JP2007298230A - 加湿装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加湿装置本来の加湿性能だけでなく、耐熱性などを含めた加湿装置全体の性能を高める。
【解決手段】燃料電池に供給する供給ガス(乾燥気体)を中空糸膜の内部に流通させるとともに、燃料電池から排出される排出ガス(湿潤気体)を中空糸膜の外部に流通させて、排出ガス中の水分を供給ガス側へ透過させて加湿する中空糸膜モジュールを備えた燃料電池用加湿装置であり、中空糸膜モジュールを、互いに特性の異なるものとして複数設ける。具体的には、高耐熱性の中空糸膜を使用した中空糸膜モジュール31を、乾燥気体の流れ方向上流側に、高加湿性能の中空糸膜を使用した中空糸膜モジュール33を、乾燥気体の流れ方向下流側にそれぞれ配置する。
【選択図】図2
【解決手段】燃料電池に供給する供給ガス(乾燥気体)を中空糸膜の内部に流通させるとともに、燃料電池から排出される排出ガス(湿潤気体)を中空糸膜の外部に流通させて、排出ガス中の水分を供給ガス側へ透過させて加湿する中空糸膜モジュールを備えた燃料電池用加湿装置であり、中空糸膜モジュールを、互いに特性の異なるものとして複数設ける。具体的には、高耐熱性の中空糸膜を使用した中空糸膜モジュール31を、乾燥気体の流れ方向上流側に、高加湿性能の中空糸膜を使用した中空糸膜モジュール33を、乾燥気体の流れ方向下流側にそれぞれ配置する。
【選択図】図2
Description
本発明は、乾燥気体を中空糸膜の内部と外部とのいずれか一方に流通させるとともに、湿潤気体を中空糸膜の内部と外部とのいずれか他方に流通させて、湿潤気体中の水分を乾燥気体側へ透過させて加湿する中空糸膜モジュールを備えた加湿装置に関する。
一般に、燃料電池は、反応ガスである水素などの燃料ガスと空気などの酸化剤ガスを電気化学的に反応させることにより、燃料の持つ化学エネルギを直接電気エネルギに変換する装置である。
このような燃料電池においては、電解質のイオン伝導度と、発電により発生した熱を冷却する機能が必要とされる。例えば、パーフルオロスルフォン酸高分子などの固体高分子電解質膜の多くは、電解質が湿潤した状態でイオン伝導度が確保される。このため、燃料電池に使用する反応ガスであるカソードガスやアノードガスは加湿した状態で利用する。
例えば、下記特許文献1には、中空糸膜を用いた加湿装置が記載されている。この加湿装置は、中空糸膜モジュールを複数設け、これらを直列あるいは並列に配置している。
特開2002−75423号公報
ところで、上記した従来の加湿装置にあっては、複数の中空糸膜モジュールを使用して加湿効率の向上を図っているが、加湿装置本来の加湿性能だけでなく、耐熱性などを含めた加湿装置全体の性能が不充分となっている。
そこで、本発明は、加湿装置本来の加湿性能だけでなく、耐熱性などを含めた加湿装置全体の性能を高めることを目的としている。
本発明は、乾燥気体を中空糸膜の内部と外部とのいずれか一方に流通させるとともに、湿潤気体を前記中空糸膜の内部と外部とのいずれか他方に流通させて、前記湿潤気体中の水分を前記乾燥気体側へ透過させて加湿する中空糸膜モジュールを備えた加湿装置において、前記中空糸膜モジュールを、互いに特性の異なるものとして複数設けたことを最も主要な特徴とする。
中空糸膜モジュールの内部では、乾燥気体と湿潤気体との間で熱および水蒸気の交換が行われており、温度および水蒸気濃度の分布を内部に有する。本発明はそこに着目し、特性が異なる複数の中空糸膜モジュールを設ける構成とすることで、容積当たりの加湿性能が高く、高温下での性能低下代が小さく高い耐久性を有する加湿装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係わる加湿装置25を備えた燃料電池システムの全体構成図である。この燃料電池システムにおいて、燃料ガスである水素を供給する水素供給装置1からは、水素を水素供給通路3を通して燃料電池5のアノード7に、また酸化剤ガスである空気を供給する空気供給装置9からは、空気を空気供給通路11を通して燃料電池5のカソード13にそれぞれ供給し、燃料電池5内で反応させて発電する。
その際、アノード7からは、消費されずに残った排出水素が水素循環通路15に、またカソード13からは、一部の酸素が消費されかつ発電により生成した生成水を含んだ排出空気が空気排出通路17にそれぞれ排出される。
排出水素は、水素循環通路15に設けた水素循環装置19により、水素供給通路3に全量循環され、水素供給装置1からの水素と混合してアノードガスを形成して再度アノード7へと供給される。この際、燃料電池5にてカソード13から透過してくる窒素や、発電に伴って生成される水分などによりアノード7に供給するガス中の水素濃度が所定範囲よりも小さいと、図示しないシステムコントローラが判断する場合には、パージ弁21より水素排出通路23を通して所定時間排出水素を放出し、燃料電池5に供給する水素の濃度を高めるよう制御する。
一方、排出空気は、燃料電池5に供給する空気を加湿する加湿装置25、および空気圧力を調整する空気圧力調整弁27を経由して空気排出通路29から外部に放出される。加湿装置25は、排出空気に含まれる水分によって燃料電池5に供給する空気を加湿するもので、その詳細については後述するが、図2に示すように二つの中空糸膜モジュール31,33を備えている。
また、水素および空気の圧力は、それぞれの極の燃料電池5の入口に設置した圧力センサ35,37の検出値を基に前記した図示しないシステムコントローラにより調整されている。
また、燃料電池5は、その温度管理を行うために、冷媒ポンプ39により圧送する冷媒が内部を流通できる冷媒通路を内蔵しており、この冷媒通路に、冷媒供給通路41および冷媒排出通路43をそれぞれ接続し、燃料電池5から流出した冷媒は、冷媒排出通路43から冷媒冷却装置45に流入して比較的温度が低い外気と熱交換が行われて温度が低減した後に、冷媒供給通路41に設けた前記冷媒ポンプ39で圧送されて再度燃料電池5に流入する。
図2に示した二つの中空糸膜モジュール31,33は、空気供給通路11を流れる乾燥気体となる供給空気の流れ方向に沿って互いに直列に配置し、この供給空気に対して空気排出通路17を流れる湿潤空気となる排出空気を、供給空気に対して逆方向に流れる対向流としている。
上記した二つの中空糸膜モジュール31,33は、基本的な構造が同等であり、その基本構造を図3に基づき説明する。中空糸膜モジュール31,33は、全体が円筒形状を呈しており、図3中で左右両端が開口する円筒形のハウジング47の内部に複数本の中空糸膜を束ねた状態の中空糸膜束49を収容している。
中空糸膜束49の図3中で左右両端部は、ハウジング47の両端開口を閉塞するようにして設けてある固着部としての端板51,53によって固着してある。この端板51,53は、溶融状態の樹脂からなる固着剤を固化した、いわゆるポッティング部で構成してあり、その内部を各中空糸膜が図3中で左右に貫通し、端板51および端板53のそれぞれの表面に、各中空糸膜の端部の各開口部が露出している。
また、ハウジング47の両端部には、さらにカバー55,57を装着して、これら各カバー55,57と各端板51との間に空気導入空間59,空気排出空間61をそれぞれ形成し、これら空気導入空間59,空気排出空間61に、前記した空気供給通路11を接続する。
一方、ハウジング47の端板51,53相互間における端板53近傍には、排出空気供給口47aを、端板51近傍には、排出空気排出口47bをそれぞれ形成し、これら排出空気供給口47a,排出空気排出口47bに前記した空気排出通路17を接続する。
すなわち、空気供給通路11から空気導入空間59に流入した乾燥気体は、中空糸膜の図3中で左側の端部から流入してその内部を流通した後、空気排出空間61を経て燃料電池5に向けて空気供給通路11を流れる。一方、空気排出通路17から排出空気供給口47aを経てハウジング47内に流入した燃料電池5からの湿潤気体は、ハウジング47内にて中空糸膜の外部を流通した後、排出空気排出口47bを経て空気排出通路17に排出される。
この際、中空糸膜の内部を流れる乾燥気体が、中空糸膜の外部を流れる湿潤気体によって加湿される。
なお、特に図示していないが、実際には、ハウジング47と中空糸膜束49との間に、排出空気供給口47aおよび排出空気排出口47bにそれぞれ連通する乾燥気体流入空間および乾燥気体流出空間を設け、排出空気供給口47aから流入した乾燥空気を中空糸膜束49の全周からその内部に入り込ませ、また中空糸膜束49の全周からその外部に乾燥空気を排出する。
そして、上記のようにして構成される各中空糸膜モジュール31,33は、乾燥気体の流れ方向上流側に、同下流側のものより耐熱性が高い中空糸膜を使用した中空糸膜モジュール31を、乾燥気体の流れ方向下流側に、同上流側のものより加湿性能が高い中空糸膜を使用した中空糸膜モジュール33を、それぞれ配置した構成としている。
ところで、空気供給通路11を流れてくる乾燥気体は、コンプレッサにより圧縮されて高温となり、高温で流入してくる乾燥気体が、乾燥気体上流側の中空糸膜モジュール31で水および熱の交換が行われて温度が低下する。このとき、中空糸膜モジュール31は耐熱性の高い中空糸膜を使用しているため、高温気体が流入しても劣化が抑制されて耐久性が向上する。
乾燥気体下流側の中空糸膜モジュール33に流入する気体の温度は、中空糸膜モジュール31を通過後に充分に低下しているため、耐熱性が上流側の中空糸膜モジュール31に比較して低い中空糸膜も選択可能となる。
ここで、上記した各中空糸膜モジュール31,33に使用している中空糸膜は、膜表面に透水性を高めるために、ポリビニルピロリドン(PVP)やポリビニルアルコール(PVA)などの親水性を持つポリマーを付与させることにより、親水化処理を施している。親水化すると加湿性能が向上するが、逆に親水化剤の脱水化によって耐熱性が低下する。このようなことから、乾燥気体上流側の中空糸膜モジュール31に使用する中空糸膜は、同下流側の中空糸膜モジュール33に使用する中空糸膜に比較して親水化処理の度合い低くし、これにより、中空糸膜モジュール31の耐熱性を高める一方、中空糸膜モジュール33の加湿性能を高めるようにしている。
この結果、加湿装置として、その本来の加湿性能を高めつつ、耐熱性をも確保することができ、加湿装置本来の加湿性能だけでなく、耐熱性などを含めた加湿装置全体の性能を高めることができる。
なお、従来では乾燥気体の入口温度に合せて中空糸膜の仕様を決定しているが、本実施形態の乾燥気体下流側の中空糸膜モジュール33では、乾燥気体上流側の中空糸膜モジュール31に比べて低い温度で空気が流入するため、耐熱温度が低い中空糸膜も選択可能となり、より透過性能の高い中空糸膜が使用可能となる。
また、第1の実施形態では、空気供給通路11を流れる乾燥気体に対して空気排出通路17を流れる湿潤気体を、乾燥気体に対して逆方向に流れる対向流としている。これにより、中空糸膜モジュール31,33の全域で乾燥気体と湿潤気体との温度差を大きく保つことができ、乾燥気体と湿潤気体との間での水蒸気の透過性能を高く維持して、加湿性能を高めることができる。
図4は、本発明の第2の実施形態を示す、前記図2に対応する加湿装置25の構成図である。第2の実施形態は、中空糸膜モジュール31,33を、空気供給通路11を流れる乾燥気体の流れ方向に沿って互いに直列に配置し、この乾燥気体に対して空気排出通路17を流れる湿潤気体を、乾燥気体に対して同方向に流れる並行流としている。
すなわち、図3で言えば、ハウジング47の端板51,53相互間における端板53近傍には、排出空気供給口47aに代えて排出空気排出口を、端板51近傍には、排出空気排出口47bに代えてを排出空気供給口それぞれ形成する形態となる。
ここで、中空糸膜の性能劣化を大きく支配する因子は気体の温度および、雰囲気湿度である。乾燥気体の温度が高いほど、また雰囲気湿度が低いほど劣化しやすい条件となる。
そこで、第2の実施形態では、高温の乾燥気体が系外から流入する側の中空糸膜モジュール31の中空糸膜が最も劣化しやすい条件にあることに着目し、当該箇所に湿潤気体を乾燥気体に対して並行流で流すことで、雰囲気湿度を高めて中空糸膜モジュール31の劣化代を低減する。
その他、第2の実施形態では、第1の実施形態と同様に、各中空糸膜モジュール31,33は、乾燥気体の流れ方向上流側に、同下流側のものより耐熱性が高い中空糸膜を使用した中空糸膜モジュール31を、乾燥気体の流れ方向下流側に、同上流側のものより加湿性能が高い中中空糸膜を使用した空糸膜モジュール33を、それぞれ配置しているので、加湿装置として、その本来の加湿性能を高めつつ、耐熱性をも確保することができ、加湿装置本来の加湿性能だけでなく、耐熱性などを含めた加湿装置全体の性能を高めることができる。
図5は、本発明の第3の実施形態を示す、前記図2に対応する加湿装置25の構成図である。第3の実施形態は、中空糸膜モジュール31,33を、空気供給通路11を流れる乾燥気体の流れ方向に沿って互いに直列に配置し、この乾燥気体に対して空気排出通路17を流れる湿潤空気を、中空糸膜モジュール31においては、乾燥気体に対して同方向に流れる並行流とし、中空糸膜モジュール33においては、乾燥気体に対して逆方向に流れる対向流としている。
すなわち、燃料電池5のカソード13から排出される湿潤気体の流入経路を二つに分岐し、一方を中空糸膜モジュール31に対して乾燥気体と同方向に流し、他方を中空糸膜モジュール33に対して乾燥気体と逆方向に流す。
第3の実施形態では、性能劣化にとって厳しい条件である乾燥気体の流れ方向上流側に位置する中空糸膜モジュール31に対し、湿潤気体を並行流として流して劣化代を小さくする構造とする。一方、高温による性能劣化が起きにくい乾燥気体の流れ方向下流側に位置する中空糸膜モジュール33に対しては、湿潤気体を対向流として流すことで加湿効率を高め、これにより加湿装置本来の加湿性能だけでなく、耐熱性などを含めた加湿装置全体の性能を高めることができる。
図6は、本発明の第4の実施形態を示す、前記図2に対応する加湿装置25の構成図である。第4の実施形態は、中空糸膜モジュール31,33を、空気供給通路11を流れる乾燥気体の流れ方向に沿って互いに直列に配置し、この乾燥気体に対して空気排出通路17を流れる湿潤空気を、中空糸膜モジュール31,33に対し、いずれも乾燥気体に対して逆方向に流れる対向流とした点は、前記図2に示した第1の実施形態と同様であるが、燃料電池5のカソード13から排出される湿潤気体の流入経路を二つに分岐した点が、第1の実施形態と異なる。
中空糸膜の性質と運転条件によっては、ほとんど性能劣化しない膜を、乾燥気体の上流側に位置する中空糸膜モジュール31に採用できる場合もある。その際、本実施形態のように、湿潤気体を分岐しつつ乾燥気体に対して対向流とすることで、高い加湿効率が得られる。また、湿潤気体を第1の実施形態のように中空糸膜モジュール31,33に対して直列に流すよりも低い圧力損失となる。
なお、上記した中空糸膜の劣化は、前述したように加湿性能を高めるために必要な親水化処理後の親水化剤の脱水化よって引き起こされる。このため、親水化剤として、脱水化しづらいものを使用することで、性能劣化しづらい中空糸膜とすることができる。
また、運転条件として、90℃以下の場合に、性能劣化しづらい中空糸膜とすることができる。
図7は、本発明の第5の実施形態を示す、前記図2に対応する加湿装置25の構成図である。第5の実施形態は、図2に示した第1の実施形態に対し、乾燥気体の上流側に位置する中空糸膜モジュール31において、同下流側の中空糸膜モジュール33よりも、熱交換性能が高い中空糸膜を使用している。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
具体的には、中空糸膜モジュール31に使用する中空糸膜の気孔率(膜の全体積に対する気孔を有する体積の比)を、中空糸膜モジュール33に使用する同気孔率よりも低くする(同じ大きさの気孔とした場合に気孔の数を少なくする)ことで、熱交換性能を高めている。中空糸膜の気孔率を高めると、透水性が高まって加湿性能が向上するが、気孔率を低くすると、熱伝達面が広くなって熱交換性能が向上する。
中空糸膜の性能劣化を大きく支配する因子は気体の温度であり、この気体すなわち高温となっている乾燥気体の温度を、乾燥気体上流側の中空糸膜モジュール31で熱交換を積極的に行うことで低下させ、乾燥気体下流側の中空糸膜モジュール33の劣化を防止するとともに加湿性能を高め、加湿装置本来の加湿性能だけでなく、耐熱性などを含めた加湿装置全体の性能を高めることができる。
また、第5の実施形態では、第1の実施形態と同様に、乾燥気体と湿潤気体とを対向流としているので、中空糸膜モジュール31,33の全域で乾燥気体と湿潤気体との温度差を大きく保つことができ、乾燥気体と湿潤気体との間での水蒸気の透過性能を高く維持して、加湿性能を高めることができる。
図8は、本発明の第6の実施形態を示す、前記図2に対応する加湿装置25の構成図である。第6の実施形態は、図4に示した第2の実施形態に対し、乾燥気体の上流側に位置する中空糸膜モジュール31において、同下流側の中空糸膜モジュール33よりも、熱交換性能が高い中空糸膜を使用している。その他の構成は第2の実施形態と同様である。熱交換性能が高い中空糸膜としては、上記した第5の実施形態での中空糸膜と同様である。
したがって、第6の実施形態では、第5の実施形態と同様に、乾燥気体上流側の中空糸膜モジュール31で熱交換を積極的に行うことで乾燥気体の温度を低下させ、乾燥気体下流側の中空糸膜モジュール33の劣化を防止するとともに加湿性能を高めることができ、また第2の実施形態と同様に、乾燥気体と湿潤気体とを並行流とすることで、雰囲気湿度を高めて中空糸膜モジュール31の劣化代を低減することができる。
図9は、本発明の第7の実施形態を示す、前記図2に対応する加湿装置25の構成図である。第7の実施形態は、図5に示した第3の実施形態に対し、乾燥気体の上流側に位置する中空糸膜モジュール31において、同下流側の中空糸膜モジュール33よりも、熱交換性能が高い中空糸膜を使用している。その他の構成は第3の実施形態と同様である。熱交換性能が高い中空糸膜としては、上記した第5の実施形態での中空糸膜と同様である。
したがって、第7の実施形態では、第5の実施形態と同様に、乾燥気体上流側の中空糸膜モジュール31で熱交換を積極的に行うことで乾燥気体の温度を低下させ、乾燥気体下流側の中空糸膜モジュール33の劣化を防止するとともに加湿性能を高めることができ、また第3の実施形態と同様に、性能劣化にとって厳しい条件である乾燥気体の流れ方向上流側に位置する中空糸膜モジュール31に対し、湿潤気体を並行流として流して劣化代を小さくする構造とし、高温による性能劣化が起きにくい乾燥気体の流れ方向下流側に位置する中空糸膜モジュール33に対し、湿潤気体を対向流とすることで加湿効率を高めることができる。
図10は、本発明の第8の実施形態を示す、前記図2に対応する加湿装置25の構成図である。第8の実施形態は、図6に示した第4の実施形態に対し、乾燥気体の上流側に位置する中空糸膜モジュール31において、同下流側の中空糸膜モジュール33よりも、熱交換性能が高い中空糸膜を使用している。その他の構成は第4の実施形態と同様である。熱交換性能が高い中空糸膜としては、上記した第5の実施形態での中空糸膜と同様である。
したがって、第8の実施形態では、第5の実施形態と同様に、乾燥気体上流側の中空糸膜モジュール31で熱交換を積極的に行うことで乾燥気体の温度を低下させ、乾燥気体下流側の中空糸膜モジュール33の劣化を防止するとともに加湿性能を高めることができ、また第4の実施形態と同様に、中空糸膜の性質と運転条件によってはほとんど性能劣化しない膜を、乾燥気体上流側の中空糸膜モジュール31に採用できる場合に、湿潤気体を分岐した上で乾燥気体に対して対向流とすることで、高い加湿効率が得られるとともに、湿潤気体を第1の実施形態のように中空糸膜モジュール31,33に対して直列に流すよりも低い圧力損失となる。
なお、上記した各実施形態では、乾燥気体を中空糸膜の内部に、湿潤気体を中空糸膜の外部にそれぞれ流通させるようにしているが、これとは逆に、乾燥気体を中空糸膜の外部に、湿潤気体を中空糸膜の内部にそれぞれ流通させるようにしてもよい。
中空糸膜の性能を決める要因である細孔(気孔)の構造は、全体として不均一な分布を有するが、最も性能に左右するのは最も緻密な膜の内側表面(膜によっては外側の表面)である。本発明の効果はモジュール内部の温度分布に着目したものであり、中空糸膜の内外で流れる気体(乾燥気体と湿潤気体)を入れ替えても同様の効果を得ることができる。
また、二つの中空糸膜モジュール31,33のうち一方を、乾燥気体が中空糸膜の内部を流れて湿潤気体が同外部を流れるものとし、他方を、乾燥気体が中空糸膜の外部を流れて湿潤気体が同内部を流れるものとしてもよい。すなわち、複数の中空糸膜モジュールを、乾燥気体が中空糸膜の内部を湿潤気体が同外部をそれぞれ流れるものと、乾燥気体が中空糸膜の外部を湿潤気体が同内部をそれぞれ流れるものとが混在するよう設けてもよい。
中空糸膜の内部と外部では圧力損失の発生代が異なる。一般的な燃料電池車用のものでは、中空糸膜外部が内部に比べて圧力損失が高くなる。これは、前記図3に示したように、中空糸膜を多数束ねて中空糸膜束49とする際に、中空糸膜相互が密着してこれら相互間を気体が流れにくく、また流路形状が内部に比べて外部が不均一になるためである。さらに、湿潤気体が外部を通る場合には、結露水が流路を塞ぎ圧力損失がさらに高くなる。なお、内部の流路は、結露水が気体流れによって押し流されやすいので、結露水による圧力損失上昇は発生しない。
このように、中空糸膜の内部と外部では圧力損失の発生代が異なることから、複数ある中空糸膜モジュール31,33で内部と外部とで流す気体を入れ替えることで、乾燥気体側と湿潤気体側で発生する圧力損失を均一化することが可能となる。
また、上記した各実施形態では、二つの中空糸膜モジュール31,33を設ける構成としたが、3つ以上設ける構成としてもよい。
5 燃料電池
25 加湿装置
31,33 中空糸膜モジュール
49 中空糸膜束
25 加湿装置
31,33 中空糸膜モジュール
49 中空糸膜束
Claims (11)
- 乾燥気体を中空糸膜の内部と外部とのいずれか一方に流通させるとともに、湿潤気体を前記中空糸膜の内部と外部とのいずれか他方に流通させて、前記湿潤気体中の水分を前記乾燥気体側へ透過させて加湿する中空糸膜モジュールを備えた加湿装置において、前記中空糸膜モジュールを、互いに特性の異なるものとして複数設けたことを特徴とする加湿装置。
- 前記複数の中空糸膜モジュールを、前記乾燥気体の流れ方向に沿って互いに直列に配置し、前記乾燥気体の流れ方向上流側に、同下流側のものより耐熱性が高い中空糸膜モジュールを配置したことを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
- 前記耐熱性が高い中空糸膜モジュールは、中空糸膜に対して親水化処理する度合いを低くしたことを特徴とする請求項2に記載の加湿装置。
- 前記複数の中空糸膜モジュールを、前記乾燥気体の流れ方向に沿って互いに直列に配置し、前記乾燥気体の流れ方向上流側に、同下流側のものより熱交換性能が高い中空糸膜モジュールを配置したことを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
- 前記熱交換性能が高い中空糸膜モジュールは、中空糸膜の全体積に対する空孔の割合を低くしたことを特徴とする請求項4に記載の加湿装置。
- 前記湿潤気体を、前記乾燥気体に対して逆方向に流れる対向流としたことを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の加湿装置。
- 前記湿潤気体を、前記乾燥気体に対して同方向に流れる並行流としたことを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の加湿装置。
- 前記湿潤気体を、前記乾燥気体の流れ方向の少なくとも最上流側に位置する前記中空糸膜モジュールでは前記乾燥気体に対して同方向に流れる並行流とするとともに、前記湿潤気体を、前記乾燥気体の流れ方向の少なくとも最下流側に位置する前記中空糸膜モジュールでは前記乾燥気体に対して逆方向に流れる対向流とすることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の加湿装置。
- 前記湿潤気体を、湿潤気体発生源から分岐させて前記複数の中空糸膜モジュールにそれぞれ流通させることを特徴とする請求項6に記載の加湿装置。
- 前記複数の中空糸膜モジュールを、乾燥気体が中空糸膜の内部を湿潤気体が同外部をそれぞれ流れるものと、乾燥気体が中空糸膜の外部を湿潤気体が同内部をそれぞれ流れるものとが混在するよう設けたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の加湿装置。
- 前記乾燥気体は燃料電池に供給する供給ガスで、前記湿潤気体は前記燃料電池から排出される排出ガスであることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の加湿装置。
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JP2018094539A (ja) * | 2016-12-16 | 2018-06-21 | 株式会社東芝 | 水蒸気分離装置 |
CN111509273A (zh) * | 2019-01-30 | 2020-08-07 | 深圳伊腾迪新能源有限公司 | 一种新型燃料电池气体用增湿装置 |
-
2006
- 2006-04-28 JP JP2006126790A patent/JP2007298230A/ja active Pending
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