JP2002014321A - 表示装置およびそれを備えた電子機器 - Google Patents

表示装置およびそれを備えた電子機器

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JP2002014321A JP2001094034A JP2001094034A JP2002014321A JP 2002014321 A JP2002014321 A JP 2002014321A JP 2001094034 A JP2001094034 A JP 2001094034A JP 2001094034 A JP2001094034 A JP 2001094034A JP 2002014321 A JP2002014321 A JP 2002014321A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な表示品位を保ったまま低消費電力化を
達成することのできるアクティブ素子を有する表示装置
を提供する。 【解決手段】 液晶パネル2に、TFT14…のゲート
電極20…に走査信号を供給する走査信号線31…と、
TFT14のデータ電極24…にデータ信号を供給する
データ信号線32…とを設ける。そして、補助容量を形
成するための補助容量用電極パッド27a…および補助
容量配線33…を走査信号線31…と容量結合が略生じ
ないように設ける。この状態で画面の書き換え周波数を
30Hz以下、例えば60Hzの10分の1である6H
zとし、走査信号線31…の1本当たりの選択期間を
0.7msec、非選択期間を166.3msecとす
る。データ信号線32…に供給するデータ信号を1走査
信号ごとに極性を反転させ、かつ、1つの画素には書き
換えごとに極性反転したデータ信号が入力されるように
駆動を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクティブ素子を
用いた表示装置の低消費電力化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ワードプロセッサ、ラップトップ
型パーソナルコンピュータ、ポケットテレビなどへの液
晶表示装置の応用が急速に進展している。特に、液晶表
示装置の中でも外部から入射した光を反射させて表示を
行う反射型液晶表示装置は、バックライトが不要である
ため消費電力が少なく薄型であって、軽量化が可能であ
ることから注目されている。
【0003】従来の反射型液晶表示装置は、単純マルチ
プレックス駆動方式と、TFT(Thin Film Transistor)
などのアクティブ素子を使用したアクティブ駆動方式と
に大別される。単純マルチプレックス駆動方式では、2
型程度の大きさで消費電力が10mW〜15mW程度と
十分に小さいものの、明るさおよびコントラストが低
く、応答速度が小さいなど表示品位に問題がある。一
方、TFTなどを使用したアクティブ駆動方式では、明
るさおよびコントラストが高く、応答速度も大きく表示
品位は十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アクテ
ィブ駆動方式の液晶表示装置は、消費電力は2型程度の
大きさでも100mW〜150mW程度であり、十分に
満足できるほど小さいものではなかった。
【0005】具体的には、アクティブ素子を用いたアク
ティブマトリクス型の液晶表示素子を有する液晶表示装
置では、良好な動画表示を得るために、画素のそれぞれ
に電荷を書き込む周期を決定する書き換え周波数、すな
わち1画面を書き換える周波数を一般に60Hzとして
いる。アクティブ駆動方式の液晶表示装置において60
Hzのような高周波数で画面の書き換えを行っているの
は、一般に、CRTが一瞬だけ発光する蛍光体を用いな
がら人間の目の残像効果を利用して1画面を表示するイ
ンパルス型表示を行うのに、静止画を表示する場合でも
高速に画面を書き換える必要があることから、この高速
の書き換えに従ったものである。
【0006】また、アクティブ駆動方式の液晶表示装置
においては、上記高速の書き換えに加えて、表示のチラ
ツキを低減するために1走査信号線ごとにデータ信号の
電圧極性を反転している。従って、走査信号ドライバの
消費電力およびデータ信号ドライバの消費電力が増大し
ていた。
【0007】また、このような液晶表示装置の消費電力
を削減するために、本件出願人が、いわゆるCsオンゲ
ート構造の液晶表示装置に対して書き換え周波数を30
Hz以下の低周波数として駆動した結果、表示にチラツ
キが発生した。このように、低消費電力化を達成するた
めに、Csオンゲート構造で単に書き換え周波数を低下
させただけでは表示品位が低下してしまうことが分かっ
た。
【0008】これに対して、これまでも十分な低消費電
力化と良好な表示品位とのための研究開発が精力的に行
われており、例えばTFT液晶ドライバの消費電力を低
減する手法としてマルチフィールド駆動法が提案されて
いる。これは、一画面の走査を走査信号線の1本おきも
しくは複数本おきとして複数回に分割して行い、1回の
走査中はデータ信号線の電圧の極性反転を行わないこと
により、データ信号線ドライバの消費電力の低減を行う
ものである。また、各ラインで発生する明るさの変化、
すなわちチラツキを、隣接する反対極性のラインのチラ
ツキで相殺することにより全体としてチラツキのない表
示を実現することも目的としている。
【0009】しかしながら、上述したマルチフィールド
駆動を行ってもラインごとにチラツキは発生しており、
隣接するラインで相殺しても実際にはチラツキが知覚さ
れ、視認性が著しく低下する。また、低消費電力化も十
分とは言えない。さらに、マルチフィールド駆動方式で
は一画面を複数枚のサブフィールドに分割し、走査を走
査信号線の1本おきもしくは複数本おきに行うために、
一旦画像をフレームメモリに蓄積した後、駆動する走査
信号線に対応する信号を読み出す必要があり、回路構成
が複雑化することは避けられない。従って、周辺回路が
大型化してコストアップにつながるという欠点を有して
いる。
【0010】低消費電力化に限って言えば、例えば特開
平6−342148号公報に開示されている方式のよう
に、液晶パネルに強誘電性液晶を用いてメモリ性を持た
せ、駆動周波数(リフレッシュレート)を小さくして消
費電力を削減することができる。しかし、この方法で
は、強誘電性液晶が基本的に2値(白黒)表示であるた
めに階調表示ができず、自然画の表示ができない。さら
に、強誘電性液晶をパネル化するには高度なパネル作成
技術が要求されるため、今日に至るまで実用化に至って
いない。
【0011】このように、従来の液晶表示装置では低消
費電力化と高表示品位とを両立させることができなかっ
た。それゆえ、低消費電力化と高表示品位とを両立させ
ることのできるアクティブマトリクス型の表示装置が望
まれている。
【0012】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、良好な表示品位を保ったま
ま低消費電力化を達成することのできるアクティブ素子
を有する表示装置、およびそれを備えた電子機器を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の表示装置は、上
記の課題を解決するために、走査信号ドライバから走査
信号が供給される走査信号線と、データ信号ドライバか
らデータ信号が交流駆動で供給されるデータ信号線と、
上記走査信号線および上記データ信号線に接続されると
ともに、上記走査信号および上記データ信号に基づい
て、アクティブ素子が周期的に選択状態となって表示状
態を決定する電荷が上記アクティブ素子を介して所定の
電気容量に書き込まれる画素とを備えたアクティブマト
リクス型の表示素子を有する表示装置において、上記画
素のそれぞれには上記電気容量に対する補助容量が、上
記補助容量の電極が上記走査信号線との間に容量結合を
略生じない位置となるように設けられ、上記電荷を書き
込む周期を決定する書き換え周波数を30Hz以下に設
定することが可能な周波数設定手段をさらに有している
ことを特徴としている。
【0014】上記の発明によれば、所定の電気容量に対
する補助容量の電極が走査信号線との間に容量結合を略
生じない位置となるように補助容量を設けるので、この
状態で周波数設定手段により上記電気容量の電荷、すな
わち表示素子の画面を30Hz以下の書き換え周波数で
書き換える設定を行えば、従来のようにCsオンゲート
構造で補助容量を形成していた場合と異なり、1ライン
上の走査信号線など走査信号線の電位変動による上記電
気容量の電極の電位変動は生じなくなる。
【0015】30Hz以下の低周波数駆動とすることに
よって、走査信号の周波数が減少して走査信号ドライバ
の消費電力が十分に削減されるとともに、データ信号の
極性反転周波数が減少し、データ信号ドライバの消費電
力が十分に削減される。また、表示状態を決定する電荷
が書き込まれる電気容量の電極の電位変動が生じなくな
ることによって、チラツキのない安定した表示品位が得
られる。
【0016】この結果、良好な表示品位を保ったまま低
消費電力化を達成することのできるアクティブ素子を有
する表示装置を提供することができる。
【0017】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、走査信号ドライバから走査信号が供給
される走査信号線と、データ信号ドライバからデータ信
号が交流駆動で供給されるデータ信号線と、上記走査信
号線および上記データ信号線に接続されるとともに、上
記走査信号および上記データ信号に基づいて、アクティ
ブ素子が周期的に選択状態となって表示状態を決定する
電荷が上記アクティブ素子を介して所定の電気容量に書
き込まれる画素とを備えたアクティブマトリクス型の表
示素子を有する表示装置において、上記表示素子が、上
記走査信号の供給に伴って上記走査信号線から上記電気
容量の電圧に加わるノイズによる上記電圧の変動を、上
記表示状態にチラツキが知覚されない値以下に抑制する
ように構成され、上記電荷を書き込む周期を決定する書
き換え周波数を30Hz以下に設定することが可能な周
波数設定手段をさらに有していることを特徴としてい
る。
【0018】上記の発明によれば、表示状態を決定する
電荷が書き込まれる所定の電気容量の電圧に走査信号線
からノイズが加わっても、このノイズによる上記電気容
量の電圧の変動を、表示状態にチラツキが知覚されない
値以下に抑制するように構成されているので、この状態
で周波数設定手段により上記電気容量の電荷、すなわち
表示素子の画面を30Hz以下の書き換え周波数で書き
換える設定を行えば、画素の表示状態は安定し、チラツ
キのない安定した表示品位が得られる。また、30Hz
以下の低周波数駆動とすることによって、走査信号の周
波数が減少して走査信号ドライバの消費電力が十分に削
減されるとともに、データ信号の極性反転周波数が減少
し、データ信号ドライバの消費電力が十分に削減され
る。
【0019】この結果、良好な表示品位を保ったまま低
消費電力化を達成することのできるアクティブ素子を有
する表示装置を提供することができる。
【0020】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記書き換え周波数が0.5Hz以上
30Hz以下の範囲内にあることを特徴としている。
【0021】上記の発明によれば、書き換え周波数を3
0Hz以下としながら、下限を0.5Hzとして前記電
気容量からのアクティブ素子などを通した漏れ電流に起
因する前記電気容量の電極の電位変動を十分に抑制す
る。これにより、十分な低消費電力化と確実な画素のチ
ラツキ防止とを達成することができる。
【0022】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記書き換え周波数が1Hz以上15
Hz以下の範囲内にあることを特徴としている。
【0023】上記の発明によれば、書き換え周波数を1
5Hz以下として消費電力を極めて大きく低減しなが
ら、下限を1Hzとして前記電気容量の電極の電位変動
を極めて小さくなるように抑制する。これにより、極め
て大きな低消費電力化とより確実な画素のチラツキ防止
とを達成することができる。
【0024】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記周波数設定手段は、上記書き換え
周波数を複数通りに設定することが可能であることを特
徴としている。
【0025】上記の発明によれば、周波数設定手段によ
り表示素子の画面の書き換え周波数を複数通りに設定可
能であるので、少なくとも30Hz以下の書き換え周波
数への設定による低消費電力化と高表示品位との両立を
確保した上で、画像の動きの速さに合わせて表示品位を
優先させる高めの書き換え周波数への設定や、低消費電
力化を優先させる低めの書き換え周波数への設定を行う
ことができる。
【0026】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記周波数設定手段は、上記書き換え
周波数を30Hz以上に設定することが可能であること
を特徴としている。
【0027】上記の発明によれば、周波数設定手段によ
り表示素子の画面の書き換え周波数を30Hz以上に設
定可能であり、例えば静止画や通常の動きの速さの動画
を表示する場合には書き換え周波数を30Hz以下に設
定して低消費電力化と高品位表示との両立を図り、動き
の非常に速い動画を表示する場合には周波数を30Hz
以上に設定してスムーズな表示を確保するなどする。こ
れにより、表示する画像の状態に適した書き換え周波数
の設定を行うことができる。
【0028】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記書き換え周波数のそれぞれが、最
も低い書き換え周波数の整数倍であることを特徴として
いる。
【0029】上記の発明によれば、書き換え周波数のそ
れぞれを最も低い書き換え周波数の整数倍の関係に設定
するので、全ての書き換え周波数に共通の基準同期信号
を使用することができるのに加えて、書き換え周波数を
切り換えた場合に供給するデータ信号の間引きあるいは
追加を簡単に行うことができる。
【0030】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記書き換え周波数のそれぞれが、最
も低い書き換え周波数の2の整数乗倍であることを特徴
としている。
【0031】上記の発明によれば、書き換え周波数のそ
れぞれを最も低い書き換え周波数の2の整数乗倍の関係
に設定するので、2の整数乗分の1で分周を行う通常の
簡単な分周回路を用いて書き換え周波数のそれぞれを生
成することができる。
【0032】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記書き換え周波数のうち少なくとも
最も低いものが、上記表示素子の表示内容を更新する周
期を決めるリフレッシュ周波数の2以上の整数倍である
ことを特徴としている。
【0033】上記の発明によれば、書き換え周波数のう
ち少なくとも最も低いものをリフレッシュ周波数の2以
上の整数倍の関係に設定するので、そのように設定した
書き換え周波数では表示素子での同一の表示内容に対し
て、各画素の選択回数が2以上の整数回となる。従っ
て、同一の表示内容に対して、交流駆動によって前記電
気容量の電極の電位の極性を反転させて表示することが
できる。特に表示素子が液晶表示素子である場合には、
液晶表示素子に用いられる液晶の信頼性がより向上す
る。
【0034】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記周波数設定手段は、上記リフレッ
シュ周波数が変更されると上記書き換え周波数のうち少
なくとも最も低いものの設定を、変更後の上記リフレッ
シュ周波数に合わせて変更することが可能であることを
特徴としている。
【0035】上記の発明によれば、周波数設定手段はリ
フレッシュ周波数の変更に合わせて、少なくとも最も低
い書き換え周波数の設定を、変更後のリフレッシュ周波
数の2以上の整数倍に変更することができる。従って、
リフレッシュ周波数を変更しても、上記のように設定を
変更した書き換え周波数では表示素子での同一の表示内
容に対して、交流駆動によって前記電気容量の電極の電
位の極性を反転させて表示することができる。特に表示
素子が液晶表示素子である場合には、液晶表示素子に用
いられる液晶の信頼性を容易に維持することができる。
【0036】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記書き換え周波数のうち最も低いも
のは2Hz以上の整数値であることを特徴としている。
【0037】上記の発明によれば、最も低い書き換え周
波数を2Hz以上の整数値に設定し、さらにこれがリフ
レッシュ周波数の2以上の整数倍となっていることか
ら、リフレッシュ周波数が1Hz以上となる。従って、
表示素子の画面に時計を表示する場合に、秒表示を正確
に1秒間隔で行うことができる。
【0038】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記表示素子は上記電気容量が画素電
極と対向電極との間に液晶が介在して形成されるととも
に上記電気容量に対する補助容量が設けられる液晶表示
素子であり、上記液晶表示素子の画素電圧保持率を、上
記電気容量をCLC、上記補助容量をCCS、上記アクティ
ブ素子の非選択期間をT、上記書き換え周波数における
非選択期間T後の液晶電圧保持率をHr(T)、書き込
み直後の上記画素電極と上記対向電極との電位差をV、
上記アクティブ素子の非選択時の抵抗値をR、V1 =V
−{V・(1−Hr(T))×CLC/(CLC+CCS)}
として、 P=V1 ・exp[−T/{(CLC+CCS)・R}]/
V と表したときに、P≧0.9であることを特徴としてい
る。
【0039】上記の発明によれば、前記表示素子が液晶
表示素子であって、選択期間中に印加された画素の電
圧、すなわち画素電極と対向電極との間に液晶が介在し
て形成される電気容量の電圧が、非選択期間を通して9
0%以上の電圧保持率で保持されるので、画素電極の電
位変動がほとんど生じない。これにより、特にチラツキ
のない安定した表示品位が得られる。
【0040】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記表示素子は上記電気容量が画素電
極と対向電極との間に液晶が介在して形成される液晶表
示素子であり、上記画素電極は、少なくとも、自身が属
する画素のラインと走査方向に沿った一定の向きに隣接
するラインの画素の走査信号線と対向する箇所が存在す
るように配置されていることを特徴としている。
【0041】上記の発明によれば、前記表示素子が液晶
表示素子であって、画素電極には少なくとも、走査方向
を液晶表示素子の上下方向とした場合の1ライン上や1
ライン下など、自身が属する画素のラインと走査方向に
沿った一定の向きに隣接するラインの画素の走査信号線
と対向する箇所を設けるので、前記電気容量の電荷を書
き換えるたびにデータ信号の極性反転を行うにあたっ
て、該画素電極と、上記一定の向きに隣接するラインの
画素の走査信号線との間に、画素電極面と平行な方向の
成分を有する電界が発生しない。従って、画素電極のエ
ッジにリバースチルトドメインに起因するディスクリネ
ーションが発生するのを抑制することができる。
【0042】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記表示素子は上記電気容量が画素電
極と対向電極との間に液晶が介在して形成される液晶表
示素子であり、上記画素電極は非光透過型の電極であ
り、少なくとも、自身が属する画素のラインと上記一定
の向きに隣接するラインの画素のアクティブ素子と対向
する箇所が存在するように配置されていることを特徴と
している。
【0043】上記の発明によれば、前記表示素子が液晶
表示素子であって、非光透過型の画素電極には少なくと
も、走査方向を液晶表示素子の上下方向とした場合の1
ライン上や1ライン下など、自身が属する画素のライン
と上記一定の向きに隣接するラインの画素のアクティブ
素子と対向する箇所を設けるので、画素電極はアクティ
ブ素子を遮光する。これにより、アクティブ素子への光
の回り込みが減少し、非選択期間におけるアクティブ素
子の抵抗値の低下が防止される。従って、画素を30H
z以下の書き換え周波数で駆動しても、電荷保持不良に
よる明るさの変動が緩和され、よりチラツキのない表示
を得ることができる。
【0044】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記液晶表示素子は、表示に有効なラ
インのうち上記一定の向きの起点側端部のラインのアク
ティブ素子を遮光するアクティブ素子遮光層を有してい
ることを特徴としている。
【0045】上記の発明によれば、アクティブ素子遮光
層によって、走査方向を液晶表示素子の上下方向とした
場合の表示に有効な最上段や最下段のラインなど、上記
一定の向きの起点側端部のラインのアクティブ素子を遮
光することができるので、非選択期間における該アクテ
ィブ素子の抵抗値の低下が防止される。従って、画素を
30Hz以下の書き換え周波数で駆動しても、電荷保持
不良による明るさの変動が緩和され、よりチラツキのな
い表示を得ることができる。
【0046】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記液晶表示素子は、上記アクティブ
素子遮光層からの反射光が上記液晶表示素子の表示面に
戻るのを遮る反射光防止遮光層を有していることを特徴
としている。
【0047】上記の発明によれば、アクティブ素子遮光
層からの反射光を反射光防止遮光層によって液晶表示素
子の表示面に戻るのを遮るので、アクティブ素子を遮光
する構成が表示に影響を及ぼさないようにすることがで
きる。
【0048】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記アクティブ素子遮光層は上記対向
電極との間に液晶が介在するように設けられた電極であ
り、上記アクティブ素子遮光層と上記対向電極との間に
交流電圧が印加されることを特徴としている。
【0049】上記の発明によれば、アクティブ素子遮光
層と対向電極との間の液晶が交流駆動されるので、液晶
材料の信頼性が向上する。
【0050】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記液晶表示素子は、上記一定の向き
の起点側端部のラインからさらに外側に、上記アクティ
ブ素子遮光層を上記画素電極に用いる上記画素の構成を
備えた画素のラインを有していることを特徴としてい
る。
【0051】上記の発明によれば、表示に有効な上記一
定の向きの起点側端部のライン、例えば走査方向を液晶
表示素子の上下方向とした場合の最上段あるいは最下段
となる表示に有効なラインの画素も、表示に有効なその
他のラインの画素と同様の構成となるので、液晶表示素
子の走査方向の構造の繰り返し連続性が保たれる。従っ
て、表示に有効な走査方向に沿った一定の向きの起点側
端部のラインの画素と、表示に有効なその他のラインの
画素との電圧印加状態が等しくなり、液晶材料の信頼性
がより向上する。
【0052】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記表示素子は上記電気容量が画素電
極と対向電極との間に液晶が介在して形成される液晶表
示素子であり、上記液晶表示素子は、上記画素電極の配
向処理起点に近い側のエッジの少なくとも一部と表示面
側から対向する遮光層を有していることを特徴としてい
る。
【0053】上記の発明によれば、前記表示素子が液晶
表示素子であって、画素電極の上記エッジを遮光膜で覆
うので、液晶表示素子を30Hz以下の書き換え周波数
で交流駆動した場合に、画素電極のエッジに発生するリ
バースチルトドメインによるディスクリネーションを隠
すことができ、均一な表示を得ることができる。
【0054】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記表示素子は上記電気容量が画素電
極と対向電極との間に液晶が介在して形成される液晶表
示素子であり、上記画素電極の配向処理部と接する箇所
のうち、上記アクティブ素子との電気的コンタクト部分
を除いた箇所の表面段差が0.6μm以下であることを
特徴としている。
【0055】上記の発明によれば、前記表示素子が液晶
表示素子であって、画素電極に配向膜を形成した場合
に、画素内で配向膜の膜厚むらが抑えられるため、画素
内での配向乱れがなくなり、よりチラツキのない、均一
な表示を得ることができる。
【0056】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記表示素子は上記電気容量が画素電
極と対向電極との間に液晶が介在して形成される液晶表
示素子であり、上記画素電極の配向処理起点に近い側の
エッジ付近が透明電極で形成されていることを特徴とし
ている。
【0057】上記の発明によれば、前記表示素子が液晶
表示素子であって、液晶表示素子を30Hz以下の書き
換え周波数で交流駆動した場合に、画素電極のエッジに
発生するリバースチルトドメインによるディスクリネー
ションが透明電極上で発生するため、反射光に対するデ
ィスクリネーションラインの影響がなくなり、均一な表
示を行うことができる。
【0058】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記表示素子は上記電気容量が画素電
極と対向電極との間に液晶が介在して形成される液晶表
示素子であり、上記アクティブ素子が配置されている基
板側の配向処理方向が、上記走査信号線と略平行である
ことを特徴としている。
【0059】上記の発明によれば、前記表示素子が液晶
表示素子であって、アクティブ素子が配置されている基
板側の液晶分子の配向方向が、隣接する画素電極間に生
じる走査方向の電界に対して垂直な面内に存在するよう
になり、液晶表示素子を30Hz以下の書き換え周波数
で交流駆動した場合に、液晶分子に対する電界の歪みが
対称となる。従って、リバースチルトドメインによるデ
ィスクリネーションラインの発生が緩和され、均一な表
示を得ることができる。
【0060】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記液晶表示素子は周囲光を用いて反
射型表示を行う反射部材を有していることを特徴として
いる。
【0061】上記の発明によれば、表示装置をバックラ
イトを必要としない反射型液晶表示装置とするので、3
0Hz以下の駆動による低消費電力化の割合が大きくな
る。
【0062】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記反射部材は上記画素電極の少なく
とも一部であることを特徴としている。
【0063】上記の発明によれば、反射部材が画素電極
の少なくとも一部である、すなわち、画素電極の少なく
とも一部が反射型液晶表示装置の反射電極となるので、
別途反射部材は必要なく、装置を構成する部材の種類を
減らすことが可能である。
【0064】さらに本発明の表示装置は、上記の課題を
解決するために、上記反射部材に光透過用の穴が設けら
れている、または上記反射部材が半透明であることを特
徴としている。
【0065】上記の発明によれば、反射透過両用型の液
晶表示装置とするので、周囲光が多いときには反射型と
して、周囲光が少ないときにはバックライトを点灯する
など透過型と併用して利用することができる。
【0066】また、本発明の電子機器は、上記の課題を
解決するために、前記いずれかに記載の表示装置が搭載
されていることを特徴としている。
【0067】上記の発明によれば、良好な表示品位を保
ったままの低消費電力化が図れる表示装置を搭載してい
るので、バッテリーによる長時間駆動が容易になる。
【0068】
【発明の実施の形態】〔実施の形態1〕本発明の表示装
置を具現する一実施の形態について図1ないし図11に
基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0069】まず、Csオンゲート構造の液晶表示装置
に対して書き換え周波数を30Hz以下の低周波数とし
て駆動すると、表示にチラツキが発生する理由を、本件
出願人が調べたところ、次のことが分かった。
【0070】アクティブ素子を有した液晶表示素子にお
ける画素の補助容量電極が、その画素の1ライン上の走
査信号線上で形成された、いわゆるCsオンゲート構造
である場合、該1ライン上の走査信号線への走査信号印
加時に上記画素の画素電極電位が大きく変動する。一般
に書き換え周波数が30Hz以上であると画素電極電位
の変動による液晶分子の応答は平均化されて知覚されな
いが、書き換え周波数を30Hz以下にすると液晶分子
の応答が知覚されてチラツキが発生し、表示品位が著し
く損なわれることとなる。また、従来はアクティブ素子
の抵抗値、液晶材料の抵抗値・誘電率、画素ごとの補助
容量が30Hz以下の書き換え周波数に対して最適設計
がなされておらず、30Hz以下の駆動におけるチラツ
キには、電荷保持不良に起因する画素電極電位の変動分
も含まれていた。従って、低消費電力化を達成するため
に、Csオンゲート構造で単に書き換え周波数を低下さ
せただけでは表示品位が低下してしまうことが分かっ
た。
【0071】本発明の表示装置は、上記のチラツキの発
生理由に基づいて提供されるものである。
【0072】図3に、本実施の形態に係る表示装置とし
ての液晶表示装置1のシステムブロック図を示す。液晶
表示装置1は、液晶パネル2、ゲートドライバ3、ソー
スドライバ4、コントロールIC5、画像メモリ6、お
よび同期クロック発生回路7を備えている。表示素子、
さらには液晶表示素子としての液晶パネル2の構成の詳
細については後で詳述する。走査信号ドライバとしての
ゲートドライバ3は液晶パネル2の各走査信号線に、選
択期間と非選択期間とのそれぞれに応じた電圧の走査信
号を出力する。データ信号ドライバとしてのソースドラ
イバ4は液晶パネル2の各データ信号線に、選択されて
いる走査信号線上にある画素のそれぞれに供給する画像
データをデータ信号として交流駆動で出力する。コント
ロールIC5は、コンピュータなどの内部にある画像メ
モリ6に蓄えられている画像データを受け取り、ゲート
ドライバ3にゲートスタートパルス信号GSPおよびゲ
ートクロック信号GCKを配信し、ソースドライバ4に
RGBの階調データ、ソーススタートパルス信号SP、
およびソースクロック信号SCKを配信する。
【0073】周数設定手段としての同期クロック発生回
路7は、コントロールIC5が画像メモリ6から画像デ
ータを読み出すための同期クロックや、出力するゲート
スタートパルス信号GSP、ゲートクロック信号GC
K、ソーススタートパルス信号SP、およびソースクロ
ック信号SCKを生成するための同期クロックを発生す
る。本実施の形態では、上記各信号を液晶パネル2の画
面の書き換え周波数に合わせるための、同期クロックの
周波数設定をここで行うようにしている。ゲートスター
トパルス信号GSPの周波数は上記書き換え周波数に相
当し、同期クロック発生回路7では少なくとも1つの書
き換え周波数を30Hz以下に設定することができ、ま
た、30Hz以上をも含めて任意の複数通りの書き換え
周波数を設定することができるようになっている。
【0074】同図では、同期クロック発生回路7が外部
から入力される周波数設定信号M1・M2に応じて書き
換え周波数の設定を変えるようになっている。周波数設
定信号の数は任意でよいが、例えばこのように2種類の
周波数設定信号M1・M2があるとすると、表1に示す
ように書き換え周波数を4通りに設定することができ
る。
【0075】
【表1】
【0076】なお、書き換え周波数の設定はこの例のよ
うに同期クロック発生回路7に複数の周波数設定信号が
入力されるようになっていてもよいし、同期クロック発
生回路7に書き換え周波数調整用のボリュームや選択用
のスイッチなどが備えられていてもよい。もちろん使用
者が設定しやすいように液晶表示装置1の筐体外周面に
書き換え周波数調整用のボリュームや選択用のスイッチ
などが備えられていてもよい。同期クロック発生回路7
は少なくとも外部からの指示に応じて書き換え周波数の
設定が変えられる構成であればよい。あるいは、表示す
る画像に合わせて自動で書き換え周波数が切り換わるよ
うに設定することも可能である。
【0077】ゲートドライバ3は、コントロールIC5
から受け取ったゲートスタートパルス信号GSPを合図
に液晶パネル2の走査を開始し、ゲートクロック信号G
CKに従って各走査信号線に順次選択電圧を印加してい
く。ソースドライバ4は、コントロールIC5から受け
取ったソーススタートパルス信号SPを基に、送られて
きた各画素の階調データをソースクロック信号SCKに
従ってレジスタに蓄え、次のソーススタートパルス信号
SPに従って液晶パネル2の各データ信号線に階調デー
タを書き込む。
【0078】次に、図2に液晶パネル2の断面構成を示
す。同図は後述する図1のA−A断面図に相当する。液
晶パネル2はアクティブマトリクス型で反射型の液晶パ
ネルであり、2枚のガラス基板11・12にネマチック
液晶などの液晶層13が挟持され、ガラス基板12上に
アクティブ素子としてのTFT14…が形成された基本
構成を有している。なお、本実施の形態ではアクティブ
素子としてTFTを用いるが、MIM(Metal Insulator
Metal) などの2端子素子や、3端子素子としてTFT
以外のFETなどを用いることもできる。TFT14や
その他のFETは、走査信号によって選択期間にゲート
に選択電圧が印加されることによってソース・ドレイン
間が導通して選択状態となる。2端子素子は後述するよ
うな構成において、一方の端子に走査信号による電圧が
印加され、他方の端子に液晶を介してデータ信号に応じ
た電圧が印加され、選択期間に走査信号による印加電圧
とデータ信号による印加電圧とによって両端子が導通し
て選択状態となる。
【0079】ガラス基板11の上面には、入射光の状態
を制御するための位相差板15、偏光板16、および反
射防止膜17がこの順で設けられている。ガラス基板1
1の下面には、RGBのカラーフィルタ18、および対
向電極としての透明共通電極19がこの順で設けられて
いる。カラーフィルタ18によりカラー表示が可能とな
っている。
【0080】各TFT14においては、ガラス基板12
上に設けられた走査信号線の一部をゲート電極20と
し、その上にゲート絶縁膜21が形成されている。ゲー
ト絶縁膜21を挟んでゲート電極20と対向する位置に
i型アモルファスシリコン層22が設けられ、i型アモ
ルファスシリコン層22のチャネル領域を挟むようにn
+ 型アモルファスシリコン層23・23が形成されてい
る。一方のn+ 型アモルファスシリコン層23の上面に
はデータ信号線の一部をなすデータ電極24が形成さ
れ、他方のn+ 型アモルファスシリコン層23の上面か
らゲート絶縁膜21の平坦部上面にわたってドレイン電
極25が引き出されて形成されている。ドレイン電極2
5の引き出し開始箇所と反対側の一端は、後述する図1
に示すように補助容量配線33と対向する矩形の補助容
量用電極パッド27aと接続されている。TFT14…
の上面には層間絶縁膜26が形成されており、層間絶縁
膜26の上面には反射電極27b…が設けられている。
反射電極27b…は周囲光を用いて反射型表示を行うた
めの反射部材である。反射電極27b…による反射光の
方向を制御するために、層間絶縁膜26の表面には微細
な凹凸が形成されている。
【0081】さらに、各反射電極27bは、層間絶縁膜
26に設けたコンタクトホール28を通じてドレイン電
極25と導通している。すなわち、データ電極24から
印加されてTFT14により制御される電圧は、ドレイ
ン電極25からコンタクトホール28を介して反射電極
27bに印加され、反射電極27bと透明共通電極19
との間の電圧によって液晶層13が駆動される。すなわ
ち、補助容量用電極パッド27aと反射電極27bとは
互いに導通し、また反射電極27bと透明共通電極19
との間に液晶が介在している。このように、補助容量用
電極パッド27aと反射電極27bとは画素電極27を
構成しており、表示状態を決定する電荷が選択状態にあ
るTFT14を介して書き込まれる電気容量(後述する
液晶容量CLC)が、画素電極27と透明共通電極19と
の間に液晶が介在して形成されている。透過型の液晶表
示装置の場合は、上記各電極に相当するように配置され
た画素電極が透明電極となる。また、図2の液晶パネル
は透明共通電極19が画素電極27とは異なるガラス基
板12上に設けられたものであるが、本実施の形態では
これに限らず、共通電極が画素電極と同一基板上に設け
られるいわゆるIPS(In Plane Switching) モードの
構造の液晶パネルであってもよい。
【0082】さらに液晶パネル2には、図2のうち液晶
層13より下方の部分を上方から見た図1に示すよう
に、TFT14のゲート電極20に走査信号を供給する
走査信号線31…と、TFT14のデータ電極24にデ
ータ信号を供給するデータ信号線32…とがガラス基板
12上に直交するように設けられている。そして、補助
容量用電極パッド27a…のそれぞれと対向する補助容
量配線33…が設けられている。一対の補助容量用電極
パッド27aと補助容量配線33とは、後述する画素に
おいて前記電気容量(液晶容量CLC)に対する補助容量
(後述する補助容量CCS)を形成する電極である。補助
容量配線33…は走査信号線31…以外の位置で、すな
わち走査信号線31…の位置を避けて、一部がゲート絶
縁膜21を挟んで補助容量用電極パッド27a…と対を
なすようにガラス基板12上に走査信号線31…と平行
に設けられており、補助容量用電極パッド27a…とと
もに、走査信号線31…との間に容量結合が略生じない
ようになっている。この場合に限らず、補助容量用電極
パッド27a…および補助容量配線33…は走査信号線
31…との間に容量結合を略生じない位置となるように
設けられていればよい。なお、反射電極27b…と走査
信号線31…との間の容量結合は、当然、無視すること
ができるほど小さい。
【0083】液晶パネル2を上方から見て、隣接する走
査信号線31・31および隣接するデータ信号線32・
32でおよそ囲まれる区画の、ガラス基板11・12、
液晶層13、TFT14、位相差板15、偏光板16、
反射防止膜17、カラーフィルタ18、透明共通電極1
9、層間絶縁膜26、画素電極27、および補助容量配
線33は1つの画素を構成する要素である。各画素は、
走査信号線31…の内の1つおよびデータ信号線32…
のうちの1つに接続されており、走査信号およびデータ
信号に基づいて、TFT14が周期的に選択状態となっ
て表示状態を決定する電荷がTFT14を介して所定の
電気容量(後述する液晶容量CLC)に書き込まれる。な
お、同図では補助容量用電極パッド27a…と補助容量
配線33…との位置関係が明確になるように反射電極2
7b…の図示を一部省略してある。また、図2における
層間絶縁膜26の表面の凹凸は図1では図示していな
い。
【0084】なお、アクティブ素子にMIMなどの2端
子素子を用いる場合には、図1の各TFT14の位置に
2端子素子を設けてデータ信号線32に相当するデータ
信号線と画素電極27に相当する画素電極との間に直列
に接続する。そして、走査信号線31に相当する各走査
信号線を2端子素子とは接続せずに、液晶層13に相当
する液晶層を介して補助容量電極パッド27aに相当す
る補助容量電極パッドと対向するように画素ごとに設け
られた対向電極(透明電極)に接続する。この場合の1
つの画素は、隣接する走査信号線および隣接するデータ
信号線でおよそ囲まれる区画の、TFT14…を用いる
場合の前記液晶パネル2と対応する要素により構成され
ている。また、3端子素子としてTFT以外のFETを
用いる場合の構成については電気的接続はTFT14…
を用いる場合と同様であるので、説明を省略する。
【0085】アクティブ素子に3端子素子を用いる上記
の構成の液晶パネル2における、1画素についての等価
回路を図4(a)・(b)に示す。同図(a)は、透明
共通電極19と反射電極27bとで液晶層13を挟持す
ることにより形成した液晶容量CLCと、補助容量用電極
パッド27aと補助容量配線33とでゲート絶縁膜21
を挟持することにより形成した補助容量CCSとをTFT
14に接続し、透明共通電極19および補助容量配線3
3を一定の直流電位とした等価回路である。同図(b)
は、上記液晶容量CLCの透明共通電極19にバッファを
介して交流電圧Vaを印加し、上記補助容量CCSの補助
容量配線33にバッファを介して交流電圧Vbを印加す
るようにした等価回路である。交流電圧Vaと交流電圧
Vbとは電圧振幅が等しく、位相が揃っている。従っ
て、この場合は透明共通電極19の電位と補助容量配線
33の電位とは互いに同位相で振動する。また、同図
(a)のように液晶容量CLCと補助容量CCSとが並列に
接続されている構成で、一定の直流電位に代えてバッフ
ァを介した共通の交流電圧を印加する場合もある。
【0086】これらの等価回路において、走査信号線3
1に選択電圧を印加してTFT14をON状態とし、デ
ータ信号線32から液晶容量CLCと補助容量CCSとにデ
ータ信号を印加する。次に、走査信号線31に非選択電
圧を印加してTFT14をOFF状態とすることによ
り、画素は液晶容量CLCと補助容量CCSとに書き込まれ
た電荷を保持する。ここで、前述したように画素の補助
容量CCSを形成する補助容量配線33を走査信号線31
との間に容量結合を略生じない位置となるように設けて
いるので、上記容量結合を無視して等価回路を図示して
いる。この状態で同期クロック発生回路7により液晶容
量CLCの電荷、すなわち液晶パネル2の画面を30Hz
以下の書き換え周波数で書き換える設定を行えば、従来
のようにCsオンゲート構造で補助容量を形成していた
場合と異なり、図1における1ライン上の走査信号線3
1など走査信号線の電位変動による液晶容量CLCの電極
である画素電極27の電位変動は抑制される。アクティ
ブ素子が2端子素子である場合も同様である。
【0087】30Hz以下の低周波数駆動とすることに
よって、走査信号の周波数が減少して走査信号ドライバ
の消費電力が十分に削減されるとともに、データ信号の
極性反転周波数が減少し、データ信号ドライバ、図1の
構成の場合はソースドライバ4の消費電力が十分に削減
される。また、画素電極27の電位変動が抑制されるこ
とによって、チラツキのない安定した表示品位が得られ
る。
【0088】次に、サイズを対角0.1m、走査信号線
31を240本、データ信号線32を320×3本とし
た液晶パネル2の特性を解析した結果について説明す
る。
【0089】図5(a)・(b)は、前記液晶層13に
用いた液晶(メルク社製ZLI-4792)について、書き込み
時間を一定(例えば100μsec)に固定したときの
液晶電圧保持率Hrの駆動周波数(書き換え周波数)依
存性を測定した結果である。同図(b)は同図(a)の
うち駆動周波数が0Hz〜5Hzの領域を拡大した図で
ある。また、図6は、TFT14のOFF抵抗値と、T
FT14のゲート電極20の電位、すなわち走査信号線
31の電位との関係を測定した結果である。液晶電圧保
持率HrおよびTFT14のOFF抵抗値が十分でない
と、液晶容量C LCと補助容量CCSとに書き込まれた電荷
がTFT14の非選択期間に漏れてしまい、図7に示す
ように画素電極27の電位が変動して、反射電極27b
からの反射光強度が変動する。
【0090】画素電極27の電位、および反射電極27
bからの反射光強度が関係する画素電圧保持率Pは、 P=V1 ・exp[−T/{(CLC+CCS)・R}]/V (1) で表される。ただし、 V1 =V−{V・(1−Hr(T))×CLC/(CLC
CS)} T:TFT14の非選択期間 Hr(T):図5において、ある駆動周波数における時
間T後の液晶電圧保持率 V:書き込み直後の画素電極27と透明共通電極19と
の電位差 R:図6におけるTFT14のOFF抵抗値 である。V1 ・exp[−T/{(CLC+CCS)・
R}]は、書き込んでから時間T後の画素電極27と透
明共通電極19との電位差である。
【0091】例えばT=180msecとしたときの液
晶電圧保持率Hr(T)、TFT14の非選択時の抵抗
値すなわちOFF抵抗値R、液晶容量CLC、および補助
容量CCSを表2のように設定して画素電圧保持率Pを式
(1)から計算すると、99.7%となる。
【0092】
【表2】
【0093】そこで、画素電圧保持率Pとチラツキの知
覚限界について詳細な検討を行った。図8(a)に示す
ように、内側に透明電極43を形成したガラス基板42
を2枚向かい合わせ、さらに透明電極43・43の間に
液晶層44を挟持したチラツキ評価用セル41を作製し
た。そして、このチラツキ評価用セル41の2つの透明
電極43・43間に、信号発生装置45から電圧を印加
した。信号発生装置45から出力される電圧波形を同図
(b)に示す。同図においてVsを2V、非選択期間T
を32msec(約30Hz)〜167msec(約6
Hz)の間で変化させてVeを変化させる。チラツキ評
価用セル41は初めVsの電圧に充電されるが、徐々に
電圧が低下してVeとなる。次に、−Vsの電圧を印加
するとチラツキ評価用セル41の明るさが変化するが、
このときの明るさの変化、すなわちチラツキを目視で確
認する。
【0094】ここで、Ve/Vsが実際の液晶表示装置
1における画素電圧保持率Pに相当する。画素電圧保持
率Pとチラツキの発生状況について詳細に観察したとこ
ろ、表3に示すような結果が得られた。
【0095】
【表3】
【0096】なお、○:チラツキが知覚されない、 △:チラツキがやや知覚される、 ×:チラツキが知覚される、 である。
【0097】これにより、画面の書き換え周波数を30
Hz以下としても特にチラツキのない安定した表示品位
の液晶パネル2を得るためには、画素電圧保持率P≧
0.9として画素電極27…の電位変動がほとんど生じ
ないようにすればよいことが分った。
【0098】以上の構成の液晶表示装置1で低周波数駆
動を行った場合の走査信号波形、データ信号波形、画素
電極27の電位、および反射電極27bからの反射光強
度を図9(a)ないし(e)に示す。画面の書き換え周
波数は60Hzの10分の1である6Hzとした。詳し
くは、6Hzに相当する書き換え周期167msecの
うち、走査信号線31…の1本当たりの選択期間を0.
7msec、非選択期間を166.3msecとした。
データ信号線32…に供給するデータ信号を1走査信号
ごとに極性を反転させ、かつ、1つの画素には書き換え
ごとに極性反転したデータ信号が入力されるように駆動
を行った。
【0099】同図(a)は、注目している画素の走査信
号線31よりも1ライン上の走査信号線31に出力され
る走査信号波形を、同図(b)は注目している画素(自
段)の走査信号線31に出力される走査信号波形を、同
図(c)は注目している画素のデータ信号線32に出力
されるデータ信号波形を、同図(d)は注目している画
素の画素電極27の電位を示す。同図(a)および
(d)から分かるように、1ライン上の走査信号線31
に選択電圧が印加されているときに、画素電極27の電
位は安定している。このとき反射電極27bからの反射
光強度を測定したところ、同図(e)に示すように反射
光強度の変化はほとんど確認されなかった。また、目視
による評価の結果でも、チラツキがなく均一で良好な表
示品位が得られることが確認された。
【0100】これに対し、図10に示すように1ライン
上の走査信号線31’…に補助容量用電極パッド27
a’…を対向させて補助容量を形成する従来のCsオン
ゲート構造では、図11(a)ないし(e)の結果が得
られた。同図(a)および(d)から分かるように、1
ライン上の走査信号線31’に選択電圧が印加されてい
るときに、画素電極27’の電位が大きく変動してい
る。この結果、同図(e)に示すように反射電極27
b’からの反射光強度も変動してしまい、目視による評
価の結果でもチラツキが知覚された。
【0101】そこで、走査信号による画素電極の電位変
動とチラツキの知覚限界について詳細な検討を行った。
図8(a)に示すチラツキ評価用セル41に図26に示
す波形の電圧を印加した。図26において電圧V1は所
定の階調を表示するために液晶層44(透明電極43・
43間)に印加される電圧であり、実際の液晶表示装置
におけるドレイン−コモン間電圧(画素電極の電位)、
すなわち表示状態を決定する電荷が書き込まれる所定の
電気容量の電圧に相当する。また、電圧V1に重畳され
ているパルス電圧Vpが走査信号線の走査により発生し
て電圧V1に加わるノイズであり、パルス電圧Vpの重
畳分が電圧V1の変動分である。
【0102】ここでパルス電圧Vpのパルス幅を50μ
sec、電圧V1の変化周期Tc(所定の電気容量の電
荷を書き換える周期に相当)を33.3msec〜16
7msecの範囲でスイープし、電圧Vpの値を変化さ
せてチラツキの状況を確認したところ表4に示すような
結果となった。
【0103】
【表4】
【0104】なお、○:チラツキが知覚されない、 △:チラツキがやや知覚される、 ×:チラツキが知覚される、 である。
【0105】同表より、画面の書き換え周波数を30H
z以下としても(変化周期Tを33.3msec以上と
しても)、チラツキのない液晶パネルを得るには、走査
に伴う画素電極の電位変動(所定の電気容量の電圧の変
動)を3V以下とするのが好ましいことが分かる。な
お、通常の液晶パネルでは、画素電極と自身の画素に接
続される走査信号線との間の容量結合は小さく、自身の
画素の選択期間における走査に伴う画素電極の電位変動
は2V以下、より詳しくは1V程度である。従って、自
身の画素に接続される走査信号線からの電圧V1の変動
分によって、通常、チラツキが知覚されることはなく、
画素電極の電位変動を3V以下に抑えることは、特に非
選択期間Tにおいて重要となる。
【0106】前述した液晶パネル2には、補助容量用電
極パッド27a…および補助容量配線33…が走査信号
線31…との間に容量結合が略生じない位置となるよう
に設けられているので、選択期間はもちろん、非選択期
間Tにおいても、走査信号の供給に伴って走査信号線3
1…から加わるノイズによって液晶容量CLCの電圧はほ
とんど変動しない。このように、液晶パネル2は、上記
走査信号の供給に伴って走査信号線31…から液晶容量
LCの電圧に加わるノイズによる上記電圧の変動を、表
示状態にチラツキが知覚されない値以下(ここでは3V
以下)に抑制するように構成されている。
【0107】また、図10のように走査信号線31’に
補助容量用電極パッド27a’を対向させて液晶容量C
LCの補助容量CCSを形成するCsオンゲート構造の液晶
パネルでは、補助容量CCSを介して画素電極27’の電
位が変動し、その変動分ΔVpは、 ΔVp=ΔVg×CCS/(CCS+CLC+CGD+CSD) (2) ただし、ΔVg:走査信号線電位変動値 CGD:トランジスター部の走査信号線31’と画素電極
27’とで形成される容量 CSD:画素とデータ信号線とで形成される容量 で決定される。一般にCLC≫CGD、CLC≫CSDであり、
例えばΔVg=25Vの場合、CLCがCCSの10倍以上
であれば、略ΔVp<3Vとなる。従って、Csオンゲ
ート構造の液晶パネルを有する液晶表示装置でも、走査
信号線31’…に供給される走査信号に対応して、上記
走査信号の供給に伴って走査信号線31’…から液晶容
量CLCの電圧に加わるノイズによる上記電圧の変動を3
V以下、すなわち表示状態にチラツキが知覚されない値
以下に抑制するように構成されていれば、表示のチラツ
キをなくすことができる。
【0108】本実施の形態の液晶パネル2のような、C
sオンコモン相当の構造の、TFT駆動の液晶パネル
で、低周波駆動を行うことは、理想的には上記チラツキ
評価用セル41(標準セル)に低周波の矩形波を印加す
ることと同等である。過去においては、液晶精製技術が
十分ではなく液晶に含まれる不純物濃度が比較的高かっ
た。これは、液晶材料の抵抗値に対して低周波数の書き
換えのための最適設計がなされていなかったことに相当
する。そして、本件出願人がそのような液晶をチラツキ
評価用セル41の液晶層44に用いて低周波の矩形波を
印加すると印加電圧の極性反転時に液晶が応答し、フリ
ッカー(チラツキ)が確認された。これは、極性反転時
に不純物イオンの移動に伴う電荷の授受が発生して電圧
ドロップが起こったためと考えられる。またチラツキ
は、Csオンゲート構造の方が、走査信号が一定条件の
下に補助容量を介して画素電極電位に大きな変動を与え
るため、Csオンコモン構造よりも大きく認められる。
このような現象は現在でも「故意に不純物を混入させた
液晶材料」や「管理状態の悪い液晶材料」あるいは「管
理状態の悪いセル」を用いることで再現する。従って、
従来では、チラツキを不可視化するためには極性反転周
波数を30Hz以上にすることが必然であったことが分
かった。
【0109】これに対して、現在の「高度に精製された
液晶材料」を用い、かつ「高度にクリーン化された工程
で作製されたセル」を用いると、30Hz以下で駆動し
てもチラツキは確認できない。これは、液晶中の不純物
の移動が無視できるほど小さく、極性反転に伴う電荷の
授受が発生せず電圧ドロップが起こらないためと考えら
れる。このように、30Hz以下でもチラツキを生じる
ことなく駆動することができるということが、本件出願
人によって初めて確認された。また、液晶表示装置はC
RTとは異なって常に表示状態を保つ「ホールド型表
示」を行うものであって、静止画を表示する場合は高速
の電荷書き換えを行う必要がないにも関わらず、従来で
は前述したようにCRTの高速書き換えに従って、60
Hzのような高周波数で書き換えることしか行っていな
かった。このように、従来では低周波駆動を行うという
思想すらなく、本実施の形態の液晶表示装置1における
液晶パネル2ようなCsオンコモン相当の構造や、その
他の構造で、画素電極の電位変動を小さくした上で30
Hz以下の低周波駆動を行うという発想には至るすべも
なかった。
【0110】次に、さらに液晶表示装置1の消費電力を
測定したところ、画面の書き換え周期を16.7mse
c(書き換え周波数60Hz)として駆動したときに1
60mWであったのに対し、画面の書き換え周期を16
7msec(書き換え周波数6Hz)として駆動したと
きには40mWとなり、大きく低減することが確認され
た。
【0111】書き換え周波数を30Hz以下に設定する
例として、図9では6Hzを挙げたが、書き換え周波数
の好ましい範囲は0.5Hz以上30Hz以下である。
図5(b)から分かるように、液晶電圧保持率Hrは約
97%となる1Hzあたりから低下し、約92%となる
0.5Hzより低くなると急激に低下する。液晶電圧保
持率Hrがあまり小さくなると、液晶層13やTFT1
4の漏れ電流に起因して画素電極27の電位が変動して
明るさが変化し、チラツキが生じることになる。また、
ここで議論している書き込みから1sec〜2sec後
といった時間領域ではTFT14のOFF抵抗値は大き
く変動することはない。従って、表示のチラツキは液晶
電圧保持率Hrに大きく依存する。
【0112】このことから、書き換え周波数を30Hz
以下としながら、下限を0.5Hzとして画素電極27
の電位変動を十分に抑制する。これにより、十分な低消
費電力化と確実な画素のチラツキ防止とを達成すること
ができる。さらに好ましくは、書き換え周波数を15H
z以下として消費電力を極めて大きく低減しながら、下
限を1Hzとして画素電極27の電位変動を極めて小さ
くなるように抑制する。これにより、極めて大きな低消
費電力化とより確実な画素のチラツキ防止とを達成する
ことができる。
【0113】また、前述したように、同期クロック発生
回路7は書き換え周波数を複数通りに設定可能である。
従って、例えば静止画や動きの少ない画像を表示する場
合には書き換え周波数を30Hz以下に設定して低消費
電力化を図り、動画を表示する場合には書き換え周波数
を30Hz以上に設定してスムーズな表示を確保するな
ど、表示する画像の状態に適した書き換え周波数の設定
を行うことができる。このような複数の書き換え周波数
のそれぞれを、15Hz、30Hz、60Hzといった
ように最も低い書き換え周波数の整数倍の関係に設定す
れば、全ての書き換え周波数に共通の基準同期信号を使
用することができるのに加えて、書き換え周波数を切り
換えた場合に供給するデータ信号の間引きあるいは追加
を簡単に行うことができる。さらに、この例のように1
5Hzの2倍の30Hz、また15Hzの4倍の60H
zといったように書き換え周波数のそれぞれを、最も低
い書き換え周波数の2の整数乗倍の関係に設定すれば、
最も低い周波数の論理信号を2の整数乗分の1で分周す
ることにより周波数変換を行う通常の簡単な分周回路を
用いて、書き換え周波数のそれぞれを生成することがで
きる。
【0114】また、液晶表示装置1では、液晶パネル2
の表示内容を異なる画像に更新する周期、すなわち各画
素に異なる画像のデータを供給して表示状態の更新を行
わせるためのデータ信号を供給する周期を決めるリフレ
ッシュ周波数が設定される。書き換え周波数とリフレッ
シュ周波数との関係を以下のように特定することによ
り、液晶パネル2の特性を向上させることができる。
【0115】例えば、複数種類の書き換え周波数のうち
少なくとも最も低いものをリフレッシュ周波数の2以上
の整数倍に設定すれば、そのように設定した書き換え周
波数では前の更新から次の更新までの同一の表示内容に
対して、書き換え周波数に基づいた各画素の選択回数が
2以上の整数回となる。リフレッシュ周波数を3Hzと
すれば、図9の例において6Hzの書き換え周波数はリ
フレッシュ周波数の2倍となるので、前の更新から次の
更新までに同じ画素に正極性のデータ信号と負極性のデ
ータ信号とを1回ずつ供給することができる。従って、
同一の表示内容に対して、交流駆動によって画素電極2
7の電位の極性を反転させて表示することができ、液晶
パネル2に用いられる液晶の信頼性が向上する。
【0116】また、同期クロック発生回路7を、リフレ
ッシュ周波数の変更に合わせて、少なくとも最も低い書
き換え周波数を、変更後のリフレッシュ周波数の2以上
の整数倍に変更することができるようにすれば、リフレ
ッシュ周波数を変更しても、そのように設定を変更した
書き換え周波数では液晶パネル2での同一の表示内容に
対して、交流駆動によって画素電極27の電位の極性を
反転させて表示することができる。従って、液晶パネル
2に用いられる液晶の信頼性を容易に維持することがで
きる。例えば、リフレッシュ周波数を3Hzから4Hz
に変更した場合、6Hz、15Hz、30Hzといった
書き換え周波数を、8Hz、20Hz、40Hzといっ
た書き換え周波数に変更することができるようになって
いる。さらに、上記条件を満たした状態で最も低い書き
換え周波数を6Hzのように2以上の整数に設定すれ
ば、リフレッシュ周波数が1Hz以上となって画面の表
示内容を1秒間に1回以上更新することができるので、
液晶パネル2の画面に時計を表示する場合に、秒表示を
正確に1秒間隔で行うことができる。
【0117】以上に述べたように、本実施の形態の液晶
表示装置1によれば、アクティブ素子を有する構成にお
いて、良好な表示品位を保ったまま低消費電力化を達成
することができる。また、液晶表示装置1が反射電極2
7b…を備え、バックライトを必要としない反射型液晶
表示装置であることから、30Hz以下の駆動による低
消費電力化の割合が大きい液晶表示装置となる。これは
液晶パネルの裏面に反射部材が設けられている反射型液
晶表示装置についても同様である。
【0118】さらに、上記液晶表示装置1は、携帯電
話、ポケットゲーム機、PDA(Personal Digital Assi
stants) 、携帯TV、リモートコントロール、ノート型
パーソナルコンピュータ、その他の携帯端末など、携帯
機器を初めとする各種の電子機器に搭載可能である。バ
ッテリー駆動される電子機器に搭載すれば、良好な表示
品位を保ったままの低消費電力化が図れる液晶表示装置
1を搭載していることにより、長時間駆動が容易にな
る。
【0119】なお、以上では走査信号線と容量結合が略
生じないように設けられた補助容量用電極パッドと補助
容量配線とにより所定の電気容量に対する補助容量が形
成された表示素子の例について述べたが、本発明を実施
するにあたって表示素子はこの例の構成に限定されるも
のではなく、補助容量CCS=0 として式(1)を満たせ
ば補助容量配線を配置しない構成の表示素子(液晶表示
素子)であってもよい。例えば、補助容量CCS=0 の場
合の表示素子として、図1の液晶パネル2から、ドレイ
ン電極25…、補助容量用電極パッド27a…、および
補助容量配線33…を取り除き、TFT14…の各ドレ
インを反射電極27bに接続した構成が挙げられる。
【0120】また、このような構成における1画素分の
等価回路を図27に示す。同図の等価回路は、図4
(a)の等価回路から補助容量用電極パッド27aと補
助容量配線33とで形成される補助容量CCSを取り除い
たものに相当する。本実施の形態において補助容量CCS
=0 の場合でも式(1)で表される画素電圧保持率Pは
99.5%となり、書き換え周波数を30Hz以下とし
もチラツキのない表示が得られる。従って、このような
構成を備えた表示装置においても、良好な表示品位を保
ったまま低消費電力化を達成することができる。
【0121】また、画素電極と走査信号線との間に容量
結合が無視できない程度に生じている場合にも、以下に
示す条件を満たしていれば、液晶パネルが、走査信号の
供給に伴って走査信号線から液晶容量CLCの電圧に加わ
るノイズの変動を、表示状態にチラツキが知覚されない
値以下に抑制するように構成されていることになる。前
述の式(2)は補助容量用電極パッド27a’と走査信
号線31’との間の容量(補助容量CCS)を介して画素
電極27’にもたらされる電位の変動を記述したもので
ある。また、画素電極27’と走査信号線31’との間
の容量は、電極間距離、電極間に存在する物質の誘電
率、および電極が相対する面積によって変化する。従っ
て、画素電極27’と走査信号線31’との間の結合容
量をCGPとすると、結合容量CGPを考慮に入れた場合の
画素電極27’にもたらされる電位の変動をも式(2)
と同様の考え方で導出することができる。
【0122】例えばCsオンゲート構造の場合には、結
合容量CGPが補助容量CCSに含まれないとして式(2)
の容量比の分子をCCS+CGPとし、分母をCCS+CGP
LC+CGD+CSDとした場合のΔVpが画素電極27’
の電位変動分となる。また例えばCsオンコモン構造の
場合には、式(2)の容量比の分子をCGPとし、分母を
CS+CGP+CLC+CGD+CSDとした場合のΔVpが画
素電極の電位変動分となる。また例えば補助容量CCS
設けられない構造の場合には、(2)の容量比の分子を
GPとし、分母をCGP+CLC+CGD+CSDとした場合の
ΔVpが画素電極の電位変動分となる。従って、上記の
ΔVpが一定値以下(前述の例では3V以下に相当)で
あれば、表示状態にチラツキが生じない。
【0123】前述したように液晶パネル2の補助容量用
電極パッド27a…および補助容量配線33…が走査信
号線31…との間に容量結合が生じない位置となるよう
に設けられている、ということは、上述の結合容量CGP
の一部となるような容量が補助容量用電極パッド27a
…および補助容量配線33…と走査信号線31…との間
に生じず、走査に伴うΔVpが一定値以下となることを
意味する。また、前述したように液晶パネル2の反射電
極27b…と走査信号線31…との間の容量結合が無視
できるほど小さい、ということは、上述の結合容量CGP
の一部となるような容量が反射電極27b…と走査信号
線31…との間に生じず、走査に伴うΔVpが一定値以
下となることを意味する。これにより、液晶パネル2の
表示にチラツキが生じないことになる。
【0124】〔実施の形態2〕本発明の表示装置を具現
する他の実施の形態について図12ないし図19を用い
て説明すれば以下の通りである。なお、前記実施の形態
1で用いた構成要素と同一の機能を有する構成要素につ
いては同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0125】本実施の形態に係る表示装置は、実施の形
態1で図3を用いて説明した液晶表示装置1における液
晶パネル2を、図12および図13に示す、表示素子、
さらには液晶表示素子としての液晶パネル51に置き換
えた液晶表示装置である。図13に液晶パネル51の断
面構成を示す。同図は後述する図12のB−B断面図に
相当する。液晶パネル51はアクティブマトリクス型で
反射型の液晶パネルであり、基本構成は液晶パネル2と
同じである。最上層には液晶パネル2の反射防止膜17
に代わって前方散乱板52が設けられている。また、液
晶パネル2の微細な凹凸のある層間絶縁膜26に代わっ
て、上面が平坦な層間絶縁膜53が設けられている。さ
らに、液晶パネル2の反射電極27b…に代わって平坦
な反射電極54b…が設けられている。補助容量用電極
パッド27a…に代わる補助容量用電極パッド54a…
と反射電極54b…とは、液晶パネル2のコンタクトホ
ール28…とは異なる位置に設けられたコンタクトホー
ル55…を介してつながり、導通している。ここでは、
補助容量用電極パッド54a…と反射電極54b…とを
合わせて画素電極54としている。
【0126】図13の液晶パネル51のうち液晶層13
より下方の部分を上方から見た状態を図12に示す。同
図に示すように、各画素の反射電極54bは、走査方向
を液晶パネル51の上下方向とした場合の1ライン上の
画素を駆動する走査信号線31、および1ライン上の画
素を駆動するTFT14の上方を覆うように配置されて
いる。また、コンタクトホール55は補助容量用電極パ
ッド54aのうち、補助容量配線33と補助容量CCS
形成している箇所の上方に設けられている。さらに、液
晶パネル51には、矢印Jの方向に配向処理が施されて
いる。
【0127】走査信号線31…のそれぞれにはほとんど
の時間、非選択電圧が印加されている。この非選択電圧
は、アモルファスシリコンを使用したアクティブマトリ
クス液晶表示装置の場合、通常−10V程度である。ま
た、液晶材料の信頼性向上のため、一般に画素電極には
通常1フィールドごとに極性が反転したデータ信号を印
加する、すなわち同一の画素に対して交流駆動すること
が好ましい。このような条件で30Hz以下の書き換え
周波数で駆動を行うと、各画素の反射電極と1ライン上
の画素を駆動する走査信号線とが対向しないように配置
されている場合には、画素電極面と平行な方向の成分を
有する電界が発生する。しかも、データ信号が正極性の
ときと負極性のときとで電界強度に差が生じる。この結
果、画素電極のエッジにリバースチルトドメインに起因
するディスクリネーションが発生し、チラツキが知覚さ
れて表示品位を損なう場合がある。
【0128】そこで本実施の形態では、このような場合
を考慮して、各画素の反射電極54bを、1ライン上の
画素を駆動する走査信号線31と対向する箇所が存在す
るように配置している。従って、反射電極54bのデー
タ信号を書き換えるたびにデータ信号の極性反転を行う
場合においても、該反射電極54bと1ライン上の画素
の走査信号線31(該画素に接続される走査信号線3
1)との間に、反射電極面と平行な方向の成分を有する
電界が発生しない。従って、反射電極54bのエッジに
リバースチルトドメインに起因するディスクリネーショ
ンが発生するのを抑制することができる。また、上記例
では反射電極54bが1ライン上の画素を駆動する走査
信号線31と対向するようにしたが、1ライン下の画素
を駆動する走査信号線31と対向していてもよい。すな
わち、反射電極54bは、1ライン上の画素や1ライン
下の画素など、自身が属する画素のラインと走査方向に
沿った一定の向きに隣接するラインの画素を駆動する走
査信号線31と対向していればよい。換言すれば、反射
電極54bは、少なくとも、自身が属する画素と走査方
向に沿った一定の向きに隣接する画素に接続される走査
信号線31と対向する箇所が存在するように配置されて
いればよい。なお、本実施の形態では、反射電極54b
を走査信号線31に対向させたが、この配置の反射電極
54bをそのまま光透過型の画素電極に置き換えても同
様の効果が得られる。
【0129】さらに各画素の反射電極54bを、1ライ
ン上の画素を駆動するTFT14と対向する箇所が存在
するように配置している。このような配置により、図1
2に示すように走査信号線31の一部であるゲート電極
20が走査信号線31の本体から分岐してTFT14ま
で延びているような場合でも、反射電極54bをゲート
電極20と対向させることができる。従って、反射電極
54bとゲート電極20との間に反射電極面と平行な方
向の成分を有する電界が発生せず、それだけ反射電極5
4bのエッジにリバースチルトドメインに起因するディ
スクリネーションが発生するのを抑制することができ
る。また、上記例では反射電極54bが1ライン上の画
素を駆動するTFT14と対向するようにしたが、1ラ
イン下の画素を駆動するTFT14と対向していてもよ
い。すなわち、反射電極54bは、自身が属する画素の
ラインと一定の向きに隣接するラインの画素を駆動する
TFT14と対向していればよい。換言すると、反射電
極54bは、少なくとも、自身が属する画素と上記一定
の向きに隣接する画素のTFT14と対向する箇所が存
在するように配置されていればよい。
【0130】また、このような配置により、TFT14
のチャネル領域を反射電極54bという同一基板内のレ
イヤーで遮光することができるため、チャネル領域への
光の回り込みが減少する。チャネル領域を遮光すること
によって、チャネル領域におけるキャリアの光励起が抑
制され、非選択期間におけるTFT14の抵抗値の低下
が防止される。これにより、画素を30Hz以下の書き
換え周波数で駆動しても、電荷保持不良による明るさの
変動が緩和され、よりチラツキのない表示を得ることが
できる。なお、本実施の形態では、反射電極54bをT
FT14に対向させたが、この配置の反射電極54bを
そのまま非光透過型の他の画素電極に置き換えても同様
の効果が得られる。
【0131】また、本実施の形態では、図14に示すよ
うに、液晶パネル51の表示に有効なラインのうちの、
走査方向に沿った一定の向きの起点側端部のラインとし
ての最下段のラインのさらに下にダミーラインが設けら
れている。ダミーラインには、走査信号線31…および
補助容量配線33…と同じ方向に延びるダミー走査信号
線56、ダミー補助容量配線57が設けられている。さ
らにダミー走査信号線56とデータ信号線32…との交
点にはそれぞれTFT58が設けられ、その各TFT5
8にドレイン電極25を介して接続される補助容量用電
極パッド61aと、補助容量用電極パッド61aにコン
タクトホール60を介して接続されるアクティブ素子遮
光層としての反射電極61bとがさらに設けられてい
る。最下段のラインの走査信号線31およびTFT14
…は、ダミー走査信号線56によって選択される反射電
極61b…と対向している。このように、液晶パネル5
1には、走査方向に沿った上記一定の向きの起点側端部
のラインからさらに外側に、アクティブ素子遮光層であ
る反射電極61bを画素電極に用いる、表示に有効なラ
インの画素の構成を備えた画素のラインが設けられてい
る。換言すれば、液晶パネル51には、上記一定の向き
の起点側端部の画素と上記一定の向きとは逆向きに隣接
して、アクティブ素子遮光層である反射電極61bを画
素電極に用いる、表示に有効な画素の構成を備えた画素
が設けられている。
【0132】反射電極61b…によって最下段のライン
のTFT14…を遮光することができるので、非選択期
間における該TFT14…の抵抗値の低下が防止され
る。従って、画素を30Hz以下の書き換え周波数で駆
動しても、電荷保持不良による明るさの変動が緩和さ
れ、よりチラツキのない表示を得ることができる。ま
た、反射電極61b…は非光透過型の電極であって、反
射電極54b…と同様にデータ信号線32…によってデ
ータ信号が供給されるので、交流駆動が可能である。反
射電極54b…の交流駆動を行うことにより、例えば反
射電極54b…に電気的に接続されたTFT58…がO
FF状態であって反射電極54b…が電気的に浮いてい
るときなどに、反射電極54b…にコントロールされな
い電荷が蓄積されて液晶に直流電圧が印加されることが
避けられる。従って、反射電極54b…周辺の液晶の劣
化が防止されて液晶材料の信頼性が向上し、ひいては表
示画素部の信頼性が向上する。なお、上記例では、反射
電極61b…が最下段のラインのTFT14…を遮光す
るようになっているが、図14において液晶パネル51
を上下反転させた場合は、前述した隣接の向きを規定す
る”一定の向き”を上下反転させることになるので、最
上段のラインのTFT14…を遮光することになる。こ
のように、反射電極61b…は上記一定の向きの起点側
端部のラインのTFT14…を遮光する、すなわち、表
示に有効な画素のうち上記一定の向きの起点側端部の画
素のTFT14…を遮光するものである。
【0133】さらに、TFT58…はダミー走査信号線
56から走査信号が供給されて選択状態となったとき
に、データ信号線32…から反射電極61b…にデータ
信号を伝達する構成であるので、最下段のラインの画素
も、それよりも上段のラインの画素と同様の構成とな
り、液晶パネル51の走査方向の構造の繰り返し連続性
が保たれる。従って、最下段のラインの画素とそれより
も上段のラインの画素との電圧印加状態が等しくなり、
液晶材料の信頼性が向上する。なお、上記例では液晶パ
ネル51の表示に有効なラインのうちの最下段のライン
のさらに下段にダミー走査信号線56が設けられている
が、図14において液晶パネル51を上下反転させた場
合は、表示に有効なラインのうちの最上段のラインのさ
らに上段にダミー走査信号線56が設けられることにな
る。このように、ダミー走査信号線56は、前述した一
定の向きの起点側端部のラインからさらに外側に配置さ
れるものである。
【0134】また、ダミーラインのTFT58…のそれ
ぞれの上方には、TFT58を遮光する反射膜62が設
けられている。反射膜62は反射電極54b・61bと
同材料かつ同工程で製造される。ここでは1つのTFT
58に対して1つのアイランド状の反射膜62を配した
が、TFT58…の全てを遮光することができるよう、
反射膜62をダミー走査信号線56の方向につながった
帯状のパターンとしてもよい。また、電気的に絶縁され
ている必要もない。
【0135】次に、図13のカラーフィルタ18には、
図15(a)・(b)に示すような遮光層65…が備え
られていてもよい。同図(a)は平面透視図であり、カ
ラーフィルタ18は複数の赤のカラーフィルタ18
(R)のライン、緑のカラーフィルタ18(G)のライ
ン、および青のカラーフィルタ18(B)のラインから
なる。遮光層65…のそれぞれは走査信号線31…と同
一方向に配置されている。同図(b)は同図(a)のC
−C断面図であり、遮光層65…はガラス基板11上に
設けられている。さらにこの遮光層65…と反射電極5
4b…との位置関係を図16に示す。同図に示すように
遮光層65…のそれぞれは反射電極54b…の配向処理
起点に近い側のエッジと対向する位置(図12の矢印J
を参照)に設けられている。同図の例では各遮光層65
は同一ライン上に並んだ反射電極54b…の上記エッジ
付近を5μm覆っている。なお、各遮光層65は上記エ
ッジの少なくとも一部と対向していればよい。
【0136】このような遮光層65…を設けることによ
り、データ信号線32…に供給するデータ信号を1走査
期間ごとに極性反転させた場合に、反射電極54b…の
エッジに発生するリバースチルトドメインによるディス
クリネーションラインを隠すことができ、均一な表示を
行うことができる。この理由を以下に説明する。1走査
期間ごとにデータ信号の極性を反転する駆動を行うと、
図17に示すように走査方向に隣接する反射電極54b
・54b間に走査方向成分を有する横方向電界が発生
し、反射電極54b…の配向処理起点に近い側のエッジ
にリバースチルトドメインによるディスクリネーション
ラインが発生する場合がある。発生した場合、液晶パネ
ル51を30Hz以上で駆動すると、このディスクリネ
ーションラインは発生したまま移動しないので表示に大
きな影響を与えないが、30Hz以下で駆動すると、反
射電極54b…のエッジと共通透明電極19との間で液
晶パネル51面の法線方向から傾斜して発生する斜め電
界と、上記横方向電界とに、反射電極54b…の電圧極
性によって非対称性が生じ、ディスクリネーションライ
ンが移動する。従って、移動するディスクリネーション
ラインを隠すことができるように、遮光層65…を設け
た。
【0137】また、遮光層65…の中には、前述した図
14の反射電極61b…の全面と対向するものも配置さ
れている。これにより、表示と関係のない反射電極61
b…からの反射光が液晶パネル51の表示面に戻ること
によって表示が影響を受けるのを防止することができ
る。このように、図14の反射電極61b…に対応する
遮光層65は反射光防止遮光層として機能する。
【0138】次に、図13において、層間絶縁膜53の
膜厚は3μmに設定されており、これにより下地のTF
T14…および各配線の段差を吸収して、層間絶縁膜5
3の表面を平坦に、すなわち反射電極54b…を平坦に
している。このように層間絶縁膜53の表面および反射
電極54b…を平坦にすることで、電界の歪みが発生し
なくなる。反射電極54b…に表面段差が存在する場
合、反射電極54b…上に配向膜を塗布すると表面段差
に対応して配向膜に膜厚むらが生じることとなる。この
とき、配向膜は厚さ方向に分極するが、低周波数で駆動
する場合には配向膜の分極方向が固定される。従って、
液晶に印加される電圧に上記分極の分のオフセットが生
じ、膜厚むらがあると分極量が変化してオフセット量も
変化する。すなわち、画素内の各箇所で最適対向電圧が
異なり、液晶分子が極性反転に対応して応答するときに
明状態と暗状態とが部分的にスイッチングを行うことに
なる。これが、明るさの変化、すなわちチラツキとして
知覚される場合がある。
【0139】そこで、電極の表面段差の大きさとチラツ
キの発生状況との関係について詳細な検討を行った。図
18(a)に、検討に用いたチラツキ評価用セル71の
断面構成を示す。チラツキ評価用セル71は、対向配置
された2枚のガラス基板72・72の一方の上面にフォ
トレジストパターン73が形成され、その上に透明電極
74、さらにその上に配向膜75が形成されるととも
に、他方のガラス基板72の下面に平坦な透明電極74
および配向膜75が形成され、配向膜75・75の間に
液晶層76が充填された構成である。フォトレジストパ
ターン73は、一方のガラス基板72にポジ型フォトレ
ジスト(東京応化製OFPR-800)をスピンコート法にて塗
布した後、フォトリソグラフィーによって段差を有する
ように形成した。ここでスピンコート時の回転数を50
0rpm〜3000rpmで変化させて1.0μm〜
0.1μmの範囲内の各種段差を得た。配向膜75はP
VAをスピンコート法(800rpm)によって塗布し
た。
【0140】上記の構成のチラツキ評価用セル71にお
いて、信号発生装置77から透明電極74・74間に電
圧を印加した。同図(b)にこのときの電圧波形を示
す。段差のない平坦なセルの場合には配向膜に膜厚のば
らつきはないが、段差がある場合には配向膜に膜厚むら
が生じる。これによって分極むらが生じるため電界分布
にむらが生じ、明るさが変化する、すなわちチラツキが
知覚される。信号発生装置77から電圧が印加されてい
る状態で、段差とチラツキの発生状況とについて観察し
たところ、表5に示す結果が得られた。
【0141】
【表5】
【0142】なお、○:チラツキが知覚されない、 △:チラツキがやや知覚される、 ×:チラツキが知覚される、 である。
【0143】同表に示すように、表面段差が0.7μm
でチラツキが目立たなくなり、0.6μm以下で完全に
知覚されなくなることが確認された。従って、図13の
反射電極54b…のそれぞれについて、TFT14との
電気的コンタクト部分を除いた箇所、すなわちコンタク
トホール55上に設けられた部分を除いた箇所の表面段
差が0.6μm以下であるのが好ましいことが分かっ
た。この範囲であれば画素内で配向乱れがなく、よりチ
ラツキのない均一な表示が得られる。実際に図13の反
射電極54b…のそれぞれについて段差を相シフト干渉
顕微鏡で測定したところ、最大段差は0.2μmであっ
た。
【0144】また液晶パネル51において、図19に示
すように反射電極54b…のそれぞれの配向処理起点に
近い側のエッジ付近を、透明電極81で形成することも
できる。これにより、図17で説明したリバースチルト
ドメインによるディスクリネーションラインが透明電極
81…上で発生するため、反射光に対するディスクリネ
ーションラインの影響がなくなり、均一な表示を行うこ
とができる。
【0145】さらに液晶パネル51において、図20に
示すように、TFT14…が配置されているガラス基板
12側の配向処理方向を走査信号線31…と略平行(矢
印Kの方向)にしてもよい。これにより、ガラス基板1
2側の液晶分子の配向方向が、図17で説明した横方向
電界に対して垂直な面内に存在するようになり、液晶パ
ネル51を30Hz以下の書き換え周波数で交流駆動し
た場合に、液晶分子に対する電界の歪みが対称となる。
従って、リバースチルトドメインによるディスクリネー
ションラインの発生が緩和され、均一な表示を得ること
ができる。
【0146】以上のように、本実施の形態の液晶表示装
置によれば、実施の形態1と同様に30Hz以下の書き
込み周波数で駆動を行って低消費電力化を図ることがで
きると同時に、配向状態の制御、ディスクリネーション
の影響低減などにより、さらにチラツキのない、均一な
表示を得ることができる。
【0147】〔実施の形態3〕本発明の表示装置を具現
するさらに他の実施の形態について図21および図22
を用いて説明すれば以下の通りである。なお、前記実施
の形態1および2で用いた構成要素と同一の機能を有す
る構成要素については同一の番号を付し、その説明を省
略する。
【0148】本実施の形態に係る表示装置は、実施の形
態1で図3を用いて説明した液晶表示装置1における液
晶パネル2を、図21および図22に示す液晶パネル9
1で置き換えた透過反射両用型の液晶表示装置である。
図22のD−D断面図である図21に示すように、液晶
パネル91は、液晶パネル2の反射防止膜17およびカ
ラーフィルタ18が省略されるとともに、ガラス基板1
2の下面に位相差板15および偏光板16がこの順で設
けられた構成である。また、さらにその下方にバックラ
イト92が設けられている。また、補助容量用電極パッ
ド94a…はITOなどの透明電極で形成されている。
【0149】さらに、補助容量用電極パッド94a…の
上方にある反射電極94b…の一部には、層間絶縁膜2
6を貫通する光透過穴93が設けられている。この光透
過穴93がバックライト92からの光の透過領域となっ
ている。反射電極94b…によって光が反射される反射
領域と、上記透過領域とはコンタクトホール28を介し
て導通していて同電位であり、液晶層13を駆動するこ
とが可能である。この液晶パネル91で偏光モードで表
示を行う場合、反射領域と透過領域との位相差の整合性
を図るために、透過領域の液晶層13の厚みdT 、およ
び反射領域の液晶層13の厚みdR とはdT ≒2dR
するのが望ましい。
【0150】また、図21に図22の液晶層13より下
方の部分を上方から見た図を示す。補助容量用電極パッ
ド94aと反射電極94bとを合わせて画素電極94と
している。各補助容量用電極パッド94aは補助容量配
線33と補助容量CCSを形成しながらTFT14の周囲
に広範囲に形成されている。そして、矩形の光透過穴9
3が、反射電極94bおよび層間絶縁膜26のうち、補
助容量用電極パッド94aの上方で、かつ走査信号線3
1と補助容量配線33との上方を避けた位置に設けられ
ている。
【0151】上記の構成の液晶パネル91とすれば、実
施の形態1で得られる効果に加えて、周囲光が多いとき
には反射型として、周囲光が少ないときにはバックライ
ト92を点灯して透過型と併用して利用することができ
るようになる。なお、実施の形態1の液晶パネル2にお
いて、反射板を半透明としても同様の効果が得られる。
【0152】〔実施の形態4〕本発明の表示装置を具現
するさらに他の実施の形態について図23ないし図25
を用いて説明すれば以下の通りである。なお、前記実施
の形態1ないし3で用いた構成要素と同一の機能を有す
る構成要素については同一の番号を付し、その説明を省
略する。
【0153】本実施の形態に係る表示装置は、表示素子
としてアクティブマトリクス型の有機ELパネルを有す
る有機EL表示装置である。有機ELパネルは図3の液
晶表示装置1と同様に走査信号ドライバおよびデータ信
号ドライバによって駆動される。図23に有機ELパネ
ルの一部の平面図を示す。有機ELパネルには、走査信
号ドライバから走査信号が供給される走査信号線101
…と、データ信号ドライバからデータ信号が供給される
データ信号線102…とが、図1と同様にガラス基板上
に直交するように設けられている。図23は有機ELパ
ネルの1画素分の構成を示しており、1画素は、隣接す
る走査信号線101・101とデータ信号線102・1
02とでおよそ囲まれた区画に相当する。
【0154】各画素には、走査信号線101から走査信
号が供給されて周期的に選択状態となるアクティブ素子
としての書き込み用トランジスタ111が、走査信号線
101とデータ信号線102とが交差する辺りに設けら
れている。書き込み用トランジスタ111はTFTなど
からなる。同図ではTFTとし、そのゲート電極111
aが走査信号線101に接続されている。また、該TF
Tのソース電極111bはデータ信号線102に接続さ
れている。該TFTのドレイン電極111cは引き出さ
れて、後述する補助容量CCSの電極である補助容量用電
極パッド112に接続されている。
【0155】また、補助容量用電極パッド112に隣接
して後述の有機EL素子114の駆動用トランジスタ1
13が設けられている。駆動用トランジスタ113はT
FTなどからなる。同図ではTFTとし、そのゲート電
極113aが補助容量用電極パッド112に接続されて
いる。TFTのチャネル極性は走査方向あるいは四方に
隣接する画素ごとに異なっている。該TFTのチャネル
の高電位側電極113bは有機EL素子114に直流電
流を供給する電源配線104に接続されており、定電位
側電極113cは有機EL素子114のアノード電極1
14aに接続されている。
【0156】同図のE−E断面図である図24に、有機
EL素子114の構成を示す。有機EL素子114は対
向するガラス基板115・116の間に挟持されるよう
に形成されている。ガラス基板115上にアノード電極
114aが設けられ、アノード電極114a上に、層間
絶縁膜114bがコンタクトホール114cを有するよ
うに設けられている。層間絶縁膜114b上には透明電
極114dが設けられており、透明電極114dはコン
タクトホール114cを介してアノード電極114aと
導通するようになっている。透明電極114d上にはダ
イオード型の発光層114eが設けられ、さらに発光層
114e上にAlなどからなる対向電極114fが設け
られている。発光層114eに流れる電流は、駆動用ト
ランジスタ113のゲート電極113aに印加される電
圧に応じてチャネル抵抗が変化することにより変化し、
発光層114eはこの電流に応じた強度で発光する。画
素内には図23に示すように開口部117が設けられて
おり、発光層114eで発生した光は対向電極114f
で反射されて開口部117から出射される。
【0157】さらに有機ELパネルには、図23に示す
ように、補助容量用電極パッド112とSiNX などの
層間絶縁膜を介して対向する補助容量配線105が画素
の1ラインごとに設けられている。補助容量配線105
は前記有機EL素子114の対向電極114fと同電位
とされる。補助容量用電極パッド112と補助容量配線
105とは、駆動用トランジスタ113のゲート容量に
対する補助容量CCSを形成する電極である。補助容量配
線105…は走査信号線101…以外の位置で、ガラス
基板115上に走査信号線101…と平行に設けられて
おり、補助容量用電極パッド112とともに、走査信号
線101…との間に容量結合が略生じないようになって
いる。この場合に限らず、補助容量用電極パッド112
…と補助容量配線105…とは走査信号線101…との
間に容量結合が略生じない位置となるように設けられて
いればよい。
【0158】次に、上記構成の画素の等価回路を図25
に示す。走査信号線101から供給される走査信号によ
って書き込み用トランジスタ111がON状態(選択状
態)となると、データ信号線102から供給されるデー
タ信号に応じた電荷が、駆動用トランジスタ113のゲ
ート容量と補助容量CCSとに書き込まれる。該ゲート容
量は、画素の表示状態を決定する電荷が書き込み用トラ
ンジスタ111を介して書き込まれる電気容量である。
また、データ信号は、走査方向にあるいは四方に隣接す
る画素間で極性が反転するように、データ信号ドライバ
から交流駆動で供給される。
【0159】駆動用トランジスタ113のゲート電極1
13aの電位に応じて駆動用トランジスタ113のチャ
ネル抵抗が制御され、チャネル抵抗に応じた電流が有機
EL素子114に流れて、発光による画面表示が行われ
る。発光状態は次の選択期間まで駆動用トランジスタ1
13のゲート容量に電荷が保持されていることにより保
持される。
【0160】ここで、補助容量用電極パッド112およ
び補助容量配線105が走査信号線101との間に容量
結合が略生じない位置となるように補助容量CCSが設け
られているので、前記各実施の形態の同期クロック発生
回路7のような周波数設定手段によりゲート容量の電
荷、すなわち有機EL表示パネルの画面を30Hz以下
の書き換え周波数で書き換えても、1ライン上の走査信
号線101など走査信号線の電位変動によるゲート電極
113aの電位変動は生じない。すなわち、次の選択期
間まで駆動用トランジスタ113のチャネル抵抗の変動
が生じず、安定した発光状態が得られる。これはまた、
有機EL表示パネルが、走査信号の供給に伴って走査信
号線101…から駆動用トランジスタ113のゲート容
量の電圧に加わるノイズによる上記電圧の変動を、表示
状態にチラツキが知覚されない値以下に抑制するように
構成されていることを意味している。
【0161】従って、走査信号ドライバの消費電力およ
びデータ信号ドライバの消費電力が十分に削減される状
態で、チラツキのない安定した表示品位が得られる。こ
の結果、良好な表示品位を保ったまま低消費電力化を達
成することができる。
【0162】
【発明の効果】本発明の表示装置は、以上のように、上
記画素のそれぞれには上記電気容量に対する補助容量
が、上記補助容量の電極が上記走査信号線との間に容量
結合を略生じない位置となるように設けられ、上記電荷
を書き込む周期を決定する書き換え周波数を30Hz以
下に設定することが可能な周波数設定手段をさらに有し
ている構成である。
【0163】それゆえ、補助容量の電極が走査信号線と
の間に容量結合を略生じないので、この状態で周波数設
定手段により表示素子の画面を30Hz以下の書き換え
周波数で書き換える設定を行えば、従来のような1ライ
ン上の走査信号線など走査信号線の電位変動による上記
電気容量の電極の電位変動は生じなくなる。この結果、
良好な表示品位を保ったまま低消費電力化を達成するこ
とのできるアクティブ素子を有する表示装置を提供する
ことができるという効果を奏する。
【0164】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記表示素子が、上記走査信号の供給に伴って上記
走査信号線から上記電気容量の電圧に加わるノイズによ
る上記電圧の変動を、表示状態にチラツキが知覚されな
い値以下に抑制するように構成され、上記電荷を書き込
む周期を決定する書き換え周波数を30Hz以下に設定
することが可能な周波数設定手段をさらに有している構
成である。
【0165】それゆえ、表示状態を決定する電荷が書き
込まれる所定の電気容量の電圧に走査信号線からノイズ
が加わっても、この状態で周波数設定手段により上記電
気容量の電荷、すなわち表示素子の画面を30Hz以下
の書き換え周波数で書き換える設定を行えば、画素の表
示状態は安定し、チラツキのない安定した表示品位が得
られる。また、30Hz以下の低周波数駆動とすること
によって、走査信号の周波数が減少して走査信号ドライ
バの消費電力が十分に削減されるとともに、データ信号
の極性反転周波数が減少し、データ信号ドライバの消費
電力が十分に削減される。この結果、良好な表示品位を
保ったまま低消費電力化を達成することのできるアクテ
ィブ素子を有する表示装置を提供することができるとい
う効果を奏する。
【0166】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記書き換え周波数が0.5Hz以上30Hz以下
の範囲内にある構成である。
【0167】それゆえ、前記電気容量からのアクティブ
素子などを通した漏れ電流に起因する前記電気容量の電
極の電位変動が十分に抑制され、十分な低消費電力化と
確実な画素のチラツキ防止とを達成することができると
いう効果を奏する。
【0168】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記書き換え周波数が1Hz以上15Hz以下の範
囲内にある構成である。
【0169】それゆえ、極めて大きな低消費電力化とよ
り確実な画素のチラツキ防止とを達成することができる
という効果を奏する。
【0170】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記周波数設定手段は、上記書き換え周波数を複数
通りに設定することが可能である構成である。
【0171】それゆえ、少なくとも30Hz以下の書き
換え周波数への設定による低消費電力化と高表示品位と
の両立を確保した上で、画像の動きの速さに合わせて表
示品位を優先させる高めの書き換え周波数への設定や、
低消費電力化を優先させる低めの書き換え周波数への設
定を行うことができるという効果を奏する。
【0172】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記周波数設定手段は、上記書き換え周波数を30
Hz以上に設定することが可能である構成である。
【0173】それゆえ、静止画や通常の動きの速さの動
画を表示する場合には書き換え周波数を30Hz以下に
設定して低消費電力化と高品位表示との両立を図り、動
きの非常に速い動画を表示する場合には周波数を30H
z以上に設定してスムーズな表示を確保するなど、表示
する画像の状態に適した書き換え周波数の設定を行うこ
とができるという効果を奏する。
【0174】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記書き換え周波数のそれぞれが、最も低い書き換
え周波数の整数倍である構成である。
【0175】それゆえ、全ての書き換え周波数に共通の
基準同期信号を使用することができるという効果を奏す
るのに加えて、書き換え周波数を切り換えた場合に供給
するデータ信号の間引きあるいは追加を簡単に行うこと
ができるという効果を奏する。
【0176】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記書き換え周波数のそれぞれが、最も低い書き換
え周波数の2の整数乗倍である構成である。
【0177】それゆえ、2の整数乗分の1で分周を行う
通常の簡単な分周回路を用いて書き換え周波数のそれぞ
れを生成することができるという効果を奏する。
【0178】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記書き換え周波数のうち少なくとも最も低いもの
が、上記表示素子の表示内容を更新する周期を決めるリ
フレッシュ周波数の2以上の整数倍である構成である。
【0179】それゆえ、上記のように設定した書き換え
周波数では表示素子での同一の表示内容に対して、交流
駆動によって前記電気容量の電極の電位の極性を反転さ
せて表示することができるという効果を奏する。特に表
示素子が液晶表示素子である場合には、、液晶表示素子
に用いられる液晶の信頼性がより向上するという効果を
奏する。
【0180】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記周波数設定手段は、上記リフレッシュ周波数が
変更されると上記書き換え周波数のうち少なくとも最も
低いものの設定を、変更後の上記リフレッシュ周波数に
合わせて変更することが可能である構成である。
【0181】それゆえ、リフレッシュ周波数を変更して
も、上記のように設定を変更した書き換え周波数では表
示素子での同一の表示内容に対して、交流駆動によって
前記電気容量の電極の電位の極性を反転させて表示する
ことができる。特に表示素子が液晶表示素子である場合
には、液晶表示素子に用いられる液晶の信頼性を容易に
維持することができるという効果を奏する。
【0182】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記書き換え周波数のうち最も低いものは2Hz以
上の整数値である構成である。
【0183】それゆえ、表示素子の画面に時計を表示す
る場合に、秒表示を正確に1秒間隔で行うことができる
という効果を奏する。
【0184】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記表示素子は上記電気容量が画素電極と対向電極
との間に液晶が介在して形成されるとともに上記電気容
量に対する補助容量が設けられる液晶表示素子であり、
上記液晶表示素子の画素電圧保持率を、上記電気容量を
LC、上記補助容量をCCS、上記アクティブ素子の非選
択期間をT、上記書き換え周波数における非選択期間T
後の液晶電圧保持率をHr(T)、書き込み直後の上記
画素電極と上記対向電極との電位差をV、上記アクティ
ブ素子の非選択時の抵抗値をR、V1 =V−{V・(1
−Hr(T))×CLC/(CLC+CCS)}として、 P=V1 ・exp[−T/{(CLC+CCS)・R}]/
V と表したときに、P≧0.9である構成である。
【0185】それゆえ、選択期間中に印加された画素の
電圧が、非選択期間を通して90%以上の電圧保持率で
保持されるので、画素電極の電位変動がほとんど生じな
い。これにより、特にチラツキのない安定した表示品位
が得られるという効果を奏する。
【0186】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記表示素子は上記電気容量が画素電極と対向電極
との間に液晶が介在して形成される液晶表示素子であ
り、上記画素電極は、少なくとも、自身が属する画素の
ラインと走査方向に沿った一定の向きに隣接するライン
の画素の走査信号線と対向する箇所が存在するように配
置されている構成である。
【0187】それゆえ、前記電気容量の電荷を書き換え
るたびにデータ信号の極性反転を行う場合においても、
該画素電極と、上記一定の向きに隣接するラインの画素
の走査信号線との間に、画素電極面と平行な方向の成分
を有する電界が発生しない。従って、画素電極のエッジ
にリバースチルトドメインに起因するディスクリネーシ
ョンが発生するのを抑制することができるという効果を
奏する。
【0188】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記表示素子は上記電気容量が画素電極と対向電極
との間に液晶が介在して形成される液晶表示素子であ
り、上記画素電極は非光透過型の電極であり、少なくと
も、自身が属する画素のラインと上記一定の向きに隣接
するラインの画素のアクティブ素子と対向する箇所が存
在するように配置されている構成である。
【0189】それゆえ、画素電極は上記一定の向きに隣
接するラインの画素のアクティブ素子を遮光し、これに
よりアクティブ素子への光の回り込みが減少して、非選
択期間におけるアクティブ素子の抵抗値の低下が防止さ
れる。従って、画素を30Hz以下の書き換え周波数で
駆動しても、電荷保持不良による明るさの変動が緩和さ
れ、よりチラツキのない表示を得ることができるという
効果を奏する。
【0190】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記液晶表示素子は、表示に有効なラインのうち上
記一定の向きの起点側端部のラインのアクティブ素子を
遮光するアクティブ素子遮光層を有している構成であ
る。
【0191】それゆえ、アクティブ素子遮光層によって
上記一定の向きの起点側端部のラインのアクティブ素子
を遮光され、非選択期間における該アクティブ素子の抵
抗値の低下が防止される。従って、画素を30Hz以下
の書き換え周波数で駆動しても、電荷保持不良による明
るさの変動が緩和され、よりチラツキのない表示を得る
ことができるという効果を奏する。
【0192】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記液晶表示素子は、上記アクティブ素子遮光層か
らの反射光が上記液晶表示素子の表示面に戻るのを遮る
反射光防止遮光層を有している構成である。
【0193】それゆえ、アクティブ素子を遮光する構成
が表示に影響を及ぼさないようにすることができるとい
う効果を奏する。
【0194】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記アクティブ素子遮光層は上記対向電極との間に
液晶が介在するように設けられた電極であり、上記アク
ティブ素子遮光層と上記対向電極との間に交流電圧が印
加される構成である。
【0195】それゆえ、アクティブ素子遮光層と対向電
極との間の液晶が交流駆動されるので、液晶材料の信頼
性が向上するという効果を奏する。
【0196】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記液晶表示素子は、上記一定の向きの起点側端部
のラインからさらに外側に、上記アクティブ素子遮光層
を上記画素電極に用いる上記画素の構成を備えた画素の
ラインを有している構成である。
【0197】それゆえ、表示に有効な上記一定の向きの
起点側端部のラインの画素も、表示に有効なその他のラ
インの画素と同様の構成となって、液晶表示素子の走査
方向の構造の繰り返し連続性が保たれる。従って、表示
に有効な走査方向に沿った一定の向きの起点側端部のラ
インの画素と、表示に有効なその他のラインの画素との
電圧印加状態が等しくなり、液晶材料の信頼性がより向
上するという効果を奏する。
【0198】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記表示素子は上記電気容量が画素電極と対向電極
との間に液晶が介在して形成される液晶表示素子であ
り、上記液晶表示素子は、上記画素電極の配向処理起点
に近い側のエッジの少なくとも一部と表示面側から対向
する遮光層を有している構成である。
【0199】それゆえ、液晶表示素子を30Hz以下の
書き換え周波数で交流駆動した場合に、画素電極のエッ
ジに発生するリバースチルトドメインによるディスクリ
ネーションを隠すことができ、均一な表示を得ることが
できるという効果を奏する。
【0200】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記表示素子は上記電気容量が画素電極と対向電極
との間に液晶が介在して形成される液晶表示素子であ
り、上記画素電極の配向処理部と接する箇所のうち、上
記アクティブ素子との電気的コンタクト部分を除いた箇
所の表面段差が0.6μm以下である構成である。
【0201】それゆえ、画素電極に配向膜を形成した場
合に、画素内で配向膜の膜厚むらが抑えられるため、画
素内での配向乱れがなくなり、よりチラツキのない、均
一な表示を得ることができるという効果を奏する。
【0202】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記表示素子は上記電気容量が画素電極と対向電極
との間に液晶が介在して形成される液晶表示素子であ
り、上記画素電極の配向処理起点に近い側のエッジ付近
が透明電極で形成されている構成である。
【0203】それゆえ、液晶表示素子を30Hz以下の
書き換え周波数で交流駆動した場合に、画素電極のエッ
ジに発生するリバースチルトドメインによるディスクリ
ネーションが透明電極上で発生するため、反射光に対す
るディスクリネーションラインの影響がなくなり、均一
な表示を行うことができるという効果を奏する。
【0204】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記表示素子は上記電気容量が画素電極と対向電極
との間に液晶が介在して形成される液晶表示素子であ
り、上記アクティブ素子が配置されている基板側の配向
処理方向が、上記走査信号線と略平行である構成であ
る。
【0205】それゆえ、アクティブ素子が配置されてい
る基板側の液晶分子の配向方向が、隣接する画素電極間
に生じる走査方向の電界に対して垂直な面内に存在する
ようになり、液晶表示素子を30Hz以下の書き換え周
波数で交流駆動した場合に、液晶分子に対する電界の歪
みが対称となる。従って、リバースチルトドメインによ
るディスクリネーションラインの発生が緩和され、均一
な表示を得ることができるという効果を奏する。
【0206】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記液晶表示素子は周囲光を用いて反射型表示を行
う反射部材を有している構成である。
【0207】それゆえ、表示装置をバックライトを必要
としない反射型液晶表示装置とするので、30Hz以下
の駆動による低消費電力化の割合が大きくなるという効
果を奏する。
【0208】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記反射部材は上記画素電極の少なくとも一部であ
る構成である。
【0209】それゆえ、画素電極の少なくとも一部が反
射型液晶表示装置の反射電極となるので、別途反射部材
は必要なく、装置を構成する部材の種類を減らすことが
可能であるという効果を奏する。
【0210】さらに本発明の表示装置は、以上のよう
に、上記反射部材に光透過用の穴が設けられている、ま
たは上記反射部材が半透明である構成である。
【0211】それゆえ、反射透過両用型の液晶表示装置
とするので、周囲光が多いときには反射型として、周囲
光が少ないときにはバックライトを点灯するなど透過型
と併用して利用することができるという効果を奏する。
【0212】また、本発明の電子機器は、以上のよう
に、前記いずれかに記載の表示装置が搭載されている構
成である。
【0213】それゆえ、良好な表示品位を保ったままの
低消費電力化が図れる表示装置を搭載しているので、バ
ッテリーによる長時間駆動が容易になるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における液晶表示装置の
液晶パネルの構成を示す平面透視図である。
【図2】図1の液晶パネルのA−A断面に相当する断面
図である。
【図3】本発明の一実施の形態における液晶表示装置の
構成を示すシステムブロック図である。
【図4】(a)および(b)は、図1の液晶パネルの1
画素分の等価回路を示す回路図である。
【図5】(a)および(b)は、液晶の特性を示すグラ
フである。
【図6】TFTのOFF抵抗の特性を示すグラフであ
る。
【図7】電荷を十分に保持することができない場合の画
素電極電位の変化と反射光強度の変化とを説明する説明
図である。
【図8】(a)および(b)は、液晶パネルの特性を評
価する方法を説明する説明図である。
【図9】(a)ないし(e)は、液晶パネルの信号およ
び特性を示すタイミングチャートである。
【図10】図1の液晶パネルの比較例としての液晶パネ
ルの構成を示す平面透視図である。
【図11】(a)ないし(e)は、図10の液晶パネル
の信号および特性を示すタイミングチャートである。
【図12】本発明の他の実施の形態における液晶表示装
置の液晶パネルの構成を示す平面透視図である。
【図13】図12の液晶パネルのB−B断面に相当する
断面図である。
【図14】図12の液晶パネルの構成を示す平面透視図
である。
【図15】(a)および(b)は、それぞれ図12の液
晶パネルの一部の構成を示す平面図、側面図である。
【図16】図15の液晶パネルの一部の位置関係を説明
する説明図である。
【図17】液晶パネル内に発生する電界の状態を説明す
る説明図である。
【図18】(a)および(b)は、液晶パネルの特性を
評価する方法を説明する説明図である。
【図19】図12の液晶パネルの変形例の構成を示す平
面透視図である。
【図20】図12の液晶パネルの他の変形例の構成を示
す平面透視図である。
【図21】本発明のさらに他の実施の形態における液晶
表示装置の液晶パネルの構成を示す断面図である。
【図22】図21の液晶パネルの平面透視図である。
【図23】本発明のさらに他の実施の形態における有機
EL表示装置の有機ELパネルの構成を示す平面透視図
である。
【図24】図23の有機ELパネルのE−E断面図であ
る。
【図25】図23の有機ELパネルの1画素分の等価回
路を示す回路図である。
【図26】本発明の一実施の形態における液晶表示装置
の液晶パネルの特性を評価する際に用いる信号の波形を
示す波形図である。
【図27】本発明の一実施の形態における液晶表示装置
の変形例に係る液晶パネルの1画素分の等価回路を示す
回路図である。
【符号の説明】
1 液晶表示装置(表示装置) 2 液晶パネル(表示素子、液晶表示素子) 3 ゲートドライバ(走査信号ドライバ) 4 ソースドライバ(データ信号ドライバ) 7 同期クロック発生回路(周波数設定手段) 13 液晶層(液晶) 14 TFT(アクティブ素子) 19 透明共通電極(対向電極) 27 画素電極 27a 補助容量用電極パッド(電極) 27b 反射電極 28 コンタクトホール(電気的コンタクト部
分) 31 走査信号線 32 データ信号線 33 補助容量配線(電極) 51 液晶パネル(表示素子、液晶表示素子) 54 画素電極 54a 補助容量用電極パッド(電極) 54b 反射電極 55 コンタクトホール(電気的コンタクト部
分) 56 ダミー走査信号線(走査信号線) 57 ダミー補助容量配線(電極) 61a 補助容量用電極パッド(電極) 61b 反射電極(アクティブ素子遮光層) 65 遮光層(反射光防止遮光層) 91 液晶パネル(表示素子、液晶表示素子) 93 光透過穴(光透過用の穴) 94 画素電極 94a 補助容量用電極パッド(電極) 94b 反射電極 101 走査信号線 102 データ信号線 105 補助容量配線(電極) 111 書き込み用トランジスタ(アクティブ素
子) 112 補助容量用電極パッド(電極) CCL 液晶容量(電気容量) CCS 補助容量 J 配向処理方向 K 配向処理方向
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09G 3/20 611 G09G 3/20 611G 5C080 611A 624 624A 3/36 3/36 (72)発明者 清水 雅宏 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H090 MA07 MB01 2H091 FA16Y FA35Y GA02 GA13 LA16 2H092 GA19 GA29 HA05 JA24 JA46 JB08 JB52 JB63 JB69 KB25 NA26 PA06 PA09 2H093 NA32 NA43 ND39 NH15 5C006 AC24 AF69 BB16 BC06 BF37 EC05 FA23 FA37 FA48 GA03 5C080 AA10 BB05 DD06 DD26 JJ02 JJ03 JJ04 JJ05 JJ06 KK02 KK43

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走査信号ドライバから走査信号が供給され
    る走査信号線と、データ信号ドライバからデータ信号が
    交流駆動で供給されるデータ信号線と、上記走査信号線
    および上記データ信号線に接続されるとともに、上記走
    査信号および上記データ信号に基づいて、アクティブ素
    子が周期的に選択状態となって表示状態を決定する電荷
    が上記アクティブ素子を介して所定の電気容量に書き込
    まれる画素とを備えたアクティブマトリクス型の表示素
    子を有する表示装置において、 上記画素のそれぞれには上記電気容量に対する補助容量
    が、上記補助容量の電極が上記走査信号線との間に容量
    結合を略生じない位置となるように設けられ、 上記電荷を書き込む周期を決定する書き換え周波数を3
    0Hz以下に設定することが可能な周波数設定手段をさ
    らに有していることを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】走査信号ドライバから走査信号が供給され
    る走査信号線と、データ信号ドライバからデータ信号が
    交流駆動で供給されるデータ信号線と、上記走査信号線
    および上記データ信号線に接続されるとともに、上記走
    査信号および上記データ信号に基づいて、アクティブ素
    子が周期的に選択状態となって表示状態を決定する電荷
    が上記アクティブ素子を介して所定の電気容量に書き込
    まれる画素とを備えたアクティブマトリクス型の表示素
    子を有する表示装置において、 上記表示素子が、上記走査信号の供給に伴って上記走査
    信号線から上記電気容量の電圧に加わるノイズによる上
    記電圧の変動を、上記表示状態にチラツキが知覚されな
    い値以下に抑制するように構成され、 上記電荷を書き込む周期を決定する書き換え周波数を3
    0Hz以下に設定することが可能な周波数設定手段をさ
    らに有していることを特徴とする表示装置。
  3. 【請求項3】上記書き換え周波数が0.5Hz以上30
    Hz以下の範囲内にあることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】上記書き換え周波数が1Hz以上15Hz
    以下の範囲内にあることを特徴とする請求項3に記載の
    表示装置。
  5. 【請求項5】上記周波数設定手段は、上記書き換え周波
    数を複数通りに設定することが可能であることを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれかに記載の表示装置。
  6. 【請求項6】上記周波数設定手段は、上記書き換え周波
    数を30Hz以上に設定することが可能であることを特
    徴とする請求項5に記載の表示装置。
  7. 【請求項7】上記書き換え周波数のそれぞれが、最も低
    い書き換え周波数の整数倍であることを特徴とする請求
    項5または6に記載の表示装置。
  8. 【請求項8】上記書き換え周波数のそれぞれが、最も低
    い書き換え周波数の2の整数乗倍であることを特徴とす
    る請求項7に記載の表示装置。
  9. 【請求項9】上記書き換え周波数のうち少なくとも最も
    低いものが、上記表示素子の表示内容を更新する周期を
    決めるリフレッシュ周波数の2以上の整数倍であること
    を特徴とする請求項5ないし8のいずれかに記載の表示
    装置。
  10. 【請求項10】上記周波数設定手段は、上記リフレッシ
    ュ周波数が変更されると上記書き換え周波数のうち少な
    くとも最も低いものの設定を、変更後の上記リフレッシ
    ュ周波数に合わせて変更することが可能であることを特
    徴とする請求項9に記載の表示装置。
  11. 【請求項11】上記書き換え周波数のうち最も低いもの
    は2Hz以上の整数値であることを特徴とする請求項9
    または10に記載の表示装置。
  12. 【請求項12】上記表示素子は上記電気容量が画素電極
    と対向電極との間に液晶が介在して形成されるとともに
    上記電気容量に対する補助容量が設けられる液晶表示素
    子であり、上記液晶表示素子の画素電圧保持率を、上記
    電気容量をCLC、上記補助容量をCCS、上記アクティブ
    素子の非選択期間をT、上記書き換え周波数における非
    選択期間T後の液晶電圧保持率をHr(T)、書き込み
    直後の上記画素電極と上記対向電極との電位差をV、上
    記アクティブ素子の非選択時の抵抗値をR、V1=V−
    {V・(1−Hr(T))×CLC/(CLC+CCS)}と
    して、 P=V1 ・exp[−T/{(CLC+CCS)・R}]/
    V と表したときに、P≧0.9であることを特徴とする請
    求項1ないし11のいずれかに記載の表示装置。
  13. 【請求項13】上記表示素子は上記電気容量が画素電極
    と対向電極との間に液晶が介在して形成される液晶表示
    素子であり、上記画素電極は、少なくとも、自身が属す
    る画素のラインと走査方向に沿った一定の向きに隣接す
    るラインの画素の走査信号線と対向する箇所が存在する
    ように配置されていることを特徴とする請求項1ないし
    12のいずれかに記載の表示装置。
  14. 【請求項14】上記表示素子は上記電気容量が画素電極
    と対向電極との間に液晶が介在して形成される液晶表示
    素子であり、上記画素電極は非光透過型の電極であり、
    少なくとも、自身が属する画素のラインと上記一定の向
    きに隣接するラインの画素のアクティブ素子と対向する
    箇所が存在するように配置されていることを特徴とする
    請求項1ないし13のいずれかに記載の表示装置。
  15. 【請求項15】上記液晶表示素子は、表示に有効なライ
    ンのうち上記一定の向きの起点側端部のラインのアクテ
    ィブ素子を遮光するアクティブ素子遮光層を有している
    ことを特徴とする請求項14に記載の表示装置。
  16. 【請求項16】上記液晶表示素子は、上記アクティブ素
    子遮光層からの反射光が上記液晶表示素子の表示面に戻
    るのを遮る反射光防止遮光層を有していることを特徴と
    する請求項15に記載の表示装置。
  17. 【請求項17】上記アクティブ素子遮光層は上記対向電
    極との間に液晶が介在するように設けられた電極であ
    り、上記アクティブ素子遮光層と上記対向電極との間に
    交流電圧が印加されることを特徴とする請求項15また
    は16に記載の表示装置。
  18. 【請求項18】上記液晶表示素子は、上記一定の向きの
    起点側端部のラインからさらに外側に、上記アクティブ
    素子遮光層を上記画素電極に用いる上記画素の構成を備
    えた画素のラインを有していることを特徴とする請求項
    17に記載の表示装置。
  19. 【請求項19】上記表示素子は上記電気容量が画素電極
    と対向電極との間に液晶が介在して形成される液晶表示
    素子であり、上記液晶表示素子は、上記画素電極の配向
    処理起点に近い側のエッジの少なくとも一部と表示面側
    から対向する遮光層を有していることを特徴とする請求
    項1ないし18のいずれかに記載の表示装置。
  20. 【請求項20】上記表示素子は上記電気容量が画素電極
    と対向電極との間に液晶が介在して形成される液晶表示
    素子であり、上記画素電極の配向処理部と接する箇所の
    うち、上記アクティブ素子との電気的コンタクト部分を
    除いた箇所の表面段差が0.6μm以下であることを特
    徴とする請求項1ないし19のいずれかに記載の表示装
    置。
  21. 【請求項21】上記表示素子は上記電気容量が画素電極
    と対向電極との間に液晶が介在して形成される液晶表示
    素子であり、上記画素電極の配向処理起点に近い側のエ
    ッジ付近が透明電極で形成されていることを特徴とする
    請求項1ないし20のいずれかに記載の表示装置。
  22. 【請求項22】上記表示素子は上記電気容量が画素電極
    と対向電極との間に液晶が介在して形成される液晶表示
    素子であり、上記アクティブ素子が配置されている基板
    側の配向処理方向が、上記走査信号線と略平行であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし21のいずれかに記載の
    表示装置。
  23. 【請求項23】上記液晶表示素子は周囲光を用いて反射
    型表示を行う反射部材を有していることを特徴とする請
    求項12ないし22のいずれかに記載の表示装置。
  24. 【請求項24】上記反射部材は上記画素電極の少なくと
    も一部であることを特徴とする請求項23に記載の表示
    装置。
  25. 【請求項25】上記反射部材に光透過用の穴が設けられ
    ている、または上記反射部材が半透明であることを特徴
    とする請求項24に記載の表示装置。
  26. 【請求項26】請求項1ないし25のいずれかに記載の
    表示装置が搭載されていることを特徴とする電子機器。
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