JP2007298289A - 水底物体探査方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】送波器2から広角度で広がる低周波を送波し、受波器4を水中航行体5の長手方向に複数個並べて配置し、これら複数個の受波器4による受波信号を合成開口処理することにより、水中航行体5の長手方向に幅が狭い範囲からの散乱波を検出すると共に、上記合成開口処理による検出範囲を水中航行体5の長手方向に順次走査させ、水中航行体5の位置と走査順との組み合わせにより、時間が異なる同一物体3からの複数の散乱波を抽出し、これらの散乱波を重ね合わせて物体3の存在を判定する。
【選択図】図1
Description
埋没している物体を探査するためには、水底下にある物体からの散乱波を捉える必要がある。水底下では音波の減衰が大きいため、水底下にある物体からの散乱波は水中や水底面上にある物体からの散乱波よりもさらに微弱なものとなり、この微弱な信号を計測する必要がある。
水没品の音響探査に有利な方法・装置として、(あ)パラメトリックソーナー+合成開口処理によるもの、(い)複数水中航行体を用いるものなどが提案されているが実用化されていない。
(あ)のパラメトリックソーナーは、送波で狭い指向性のものを使う方法である。パラメトリックソーナーとは、送波器を比較的高い近接した2つの周波数(例えば103kHZと100kHZ)で大振幅駆動させ、媒質の非線形相互作用により、その差音である低周波(この場合3kHz)が生じるようにすることにより、低周波音でありながら、指向性が強い送波が可能となるものである。パラメトリックソーナーから強い指向性の低周波、つまり広がる角度が狭い低周波を送波するので、散乱波の発生場所を限られた範囲に絞ることができる。また、合成開口処理は、受波で狭い指向性のものを使う方法である。合成開口処理とは、受波器の物理的な開口を越える大きさの仮想的開口を例えば水中航行体などが移動しながら散乱波を受波することにより実現する方法である。合成開口処理によって、より大きな開口を作るので合成前の受波器で得られる指向性と比べ、より鋭い指向性が得られる。そのため、限られた範囲からの散乱波だけを検出することができる。従って、パラメトリックソーナーと合成開口処理とを組み合われると、低周波による水底下探査が可能である。
(い)は、特許文献1に記載されたものであり、低周波の送波器を搭載して水中を移動する親機と、受波器を搭載して水中を移動する複数の子機とを使用し、複数箇所で受波した物体からの散乱波を探査する。この方式の利点の一つとして、物体の形状等に基づく散乱特性において、特定の方向に強く散乱が起きるような場合に、複数の子機が物体の周囲の各方角を通過するので、散乱の強い方向で受波する機会が増やせることがあげられる。
一方、(い)の方式は、複数の水中航行体を制御するのでシステムが複雑化すると共に、水中航行体が複数必要なことでコスト高となる。
図1(a)及び図1(b)に示されるように、本発明に係る水底物体探査装置1は、水中に音波を送波する送波器2と、物体3からの散乱波を受波する受波器4と、これら送波器2及び受波器4を搭載する水中航行体5とを備え、その水中航行体5を航行させつつ水底又は水底下にある物体3を探査する水底物体探査装置において、上記送波器2は広角度で広がる指向性を持った低周波を送波する送波器2とし、上記受波器4は水中航行体5の長手方向に複数個並べて配置し、これら複数個の受波器4による受波信号を合成開口処理することにより、水中航行体5の長手方向に幅が狭い範囲からの散乱波を検出すると共に、上記合成開口処理による検出範囲を水中航行体5の長手方向に順次走査させる合成開口処理手段6と、上記水中航行体5の航行位置と走査順との組み合わせにより、時間が異なる同一物体3からの複数の散乱波を抽出し、これらの抽出結果を重ね合わせて上記物体の存在を判定する重ね合わせ手段7とを設けたものである。
図2(a)に示されるように、水中航行体5は、頭部が丸みを帯びている円筒または楕円筒形などの外殻21と、その外殻21の頭部に取り付けた推進機構及び操舵機構22とを備え、外殻21には、送波器2と、複数個の受波器4からなる受波アレイ23と、プログラムを実行することにより合成開口処理手段6及び重ね合わせ手段7を実現するコンピュータ(図示せず)と、バッテリ(図示せず)とを搭載する。コンピュータは、推進機構及び操舵機構22を制御して水中航行体5が所定の航路に従って航行するようにする航行制御手段でもある。
送波器2は、広角度で広がる低周波を送波するもので、片側の指向幅θが例えば40°となる弱い指向性を有する。比較のため、図2(b)にパラメトリックソーナー24による指向性を示す。パラメトリックソーナー24は、指向幅θが例えば5°である。この実施形態では、送波器2は、指向性の中心が鉛直方向、つまり水中航行体5の底面方向に向けてあるが、指向性の中心は左右方向、つまり水中航行体5の幅方向や航行方向あるいはその反対方向、つまり水中航行体5の頭部方向あるいは尾部方向に傾けてもよい(以下、水中航行体5を基準とした方向は記載しない)。
送波器2が送波する音波は低周波であり、例えば3kHzである。送波器2が送波する音波が広がる角度は、航行方向前後にも広角度であり左右方向にも広角度であるのが好ましい。
図3に示されるように、水中航行体5から送波される低周波ビームにより音圧レベルがある一定値より高い音波は、物体3が位置する水平面(あるいは水底面でもよい)において所定の広さのエリアに到達できる。時間t1における送波到達エリアs1内の航行方向先端側に物体3が含まれている。その後の時間t2における送波到達エリアs2内のほぼ中央に物体3が含まれ、さらに、時間t3における送波到達エリアs3内の航行方向後尾側に物体3が含まれている。このように、時間経過に伴い水中航行体5が航行位置を進めていくと、ある時間t1〜t3の間は送波到達エリアs1〜s3内に物体3が含まれ、物体3から散乱波が生じるようになっている。時間t1より前及び時間t3より後の時間では、物体3が送波到達エリアs1〜s3外にあるため、物体3から散乱波が生じない。
2 送波器
3 物体
4 受波器
5 水中航行体
6 合成開口処理手段
7 重ね合わせ手段
Claims (6)
- 水中に音波を送波する送波器と、物体からの散乱波を受波する受波器とを水中航行体に搭載し、その水中航行体を航行させつつ水底又は水底下にある物体を探査する水底物体探査方法において、上記送波器から広角度で広がる低周波を送波し、上記受波器を上記水中航行体の長手方向に複数個並べて配置し、これら複数個の受波器による受波信号を合成開口処理することにより、上記水中航行体の長手方向に幅が狭い範囲からの散乱波を検出すると共に、上記合成開口処理による検出範囲を上記水中航行体の長手方向に順次走査させ、上記水中航行体の位置と走査順との組み合わせにより、時間が異なる同一物体からの複数の散乱波を抽出し、これらの抽出結果を重ね合わせて上記物体の存在を判定することを特徴とする水底物体探査方法。
- 上記複数個の受波器による受波信号を上記水中航行体の位置ごとに合成開口処理することを特徴とする請求項1記載の水底物体探査方法。
- 上記水中航行体の検出範囲を水底に投影させて水底検出範囲とし、水底には固定の番地を想定し、異なる時間における上記水底検出範囲が水底の同一の番地に重なるよう、上記位置と上記走査順とを組み合わせることを特徴とする請求項1又は2記載の水底物体探査方法。
- 水中に音波を送波する送波器と、物体からの散乱波を受波する受波器と、これら送波器及び受波器を搭載する水中航行体とを備え、その水中航行体を航行させつつ水底又は水底下にある物体を探査する水底物体探査装置において、上記送波器は送波器から広角度で広がる指向性を持った低周波を送波する送波器とし、上記受波器は上記水中航行体の長手方向に複数個並べて配置し、これら複数個の受波器による受波信号を合成開口処理することにより、上記水中航行体の長手方向に幅が狭い範囲からの散乱波を検出すると共に、上記合成開口処理による検出範囲を上記水中航行体の長手方向に順次走査させる合成開口処理手段と、上記水中航行体の位置と走査順との組み合わせにより、時間が異なる同一物体からの複数の散乱波を抽出し、これらの抽出結果を重ね合わせて上記物体の存在を判定する重ね合わせ手段とを設けたことを特徴とする水底物体探査装置。
- 上記合成開口処理手段は、上記複数個の受波器による受波信号を上記水中航行体の位置ごとに合成開口処理することを特徴とする請求項4記載の水底物体探査装置。
- 上記重ね合わせ手段は、上記水中航行体の検出範囲を水底に投影させて水底検出範囲とし、水底には固定の番地を想定し、異なる時間における上記水底検出範囲が水底の同一の番地に重なるよう、上記位置と上記走査順とを組み合わせることを特徴とする請求項4又は5記載の水底物体探査装置。
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JP2006124048A JP2007298289A (ja) | 2006-04-27 | 2006-04-27 | 水底物体探査方法及び装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016530508A (ja) * | 2013-08-02 | 2016-09-29 | タレス | 湾曲アンテナ又は湾曲アンテナと同じ送信パターンを送信するように構成されたアンテナを備えたソナーシステム |
KR101802634B1 (ko) | 2016-02-18 | 2017-11-30 | 국방과학연구소 | 자함 기동 특성을 반영한 에코그램 탐지자료의 전시방법 및 장치 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH10153657A (ja) * | 1996-11-26 | 1998-06-09 | Nec Corp | 2周波sls装置 |
JP2003222678A (ja) * | 2002-01-30 | 2003-08-08 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 水中音響探査方法及び水中音響探査システム |
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2006
- 2006-04-27 JP JP2006124048A patent/JP2007298289A/ja active Pending
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