JP2007311031A - ディスプレイパネル用補強材及びその補強材の装着方法 - Google Patents

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栄徳 斉藤
Masataka Tamaishi
雅敬 玉石
Yoshito Oki
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Abstract

【課題】軽量化・薄型化が図れると共に、製造時や使用時における熱によるガラス基板との剥離を抑制できるようにしたディスプレイパネル用補強材を提供すること。
【解決手段】互いに空隙5をおいて対面するように周縁部が封着される二枚のガラス基板であるアノード基板及びカソード基板2,3からなり、空隙は真空状態に維持されているディスプレイパネル1において、一方のガラス基板であるカソード基板3の外側表面に接着される面板20と、該面板に接合されるハニカム構造体30とを具備する。面板を、カソード基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金にて形成する。これにより、大気圧によるカソード基板の変形を抑制すると共に、熱によるカソード基板とハニカム構造体との剥離を抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、ディスプレイパネル用補強材及びその補強材の装着方法に関するものである。
大型でかつ薄型のディスプレイパネルとして電界放出表示装置(FED:Field Emission Display)が知られている。このFEDは、二枚の互いに封着されているガラス基板すなわちアノード基板とカソード基板の空隙は真空であり、スペーサ等が存在しないため、大気圧によりガラス基板が変形・破損し、ディスプレイパネルとしての機能が失われる虞がある。このガラス基板の変形は、空隙の真空に伴う大気圧と両ガラス基板の封着領域からの距離による曲げモーメントによるものである。
そのため、従来では一方のガラス基板の背面に接着剤を用いて補強板を接着したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この場合、補強板はガラスよりもヤング率が大きく、かつ比重の小さな材質により形成されている。
また、一方のガラス基板例えばカソード基板の反電子放出室側に圧力支持体を備えたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。この場合、圧力支持体は、カソード基板との間に電子放出室とは独立して真空封止された圧力支持室を形成する真空封止部材と、空隙を有する部材で形成されると共に圧力支持室内で真空封止部材とカソード基板との間に挟持されかつ少なくとも両端部がカソード基板のアノード基板に対する接合領域に跨って設置された、例えばハニカム構造体で構成された補強部材とを具備している。
特開平10−188857号公報(特許請求の範囲、図1) 特開2005−332730号公報(特許請求の範囲、図2,図8)
しかしながら、前者すなわち特開平10−188857号公報に記載のものは、ガラス基板と、ガラスよりもヤング率が大きく、かつ比重の小さな材質により形成される補強板とを単に接合する構造であり、ガラス基板との熱膨張率との整合が考慮されていない。したがって、FEDの製造時や使用時に生じる熱による歪みにより補強板とガラス基板との接着箇所が劣化し、互いに剥離してしまう虞がある。
また、後者すなわち特開2005−332730号公報に記載の技術によれば、補強部材(ハニカム構造体)は真空封止部材とガラス基板に挟持されているのみで、直接接着されていないので、FEDの製造時や使用時に生じる熱による歪みによる問題は生じない。しかし、真空封止部材の破損、あるいは真空封止部材とガラス基板の接着箇所の劣化等により、真空封止部材内の真空が失われると、大気圧が直接ガラス基板に加わるため、補強部材としての機能が失われるという問題がある。また、ハニカム構造体内部を含む真空封止部材内を真空排気する必要があるため、構造が複雑になると共に、薄型化が図れないという問題があった。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたのもので、軽量化・薄型化が図れると共に、製造時や使用時における熱によるガラス基板との剥離を抑制できるようにしたディスプレイパネル用補強材を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、この発明のディスプレイパネル用補強材は、互いに空隙をおいて対面するように周縁部が封着される二枚のガラス基板からなり、上記空隙は真空状態に維持されているディスプレイパネルにおいて、 上記ディスプレイパネルにおける一方のガラス基板の外側表面に接着される面板と、該面板に接合されるハニカム構造体とを具備し、 上記面板は、ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金からなる、ことを特徴とする(請求項1)。ここで、上記ガラス封着用合金は、例えば、30℃〜500℃までの平均熱膨張係数が5.0×10―6/℃〜12.0×10―6/℃である金属板である。この条件を満たす材料としては、Niを質量で42%〜52%含むNi−Fe合金,42%Ni−6%Cr−Fe合金あるいは29%Ni−17%Cr−Fe合金等がある。
上記のように構成することにより、ガラス基板と面板とを面同士で接着することができ、ガラス基板と面板との熱膨張率をほぼ等しくすることができる。また、ハニカム構造体の面剛性によりガラス基板における大気圧による曲げモーメントを抑制することができる。
この発明において、上記ハニカム構造体を軽量にするためにアルミニウム合金にて形成する方が好ましい(請求項2)。
また、上記面板は、ディスプレイパネルにおける一方のガラス基板の外側表面に接着されていれば、その接着領域は任意でよいが、好ましくはディスプレイパネルの二枚のガラス基板の周縁部の封着領域を覆うように配置する方がよい(請求項3)。
このように構成することにより、面板自体に高い剛性を必要とすることなく、ガラス基板の封着領域において発生する大気圧による引張応力・剪断応力によりガラス基板が破損するのを防止することができる。
また、上記ハニカム構造体は、複数の筒状コア材を互いに接合して形成される方が好ましい(請求項4)。
このように構成することにより、必要とされる面積に応じた数の筒状コア材同士を接合してハニカム構造体を形成することができる。また、コア材の中空部を利用して接続のためのねじ部材を挿入することができる。
また、上記面板とハニカム構造体とを接着剤を用いて接着してもよいが、ろう付け接合する方が好ましい(請求項5)。
このように構成することにより、面板とハニカム構造体の接合強度を高めることができると共に、経年変化や耐候性の向上が図れ、また、面板をガラス基板の封着時(面板とガラス基板又は両ガラス基板の封着時)の高温に晒された場合においても接合部が劣化する虞がない。
また、上記面板の周縁部に接合され、上記ハニカム構造体の周縁部を包囲する枠材を更に具備する方が好ましい(請求項6)。この場合、上記面板、ハニカム構造体及び枠材を、接着剤を用いて接着してもよいが、ろう付け接合する方が好ましい(請求項7)。
このように構成することにより、ハニカム構造体の周縁部を枠材によって包囲するので、補強材自体の強度、特に周縁部の強度を高めることができる。この場合、面板、ハニカム構造体及び枠材をろう付け接合することにより、面板、ハニカム構造体及び枠材の接合強度を高めることができると共に、経年変化や耐候性の向上が図れ、また、面板をガラス基板の封着時(面板とガラス基板又は両ガラス基板の封着時)の高温に晒された場合においても接合部が劣化する虞がない(請求項7)。
また、上記枠材は、ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金にて形成する方が好ましい(請求項8)。
このように構成することにより、枠材を、ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金にて形成するので、ガラス基板と面板及び枠材との熱膨張率をほぼ等しくし、補強材の製造時の熱による補強材自体の変形を抑制することができる。
この発明のディスプレイパネルにおける補強材の装着方法は、互いに空隙をおいて対面するように周縁部が封着されている二枚の基板からなり、上記空隙は真空状態に維持されているディスプレイパネルにおいて、該ディスプレイパネルに補強材を装着する方法を前提とし、請求項9記載の発明は、上記ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金からなる面板とハニカム構造体とを接合する工程と、 上記ハニカム構造体を接合した面板を、上記ディスプレイパネルにおける一方のガラス基板の外側表面に接着する工程と、を有することを特徴とする。
また、請求項10記載の発明は、上記ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金からなる面板とハニカム構造体及び該ハニカム構造体の周縁部を包囲する枠材とを接合する工程と、 上記ハニカム構造体及び枠材を接合した面板を、上記ディスプレイパネルにおける一方のガラス基板の外側表面に接着する工程と、を有することを特徴とする。
請求項9又は10記載のディスプレイパネルにおける補強材の装着方法において、上記ハニカム構造体が、複数のアルミニウム合金製の筒状コア材からなり、面板に接合する際に筒状コア材同士を接合する方が好ましい(請求項11)。
また、請求項9又は11記載のディスプレイパネルにおける補強材の装着方法において、上記面板とハニカム構造体とをろう付け接合する方が好ましい(請求項12)。
また、請求項10又は11記載のディスプレイパネルにおける補強材の装着方法において、上記面板、ハニカム構造体及び枠材をろう付け接合する方が好ましい(請求項13)。
また、請求項10又は13記載のディスプレイパネルにおける補強材の装着方法において、上記枠材は、ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金である方が好ましい(請求項14)。
また、この発明の別のディスプレイパネルにおける補強材の装着方法は、互いに空隙をおいて対面するように周縁部が封着されている二枚の基板からなり、上記空隙は真空状態に維持されているディスプレイパネルにおいて、該ディスプレイパネルに補強材を装着する方法を前提とし、請求項15記載の発明は、上記ディスプレイパネルにおける一方のガラス基板の外側表面に、ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金からなる面板を接着する工程と、 上記面板にハニカム構造体を接着する工程と、を有することを特徴とする。
また、請求項16記載の発明は、上記ディスプレイパネルにおける一方のガラス基板の外側表面に、ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金からなる面板を接着する工程と、 上記面板にハニカム構造体及び該ハニカム構造体の周縁部を包囲する枠材を接着する工程と、を有することを特徴とする。
請求項15又は16記載のディスプレイパネルにおける補強材の装着方法において、上記ハニカム構造体を、複数のアルミニウム合金製の筒状コア材にて形成し、面板に接合する際に筒状コア材同士を接合する方が好ましい(請求項17)。
この発明によれば、次のような優れた効果が得られる。
(1)請求項1,9,15記載の発明によれば、ディスプレイパネルにおけるガラス基板と面板とを面同士で接着することができ、ガラス基板と面板との熱膨張率をほぼ等しくすることができるので、ガラス基板の補強を強固にすることができると共に、ディスプレイパネルの製造時や使用時においてガラス基板と面板との間に熱による歪み及びそれに伴うガラス基板と補強材との剥離が生じるのを防止することができる。また、ハニカム構造体の面剛性によりガラス基板における大気圧による曲げモーメントを抑制することができる。したがって、ディスプレイパネルの軽量化・薄型化が図れると共に、ガラス基板の変形を防止することができる。
(2)請求項2,11,17記載の発明によれば、ハニカム構造体をアルミニウム合金にて形成するので、上記(1)に加えて、更に軽量化が図れる。
(3)請求項3記載の発明によれば、面板をディスプレイパネルの二枚のガラス基板の封着領域を覆うように配置することにより、ハニカム構造体の面剛性によりガラス基板における大気圧による曲げモーメントを抑制することができ、また、面板自体に高い剛性を必要とすることなく、封着領域における大気圧による引張応力・剪断応力によりガラス基板が破損するのを防止することができるので、上記(1),(2)に加えて、更にディスプレイパネルの強度の向上が図れると共に、ガラス基板の変形を更に抑制することができる。
(4)請求項4,11,17記載の発明によれば、ハニカム構造体を、複数の筒状コア材を互いに接合して形成するので、上記(1)〜(3)に加えて、更に必要とされる面積に応じた数の筒状コア材同士を接合してハニカム構造体を形成することができ、また、コア材の中空部を利用して接続のためのねじ部材を挿入することができる。この場合、面板とハニカム構造体とをろう付け接合することにより、面板とハニカム構造体の接合強度を高めることができると共に、経年変化や耐候性の向上が図れ、また、面板をガラス基板の封着時(面板とガラス基板又は両ガラス基板の封着時)の高温に晒された場合においても接合部が劣化する虞がない(請求項5)。
(5)請求項6,10,16記載の発明によれば、ハニカム構造体の周縁部を枠材によって包囲するので、上記(1)〜(4)に加えて、更に補強材自体の強度、特に周縁部の強度を高めることができるので、ディスプレイパネルの製造・運搬時等において最も物理的損傷を受け易い部分の補強を強固にすることができる。この場合、面板、ハニカム構造体及び枠材をろう付け接合することにより、面板、ハニカム構造体及び枠材の接合強度を高めることができると共に、経年変化や耐候性の向上が図れ、また、面板をガラス基板の封着時(面板とガラス基板又は両ガラス基板の封着時)の高温に晒された場合においても接合部が劣化する虞がない(請求項7)。
(6)請求項8,14記載の発明によれば、枠材を、ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金にて形成することにより、ガラス基板と面板及び枠材との熱膨張率をほぼ等しくすることができるので、上記(1)〜(5)に加えて、更にガラス基板の補強を強固にすることができると共に、補強材がその製造時に変形するのを防止することができる。
以下に、この発明の最良の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
◎第1実施形態
図1は、この発明に係るディスプレイパネル用補強材の第1実施形態の装着状態を示す断面図(a)及び(a)のI部拡大断面図(b)、図2は、上記補強材の一部を断面で示す斜視図、図3は、上記補強材の一部を断面で示す平面図である。
上記ディスプレイパネル1は、公知の電界放出表示装置(FED)であるので、詳細な説明は省略して説明する。このディスプレイパネル1は、二枚の互いに対向する矩形状のガラス基板2,3すなわち蛍光体を塗布した表面側のアノード基板2と、電子を放出する電子源(図示せず)を数多く形成した背面側のカソード基板3の周縁部にスペーサ4を介在して封着(接着)してなり、両ガラス基板2,3間の空隙5は真空封止されている。このディスプレイパネル1によれば、各画素に対応する電子源から放出された電子が蛍光体に当たることで発光して、画像を表示することができる。
上記のように構成されるディスプレイパネル1は、アノード基板2とカソード基板3の空隙5は真空状態であり、高解像度の画像を得るためにスペーサを不要にすることから、大気圧に対する歪みを抑制する必要がある。そのため、アノード基板2は大気圧に対して歪みが生じない厚さに形成し、カソード基板3は、全体の厚みを可能な限り薄型化するために、アノード基板2よりも薄く形成し、その背面にこの発明に係る補強材10を装着している。
上記補強材10は、カソード基板3の外側表面に接着剤6を介して接着されるカソード基板3とほぼ同一の矩形状の面板20と、この面板20に接合されるハニカム構造体30と、面板20に接合され、ハニカム構造体30の周縁部を包囲する枠材40と、ハニカム構造体30及び枠材40を覆う矩形状の第2の面板50(以下に表面板50という)とで構成されている。なお、カソード基板3と面板20の接着に用いる接着剤6には、例えばエポキシ系樹脂接着剤、変成シリコーン系樹脂接着剤や低融点の封着用ガラスが使用される。
この場合、面板20は、カソード基板3の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金からなる。ここで、上記ガラス封着用合金は、例えば、30℃〜500℃までの平均熱膨張係数が5.0×10―6/℃〜12.0×10―6/℃である金属板であり、例えば、Niを質量で42%〜52%含むNi−Fe合金,42%Ni−6%Cr−Fe合金あるいは29%Ni−17%Cr−Fe合金等にて形成されている。また、面板20は、アノード基板2とカソード基板3の封着領域に跨って接着されている。なお、面板20の厚みは、大気圧によりカソード基板3に加わる引張応力・剪断応力を確実に受け止めることができる1mm以上にし、また、軽量・薄型化を考慮して3mm以下に設定されている。
上記のように構成することにより、カソード基板3と面板20とを面同士で接着することができ、カソード基板3と面板20との熱膨張率をほぼ等しくすることができる。また、面板20をアノード基板2とカソード基板3の封着領域に跨って接着することにより、ハニカム構造体30の面剛性によりカソード基板3における大気圧による曲げモーメントを抑制することができ、また、面板20自体に高い剛性を必要とすることなく、封着領域における大気圧による引張応力・剪断応力によりカソード基板3が破損するのを防止することができる。
ここで、補強材10による曲げモーメントの抑制、引張応力及び剪断応力に対する強度について図5を参照して説明する。
上記ディスプレイパネル1には、図5(a)に示すように、スペーサ4の封着領域を支点としてカソード基板3に曲げモーメントMが加わると共に、スペーサ4の封着領域部に、引張応力Tと剪断応力Sが加わる。カソード基板3の変形・破損を防ぐには、図5(b)に示すように、ハニカム構造体30をカソード基板3に配置することで、曲げモーメントMを抑制することができる。この場合、ハニカム構造体30は、スペーサ4の封着領域を覆っていなくても、封着領域とハニカム構造体の距離が小さくなるため、曲げモーメントMは非常に小さくなり、カソード基板3の変形・破損を防ぐことができる。しかし、カソード基板3には、引張応力T,剪断応力Sが加わっているので、ハニカム構造体30のみでは十分な強度が得られない場合がある。そこで、図5(c)に示すように、面板20をアノード基板2とカソード基板3の封着領域に跨って接着することで、カソード基板に加わる引張応力T及び剪断応力Sに対する補強を強固にすることができる。
上記ハニカム構造体30は、アルミニウム合金製の筒状例えば円筒状の複数のコア材31を互いに接合例えばろう付けあるいは接着してなる。この場合、各コア材31は、図4に示すように、連通孔60が穿設された帯状コア素材を円筒状に屈曲すると共に、その一端片32を内方側に折曲し、他端片33を一端片32の折曲部にラップしてなる。なお、コア材31の径は、表面板50の厚さとの比で妥当な寸法であり、表面板50の板厚の約30倍以下に設定される。例えば、表面板50の板厚が1mmである場合には、コア材31の径は30mm以下に設定される。なお、コア材31は生産コストを考慮すると、コア材31の径は5mm以上が好ましい。
また、上記枠材40は、例えば断面コ字状に形成されており、面板20と同様に、カソード基板3の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金にて形成されている。また、枠材40は、両端部がそれぞれ45度にカットされており、隣接する枠材40同士が直角に接合されている。また、枠材40には、ハニカム構造体30と外気を連通する連通孔60が設けられている(図1(b)及び図2参照)。
なお、上記表面板50は、面板20と同様に、ガラス封着用合金、例えば、Niを質量で42%〜52%含むNi−Fe合金,42%Ni−6%Cr−Fe合金あるいは29%Ni−17%Cr−Fe合金等にて形成されている。
次に、第1実施形態の補強材10をディスプレイパネル1に装着する方法について説明する。
<第1の装着方法>
第1の装着方法は、面板20とハニカム構造体30を構成する複数のコア材31と枠材40及び表面板50をろう付け接合した場合であり、まず、図6(a)に示すように、面板20と複数のコア材31と枠材40及び表面板50を用意する。次に、これら面板20とコア材31と枠材40及び表面板50を組み付け、図示しない治具によって固定した状態で炉内で所定温度に加熱して、面板20,コア材31,枠材40及び表面板50を一体ろう付け接合する(接合工程:図6(b)参照)。
この場合、ろう材をクラッドしたコア材31を用いるか、コア材31と面板20と枠材40及び表面板50との間にろう材を介在させてろう付けする。また、枠材40とコア材31に、連通孔60を設けることにより、ろう付け前の真空引き及びその後の窒素等の不活性ガスの置換を均一にすることができるので、ろう付け時におけるろう材や補強材10を構成するコア材31,面板20,枠材40及び表面板50の酸化を防止することができる。
また、ろう付けの際、Al−Cu−Si系のろう材とフッ化セシウムフラックスを使用することにより、ろう付け温度を550〜580℃にすることができ、通常のAl−Si系ろう材とノコロック・フラックス(非腐食性フラックス)を用いたろう付け温度600℃に比べて20〜50℃低温でろう付けすることができる。
そして、面板20,コア材31,枠材40及び表面板50を一体ろう付け接合した後、接着剤6を介して面板20を、真空引き前のディスプレイパネル1を構成するカソード基板3の外側表面に接着する(接着工程:図6(c)参照)。
上記第1の装着方法によれば、面板20,コア材31,枠材40及び表面板50を一体ろう付け接合した後、面板20をカソード基板3の外側表面に接着するので、カソード基板3と面板20の接着時に高温に晒された場合や、アノード基板2とカソード基板3の封着とカソード基板と面板20の接着を同時に行う場合のカソード基板3とアノード基板2の封着時及びカソード基板3と面板20の接着時に高温に晒された場合においても、接合部が劣化する虞はない。
<第2の装着方法>
第2の装着方法は、カソード基板3とアノード基板2の封着時の熱やカソード基板3と面板20の接着時の熱が補強材自体に加わることがないようにした場合で、ろう付け以外の接着によって面板20,コア材31,枠材40及び表面板50を一体接合した場合である。すなわち、まず、真空引き前のディスプレイパネル1を構成するカソード基板3の外側表面に接着剤6を介して面板20を接着する(接着工程:図7(a)参照)。
次に、複数のコア材31,枠材40及び表面板50を用意し、面板20の接合面と表面板50の接合面にそれぞれ接着剤6を塗布し(図7(b)参照)、面板20,コア材31,枠材40及び表面板50を接着により一体接合する(接合工程:図7(c)参照)。
上記第2の装着方法によれば、カソード基板3の外側表面に面板20を接着した後に、面板20,コア材31,枠材40及び表面板50を接着により一体接合するので、カソード基板3とアノード基板2の封着時及びカソード基板3と面板20の接着時の熱の影響が補強材自体に及ぶことがない。
◎第2実施形態
第1実施形態では、補強材10が、面板20,ハニカム構造体30,枠材40及び表面板50によって構成される場合について説明したが、表面板50を省略してもよい。すなわち、図8に示すように、補強材10Aを、面板20とハニカム構造体30及び枠材40によって構成してもよい。
なお、第2実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して、説明は省略する。
第2実施形態の補強材10Aをディスプレイパネル1に装着する方法は、まず、図9(a)に示すように、面板20と複数のコア材31及び枠材40を用意する。次に、これら面板20とコア材31及び枠材40を組み付け、図示しない治具によって固定した状態で炉内で所定温度に加熱して、面板20,コア材31及び枠材40を一体ろう付け接合する(接合工程:図9(b)参照)。そして、面板20,コア材31及び枠材40を一体ろう付け接合した後、接着剤6を介して面板20を、真空引き前のディスプレイパネル1を構成するカソード基板3の外側表面に接着する(接着工程:図9(c)参照)。
また、補強材10Aと面板20との間の別の装着方法として、まず、真空引き前のディスプレイパネル1を構成するカソード基板3の外側表面に接着剤6を介して面板20を接着する(接着工程:図10(a)参照)。次に、複数のコア材31及び枠材40を用意し、面板20の接合面に接着剤6を塗布し(図10(b)参照)、面板20,コア材31及び枠材40を接着により一体接合する(接合工程:図10(c)参照)。
◎第3実施形態
第1,第2実施形態の補強材10,10Aに代えて枠材40を省略した補強材10Bを用いてもよい。すなわち、図11に示すように、補強材10Bを、面板20とハニカム構造体30によって構成してもよい。
なお、第3実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して、説明は省略する。
第3実施形態の補強材10Bをディスプレイパネル1に装着する方法は、まず、図12(a)に示すように、面板20と複数のコア材31を用意する。次に、これら面板20と複数のコア材31を組み付け、図示しない治具によって固定した状態で炉内で所定温度に加熱して、面板20とコア材31及びコア材31同士を一体ろう付け接合する(接合工程:図12(b)参照)。そして、面板20とコア材31及びコア材31同士を一体ろう付け接合した後、接着剤6を介して面板20を、真空引き前のディスプレイパネル1を構成するカソード基板3の外側表面に接着する(接着工程:図12(c)参照)。
また、補強材10Bの別の装着方法として、まず、真空引き前のディスプレイパネル1を構成するカソード基板3の外側表面に接着剤6を介して面板20を接着する(接着工程:図13(a)参照)。次に、複数のコア材31を用意し、面板20の接合面に接着剤6を塗布する(図13(b)参照)。この際、コア材31の接合面にも接着剤を塗布してもよい。そして、面板20とコア材31及びコア材31同士を接着により一体接合する(接合工程:図13(c)参照)。
なお、第3実施形態の補強材10Bにおいて、必要に応じてハニカム構造体30の表面に上記表面板50を接合してもよい。
この発明に係るディスプレイパネル用補強材の第1実施形態の装着状態を示す断面図(a)及び(a)のI部拡大断面図(b)である。 上記補強材の一部を断面で示す斜視図である。 上記補強材の一部を断面で示す平面図である。 この発明における筒状コア材を示す斜視図である。 ディスプレイパネルにおける曲げモーメント,引張応力,剪断応力と、ハニカム構造体,面板との関係を示す概略断面図である。 第1実施形態の補強材の装着手順を示す概略断面図である。 第1実施形態の補強材の別の装着手順を示す概略断面図である。 この発明に係るディスプレイパネル用補強材の第2実施形態の装着状態を示す断面図である。 第2実施形態の補強材の装着手順を示す概略断面図である。 第2実施形態の補強材の別の装着手順を示す概略断面図である。 この発明に係るディスプレイパネル用補強材の第3実施形態の装着状態を示す断面図である。 第3実施形態の補強材の装着手順を示す概略断面図である。 第3実施形態の補強材の別の装着手順を示す概略断面図である。
符号の説明
1 ディスプレイパネル
2 アノード基板(ガラス基板)
3 カソード基板(ガラス基板)
5 空隙
6 接着剤
10,10A,10B 補強材
20 面板
30 ハニカム構造体
31 筒状コア材
40 枠材

Claims (17)

  1. 互いに空隙をおいて対面するように周縁部が封着される二枚のガラス基板からなり、上記空隙は真空状態に維持されているディスプレイパネルにおいて、
    上記ディスプレイパネルにおける一方のガラス基板の外側表面に接着される面板と、該面板に接合されるハニカム構造体とを具備し、
    上記面板は、ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金からなる、ことを特徴とするディスプレイパネル用補強材。
  2. 請求項1記載のディスプレイパネル用補強材において、
    上記ハニカム構造体はアルミニウム合金からなる、ことを特徴とするディスプレイパネル用補強材。
  3. 請求項1又は2記載のディスプレイパネル用補強材において、
    上記面板は、ディスプレイパネルの二枚のガラス基板の周縁部の封着領域を覆うように配置されている、ことを特徴とするディスプレイパネル用補強材。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のディスプレイパネル用補強材において、
    上記ハニカム構造体は、複数の筒状コア材を互いに接合して形成される、ことを特徴とするディスプレイパネル用補強材。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のディスプレイパネル用補強材において、
    上記面板とハニカム構造体とをろう付け接合してなる、ことを特徴とするディスプレイパネル用補強材。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載のディスプレイパネル用補強材において、
    上記面板の周縁部に接合され、上記ハニカム構造体の周縁部を包囲する枠材を更に具備してなる、ことを特徴とするディスプレイパネル用補強材。
  7. 請求項6記載のディスプレイパネル用補強材において、
    上記面板、ハニカム構造体及び枠材をろう付け接合してなる、ことを特徴とするディスプレイパネル用補強材。
  8. 請求項6記載のディスプレイパネル用補強材において、
    上記枠材は、ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金からなる、ことを特徴とするディスプレイパネル用補強材。
  9. 互いに空隙をおいて対面するように周縁部が封着されている二枚の基板からなり、上記空隙は真空状態に維持されているディスプレイパネルにおいて、該ディスプレイパネルに補強材を装着する方法であって、
    上記ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金からなる面板とハニカム構造体とを接合する工程と、
    上記ハニカム構造体を接合した面板を、上記ディスプレイパネルにおける一方のガラス基板の外側表面に接着する工程と、を有することを特徴とするディスプレイパネルにおける補強材の装着方法。
  10. 互いに空隙をおいて対面するように周縁部が封着されている二枚の基板からなり、上記空隙は真空状態に維持されているディスプレイパネルにおいて、該ディスプレイパネルに補強材を装着する方法であって、
    上記ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金からなる面板とハニカム構造体及び該ハニカム構造体の周縁部を包囲する枠材とを接合する工程と、
    上記ハニカム構造体及び枠材を接合した面板を、上記ディスプレイパネルにおける一方のガラス基板の外側表面に接着する工程と、を有することを特徴とするディスプレイパネルにおける補強材の装着方法。
  11. 請求項9又は10記載のディスプレイパネルにおける補強材の装着方法において、
    上記ハニカム構造体が、複数のアルミニウム合金製の筒状コア材からなり、面板に接合する際に筒状コア材同士を接合してなる、ことを特徴とするディスプレイパネルにおける補強材の装着方法。
  12. 請求項9又は11記載のディスプレイパネルにおける補強材の装着方法において、
    上記面板とハニカム構造体とをろう付け接合する、ことを特徴とするディスプレイパネルにおける補強材の装着方法。
  13. 請求項10又は11記載のディスプレイパネルにおける補強材の装着方法において、
    上記面板、ハニカム構造体及び枠材をろう付け接合する、ことを特徴とするディスプレイパネルにおける補強材の装着方法。
  14. 請求項10又は13記載のディスプレイパネルにおける補強材の装着方法において、
    上記枠材が、ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金である、ことを特徴とするディスプレイパネルにおける補強材の装着方法。
  15. 互いに空隙をおいて対面するように周縁部が封着されている二枚の基板からなり、上記空隙は真空状態に維持されているディスプレイパネルにおいて、該ディスプレイパネルに補強材を装着する方法であって、
    上記ディスプレイパネルにおける一方のガラス基板の外側表面に、ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金からなる面板を接着する工程と、
    上記面板にハニカム構造体を接着する工程と、を有することを特徴とするディスプレイパネルにおける補強材の装着方法。
  16. 互いに空隙をおいて対面するように周縁部が封着されている二枚の基板からなり、上記空隙は真空状態に維持されているディスプレイパネルにおいて、該ディスプレイパネルに補強材を装着する方法であって、
    上記ディスプレイパネルにおける一方のガラス基板の外側表面に、ガラス基板の熱膨張率と近似する熱膨張率を有するガラス封着用合金からなる面板を接着する工程と、
    上記面板にハニカム構造体及び該ハニカム構造体の周縁部を包囲する枠材を接着する工程と、を有することを特徴とするディスプレイパネルにおける補強材の装着方法。
  17. 請求項15又は16記載のディスプレイパネルにおける補強材の装着方法において、
    上記ハニカム構造体が、複数のアルミニウム合金製の筒状コア材からなり、面板に接合する際に筒状コア材同士を接合してなる、ことを特徴とするディスプレイパネルにおける補強材の装着方法。
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