JP2007298387A - 厚さ測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート状部材の厚さ測定精度を向上させると共に、放射線源を含む測定構成機器の耐圧防爆構造を実現する。
【解決手段】放射線を発生する放射線源と、この放射線源からの放射線の照射によって励起されて固有のエネルギーを持つ特性X線を発生する特性X線発生部材と、この特性X線発生部材から発生した特性X線の強度を検出する放射線検出器とからなる。被測定部材は前記特性X線発生部材と放射線検出器の間を走行させ、前記被測定部材を透過して前記放射線検出器に入射される特性X線強度の減衰量に基づいて上記被測定部材の厚さを演算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、放射線を被測定部材に透過させることにより、その厚さを測定する技術に関し、特に、放射線源から出射された放射線が照射された際に所定の部材から二次的に発生する特性X線の強度の減衰量に着目して厚さ測定を行う装置に関するものである。
半導体デバイス、セラミックシート(セラミックグリーンシート)、電極板、研磨シート、磁気テープ、セラミック繊維等からなる建材用の無機質ボード、多孔金属シート、プラスチックフィルム、樹脂シート、シール材等のシート状部材を代表とする被測定部材の厚さを測定する装置として、前記シート状部材を透過する放射線の強度の減衰量を検出することにより、その厚さを測定する透過型測定装置Z(図8参照)と、シート状部材に照射された後に該シート状部材の表面で反射された放射線の強度に基づいてシート状部材の厚さを測定する反射型測定装置(図示せず)が知られている。これらの測定装置を比較すると、一般に、前者の透過型測定装置Zの方が後者の反射型測定装置より厚さ測定精度及び測定値の安定度という点において優れているため、従来、前者の透過型測定装置Zが広く普及している。なお、前記強度とは、単位時間当たりに計数される(又は通過する)放射線の光量子の数、あるいはその計数率を意味する。
透過型測定装置Zは図8に示すように、シート状部材Sを挟んで一方側に放射線(主としてX線、γ線、電子線、若しくはイオンビーム)を発生させる放射線源1が配置され、他方側に放射線源1から出射された放射線の強度を検出する放射線検出器2が配置されている。図中の符号5は放射線源1や放射線検出器2等の測定構成機器を支持する支持フレームである。このように構成された透過型測定装置Zでは、シート状部材Sを挟んで双方側に放射線源1や放射線検出器2等の測定構成機器を配置するためのスペースを確保する必要がある。また、各測定構成機器へ電力を供給する電源線や、制御信号線等の配線を、シート状部材Sを避けて接続する必要もある。そのため、従来、シート状部材の製造あるいは成形プロセスにおいて、シート状部材を挟んで一方側だけにしか放射線源1又は放射線検出器2等の測定構成機器の配置スペースを確保することができないような場合には、透過型測定装置Zを用いることができず、測定精度及び測定安定度の劣る反射型測定装置が用いられている。
ところで、シート状部材を挟んで一方側だけにしか配置スペースを確保することができない成形プロセスの具体例としては、インフレーション成形装置を用いた成形プロセスが挙げられる。このインフレーション成形装置により成形されるシートは筒形状をしているため、その内部に放射線源又は放射線検出器を配置することは困難である。また、仮に放射線源又は放射線検出器のいずれかを配置させたとしても、配置された測定構成機器に必要な配線を接続することは容易ではない。更に、筒状シートの内部、特にダイ(口金)近傍は高温状態であるため、測定構成機器を配置するのに好ましい環境とはいえない。
一方、インフレーション成形装置に透過型測定装置を適用した例が特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載のインフレーション形成装置では、筒状シートが冷却され、その後ピンチロールにより折り畳まれた状態におけるシートの厚さを測定するよう構成されている。
他方、特許文献2には、筒状シートの内部に放射線源又は放射線検出器等の測定構成機器を配設することなく筒状シートの厚さを測定する厚さ測定装置が開示されている。
特開2004−1379号公報 特開平11−14335号公報
しかしながら、これら従来の透過型測定装置では、電源電圧が変動した場合には、放射線源から出射される放射線のエネルギーが不安定となり、その結果、測定されるシート厚さに誤差が生じるおそれがあり得る。そのため、精度の高い厚さ測定をすることができないという問題がある。もちろん、かかる問題は、定電圧装置等の新たな装置や設備を設けることで解消することができるが、装置の複雑化、装置規模の拡大化を招くことになる。
また、特許文献1のインフレーション成形装置では、折り畳まれた状態のシートの厚さを測定するものであるため、二重に折り畳まれた二重シートのうち一枚のシート厚さに異常があっても、二枚で正常厚さと判定されれば、成形された筒状シートに実質的な不良が生じていても誤って正常と判定されるという問題がある。そのため、従来は、高い厚み精度が要求される分野ではインフレーション成形装置を用いることができず、包装用フィルムや家庭用或いは農業用フィルムといった厚み精度の要求が厳しくない分野におけるフィルム製造に限られていた。
更に、冷却され、その後に折り畳まれた後にシート厚さが測定されるため、シート状部材が成形されてからその良否の判定結果を得るまでに相当の待ち時間を要するという問題もある。
また、測定されたシート厚さに基づきシート状部材が不良と判定された場合は、待ち時間中に成形されたシート状部材までもが不良とみなされて廃棄されるため、シート状部材の原料を無駄に消費するという問題がある。もちろん、この場合は、インフレーション成形装置のダイの調整が必要となるが、この調整作業の着手に遅れが生じることとなり、シート状部材の製造効率の悪化を招いていた。
一方、特許文献2の厚さ測定装置によれば、ダイから押し出された直後のシート状部材の厚さを測定することができるが、これにより測定されるシート厚さは結局のところ折り畳まれた状態のシート厚さに相当するため、筒状シートの良否を正確に判定することができないという問題がある。また、放射線源と放射線検出器との離間距離が長い上、広角度の放射線源においては広範囲の出射口の全ての位置において安定的なエネルギーや強度を有する放射線を供給することは困難であるため、特許文献2の厚さ測定装置の測定精度は低いということができる。
また、放射線源の出射口の窓部材には、主としてベリリウムが用いられるが、放射線の透過性を向上させるため窓部材の厚さは約0.2mm程度の薄膜状に形成されている。そのため、爆発性ガスや可燃性ガス等が充満する悪質環境において放射線源を用いる場合には、放射線源を防爆構造とする必要がある。しかし、上述したように窓部材は薄膜状であるため、放射線源を内圧防爆構造とするしか手法はなく、それ以外の防爆構造とすることが困難であった。なお、内圧防爆構造とは、容器(筐体)の内部に保護気体(清浄空気又は不活性ガス)を圧入して内圧を保持することにより、爆発性ガス等の内部への進入を防止する構造のことをいう。このような内圧防爆構造は、常時保護気体を供給する装置や保護気体の供給が停止した際のインターロック機構等が必要であるため、他の防爆構造(例えば耐圧防爆構造)と比較して構造の複雑化、配線数の増加を招くという問題がある。
さらに、シート状の連続構造体を放射線源として放射性同位元素を用いていない従来の透過型測定装置で測定する場合には、例え測定対象箇所が幅方向に1点であっても、放射線源及び放射線検出器を移動させる機器移動手段が必要であった。なぜなら、放射性同位元素の強度はゆらぎの範囲でほぼ一定となるが、その他の放射線源は強度を一定に保つのが困難であり、そのため、時々被測定部材が無い場所に移動して、厚さの判っている部材で校正することが必須であるためである。そのため、移動手段がコスト上昇を招いたり、移動中はデータが得られないことが問題となっていた。
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、シート状部材の厚さ測定精度を向上させると共に、放射線源を含む測定構成機器の耐圧防爆構造を実現することにある。
前記目的を達成するために本発明の厚さ測定装置は、X線、γ線等の放射線を発生させる放射線源と、入射された放射線の強度を検出する放射線検出器と、放射線が照射された際に固有のエネルギーを持つ特性X線を発生する特性X線発生部材とが適宜配置されてなり、前記放射線源から出射された放射線が前記特性X線発生部材に照射され、該照射により前記特性X線発生部材で発生し前記被測定部材を透過して前記放射線検出器に入射した特性X線の強度の減衰量に基づいて前記被測定部材の厚さを演算、算出するように構成されている。即ち、本発明では、放射線を発生する放射線源と、この放射線源からの放射線の照射によって励起されて固有のエネルギーを持つ特性X線を発生する特性X線発生部材と、この特性X線発生部材から発生した特性X線の強度を検出する放射線検出器とからなり、被測定部材は前記特性X線発生部材と放射線検出器の間を走行させ、前記被測定部材を透過して前記放射線検出器に入射される特性X線強度の減衰量に基づいて上記被測定部材の厚さを演算するという技術的手段を採用した。
前記特性X線は、放射線が照射された際に、原子を構成する軌道電子が励起され、その軌道に外郭電子が補われる際に放出するエネルギーによるものである。そのため、軌道電子を励起させる程度の放射線を照射さえすれば特性X線発生部材からは常に固有のエネルギーを有する特性X線が発生することになる。したがって、照射される放射線が軌道電子を励起させ得るエネルギー以上であれば、仮にそのエネルギーが一定でなく、不安定なものであっても、該放射線を前記特性X線発生部材に照射させることで、安定した固有のエネルギーを持つ前記特性X線が発生する。したがって、エネルギー安定度の高い放射線源を用いることなく測定精度の高い厚さ測定装置を実現することが可能となる。
また、放射線源としては、少なくとも前記特性X線が発生し得るエネルギー以上であれば比較的高いエネルギーの放射線を出射するものを用いることができるため、放射線源の出射口の窓部材による減衰量を考慮せずに前記窓部材の厚さを設定することができる。したがって、窓部材を厚くし強固にすることができ、その結果、放射線源を内圧防爆構造以外の例えば耐圧防爆構造等の防爆構造とすることが可能となる。
本発明において、特性X線発生部材から発生しシート部材を透過したX線が計測に有効なX線である。ところが、実際にはX線源から散乱X線が発生し、それが直接検出器に入射してしまう。これは、計測上ノイズとなってS/N比が悪化することになるので、除去することが望ましい。この散乱X線の除去は、例えば、X線源の出射口に筒状のコリメータを設けることで達成が可能となる。
また、X線源の出射口に設けた筒状のコリメータの形状によっては、X線が特性X線発生部材の広い範囲に渡って照射され、それぞれの部分から特性X線が発生するため、検出器に様々な方向から発生した特性X線が入射することになる。そのため、特性X線発生部材から進んできた距離や、被測定物質を通過する角度が異なる特性X線が、すべて放射線検出器に入ってしまう。これは測定精度を低下させる原因となるので、必要があれば、放射線検出器の前にもコリメータを設けてもよい。
なお、被測定部材は種々のものが可能であるが、特にシート状部材に対して好適に厚さを測定することができる。
ここで、前記被測定部材を挟んで一方側に少なくとも放射線源と放射線検出器と含む測定構成機器が配置され、他方側に特性X線発生部材が配置されてなることが望ましい。例えば、一方側に測定構成機器が配置され、他方側には特性X線発生部材のみが配置された構成が考えられる。これにより、放射線源や放射線検出器等の測定構成機器を一方側にしか配置することができないようなフィルム等の成形プロセスであっても、反射型よりも測定精度の高い透過型の測定装置を適用することが可能となる。
また、放射線検出器が特性X線発生部材に近いほど強い特性X線が得られるから、具体的手段としては、特性X線発生部材の照射面と放射線検出器の検出面が対向するような配置とすることによって、特性X線の入射効率を高くすることができ、測定精度を高めることが可能となる。
また、本発明のさらなる構成を採用することで、被測定部材が特性X線発生部材と放射線検出器の間にある時にも校正をすることが可能となる。例えば、放射線源及び放射線検出器と被測定部材の間に別の特性X線発生部材とその間に厚みの判った校正板を挿入することにより、被測定部材の厚みの影響なしに、校正をすることが可能になる。
そして、成形プロセスとしては、例えば、インフレーション成形プロセス等が挙げられる。この場合、本発明の厚さ測定装置は、インフレーション成形装置により成形された筒状シート(被測定部材の一例)の外側に測定構成機器が配置され、筒状シートの内側に特性X線発生部材が配置された構成となる。これにより、インフレーション成形装置等により成形された筒状シートのシート厚さを高精度に測定することが可能となる。
成形装置に本発明の厚さ計を設置する場合、X線が通過する経路上に樹脂など異物が付着・残存した場合に誤差の要因となる。それを防止する方法としては、図1にあるように特性X線発生部材、放射線検出器の検知部、放射線源の出射口に張出部を設けるなどの方法が挙げられる。張出部を設けることにより、X線発生部材、放射線検出器、放射線源に直接異物が付着するのを防ぐことができる。さらに、非付着性の素材からなる張出部としたり、張出部を非付着性の素材で覆うことで、異物の除去が容易になる。
張出部の素材としては、成形温度に耐えられる耐熱性と樹脂などの異物が付着しにくい素材が望ましい。例えば、張出部の構造体は、ステンレスなどの金属でつくり、その表面をテフロン(登録商標)などで覆ったり、フッ素樹脂を分散させた無電解ニッケルめっきなどを施すなどの方法がある。
また、被測定部材の幅方向に沿って放射線源及び放射線検出器若しくは測定構成機器を移動させる移動機構(機器移動手段)を設ければ、例えばシート状部材の幅方向全域に渡る走査が可能となる。特に、移動機構は、シート状部材がインフレーション成形装置等により成形された筒状シートである場合には、筒状シートの外周面に沿って測定構成機器等をその円周方向へ移動させるものであることが望ましい。このように構成されることにより、筒状シートの円周方向全域にわたる厚さ測定が可能となる。移動機構としては、外周面に沿って円状のベアリング(例えば、THK(株)製のクロスローラリング)上のガイドに測定構成機器等を積載し、ベアリングをベルトを介してモータなどで回転させるなどの方法が挙げられる。
この場合、精度の高い測定をするためには、数十W以上のX線源を用いることが好ましい。しかし、このようなX線源は、水冷式であるために重量が重く、回転させるのに困難な場合がある。従って、米国特許6075839に開示されているようなボロンナイトライドなどを主成分とするセラミック製などの外筒を用いた強制空冷式のX線源は数十Wの出力がありかつ軽量であるので、この思想を本発明に適用することも可能である。
この場合、移動機構による移動経路上に測定構成機器を校正するための校正部材を設けてもよい。これにより、成形プロセスを停止させることなく放射線検出器の自動校正が可能となる。 また、上記放射線検出器と上記被測定部材との間にコリメータを設けることにより、放射線発生器からの散乱放射線が検出器に入ることを防ぐことができ、これによって高精度の厚さ測定が実現され得る。
さらに、移動機構の経年劣化や使用環境により、X線源−特性X線発生部材の離間距離、特性X線発生部材−検出器の離間距離など3者の相対的な位置関係が変化してくることがある。その対策としては筒状シートが無い状態で、検出器の前に校正用のフィルムを取り付け、その時点における周方向の位置依存性を算出し、その補正を反映させることで、より高精度の厚さ測定が実現される。
また、放射線検出器と被測定部材との間に、特性X線発生部材で発生した特性X線のみを放射線検出器に導く単色化手段を設けることにより、特性X線以外の放射線を除去することが可能となる。これにより、他の放射線の影響を低減して高精度の厚さ測定が実現され得る。
本発明は、厚さ測定装置の機能を具備する筒状シート成形装置の発明として捉えることも可能である。即ち、環状ダイ(環状口金)から加熱溶融した溶融材を押し出すことにより筒状シートを成形する筒状シート成形装置であって、前記筒状シートの外側に放射線を発生させる放射線源と入射された放射線の強度を検出する放射線検出器とを少なくとも含む測定構成機器が配置され、前記筒状シートの内側に放射線が照射された際に固有のエネルギーを持つ特性X線を発生する特性X線発生部材が配置されてなり、前記放射線源から出射された放射線が前記筒状シートを透過して前記特性X線発生部材に照射され、該照射により前記特性X線発生部材で発生し前記筒状シートを透過して前記放射線検出器に入射した特性X線の強度の減衰量に基づいて前記筒状シートの厚さを演算するよう構成されたものとして捉えることもできる。このとき、前記測定構成機器及び前記特性X線発生部材が、前記口金近傍に配置されていることが望ましい。このような筒状シート成形装置であっても、前記透過型厚さ測定装置と同様の効果が奏され、且つ、環状ダイから押し出されて成形された直後の筒状シートの厚さ測定も可能となる。
前記筒状シートとしては、通常プラスチックシートであり、その測定に好適な特性X線を発生する特性X線発生部材は、チタン板あるいはカルシウムを主成分とする部材例えばライムストーンなどが挙げられる。
本発明の前記厚さ測定装置及び同筒状シート成形装置によれば、放射線源から不安定なエネルギーの放射線が放射され、特性X線発生部材に照射されたとしても、特性X線発生部材からは安定した固有エネルギーを持つ特性X線が発生するため、測定精度の高い厚さ測定装置を実現することが可能となる。また、放射線源の出射口の窓部材による減衰量を考慮せずに窓部材の厚さを設定することができるため、窓部材を厚く強固にすることができ、その結果、放射線源を内圧防爆構造以外の例えば耐圧防爆構造等の防爆構造とすることが可能となる。
また、一方側にしか放射線源や放射線検出器等の測定構成機器を配置できないインフレーション成形プロセス等の成形プロセスであっても、反射型より測定精度の高い透過型の厚さ測定装置を用いることが可能となる。さらに、インフレーション成形プロセス等に用いられる環状ダイから押し出されて成形された直後のシート状部材の厚さ測定も可能となる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1は本発明の実施の形態に係る厚さ測定器Xの構成の概略を示す構成図である。厚さ測定器Xは、プラスチックフィルムからなるシート状部材S(被測定部材の一例、以下、シートSという)を透過するX線(放射線の一例)の強度の減衰量を検出することにより、シートSの厚さを測定する透過型の厚さ測定装置であって、X線源1(放射線源の一例)と、X線検出器2(放射線検出器の一例)と、X線源1及びX線検出器2をシートSの幅方向へ移動可能に支持すると共に、シートSの幅方向へX線源1及びX線検出器2等の測定構成機器を移動させるサーボモータ等を有する駆動部5a(図2参照)を備えた支持フレーム5(機器移動手段の一例)と、チタン板6(特性X線発生部材の一例)、X線源1及びX線検出器2それぞれと配線接続された測定制御装置20(図2参照)とを備えている。
X線源1は、設定されたエネルギーのX線を生成して出射するものであり、シートSを挟んで一方側(本実施例形態では上方側)に配置されている。このX線源1は特に限定されるものではなく、チタン板6へX線を照射してチタン板6において特性X線を発生させるのに十分なエネルギーと強度とを有するX線を生成するものであればよい。本実施形態ではX線源1を放射線源の一例として説明するが、γ線や電子線、イオンビーム等の他の放射線を生成するものであっても本発明の対象である。
また、X線検出器2は、入射されたX線の強度を検出するものであり、例えば、電離箱、GM計数管、シンチーション検出器、半導体検出器などX線を用いた一般的な測定装置に用いられる周知の検出器である。このX線検出器2は、シートSを挟んで一方側(本実施例形態では上方側)にシートSの幅方向にX線源1と並列配置されている。即ち、X線源1と同じ側に配置されている。なお、X線検出器2の配置位置は特性X線を検出し得る位置であれば特に限定されることはなく、例えば、図3(a)に示すように、X線源1と同じ側であって、シートSの幅方向に直交する方向(即ちシートSの搬送方向)に並列配置されていてもかまわない。
本発明では、チタン板6から発生し、シートSを透過したX線が計測に有効なX線である。ところが、実際にはX線源1から散乱X線が発生し、それが直接検出器2に入射してしまう。これは、計測上ノイズとなってS/N比が悪化することになるので、除去することが望ましい。この散乱X線を除去する手法については図3(b)に示すように、筒状のコリメータAを用いて散乱を抑制することが好ましい。コリメータの材質に特に制約はないが、アルミニウム、鉄、ステンレス、マグネシウム、鉛などが挙げられる。
チタン板6は、X線源1から出射されたX線が照射された際にチタン板6のチタン固有の波長、換言すれば固有のエネルギー(チタン元素の特性X線のエネルギーは、約4.5KeV)を持つ特性X線を発生する部材であり、シートSの幅方向に沿って長い板状に設置されている。
チタン板6は、X線源1及びX線検出器2とはシートSを挟んで反対側(他方側)、即ち、シートSの下方側に配置されている。また、チタン板6は、X線源1から出射されたX線を受けることができ、且つ、発生した特性X線がX線検出器2により検出され得るように、X線源1及びX線検出器2に略対向して配置されている。本実施形態では、特性X線発生部材としてチタン板6を使用するという実施形態を開示しているが、これは、チタン板6がプラスチックフィルムからなるシートSの測定に最適な約4.5KeVの特性X線を発生するからである。したがって、被測定部材の材質や種類等に応じて最適なエネルギーの特性X線を発生させる元素からなる部材を前記特性X線発生部材に選定すればよい。チタン板とは別の採用可能な構成としては、例えばライムストーン板(カルシウム元素の特性X線のエネルギーは、約3.7KeV)であっても、被測定部材との相性によって採用することはもちろん可能である。その意味において、本実施形態におけるチタン板は、説明のための例示として考える必要がある。なお、一般に、特性X線を顕著に発生する元素番号11(Na)以上の元素を含む化合物からなる部材、あるいは該元素単体からなる部材の中から最適な特性X線発生部材が選定される。
X線源1及びX線検出器2は、後述するようにシートSの幅方向を走査しながら移動する。そのため、移動の際に、X線源1とチタン板6との離間距離、及びX線検出器2とチタン板6と離間距離が変化しないようにX線源1、X線検出器及びチタン板6が配置されている。なお、シートSは、チタン板6とX線源1及びX線検出器2との間にあるが、測定中シートSとチタン板6の離間距離、シートSとX線源1及びX線検出器2の離間距離に多少の変化があっても、その変化は厚さ測定値に影響を与えることはなく、与えたとしても微差である。即ち、パスライン誤差は無視できる程度のものである。
測定制御装置20は、図2のブロック図に示すように、X線源1が備えるX線管1aへ電力を供給するための電源供給回路27と、X線検出器2へ電力を供給するための電源供給回路25と、前記X線検出器2からの検出信号(例えば、0〜10〔V〕のアナログ信号)をデジタル信号に変換するAD変換回路26と、駆動部5aを駆動制御する駆動制御回路23と、EEPROM等の半導体メモリ22(以下「メモリ」と称す)と、液晶パネル等の表示器24と、これらの各部を統括的に制御するCPU21とを備えて構成されている。X線源1、X線検出器2及び駆動部5aは上述したように全てシートSの上方側に配置されているため、測定制御装置20記X線源1、X線検出器2及び駆動部5aとの配線は従来のようにシートSを避けて引き回す必要がなく、結果として簡素化される。
メモリ22には、シートSにより減衰される前のチタン板6の特性X線の強度に関するデータや、強度の減衰量(又は減衰率)とシートSの厚さとの相関関係を示すテーブルデータ等が記憶されている。これらのデータは後述するシートSの厚さ測定に供される。
成形装置に本発明の厚さ計を設置する場合、X線が通過する経路上に樹脂など異物が付着・残存すれば誤差の要因となる。これを防止する方法としては、図10のように特性X線発生部材、放射線検出器の検知部、放射線源の出射口に張出部を設けるなどの方法が挙げられる。張出部を設けることにより、X線発生部材、放射線検出器、放射線源に直接異物が付着するのを防ぐことができる。さらに、非付着性の素材からなる張出部としたり、張出部を非付着性の素材で覆うことで、異物の除去が容易になる。具体的には張出部は、成形温度に耐えられる耐熱性と樹脂などの異物が付着しにくい素材が望ましい。例えば、張出部の構造体を、ステンレスなどの金属とし、その表面をテフロン(登録商標)などで覆ったり、フッ素樹脂を分散させた無電解ニッケルめっき(カニゼンめっき)などを施すことがある。さらに、X線源からのX線がこの張出部に照射されると張出部での散乱や上記特性X線発生部材からのX線とは異なるエネルギーの特性X線が発生する要因となる。これらは検出の際のノイズとなるので、コリメータAの寸法を工夫してX線源からのX線が直接張出部に照射されないように設計するのが望ましい。
次に、上述のように構成された厚さ測定器Xにおける測定動作について説明する。シートSの厚さ測定の開始指示がなされると、CPU21によって駆動制御装置23に駆動部5aに対する駆動指令が出力され、駆動部5aが駆動される。これにより、X線源1及びX線検出器2がシートSの幅方向へ移動する。このとき、X線源1からはピークが約10〜60KeVの高エネルギーのX線が前記シートSに向けて出射され、この出射されたX線がシートSを透過してチタン板6に照射される。
出射されたX線はまず、X線源1の出射口の窓部材(図示せず)においてその強度が減衰され、その後、シートSを透過することによりさらに減衰される。図8に示したような従来の透過型測定装置Zでは、シートSの厚さを測定する場合には約3〜5KeVという低エネルギーのX線を用いるしかないため、窓部材における減衰量は厚さ測定に大きな影響を与えていた。そのため、従来は、減衰量の極めて少ない薄膜ベリリウム板(厚さ0.2mm)が窓部材に用いられていたが、本発明の厚さ測定器Xでは、約10〜60KeVという高エネルギーのX線を使用するため、窓部材においてシートSの厚さ測定に影響を及ぼすほどの減衰は生じない。したがって、本発明の厚さ測定器Xでは、従来とは異なり、例えばピークが約25keVのX線源を使用した場合、窓部材に厚さ数mm程度のベリリウム板といった比較的厚い部材を用いることが可能となる。もちろん、X線のエネルギーをより高く設定すれば、窓部材を更に厚くすることが可能である。なお、X線源1から出射されたX線は、一度、シートSを透過するため、これにより放射線の強度はある程度減衰するが、上述と同様の理由により厚さ測定に影響するものではない。
X線がチタン板6に照射されると、チタン板6では、チタン原子の所定の軌道電子が照射されたX線により励起される。即ち、チタン板原子核の周囲を回る電子が放射線のエネルギーを受けてエネルギー準位の高い外側の軌道に移る。このとき、チタン板原子では、自身の安定化のために電子が欠けた軌道に外郭軌道から外郭電子が補われるが、その際にチタン板素固有のエネルギーを有する特性X線が放出される。本発明はこの特性X線を用いてシートSの厚さ測定を行うものである。特性X線は、チタン板6に照射されるX線がある一定以上のエネルギーを有してさえいれば発生する放射線であり、また、そのエネルギー以上であれば照射されるX線のエネルギー分布に左右されずに一定エネルギー(約4.5KeV)を有する放射線である。本発明の厚さ測定器Xでは、この特性X線の強度がシートSにより減衰される減衰量に基づいてシートSの厚さが測定される点で、従来の透過型測定装置Zとは異なる。
チタン板6で発生した特性X線のうち、X線検出器2の方向に向かって放射された特性X線は、シートSを透過した後にX線検出器2によって捕捉され、そして、この捕捉された特性X線の強度が検出される。このように検出された特性X線の強度(以下「検出強度」という)と、シートSがない状態で予め検出され、メモリ22等に記憶された特性X線の強度(以下「基準強度」という)との差分、即ち特性X線の強度の減衰量がCPU21による演算(減算)により算出される。続いて、メモリ22に予め記憶された「減衰量とシートSとの相関関係を示すテーブルデータ」が参照され、算出された減衰量に対応するシート厚さがテーブルデータから抽出される。即ち、算出された強度の減衰量に基づいてシートSの厚さが演算される。このように、本発明の厚さ測定器Xによれば、特性X線の強度の減衰量に基づいてシートSの厚さが求められるため、高い厚さ測定精度が達成される。また、測定制御装置20と接続されるX線源1及びX線検出器2等の測定構成機器が一方側に集約されて配置されているため、配線の引き回しが簡素化される。更にまた、上述したようにX線源1の出射口の窓部材に比較的厚い素材を用いることができるため、X線源1の筐体が強固となり、X線源1を内圧防爆構造以外の例えば耐圧防爆構造等の防爆構造とすることが可能となる。
続いて、X線検出器2において特性X線以外の放射線を除去して特性X線のみを検出する手法について図4(a)及び(b)を用いて説明する。ここに、図4(a)は単色化手段としてフィルタ3を用いた構成を示し、(b)はモノクロメータ4を用いて構成を示す。 X線源1からのX線がチタン板6に照射されると、上述した原理により特性X線が放射されるが、このときに同時に、チタン板6からは連続X線Qも放射される。このような放射線はシートSの厚さ測定には不要なものであり、測定精度を高めるためにも放射線を除去して、特性X線のみを検出することが望まれる。このような放射線を除去する手法として、X線検出器2と前記シートSとの間に、チタン板6で発生した特性X線のみをX線検出器2に導く単色化手段を設ける手法がある。単色化手段の一例としては、例えば図4(a)に示すように、X線検出器2の検出面に取り付けられた特性X線のみを通すフィルタ3が挙げられる。このフィルタ3は、特性X線発生部材と同元素からなる薄膜からなるものであり、本実施形態では、約20μmのチタン箔を一例として開示する。このようなフィルタ3を用いることにより、図5に示すように、特性X線の強度はフィルタ3によって40%程度減衰される。また、4.5KeVを超える連続X線の強度は多いところで1/10以下に減衰される。これにより、特性X線のスペクトルと連続X線のスペクトルとの強度差(強度比)が顕著となり、結果的に測定精度が向上されることになる。なお、このようなフィルタ3は、X線検出器2に例えば直流型シンチレーション検出器等の直流型検出器を用いる場合に効果が発揮される。一方、フィルタ3を用いることなく、例えば、波高分析機能をもつ半導体型検出器、比例計数管型検出器或いは減衰定数の短いシンチレーション検出器などのパルス型検出器を使用することによって、特定の特性X線のエネルギーにだけ感度を持たせることも可能である。これらはいずれもX線の強度が弱い場合には特に有効である。
また、単色化手段の他の例として、X線検出器2に直流型検出器を用いるとともに、図4(b)に示すように、X線検出器2の入射側に配設されたX線モノクロメータ4を利用することもある。このX線モノクロメータ4としては、公知のソーラースリット4aと単結晶4bとが組み合わされたものや、多層膜或いは全反射ミラー等を利用したもの等がある。もちろん、X線モノクロメータ4と共にフィルタ3を併用してもかまわない。なお、特性X線発生部材としてチタン板6を用いた場合は、特性X線には、Kα(電子がL殻からK殻に移動したときに発生する放射線)とKβ(電子がM殻からK殻に移動したときに発生する放射線)とが存在することになるが、これらはほぼ等しいエネルギー(Kα:約4.5keV、Kβ:4.9keV)を有するため、必ずしも分別する必要はない。そのため、X線モノクロメータ4には高精度の高価なものを必要とせず、比較的安価なもので対応することができる。このような点において、特性X線発生部材としてチタン板6を使用する利点がある。
上述した実施形態では、図1に示すように、X線源1とX線検出器2とが、シートSを挟んで同じ側に配置された構成の厚さ測定器Xについて説明したが、別の実施形態として、例えば図9に示すように構成された厚さ測定器X1であってもかまわない。
厚さ測定器X1は、図9に示すように、X線源1及びX線検出器2の位置関係については、基本的に前記した従来の透過型測定装置Zと変わるところはないが、X線源1と同じ側(図9の上方側)にチタン板6が配置されており、X線源1から出射されたX線がチタン板6に照射され、これによりチタン板6で発生した特性X線がシートSを透過してX線検出器2に入射するように構成されている点は、従来の透過型測定装置とは異なる。
このように構成された厚さ測定器X1であっても、同様に測定精度の向上が達成される。また、放射線源の出射口の窓部材を強固にして、X線源1を内圧防爆構造以外の防爆構造とすることが可能となる。
次に、図6を用いて、本発明の実施形態を採用した筒状シート成形装置の一例であるインフレーション成形装置Yの主要構成の概略について説明する。インフレーション成形装置Yが備える構成要素のうち、先の実施形態に係る厚さ測定器Xの構成要素と同じ構成要素については、図中に同一符号を示してその詳細な説明を省略する。図6に示すように、インフレーション成形装置Yは、環状ダイ31から加熱溶融した溶融材32を押し出すことにより筒状のインフレーションフィルムS1(筒状シートに相当、以下、シートS1と称す)を成形するよう構成された周知の成形装置に、X線源1とX線検出器2と、これらを支持すると共にシートS1の円周方向へ移動させる環状フレーム35(機器移動手段の一例)と、環状のチタン板36とを備えて構成されている。X線源1とX線検出器2とはそれぞれユニット化されており、X線源1にはコリメータA及び張出部40が設けられており、X線検出器2には、張出部40が設けられている。これらがシートS1の外周面に沿って環状に配設された環状フレーム35にシートS1の円周方向へ移動可能に支持されている。即ち、X線源1とX線検出器2とは、シートS1を挟んで外側に配置されている。なお、環状フレーム35は、その形状が環状に構成されている点で支持フレーム5と異なるが、特にそれ以外に相違点はない。
シートS1の内側には、環状のチタン板36がX線源1とX線検出器2による走査が可能な位置に配置されている。チタン板には、フッ素樹脂を分散させた無電解ニッケルめっきが施されたステンレス製の張出部40が設けられる。
なお、環状のチタン板36は、その形状がシートS1の内面に沿って環状に構成されている点で先の実施形態とは異なるが、特にそれ以外に相違点はない。
従来のインフレーション成形装置では、筒状のフィルムの円周面の厚さをX線透過方式で測定することは困難であったが、本実施形態のインフレーション成形装置Yでは、配線が必要な測定構成機器(X線源1、X線検出器2等)がシートS1の外側に配置され、内側には配線の不要な環状のチタン板36だけが配置されているため、X線透過方式による厚さ測定が可能となる。なお、具体的な測定手法については上述の実施の形態と異なるところはないため、説明は省略する。
このようにインフレーション成形装置Yが構成されることにより、一方側(シートS1の外側)にしかX線源1やX線検出器2等の測定構成機器を配置できないインフレーション成形プロセスにおいても、反射型よりも測定精度の高い透過型の測定手法によりシートS1の厚さ測定が可能となる。また、X線源1、X線検出器2及び環状のチタン板36をダイ31の近傍に配置することにより、成形直後のシートS1の厚さ測定も可能となる。その結果、例えばシートS1の厚さ不良が生じた場合でもその厚さ不良を迅速に判定することが可能となり、前記ダイ31の間隙の調整処理を迅速に行うことができる。
また、図7に示すように、環状フレーム35により移動されるX線源1やX線検出器2等の測定構成機器の移動経路上に、X線検出器2を校正するための校正部材を設けることで、これらの測定構成機器が筒状のシートS1を少なくとも一周毎に前記X線検出器2を校正することが可能となる。なお、校正部材の具体例としては、例えば図のように、X線検出器2の入射口とシートS1との間に設けられた環状のチタン板36と同材質の小片のチタン板37と、このチタン板37とX線検出器2の入射口との間に設けられたシートS1と同材質であって正常厚さに近い均一厚さのシート片37(サンプルシート)とからなるものが考えられる。ただし、サンプルシートの材質及び成型条件(特に温度)によって、形状を保てない場合があるので、該サンプルより耐熱性の高いエンジアリングプラスチックからなる正常厚さに近い均一厚さのシートを用いてもよい。エンジニアリングプラスチックの例としては、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネートなどが挙げられる。これにより、構成部材の設置箇所を測定構成機器が通る度に前記シート片37からの特性X線の強度を測定し、その測定値でシートS1からの特性X線の強度を除することで、測定値のドリフトを回避することができる。
本発明は、半導体デバイス、セラミックシート(セラミックグリーンシート)、電極板、研磨シート、磁気テープ、セラミック繊維等からなる建材用の無機質ボード、多孔金属シート、プラスチックフィルム、樹脂シート、シール材等のシート状部材の厚さを測定する装置に適用することが可能である。また、各シート状部材を成形する成形装置或いは成形工程においてシート状部材の厚さ測定にも適用することが可能である。
本発明の実施の形態に係る厚さ測定器Xの構成の概略を示す構成図。 前記厚さ測定器Xのシステム構成の概要を説明するブロック図。 前記厚さ測定器Xの変形例の構成の概略を示す構成図。 特性X線以外の放射線を除去する手法を説明する模式図。 フィルター3による特性X線以外の放射線の除去効果を説明する図。 本発明の実施例に係るインフレーション成形装置Yの主要構成の概略を示す部分構成図。 前記インフレーション成形装置Yの変形例の主要構成の概略を示す部分構成図。 従来の透過型測定装置Zの構成の概略を示す構成図。 本発明の実施例に係る厚さ測定器X1の構成の概略を示す構成図。 張出部の一例を示した概略斜視図
符号の説明
X 厚さ測定器(厚さ測定装置の一例)
Y インフレーション成形装置(筒状シート成形装置の一例)
Z 従来の透過型測定装置
1 X線源(放射線源の一例)
2 X線検出器(放射線検出器の一例)
3 フィルタ(単一化手段の一例)
4 X線モノクロメータ(単一化手段の一例)
5 支持フレーム(機器移動手段の一例)
6 チタン板(特性X線発生部材の一例)
20 測定制御装置
35 環状フレーム(機器移動手段の一例)
36 環状のチタン板(特性X線発生部材の一例)
40 張出部

Claims (9)

  1. 放射線を発生する放射線源と、この放射線源からの放射線の照射によって励起されて固有のエネルギーを持つ特性X線を発生する特性X線発生部材と、この特性X線発生部材から発生した特性X線の強度を検出する放射線検出器とからなり、被測定部材は前記特性X線発生部材と放射線検出器の間を走行させ、前記被測定部材を透過して前記放射線検出器に入射される特性X線強度の減衰量に基づいて上記被測定部材の厚さを演算することを特徴とする厚さ測定装置。
  2. 被測定部材を挟んで、一方側に放射線源と放射線検出器を設け、他方に特性X線発生部材を設けた請求項1記載の厚さ測定装置。
  3. 特性X線発生部材の照射面と放射線検出器の検出面を対向させて配置した請求項2記載の厚さ測定装置。
  4. 放射線源及び放射線検出器と、被測定部材の間に、移動機構を有する校正用の特性X線発生部材をさらに1つ設けた請求項2記載の厚さ測定装置
  5. 放射線源と被測定部材との間には筒状のコリメータを設けた請求項1〜4のいずれか記載の厚さ測定装置。
  6. 被測定部材は、インフレーション成形装置により成形された筒状シートであって、この筒状シートの外側に放射線源と放射線検出器とを設け、上記筒状シートを挟んだ内側に特性X線発生部材を設けた請求項1〜5記載の厚さ測定装置。
  7. 被測定部材の走行方向と直交する幅方向に沿って、少なくとも放射線源及び放射線検出器を移動させる機器移動手段をさらに設けた請求項1〜6のいずれか記載の厚さ測定装置。
  8. 特性X線発生部材は、チタン板である請求項1〜7のいずれか記載の厚さ測定装置。
  9. 特性X線発生部材は、ライムストーンである請求項1〜7のいずれか記載の厚さ測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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