JP2007304055A - ポーラスシリコン基板上にポリヌクレオチドが固定化されてなるマイクロアレイ - Google Patents
ポーラスシリコン基板上にポリヌクレオチドが固定化されてなるマイクロアレイ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007304055A JP2007304055A JP2006135267A JP2006135267A JP2007304055A JP 2007304055 A JP2007304055 A JP 2007304055A JP 2006135267 A JP2006135267 A JP 2006135267A JP 2006135267 A JP2006135267 A JP 2006135267A JP 2007304055 A JP2007304055 A JP 2007304055A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- microarray
- silicon substrate
- polynucleotide
- porous silicon
- solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
【解決手段】シリコン基板の表面をHF溶液中で陽極酸化処理する工程、及び得られたポーラスシリコン基板にポリヌクレオチドを固定化する工程を含む、マイクロアレイの製造方法。
【選択図】図1
Description
(1)ポリヌクレオチドを固定化するためのマイクロアレイ用基板の製造方法であって、シリコン基板の表面をHF溶液中で陽極酸化処理することによりポーラスシリコン基板を作製する工程を含む、前記方法。
(2)シリコン基板の表面をHF溶液中で陽極酸化処理する工程、及び得られたポーラスシリコン基板にポリヌクレオチドを固定化する工程を含む、マイクロアレイの製造方法。
(3)ポーラスシリコン基板をアミノ基を有する化合物でコーティングする工程をさらに含む、(2)記載の方法。
(4)シリコン基板の表面をHF溶液中で陽極酸化処理することにより得られるポーラスシリコン基板からなる、ポリヌクレオチドを固定化するためのマイクロアレイ用基板。
(5)シリコン基板の表面をHF溶液中で陽極酸化処理することにより得られるポーラスシリコン基板にポリヌクレオチドが固定化されてなるマイクロアレイ。
(6)平均穴径が0.1〜5.0μmであり、平均深さが0.5〜10μmのポーラス構造を有するポーラスシリコン基板からなるマイクロアレイ用基板。
(7)開口率が40〜90%である(6)記載のマイクロアレイ用基板。
(8)(6)又は(7)記載のマイクロアレイ用基板にポリヌクレオチドが固定化されてなるマイクロアレイ。
(9)ポリヌクレオチド試料の分析方法であって、(5)又は(8)記載のマイクロアレイにポリヌクレオチド試料を接触させ、該ポリヌクレオチド試料に由来するターゲットポリヌクレオチドをマイクロアレイ上のプローブポリヌクレオチドにハイブリダイズさせ、ハイブリダイゼーションに基づくシグナルを測定することを含む、前記分析方法。
(10)ハイブリダイゼーションに基づくシグナルを共焦点顕微鏡で測定する、(9)記載の分析方法。
本発明によるポーラスシリコン基板は、p型の不純物ドープを施した、シリコン基板100より作製した。該シリコン基板100の面方位は(100)である。
実施例1で得られたポーラスシリコン基板とスライドガラス基板について自己蛍光強度を測定し、基板のバックグラウンドノイズを評価した。現在マイクロアレイに使われている代表的な蛍光色素Cy5の波長領域にて測定した(測定機器:CRBIOIIe)。ポーラスシリコン基板については、平均穴径(φ)0.8μm及び平均深さ(τ)1μmのポーラスシリコン基板1と、平均穴径(φ)0.8μm及び平均深さ(τ)6μmのポーラスシリコン基板2について自己蛍光を測定した。結果を図3に示す。
実施例3−1 アミノプロピルシラン化
実施例1で作製した平均穴径(φ)0.8μm及び平均深さ(τ)1μm又は6μmのポーラスシリコン基板を3−アミノトリメトキシシラン(13ml)、滅菌水(8ml)、メタノール(380ml)中に入れ、室温で5時間撹拌した。その後ポーラスシリコン基板を取り出し、メタノール(200ml)で3回洗浄し遠心(100rpm・3分)後、150℃で3時間減圧乾燥させた。また、スライドガラス基板についても上記と同様の操作を行った。
1,4−フェニレンジイソチオシアネート(1.6g)を10%ピリジン・ジメチルホルムアミド溶液(200ml)に溶解させ、この溶液に実施例3−1で作成した各ポーラスシリコン基板をいれ、室温下16時間撹拌させた。その後ポーラスシリコン基板を取り出し、ジメチルホルムアミド(200ml)、ジクロロメタン(200ml)、アセトン(200ml)、メタノール(200ml)の順で洗浄し、遠心(100rpm・3分)後、減圧下室温で乾燥させた。この作成した基板に、以下の実施例3−3に従ってオリゴヌクレオチドを固定化した。同様の操作を実施例3−1で作成したスライドガラス基板にも行った。
3種類の5’アミノ修飾オリゴヌクレオチド(遺伝子:GAPDH グリセルアルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ、LDHB ラクテートデヒドロゲナーゼB、NC ネガティブコントロール)をスポット溶液(住友ベークライト社製品)に溶解し最終濃度が10μMになるように調整した。これを384穴プレートに分注しスポッター(MARKS、高電工業株式会社製)によって実施例3−2で得られたコーティング済みポーラスシリコン基板及びスライドガラス基板上にスポットした。
GAPDH:5'-TTTTTTTTTTAGGGTGGTGGACCTCATGGCCCACATGGCC-3'(配列番号1)
LDHB:5'-TTTTTTTTTTGAGCCTTCCATGTATCCTCAATGCCCGGGG-3'(配列番号2)
ネガティブコントロール:5'-TTTTTTTTTTTCCTATTGTAATGCATGACTACTTAACCGG-3'(配列番号3)
タイトボックスにろ紙を敷き、300mMリン酸水素二ナトリウム水溶液を湿らせ(1ml)、溶液が付かないように実施例3−3で得られたポーラスシリコン基板及びスライドガラス基板を入れ室温(暗所)で16時間放置しオリゴヌクレオチドを基板上に固定した。基板をタイトボックスから取り出し、0.1%TritonX(200ml)で室温5分間、0.05%塩酸水溶液(200ml)で室温2分間、0.1M塩化カリウム水溶液(200ml)で室温10分間、滅菌水(200ml)で室温1分間洗浄した。
Texas Red−ddATP(最終濃度1μM)、DMSO(最終濃度10%)、塩化コバルト(最終濃度10%)、反応緩衝液(最終濃度1×反応溶液)、ターミナルトランスフェレース(最終濃度100units)を含む反応溶液50μlを調製し、実施例3−4で作製したポーラスシリコンマイクロアレイ及びガラスマイクロアレイに滴下しそれらの上にカバーガラスをのせ37℃遮光下で放置した。20分後遮光条件下65℃で1×SSC/0.1%SDS溶液(200ml)、滅菌水(200ml)で洗浄し、続いて室温100%エタノール(200ml)で洗浄し遠心乾燥させ検出器で測定した。検出結果を図4に示す。
CS1プローブオリゴヌクレオチド(22mer)1種類を用い濃度(1μM、5μM、10μM)及びバッファーの種類を変えて(炭酸バッファー(SB)及び住友ベークライト社製スポットバッファー(CB))、実施例3−4で得られたポーラスシリコンマイクロアレイ及びガラスマイクロアレイ上にスポットした。各種スポットの配置を、図5に示す。
エッペンチューブにハイブリダイゼーション反応溶液(DNAチップ研究所社製)を入れ、これに、実施例3−4で得られたマイクロアレイ上に固定化されたプローブオリゴヌクレオチドに対する相補配列にCy3及びCy5をラベルした合成オリゴ4種類をそれぞれ最終濃度10pMになるよう加え、反応溶液全量を45μlとした。95℃2分間のインキュベーションの後クラッシュアイス中で5分間放置し、その後ホルムアミド(5μl)を加え全量を50μlとし42℃で2分間放置した。得られた反応溶液をポーラスシリコンマイクロアレイ及びガラスマイクロアレイに滴下しそれらの上にカバーガラスをのせ、1×SSC溶液で湿らせたキムタオルを敷いたタイトボックス内に入れ、42℃遮光下で16時間放置した。ハイブリダイゼーション後、反応させたマイクロアレイを0.1×SSC/0.1%SDS溶液(200ml,30℃)に5分間、0.05×SSC/0.1%SDS溶液(200ml,46℃)に10分間、0.05×SSC溶液(200ml,30℃)に1分間でそれぞれ洗浄し遠心乾燥させた後検出機器で測定した。結果を図7及び図8に示す。
生体サンプルに由来するターゲットポリヌクレオチドとして、次のように蛍光標識aRNA(フラグメントaRNA−Cy5ラベルターゲット)を調製した。AminoAllyl MessageAmpTM Kit(Ambion社製品)を用いてHEPG2 total RNA(2μg)からアミノアリルRNA(aRNA)を(170μg)調製した。このaRNAの一部(5μg)を0.2M炭酸バッファー(5μl)に溶解させ、Cy5−Mono Reactive Dye(GE Healthcare社製品,1バイアルあたり45μlのDMSOを溶解した溶液を作成)を(5μl)を加え遮光条件下40℃で1時間反応させた後、滅菌水40μlを加えマイクロバイオスピンカラムP30(BIORAD社製品)で精製し(滅菌水100μlで2回洗浄)、得られた溶液をマイクロコンYM30(Millipore社製品)で精製濃縮し、全量を32μlに調製した。この溶液に5×フラグメンテーションバッファー(DNAチップ研究所社製、8μl)を加え94℃で15分間反応させた後クラッシュアイス中に5分間放置し、反応溶液をマイクロコンYM10(Millipore社製品)に入れ精製(滅菌水100μlで2回洗浄)し、フラグメントaRNA−Cy5ラベルターゲットを得た。
200 陽極酸化セル
220 ポリテトラフルオロエチレン容器
230 耐フッ酸性ゴム材
240 対向電極
250 白金電極
Claims (10)
- ポリヌクレオチドを固定化するためのマイクロアレイ用基板の製造方法であって、シリコン基板の表面をHF溶液中で陽極酸化処理することによりポーラスシリコン基板を作製する工程を含む、前記方法。
- シリコン基板の表面をHF溶液中で陽極酸化処理する工程、及び得られたポーラスシリコン基板にポリヌクレオチドを固定化する工程を含む、マイクロアレイの製造方法。
- ポーラスシリコン基板をシランカプリング剤でコーティングする工程をさらに含む、請求項2記載の方法。
- シリコン基板の表面をHF溶液中で陽極酸化処理することにより得られるポーラスシリコン基板からなる、ポリヌクレオチドを固定化するためのマイクロアレイ用基板。
- シリコン基板の表面をHF溶液中で陽極酸化処理することにより得られるポーラスシリコン基板にポリヌクレオチドが固定化されてなるマイクロアレイ。
- 平均穴径が0.1〜5.0μmであり、平均深さが0.5〜10μmのポーラス構造を有するポーラスシリコン基板からなるマイクロアレイ用基板。
- 開口率が40〜90%である請求項6記載のマイクロアレイ用基板。
- 請求項6又は7記載のマイクロアレイ用基板にポリヌクレオチドが固定化されてなるマイクロアレイ。
- ポリヌクレオチド試料の分析方法であって、請求項5又は8記載のマイクロアレイにポリヌクレオチド試料を接触させ、該ポリヌクレオチド試料に由来するターゲットポリヌクレオチドをマイクロアレイ上のプローブポリヌクレオチドにハイブリダイズさせ、ハイブリダイゼーションに基づくシグナルを測定することを含む、前記分析方法。
- ハイブリダイゼーションに基づくシグナルを共焦点顕微鏡で測定する、請求項9記載の分析方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006135267A JP2007304055A (ja) | 2006-05-15 | 2006-05-15 | ポーラスシリコン基板上にポリヌクレオチドが固定化されてなるマイクロアレイ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006135267A JP2007304055A (ja) | 2006-05-15 | 2006-05-15 | ポーラスシリコン基板上にポリヌクレオチドが固定化されてなるマイクロアレイ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007304055A true JP2007304055A (ja) | 2007-11-22 |
Family
ID=38838085
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006135267A Pending JP2007304055A (ja) | 2006-05-15 | 2006-05-15 | ポーラスシリコン基板上にポリヌクレオチドが固定化されてなるマイクロアレイ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007304055A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013031912A1 (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-07 | 株式会社フジクラ | 基体、及び分析方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007159439A (ja) * | 2005-12-12 | 2007-06-28 | Quantum 14:Kk | ポーラスシリコンにより高密度反応空間アレイを形成したマイクロリアクター |
-
2006
- 2006-05-15 JP JP2006135267A patent/JP2007304055A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007159439A (ja) * | 2005-12-12 | 2007-06-28 | Quantum 14:Kk | ポーラスシリコンにより高密度反応空間アレイを形成したマイクロリアクター |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013031912A1 (ja) * | 2011-08-30 | 2013-03-07 | 株式会社フジクラ | 基体、及び分析方法 |
JPWO2013031912A1 (ja) * | 2011-08-30 | 2015-03-23 | 株式会社フジクラ | 基体、及び分析方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5712129B2 (ja) | ナノ構造化微小電極およびそれを組み込んだバイオセンシング装置 | |
CN113637729B (zh) | 用于单分子检测的测定及其应用 | |
WO2017205827A1 (en) | Arrays for single molecule detection and uses thereof | |
JP2003322653A (ja) | プローブ固定支持体及びプローブ固定担体 | |
CN103959052B (zh) | 被检物质的特异性检测方法 | |
US8916343B2 (en) | DNA biochip and methods of use | |
JP3398366B2 (ja) | Dna分析用マイクロアレイの製造方法 | |
JP2002176977A (ja) | プローブ分子が固定された検出具の処理方法及び水性処理液 | |
JP2007304055A (ja) | ポーラスシリコン基板上にポリヌクレオチドが固定化されてなるマイクロアレイ | |
JPWO2004011643A1 (ja) | 核酸プローブ固定化基体およびそれを用いた標的核酸の存在を検出する方法 | |
JPWO2004003551A1 (ja) | プローブ担体、プローブ担体の作成方法及びプローブ担体の評価方法及びそれを用いた標的核酸の検出方法 | |
JP2003028872A (ja) | 反応性固相担体及びdna断片検出用具 | |
JP2014187934A (ja) | 標的核酸の検出方法 | |
US6716579B1 (en) | Gene specific arrays, preparation and use | |
WO2023238921A1 (ja) | ペプチド核酸(pna)センサーチップ及びその製造方法 | |
JP2002365294A (ja) | 核酸試料検出用具及び電気化学的検出方法 | |
JP2001013103A (ja) | 走査型電気化学顕微鏡による試料核酸断片の検出方法および定量方法 | |
Marini et al. | DNA Studies: Latest Spectroscopic and Structural Approaches. Micromachines 2021, 12, 1094 | |
CN117757901A (zh) | 用于检测急性心肌梗死微小核酸标志物的sers检测试剂盒及其制备方法与应用 | |
EP1571210A1 (en) | Method for analyzing variation of nucleic acid mutation and method for analyzing gene expression | |
JP2021119752A (ja) | 核酸のハイブリダイゼーション反応の品質の判定方法 | |
JP2014060959A (ja) | 核酸解析方法、そのためのdnaチップおよびアッセイキット | |
JP2001178442A (ja) | 固相担体表面へのdna断片の固定方法及びdnaチップ | |
JP2006304810A (ja) | 核酸プローブ固定化基体およびそれを用いた標的核酸の存在を検出する方法 | |
JP2003052377A (ja) | 核酸の検出法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090513 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20090520 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20090520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110920 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120131 |