JP2007311087A - 燃料電池システムと燃料電池システムにおける冷却系のイオン除去方法 - Google Patents

燃料電池システムと燃料電池システムにおける冷却系のイオン除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】燃料電池に流す冷媒の流量低減を抑制して冷却系の冷却性能向上を図る。
【解決手段】燃料電池2と、燃料電池2を冷媒により冷却する冷却系5とを備え、該冷却系5は前記冷媒に含まれるイオンを除去するイオン交換器50と、該イオン交換器50に流す冷媒の流量を調整する三方弁51と、を備えた燃料電池システム1において、該燃料電池システム1の使用開始初期にイオン交換器50に流す冷媒の流量を、その後に前記イオン交換器50に流す冷媒の流量よりも多くなるように前記三方弁51を制御する制御部7を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池と燃料電池を冷媒により冷却する冷却系とを備えた燃料電池システムと燃料電池システムにおける冷却系のイオン除去方法に係り、特に、冷媒に溶出したイオンの除去技術に関する。
この種の冷却系を備えた燃料電池システムにおいては、燃料電池を冷却する冷媒(Long Life Coolant; LLC)を燃料電池とラジエータとの間を循環させて冷却を行っている。例えば特許文献1には、ロータリーバルブによって、ラジエータに流す冷媒の流量とラジエータをバイパスするバイパス流路に流す冷媒の流量を制御する技術が開示されている。
また、冷媒には燃料電池や配管等からイオンが溶出するため、高電圧対策として、冷媒の導電率は常に一定以下に抑える必要がある。例えば特許文献2には、絶縁抵抗計により検出した絶縁抵抗検出値に基づき、冷媒からイオンを除去するイオン交換器に供給される冷媒流量を調整する三方弁を制御する技術が開示されている。さらに、特許文献3には、ヒータ付水タンクで昇温された冷却水をイオン交換器に通過させる技術が開示されている。
特開2005−251416号公報 特開2004−311055号公報 特開平7−47349号公報
しかしながら、冷却系において、イオン交換器は燃料電池に対して並列に接続されているので、イオン交換器側に流す冷媒の流量を増やすと、燃料電池側に流れる冷媒の流量が減ってしまう。したがって、イオンの初期溶出が収束した後も、イオン交換器に流す冷媒の流量を導電率低下の観点から多めに設定したままであると、その分だけ燃料電池に流す冷媒の流量が減ることとなり、冷却系の冷却性能が低下してしまうという課題がある。
また、2相励磁のステップモータを用いてロータリーバルブの開閉状態を制御する冷却系では、ラジエータ側あるいはバイパス流路側への冷媒供給を全閉にしたままでよい場合があり、かかる場合には、必ずしもステップモータを2相励磁の状態にしておく必要はないので、2相励磁のままの状態であると、無駄な電力を消費して燃費が悪化してしまうという課題もある。
さらに、燃料電池や配管等から溶出してくるイオンの量のほとんどは、燃料電池システムの使用開始直後の初期溶出によるものであるから、使用開始当初から冷却系に備え付けのイオン交換器を用いて溶出イオンの除去を行うと、イオン交換器の寿命が短くなり、定期交換の回数が増えてしまうという課題もある。
そこで、本発明は、燃料電池に流す冷媒の流量低減を抑制して冷却系の冷却性能向上を図ることを第1の目的とする。また、本発明は、冷却系における無駄な電力消費を抑制して燃費向上を図ることを第2の目的とする。さらに、本発明は、冷却系に備え付けのイオン交換器を長寿命化して定期交換回数の低減を図ることを第3の目的とする。
本発明は、上記第1の目的を達成するため、燃料電池と、前記燃料電池を冷媒により冷却する冷却系と、を備えた燃料電池システムであって、前記冷却系は、前記冷媒に含まれるイオンを除去するイオン交換器と、前記イオン交換器に流す冷媒の流量を制御する流量制御手段とを備え、前記流量制御手段は、前記燃料電池の使用開始以降に前記冷媒が所定温度以上となった時間を累積してカウントし、この累積時間が所定時間を経過した後に、経過前よりも前記イオン交換器に流す前記冷媒の流量を減らすものである。
ここで、「累積時間」とは、燃料電池システムの運転を最初に開始した時(運転停止後の再始動は含まない)から積算された時間をいい、「所定時間」は、燃料電池システムの仕様等に応じて、例えば実験やシミュレーション等により求めることができる。
この構成では、冷媒の温度が燃料電池や配管等からイオンが溶出しやすい所定温度(例えば65℃)以上である状態が継続した時間を累積してカウントし、この累積時間が所定時間(例えば300時間)となるまでは、イオン交換器に流す冷媒の流量を多めに維持することにより、冷媒の導電率を一定以下に抑制しつつ初期溶出イオンを効率的に除去することが可能になると共に、イオンの初期溶出が収束した後は、イオン交換器へ流す冷媒の量を少なくすることにより、燃料電池の冷却効率向上を図ることが可能となる。
本発明は、上記第2の目的を達成するため、燃料電池と、前記燃料電池を冷媒により冷却する冷却系と、を備えた燃料電池システムであって、前記冷却系は、前記冷媒に含まれるイオンを除去するイオン交換器と、前記冷媒を冷却するラジエータと、前記冷媒を前記燃料電池と前記ラジエータとの間で循環させる冷媒流路と、前記冷媒流路に接続されて前記ラジエータをバイパスするバイパス流路と、前記バイパス流路と前記ラジエータとに流す前記冷媒の流量を調整する弁と、前記弁を駆動するステップモータと、前記ステップモータの励磁相数を制御するモータ制御手段と、を備え、前記モータ制御手段は、前記冷媒の温度が所定温度よりも低いときは、前記所定温度以上のときよりも前記励磁相数を減らすものである。
この構成によれば、冷媒が所定温度以下の低温時、例えばラジエータ側を全閉のままの状態に維持しておけばよい時は、ステップモータを例えば2相励磁から1相励磁に切り替えても、前記全閉の状態を維持することは可能であるので、1相励磁にすることによって、2相励磁のときよりも電力消費量を抑えることができる。
本発明は、上記第3の目的を達成するため、燃料電池と前記燃料電池を冷媒により冷却する冷却系とを有すると共に、前記冷媒に含まれるイオンを除去する第1のイオン交換器を前記冷却系に備えてなる燃料電池システムにおける冷却系のイオン除去方法であって、前記燃料電池システムの使用開始前に、前記冷却系から取り出した前記冷媒を加熱して前記冷却系に戻す工程を備え、この工程において、前記第1のイオン交換器よりも大容量の第2のイオン交換器を用いて前記冷媒からイオンを除去するものである。
また、本発明は、上記第3の目的を達成するため、燃料電池と、前記燃料電池を冷媒により冷却すると共に前記冷媒に含まれるイオンを除去する第1のイオン交換器を有する冷却系と、前記冷却系に接続されて前記冷媒からイオンを除去するイオン除去ユニットと、を備えた燃料電池システムであって、前記イオン除去ユニットは、前記冷却系から前記冷媒を抜き出して再び前記冷却系に戻す分岐流路を介して前記燃料電池に接続され、かつ、前記冷却系から抜き出した前記冷媒を加熱するヒータと、前記ヒータにより加熱された前記冷媒に含まれるイオンを除去する第2のイオン交換器と、を備えると共に、前記第2のイオン交換器は前記第1のイオン交換器よりも大容量とされているものである。
以上の構成によれば、冷却系に備え付けの第1のイオン交換器を用いずに、イオン除去ユニットに備え付けの大容量の第2のイオン交換器を用いて、初期溶出イオンを除去することが可能となる。しかも、その際に、冷媒を加熱してイオンの初期溶出を加速させているので、初期溶出イオンの効率的な除去が可能となる。
なお、イオン除去ユニットは、燃料電池システムに対して着脱自在とすることができる。イオン除去ユニットの使用時には、燃料電池システムの冷却系が備える第1のイオン交換器は取り外しておくことにより、初期溶出イオンによる第1のイオン交換器の寿命低下を抑制することができる。
そして、第2のイオン交換器を用いて初期溶出イオンを除去した後は、燃料電池システムの冷却系に第1のイオン交換器を取り付け、この第1のイオン交換器を用いて溶出イオンを除去すればよい。このとき、初期溶出イオンは第2のイオン交換器により除去済みのため、第1のイオン交換器に流す冷媒の流量は、従来よりも少なくてよく、冷却効率の向上を図ることが可能となる。
本発明によれば、燃料電池に流す冷媒の流量低減を抑制して冷却系の冷却性能を向上させることできる。また、本発明によれば、冷却系における無駄な電力消費を抑制して燃費を向上させることができる。さらに、本発明によれば、冷却系に備え付けのイオン交換器を長寿命化してその定期交換回数を低減することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本実施形態は燃料電池システムが搭載された燃料電池車両を例に説明するが、本発明はこのような適用例に限らず、船舶,航空機,電車、歩行ロボット等のあらゆる移動体への適用や、例えば燃料電池が建物(住宅、ビル等)用の発電設備として用いられる定置用発電システムへの適用も可能である。
図1は、本実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。燃料電池システム1は、燃料電池2と、酸化ガスとしての空気(酸素)を燃料電池2に供給する酸化ガス配管系3と、燃料ガスとしての水素を燃料電池2に供給する燃料ガス配管系4と、燃料電池2に冷媒(LLC:Long Life Coolant)を供給して燃料電池2を冷却する冷却系5と、システムの電力を充放電する電力系6と、システム全体を統括制御する制御部7と、を備えている。
燃料電池2は、例えば固体高分子電解質型で構成され、多数の単セルを積層したスタック構造を備えている。燃料電池2の単セルは、イオン交換膜からなる電解質の一方の面に空気極を有し、他方の面に燃料極を有し、さらに空気極及び燃料極を両側から挟みこむように一対のセパレータを有している。一方のセパレータの燃料ガス流路に燃料ガスが供給され、他方のセパレータの酸化ガス流路に酸化ガスが供給され、このガス供給により燃料電池2は電力を発生する。
酸化ガス配管系3は、燃料電池2に供給される酸化ガスが流れる供給路11と、燃料電池2から排出された酸化オフガスが流れる排出路12と、を有している。供給路11には、フィルタ13を介して酸化ガスを取り込むコンプレッサ14と、コンプレッサ14により圧送される酸化ガスを加湿する加湿器15と、が設けられている。排出路12を流れる酸化オフガスは、背圧調整弁16を通って加湿器15で水分交換に供された後、最終的に排ガスとしてシステム外の大気中に排気される。コンプレッサ14は、モータ14aの駆動により大気中の酸化ガスを取り込む。
燃料ガス配管系4は、水素供給源21と、水素供給源21から燃料電池2に供給される水素ガスが流れる供給路22と、燃料電池2から排出された水素オフガス(燃料オフガス)を供給路22の合流点Aに戻すための循環路23と、循環路23内の水素オフガスを供給路22に圧送するポンプ24と、循環路23に分岐接続された排出路25と、を有している。
水素供給源21は、例えば高圧タンクや水素吸蔵合金などで構成され、例えば35MPa又は70MPaの水素ガスを貯留可能に構成されている。水素供給源21の元弁26を開くと、供給路22に水素ガスが流出する。水素ガスは、調圧弁27その他の減圧弁により、最終的に例えば200kPa程度まで減圧されて、燃料電池2に供給される。
供給路22の合流点Aの上流側には、遮断弁28が設けられている。水素ガスの循環系は、供給路22の合流点Aの下流側流路と、燃料電池2のセパレータに形成される燃料ガス流路と、循環路23とを順番に連通することで構成されている。水素ポンプ24は、モータ24aの駆動により、循環系内の水素ガスを燃料電池2に循環供給する。
排出路25には、遮断弁であるパージ弁33が設けられている。パージ弁33が燃料電池システム1の稼動時に適宜開弁することで、水素オフガス中の不純物が水素オフガスと共に図示省略した水素希釈器に排出される。パージ弁33の開弁により、循環路23内の水素オフガス中の不純物の濃度が下がり、循環供給される水素オフガス中の水素濃度が上がる。
冷却系5は、燃料電池2内の冷却流路に連通する冷媒流路41と、冷媒流路41に設けられた冷却ポンプ42と、燃料電池2から排出される冷媒を冷却するラジエータ43と、ラジエータ43をバイパスするバイパス流路44と、ラジエータ43及びバイパス流路44への冷却水の通流を設定するロータリーバルブ45と、を有している。冷却ポンプ42は、モータ42aの駆動により、冷媒流路41内の冷媒を燃料電池2に循環供給する。
冷媒流路41には、燃料電池2をバイパスするバイパス流路49にイオン交換器(第1のイオン交換器)50が介装されている。イオン交換器50は、冷媒中の不純物イオンを除去することにより、冷媒の導電性増加を抑える装置である。また、バイパス流路49の上流端には、冷媒流路41との分岐部に三方弁51を備える。三方弁51が制御部7により開度制御されることで、イオン交換器50と燃料電池2とに流れる冷媒量の割合が調整される。
また、冷媒流路41には冷媒温度を検出する水温計52が設けられ、制御部7内にはタイマー53が設けられている。以上のとおり、本実施形態におけるバイパス流路49,三方弁51,水温計52,及びタイマー53を内蔵する制御部7は、本発明における流量制御手段の一形態である。さらに、本実施形態の制御部7は、後述するステップモータの励磁相数を制御するモータ制御手段としても機能する。
制御部7は、内部にCPU,ROM,RAMを備えたマイクロコンピュータとして構成される。CPUは、制御プラグラムに従って所望の演算を実行して、種々の処理や制御を行う。ROMは、CPUで処理する制御プログラムや制御データを記憶する。RAMは、主として制御処理のための各種作業領域として使用される。制御部7は、ガス系統3,4や冷却系5に用いられる各種の圧力センサや温度センサ、外気温センサなどの検出信号を入力し、各構成要素に制御信号を出力する。
制御部7は、以下のように三方弁51の制御を行う。燃料電池2に冷却系5を組み付けて燃料電池システム1を完成させた後、最初に燃料電池2の運転を開始する時は、冷却系5を流れる冷媒の導電率が所定値以下となるように、言い換えれば、燃料電池2の冷却に必要十分な流量以上の冷媒が冷却系5を流れるように、三方弁51の開度を調整する。
図2に示すように、燃料電池2の運転開始(図2中の「燃料電池ON」)後は、冷媒の温度は徐々に上昇する。冷媒温度が符号aで示す所定の基準温度(例えば、65℃)に達すると、制御部7内のタイマー53によるカウントを始める。タイマー53は冷媒温度が基準温度以上に保たれている時間(図2の符号A〜D)のみを累積してカウントする。この累積時間は、燃料電池2の運転を停止(図2中の「燃料電池OFF」)したときや、冷媒温度が基準温度未満になってもリセットされない。
累積時間が所定の累積時間(例えば、300時間)に達すると、燃料電池2の冷却に必要十分な流量の冷媒が冷却系5を流れるように、言い換えれば、前記累積時間を経過する以前の状態であれば、冷却系5を流れる冷媒の導電率が所定値以上となるように、三方弁51の開度を調整する。
なお、上記所定の基準温度は、冷却系5を構成する配管や燃料電池2等からイオンが溶出しやすい温度に設定される。また、上記所定の累積時間は、イオンの初期溶出が収束するまでの時間に設定される。そして、これら基準温度および累積時間は、予め実験やシミュレーション等で把握しておいたものが用いられる。
このように、本実施形態においては、冷却系5の組み付け直後の一定期間のみ、イオン交換器50へ流れる冷媒の流量を増やし、冷却系5からのイオンの初期溶出が収束した後は、イオン交換器50へ流れる冷媒の流量を少なくしているので、イオン交換器50と燃料電池2への冷媒の分配が効率的になり、冷却系5の冷却効率を向上させることができる。
ところで、上記冷却系5においては、冷媒低温時に、より具体的には、冷媒をラジエータ43で冷却する必要のない低温時に、ロータリーバルブ45のラジエータ43側への通流を閉じている。ここで、ロータリーバルブ45の弁体を駆動するモータとして2相励磁のステップモータを用いている場合には、1相励磁でも足りるにもかかわらず2相励磁することによってラジエータ43側への通流を閉じることにすると、無駄に電力を消費することになり、燃費向上を阻害してしまう。
そこで、ロータリーバルブ45を駆動するモータとして2相励磁のステップモータを用いる場合には、以下の様にステップモータを制御するのが好ましい。すなわち、水温計52が所定温度以下の低温時である場合、制御部7は、ロータリーバルブ45の開度をバイパス流路44側が全開となるように、そして、ラジエータ43側が全閉となるように維持する。
このとき、制御部7は、図3に示すように、ロータリーバルブ45のステップモータを2相励磁から1相励磁に切り替える。その後に、水温計52が所定温度にまで上昇すると、ロータリーバルブ45の開度をラジエータ43側とバイパス流路44側とで調整する必要が出てくるため、1相励磁から2相励磁へと戻し、いつでもロータリーバルブ45の開度を調整できるようスタンバイさせておく。
以上説明したように、ロータリーバルブ45を駆動するモータとして2相励磁のステップモータを用いる場合には、ロータリーバルブ45の開度がラジエータ43側とバイパス流路44側とでいずれも変わることのない冷媒温度が所定の低温時に、1相励磁とすることにより、ロータリーバルブ45を駆動するステップモータの電力消費を抑え、燃費向上を図ることができる。
図4は、燃料電池システム1に初期溶出イオンを除去するイオン除去ユニット70を接続した状態を示すシステム構成図である。なお、同図における燃料電池システム1の構成は、上記形態と同様であるため、同一符号を付してその説明を省略する。
イオン除去ユニット70は、燃料電池システム1に対して着脱自在とされており、イオン交換器50よりも大容量のイオン交換器71と、冷媒を加熱するヒータ72と、ヒータ72の入口側に設けられて冷媒温度を検出する温度センサ73と、制御部78とを備えてなる。
イオン除去ユニット70には、冷媒流路41から分岐した分岐流路75が接続され、この分岐流路75を介して冷媒がヒータ72に導入されるようになっている。ヒータ72により加熱された冷媒は、イオン交換器71を通過して再び冷媒流路41に戻るように接続される。分岐流路75は、燃料電池システム1に対して着脱自在とされている。
また、ヒータ72およびイオン交換器71は制御部78により制御されると共に、温度センサ73の出力が制御部78に出力されるようになっている。さらに、制御部78からは冷却ポンプ42に対する回転数出力が冷却ポンプ出力端子76を介して出力され、また、ロータリーバルブ45に対する開度出力が切替え弁出力端子77を介して出力される。
燃料電池2に冷却系5およびイオン除去ユニット70を組み付けて燃料電池システム1を完成させた後、最初に燃料電池2の運転を開始する際には、まず、冷却系5からイオン交換器50を取り外しておく。これにより、初期溶出イオンによるイオン交換器50の寿命低下を抑制する。
次に、ヒータ72によってイオン溶出が起こりやすい温度にまで冷媒の温度を上げる。このとき、ヒータ72の入口側に設けられた温度センサ73で冷媒の温度を検出することにより、ヒータ72による加熱量を管理して冷媒の温度を制御する。次いで、冷却ポンプ出力端子76から冷却ポンプ42に運転信号を送り、また、ロータリーバルブ45によってバイパス流路44側、ラジエータ43側の経路の開度を調整し、どちらの経路にも冷媒が流れるようにする。
その際、サーモスタットを用い冷媒温度に応じてロータリーバルブ45を制御すると、ヒータ72によって冷媒温度が高い状態で維持されているためにラジエータ43側だけに常に冷媒が流れてしまう。このため、サーモスタットによるロータリーバルブ45の制御は行わない。
以上のようにして、冷媒を加熱すると共に、加熱された冷媒を冷却系5の全体にむら無く流すことにより、冷媒にイオンが溶出しやすい環境を作り出す。そして、冷媒中に溶出したイオンをイオン交換器50よりも大容量のイオン交換器71によって除去する。
冷媒から初期溶出イオンを除去した後は、冷却系5からイオン除去ユニット70を取り外し、冷却系5内にイオン交換器50を取り付ける。このように、以後の使用に際しては、冷媒のイオン除去は冷却系5内のイオン交換器50により行う。初期溶出イオンは除去済みのため、イオン交換器50に対する冷媒の流量は従来の流量よりも少なくてよく、冷却効率を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態では、初期溶出イオンを積極的に溶出させてイオン除去ユニット70により除去することにより、初期運転後のイオン交換器50に流す冷媒の流量を減らすことができる。したがって、燃料電池2の冷却効率を向上させることができる。
また、イオン除去ユニット70を用いて大量の初期溶出イオンを予め除去しておくことにより、冷却系5内のイオン交換器50の寿命を延ばし、その交換頻度を減らすことができる。さらに、イオン除去ユニット70におけるイオン交換器71は、大容量であるため、一気に再生が可能でメンテナンスも容易である。
なお、分岐流路75に、冷却系5から取り出された冷媒からエアを取り除くエア抜き用循環ユニットを設けてもよい。エア抜き用循環ユニットは分岐流路75上にタンクを備え、ここにエアを含む冷媒が導入されると、冷媒から分離したエアがタンク上部の開口から大気中に開放される。
このように、イオン除去ユニット70とエア抜き用循環ユニットとを一体化することで、冷媒を冷却系5から取り出す経路を、エア抜き用と初期溶出イオン除去用とで共有することができ、装置を簡略化することができる。
また、上記の実施形態では、イオン除去ユニット70を着脱自在とし、初期溶出イオンの処理が終了した後でイオン除去ユニット70を取り外すこととしているが、イオン除去ユニット70は着脱自在でなくともよく、また、着脱自在であっても初期溶出イオンの処理後に取り外さなくてもよい。
本発明に係る燃料電池システムの一実施形態を概略的に示すシステム構成図である。 同燃料電池システムにおける冷媒温度の変化を示す図である。 冷媒温度とロータリーバルブのステップモータの1相励磁と2相励磁との間の切替タイミングを示す図である。 図1に示す燃料電池システムにイオン除去ユニットを接続した状態を示す概略構成図である。
符号の説明
1…燃料電池システム、2…燃料電池、5…冷却系、7…制御部(流量制御手段、モータ制御手段)、41…冷媒流路、43…ラジエータ、44…バイパス流路、45…ロータリーバルブ(弁)、49…バイパス流路、50…イオン交換器(第1のイオン交換器)、51…三方弁、70…イオン除去ユニット、71…イオン交換器(第2のイオン交換器)、72…ヒータ、75…分岐流路、78…制御部

Claims (4)

  1. 燃料電池と、前記燃料電池を冷媒により冷却する冷却系と、を備えた燃料電池システムであって、
    前記冷却系は、前記冷媒に含まれるイオンを除去するイオン交換器と、前記イオン交換器に流す冷媒の流量を制御する流量制御手段とを備え、
    前記流量制御手段は、前記燃料電池の使用開始以降に前記冷媒が所定温度以上となった時間を累積してカウントし、この累積時間が所定時間を経過した後に、経過前よりも前記イオン交換器に流す前記冷媒の流量を減らす燃料電池システム。
  2. 燃料電池と、前記燃料電池を冷媒により冷却する冷却系と、を備えた燃料電池システムであって、
    前記冷却系は、前記冷媒に含まれるイオンを除去するイオン交換器と、前記冷媒を冷却するラジエータと、前記冷媒を前記燃料電池と前記ラジエータとの間で循環させる冷媒流路と、前記冷媒流路に接続されて前記ラジエータをバイパスするバイパス流路と、前記バイパス流路と前記ラジエータとに流す前記冷媒の流量を調整する弁と、前記弁を駆動するステップモータと、前記ステップモータの励磁相数を制御するモータ制御手段と、を備え、
    前記モータ制御手段は、前記冷媒の温度が所定温度よりも低いときは、前記所定温度以上のときよりも前記励磁相数を減らす燃料電池システム。
  3. 燃料電池と前記燃料電池を冷媒により冷却する冷却系とを有すると共に、前記冷媒に含まれるイオンを除去する第1のイオン交換器を前記冷却系に備えてなる燃料電池システムにおける冷却系のイオン除去方法であって、
    前記燃料電池システムの使用開始前に、前記冷却系から取り出した前記冷媒を加熱して前記冷却系に戻す工程を備え、この工程において、前記第1のイオン交換器よりも大容量の第2のイオン交換器を用いて前記冷媒からイオンを除去する燃料電池システムにおける冷却系のイオン除去方法。
  4. 燃料電池と、前記燃料電池を冷媒により冷却すると共に前記冷媒に含まれるイオンを除去する第1のイオン交換器を有する冷却系と、前記冷却系に接続されて前記冷媒からイオンを除去するイオン除去ユニットと、を備えた燃料電池システムであって、
    前記イオン除去ユニットは、前記冷却系から前記冷媒を抜き出して再び前記冷却系に戻す分岐流路を介して前記燃料電池に接続され、かつ、前記冷却系から抜き出した前記冷媒を加熱するヒータと、前記ヒータにより加熱された前記冷媒に含まれるイオンを除去する第2のイオン交換器と、を備えると共に、前記第2のイオン交換器は前記第1のイオン交換器よりも大容量とされている燃料電池システム。


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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009245873A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Honda Motor Co Ltd 燃料電池用イオン交換器及び燃料電池システム
JP2010021005A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Toyota Motor Corp 燃料電池の冷却方法と燃料電池システム
US9954234B2 (en) 2015-04-10 2018-04-24 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel cell system and control method thereof
US10290883B2 (en) 2015-04-10 2019-05-14 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel cell system and method of control of same

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