JP2007303800A - エアハンドリングユニット熱交換器アルミフィンの洗浄方法 - Google Patents

エアハンドリングユニット熱交換器アルミフィンの洗浄方法 Download PDF

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Yuji Nishimura
裕二 西村
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賢弘 中屋
Mitsuhiro Nakaya
充弘 中屋
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Abstract

【課題】 エアハンドリングユニット熱交換器アルミフィン(AHUアルミフィン)を高圧洗浄機のノズルにアダプターを装着して熱交換器アルミフィンを正面と裏面の両方向から洗浄する新規な手段を提供する。
【解決手段】 AHUアルミフィンの構造特性を利用して、空気流に対向する汚れのひどい面及びその180度の裏面、両方向から高圧洗浄機に次の工夫を加えてAHUアルミフィンを洗浄する。高圧洗浄機のノズル部に軟質性のバッド付アダプターを装着して、フィンの隙間に該パッドを食い込ませて、フィン間をガイドにノズルを垂直に移動、アルミフィンを洗浄することを特徴とする洗浄方法の提供である。
【選択図】図2

Description

本発明はエアハンドリングユニット(以下、AHUと略す)の熱交換器アルミフィン(以下、アルミフィンと略す)を高圧洗浄機で薬液洗浄する方法に関する。
発明者等は、壁掛け型エアコンコンディショナ(以下、エアコンと略す)の室内機に関して、そのアルミフィンや送風ファンの洗浄する方法において、室内機の前面パネルを取り外し専用の洗浄カバーで密封して洗浄する装置の特許を登録(特許文献1)している。
特許第3406038号公報
上記特許以外のエアコン洗浄の方法及び該装置に関するものは、次の特許が出願されている。
特開平09−119797号公報 特許第2673681号公報 特許第3176896号公報
特許文献2では、壁掛け型エアコンに対して漏斗状の捕捉部をエアコンの下部に取り付けて、洗浄廃液を該捕捉部で受け止め排水ホースを介して廃液収納容器に回収していることを特徴にしている。
特許文献3では、天埋め型エアコンに対して、回転させながら上下動作をする洗浄ノズルを熱交換機内に設置、漏斗状のホッパーでハウジング全体を養生して、人間に代わって機械が自動的に熱交換器アルミフィンを洗浄することを特徴とする洗浄方法である。
特許文献4では、室内機前面パネルを外すのみで養生をせず、ファイバースコープで汚れを観察しながら、特殊なノズルで天埋め型エアコンの熱交換器アルミフィンを洗浄することを特徴にしている。
従来の洗浄装置及び洗浄方法(特許文献1、2,3,4)は、壁掛け型エアコン、天埋め型エアコン及び天吊り型エアコンの室内機を対象にしたものであり、本発明の対象物に比べて小さいものである。一般にそのアルミフィンの大きさは、0.2〜1平方メートル程度の面積であり、アルミフィンの奥行きは、20〜100mm程度である。アルミフィン素材のアルミニューム片の厚さは0.1〜0.3mm程度である。アルミフィンは非常に薄いアルミニューム片であるので指で押す程度の圧力で変形破損する問題がある。従来のエアコンは、空気の流れに対向する汚れのひどい面以外は洗浄できない構造になっているので、上記した厚さのアルミフィンの裏面まで突き抜ける程度の水圧3〜5Mpaで洗浄するが必要であった。一方、AHUのアルミフィンの大きさ、面積は前記エアコンの10〜100倍程度、奥行きは200〜900mmと厚い。ところが、熱交換器の設計上の制限からアルミフィン素材は同じものを使用しているので指で押す程度の圧力で変形破損する問題が同様にあった。従来の高圧洗浄機で5MPaに水圧を上げてAHUアルミフィンを洗浄すると、アルミフィンに対して直角に水圧を当てる場合は変形破損の心配はないが、少しでも斜め方から水圧がアルミフィンに当たるとアルミフィンが変形破損する問題がある。変形破損しない3MPa以下の水圧で洗浄すると奥まで届かず、アルミフィンの中央部及び裏面がきれいに洗浄できない問題があった。したがって、AHUの保守点検作業においては、前面フィルター及び中性フィルターあるいは高性能フィルターを交換あるいは該フィルターの清掃作業に限られていた。AUHのアルミフィンは長年の使用で汚れていても黙視され手付かず状況であった。また、薬液も強アルカリ性の危険な薬品で洗浄しているので、作業者は目に入らないように、手で直接触れないようにするため、ゴーグル及びゴム手袋等を着用するなどの防御が必要であった。本発明では、AHUのアルミフィンを従来の高圧洗浄機を利用して、工夫を加えることにより洗浄作業を可能したもので、該洗浄作業を安全に能率よく行う新規な洗浄方法を提供するにある。
上記した課題を解決するため本発明による洗浄方法は、次に説明するアダプターを従来の高圧洗浄機のノズルに装着して使用、AHUアルミフィンの構造の特性を利用して、空気流の流れに対向する面(以下、正面という)とその180度の面(以下、裏面という)、両面を洗浄することにより解決するものである。その際アルミフィンのフィン間の隙間に食い込む軟質性のパッドを備えたアダプターを高圧洗浄機のノズル先端部に装着し、アルミフィンの面に該アダプターを密着させながら、アルミフィンの隙間をガイドにしてフィンの隙間方向(一般には垂直方向)に該ノズルを移動しながら洗浄作業を行うことを特徴にしている。
上記したように本発明では、AHUの構造特性を利用して該アルミフィンの正面と裏面の両方から洗浄する方法を採用したので、従来のエアコンの洗浄に使用している高圧洗浄機の水圧でAHUアルミフィンを変形破損することなく洗浄できる効果がある。さらに安全に洗浄するための工夫として、アルミフィンのフィンの隙間に食い込む軟質性のパッドを備えたアダプターを高圧洗浄機のノズル先端部に装着してアルミフィンの面に密着させながらアルミフィンの隙間方向、一般には垂直方向に移動、該ノズルをアルミフィンの隙間をガイドにして移動する方法で洗浄作業を行うことにより、高圧洗浄機の噴射水圧でアルミフィンを変形破損することなく、アルミフィンの奥まで安心して洗浄できる効果がある。アルミフィンの隙間をガイドにして該アダプターを上下に垂直に移動、洗浄作業を行うことにより、作業中にノズル操作にぶれがあっても水圧でアルミフィンを変形破損する危険はない効果がある。従来の高圧洗浄機で家庭用エアコン、業務用エアコンさらにはAHUまで同一の高圧洗浄機で作業を行えるようになるので、洗浄作業の機材費の負担を大きく軽減できる経済効果がある。また、アルミフィンをきれいに洗浄することにより、熱交換器の効率が改善され電気消費量が軽減できる効果及び前面フィルター及び中性能フィルターあるいは高性能フィルターの交換回数を低減する効果がある。さらにアルミフィンをきれいにすることにより、衛生的な安全な空気を室内に送り込む効果がある。高圧洗浄機のノズルから噴射した洗浄液が飛散して作業者に薬害を与えない効果がある。また、高圧洗浄機のノズルから噴射した洗浄液が周辺に飛散するのを防止しているので、薬液を無駄にすることなくアルミフィン内部を効率的に洗浄する効果がある。本発明が対象にしているAHUは、多くの人が集まる大型施設であるので、なによりも安全、安心を優先して洗浄、管理することが要求されているものであり、上記の発明の効果が求められている。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7で説明する。
図1はAHUの概略構成図である。図1においては、1は筐体、2は前面フィルター、3は中性能フィルター、4はアルミフィン、5は送風ファン、6は送風ファンを駆動するモータ、7、8はAHU内部に入って各部品の調子を点検するためのドアー、11は空気流入口、12は空気供給口、13,14は空気の流れを示すものである。空気は11から入って、12から出て行く。室内の粉塵等の汚れは、前面フィルター2及び中性能フィルター3で捕獲されるが、長年の使用では必然的にアルミフィン4も汚れており、薬液洗浄が必要な状態である。AHUに装備してあるアルミフィン4の大きさは特許文献1〜4のそれらと比べると約10〜100倍以上大型である。該アルミフィン4の奥行きHは200〜900mm程度で特許文献1〜4の10倍以上あり、3〜5MPa程度の水圧ではアルミフィンに付着した奥の汚れまではきれいに洗浄することができない。3MPa以上の水圧をアルミフィン4に噴射した場合、アルミフィンの厚みは0、1〜0.3mm程度と薄いので少しでも斜めから薬液を噴射するとアルミフィン4は水圧で変形破損する危険がある。
図2は、図1におけるアルミフィン4を正面9と裏面10の両方向から洗浄している図面である。作業者Pはアルミフィンの正面9を、作業者Qは裏面10を洗浄する。AHUには内部の部品の点検作業を容易に行えるように、7、8のドアーを設けている。7はアルミフィンの正面に出入りできるドアーであり、前面フィルター2及び中性フィルター3の汚れを点検、汚れていれば作業者は交換あるいは清掃している。8はその反対側、アルミフィンの裏面に出入りできるドアーであり、送風ファンの不具合を点検、故障の際は交換できるようになっている。これらのドアーは人間一人が出入りできる程度の大きさである。特許文献1〜4の洗浄作業で使用している高圧洗浄機の大きさならば、十分に持ち込み、持ち出し出来る大きさである。特許文献1〜4の高圧洗浄機の水圧、3〜5MPa程度の水圧があれば、アルミフィン4の中心位置に薬液を十分に噴射することができるので、両面から洗浄することにより、アルミフィン全体をきれいに洗浄することができる。また、次に説明する本発明のアダプターを高圧洗浄機のノズル先端に装着、アルミフィンに密着させて作業することにより、アルミフィンを破損することなく、作業者の安全を確保してより能率よく洗浄作業を行うことができる。
図3、図4、図5に本発明の詳細図面ある。図3はアルミフィンにアダプター21を押し当てた図(ノズルは省略した)である。一般にはアルミフィン4と銅管20から構成、銅管20に冷水あるいは温水を流してアルミフィン4を介して熱交換する構造である。アルミフィン4のピッチXは経験的に約2〜3mmであり、その厚さは0.1〜0.3mm程度の薄いアルミニュームの板である。外形形状L、M、Hの大きさは、建物に応じたAHUが選定されており、L、M:1〜3m、H:200〜900mm位の寸法である。図4はA−A′部にパッド付アダプター21(ノズルは省略した)を押し当てた状態を示す。図5はその断面図でアダプター21の先端部にあるパッド22はアルミフィン4の中に食い込んでいる。パッド22を含むアダプターは軟質性の材料、たとえばゴム、ポリプロピレン等の素材で軟質性ある。パッド22は細い繊維状を集合して形成しても良い。パッド22はアルミフィン4を傷めずアルミフィンの隙間に容易に食い込で垂直に移動できるものである。先端部は5〜10mm位の長さが適当である。ノズル23から噴射した薬液はアルミフィン4に垂直に当たるので、5MPa程度の水圧ではアルミフィン4を変形破損することはない。また噴射する薬液もアルミフィン4の正面9と裏面10の両面から洗浄するので、アルミフィン4の中心部を含めて、裏面10までアルミフィンの奥の汚れを取り除くことができる。ピストルガン24の移動はAからA′方向あるいはA′からA方向の垂直方向に移動することになる。アダプター21はノズル23に設けた凸形状(突起物)26に嵌め合う凹形状27に装着機構部を加工することにより形成してある。アダプター21はピストルガン24から容易に装着、取り外しができる。アルミフィン4の洗浄には専用の薬液25で洗浄、その後清水で薬液を洗い流す工程が一般的である。この際、アルミフィン4に付着した薬液を完全に取り去るためには、上記の水圧で薬液の10倍以上の水量を高圧洗浄機でアルミフィンに噴射する必要がある。
図6、図7は洗浄作業の能率向上のために考案した本発明第2の実施例、説明図である。アダプターの外形を長方形に形成、図6は正面図、図7は断面図である。図6,7においてバッド22のピッチX’をアルミフィン4のピッチXの2倍あるいは整数倍に合わせて設計したものである。これにより、パッド22のアルミフィン4への挿入を容易にして作業性を向上させたものである。バッド22のピッチX’をピッチXの2倍にしたことにより、熱交換機の右端、左端に位置するアルミフィン4を洗浄する際には、アダプター21を90度回転することにより、バッド22を端部により接近することができるので、端部に位置するアルミフィンをきれいに洗浄することができる。
該アダブター付ピストルガン24をアルミフィン4に密着、アルミフィン4の隙間に食い込ませて垂直に移動することにより、中性フィルター等を交換する作業の際に誤って変形させたアルミフィン4の隙間を整形、修正することができ、空気流の流れを円滑にすることができる。
本発明の利用分野は、AHUアルミフィンの構造特性を利用した特許である。アルミフィンを利用した他の装置、地域冷暖房プラント、冷凍倉庫等への応用が考えられる。
本発明の実施形態を説明するためのエアハンドリングユニットの構成図 本発明の実施形態を説明するための説明図 本発明の実施形態を説明するための熱交換器アルミフィンの構成図 本発明の実施形態を説明する図(正面図) 図4の断面図 本発明の第2実施例を説明する図(正面図) 図6の断面図
符号の説明
1 エアハンドリングユニットの筐体
2 前面フィルター
3 中性能フィルター
4 熱交換器アルミフィン
5 送風ファン
6 モータ
7、8 AHU内部の部品を点検するためのドアー
11 空気流入口
12 空気供給口
13 空気流入方向
14 空気供給方向
20 銅管
L、M、H アルミフィンの外観寸法
X アルミフィンのピッチ寸法
X’ ブラシ形状バッドのピッチ
21 パッド付アダプター
22 パッド
23 ノズル
24 ピストルガン
25 噴射した薬液
26 ノズルに設けた凸形状(突起物)
27 アダプターに設けた凹形状

Claims (3)

  1. 熱交換器アルミフィンのフィン間の隙間に挿入するブラシを装備した軟質性のアダプターを高圧洗浄機のノズル先端部に装着してフィン間の隙間方向、一般には垂直方向に移動、さらに該アダプターを介してアルミフィンの面に密着させながら挿入したフィン間をガイドにして垂直方向に該ノズルを移動する方法で高圧洗浄機からの薬液を噴射して洗浄作業を行うことを特徴とするエアハンドリングユニット熱交換器アルミフィンの洗浄方法。
  2. 請求項1に記載したエアハンドリングユニット熱交換器アルミフィンの洗浄方法において、ブラシを装備した軟質性のアダプターのブラシのピッチを熱交換器アルミフィンのフィンピッチの寸法、約2〜3mmあるいはフィンピッチの整数倍に設計することを特徴とする該アダプター。
  3. 請求項1に記載したエアハンドリングユニット熱交換器アルミフィンの洗浄方法において、ブラシを装備した軟質性のアダプターの目視できる箇所に垂直方向への移動のガイドとなる目印を刻印あるいは突起物等で分かるようにしたことを特徴とする該アダプター。
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