JP2007308740A - 転がり軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐衝撃性及び耐荷重性に優れた転がり軸受を提供する。
【解決手段】内輪1、外輪2及び転動体3のうち少なくとも一つが、C;0.1〜0.55質量%、Cr:0.3〜2.0質量%、Si:0.1〜0.6質量%、Mn:0.3〜2.0質量%、Mo:2質量%以下、Ni:5質量%以下、Nb:0.01〜1.0質量%、O:12ppm以下、残部Fe及び不可避不純物からなり、かつC含有量とNi含有量が9×C(質量%)≦Ni(質量%)の関係を満たす鋼で形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば圧延機のバックアップロール用軸受として用いられる転がり軸受に関する。
鋼板の熱間圧延工程で使用される圧延機の圧延ロールに求められる性能としては、より高荷重に耐えられることに加えて、より小径であることが生産性の面から挙げられる。このため、圧延ロールをその後側で支えるバックアップロールとしては、圧延ロールに加わる荷重や衝撃を受け止めて圧延ロールの変形を抑えるために、圧延ロールよりロール径の大きいものが使用される。
このようなバックアップロールを支持する転がり軸受(以下「バックアップロール用軸受」という)には、長寿命に加えて、より大きな荷重に耐えられること、より大きな衝撃力に耐えられることなどが要求され、これらの要求に応えるため、バックアップロール用軸受の軌道輪や転動体の素材としては、浸炭処理または浸炭窒化処理が施された鋼材が用いられる。また、バックアップロール用軸受は軸受外径が120mm以上の大型の転がり軸受であることから、焼入れ性の良好な鋼種が軌道輪や転動体の素材として選択され、選択された鋼種に浸炭処理または浸炭窒化処理を施し、次いで焼鈍処理を施した後、焼入れ及び焼戻しを施すことによって、HRC60以上の表面硬度とHRC30〜48の芯部硬度を得るようにしている。
しかし、単に硬さを向上させるだけでは、年々過酷化していく使用環境に対して芯部の靭性が不足し、疲労破壊を起こすおそれがある。そこで、年々過酷化していく使用環境に対して、浸炭層の深さを調整して割れの発生を抑制する技術(特許文献1参照)や、酸化物系介在物の大きさと量を規定することによって内部損傷を抑制する技術(特許文献2及び3参照)などがある。
特開2000−314427号公報 特開2004−84869号公報 特開平6−145883号公報
しかしながら、特許文献2及び特許文献3に開示された技術は、従来知られている介在物を起点とした内部損傷の発生を抑えるには有効であるが、バックアップロール用軸受などの大型転がり軸受では、非金属系介在物によらない破壊の形態もあり、単に材料の清浄度を向上させるだけでは転がり軸受の転がり疲労寿命が不足するという問題がある。
本発明は上述した問題点に着目してなされたものであり、その目的は、耐衝撃性及び耐荷重性に優れた転がり軸受を提供することにある。
本発明のうち請求項1の発明は、内輪と、該内輪の外周に設けられた外輪と、該外輪と前記内輪との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備え、前記内輪、外輪及び転動体の少なくとも一つが鋼からなる転がり軸受であって、該鋼がC:0.1〜0.55質量%、Cr:0.3〜2.0質量%、Si:0.1〜0.6質量%、Mn:0.3〜2.0質量%、Mo:2質量%以下、Ni:5質量%以下、Nb:0.01〜1.0質量%、O:12ppm以下、残部Fe及び不可避不純物からなり、かつC含有量とNi含有量が9×C(質量%)≦Ni(質量%)の関係を満たす鋼であることを特徴とする。
本発明のうち請求項2の発明は、請求項1記載の転がり軸受において、前記鋼からなる部材の芯部における結晶粒の最大粒径を極値統計法により算出した値が100μm以下であることを特徴とする。
上述した問題点を材料面から解決する手段としては、合金元素の調整と結晶粒の微細化が有効である。
転がり軸受の軌道輪や転動体の素材として用いられる鋼材は、硬度を高めるために、焼入れが施される。このため、軌道輪や転動体の素材として用いられる鋼材の基地組織はマルテンサイト組織となり、その硬さは固溶炭素量に依存して高くなることが知られている。しかし、マルテンサイトの靭性は固溶炭素量に依存して低くなるため、このような靭性の低下を抑制して衝撃的な破壊を防止する有効な方法としては、合金元素としてニッケル(Ni)を添加して硬度と靭性を高める方法が知られている。また、マルテンサイトは、旧オーステナイト粒界が応力の集中源となりやすく、これを起点として疲労破壊に至ることが知られている。応力集中の程度は結晶粒径の−1/2乗に反比例して小さくなることが報告されており、結晶粒の微細化には靭性の向上が有効である。
結晶粒を微細化する手段としては、まず、析出物粒子によるピンニングが挙げられる。鉄鋼材料におけるピン止め粒子としては、AlNやNb(CN)、TiNなどが挙げられる。この中で、ピン止めが有効に作用するAlNの温度範囲は960℃以下であり、近年の高温浸炭による浸炭時間短縮の観点からは不十分と考えられる。TiNは非常に強いピン止め効果を有するものの、被削性が劣化するという問題点があり、また、軸受の転がり疲労に対して有害な非金属系介在物となる可能性がある。一方、Nbは0.1μm以下の微細な炭窒化物として析出し、その固溶温度も1050℃以上であることから、後述する本発明の浸炭温度範囲に関して十分に対応することが可能である。
また、結晶粒を微細化する手段としては、次に、焼鈍法の工夫が挙げられる。大型の転がり軸受に使用される鋼材には、焼入れ性を確保する目的で、例えばNi、Moなどの合金元素が多量に添加されている。したがって、多くの鋼種の場合、浸炭処理を施して冷却した後の芯部組織はベイナイト組織となる。
ベイナイト組織は、マルテンサイト組織と同様に、旧オーステナイト粒内にパケット、ブロック、ラスといった下部組織を有しており、このような組織を焼入れする場合、変態点以下の温度で保持することは有効である。これは、冷却されたままのベイナイトブロック界面は特定の結晶方位を有しており、ランダムな結晶方位を有している旧オーステナイト粒界に比べて核生成サイトになり難いが、焼鈍を施すことで組織の回復が起こり、ブロック界面の結晶方位がランダムとなるため、核生成サイトとしては旧オーステナイト粒界と同等の能力を有するようになるためである。したがって、冷却後焼鈍を施した場合、旧オーステナイト粒界のみならず粒内からも結晶粒の核生成が起こり、結晶粒の微細化が達成されることになる。
本発明では、これらピン止め粒子の添加と焼鈍法の組合せにより、結晶粒を微細化することで転がり疲労など他の特性を劣化させることなく、芯部の疲労強度を向上させる手法を開発した。
本発明において、炭素等の含有量を上記のように設定した理由は、以下の通りである。
C:0.1〜0.55質量%
炭素は、芯部の疲労強度を確保するための必須元素である。基本的にC量の上昇に伴い疲労強度が上昇するが、それに反比例して靭性が劣化するので、上限を0.55質量%、好ましくは0.30質量%、より好ましくは0.20質量%とすることが望ましい。また、十分な疲労強度及び実用的な浸炭処理条件で表面のC量が転がり疲労に対して良好な特性を確保できるまで上昇可能とするために、下限を0.1質量%とした。
Cr:0.3〜2質量%
Crは焼入れ性および焼戻し軟化抵抗性を向上させる元素であり、この効果を付与するためには、0.3質量%以上の添加が必要である。しかし、添加量の上昇に伴って被削性が劣化するため、上限を2質量%、好ましくは1.4質量%とした。
Si:0.1〜0.6質量%
SiはCrと全く同じ理由により上下限値を上記のように決定した。
Mn:0.3〜2.0質量%
MnはCrと全く同じ理由により上下限値を上記のように決定した。
Mo:2質量%以下
MoはCr、Si、Mnと同様に焼入れ性および焼戻し軟化抵抗性を向上させる元素であり、さらに、微細な炭化物を生成して、耐摩耗性の向上に寄与するため添加が望ましい。しかし、被削性の劣化とコストの上昇が懸念されるため、上限を2質量%、好ましくは0.40質量%とした。
Ni:5質量%以下
Niは焼入れ性を向上させ、また、衝撃的な変形に対して鉄鋼材料の変形応力を添加によって低下させる効果があるため、靭性の向上に有効な元素であり、衝撃的な荷重が付与される用途には、好ましくは2.0質量%以上を添加することが望ましい。しかし、Niを多量に添加するとコストの上昇を招くため、上限を5質量%、好ましくは4.0質量%とすることが望ましい。
Nb:0.01〜1.0質量%以下
Nbは微細な炭窒化物を生成し、結晶粒の粗大化を抑制する効果がある。長時間の浸炭処理が行われ、靭性が必要な用途には、Nbを添加することが望ましい。ただし、多量の添加は微細化効果の飽和およびコストの上昇を招くため、上限を1質量%とすることが好ましい。
O:12ppm以下について
Oは転がり疲労に対して有害な酸化系介在物を形成するため、その上限を12ppmとした。
また、本発明において、NiとCとの含有量比を9×C(質量%)≦Ni(質量%)にした理由は、Cは強度を上昇させる働きと靭性を劣化させる働きを持っているのに対し、Niは靭性を向上させる働きを持っている。このため、本発明では、良好な疲労強度/靭性バランスを得るために、Ni/C含有量比を9以上とした。
本発明によれば、転がり疲労などの他の特性を劣化させることなく芯部の疲労強度を高めることができる。また、バックアップロール用軸受などの大型の転がり軸受に好適に適用でき、特に、外径が120mm以上の転がり軸受に好適に適用できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明の第1の実施形態に係る転がり軸受を図1に示す。同図に示される転がり軸受は内輪1と、この内輪1の外周に配置された外輪2とを備えており、内輪1の外周面に形成された転動体軌道面1aと外輪2の内周面に形成された転動体軌道面2aとの間には複数の円筒ころ3が設けられている。これらの円筒ころ3は内輪1または外輪2の回転に伴って転動体軌道面1a,12a上を転動するようになっており、内輪1と外輪2との間には、転動体としての円筒ころ3を内輪1及び外輪2の円周方向にほぼ等間隔で保持する保持器4が設けられている。
内輪1、外輪2及び円筒ころ3のうち少なくとも一つは、C;0.1〜0.55質量%、Cr:0.3〜2.0質量%、Si:0.1〜0.6質量%、Mn:0.3〜2.0質量%、Mo:2質量%以下、Ni:5質量%以下、Nb:0.01〜1.0質量%、O:12ppm以下、残部Fe及び不可避不純物からなる鋼種で、かつC含有量とNi含有量が9×C(質量%)≦Ni(質量%)の関係を満たす鉄鋼材料に浸炭処理または浸炭窒化処理を施し、次いで焼鈍処理を施した後、焼入れ及び焼戻しを施したものから形成されている。
表1に示す鋼種I〜XXVの鉄鋼材料に図2に示すパターンIの熱処理を施して得られた浸炭鋼のNi/C含有量比、靭性比、最大粒径、芯部疲労強度比、軸受寿命比を表2に示す。
Figure 2007308740
Figure 2007308740
なお、表2の靭性比は、図2に示すパターンIの熱処理において有効硬化層深さが1mmとなるような時間で浸炭処理を施して得られた浸炭鋼から10Rシャルピー衝撃試験片を作製した後、試験片のノッチ部を研磨加工してシャルピー衝撃試験を行い、比較例1の試験結果を1として各試験片のシャルピー衝撃試験結果を相対評価した値である。
また、表2の最大粒径は、図2に示すパターンIの熱処理を施して得られた浸炭鋼から試験片をそれぞれ作製し、鏡面研磨した後に粒界腐食溶液を用いて旧オーステナイト粒界を現出させ、作製された各試験片を1観察範囲4〜25mm(本例では4mm)、全被検面積32〜400mm(本例では32mm)を顕微鏡観察し、各視野における旧オーステナイト結晶粒子の最大面積の平方根より極値統計を行い、100000〜500000mm(本例では100000mm)に換算したときに予測される旧オーステナイト結晶粒子の最大粒径を計算した計算値である。
さらに、表2の芯部疲労強度比は、図2に示すパターンIの熱処理を施して得られた浸炭鋼から試験片をそれぞれ作製し、作製された各試験片に曲げモーメント荷重を負荷して回転曲げ試験を行い、試験片に損傷が発生したときの曲げモーメント荷重値をその試験片の硬度で除した値を比較例1のそれを1として相対評価した値である。
さらにまた、表2の軸受寿命比は、図2に示すパターンIの熱処理を施して得られた浸炭鋼から円筒ころ軸受(軸受品番:NU228)をそれぞれ作製し、作製された各円筒ころ軸受に対してラジアル荷重:P/C=0.6、回転数1000min−1、潤滑油:Ro68の条件で耐久寿命試験を行い、転がり軸受に損傷が発生するまでの時間を測定した結果を比較例1の測定結果を1として相対評価した値である。
比較例1と実施例1〜20とを比較すると、比較例1は靭性比が1、最大粒径が220μm、芯部疲労強度比が1、軸受寿命比が1となるのに対し、実施例1〜20は靭性比が1.2以上、最大粒径が95μm以下、芯部疲労強度比が1.1以上、軸受寿命比が1.1以上となることがわかる。これは、比較例1はNbを含んでいないのに対し、実施例1〜20はNbを含んでいるためと考察される。
次に、比較例2と実施例18とを比較すると、比較例2は靭性比が1.1、最大粒径が110μm、芯部疲労強度比が1、軸受寿命比が1となるのに対し、実施例18は靭性比が2.5、最大粒径が95μm、芯部疲労強度比が1.1、軸受寿命比が1.12となることがわかる。これは、比較例2はNb含有量が0.005質量%であるのに対し、実施例18はNb含有量が0.01質量%であるためと考察される。
次に、比較例3と実施例12とを比較すると、比較例3は靭性比が1.7、最大粒径が56μm、芯部疲労強度比が1.21、軸受寿命比が1.18となるのに対し、実施例12は靭性比が1.8、最大粒径が53μm、芯部疲労強度比が1.23、軸受寿命比が1.22となることがわかる。これは、比較例3はC含有量が0.08質量%であるのに対し、実施例12はC含有量が0.1質量%であるためと考察される。
次に、比較例4と実施例10とを比較すると、比較例4は靭性比が0.9、最大粒径が55μm、芯部疲労強度比が1.25、軸受寿命比が1.21となるのに対し、実施例10は靭性比が1.3、最大粒径が44μm、芯部疲労強度比が1.35、軸受寿命比が1.31となることがわかる。これは、比較例4はC含有量が0.6質量%であるのに対し、実施例10はC含有量が0.55質量%であるためと考察される。
次に、比較例5と実施例1〜20とを比較すると、比較例5は靭性比が0.8となるのに対し、実施例1〜20は靭性比が1.0以上となることがわかる。これは、比較例5はNi/C含有量比が7.3であるのに対し、実施例1〜20はNi/C含有量比が9.0以上であるためと考察される。
上述のように、本発明では、Nb含有量を0.01質量%以上、C含有量を0.1〜0.55質量%、Ni/C含有量比を9.0以上としたことで、図3及び図4に示すように、靭性比が1.0を上回る値になると共に最大粒径が100μm以下となる。そして、最大粒径が100μm以下になると、図5及び図6に示すように、芯部疲労強度比及び軸受寿命比が共に1.0を上回る値となるので、バックアップロール用軸受などの外径が120mm以上の大型転がり軸受のように、より大きな耐荷重性と耐衝撃性が求められる転がり軸受の軌道輪素材や転動体素材として好適な浸炭鋼を得ることができる。
次に、表1に示す鋼種VIIの鉄鋼材料に図2に示すパターンII〜IVの熱処理を施して得られた浸炭鋼のNi/C含有量比、靭性比、最大粒径、芯部疲労強度比、軸受寿命比を表3に示す。
Figure 2007308740
表3の比較例6と実施例21及び22とを比較すると、比較例6は靭性比が1、最大粒径が110μm、芯部疲労強度比が1、軸受寿命比が1となるのに対し、実施例21及び22は靭性比が1.8以上、最大粒径が65μm以下、芯部疲労強度比が1.21以上、軸受寿命比が1.2以上となることがわかる。これは、比較例6は浸炭後に焼鈍を施さずに焼入れ及び焼戻しを施した浸炭鋼であるのに対し、実施例21及び22は浸炭後に焼鈍を施してから焼入れ及び焼戻しを施した浸炭鋼であるためと考察される。したがって、表1に示す鋼種I〜XXの鉄鋼材料を転がり軸受の軌道輪素材や転動体素材として用いる場合には、浸炭後に焼鈍を施してから焼入れ及び焼戻しを施すことが好ましい。
表3の実施例21と実施例22とを比較すると、実施例21は靭性比が2.1、最大粒径が51μm、芯部疲労強度比が1.24、軸受寿命比が1.24となるのに対し、実施例22は靭性比が1.8、最大粒径が65μm、芯部疲労強度比が1.21、軸受寿命比が1.2となることがわかる。これは、実施例21は焼鈍回数が2回であるのに対し、実施例22は焼鈍回数が1回であるためと考察される。したがって、表1に示す鋼種I〜XXの鉄鋼材料を転がり軸受の軌道輪素材や転動体素材として用いる場合には、焼鈍回数を2回以上とすることが好ましい。
なお、図1に示した実施形態では本発明を円筒ころ軸受に適用した場合を例示したが、これに限られるものではなく、例えば円錐ころ軸受、玉軸受などの転がり軸受全般に本発明を適用できることは勿論である。
本発明の第1の実施形態に係る転がり軸受の断面図である。 転がり軸受の軌道輪素材や転動体素材として用いられる鋼材に熱処理を施す場合のパターンを示す図である。 表2に示す浸炭鋼のNi/C含有量比と靭性比との関係を示す図である。 表2に示す浸炭鋼のNb含有量と最大粒径との関係を示す図である。 表2に示す浸炭鋼の最大粒径と疲労強度比との関係を示す図である。 表2に示す浸炭鋼の最大粒径と軸受寿命比との関係を示す図である。
符号の説明
1 内輪
2 外輪
1a,2a 転動体軌道面
3 円筒ころ
4 保持器

Claims (2)

  1. 内輪と、該内輪の外周に設けられた外輪と、該外輪と前記内輪との間に転動自在に設けられた複数個の転動体とを備え、前記内輪、外輪及び転動体の少なくとも一つが鋼からなる転がり軸受であって、該鋼がC:0.1〜0.55質量%、Cr:0.3〜2.0質量%、Si:0.1〜0.6質量%、Mn:0.3〜2.0質量%、Mo:2質量%以下、Ni:5質量%以下、Nb:0.01〜1.0質量%、O:12ppm以下、残部Fe及び不可避不純物からなり、かつC含有量とNi含有量が9×C(質量%)≦Ni(質量%)の関係を満たす鋼であることを特徴とする転がり軸受。
  2. 前記鋼からなる部材の芯部における結晶粒の最大粒径を極値統計法により算出した値が100μm以下であることを特徴とする請求項1記載の転がり軸受。
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