JP2007311165A - 燃料電池の改質器 - Google Patents
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Abstract
【課題】容器を被覆する断熱材の厚さを増加させることなく、容器からの放熱量を低減させ、よって改質器の熱効率や反応効率を向上させるようにした燃料電池の改質器を提供する。
【解決手段】燃料と水蒸気を改質触媒84で反応させて燃料電池に供給されるべき改質ガスを生成する改質部76と、改質触媒を加熱する加熱部80と、改質部および加熱部を収容する容器82とを備えた燃料電池の改質器56において、容器の内面82cに金属材からなる被覆層126を形成し、よって容器の輻射率εを低下させる。
【選択図】図2
【解決手段】燃料と水蒸気を改質触媒84で反応させて燃料電池に供給されるべき改質ガスを生成する改質部76と、改質触媒を加熱する加熱部80と、改質部および加熱部を収容する容器82とを備えた燃料電池の改質器56において、容器の内面82cに金属材からなる被覆層126を形成し、よって容器の輻射率εを低下させる。
【選択図】図2
Description
この発明は、燃料電池の改質器に関する。
従来より、燃料(例えば、メタンを主成分とする都市ガスなど)と水蒸気を改質触媒で反応させて燃料電池に供給されるべき改質ガスを生成する改質部と、改質触媒を加熱する加熱部と、改質部と加熱部を収容する容器とを備えると共に、容器の外周を断熱材で被覆し、容器からの放熱量を低減するようにした燃料電池の改質器が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−178004号公報(段落0006,0016、図1など)
特許文献1に記載される如く構成して容器からの放熱量を低減させることは、改質器の熱効率や反応効率の向上に繋がる。そのため、容器からの放熱量をより一層低減させて断熱効果を向上させることが望ましい。そこで、前記した断熱材の厚さを増加させて放熱量を低減させることが考えられるが、改質器のレイアウト上、困難な場合が多い。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、容器を被覆する断熱材の厚さを増加させることなく、容器からの放熱量を低減させ、よって改質器の熱効率や反応効率を向上させるようにした燃料電池の改質器を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、燃料と水蒸気を改質触媒で反応させて燃料電池に供給されるべき改質ガスを生成する改質部と、前記改質触媒を加熱する加熱部と、前記改質部および加熱部を収容する容器とを備えた燃料電池の改質器において、前記容器の内面に金属材からなる被覆層を形成し、よって前記容器の輻射率を低下させるように構成した。
請求項2にあっては、前記金属材が、耐熱性および耐食性を有する素材からなるように構成した。
請求項3にあっては、前記金属材が、金、銀および白金の少なくともいずれかからなるように構成した。
請求項1に係る燃料電池の改質器にあっては、改質ガスを生成する改質部と改質触媒を加熱する加熱部とを収容する容器の内面に、金属材からなる被覆層を形成し、よって容器の輻射率(放射率)を低下させる、逆にいえば、反射率を増大させ、加熱部などから容器に伝達される熱を反射して放熱を防ぐように構成したので、容器からの放熱量を低減でき、改質器の熱効率や反応効率を向上させることができる。また、断熱材の厚さを増加させて放熱量の低減を図る場合に比して容易に(簡単な工程で)、かつ容器の外形を大きくすることなく、高い断熱効果を得ることができる。
請求項2に係る燃料電池の改質器にあっては、金属材が、耐熱性および耐食性を有する素材からなるように構成したので、上記した効果に加え、容器の内面に、比較的高温となった加熱部などから熱が伝達される場合であっても、金属材からなる被覆層は溶融や腐食(酸化など)され難い。
請求項3に係る燃料電池の改質器にあっては、金属材が、金、銀および白金の少なくともいずれかからなるように構成したので、上記した効果に加え、容器の内面に、比較的高温となった加熱部などから熱が伝達される場合であっても、金属材からなる被覆層はより一層溶融や腐食(酸化など)され難い。
以下、添付図面に即してこの発明に係る燃料電池の改質器の最良の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係る燃料電池の改質器を説明するための概略図である。
図1において、符号10は燃料電池(スタック)を示す。燃料電池10は、電解質膜(固体高分子膜)と、それを挟持するカソード極(空気極)とアノード極(燃料極)と、各電極の外側に配置されるセパレータとから構成される単電池を複数個積層して形成された、公知の固体高分子型燃料電池である。
燃料電池10には、カソード極にカソードガス(反応空気)を供給するカソードガス供給系12と、アノード極にアノードガス(改質ガス)を供給するアノードガス供給系14とが接続される。
カソードガス供給系12は、大気(空気)の粉塵を除去するエアクリーナ16と、エアクリーナ16を通過した空気をカソードガスとして燃料電池10に圧送するカソードガスポンプ20と、カソードガスポンプ20を燃料電池10のカソード極の入口(図示せず)に接続するカソードガス流路22とを備える。
アノードガス供給系14は、改質などに使用される燃料(例えば、脱硫された都市ガス。以下「改質用燃料」という)と水蒸気などから、燃料電池10のアノード極に供給されるべき水素を含有した改質ガスを生成する改質装置24と、改質装置24を燃料電池10のアノード極の入口(図示せず)に接続するアノードガス流路26とを備える。この改質装置24については、後に詳説する。
燃料電池10は、燃料電池10で発生した電力を出力する出力端子28を備えると共に、出力端子28には電力制御系30が接続される。電力制御系30は、マイクロコンピュータなどからなる電子制御ユニット(Electronic Control Unit。以下「ECU」という)32、直流電流を所定の周波数の交流電流に変換するインバータ34などを備える。尚、ECU32は、カソードガスポンプ20やインバータ34、後述する燃焼バーナの点火電極などの補機類の動作を制御する。
また、燃料電池10には、燃料電池10から排出されたカソードガス(以下「カソードオフガス」という)を排気する排気系36と、燃料電池10で使用されなかったアノードガス(未反応ガス。以下「アノードオフガス」という)などを燃料電池10や改質装置24に還流させる還流系40が接続される。
還流系40は、燃料電池10のアノードオフガスを排出するアノードオフガス排出口(図示せず)と前記したアノードガス流路26とを接続する第1のアノードオフガス流路42と、第1のアノードオフガス流路42から分岐され、第1のアノードオフガス流路42と後述する改質装置24の改質器とを接続する第2のアノードオフガス流路44とを備える。さらに、還流系40は、アノードガス流路26から分岐され、アノードガス流路26と第2のアノードオフガス流路44とを接続するアノードガス還流路46を備える。
尚、燃料電池10には、上記した各構成要素の他に、燃料電池10を冷却する冷却系やカソードガスを加湿する加湿器なども接続されるが、それらは本願の要旨と直接の関係を有しないので、いずれも図示および説明を省略する。
次いで、燃料電池10の動作について説明する。
燃料電池10のカソード極に供給されたカソードガスは、アノード極に供給されたアノードガスと電気化学反応を生じる。電気化学反応によって燃料電池10が発生した電力(直流電流)は、出力端子28から取り出され、その一部がECU32やカソードガスポンプ20などの補機類の電源として使用されると共に、残部がインバータ34を介して電気負荷(交流電源機器)50に供給される。
燃料電池10から排出されたカソードオフガスは、排気系36を介して大気中に排出される。また、燃料電池10で使用されずに排出されたアノードオフガスは、第1のアノードオフガス流路42を介してアノードガス流路26に還流され、再度燃料電池10に供給される。アノードオフガスはさらに、第1および第2のアノードオフガス流路42,44を介して改質装置24の燃焼バーナ(後述)に供給される。尚、改質装置24において生成されたアノードガスの一部も、アノードガス流路26、アノードガス還流路46および第2のアノードオフガス流路44を介して改質装置24の燃焼バーナに供給される。
次いで、燃料電池10の改質装置24について詳説する。
改質装置24は、都市ガスの付臭剤(有機硫黄化合物など)を除去する脱硫器54と、脱硫器54を通過した都市ガス(改質用燃料)が流入させられる改質器56と、脱硫器54を改質器56に接続する改質用燃料流路60と、改質に使用される水(以下「改質用水」という)を改質器56に圧送する送水ポンプ62と、送水ポンプ62を改質器56に接続する改質用水流路64とを備える。
改質装置24はさらに、大気の粉塵を除去するエアクリーナ66と、エアクリーナ66を通過した空気を加熱用燃料を燃焼させるための空気(以下「燃焼空気」という)として改質器56に圧送する燃焼空気ポンプ70と、燃焼空気ポンプ70を改質器56に接続する燃焼空気流路72と、改質器56で発生する燃焼排ガスを大気中に排出する燃焼排ガス流路74とを備える。
図2は、改質器56の断面を示す説明断面図である。
図示の如く、改質器56は、改質用燃料と改質用水を改質触媒で反応させて燃料電池10に供給されるべき改質ガスを生成する改質部76と、改質部76の改質触媒などを加熱する加熱部80と、改質部76および加熱部80を収容する容器(ケース)82とを備える。
改質部76は、改質触媒84が充填される改質管86と、改質管86に接続される改質ガス管90と、改質ガス管90の途中に介挿されると共に、改質ガスに残存する一酸化炭素(CO)を除去するCO除去部92とを備える。尚、改質部76の改質管86には、前記した改質用燃料流路60が改質用燃料管94(後述)などを介して接続されると共に、改質用水流路64も改質用水管96(後述)などを介して接続される。また、改質ガス管90にはアノードガス流路26が接続される。
加熱部80は、容器82の上蓋82aに配置される燃焼バーナ100と、燃焼バーナ100の紙面において下方に接続される燃焼室102と、燃焼室102における燃焼バーナ100の燃焼によって発生した燃焼排ガスを排出する燃焼排ガス管104とを備える。
燃焼バーナ100は、前記した第2のアノードオフガス流路44に接続され、燃料電池10から排出されたアノードオフガスや改質装置24において生成されたアノードガスの一部、別言すれば、改質ガスを加熱用燃料として導入する加熱用燃料導入管110と、燃焼空気流路72および改質用燃料流路60に接続され、燃焼空気および改質用燃料を加熱用燃料として導入する燃焼空気・改質用燃料導入管112と、加熱用燃料と燃焼空気を混合させる燃焼管114と、燃焼管114の下端付近に配置され、点火されるとき加熱用燃料を燃焼させる点火電極116とを備える。
燃焼室102は、その上部102aが容器82の上蓋82a付近である一方、下部102bが容器82の下端82b付近となるようにして配置される。燃焼室102は、下部102bにおいて燃焼排ガス管104と連通される。燃焼排ガス管104は、燃焼室102の外壁102cに沿うようにして上方に延設された後、容器82の上蓋82a付近で屈曲し、その後燃焼排ガス流路74に接続される。
上記した改質用水管96は、燃焼室102と燃焼排ガス管104などを取り囲むようにして配置されたリング状のCO除去部92の外周92aを、複数回(4回)周回するようにして配置され、その後燃焼排ガス管104の内部104aに配置される。燃焼排ガス管104の内部104aに配置された改質用水管96は、燃焼室102の外壁102cに接触させられつつ、その周りを複数回(4回)周回するようにして配置される。
改質用水管96には、改質用燃料管94が接続部120を介して接続される。以下、改質用水管96の改質用水の流れにおいて接続部120より下流側の改質用水管96を「改質用燃料・水管」と呼び、符号122で示す。改質用燃料・水管122はさらに、燃焼室102の外壁102cを複数回(4回)周回するように配置された後、改質管86に接続される。
改質管86は、燃焼排ガス管104に接触させられつつ下方に向けて延設されると共に、その下端86aにおいて改質ガス管90と連通される。改質ガス管90は、改質管86の外壁86bに沿うようにして上方に延設された後、容器82の上蓋82a付近で屈曲し、その後アノードガス流路26に接続される。
改質器56の容器82は、ステンレス材から製作されると共に、上記のように構成された改質部76と加熱部80を収容可能な形状、具体的には、断面視略U字状を呈し、その内面82cは、図2に示す如く、改質ガス管90とCO除去部92の外周90a,92aおよび燃焼室102の下面102cに接している。また、容器の内面82cと外面82dの間に形成された空間には、断熱材(例えば、グラスウールなど)124が配置(充填)される。
ここで、容器82の内面82cには、金属材からなる被覆層126(図2において、一点鎖線で示す)が形成される。被覆層126は、具体的には、容器82の内面82cに、金属材からなる箔を貼り付ける、あるいは金属材からなるメッキなどでコーティングを施すことで形成される。
被覆層126の金属材は、容器82からの放熱量を低減可能な材質、換言すれば、輻射率(放射率)εが比較的低い材質とする。具体的な輻射率εの比較的低い材質としては、金(Au。ε=0.02〜0.03)、銀(Ag。ε=0.02〜0.03)、銅(Cu。ε=0.02〜0.04)、白金(Pt。ε=0.04〜0.1)、アルミニウム(Al。ε=0.04〜0.08)、およびステンレス材(例えばSUS304。ε=0.5〜0.6)などがよく知られている。
ところで、容器82の内面82cは、後述する如く、改質部76と加熱部80などの熱が伝達されるため、600〜700[℃]と高温になる場合がある。そのような環境下にあっては、アルミニウムなどは溶融してしまうと共に、ステンレス材は表面の鉄が酸化して逆に輻射率εが0.7〜0.8と増大してしまう。従って、前述した複数種の金属材の中から、比較的高温の環境下でも溶融せず、かつ酸化により輻射率εが増大し難いもの、別言すれば、耐熱性および耐食性を有する素材からなるものを選択する必要がある。
そこで、発明者は知見を重ねた結果、輻射率εが比較的低く、耐熱性および耐食性を有する金属材として、金、銀および白金の少なくともいずれかが望ましく、さらにその中でも銀が望ましいことを見出した。
このように、改質器56の容器82にあっては、その内面82cに金属材からなる被覆層126を形成、具体的には、金属材からなる箔を貼り付ける、あるいは金属材からなるメッキなど(より具体的には、銀メッキ)でコーティングを施し、よって容器82自体の輻射率εを低下させ、容器82からの放熱量を低減させる、逆にいえば、反射率ρを増大させ、加熱部80などから伝達される熱を反射させるようにした。
次いで、上記の如く構成された改質装置24の動作を、図1および2を参照して説明する。
都市ガス供給源(図示せず)から供給される都市ガスは、脱硫器54で付臭剤が除去される。これにより、都市ガスの流れにおいて下流側に配置される改質触媒84などが、硫黄によって被毒するのを防ぐことができる。次いで、付臭剤が除去された都市ガス、即ち、改質用燃料は、改質用燃料流路60を介して先ず改質器56の燃焼バーナ100の燃焼空気・改質用燃料導入管112に加熱用燃料として供給される。
また、燃焼空気ポンプ70によって吸引され、エアクリーナ66で粉塵が除去された燃焼空気も、燃焼空気流路72を介して燃焼バーナ100の燃焼空気・改質用燃料導入管112に供給される。燃焼空気・改質用燃料導入管112に供給された改質用燃料と燃焼空気(混合気)は燃焼管114に向けて吐出させられる。
その後混合気は、点火電極116によって点火(着火)されて燃焼させられる。燃焼バーナ100の燃焼によって発生した燃焼排ガスは、図2に矢印で示すように、紙面下方に向けて流れる。燃焼排ガスは、燃焼室102の内部を通過して燃焼排ガス管104に供給される。燃焼排ガス管104に供給された燃焼排ガスは、燃焼排ガス管104の内部104aや壁面を昇温させつつ図2において上方へ流れる。このとき、改質管86は、その外壁86bが燃焼排ガス管104に接触するようにして配置されるため、燃焼排ガス管104の熱が伝達されて加熱される。それに伴って、改質管86の内部に充填された改質触媒84も加熱されて昇温される。燃焼排ガス管104の燃焼排ガスはその後、燃焼排ガス流路74へ流入させられて大気中に排出される。
図示しない改質触媒温度センサなどの出力に基づいて、改質触媒84が改質可能な温度(具体的には、700[℃]程度)まで加熱されたと判断されると、改質装置24において、改質動作が開始される。具体的には、送水ポンプ62で吸引された水供給源(図示せず)の改質用水は、改質用水流路64を介して改質用水管96に流入させられる。
改質用水管96は、比較的高温となるCO除去部92の外周92aを周回するように配置されると共に、前述した燃焼排ガスによって昇温させられた燃焼排ガス管104の内部104aに配置されているため、それらによって加熱されることとなる。これにより、改質用水管96に流入させられた改質用水は蒸発して水蒸気となり、その水蒸気は、接続部120において、改質用燃料流路60を介して改質用燃料管94に流入させられた改質用燃料と合流して混合される。
混合された改質用燃料と水蒸気は、改質用燃料・水管122内を通過した後、改質管86に流入させられる。改質管86の改質触媒84は、燃焼排ガス管104よって加熱されて改質可能な温度まで昇温させられているため、水蒸気改質反応が起こる、即ち、混合された改質用燃料と水蒸気から水素を含有する改質ガスが生成される。
生成された改質ガスは、改質ガス管90を介してCO除去部92に流入させられ、改質ガスに残存するCOが除去された後、アノードガス流路26に流入させられる。このように、改質器56によって改質動作が行われて改質ガス(アノードガス)が生成される。
改質ガスが燃料電池10に供給されると、燃料電池10において前述した電気化学反応が起こり、電力が発生させられて燃料電池10は、通常運転となる。燃料電池10の通常運転時にあっては、改質用燃料流路60から燃焼空気・改質用燃料導入管112へ供給される改質用燃料の量が徐々に減少させられ、最終的にはその供給が停止される。
改質用燃料の供給量の減少に伴って燃焼バーナ100には、改質用燃料に代えて改質ガスが加熱用燃料として供給される。具体的には、改質ガス(具体的には、第2のアノードオフガス流路44を流れるアノードオフガスおよびアノードガス)が、燃焼バーナ100の加熱用燃料導入部110に供給(導入)される。
改質ガスは、燃焼管114において燃焼空気・改質用燃料導入管112からの燃焼空気と混合され、点火電極116によって点火されて燃焼させられる。尚、改質ガスを含む混合気を燃焼バーナで燃焼させる場合であっても、燃焼排ガスの流れなどは前述と同じであるため、説明を省略する。
このように、改質ガスを生成する改質部76と改質触媒84を加熱する加熱部80とを収容する容器82の内面82cに、金属材からなる被覆層126を形成し、よって容器82の輻射率(放射率)εを低下させる、逆にいえば、反射率ρを増大させ、加熱部80などから容器82に伝達される熱を反射して放熱を防ぐように構成したので、容器82からの放熱量を低減でき、改質器56の熱効率や反応効率を向上させることができる。また、断熱材124の厚さを増加させて放熱量の低減を図る場合に比して容易に(簡単な工程で)、かつ容器82の外形を大きくすることなく、高い断熱効果を得ることができる。
また、金属材が、耐熱性および耐食性を有する素材からなるように構成したので、容器82の内面82cに、比較的高温となった加熱部80などから熱が伝達される場合であっても、金属材からなる被覆層124は溶融や腐食(酸化など)され難い。
また、金属材が、金、銀および白金の少なくともいずれかからなるように構成したので、容器82の内面82cに、比較的高温となった加熱部80などから熱が伝達される場合であっても、金属材からなる被覆層124はより一層溶融や腐食(酸化など)され難い。
以上のように、この発明の実施例にあっては、燃料と水蒸気を改質触媒(84)で反応させて燃料電池(10)に供給されるべき改質ガスを生成する改質部(76)と、前記改質触媒を加熱する加熱部(80)と、前記改質部および加熱部を収容する容器(82)とを備えた燃料電池の改質器(56)において、前記容器の内面(82c)に金属材からなる被覆層(126)を形成、具体的には、金属材からなる箔を貼り付ける、あるいは金属材からなるメッキなどでコーティングを施し、よって前記容器の輻射率εを低下させるように構成した。
また、前記金属材が、耐熱性および耐食性を有する素材からなるように構成した。
また、前記金属材が、金、銀および白金の少なくともいずれかからなるように構成した。
尚、上記において、燃料電池10を固体高分子型としたが、それに限られるものではなく、他の形式であってもよい。
また、改質用燃料として都市ガスを使用するよう構成したが、LPガスなどであってもよい。
10 燃料電池、56 改質器、76 改質部、80 加熱部、82 容器、82c (容器の)内面、84 改質触媒、126 被覆層
Claims (3)
- 燃料と水蒸気を改質触媒で反応させて燃料電池に供給されるべき改質ガスを生成する改質部と、前記改質触媒を加熱する加熱部と、前記改質部および加熱部を収容する容器とを備えた燃料電池の改質器において、前記容器の内面に金属材からなる被覆層を形成し、よって前記容器の輻射率を低下させることを特徴とする燃料電池の改質器。
- 前記金属材が、耐熱性および耐食性を有する素材からなることを特徴とする請求項1記載の燃料電池の改質器。
- 前記金属材が、金、銀および白金の少なくともいずれかからなることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池の改質器。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20090804 |