JP2007300269A - 露出補正装置、撮影装置、画像復元装置、露出値設定装置、露出補正値算出方法および制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】撮影装置10により被写体の明るさに応じた露出で撮影画像を取得する際に用いられる露出補正装置24に、外部より入力された撮影装置10の撮影時の手ぶれ状態情報に基づいて、手ぶれに起因する露光不足を補うべく露出を補正するための露出補正値を出力する露出補正部24を備えさせる。
【選択図】図1
Description
近年、自動露出機能に加えて、手ぶれ補正機能を備えた撮影装置が知られている。手ぶれ補正機能を備えた撮影装置では、例えば、角速度センサ等によって撮影時の手ぶれを検出して、手ぶれの軌跡データに基づき撮影画像から被写体のぶれを低減した復元画像を生成するようにしている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
また、このような露光不足の撮影画像を用いて撮影画像における被写体のぶれを低減した復元画像を生成しても、被写体を表す画像の先鋭度は改善されるものの、全体的にノイズが残り、画像全体がぼやけたような印象を改善することは困難な場合が多い。
本発明の課題は、手ぶれが生じたときでも適正な露出で撮影画像を取得して、手ぶれの生じた撮影画像から被写体のぶれを低減した画像を復元するために用いられる露出補正装置、撮影装置、画像復元装置、露出値設定装置、露出補正値算出方法および制御プログラムを提供することにある。
図1に、本実施の形態に係る撮影システム100の原理構成を示す。撮影システム100は、被写体の撮影画像を取得する際に、被写体の明るさに応じて設定された露出を、撮影時に手ぶれが検出された場合には手ぶれに起因する露光不足を補うように露出を補正して、被写体の撮影画像を適正な露出で取得し、手ぶれの生じた撮影画像から、手ぶれの軌跡を除去した復元画像を生成するようにしたものである。
図1に示すように、撮影システム100は、露出補正手段110と、露出値設定手段120と、撮影画像取得手段130と、画像復元手段140とを備えて構成される。
図2は、具体的な実施形態における撮影システム100の外観構成例を示したものである。図2に示す撮影システム100は、撮影装置10にジャイロユニット20が外付けユニットとして接続された構成となっている。撮影装置10は図1に示す撮影画像取得手段120および露出値設定手段130として機能するものであり、ジャイロユニット20は露出補正手段110および画像復元手段140として機能するものである。
まず、撮影装置10の構成について説明する。
図3に示すように、撮影装置10は、撮影部11と、露出計12と、撮影制御部13と、撮影部RAM14と、外部記録部15と、操作部16と、表示部17と、制御部18と、インターフェース部19とを備えている。
図1に示した撮影画像取得手段130は、例えば、撮影部11、撮影制御部13、撮影部RAM14などを用いて構成することができる。また、図1に示した露出値設定手段120は、例えば、露出計12などを用いて構成することができる。
また、被写体の明るさに応じた適正な露出値として、被写体の実際の色および色調を最も写実的に画像化することのできるような値を設定することができる。但し、露出値とは、露出、すなわち撮像素子11dに投影される露光量を数値で表したものであり、レンズ11aの絞り値(F値)とシャッター速度により決まる。
露出制御において、撮影制御部13は、所定の露出設定モードの下、予め手動あるいは自動で設定されたISO感度および露出計12から入力される露出値に基づいて、絞り11bやシャッター11cを電子制御する。
絞り優先AEモードとは、ユーザにより操作部16を介して設定された絞り値に基づき、所定の露出となるようなシャッター速度を撮影制御部13が設定するモードである。
シャッター優先AEモードでは、ユーザにより操作部16を介して設定されたシャッター速度に基づいて、所定の露出となるような絞り値を撮影制御部13が設定するモードである。
記録メディア15aは書き換え可能な記録媒体であり、磁気的・光学的記録媒体もしくは半導体記憶デバイスを用いて構成される。具体的には、記録メディア15aとしてビデオテープ、書き込み可能な光学ディスク、リムーバブルハードディスク、フラッシュメモリカード等を用いて構成できる。
図3に示すように、ジャイロユニット20は、インターフェース部21と、露出補正部22と、画像復元部25とを備えている。図1に示す露出補正手段110は、主として露出補正部22を用いて構成することができ、図1に示す画像復元手段140は、主として画像復元部25を用いて構成することができる。
手ぶれ量算出部23は、X軸ジャイロセンサ23aおよびY軸ジャイロセンサ23bと、角速度検出部23cとを備えている。
X軸ジャイロセンサ23aおよびY軸ジャイロセンサ23bは、撮影装置10の動きを検出してその角速度に応じた角速度検出信号を角速度検出部23cに出力するものである。このジャイロセンサ23a、23bは図1に示すジャイロセンサ111に対応する。
また、撮影装置10が動いていない状態でも暗電流などによりジャイロセンサ23a、23bからの出力があるため、本実施の形態では角速度検出部23cは所定電圧値以上の角速度検出信号を取得するものとする。
被写体を撮像する際に、手ぶれにより撮影装置10が動く(ぶれる)と、撮像素子11d上に投影される被写体の像もぶれる。例えば、撮像素子11d上の所定方向における主要被写体のぶれ量がxであったとすると、主要被写体の像はぶれ量xの分だけ面積が増大して投影されることになる。このため、ぶれ量xが大きくなればなるほど主要被写体の光量が不足する。
M = (L−x)/L × 100(%)
手ぶれのない場合(x=0の場合)、光量Mは100%となる。ぶれ量xが撮像素子11dのぶれの生じた方向の最大長と等しい場合(x=L)、光量Mは0%となる。
ここで、露出補正値を不足分の光量を補うために必要な露出値(EV値)として求めるとすると、次の計算式により算出することができる。
露出補正値 = log2((100−M)×K)
但し、Kは補正係数である。この補正係数Kは撮像素子11dの特性などのばらつきなどを考慮して実験的に定めたものである。
逆変換フィルタ部27は、図1に示す画像変換用逆行列作成手段142として機能するもので、軌跡算出部26により求めた手ぶれの軌跡をもとに、撮影画像から被写体のぶれの軌跡を取り除いた、被写体のぶれを低減した復元画像を生成するための画像変換用逆行列を作成するものである。
図6は、撮影装置10の軌跡とフレーム撮影の様子を示す図であり、図6(A)は撮影装置10のぶれの軌跡の例を、図6(B)は各時刻(t1〜t7)において取得した撮影画像データを示したものである。
逆変換フィルタ部27は、軌跡算出部26が求めた手ぶれの軌跡から、上記の特許文献1(特開平6−27512号公報)等により既に知られた様々な方法によって、ぶれ伝達関数hを求めて、その逆行列h-1を求める。
すなわち、手ぶれがない場合の画像(元の像)を関数f(x,y)で表し、手ぶれのある画像を関数g(x,y)で表すと、これらh,f,gには下記式(1)の関係が成り立つ。
但し、図7に示す処理手順において、撮影装置10にジャイロユニット20が接続され、撮影装置10とジャイロユニット20との間でデータの授受が可能な状態となっていることを動作の前提とする。また、ジャイロユニット20に電源が投入された時点から一定時間経過しており、各ジャイロセンサ23a、23bの出力は安定しているものとする。
また、撮影制御部13は露出補正値により露光量を増加させるように補正された露出で被写体を撮影するように撮影部11を制御する。この際、撮影制御部13が自動的にシャッター速度や絞り値を補正後の露出となるように設定するので、ユーザの手間を省力できる。
また、上記実施の形態において、撮影時の手ぶれ量、入力部を介して入力される露出補正値、撮影装置10における露出の設定条件、入力される露出補正値を求める際の算出条件、露出補正値により補正される前後の露出値、または、補正される前後の露出における被写体の撮影画像が表示部17に表示されるので、ユーザはこれらの表示を確認して、操作部16により露出の設定条件の設定操作、露出補正値の算出条件の設定操作、または補正後の露出値の調整を行い、ユーザの好みの露出にすることができる。
また、画像復元部25では、撮影時に手ぶれが生じた場合、露光量を増加させるように補正した露出で撮影された被写体の撮影画像から、被写体のぶれの軌跡を撮影画像から除去した復元画像を生成する。すなわち、手ぶれが生じた場合でも適正な露出で取得された撮影画像から復元画像を生成するので、ノイズの発生を抑えて、被写体のぶれを低減した画像を秀麗に生成することができる。
例えば、上記実施の形態では、撮影制御部13の制御の下、撮影部11において被写体の動画像撮影時においても静止画像撮影時においても、所定のフレーム間隔で被写体の撮影画像データを連続的に取得する場合に、露出の補正および復元画像の生成を行う例について説明したが、本発明はこのような撮影画像を所定のフレーム間隔で連続的に取得する撮影装置10ではなく、撮影部11によって所定の露光時間の下、1回のみ露出を行って静止画像を撮影する撮影装置10に適用可能なのは勿論である。その場合も上記と略同様の動作により露出の補正、復元画像の生成を行うことができる。
また、所定の露光時間中の撮影装置10のぶれに基づいて、軌跡算出部26によって手ぶれの軌跡を求め、この手ぶれの軌跡に基づいて、逆変換フィルタ部27によって画像変換用逆行列を求めるとともに、復元画像生成部28において復元画像を生成することができる。
Claims (12)
- 撮影装置により被写体の明るさに応じた露出で前記被写体の撮影画像を取得する際に用いられる露出補正装置であって、
外部より入力された前記撮影装置の撮影時の手ぶれ状態情報に基づいて、前記手ぶれに起因する露光不足を補うべく前記露出を補正するための露出補正値を出力する露出補正部を備えたこと、
を特徴とする露出補正装置。 - 撮影装置に内蔵あるいは装着され、前記撮影装置により被写体の明るさに応じた露出で前記被写体の撮影画像を取得する際に用いられる露出補正装置であって、
前記撮影装置の撮影時の手ぶれを検出してその手ぶれ量を求める手ぶれ量算出部と、
前記手ぶれ量に基づいて、前記手ぶれに起因する露光不足を補うべく前記露出を補正するための露出補正値を生成して出力する露出補正部と、
を備えたことを特徴とする露出補正装置。 - 被写体の明るさに応じた露出で前記被写体を撮影する撮影部と、
手ぶれに起因する露光不足を補うための露出補正値が外部より入力される入力部と、
前記露出補正値により補正された露出で前記被写体を撮影するように前記撮影部を制御する撮影制御部と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。 - 請求項3記載の撮影装置において、
前記撮影制御部は、前記撮影部を制御する際に、前記撮影部が備えるシャッターのシャッター速度および絞りの絞り値を前記露出補正値により補正した露出となるように設定すること、
を特徴とする撮影装置。 - 請求項4記載の撮影装置において、
前記撮影制御部は、前記シャッター速度が所定の最低速度以上となるように、前記シャッター速度および絞り値を設定すること、
を特徴とする撮影装置。 - 請求項3〜5のいずれか一項に記載の撮影装置において、
撮影時の手ぶれの軌跡に基づいて、前記撮影画像における手ぶれの軌跡が除去された復元画像が外部より入力される復元画像入力部を備えたこと、
を特徴とする撮影装置。 - 請求項6記載の撮影装置において、
前記撮影時の手ぶれ量、前記露出補正値、前記露出の設定条件、前記露出補正値の生成条件、前記露出補正値により補正される前後の露出値、補正される前後の露出における被写体の撮影画像および前記復元画像のうち、少なくとも何れか一つを表示する表示部を備えたこと、
を特徴とする撮影装置。 - 請求項3〜7のいずれか一項に記載の撮影装置において、
ユーザが前記露出の設定条件の設定操作、前記露出補正値の生成条件の設定操作および補正後の露出値の調整のうち、少なくともいずれか一つを行うことのできる操作部を備えたこと、
を特徴とする撮影装置。 - 撮影時に手ぶれが生じた場合、手ぶれに起因する露光不足を補うべく補正された露出で撮影された撮影画像を外部より取得する撮影画像取得部と、
前記撮影時の手ぶれの軌跡を求める軌跡算出部と、
前記撮影時の手ぶれの軌跡に基づいて、前記撮影画像における手ぶれの軌跡を除去した復元画像を生成する復元画像生成部と、
を備えたことを特徴とする画像復元装置。 - 撮影時の露出値を設定するために用いる露出値設定装置であって、
前記撮影時の被写体の明るさを検出する明るさ検出部と、
前記撮影時に手ぶれが生じた場合、前記被写体の明るさと、撮影時の手ぶれに起因する露光不足を補うために外部より入力される露出補正値とに基づいて、撮影時の露出値を設定する露出値設定部と、
を備えたことを特徴とする露出値設定装置。 - 撮影装置を用いて被写体の明るさに応じた露出で前記被写体の撮影画像を取得する際の前記露出を補正するための露出補正値算出方法であって、
前記撮影装置の撮影時の手ぶれの状態情報が外部より入力される過程と、
前記手ぶれの状態情報に基づいて、手ぶれに起因する露光不足を補うべく前記露出を補正するための露出補正値を算出する過程と、
を備えたことを特徴とする露出補正値算出方法。 - 撮影装置により被写体の明るさに応じた露出で前記被写体の撮影画像を取得する際に用いられ、露出補正部を備えた露出補正装置をコンピュータを用いて制御するための制御プログラムであって、
外部より入力された前記撮影装置の手ぶれの状態情報に基づいて、前記露出補正部に手ぶれに起因する露光不足を補うための露出補正値を生成して出力させること、
を特徴とする制御プログラム。
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