JP2007308078A - 海洋観測システム、自己浮上型海洋観測装置および発射装置 - Google Patents

海洋観測システム、自己浮上型海洋観測装置および発射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安価な簡便な方法で、特定地点の海洋現象の鉛直構造を長期間に亘って観測した結果をリアルタイムに取得可能な海洋観測システムを提供する。
【解決手段】自己浮上する浮力体部4を備えて浮上しながら海洋現象を観測する自己浮上型海洋観測装置2を1ないし複数装填して、自重により海底に着底した発射装置1から、あらかじめ定めたスケジュールに応じて、各自己浮上型海洋観測装置2を切離すことにより、海中を鉛直方向に自己浮上しながら、それぞれで海洋現象をセンサ部6により観測して電子回路部5のメモリに一時蓄積し、海面に達した際に、メモリに蓄積した観測データを空中線部3により無線で送信する。観測データは、深度、水温、塩分のうち少なくとも1ないし複数を含む。深度または水温のあらかじめ定めた時間ごとの平均値があらかじめ定めた回数の間変化しないことを検出した場合、自己浮上型海洋観測装置2が海面に浮上したものと判断する。
【選択図】図1

Description

本発明は、海洋観測システム、自己浮上型海洋観測装置および発射装置に関し、特に、海中の鉛直構造を観測する海洋観測システムとして、海底で切離した浮力体が自己浮上する間に、海中の物理現象を観測し、海面へ浮上した時に海中の観測結果を送信する仕組みを有する自己浮上型の自立型の海洋観測システム、自己浮上型海洋観測装置および発射装置に関する。
海洋の鉛直構造を観測する観測方法として、従来より、種々の方式が提案されている。例えば、船舶から観測センサをウィンチにより吊り下げて、観測センサを昇降させることにより海洋の鉛直構造を観測する船舶観測手法や、特許文献1に示す特開平5−188030号公報「海洋データ自動測定装置」に示されるように、船舶や航空機から観測センサを投下して、自重にて海中を沈降し、海洋の鉛直構造を観測する投捨方式がある。
さらには、錘と浮力体とをケーブルで固定するとともに、任意のケーブル位置に複数の観測センサを固定して、これを、海中に投棄して、海底から海面に向けてケーブルを直立させることにより、複数の観測センサを任意の深度に設置して、海洋の鉛直構造を観測する系維方式や、特許文献2に示す特開2001−151474号公報「水中観測機器の昇降装置」に示されるように、海底や系維方式の任意の水深に水中ウィンチを設置し、この水中ウィンチに巻き取られるケーブルに浮力体と観測センサとを取り付けて、水中ウィンチの昇降により海洋の鉛直構造を観測する水中ウィンチ方式なども提案されている。
特開平5−188030号公報(第3−5頁) 特開2001−151474号公報(第3−4頁)
前述したような従来の観測方法は、設置条件、設置コスト、リアルタイム性等において、一長一短があるが、近年の海洋観測においては、より広い3次元に及ぶ海洋空間の情報をその時間的変動とともに、より広域に、かつ、より長期間に、かつ、より安価に観測することができる手法が望まれている。
前述の船舶観測手法や投捨方式においては、リアルタイムに海洋の鉛直構造を観測することが可能であるが、長期間に亘って観測する場合には、船舶や航空機がその観測地点に留まることが必要であり、多くの地点に、船舶や航空機を配置することは困難であり、また、費用も膨大となる。
また、系維方式は、観測センサ自身が長期観測能力を保有している場合、回収するまでの期間に亘って連続して観測することが可能となるが、ケーブルに観測センサを固定する構成としていることから、海中の鉛直分解能を向上させるためには、多くの観測センサを必要とし、これは、コストアップと設置の難易度に繋がってしまう。また、漁船などの操業で、不可抗力により引き上げられてしまう可能性があること、船舶等の航行に対して支障を与えるため、系維地点直上の水面にデータ伝送用のアンテナなどの構造物を露出させることが出来ず、この結果として観測した情報を簡易な方法でリアルタイムに入手することが困難であること、などの課題がある。
さらに、前述の水中ウィンチ方式では、重量のある水中ウィンチを水中に沈めることから、設置の問題、水中ウィンチを作動させるための水中での電力の確保や、機械的な作動部分に対する信頼性の確保などの問題が生じる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、安価で、かつ、同一地点での海洋の鉛直構造を長期間に亘って連続して観測することが可能であり、かつ、観測した情報をリアルタイムに得ることが可能な、海洋観測システム、自己浮上型海洋観測装置および発射装置を提供することに、その目的がある。
前述の課題を解決するため、本発明による海洋観測システム、自己浮上型海洋観測装置および発射装置は、次のような特徴的な構成を採用している。
(1)海中を自己浮上しながら海洋現象を観測する自己浮上型海洋観測装置と、前記自己浮上型海洋観測装置を装填して海底に固定し、あらかじめ定めたスケジュールに応じて切離すことにより前記自己浮上型海洋観測装置を自己浮上させる発射装置とを少なくとも備えている海洋観測システム。
(2)上記(1)の海洋観測システムにおいて、前記発射装置は、海面から投下し、自重により海底に着底させる海洋観測システム。
(3)上記(1)または(2)の海洋観測システムにおいて、前記発射装置は、装填した前記自己浮上型海洋観測装置を切離す切離し機構として、ラッチングソレノイドにより当該発射装置に固定した前記自己浮上型海洋観測装置を切離すべき時間を切離し用タイマが計数した時点で、前記ラッチングソレノイドを作動させて、切離す海洋観測システム。
(4)上記(1)または(2)の海洋観測システムにおいて、前記発射装置は、装填した前記自己浮上型海洋観測装置を切離す切離し機構として、留め具により当該発射装置に固定した前記自己浮上型海洋観測装置を、前記留め具に水中にて電気を流すことにより生じる電蝕により前記留め具の機械的強度を低下させて、切離す海洋観測システム。
(5)上記(1)または(2)の海洋観測システムにおいて、前記発射装置は、装填した前記自己浮上型海洋観測装置を切離す切離し機構として、留め具により当該発射装置に固定した前記自己浮上型海洋観測装置を、前記留め具を水中音響コマンドにより作動させて、切離す海洋観測システム。
(6)上記(1)ないし(5)のいずれの海洋観測システムにおいて、前記発射装置は、1ないし複数の前記自己浮上型海洋観測装置を装填することができ、前記自己浮上型海洋観測装置をそれぞれにあらかじめ設定した異なるタイミングで切離すことができる海洋観測システム。
(7)上記(1)ないし(6)のいずれかの海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置は、海底から海中を浮力により自己浮上する浮上手段と、海中を浮上しながら海洋現象を観測するセンサ手段と、前記センサ手段により観測した観測データを一時蓄積する記憶手段と、前記記憶手段に一時蓄積した前記観測データを送信する送信手段と、を少なくとも備えている海洋観測システム。
(8)上記(7)の海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置は、前記センサ手段が観測した観測時刻を計時する時計をさらに備え、前記記憶手段に観測データを一時蓄積する際に、前記時計が計時した前記観測時刻を前記観測データの一つとして追加して、前記記憶手段に一時蓄積する海洋観測システム。
(9)上記(7)または(8)の海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置の前記センサ手段は、当該自己浮上型海洋観測装置の深度を計測する深度センサ、水温を観測する水温センサ、塩分を計測する塩分センサ、のうち、いずれか1ないし複数を少なくとも備えている海洋観測システム。
(10)上記(7)ないし(9)のいずれかの海洋観測システムにおいて、前記センサ手段により観測した観測データをデジタル情報に変換するA/D変換機を備え、前記記憶手段に、前記観測データを変換したデジタル情報として記憶する海洋観測システム。
(11)上記(7)ないし(10)のいずれかの海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置は、当該自己浮上型海洋観測装置が海面に浮上したか否かを検出する海面検出手段を備えている海洋観測システム。
(12)上記(11)の海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置の前記海面検出手段が当該自己浮上型海洋観測装置が海面に浮上したことを検出した際に、当該自己浮上型海洋観測装置の前記記憶手段に一時蓄積されている観測データを、前記送信手段により送信開始する海洋観測システム。
(13)上記(11)または(12)の海洋観測システムにおいて、前記海面検出手段は、当該自己浮上型海洋観測装置が観測した深度のあらかじめ定めた時間ごとの平均値が、あらかじめ定めた回数の間変化しないことを検出することにより、海面に浮上したことを検出する海洋観測システム。
(14)上記(11)または(12)の海洋観測システムにおいて、前記海面検出手段は、当該自己浮上型海洋観測装置が観測した水温のあらかじめ定めた時間ごとの平均値が、あらかじめ定めた回数の間変化しないことを検出することにより、海面に浮上したことを検出する海洋観測システム。
(15)上記(7)ないし(14)のいずれかの海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置は、前記発射装置から切離されたか否かを検出する手段を備え、前記発射装置から切離されたことを検出した際に、少なくとも、前記センサ手段、前記記憶手段、前記送信手段に対する電源の供給を開始し、浮上しながら海洋現象を観測する動作を開始する海洋観測システム。
(16)上記(7)ないし(15)のいずれかの海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置は、当該自己浮上型海洋観測装置の現在位置を測位するGPS受信機をさらに備え、前記送信手段により、当該自己浮上型海洋観測装置の前記記憶手段に一時蓄積されている観測データを送信する際に、前記GPS受信機が測位した現在位置を付加して送信する海洋観測システム。
(17)海底に固定した発射装置から切離されて海中を自己浮上しながら海洋現象を観測する自己浮上型海洋観測装置であって、海底から海中を浮力により自己浮上する浮上手段と、海中を浮上しながら海洋現象を観測するセンサ手段と、前記センサ手段により観測した観測データを一時蓄積する記憶手段と、前記記憶手段に一時蓄積した前記観測データを送信する送信手段と、を少なくとも備えている自己浮上型海洋観測装置。
(18)上記(17)の自己浮上型海洋観測装置において、前記センサ手段が観測した観測時刻を計時する時計をさらに備え、前記記憶手段に観測データを一時蓄積する際に、前記時計が計時した前記観測時刻を前記観測データの一つとして追加して、前記記憶手段に一時蓄積する自己浮上型海洋観測装置。
(19)上記(17)または(18)の自己浮上型海洋観測装置において、前記センサ手段は、当該自己浮上型海洋観測装置の深度を計測する深度センサ、水温を観測する水温センサ、塩分を計測する塩分センサ、のうち、いずれか1ないし複数を少なくとも備えている自己浮上型海洋観測装置。
(20)上記(17)ないし(19)のいずれかの自己浮上型海洋観測装置において、前記センサ手段により観測した観測データをデジタル情報に変換するA/D変換機を備え、前記記憶手段に、前記観測データを変換したデジタル情報として記憶する自己浮上型海洋観測装置。
(21)上記(17)ないし(20)のいずれかの自己浮上型海洋観測装置において、当該自己浮上型海洋観測装置が海面に浮上したか否かを検出する海面検出手段を備えている自己浮上型海洋観測装置。
(22)上記(21)の自己浮上型海洋観測装置において、前記海面検出手段が当該自己浮上型海洋観測装置が海面に浮上したことを検出した際に、前記記憶手段に一時蓄積されている観測データを、前記送信手段により送信開始する自己浮上型海洋観測装置。
(23)上記(21)または(22)の自己浮上型海洋観測装置において、前記海面検出手段は、当該自己浮上型海洋観測装置が観測した深度のあらかじめ定めた時間ごとの平均値が、あらかじめ定めた回数の間変化しないことを検出することにより、海面に浮上したことを検出する自己浮上型海洋観測装置。
(24)上記(21)または(22)の自己浮上型海洋観測装置において、前記海面検出手段は、当該自己浮上型海洋観測装置が観測した水温のあらかじめ定めた時間ごとの平均値が、あらかじめ定めた回数の間変化しないことを検出することにより、海面に浮上したことを検出する自己浮上型海洋観測装置。
(25)上記(17)ないし(24)のいずれかの自己浮上型海洋観測装置において、前記発射装置から切離されたか否かを検出する手段を備え、前記発射装置から切離されたことを検出した際に、少なくとも、前記センサ手段、前記記憶手段、前記送信手段に対する電源の供給を開始し、浮上しながら海洋現象を観測する動作を開始する自己浮上型海洋観測装置。
(26)上記(17)ないし(25)のいずれかの自己浮上型海洋観測装置において、当該自己浮上型海洋観測装置の現在位置を測位するGPS受信機をさらに備え、前記送信手段により、前記記憶手段に一時蓄積されている観測データを送信する際に、前記GPS受信機が測位した現在位置を付加して送信する自己浮上型海洋観測装置。
(27)海中を自己浮上しながら海洋現象を観測する自己浮上型海洋観測装置を装填して海底に固定し、あらかじめ定めたスケジュールに応じて切離すことにより前記自己浮上型海洋観測装置を自己浮上させる発射装置。
(28)上記(27)の発射装置において、海面から投下し、自重により海底に着底させる発射装置。
(29)上記(27)または(28)の発射装置において、装填した前記自己浮上型海洋観測装置を切離す切離し機構として、ラッチングソレノイドにより当該発射装置に固定した前記自己浮上型海洋観測装置を切離すべき時間を切離し用タイマが計数した時点で、前記ラッチングソレノイドを作動させて、切離す発射装置。
(30)上記(27)または(28)の発射装置において、装填した前記自己浮上型海洋観測装置を切離す切離し機構として、留め具により当該発射装置に固定した前記自己浮上型海洋観測装置を、前記留め具に水中にて電気を流すことにより生じる電蝕により前記留め具の機械的強度を低下させて、切離す発射装置。
(31)上記(27)または(28)の発射装置において、前記発射装置は、装填した前記自己浮上型海洋観測装置を切離す切離し機構として、留め具により当該発射装置に固定した前記自己浮上型海洋観測装置を、前記留め具を水中音響コマンドにより作動させて、切離す発射装置。
(32)上記(27)ないし(31)のいずれの発射装置において、1ないし複数の前記自己浮上型海洋観測装置を装填することができ、前記自己浮上型海洋観測装置をそれぞれにあらかじめ設定した異なるタイミングで切離すことができる発射装置。
本発明の海洋観測システム、自己浮上型海洋観測装置および発射装置によれば、発射装置を固定して設置した海底の位置において、該発射装置に装填した自己浮上型海洋観測装置の数だけ、タイマであらかじめ設定した時間ごとに、自己浮上型海洋観測装置を順次切離して、海洋の鉛直構造を繰り返して観測し、これらの観測結果を、任意の場所にて逐次で得ることが可能であるので、同一地点での海洋の鉛直構造を長期間連続して観測することを、安価に実現することができ、かつ、リアルタイムに観測結果を取得することができる。
以下、本発明による海洋観測システム、自己浮上型海洋観測装置および発射装置の好適実施形態例について、本発明の前述した目的および他の目的の実現例、本発明の特徴およびその利点を明確にすべく、添付図を参照しながら説明する。本発明の海洋観測システムは、海洋データを観測するための観測装置を海底から自己浮上させながら観測する方式であり、以下では、必要に応じて、「自己浮上方式」と呼称する場合がある。
まず、図1は、本発明による海洋観測システムの構成の一実施の形態を示す模式図である。なお、図1の海洋観測システムには、本発明の一実施の形態として、その特徴を明確にする構成部分のみを基本構成として示している。図1の海洋観測システムに示すように、発射装置1は、自己浮上型海洋観測装置2を装填した状態で自重によって海底に着底するものであり、自己浮上型海洋観測装置2を鉛直方向に切り離す切離し部1aと自己浮上型海洋観測装置2を切り離す時刻を計数する切離し用タイマ1bとが内在している。
なお、自己浮上型海洋観測装置2の切離しタイミングは、この切離し用タイマ1bに限るものではなく、海中における経時的な変形を用いて、切離すようにしても良い。ここで、発射装置1には、1ないし複数の自己浮上型海洋観測装置2を装填することが可能であり、切離すタイミングをそれぞれで独自に設定して、同一観測地点で、複数の観測タイミングで、海中の鉛直方向の観測データを観測することを可能としている。
自己浮上型海洋観測装置2は、水面に浮上した際に水中で観測した観測データを送信する空中線部3、海底から浮力により自己浮上する浮上手段として浮上に必要な浮力を有する浮力体部4、観測した観測データを記録する記録回路、記録した観測データの送信回路、電源などを有する電子回路部5、海中を浮上しながら、観測対象とする海洋現象である、深度、水温、塩分濃度等を検出するセンサを有するセンサ部6を少なくとも含んで構成される。
図2は、本発明の海洋観測システムにおける自己浮上方式の海洋観測運用形態の一実施例を示す模式図である。図2の状態Aに示すように、自己浮上型海洋観測装置2を装填した、発射装置1の切離し用タイマ1bを作動させた後、船舶などから投棄する。投棄後、ある時間が経過すると、図2の状態Bに示すように、発射装置1が自重により海底に着底する。
海底に着底して固定された状態で、あらかじめ定めたスケジュールとして、発射装置1の切離し用タイマ1bに設定されている設定時刻又は経過時刻が経過すると、発射装置1の切離し部1aが作動して、自己浮上型海洋観測装置2が切離されて、図2の状態Cに示すように、浮力体部4により海中の鉛直方向に自己浮上を開始するとともに、自己浮上型海洋観測装置2の電子回路部5の電源が入り、センサ部6による海洋現象の観測と観測結果の記録とが開始される。
発射装置1から切離された自己浮上型海洋観測装置2は、図2の状態Dに示すように、浮力体部4の浮力により、水面に向かって垂直に浮上しながら、センサ部6のセンサにより、海中の観測と電子回路部5での観測結果の記録を継続する。図2の状態Eに示すように、観測を継続しながら自己浮上型海洋観測装置2が海面に浮上すると、センサ部6の深度センサなどにより海面に浮上したことを感知して、観測結果の記録を終了した後、電子回路部5の送信回路が起動し、今までに記録されている観測結果の情報を、空中線部3を介して、衛星や陸上の受信局などに向けて送信する。
このような状態Cから状態Eまでの動作が、発射装置1に装填された自己浮上型海洋観測装置2の数だけ、自己浮上型海洋観測装置2それぞれの切離しタイミングで切離されて浮上しながら観測する動作が繰返し実行されると、その観測地点における観測動作を終了する。
以下、図2に示したような本発明の一実施の形態における海洋観測システムの各部の動作について、図3,4,5を用いてさらに説明する。
図3は、本発明の発射装置1に装填した自己浮上型海洋観測装置2の切離し機構を示す説明図である。ここでは、装填した自己浮上型海洋観測装置2を切離す切離し機構として、図1において前述した切離し用タイマ1bを用いる代わりに、電触を利用する例を示す。電触とは、異なった金属同士が接触した際に発生する電位差によって生じる錆のことであり、本実施例においては、留め具によって発射装置1に固定した自己浮上型海洋観測装置2を、該留め具に水中で電気を流すことによって生じる電蝕により該留め具の機械的な強度を低下させて、切離す場合を示している。
自己浮上型海洋観測装置2は、矢印で示すように、発射装置1の切離し部1aに開けた穴11に嵌め込まれ、リング状の留め具21によって、状態Fに示すように、発射装置1に固定される。ここで、留め具21には、例えば、アルミニウムを、また、発射装置1の切離し部1aには、鋼のような、アルミニウムとの電位差の大きな金属を利用し、留め具21と切離し部1aとは、電気が流れ易いリベットやビス、ボルトで固定される。
海底に着底した発射装置1に装着された自己浮上型海洋観測装置2は、状態Fのような設置状態では、留め具21に対して、自己浮上型海洋観測装置2の浮力体部4による浮力が掛かった状態になっており、発射装置1の切離し部1aに電流を加えた場合、留め具21の電触が始まり、留め具21の機械強度が、電触の進展により低下していく。電触がある一定の限界を超えた時点で、留め具21が破損して、自己浮上型海洋観測装置2が、発射装置1から離れて浮上を開始する。留め具21の材質、厚みを変えることにより、留め具21の破損時間を変えることが可能であり、これらの材質、厚みを所望の任意の値に選択することによって、発射装置1に装填した複数の自己浮上型海洋観測装置2の発射時刻(切離し時刻)を制御することができる。
なお、切離し部1aへの電流の印加は、水中への投入前から実施しておく。また、留め具21は、状態Fのように、自己浮上型海洋観測装置2の浮力体部4を押さえる形で固定するが、この浮力体部4を、非導電性材質を用いて作成することによって、自己浮上型海洋観測装置2への電触は発生しない。
また、図3の形態では、電触を利用した切離し機構を説明したが、発射装置1に装填した自己浮上型海洋観測装置2を切離す、これ以外の切離し機構として、例えば、図1に示したように切離し用タイマ1bを用いて、複数のラッチングソレノイドとタイマ回路とを利用して、該タイマ回路に設定されたスケジュールに応じて、自己浮上型海洋観測装置2それぞれを固定している複数のラッチングソレノイドのうちいずれかのラッチングソレノイドを作動させて、スケジュールに沿うように、順次、自己浮上型海洋観測装置2を切離す機構も考えられる。さらに、水中音響通信を利用して、船舶などから切離し指示の水中音響コマンドを送信することによって、自己浮上型海洋観測装置2を固定している留め具を作動させて、切離すような遠隔から切離し機構を用いる方法も考えられる。
図4は、本発明の自己浮上型海洋観測装置2の電子回路部5とセンサ部6への電源投入機構を示す説明図である。発射装置1の底部には、固定ピン12が設置されている。一方、自己浮上型海洋観測装置2の底部には、発射装置1から切離されたか否かを検出する手段として、押しボタンスイッチ22が用意されており、図3に示したように、自己浮上型海洋観測装置2が発射装置1の穴11に嵌め込まれて留め具21によって固定された状態Fにおいては、この押しボタンスイッチ22が固定ピン12によって押し込まれた状態であり、図4の状態Gに示す状態となる。押しボタンスイッチ22が押し込まれた状態Gにおいては、自己浮上型海洋観測装置2の電子回路部5への電源供給が切断された状態になっている。
ここで、図3にて説明したように、自己浮上型海洋観測装置2が発射装置1から切離されて、浮力体部4の浮力によって浮き上がると、図4の状態Hに示すように、この押しボタンスイッチ22は、固定ピン12によって押し込まれた状態Gから開放されて、下側に伸びるように、自己浮上型海洋観測装置2の底部に向かって移動する。この結果、自己浮上型海洋観測装置2は、発射装置1から切り離された状態とされて、電子回路部5とセンサ部6への電源が投入される。かくのごとく、電子回路部5やセンサ部6への電源の投入を、押しボタンスイッチ22によって制御することにより、自己浮上型海洋観測装置2が浮上した時点から、海洋観測の実施を開始するという動作が可能となる。
図5は、本発明の自己浮上型海洋観測装置2の電子回路部5とセンサ部6との構成の一例を示すブロック構成図である。図5において、それぞれの自己浮上型海洋観測装置2には、それぞれを特定するための固有のIDが製造時にメモリにあらかじめ記録されている。
まず、自己浮上型海洋観測装置2が発射装置1から切離されて、浮上開始した時点で、図4で説明したように、図5の電子回路部5とセンサ部6への電源供給が開始される。なお、時計52には、専用の別電源が取り付けられており、製造時から、時計52の回路は動作することができる。電源の供給開始とともに、センサ部6の深度センサ61、水温センサ62、塩分センサ63による海洋観測が開始され、深度、水温、塩分情報を連続的に収集されて、観測データ(センサ出力データ)としてA/D変換器51に送られてくる。
A/D変換器51では、送られてきた深度、水温、塩分情報などの観測データ(センサ出力データ)を量子化して、デジタル情報に変換して、その時点の観測データとして連続的にメモリ53に送り、順次、記録していく。また、時計52は、観測時刻を示す現在の時刻情報を、メモリ53に送る。メモリ53では、時計52からの該時刻情報とA/D変換器51からの深度、水温、塩分情報などの観測データとを一対の情報として、一定時間分、順次蓄えていく。
また、これらの観測データのうち、深度情報は、深度区間平均算出回路54にも合わせて送られる。深度区間平均算出回路54は、自己浮上型海洋観測装置2が水面(海面)に浮上したか否かを検出する海面検出手段を構成するものであり、順次送られてくる深度情報について、あらかじめ定めた一定の時間毎の平均値を算出し、次に、この平均値について、あらかじめ定めた連続した個数分の変化をチェックする。そして、あらかじめ定めた回数分に亘って平均値に変化がなくなったことを検出した場合には、自己浮上型海洋観測装置2が水面に浮上したものと判断して、メモリ53への観測データの書き込みを停止させる。観測データの書き込みを停止した後、メモリ53に記録されているID、深度、水温、塩分、時刻に関する全ての情報を、その自己浮上型海洋観測装置2により収集した観測データとして、送信機55に送り出す。
送信機55では、ID、深度、水温、塩分、時刻の全ての情報が、その自己浮上型海洋観測装置2から観測データとして取り込まれると、送信動作を開始し、ID、深度、水温、塩分、時刻の全ての情報を、空中線部3を介して、空中に送信する。なお、観測データとして送信する情報は、かかる情報のみに限るものではなく、海洋汚染を観測する場合には、汚染成分を計測するセンサによる観測情報、海底ケーブルの敷設状況や浮遊機雷などを検知する場合には、金属成分を検知するセンサによる観測情報などを、観測データとして収集するようにしてもよい。あるいは、場合によっては、前述の観測データのうち、塩分センサ63を削除して、塩分センサ63で観測される塩分に関する情報を削除しても良い。
また、深度を異なる手法によって算出することにより、深度センサ61を削除することも可能である。例えば、自己浮上型海洋観測装置2の水圧毎(水深毎)の浮力があらかじめ既知であれば、水圧毎の浮上速度を求めておき、浮上を開始した時刻から水面に浮上した時刻まで、すなわち、海底から水面に浮上するまでの時刻を基準にして、発射装置1が着底した海底深度を推定し、浮上速度と浮上を開始してからの経過時間との関係から、観測センサが情報を収集した深度を推定することが可能となる。また、この場合には、自己浮上型海洋観測装置2が海面に浮上したか否かを検出するための海面検出手段として、深度区間平均算出回路54を、水温区間平均算出回路に置き換えて、水温センサ62により観測した水温のあらかじめ定めた時間ごとの平均値に、あらかじめ定めた回数分に亘って変化がないことをもって、自己浮上型海洋観測装置2の水面への浮上を判断することが可能である。
さらに、図5のブロック図に、GPS受信機を付加して、水面に浮上した時点での位置を計測し、観測データに関する情報に付加して、送信機55へ送ることにより、自己浮上型海洋観測装置2の水面への浮上時の正確な位置を得ることが可能となる。
以上に説明したように、本発明による自己浮上方式の海洋観測システムによれば、自己浮上型海洋観測装置および発射装置という基本構成に基づいて、同一地点での海洋の鉛直構造を長期間連続して観測することが可能であり、かつ、観測した情報をリアルタイムに得ることが可能な装置を、安価に提供することができる。
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることは、当業者には容易に理解できよう。
本発明による海洋観測システムの構成の一実施の形態を示す模式図である。 本発明の海洋観測システムにおける自己浮上方式の海洋観測運用形態の一実施例を示す模式図である。 本発明の発射装置に装填した自己浮上型海洋観測装置の切離し機構を示す説明図である。 本発明の自己浮上型海洋観測装置の電子回路部とセンサ部への電源投入機構を示す説明図である。 本発明の自己浮上型海洋観測装置の電子回路部とセンサ部との構成の一例を示すブロック構成図である。
符号の説明
1 発射装置
1a 切離し部
1b 切離し用タイマ
2 自己浮上型海洋観測装置
3 空中線部
4 浮力体部
5 電子回路部
6 センサ部
11 穴
12 固定ピン
21 留め具
22 押しボタンスイッチ
20 A/D変換機
52 時計
53 メモリ
54 深度区間平均算出回路
55 送信機
61 深度センサ
62 水温センサ
63 塩分センサ

Claims (32)

  1. 海中を自己浮上しながら海洋現象を観測する自己浮上型海洋観測装置と、前記自己浮上型海洋観測装置を装填して海底に固定し、あらかじめ定めたスケジュールに応じて切離すことにより前記自己浮上型海洋観測装置を自己浮上させる発射装置とを少なくとも備えていることを特徴とする海洋観測システム。
  2. 請求項1に記載の海洋観測システムにおいて、前記発射装置は、海面から投下し、自重により海底に着底させることを特徴とする海洋観測システム。
  3. 請求項1または2に記載の海洋観測システムにおいて、前記発射装置は、装填した前記自己浮上型海洋観測装置を切離す切離し機構として、ラッチングソレノイドにより当該発射装置に固定した前記自己浮上型海洋観測装置を切離すべき時間を切離し用タイマが計数した時点で、前記ラッチングソレノイドを作動させて、切離すことを特徴とする海洋観測システム。
  4. 請求項1または2に記載の海洋観測システムにおいて、前記発射装置は、装填した前記自己浮上型海洋観測装置を切離す切離し機構として、留め具により当該発射装置に固定した前記自己浮上型海洋観測装置を、前記留め具に水中にて電気を流すことにより生じる電蝕により前記留め具の機械的強度を低下させて、切離すことを特徴とする海洋観測システム。
  5. 請求項1または2に記載の海洋観測システムにおいて、前記発射装置は、装填した前記自己浮上型海洋観測装置を切離す切離し機構として、留め具により当該発射装置に固定した前記自己浮上型海洋観測装置を、前記留め具を水中音響コマンドにより作動させて、切離すことを特徴とする海洋観測システム。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の海洋観測システムにおいて、前記発射装置は、1ないし複数の前記自己浮上型海洋観測装置を装填することができ、前記自己浮上型海洋観測装置をそれぞれにあらかじめ設定した異なるタイミングで切離すことができることを特徴とする海洋観測システム。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置は、海底から海中を浮力により自己浮上する浮上手段と、海中を浮上しながら海洋現象を観測するセンサ手段と、前記センサ手段により観測した観測データを一時蓄積する記憶手段と、前記記憶手段に一時蓄積した前記観測データを送信する送信手段と、を少なくとも備えていることを特徴とする海洋観測システム。
  8. 請求項7に記載の海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置は、前記センサ手段が観測した観測時刻を計時する時計をさらに備え、前記記憶手段に観測データを一時蓄積する際に、前記時計が計時した前記観測時刻を前記観測データの一つとして追加して、前記記憶手段に一時蓄積することを特徴とする海洋観測システム。
  9. 請求項7または8に記載の海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置の前記センサ手段は、当該自己浮上型海洋観測装置の深度を計測する深度センサ、水温を観測する水温センサ、塩分を計測する塩分センサ、のうち、いずれか1ないし複数を少なくとも備えていることを特徴とする海洋観測システム。
  10. 請求項7ないし9のいずれかに記載の海洋観測システムにおいて、前記センサ手段により観測した観測データをデジタル情報に変換するA/D変換機を備え、前記記憶手段に、前記観測データを変換したデジタル情報として記憶することを特徴とする海洋観測システム。
  11. 請求項7ないし10のいずれかに記載の海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置は、当該自己浮上型海洋観測装置が海面に浮上したか否かを検出する海面検出手段を備えていることを特徴とする海洋観測システム。
  12. 請求項11に記載の海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置の前記海面検出手段が当該自己浮上型海洋観測装置が海面に浮上したことを検出した際に、当該自己浮上型海洋観測装置の前記記憶手段に一時蓄積されている観測データを、前記送信手段により送信開始することを特徴とする海洋観測システム。
  13. 請求項11または12に記載の海洋観測システムにおいて、前記海面検出手段は、当該自己浮上型海洋観測装置が観測した深度のあらかじめ定めた時間ごとの平均値が、あらかじめ定めた回数の間変化しないことを検出することにより、海面に浮上したことを検出することを特徴とする海洋観測システム。
  14. 請求項11または12に記載の海洋観測システムにおいて、前記海面検出手段は、当該自己浮上型海洋観測装置が観測した水温のあらかじめ定めた時間ごとの平均値が、あらかじめ定めた回数の間変化しないことを検出することにより、海面に浮上したことを検出することを特徴とする海洋観測システム。
  15. 請求項7ないし14のいずれかに記載の海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置は、前記発射装置から切離されたか否かを検出する手段を備え、前記発射装置から切離されたことを検出した際に、少なくとも、前記センサ手段、前記記憶手段、前記送信手段に対する電源の供給を開始し、浮上しながら海洋現象を観測する動作を開始することを特徴とする海洋観測システム。
  16. 請求項7ないし15のいずれかに記載の海洋観測システムにおいて、前記自己浮上型海洋観測装置は、当該自己浮上型海洋観測装置の現在位置を測位するGPS受信機をさらに備え、前記送信手段により、当該自己浮上型海洋観測装置の前記記憶手段に一時蓄積されている観測データを送信する際に、前記GPS受信機が測位した現在位置を付加して送信することを特徴とする海洋観測システム。
  17. 海底に固定した発射装置から切離されて海中を自己浮上しながら海洋現象を観測する自己浮上型海洋観測装置であって、海底から海中を浮力により自己浮上する浮上手段と、海中を浮上しながら海洋現象を観測するセンサ手段と、前記センサ手段により観測した観測データを一時蓄積する記憶手段と、前記記憶手段に一時蓄積した前記観測データを送信する送信手段と、を少なくとも備えていることを特徴とする自己浮上型海洋観測装置。
  18. 請求項17に記載の自己浮上型海洋観測装置において、前記センサ手段が観測した観測時刻を計時する時計をさらに備え、前記記憶手段に観測データを一時蓄積する際に、前記時計が計時した前記観測時刻を前記観測データの一つとして追加して、前記記憶手段に一時蓄積することを特徴とする自己浮上型海洋観測装置。
  19. 請求項17または18に記載の自己浮上型海洋観測装置において、前記センサ手段は、当該自己浮上型海洋観測装置の深度を計測する深度センサ、水温を観測する水温センサ、塩分を計測する塩分センサ、のうち、いずれか1ないし複数を少なくとも備えていることを特徴とする自己浮上型海洋観測装置。
  20. 請求項17ないし19のいずれかに記載の自己浮上型海洋観測装置において、前記センサ手段により観測した観測データをデジタル情報に変換するA/D変換機を備え、前記記憶手段に、前記観測データを変換したデジタル情報として記憶することを特徴とする自己浮上型海洋観測装置。
  21. 請求項17ないし20のいずれかに記載の自己浮上型海洋観測装置において、当該自己浮上型海洋観測装置が海面に浮上したか否かを検出する海面検出手段を備えていることを特徴とする自己浮上型海洋観測装置。
  22. 請求項21に記載の自己浮上型海洋観測装置において、前記海面検出手段が当該自己浮上型海洋観測装置が海面に浮上したことを検出した際に、前記記憶手段に一時蓄積されている観測データを、前記送信手段により送信開始することを特徴とする自己浮上型海洋観測装置。
  23. 請求項21または22に記載の自己浮上型海洋観測装置において、前記海面検出手段は、当該自己浮上型海洋観測装置が観測した深度のあらかじめ定めた時間ごとの平均値が、あらかじめ定めた回数の間変化しないことを検出することにより、海面に浮上したことを検出することを特徴とする自己浮上型海洋観測装置。
  24. 請求項21または22に記載の自己浮上型海洋観測装置において、前記海面検出手段は、当該自己浮上型海洋観測装置が観測した水温のあらかじめ定めた時間ごとの平均値が、あらかじめ定めた回数の間変化しないことを検出することにより、海面に浮上したことを検出することを特徴とする自己浮上型海洋観測装置。
  25. 請求項17ないし24のいずれかに記載の自己浮上型海洋観測装置において、前記発射装置から切離されたか否かを検出する手段を備え、前記発射装置から切離されたことを検出した際に、少なくとも、前記センサ手段、前記記憶手段、前記送信手段に対する電源の供給を開始し、浮上しながら海洋現象を観測する動作を開始することを特徴とする自己浮上型海洋観測装置。
  26. 請求項17ないし25のいずれかに記載の自己浮上型海洋観測装置において、当該自己浮上型海洋観測装置の現在位置を測位するGPS受信機をさらに備え、前記送信手段により、前記記憶手段に一時蓄積されている観測データを送信する際に、前記GPS受信機が測位した現在位置を付加して送信することを特徴とする自己浮上型海洋観測装置。
  27. 海中を自己浮上しながら海洋現象を観測する自己浮上型海洋観測装置を装填して海底に固定し、あらかじめ定めたスケジュールに応じて切離すことにより前記自己浮上型海洋観測装置を自己浮上させることを特徴とする発射装置。
  28. 請求項27に記載の発射装置において、海面から投下し、自重により海底に着底させることを特徴とする発射装置。
  29. 請求項27または28に記載の発射装置において、装填した前記自己浮上型海洋観測装置を切離す切離し機構として、ラッチングソレノイドにより当該発射装置に固定した前記自己浮上型海洋観測装置を切離すべき時間を切離し用タイマが計数した時点で、前記ラッチングソレノイドを作動させて、切離すことを特徴とする発射装置。
  30. 請求項27または28に記載の発射装置において、装填した前記自己浮上型海洋観測装置を切離す切離し機構として、留め具により当該発射装置に固定した前記自己浮上型海洋観測装置を、前記留め具に水中にて電気を流すことにより生じる電蝕により前記留め具の機械的強度を低下させて、切離すことを特徴とする発射装置。
  31. 請求項27または28に記載の発射装置において、前記発射装置は、装填した前記自己浮上型海洋観測装置を切離す切離し機構として、留め具により当該発射装置に固定した前記自己浮上型海洋観測装置を、前記留め具を水中音響コマンドにより作動させて、切離すことを特徴とする発射装置。
  32. 請求項27ないし31のいずれかに記載の発射装置において、1ないし複数の前記自己浮上型海洋観測装置を装填することができ、前記自己浮上型海洋観測装置をそれぞれにあらかじめ設定した異なるタイミングで切離すことができることを特徴とする発射装置。
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