JP2007308184A - スラリー貯槽およびスラリー抜出し方法 - Google Patents

スラリー貯槽およびスラリー抜出し方法 Download PDF

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Masamitsu Matsushita
将光 松下
Norio Taniguchi
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Abstract

【課題】 スラリー貯槽の堆積物による抜出しラインの閉塞を防止し、さらに閉塞が生じたとしても運転を停止することなく、ラインの閉塞を解消することが可能な貯槽および方法を提供すること。
【解決手段】 結晶と溶液とから成るスラリーが収容され、スラリーを抜出すラインを備えた貯槽1であって、前記スラリーを抜出すラインとして、底面および側面の少なくとも2系統のライン2、3を有する貯槽1。側面に存在するスラリー抜出しライン抜出し口は、貯槽1の胴部と底面の接合部より上に位置することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は結晶と溶液とから成るスラリーが収容されている貯槽、および該貯槽からスラリーをポンプで抜出す方法に関する。特に本発明はスラリー抜出しラインの閉塞が解消された貯槽ならびにスラリー抜出し方法に関する。なお本発明では、結晶と溶液とから成るスラリーが収容されている容器を貯槽と総称する。
化学工業では種々の場面でスラリーが取扱われている。しかしながら、スラリーは固体を含んでいるので、スラリー中の固体が容器内で沈降しないように多くのスラリーは流動させておかなければならない。そのため、スラリーは通常、撹拌機を備えた貯槽に収容されている。
しかしながらスラリー中で結晶が生成したり成長したりする場合、すなわちスラリーを構成する液相がスラリー中の結晶に対し溶解力を有する場合には、貯槽の槽壁や攪拌機およびスラリー抜出管が堆積する現象が起こることが多い。これは単にスラリー中の結晶が沈降するだけでなく、沈降した結晶が液相から新たに析出した結晶により結合され、大きな固体となることによる。
しかしこのような堆積物も、衝撃などにより器壁から剥離してスラリー中に混入してくることがある。剥離した堆積物は通常はスラリー中の結晶の大きさまで分解せずに剥離したままの大きな塊状物ないしはその破砕物として存在することが多い。一方、容器からのスラリーの抜出しは底部に設けた抜出し管を経て行なわれることが多い。このような堆積物が抜出し管に流入して、ラインの閉塞を起すことがある。
ラインが閉塞した場合、一度運転を停止してそのラインの閉塞を解消する必要があるため、運転を行う上での対応が困難となる。
特開平8−141386号に記載の発明は、スラリーを収容している貯槽の槽底に設置されている抜出し管を槽内部に突出させることにより、剥離物が抜出し管に流入してポンプの運転を阻害することを防止している。しかしながら、抜出し管の突出部より高い位置まで堆積物が蓄積すると、やはり抜出し管に流入してラインの閉塞を起すおそれがあり、ラインの閉塞を解消するために一度運転を停止する必要がある。
特開平8−141386号公報
本発明の目的は、スラリー貯槽の堆積物が抜出し管に流入して、抜出しラインの閉塞を引き起こすのを防ぐこと、および閉塞が生じたとしても運転を停止することなく、ラインの閉塞を解消することが可能な貯槽および抜出し方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を鑑みて鋭意検討を行った。
スラリーを抜出すラインを底面だけでなく側面にも備えた貯槽を用い、底面ラインの閉塞時には側面ラインから抜出しを行うことで運転を停止せずに閉塞を解消することが可能であることを見出した。さらに意外なことに、側面ラインから抜出しを行うことで貯槽内の流動状態が変化し、底面抜出しラインが閉塞に至るまでの時間を長く出来ることを見出した。
すなわち本発明の要旨は、
(1)結晶と溶液とから成るスラリーが収容され、スラリーを抜出すラインを備えた貯槽であって、前記スラリーを抜出すラインとして、底面および側面の少なくとも2系統のラインを有する貯槽。
にある。また、この貯槽は
(2)側面に存在するスラリー抜出しライン抜出し口が、貯槽の胴部と底面の接合部より上に位置することを特徴とする(1)の貯槽。
が好ましい。
さらに本発明では、底面および側面に位置する2系統のラインより、交互または同時にスラリーを抜出すことが出来る。すなわち本発明は次の方法に関する;
(3)結晶と溶液とから成るスラリーが収容され、底面および側面の少なくとも2系統のスラリーを抜出すラインを有する貯槽よりスラリーを抜出す方法であって、
底面に位置するスラリー抜出しラインおよび側面に位置するスラリー抜出しラインより交互にスラリーを抜出す方法。
(4)結晶と溶液とから成るスラリーが収容され、底面および側面の少なくとも2系統のスラリーを抜出すラインを有する貯槽よりスラリーを抜出す方法であって、
底面に位置するスラリー抜出しラインおよび側面に位置するスラリー抜出しラインから同時にスラリーを抜出す方法。
本発明によれば、スラリー貯槽の堆積物が抜出し管に流入することによる、抜出しラインの閉塞が防止され、さらに閉塞が生じたとしても運転を停止することなく、ラインの閉塞を解消することが可能となる。
貯槽から剥離した堆積物による詰まりだけでなく、配管内での結晶の堆積が起こるため、底面配管内での閉塞を未然に防止するために側面抜出管を利用することで運転を停止することなく配管の洗浄を行なうことができる。
本発明の貯槽においては、
スラリー抜出しラインは底面に位置するラインおよび側面に位置するラインの少なくとも2系統を備える。スラリー抜出しは通常ポンプによって行われる。
貯槽は通常円筒形状の胴部と、曲面を有する底面を接合して形成されている。
曲面で形成された貯槽の底面に抜出しライン配管を設けるのは困難なことが多いため、開口部は通常貯槽の胴部に取り付ける。
側面に位置する抜出しラインの、垂直方向の位置は特に限定されないが、通常は胴部と底面の接合部より上に位置する。また貯槽内のスラリー液面の半分の高さよりも下に位置することが好ましい。側面に位置するラインは1系統でも良いが、2系統以上あってもかまわない。
抜出しラインの槽内開口部は特に限定されず、貯槽のサイズや、管内を通過するスラリーの流速に応じて適宜設定することが出来る。通常流速は1.0m/sとなるように直径を設定する。堆積物の流入を防止する為に開口部を網目状としても構わない。
通常底面に位置するラインよりスラリー抜出しが行われるが、底面ラインが閉塞をおこした場合は、側面に位置するラインより抜出しを行う。側面ラインより抜出しを行う間に底面ラインの閉塞を解消すればよい。解消手段としては、洗浄液による洗浄または、高圧水洗浄等公知の方法を用いることが出来る。
言うまでもなく、底面ラインよりスラリー抜出しを行う間に、側面に位置するラインの閉塞を防止する為に洗浄を行うことが好ましい。
本発明の貯槽を用いたスラリー抜出し方法においては、底面の抜出しラインおよび側面の抜出しラインの2系統が交互に使用されることになる。側面ラインよりスラリー抜出しを行っている間は、底面ラインから抜出す時に比べて、貯槽内の流動状態が変化する。その結果、貯槽内の固形物の沈降・堆積パターンが変化し、底面抜出しラインが閉塞に至るまでの時間が、底面だけから抜出す場合に比べて長くなる。これも本発明の効果の一つといえる。
すなわち、例えば[1]底面ラインのみ用いる→[2] 底面ラインと側面ラインを同時に用いる→[3] 側面ラインのみ用いる のように抜出しラインを切り替えることにより、貯槽内の流動状態が変化するため、底面抜出し口の近傍のみに固形物が集中することがなくなり、結果的に底面抜出しラインが閉塞に至るまでの時間を長くすることができる。
本発明は、テレフタル酸の結晶を含むスラリーが収容された貯槽に特に好適に用いることが出来る。具体的には、酢酸溶液中でパラキシレンを酸素で酸化してテレフタル酸を製造する工程、およびテレフタル酸水溶液を高温下で水素と一緒に貴金属触媒床を通過させて水添精製し、次いでテレフタル酸水溶液から撹拌槽中でテレフタル酸結晶を析出させる工程があげられる。これらの反応工程ないし結晶化工程においては、テレフタル酸の大部分は結晶としてスラリー中に含まれており、その一部は反応槽の壁面や撹拌機などに堆積して固い固結物を形成する。固結物が剥離してスラリー中に混入すると、これが抜出し管に流入することがある。本発明によれば、運転を止めることなく抜出し管を洗浄すること、ないしは詰まっている固結物を取り除くことが可能となる。
本発明の模式図を図1および図2に示す。貯槽1は、底面抜出しライン2と側面抜出しライン3を備えている。ポンプ4は図では共用としているが、各々のラインに独立に備えても良い。貯槽は通常円筒形状の胴部と、曲面を有する底面を接合して形成されており、接合部をTLと称するが、側面抜出しライン3の抜出し口は、このTLよりも通常15−25cmほど上方に設けられる。
さらに図2に示すように、貯槽内に攪拌機6を設置しても良い。また、底面抜出しライン2と側面抜出しライン3の双方またはいずれかに洗浄液を流すラインを備えても良い。
以下、本発明の態様を具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの態様に何ら限定されるものではない。
本発明の実施態様の一例を示すと、底面および側面に抜き出しラインを設けた槽1にテレフタル酸のスラリーの分離工程から排出された、テレフタル酸結晶と5〜10%の水分を含む約100℃の酢酸などからなる反応母液を連続的に供給して、供給した反応母液は槽の底面中央のスラリー抜き出し孔(直径150mm)を経て連続的に排出する。
槽の側面には予備的に設けた抜き出し孔(直径150mm)がTLから200mmの位置にある。抜き出し孔にはポンプを含む抜き出し配管が接続されている。
底面の抜き出しライン2のみを用いる場合、運転開始直後は槽内に析出物が無いので支障なく運転を行なうことができるが、数ヶ月経過して槽壁や抜き出しライン2にテレフタル酸結晶の固結物が付着するようになると、付着物の剥離や成長により運転に支障をきたすようになる。
即ちポンプがキャビテーションを起こすのでその都度ポンプの運転を止めて抜出しライン(サクション管ともいう)に詰まっている固結物を取り除いてやらなければならない。
これに対し、底面に設けたライン2のテレフタル酸結晶の固結物付着による閉塞を未然に防止するため、流量にもよるがおよそ月に一度、側面に設けたライン3を使用してスラリーを抜き出し、この間にバルブ5によって仕切られた底面に設けたライン2の洗浄を行なう。
また槽壁などに付着したテレフタル酸の固結物が剥離して底面ラインを閉塞させた場合にも側面に設けたラインを使用してスラリーを抜き出す間に、バルブによって仕切られた底面に設けたラインの閉塞を解消する。
これによりポンプの運転を止めることなく安定した運転を行なうことができる。
本発明で用いる貯槽の模式図の一例である 本発明で用いる貯槽の模式図の一例である
符号の説明
1 貯槽
2 底面スラリー抜出しライン
3 側面スラリー抜出しライン
4 ポンプ
5 バルブ
6 攪拌機
7 底面洗浄液ライン:入側
8 底面洗浄液ライン:出側
9 側面洗浄液ライン:入側
10 側面洗浄液ライン:出側

Claims (4)

  1. 結晶と溶液とから成るスラリーが収容され、スラリーを抜出すラインを備えた貯槽であって、前記スラリーを抜出すラインとして、底面および側面の少なくとも2系統のラインを有する貯槽。
  2. 側面に存在するスラリー抜出しライン抜出し口が、貯槽の胴部と底面の接合部より上に位置することを特徴とする請求項1記載の貯槽。
  3. 請求項1に記載の貯槽よりスラリーを抜出す方法であって、
    前記底面に位置するスラリー抜出しラインおよび前記側面に位置するスラリー抜出しラインより交互にスラリーを抜出す方法。
  4. 請求項1に記載の貯槽よりスラリーを抜出す方法であって、
    前記底面に位置するスラリー抜出しラインおよび前記側面に位置するスラリー抜出しラインから同時にスラリーを抜出す方法。

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0240097U (ja) * 1988-09-08 1990-03-19
JPH08258891A (ja) * 1995-03-27 1996-10-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd スラリタンクにおけるスラリの吸引装置
JP2001233396A (ja) * 2000-02-21 2001-08-28 Nippon Shokubai Co Ltd 易重合性高粘度油貯蔵タンク

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