JP2007304472A - 半導体光変調器 - Google Patents

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Abstract

【課題】十分な耐圧特性を備えつつ、光伝搬損失を大幅に低減することができ、信頼性に優れたnin型ヘテロ構造を有する半導体光変調器を提供することにある。
【解決手段】
n型InPクラッド層12と、InGaAsPクラッド層13と、電気光学効果を有するInGaAlAs量子井戸構造からなるコア層14と、InGaAsPクラッド層15と、アンドープInPクラッド層16と、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17と、n型InPクラッド層18とが順次積層されており、クラッド層13およびクラッド層15のバンドギャップはコア層14のバンドギャップよりも大きく、クラッド層12およびクラッド層16のバンドギャップはクラッド層13およびクラッド層15のバンドギャップよりも大きく、バリア層17はp型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1から形成し、クラッド層18はn型InPから形成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、nin型ヘテロ構造を有する半導体光変調器に関する。
近年の光通信システムの大容量化に伴い、変調速度の高速化が進み、現在では40Gbit/s級以上の光信号が伝送されるまでになっている。このような高速変調速度では、波長チャーピングが伝送距離を制限するため、波長チャーピングが大きなレーザダイオードの直接変調では、長距離伝送は難しい。そのため、現在では、波長チャーピングの小さい直流動作のレーザダイオードと外部変調器の組み合わせが用いられている。光通信システムに用いられる従来の典型的な外部変調器として、LiNbOにより構成されたLN変調器がある。LN変調器の動作原理は、光導波路内に電界をかけ、電気光学効果により光導波路内の屈折率を変化させ、光の位相を制御するものである。このようなLN変調器は、光位相変調器やマッハツェンダ型光変調器など多数の導波路を結合させた形で高機能光スイッチとして機能させることが可能である。しかしながら、LN変調器は、導波路長がcmオーダーであり、周辺回路に比べてはるかに大きく、結果として光送信器のサイズの小型化を制限してしまう問題があった。この問題を解決する構造として、LN変調器と同様の動作原理を用いた半導体光変調器が発案されている(特許文献1参照)。
図4は、従来の半導体光変調器のバンドプロファイルである。図4に示した半導体光変調器は、n型電極層(不図示)と、n型InPクラッド層30と、InGaAsPクラッド層31と、InGaAlAs量子井戸構造からなるコア層32と、InGaAsPクラッド層33と、アンドープInPクラッド層34と、p型In0.52Al0.48Asバリア層35と、n型InPクラッド層36と、n型半導体からなる電極(不図示)とを順次成長させた構造を有している。上記の各層を形成するGaAsやInPなどの半導体の電気光学係数は、LiNbOなどの誘電体に比べて小さいものの、屈折率そのものは大きい。そのため、上記の半導体光変調器のサイズをLN変調器の数分の1にしても、同程度の屈折率変化を生じさせることができる。また、上記の半導体光変調器は、n型電極層(不図示)およびn型半導体からなる電極(不図示)と接触するn型InPクラッド層30および36がともにn型半導体で形成されているため、抵抗を低減することができ、高速変調動作を実現することができる。なお、上記の半導体光変調器では、n型電極層(不図示)およびn型半導体からなる電極(不図示)間に電圧を印加して、伝搬する光信号の位相を変調している。
特開2005−99387号公報
しかしながら、上記の半導体光変調器では、InGaAlAs量子井戸構造からなるコア層32に電圧をかける際、リーク電流が流れないように、電子障壁を形成するため、InP系材料に格子整合しつつ、伝導帯障壁高さが大きいIn0.52Al0.48Asからなるp型In0.52Al0.48Asバリア層35を積層している。一般に、光変調器は15V以上の耐圧を必要とするため、p型In0.52Al0.48Asバリア層35は、不純物濃度1×1018cm−3以上でかつ厚さ50nm〜100nmを必要とする。しかし、p型半導体は自由キャリアの吸収が大きいため、不純物濃度および厚さが大きいほど光伝搬損失が大きくなる。そのため、従来の半導体光変調器では、十分な耐圧特性および光伝搬損失の低減の両立が困難であるという問題があった。
また、p型In0.52Al0.48Asバリア層35の不純物に用いられているZn元素が長期間の電圧印加により隣接するクラッド層中に拡散してしまい、p型In0.52Al0.48Asバリア層35中のZn元素が減少するので、耐圧特性の低下を招く虞を否定できないといった問題もあった。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、十分な耐圧特性を備えつつ、光伝搬損失を大幅に低減することができ、信頼性に優れたnin型ヘテロ構造を有する半導体光変調器を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、本発明に係る半導体光変調器では、n型InPからなる第1のクラッド層と、第2のクラッド層と、電気光学効果を有する半導体コア層と、第3のクラッド層と、第4のクラッド層と、第5のクラッド層と、第6のクラッド層とが順次積層されており、前記第2のクラッド層および前記第3のクラッド層のバンドギャップは前記半導体コア層のバンドギャップよりも大きく、前記第1のクラッド層および前記第4のクラッド層のバンドギャップは前記第2のクラッド層および前記第3のクラッド層のバンドギャップよりも大きく、前記第5のクラッド層はp型In1−xAlAs1−zSbにより形成され、前記第6のクラッド層はn型InPにより形成されたヘテロ接合積層構造を有することを特徴としている。
また、請求項2に記載のように請求項1に記載の半導体光変調器では、前記第5のクラッド層のAl組成比xの値が0.6以上0.8以下であることを特徴としている。
また、本発明に係る半導体光変調器では、n型InPからなる第1のクラッド層と、第2のクラッド層と、電気光学効果を有する半導体コア層と、第3のクラッド層と、第4のクラッド層と、第5のクラッド層と、第6のクラッド層とが順次積層されており、前記第2のクラッド層および前記第3のクラッド層のバンドギャップは前記半導体コア層のバンドギャップよりも大きく、前記第1のクラッド層および前記第4のクラッド層のバンドギャップは前記第2のクラッド層および前記第3のクラッド層のバンドギャップよりも大きく、前記第5のクラッド層はp型AlGa1−yAs1−wSbにより形成され、前記第6のクラッド層はn型InPにより形成されたヘテロ接合積層構造を有することを特徴としている。
また、請求項4に記載のように、請求項3に記載の半導体光変調器では、前記第5のクラッド層のAl組成比yの値が0.4以上1.0以下であることを特徴としている。
また、請求項5に記載のように、請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体光変調器では、前記第5のクラッド層の不純物濃度が5×1017cm−3〜1×1018cm−3であることを特徴としている。
また、請求項6に記載のように、請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体光変調器では、前記第5のクラッド層の厚さが10nm〜30nmであることを特徴としている。
また、請求項7に記載のように、請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体光変調器では、前記第5のクラッド層の不純物元素がカーボンであることを特徴としている。
また、請求項8に記載のように、請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体光変調器では、前記第5のクラッド層は前記第4のクラッド層および前記第6のクラッド層と格子整合することを特徴としている。
本発明により、p型In1−xAlAs1−zSbにより形成された第5のクラッド層と、n型InPにより形成された前記第6のクラッド層とからなるヘテロ接合を備えることで、十分な耐圧特性を備えつつ、光伝搬損失を大幅に低減できるnin型ヘテロ構造を有する半導体光変調器を提供することができる。更に、光伝搬損失を大幅に低減できることから、光通信システムにおける伝送距離の長距離化を実現することができる。
また、p型AlGa1−yAs1−wSbにより形成された第5のクラッド層と、n型InPにより形成された前記第6のクラッド層とからなるヘテロ接合を備えても、十分な耐圧特性を備えつつ、光伝搬損失を大幅に低減できるnin型ヘテロ構造を有する半導体光変調器を提供することができる。
更に、p型In1−xAlAs1−zSbまたはp型AlGa1−yAs1−wSbにより形成された第5のクラッド層の不純物元素を拡散係数の小さいカーボンとしていることから、長期間の電圧印加後も第5のクラッド層の不純物元素が隣接する第3および第4のクラッド層に拡散することなく、長期間耐圧特性を維持することが可能となり、信頼性に優れたnin型ヘテロ構造を有する半導体光変調器を提供することができる。
本発明に係る半導体光変調器について、nin型ヘテロ接合積層構造(以下、nin型ヘテロ構造とする。)を有するメサ型導波路構造を備える半導体光変調器を例として説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の半導体光変調器を、図1乃至図3を参照して説明する。図1は本発明に係る第1の実施形態の半導体光変調器の構造を示す斜視図である。
第1の実施形態の半導体光変調器は、基板である半絶縁性InP基板10と、半絶縁性InP基板10上に形成されたnin型ヘテロ構造とからなるメサ型導波路構造を備えている。ここで、nin型ヘテロ構造は、n型InPクラッド層11と、第1のクラッド層であるn型InPクラッド層12と、第2のクラッド層であるInGaAsPクラッド層13と、電気光学効果が動作光波長で有効に働き、光吸収が問題とならない程度に低くなる様に形成された半導体コア層であるInGaAlAs量子井戸構造からなるコア層14と、第3のクラッド層であるInGaAsPクラッド層15と、第4のクラッド層であるアンドープInPクラッド層16と、カーボンを不純物元素とする第5のクラッド層であるp型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17と、第6のクラッド層であるn型InPクラッド層18とを備えている。なお、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17は、アンドープInPクラッド層16およびn型InPクラッド層18と格子整合している。
そして、有機金属気相エピタキシャル成長法または分子線エピタキシャル成長法により上記の各層を順次成長させて形成されたnin型ヘテロ構造をドライエッチングにより、n型InPクラッド層11の表面までエッチングして、メサ型導波路構造を形成している。なお、InGaAsPクラッド層13およびInGaAsPクラッド層15のバンドギャップはInGaAlAs量子井戸構造からなるコア層14のバンドギャップより大きくなるように形成されている。また、InPのバンドギャップがInGaAsPのバンドギャップより大きいことから、n型InPクラッド層12およびアンドープInPクラッド層16のバンドギャップはInGaAsPクラッド層13およびInGaAsPクラッド層15のバンドギャップより大きくなっている。
更に、第1の実施形態の半導体光変調器は、n型InPクラッド層11およびn型InPクラッド層18上に形成された電極19および電極20を備えている。そして、一方の電極を正極とし、他方の電極を負極として、InGaAlAs量子井戸構造からなるコア層14に電圧を印加して、電気光学効果により光位相変調を行う。なお、第1の実施形態の半導体光変調器では、動作波長1.55μmにおけるInGaAlAsのGa/Al組成比を持つInGaAlAs量子井戸構造からなるコア層14を形成している。
図2は、InP/In0.52Al0.48As(点線)およびInP/In0.4Al0.6As0.9Sb0.1(実線)のヘテロ接合における伝導帯(Ec)と価電子帯(Ev)のエネルギーバンドを示す図である。図2に示すように、InP/In0.52Al0.48Asのヘテロ接合における伝導帯障壁高さΔEc1は、0.35eVである。一方、InP/In0.4Al0.6As0.9Sb0.1のヘテロ接合における伝導帯障壁高さΔEc2は、0.59eVである。これより、InP/In0.4Al0.6As0.9Sb0.1のヘテロ接合における伝導帯障壁高さΔEc2は、伝導帯障壁高さ△Ec1に比べて、0.24eV大きいことがわかる。
図3は、本発明の半導体光変調器の構造におけるバンドプロファイルと従来の半導体光変調器の構造におけるバンドプロファイルとを比較した図である。ここで、従来の半導体光変調器の構造は、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17の代わりに、In0.52Al0.48Asに不純物元素としてZnをドープしたp型In0.52Al0.48Asバリア層35を用いていること以外、本発明に係る第1の実施形態の半導体光変調器の構造と同じである。すなわち、同一の不純物濃度のn型InPクラッド層36とアンドープInPクラッド層34に挟まれた構造となっている。なお、従来構造において、p型In0.52Al0.48Asバリア層35の不純物濃度を1×1018cm−3とし、厚さを50nmとした。
一方、本発明に係る第1の実施形態の半導体光変調器の構造では、上述のように、In0.4Al0.6As0.9Sb0.1に不純物元素としてカーボンをドープしたp型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17を用いている。また、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17は、同一の不純物濃度のn型InPクラッド層18とアンドープInPクラッド層16に挟まれている。なお、本発明のp型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17の不純物濃度を1×1018cm−3とし、厚さを25nmとした。
図2および図3に示すように、本発明の構造に用いられたp型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17の厚さを、従来の構造に用いられたp型In0.52Al0.48Asバリア層35の厚さの半分にしているが、InP/In0.4Al0.6As0.9Sb0.1のヘテロ接合における伝導帯障壁高さΔEc2は、InP/In0.52Al0.48Asのヘテロ接合における伝導帯障壁高さ△Ec1に比べて、0.24eV大きいことから、p型In0.52Al0.48Asバリア層35を用いた従来の構造と同程度もしくはそれ以上の高さの電子障壁を実現することが可能である。また、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17の不純物濃度を適宜調整すれば、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17の厚さを10nmとしても従来の構造と同程度もしくはそれ以上の高さの電子障壁を実現することが可能である。
これから、InAlAsにSbを添加したIn0.4Al0.6As0.9Sb0.1でp型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17を形成することで、n型InPクラッド層18およびアンドープInPクラッド層16と格子整合した状態で、Al組成比を0.6に増大させることができることから、伝導帯障壁高さΔEcを大きくできるので、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17の不純物濃度を一定とした場合、十分に高い電子障壁を形成しつつ、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17の厚さを低減することができる。更に、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17の不純物元素を拡散係数の小さいカーボンとしていることから、長期間の電圧印加後もp型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17の不純物元素カーボンが隣接するn型InPクラッド層18およびアンドープInPクラッド層16に拡散することなく、長期間耐圧特性を維持することができる。よって、本発明に係る第1の実施形態の半導体光変調器の構造を用いることで、十分な耐圧特性を備えつつ、光伝搬損失を大幅に低減することができ、信頼性に優れたnin型ヘテロ構造を有するメサ型導波路構造を備える半導体光変調器を提供できる。更に、光伝搬損失を大幅に低減できることから、光通信システムにおける伝送距離の長距離化を実現することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態のnin型ヘテロ構造を有するメサ型導波路構造を備える半導体光変調器について、第1の実施形態の半導体光変調器と異なる点を中心に説明する。なお、第2の実施形態の半導体光変調器の構造は、第1の実施形態の半導体光変調器の構造と基本的には同じである。第2の実施形態の半導体光変調器が、第1の実施形態と異なる点は、バリア層を形成する材質がAl0.95Ga0.05AsSbであることだけである。よって、第2の実施形態の半導体光変調器に係るメサ型導波路構造を形成する手順・方法も第1の実施形態と同様である。
ここで、InP/Al0.95Ga0.05AsSbのヘテロ接合における伝導帯障壁高さを△Ec3とすると、△Ec3=約1.3eVである。これから、当該伝導帯障壁高さΔEc3は、InP/In0.52Al0.48Asの伝導帯障壁高さ△Ec1=0.35eVに比べて非常に大きいことがわかる。そのため、例えば、カーボンをドープしたp型Al0.95Ga0.05AsSbバリア層の不純物濃度を5×1017cm−3かつ当該バリア層の厚さをl0nmとしても、不純物濃度1×1018cm−3かつ厚さ50nmのp型In0.52Al0.48Asバリア層35を用いた従来構造と同等もしくはそれ以上の電子障壁を実現できる。これから、バリア層にAl0.95Ga0.05AsSbを用いることで、十分に高い電子障壁を形成しつつ、バリア層の不純物濃度およびバリア層の厚さを低減することができる。更に、p型Al0.95Ga0.05AsSbバリア層の不純物元素を拡散係数の小さいカーボンとしていることから、長期間の電圧印加後もp型Al0.95Ga0.05AsSbバリア層の不純物元素カーボンが隣接するクラッド層に拡散することなく、長期間耐圧特性を維持することができる。よって、本発明に係る第2の実施形態の半導体光変調器の構造を用いることで、十分な耐圧特性を備えつつ、光伝搬損失を大幅に低減することができ、信頼性に優れたnin型ヘテロ構造を有するメサ型導波路構造を備える半導体光変調器を提供できる。更に、光伝搬損失を大幅に低減できることから、光通信システムにおける伝送距離の長距離化を実現することができる。
なお、以上に述べた実施形態は、本発明の実施の一例であり、本発明の範囲はこれらに限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で、他の様々な実施形態に適用可能である。例えば、第1の実施形態では、従来の不純物濃度1×1018cm−3、厚さ50nmのp型In0.52Al0.48Asバリア層35を用いた構造と同程度もしくはそれ以上の高さの電子障壁を実現可能な、不純物濃度1×1018cm−3、厚さ25nmのp型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17を用いた構造が示されているが、特にこれに限定されるものでなく、適宜調整することで、多様な不純物濃度と厚さを有するp型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17を用いた構造においても同様の効果を取得できる。なお、十分な耐圧特性を備えつつ、光伝搬損失を大幅に低減する効果を取得するには、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17の不純物濃度は、5×1017cm−3〜1×1018cm−3とすることが望ましい。また、厚さは、10nm〜30nmとすることが望ましい。
また、第1の実施形態では、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17のAl組成比を0.6としているが、特にこれに限定されるものでなく、Al組成比xを0<x<1の範囲で変更することができる。しかし、Al組成比xを変更すると、伝導帯障壁高さΔEc2も変化し、よって、p型In1−xAlAs1−zSbバリア層の不純物濃度および厚さが制限される場合もあることから、十分な耐圧特性を備えつつ、光伝搬損失を大幅に低減する効果を取得するには、Al組成比xを0.6以上0.8以下とすることが望ましい。
また、第1の実施形態では、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17のSb組成比を0.1としているが、特にこれに限定されるものでなく、Sb組成比zを0<z<1の範囲で変更することができる。
また、第2の実施形態では、従来の不純物濃度1×1018cm−3、厚さ50nmのp型In0.52Al0.48Asバリア層35を用いた構造と同程度もしくはそれ以上の高さの電子障壁を実現可能な、不純物濃度5×1017cm−3、厚さ10nmのp型Al0.95Ga0.05AsSbバリア層を用いた構造が示されているが、特にこれに限定されるものでなく、適宜調整することで、多様な不純物濃度と厚さを有するp型Al0.95Ga0.05AsSbバリア層を用いた構造においても同様の効果を取得できる。なお、十分な耐圧特性を備えつつ、光伝搬損失を大幅に低減する効果を取得するには、p型Al0.95Ga0.05AsSbバリア層の不純物濃度は、5×1017cm−3〜1×1018cm−3とすることが望ましい。また、厚さは、10nm〜30nmとすることが望ましい。
また、第2の実施形態では、p型Al0.95Ga0.05AsSbバリア層のAl組成比を0.95としているが、特にこれに限定されるものでなく、Al組成比yを0<y<1の範囲で変更することができる。しかし、Al組成比yを変更すると、伝導帯障壁高さΔEc3も変化し、よって、p型AlGa1−yAs1−wSbバリア層の不純物濃度および厚さが制限される場合もあることから、十分な耐圧特性を備えつつ、光伝搬損失を大幅に低減する効果を取得するには、Al組成比yを0.4以上1.0以下とすることが望ましい。
また、第2の実施形態では、p型Al0.95Ga0.05AsSbバリア層のSb組成比wを示していないが、Sb組成比wは0<w<1の範囲で変更することができる。
また、第1の実施形態では、nin型ヘテロ構造を有するメサ型導波路構造を備える半導体光変調器に、p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層17を適用しているが、特にこれに限定されるものでなく、nin型ヘテロ構造を有する他の半導体光変調器にも適用可能である。同様に、第2の実施形態では、nin型ヘテロ構造を有するメサ型導波路構造を有する半導体光変調器に、p型Al0.95Ga0.05AsSbバリア層を適用しているが、特にこれに限定されるものでなく、nin型ヘテロ構造を有する他の半導体光変調器にも適用可能である。
また、第1および第2の実施形態では、コア層はInGaAlAsからなる量子井戸構造を備えているが、特にこれに限定されるものでなく、他の半導体材料からなる量子井戸構造を備えても良い。
本発明に係る第1の実施形態の半導体光変調器の構造を示す斜視図である。 InP/In0.52Al0.48As(点線)およびInP/In0.4Al0.6As0.9Sb0.1(実線)のヘテロ接合における伝導帯(Ec)と価電子帯(Ev)のエネルギーバンドを示す図である。 本発明の半導体光変調器の構造におけるバンドプロファイルと従来の半導体光変調器の構造におけるバンドプロファイルとを比較した図である。 従来の半導体光変調器のバンドプロファイルである。
符号の説明
10 半絶縁性InP基板、11 n型InPクラッド層、
12 n型InPクラッド層、13 InGaAsPクラッド層、
14 InGaAlAs量子井戸構造からなるコア層、
15 InGaAsPクラッド層、16 アンドープInPクラッド層、
17 p型In0.4Al0.6As0.9Sb0.1バリア層、
18 n型InPクラッド層、19 電極、20 電極、
30 n型InPクラッド層、31 InGaAsPクラッド層、
32 InGaAlAs量子井戸構造からなるコア層、
33 InGaAsPクラッド層、
34 アンドープInPクラッド層、
35 p型In0.52Al0.48Asバリア層、
36 n型InPクラッド層

Claims (8)

  1. n型InPからなる第1のクラッド層と、第2のクラッド層と、電気光学効果を有する半導体コア層と、第3のクラッド層と、第4のクラッド層と、第5のクラッド層と、第6のクラッド層とが順次積層されており、前記第2のクラッド層および前記第3のクラッド層のバンドギャップは前記半導体コア層のバンドギャップよりも大きく、前記第1のクラッド層および前記第4のクラッド層のバンドギャップは前記第2のクラッド層および前記第3のクラッド層のバンドギャップよりも大きく、前記第5のクラッド層はp型In1−xAlAs1−zSbにより形成され、前記第6のクラッド層はn型InPにより形成されたヘテロ接合積層構造を有することを特徴とする半導体光変調器。
  2. 前記第5のクラッド層のAl組成比xの値が0.6以上0.8以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体光変調器。
  3. n型InPからなる第1のクラッド層と、第2のクラッド層と、電気光学効果を有する半導体コア層と、第3のクラッド層と、第4のクラッド層と、第5のクラッド層と、第6のクラッド層とが順次積層されており、前記第2のクラッド層および前記第3のクラッド層のバンドギャップは前記半導体コア層のバンドギャップよりも大きく、前記第1のクラッド層および前記第4のクラッド層のバンドギャップは前記第2のクラッド層および前記第3のクラッド層のバンドギャップよりも大きく、前記第5のクラッド層はp型AlGa1−yAs1−wSbにより形成され、前記第6のクラッド層はn型InPにより形成されたヘテロ接合積層構造を有することを特徴とする半導体光変調器。
  4. 前記第5のクラッド層のAl組成比yの値が0.4以上1.0以下であることを特徴とする請求項3に記載の半導体光変調器。
  5. 前記第5のクラッド層の不純物濃度が5×1017cm−3〜1×1018cm−3であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の半導体光変調器。
  6. 前記第5のクラッド層の厚さが10nm〜30nmであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体光変調器。
  7. 前記第5のクラッド層の不純物元素がカーボンであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の半導体光変調器。
  8. 前記第5のクラッド層は前記第4のクラッド層および前記第6のクラッド層と格子整合することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体光変調器。
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