - 被検体に向けて出射された励起光の波長および光量を変化させ、前記励起光を前記被検体に照射して前記被検体から発せられた蛍光を受光し、受光した蛍光の蛍光強度を測定して複数の前記励起光の光量および前記蛍光強度との関係式を求める算出準備ステップと、
前記励起光の光量および前記蛍光強度との関係式に基づいて、前記蛍光発生領域の厚さを算出する算出ステップと、
算出された蛍光発生領域の厚さに基づいて、前記蛍光発生領域が病変部か否かを判定する判定ステップと、
を備える病変抽出方法。 - 前記算出準備ステップは、
前記被検体に一の波長の励起光を一の光量で照射し、前記一の波長の励起光により前記被検体から発せられた一の蛍光の蛍光強度を測定する第1測定ステップと、
前記被検体に他の波長の励起光を前記一の光量で照射し、前記他の波長の励起光により前記被検体から発せられた他の蛍光の蛍光強度を測定する第2測定ステップと、
前記被検体に他の波長の励起光を他の光量で照射し、前記他の波長の励起光により前記被検体から発せられた他の蛍光の蛍光強度を測定する第3測定ステップと、
前記第1測定ステップにおける前記励起光の光量と前記蛍光の蛍光量との関係式と、前記第2測定ステップにおける前記励起光の光量と前記蛍光の蛍光量との関係式と、前記第3測定ステップにおける前記励起光の光量と前記蛍光の蛍光量との関係式とを求める関係式ステップとを具備し、
前記第3測定ステップにおける前記他の光量が、前記第1測定ステップに係る前記一の蛍光の蛍光強度と前記第3測定ステップに係る前記他の蛍光の蛍光強度とが略等しくなる光量である請求項14に記載の病変抽出方法。
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