JP2007298801A - 電気光学装置用駆動回路及び駆動方法並びに電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

電気光学装置用駆動回路及び駆動方法並びに電気光学装置及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】スムーズな動画像の表示が可能な電気光学装置用駆動回路及び駆動方法並びに電
気光学装置及び電子機器を提供する。
【解決手段】制御回路400は、電気光学装置10に入力される動画像データDinのフレ
ーム周期Tfを検出するIF回路402と、フレーム周期Tfと液晶パネル100の垂直走
査周期Tvとを比較する差分回路404と、垂直走査周期Tvを制御する発振回路405と
を具備し、前記垂直走査周期Tvと前記フレーム周期Tfとが等しくない場合に、垂直走査
周期Tvを、フレーム周期Tfの1/n(nは自然数)と等しくなるように制御する。
【選択図】図5

Description

本発明は、電気光学装置用駆動回路及び駆動方法並びに電気光学装置及び電子機器に関
し、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記複数の走査線と前記複数のデータ線との交
差に対応して設けられた複数の画素とを有する電気光学装置の電気光学装置用駆動回路及
び駆動方法並びに電気光学装置及び電子機器に関する。
近年、液晶装置等の電気光学装置である表示装置を備えた電子機器において、動画像を
表示する機能を備えたものが増加している。このような電子機器としては、例えば、メデ
ィアプレイヤーや携帯電話等が挙げられる。
例えば、特開2002−14321号公報に開示されている、電子機器に搭載する表示
装置では、リフレッシュレート(書換え周波数)を数通りに可変させることで、低消費電
力化と動画像のスムーズな表示を可能としている。
特開2002−14321号公報
ところで、近年、電子機器により表示する動画像データは、NTSC等のテレビジョン
方式の規格とは異なり、様々なフレームレートを有するようになっている。また、動画像
データが、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)の規格等により符号化され
ている場合、同一の動画像データを表示する場合でも、電子機器の復号化の処理速度の違
いや転送速度の違い等により、表示されるフレームレートが異なる場合がある。また、フ
レームレートが途中で変化する動画像データも存在する。
このように、表示しようとする動画像データのフレームレートが様々に変化する場合、
表示する電気光学装置のリフレッシュレートとの関係で、あるフレームの書き込み途中に
垂直同期信号が入力されてしまい、古いフレームと新しいフレームとが混合して表示され
てしまうことがある。このような、フレームの混合が発生すると、スムーズな動画像の表
示ができない、もしくはあるフレームが表示されずにとばされてしまうという問題があっ
た。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、スムーズな動画像の表示が可能な
電気光学装置用駆動回路及び駆動方法並びに電気光学装置及び電子機器を提供することを
目的とする。
本発明に係る電気光学装置用駆動回路は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記複
数の走査線と前記複数のデータ線との交差に対応して設けられた複数の画素とを具備する
電気光学装置の電気光学装置用駆動回路であって、前記電気光学装置に入力される動画像
データのフレーム周期を検出するフレーム周期検出手段と、前記フレーム周期と前記電気
光学装置の垂直走査周期とを比較する比較手段と、該比較手段による比較結果において、
前記垂直走査周期と前記フレーム周期とが等しくない場合には、前記電気光学装置の前記
垂直走査周期を制御して当該垂直走査周期を前記フレーム周期の1/n(nは自然数)に
等しくする駆動周期制御手段と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の電気光学装置用駆動方法は、複数の走査線と、複数のデータ線と、前記
複数の走査線と前記複数のデータ線との交差に対応して設けられた複数の画素とを具備す
る電気光学装置の電気光学装置用駆動方法であって、前記電気光学装置に入力される動画
像データのフレーム周期を検出する工程と、前記フレーム周期と前記電気光学装置の垂直
走査周期とを比較する工程と、前記垂直走査周期と、前記フレーム周期とが等しくない場
合に、前記電気光学装置の前記垂直走査周期が、前記フレーム周期の1/n(nは自然数
)に等しくなるように制御する工程と、を具備することを特徴とする。
また、本発明の電気光学装置は、上記電気光学装置用駆動回路を具備することを特徴と
する。
また、本発明の電子機器は、上記電気光学装置を具備することを特徴とする。
本発明のこのような構成によれば、あるフレームデータを電気光学装置である液晶パネ
ルの各画素に書き込みをしている途中に、液晶パネルの書換えが開始してしまうことがな
い。よって、本実施形態によれば、新旧のフレームデータが、同一画面上に混合して表示
される、または、あるフレームデータが飛ばされて表示されることもないため、スムーズ
な動画像の再生を行うことが可能となる。
また、本発明は、前記フレーム周期検出手段は、前記動画像データに含まれる垂直同期
信号の周期から前記フレーム周期を検出することが好ましい。
このような構成によれば、容易にフレーム周期を検出することができる。
また、本発明は、前記電気光学装置に前記動画像データが入力されていない場合におい
ては、前記駆動周期制御手段は、前記電気光学装置の前記垂直走査周期を所定の周期であ
る基準垂直走査周期とし、前記電気光学装置に前記動画像データが入力されており、かつ
前記基準垂直走査周期が前記フレーム周期の1/nに等しい場合においては、前記駆動周
期数制御手段は、前記電気光学装置の前記垂直走査周期を、前記基準垂直走査周期とし、
前記電気光学装置に前記動画像データが入力されており、かつ前記基準垂直走査周期が前
記フレーム周期の1/nに等しくない場合においては、前記駆動周期制御手段は、前記基
準垂直走査周期をTbとし、前記垂直走査周期をTvとし、前記フレーム周期をTfとした
場合に、次式
m・Tb+α=Tv=Tf/n;(ここで、mは自然数、αは0以外の値)
を満たし、かつαの絶対値が最小となるmを選択することにより、前記電気光学装置の
前記垂直走査周期を、前記フレーム周期の1/nに等しくすることが好ましい。
このような構成によれば、動画像の表示時において、垂直走査周期Tvを液晶の焼付き
が起き易い周期にまで長くすることなく、スムーズな動画像の表示を行うことができる。
また、本発明は、前記基準垂直走査周期は、1/45secであることが好ましい。
このような構成によれば、静止画像の表示時における液晶パネルの消費電力の低減と、
動画像に比べて表示の機会の多い静止画像の表示においてフリッカの発生の抑制を行うこ
とができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形
態に係る電気光学装置10の構成を示すブロック図である。図2は、液晶パネル100の
全体構成を示す斜視図である。図3は、この液晶パネル100をX方向に沿って破断した
場合の構成を示す断面図である。図4は、液晶パネル100における画素116の詳細構
成を説明する説明図である。
本実施形態の電気光学装置10は、図1に示すように、液晶パネル100と制御回路4
00とを具備して構成される、液晶表示装置である。本実施形態では、液晶パネル100
は、液晶に印加される電圧を制御するためのスイッチング素子として二端子型非線形素子
を用いたアクティブマトリクス型の透過型液晶パネルにより構成される。
液晶パネル100は、図2及び図3に示すように、それぞれが透光性を有し、所定の間
隔だけ離間して配設された矩形状の素子基板200と対向基板300との間に、電気光学
物質である液晶160を挟持してなる。対向基板300は、素子基板200よりも一回り
小さく形成されており、素子基板200と対向基板300とは、対向基板300の外縁部
に沿って配設された枠状のシール材110によって貼り合わせられている。シール材11
0には、導電性粒子114が混入されており、該導電性粒子114は、素子基板200と
対向基板300との離間距離を一定に保つスペーサの役割を有している。液晶160は、
TN(Twisted Nematic)型の液晶材料により構成されており、該液晶160の配向状態
が変化することにより、液晶160を透過する光が変調される。
図1に示すように、液晶パネル100は、素子基板200上に列(Y)方向に延在して
形成された複数のデータ線(セグメント電極)212と、対向基板300上に行(X)方
向に延在して形成された複数の走査線(コモン電極)312と、該データ線212と走査
線312とが交差し互いに対向する箇所に対応して設けられた複数の画素116と、を具
備している。また、液晶パネル100は、複数のデータ線212が電気的に接続されたデ
ータ線駆動回路250、及び複数の走査線312が電気的に接続された走査線駆動回路3
50を具備している。
画素116は、液晶容量118と、二端子型スイッチング素子の一例であるTFD(Th
in Film Diode:薄膜ダイオード)220との直列接続からなる。液晶容量118は、後
述するように、対向電極として機能する走査線312と、矩形状の画素電極234との間
に、液晶160を挟持した構成となっている。なお、本実施形態では、液晶パネル100
に透過型のTFDアクティブマトリクス駆動方式の液晶パネルを用いているが、液晶パネ
ル100は、半透過半反射型であっても、反射型であってもよい。また、液晶パネル10
0は能動素子としてTFTを用いたものであってもよい。
以下に、液晶パネル10のより具体的な構成を説明する。なお、以下の説明において、
説明の便宜上、走査線312の総数を320本とし、データ線212の総数を240本と
して、電気光学装置10を、縦320行×横240列のマトリクス型表示装置として説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図2及び図3に示すように、対向基板300の、素子基板200と対向する面上には、
所定の方向であるX方向(行方向)に延在する帯状電極たる複数の走査線312が形成さ
れている。該走査線312上には、配向膜308が形成されており、該配向膜308には
一定方向にラビング処理が施されている。ここで、複数の走査線312の一端は、それぞ
れシール材110の形成領域まで引き延ばされている。また、対向基板300の、素子基
板200とは反対側の面上には、偏光子131が貼り付けられており、その吸収軸が、配
向膜308へのラビング処理の方向に応じて設定されている。
一方、素子基板200の対向基板300に対向する面上には、X方向とは略直交するY
方向(列方向)に延在する複数のデータ線212と、該データ線に隣接する矩形状の複数
の画素電極234とが形成されている。データ線212は、一端がシール材110の形成
領域外にまで引き延ばされている。また、データ線212及び画素電極234上には、配
向膜208が形成されており、該配向膜208には、対向基板300の配向膜308に施
された方向と略直行する方向にラビング処理が施されている。さらに、素子基板200の
、対向基板300とは反対側の面上には偏光子121が貼り付けられており、その吸収軸
が、配向膜208へのラビング処理の方向に応じて設定されている。
ここで、素子基板200の対向基板300に対向する面上には、前述の複数の走査線3
12の一端のそれぞれに対向する位置に一端を有する、複数の配線342が形成されてい
る。該走査線312と配線342との間には、シール材110が介装されるものであるが
、該シール材110内には、走査線312と配線342とが対向するそれぞれの箇所にお
いて、導電性粒子114が、少なくとも1個以上介在するような割合にてシール材110
中に分散されている。このため、対向基板300上に形成された走査線312は、当該導
電性粒子114を介して、素子基板200上に形成された配線342に電気的に接続され
る(図3参照)。よって、走査線312は、電気的に見て、素子基板200上のシール材
110の形成領域外に引き出された状態となっている。
また、液晶パネル100における表示領域外には、図2に示すように、素子基板200
の対向基板300よりも張り出した2辺に、データ線212を駆動するためのデータ線駆
動回路250、及び、走査線312を駆動するための走査線駆動回路350が、それぞれ
COG(Chip On Glass)技術により実装されている。データ線駆動回路250は、デー
タ線212の一端に直接的に電気的に接続されている。一方、走査線駆動回路350は、
配線342及び導電性粒子114を介して、走査線312に電気的に接続されている。
走査線駆動回路350は、走査信号Y1、Y2、Y3、…、Y320を、それぞれ1行
目、2行目、3行目、…、320行目の走査線312に供給するものである。詳細には、
走査線駆動回路350は、320本の走査線312を後述するように水平走査周期毎に順
次1本ずつ選択するとともに、選択した走査線312には選択電圧を、他の走査線312
には非選択電圧を、それぞれ供給する動作を、垂直走査周期毎に繰り返すものである。
データ線駆動回路250は、走査線駆動回路350により選択された走査線312に位
置する画素116に対し、その表示内容(階調)に応じたデータ信号X1、X2、X3、
…、X240を、それぞれ1列目、2列目、3列目、…、240列目のデータ線212を
介して供給するものである。
また、データ線駆動回路250が実装される領域の外側近傍には、FPC(Flexible P
rinted Circuit)基板150の一端が接合されている。FPC基板150の他端は、図2
では図示しないが、図1における制御回路400及び図示しない電源回路に接続される。
なお、図1におけるデータ線駆動回路250及び走査線駆動回路350は、図2とは異
なり、それぞれ液晶パネル100の左側及び上側にそれぞれ位置しているが、これは、電
気的な構成を説明するための便宜上の措置に過ぎない。また、データ線駆動回路250及
び走査線駆動回路350を、それぞれ素子基板200にCOG実装する替わりに、例えば
、TAB(Tape Automated Bonding)技術を用いて、各ドライバや電源回路が実装された
TCP(Tape Carrier Package)を、異方性導電膜により電気的及び機械的に接続する構
成としても良い。
次に、液晶パネル100における画素116の詳細構成について、図4を参照して説明
する。図4では、説明理解のために、配向膜208、308及び偏光子121、131を
省略している。
図4に示すように、素子基板200の対向基板300と対向する面上には、ITO(In
dium Tin Oxide)などの透明導電体からなる矩形状の画素電極234がXY方向に行列状
(マトリクス状)に配列されている。行列状に配列された画素電極234のうち、同一列
に配列された画素電極234は、共通の1本のデータ線212に、それぞれTFD220
を介して共通接続されている。
TFD220は、タンタル単体やタンタル合金などから形成され、かつ素子基板200
の法線方向から見てデータ線212からT字状に枝分かれした第1の導電体222と、こ
の第1の導電体222を陽極酸化させた絶縁体224と、クロム等の第2の導電体226
とから構成された、導電体/絶縁体/導電体のサンドイッチ構造を有している。このため
、TFD220は、電流−電圧特性が正負双方向にわたって非線形となるダイオードスイ
ッチング特性を有する。
一方、対向基板300の素子基板200に対向する面上には、ITOなどの透明導電体
からなり、データ線212とは略直交する行方向(X方向)に延在する走査線312が、
画素電極234に対向する位置に配列されている。これにより、走査線312は、画素電
極234の対向電極として機能する。
したがって、図1に示した液晶容量118は、データ線212と走査線312とが交差
する箇所において、走査線312と、画素電極234と、両者の間に挟持された液晶16
0とによって構成されることになる。
このような構成において、データ線212に印加される電圧信号であるデータ信号にか
かわらず、TFD220を強制的に導通状態(オン状態)にさせる電圧信号である走査信
号を走査線312に印加すると、当該走査線312及び当該データ線212の交差に対応
するTFD220がオン状態となり、オン状態となったTFD220に接続された液晶容
量118に、当該走査信号及び当該データ信号の電圧差に応じた電荷が蓄積される。電荷
蓄積後は、走査線312に非選択信号となる電圧を印加することで当該TFD220をオ
フ状態とさせても、液晶容量118において電荷の蓄積が維持される。
液晶容量118では、蓄積される電荷量に応じて、液晶160の配向状態が変化し、こ
れにより液晶160を透過する光の偏光状態が変化する。したがって、偏光子121、1
31を透過する光の透過率が蓄積された電荷量に応じて変化する。したがって、走査信号
が入力されたときのデータ信号の電圧を制御することによって、液晶容量118における
電荷の蓄積量を画素116毎に制御することができる。よって、液晶パネル100におい
て、各画素116毎に所定の階調表示を行うことが可能となるのである。
なお、本実施形態における液晶パネル100は、透過型の液晶パネルであるため、画素
116が形成された領域に均一な光を照射するバックライトユニットが配設されるもので
あるが、図示を省略している。
次に、上述した液晶パネル100に接続される、制御回路400について図5を参照し
て説明する。図5は、本実施形態の電気光学装置用駆動回路の概略構成を説明する説明図
である。
本実施形態の電気光学装置用駆動回路は、上述の液晶パネル100に配設されたデータ
線駆動回路250及び走査線駆動回路350からなるパネルドライバ410と、以下に説
明する制御回路400とによって構成されるものである。
制御回路400は、MPU等からなるコントローラ401、フレーム周期検出手段であ
るIF回路402、記憶手段であるRAM403、比較手段である差分回路404及び駆
動周期制御手段である発振回路405を具備して構成される。なお、制御回路400は、
本実施形態では液晶パネル100とは別体に構成されるものであるが、例えば液晶パネル
100と一体に構成されるものであってもよい。
制御回路400は、IF回路402を介して外部コントローラ600に接続されている
。ここで、外部コントローラ600とは、本実施形態の電気光学装置10に表示する動画
像データDinを生成する回路であり、電気光学装置10を具備する電子機器に内蔵された
MPUやメモリ等からなる。外部コントローラ600は、例えばMPEG(Moving Pictu
re Experts Group)の規格により符号化され、フラッシュメモリ内に記憶されたデータを
復号化し、さらに該データを電気光学装置10により表示可能な動画像データDinに変換
して、制御回路400へ送信する、いわゆるデコーダの機能を有するものである。
ここで、動画像データDinは、動画像の各フレーム毎に液晶パネル100の各画素11
6に書き込むためのデータであるフレームデータDfと、該フレームデータDfを液晶パネ
ル100の各画素116に書き込むタイミングを制御するための、垂直同期信号Vsync等
を含む同期データCLKinとを有するものである。
フレーム周期検出手段であるIF回路402は、外部コントローラから入力される動画
像データDinから、フレーム周期Tfを検出し、コントローラ401に出力する。より具
体的には、IF回路402は、動画像データDinに含まれた垂直同期信号Vsyncを検出し
、該垂直同期信号Vsyncの周期からフレーム周期Tfを算出する。
ここで、フレーム周期Tfとは、動画像データDinの各フレーム間の時間であり、この
値の逆数が、いわゆるフレームレート(フレーム周波数)と称されるものである。なお、
動画像データDinが、フレームレートを規定するデータを含むものであれば、IF回路4
02は、当該データに基づいてフレーム周期Tfを算出してもよい。
記憶手段であるRAM403は、コントローラ401から受け渡されたフレームデータ
Dfを一時的に記憶し、またコントローラ401からの要求により記憶したフレームデー
タDfを出力することができるメモリである。
駆動周期制御手段である発振回路405は、液晶パネル100のパネルドライバ410
の駆動タイミングを制御するための出力同期信号CLKoutを生成し、パネルドライバ4
10へ出力するための回路である。すなわち、液晶パネル100の駆動は、発振回路40
5により生成される出力同期信号CLKoutにより制御される。ここで、出力同期信号C
LKoutは、液晶パネル100の水平走査周期及び垂直走査周期Tvを規定する信号であり
、液晶パネル100の画素116に書き込まれるフレームデータDfは、該垂直走査周期
Tv毎に書換えられる。該垂直走査周期Tvの逆数は、いわゆる、液晶パネル100のリフ
レッシュレートと称されるものである。
また、発振回路405は、コントローラ401に接続されており、コントローラ401
からの指令により、出力同期信号CLKoutの周期を所定の値に変更することができる。
すなわち、駆動周期制御手段である発振回路405は、液晶パネル100の書換え周期で
ある垂直走査周期Tvを所定の値に変更することができる。
また、コントローラ401から、出力同期信号CLKoutの変更の指令がない状態(基
準状態)における、発振回路405により制御される液晶パネル100の基準垂直走査周
期Tbは、1/45secである。つまり、本実施形態では、発振回路405は、コント
ローラ401からの指令により、液晶パネル100の垂直走査周期Tvを、1/45se
cから異なる値へと変化させる。
比較手段である差分回路404は、コントローラ401及び発振回路405に接続され
ており、コントローラ401から入力されるフレーム周期Tfと、発振回路405から入
力される垂直走査周期Tvとの差である差分結果Tdiffを算出し、その値をコントローラ
401に出力する回路である。
また、図示しないが、液晶パネル100及び制御回路400には、それぞれに電源回路
が接続されている。
上述した、本実施形態の電気光学装置用駆動回路による電気光学装置10の駆動方法に
ついて、図6を参照して以下に説明する。図6は、本実施形態の電気光学装置用駆動方法
を説明するフローチャートである。
まず、ステップS01において、IF回路401により、入力される動画像データDin
のフレーム周期Tfを検出する。
次に、ステップS02において、差分回路404により、動画像データDinのフレーム
周期Tfと、液晶パネル100の基準垂直走査周期Tbとを比較する。ここで、コントロー
ラ401は、基準垂直走査周期Tbが、フレーム周期Tfの1/n(ここで、n=1、2、
3、・・・、nは自然数)に等しいかどうかを判断する。基準垂直走査周期Tbが、フレ
ーム周期Tfの1/nに等しければステップS03へ進み、等しくなければステップS0
4へ進む。
ステップS03、すなわち基準垂直走査周期Tbが、フレーム周期Tfの1/nに等しい
場合には、液晶パネル100の垂直走査周期Tvは、基準垂直走査周期Tbのままで変更さ
れない。ステップS05へ進む。
一方、ステップS04、すなわち、基準垂直走査周期Tbが、フレーム周期Tfの1/n
に等しくない場合には、コントローラ401は、液晶パネル100の垂直走査周期Tvを
、フレーム周期Tfの1/nに等しくなるように変更する。より具体的には、コントロー
ラ401は、次式
m・Tb+α=Tv=Tf/n;(ここで、mは自然数、αは0以外の値)
を満たし、かつαの絶対値が最小となる条件で、上記mを算出し、液晶パネル100の垂
直走査周期Tvを決定する。これにより、液晶パネル100の垂直走査周期Tvは、フレー
ム周期Tfの1/nに等しくなる。ステップS05へ進む。
次に、ステップS05において、上記nの値が1であるかどうかを判断する。すなわち
、液晶パネル100の垂直走査周期Tvが、フレーム周期Tfと等しいかどうかを判断する
。n=1であり、垂直走査周期Tvとフレーム周期Tfとが等しければ、ステップS06へ
進む。nが1以外の値であり、垂直走査周期Tvとフレーム周期Tfとが等しくなければ、
ステップS07へ進む。
ステップS06では、コントローラ401は、発振回路405により生成される垂直走
査周期Tv及び水平走査周期を含んだ出力同期信号CLKoutに同期して、パネルドライバ
410にフレームデータDfを出力する。このとき、液晶パネル100の各画素106に
は、垂直走査周期Tv毎に順次新しいフレームデータDfが書き込まれる。
すなわち、ステップS06では、液晶パネル100の書換えに同期してフレームデータ
Dfも更新されるものであり、動画像データDinのフレームレートと、液晶パネル10の
リフレッシュレートとが一致する。
一方、ステップS07、すなわちnが1以外の値であれば、コントローラ401は、フ
レームデータDfをRAM403に記憶させる。ステップS08に進む。
ステップS08では、コントローラ401は、発振回路405により生成される垂直走
査周期Tv及び水平走査周期を含んだ出力同期信号CLKoutに同期して、パネルドライバ
410に、RAM403に記憶されたフレームデータDfをn回だけ繰り返し出力する。
このとき、液晶パネル100の各画素106には、垂直走査周期Tvのn倍の周期毎に順
次新しいフレームデータDfが書き込まれる。
すなわち、ステップS08では、液晶パネル100の画素116のn回の書換えに毎に
フレームデータDfが更新されるものであり、液晶パネル10のリフレッシュレートは、
動画像データDinのフレームレートのn倍となる。
なお、外部コントローラ600から入力される画像データが静止画像である場合は、液
晶パネル100は、基準垂直走査周期Tbで駆動される。
上述した本実施形態の電気光学装置用駆動方法の、動作例を以下に説明する。なお、以
下において、液晶パネル100の基準垂直走査周期Tbは、上述の通り、1/45sec
である。
例えば、動画像データDinのフレームレートが、45fps(frame per second;1秒
あたりのフレーム数)であった場合、IF回路402により、フレーム周期Tfは1/4
5secと算出される。この場合、Tf=Tb、かつn=1であるため、液晶パネル100
の垂直走査周期Tvは、基準垂直走査周期Tbのまま変更されず、1/45secとされる
。つまり、液晶パネル100のリフレッシュレートは45Hzとなる。
また、例えば、動画像データDinのフレームレートが、15fpsであった場合、IF
回路402により、フレーム周期Tfは1/15secと算出される。この場合、Tf=3
・Tbであるためn=3となる。したがって、液晶パネル100の垂直走査周期Tvは、基
準垂直走査周期Tbのまま変更されず、1/45secとされ、フレームデータDfは、同
一のフレームデータDfが、液晶パネル100の画素116に3回だけ繰り返して書き込
まれる。この場合も、液晶パネル100のリフレッシュレートは45Hzとなる。
また、例えば、動画像データDinのフレームレートが、20fpsであった場合、IF
回路402により、フレーム周期Tfは1/20secと算出される。この場合、m=2
としたときに、αの値はα=1/180となり最小となる。したがって、Tv=2・Tb+
1/180=Tf/2であり、液晶パネル100の垂直走査周期Tvは1/40secに変
更され、かつフレームデータDfは、同一のフレームデータDfが、液晶パネル100の画
素116に2回だけ繰り返して書き込まれる。この場合は、液晶パネル100のリフレッ
シュレートは40Hzとなる。
以上に説明した、本実施形態の電気光学装置用駆動回路及び駆動方法並びに電気光学装
置によれば、液晶パネル100の垂直走査周期Tvは、入力される動画像データDinのフ
レーム周期Tfの1/n(nは自然数)に等しくなるように変更される。すなわち、液晶
パネル100のリフレッシュレートは、入力される動画像データDinのフレームレートの
整数倍とされる。
したがって、本実施形態によれば、あるフレームデータDfを液晶パネル100の各画
素116に書き込みをしている途中で、液晶パネル100の書換えが開始してしまうこと
がない。よって、本実施形態によれば、新旧のフレームデータDfが、同一画面上に混合
されて表示されることがなく、また、あるフレームデータDfがとばされて表示されるこ
ともないため、スムーズな動画像の再生を行うことが可能となるのである。
また、本実施形態では、電気光学装置10に入力される動画像データDinのフレーム周
期Tfを検出し、該フレーム周期Tfを基準に液晶パネル100の垂直走査周期Tvを制御
している。このため、動画像データDinのフレーム周期Tfが変化したとしても、そのフ
レーム周期Tfの変化に追随して液晶パネル100の垂直走査周期Tvを変化させることが
できるため、本実施形態によれば、常にスムーズな動画像の再生を行うことができる。
さらに、発振回路405の回路素子のばらつきにより、液晶パネル100の基準垂直走
査周期Tbが、1/45secから外れてしまったとしても、同様に液晶パネルの垂直走
査周期Tv変化させることで、動画像の表示をスムーズに行うことができる。すなわち、
本実施形態では、発振回路405の微調整を必要とせず、短時間かつ安価に制御回路40
0を製造することが可能となる。
ところで、一般に、液晶パネルのリフレッシュレートの値を45Hzよりも低くした場
合、液晶パネルに用いられる液晶の焼付きが発生しやすくなる。また、液晶パネルのリフ
レッシュレートが45Hz未満の場合、フリッカが発生し、液晶パネルの表示品位が低下
してしまう。また、一方で、フリッカの発生を避けるために液晶パネルのリフレッシュレ
ートを60Hzまで上げた場合、消費電力の増加を招いてしまうという問題があった。
ここで、本実施形態では、液晶パネル100の基準垂直走査周期Tbを、1/45se
cとし、動画像データDinが入力された場合にのみ、垂直走査周期Tvを変化させるよう
にしている。すなわち、電気光学装置10で静止画像を表示する場合には、液晶パネル1
00の垂直走査周期Tvは1/45secに、つまりリフレッシュレートは45Hzに固
定される。
よって、上記問題点について、本実施形態によれば、静止画像の表示時における液晶パ
ネル100のリフレッシュレートを45Hzとすることにより、消費電力の低減と、動画
像に比べて表示の機会の多い静止画像の表示においてフリッカの発生の抑制を行うことが
できるのである。
また、本実施形態では、動画像の表示時においては、液晶パネル100の垂直走査周期
Tvを、動画像データDinのフレーム周期Tfに対して1対1に変化させるのではなく、フ
レーム周期Tfの1/nと等しくしている。このようにすることにより、動画像の表示時
において、垂直走査周期Tvが液晶160の焼付きが起きやすくなる周期にまで長くなる
ことがないため、焼き付が発生することなくスムーズな動画像の表示を行うことができる
なお、液晶材料の改良に伴い、リフレッシュレートを常時45Hz未満とした場合でも
、焼付きやフリッカの発生が抑制されるようになった場合には、基準垂直走査周期Tbを
、1/45secよりも長い周期として、本発明を適用すれば、より消費電力を抑えるこ
とが可能となることは言うまでもない。
なお、上述の本実施形態の電気光学装置は、例えば、STN(スーパーTN)モード、
D−STN(ダブル−STN)モード、VA(垂直配向)モード等の動作モードを採用し
た液晶パネルや、片側の基板に、一対の電極が形成される液晶パネル、例えばIPS(In
-Plane Switching)等であっても構わない。
次に、本発明に係る電気光学装置を適用可能な電子機器の具体例について図7を参照し
て説明する。
本発明に係る電気光学装置を、携帯電話機の表示部に適用した例について説明する。図
7は、この携帯電話機の構成を示す斜視図である。図7に示すように、携帯電話機120
0は、複数の操作ボタン1201のほか、受話口1202、送話口1203とともに、本
発明に係る電気光学装置を適用した表示部1204を備える。
なお、本発明に係る電気光学装置が適用される電子機器としては、図7に示される携帯
電話機の他にも、メディアプレイヤー、デジタルスチルカメラ、ノートパソコン、液晶テ
レビ、ビューファインダ型(またはモニタ直視型)のビデオレコーダ、カーナビゲーショ
ン装置、ページャ、電子手帳、PDA、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、
テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。
また、本発明は、本実施形態に係るアクティブマトリクス駆動の液晶パネルの他に、電
子ペーパなどの電気泳動装置、EL(Electro-Luminescence)表示装置、電子放出回路素
子を備えた装置(Field Emission Display及びSurface-Conduction Electron-Emitter Di
splay)等の電気光学装置の技術分野に属するものである。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から
読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更
を伴う電気光学装置用駆動回路及び駆動方法並びに電気光学装置及び電子機器もまた本発
明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の実施形態に係る電気光学装置の構成を示すブロック図である。 液晶パネルの構成を示す斜視図である。 液晶パネルの構成を示す断面図である。 液晶パネルにおける画素の構成を示す部分破断斜視図である。 電気光学装置用駆動回路の概略構成を説明する説明図である。 電気光学装置用駆動方法を説明するフローチャートである。 携帯電話機の構成を示す斜視図である。
符号の説明
10 電気光学装置、 100 液晶パネル、 400 制御回路、 401 コント
ローラ、 402 IF回路、 403 RAM、 404 差分回路、 405 発振
回路、 410 パネルドライバ、 600 外部コントローラ

Claims (7)

  1. 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記複数の走査線と前記複数のデータ線との交差
    に対応して設けられた複数の画素とを具備する電気光学装置の電気光学装置用駆動回路で
    あって、
    前記電気光学装置に入力される動画像データのフレーム周期を検出するフレーム周期検
    出手段と、
    前記フレーム周期と前記電気光学装置の垂直走査周期とを比較する比較手段と、
    該比較手段による比較結果において、前記垂直走査周期と前記フレーム周期とが等しく
    ない場合には、前記電気光学装置の前記垂直走査周期を制御して当該垂直走査周期を前記
    フレーム周期の1/n(nは自然数)に等しくする駆動周期制御手段と、を具備すること
    を特徴とする電気光学装置用駆動回路。
  2. 前記フレーム周期検出手段は、前記動画像データに含まれる垂直同期信号の周期から前
    記フレーム周期を検出することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置用駆動回路。
  3. 前記電気光学装置に前記動画像データが入力されていない場合においては、前記駆動周
    期制御手段は、前記電気光学装置の前記垂直走査周期を所定の周期である基準垂直走査周
    期とし、
    前記電気光学装置に前記動画像データが入力されており、かつ前記基準垂直走査周期が
    前記フレーム周期の1/nに等しい場合においては、前記駆動周期数制御手段は、前記電
    気光学装置の前記垂直走査周期を、前記基準垂直走査周期とし、
    前記電気光学装置に前記動画像データが入力されており、かつ前記基準垂直走査周期が
    前記フレーム周期の1/nに等しくない場合においては、前記駆動周期制御手段は、前記
    基準垂直走査周期をTbとし、前記垂直走査周期をTvとし、前記フレーム周期をTfとし
    た場合に、次式
    m・Tb+α=Tv=Tf/n;(ここで、mは自然数、αは0以外の値)
    を満たし、かつαの絶対値が最小となるmを選択することにより、前記電気光学装置の
    前記垂直走査周期を、前記フレーム周期の1/nに等しくすることを特徴とする請求項1
    又は2に記載の電気光学装置用駆動回路。
  4. 前記基準垂直走査周期は、1/45secであることを特徴とする請求項3に記載の電
    気光学装置用駆動回路。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電気光学装置用駆動回路を具備すること
    を特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項5に記載の電気光学装置を具備することを特徴とする電子機器。
  7. 複数の走査線と、複数のデータ線と、前記複数の走査線と前記複数のデータ線との交差
    に対応して設けられた複数の画素とを具備する電気光学装置の電気光学装置用駆動方法で
    あって、
    前記電気光学装置に入力される動画像データのフレーム周期を検出する工程と、
    前記フレーム周期と前記電気光学装置の垂直走査周期とを比較する工程と、
    前記垂直走査周期と、前記フレーム周期とが等しくない場合に、前記電気光学装置の前
    記垂直走査周期が、前記フレーム周期の1/n(nは自然数)に等しくなるように制御す
    る工程と、を具備することを特徴とする電気光学装置用駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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