JP2007296744A - ランフラットタイヤ用成形シェーピング装置およびランフラットタイヤ成形方法 - Google Patents

ランフラットタイヤ用成形シェーピング装置およびランフラットタイヤ成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007296744A
JP2007296744A JP2006126344A JP2006126344A JP2007296744A JP 2007296744 A JP2007296744 A JP 2007296744A JP 2006126344 A JP2006126344 A JP 2006126344A JP 2006126344 A JP2006126344 A JP 2006126344A JP 2007296744 A JP2007296744 A JP 2007296744A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaping
divided body
bladder
bladder divided
tire base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006126344A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Takai
雄一 高井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2006126344A priority Critical patent/JP2007296744A/ja
Publication of JP2007296744A publication Critical patent/JP2007296744A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

【課題】サイドウォール部にゴムの補強層を有するランフラットタイヤ用の生タイヤ基体を所定の形状に的確に成形する。
【解決手段】予め円筒状に成形されている生タイヤ基体を、軸方向に圧縮すると共に拡径してトロイダル形状に変形させるランフラットタイヤ用成形シェーピング装置であって、
前記生タイヤ基体の軸線方向の中央領域を挟む左右両側領域のみに夫々対応するように、軸方向に隔設された左右対称のサイド膨出用のシェーピングブラダー分割体を備え、これらサイド膨出用のシェーピングブラダー分割体を膨張時にサイドウォール部となる領域に直接に接触させて膨出させる構成としていることを特徴とするランフラットタイヤ用成形シェーピング装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ランフラットタイヤ用シェーピング装置および該装置を用いたランフラットタイヤ成形方法に関し、特に、高硬度のサイドウォール部を所要形状に変形できるようにするものである。
一般的な、タイヤの成形方法は、円筒状の生タイヤ基体の左右ビード部をシェーピングブラダーを備えたタイヤ用成形シェーピング装置のクランプに保持してセットし、両ビード部を軸方方向に近接させながら、シェーピングブラダーの内部へ流体を充填して径外方へ膨張させることにより、生タイヤ基体を膨張させてトロイダル形状に変形させている。その後、トロイダル形状の外周部にトレッド構成部材やベルトを貼り付け、シェーピング装置から取外し、金型に装填して所定のタイヤ形状に加硫成形している。
前記方法によって製造されたタイヤは、タイヤ形状の均一性が崩れた状態では車内音、シェイクなど各種の振動騒音が発生するため、タイヤの形状が均一である状態、即ちタイヤユニフォミティの安定した状態であることが望まれる。
前記タイヤユニフォミティを安定させるためには、生タイヤ基体をシェーピングブラダーで所望の形状になるよう均一に膨張させることが必要となるため、生タイヤ基体を外形にバラツキが無く均一に成形するシェーピングブラダーが種々提供されている。
例えば、特開2004−122590号公報(特許文献1)のシェーピングブラダー1では、図9に示すように、クラウン部に対応する部分にメイン補強層2、3を複数層設け、該メイン補強層2、3にそれぞれ生カバーの周方向に対して傾斜するコード2a、3aを内在し、該コード2a、3aがメイン補強層2、3間で互いに交差している。
このように、シェーピングブラダー1のクラウン部に対応する部分に、伸びが抑制されたメイン補強層2、3を設けることで、生タイヤ基体のクラウン部の過度な膨張を抑制し、外形のバラツキを無くしている。
一般的な構造の空気入りタイヤの場合、特許文献1の構成とすると、成形時における外形のバラツキを低減できる作用を有するが、サイドウォール部を高硬度としてタイヤがパンクして空気圧がゼロになってもサイドウォールで車両を支持して一定距離は走行できるようにしたランフラットタイヤの場合には下記の問題がある。
ランフラットタイヤは、一般的な空気入りタイヤと比べて、サイドウォール部に硬度80〜95程度の非常に硬いゴムの補強層を有しているので、サイドウォール部がシェーピングブラダーによる膨張では膨出しにくい。サイドウォール部を所要形状にまで膨出させるために膨張したシェーピングブラダーの内圧を高くすると、クラウン部となる領域が過剰に膨らんだ状態で変形してしまい、外形にバラツキが発生する。
この場合、前記特許文献1に記載のようにシェーピングブラダーにクラウン部と対応する部分に補強層を設けて伸びを抑制しても、高硬度のサイドウォール部に対応する部分を膨出させるためには、シェーピングブラダー内の内圧を非常に高くする必要があるため、クラウン部と対応する部分の過剰は膨出を抑制できる効果は低い。
よって、トレッド構成部材やベルトの圧着工程(トレッドステッチダウン)に非常に時間がかかり、また工程が不安定なためタイヤユニフォミティも不安定になる。
特開2004−122590号公報
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、サイドウォール部にゴムの補強層を備えて高硬度としているランフラットタイヤにおいて、生タイヤ基体のサイドウォール部も所定形状に確実に膨出させることが出来ると共にクラウン部の過度の膨出を抑制できるランフラットタイヤ用成形シェーピング装置及び該装置を用いたランフラットタイヤの成形方法を提供することを課題としている。
前記課題を解決するために、第1の発明として、予め円筒状に成形されている生タイヤ基体を、軸方向に圧縮すると共に拡径してトロイダル形状に変形させるランフラットタイヤ用成形シェーピング装置であって、
前記生タイヤ基体の軸線方向の中央領域を挟む左右両側領域のみに夫々対応するように、軸方向に隔設された左右対称のサイド膨出用のシェーピングブラダー分割体を備え、これらサイド膨出用のシェーピングブラダー分割体を膨張時にサイドウォール部となる領域に直接に接触させて膨出させる構成としていることを特徴とするランフラットタイヤ用成形シェーピング装置を提供している。
前記のように、本発明では高硬度のサイドウォール部を有するランフラットタイヤ成形用としているため、軸方向に隔設された2つ左右一対のサイド膨出用シェーピングブラー分割体(以下、サイド・ブラダー分割体と略称する)を設け、膨張時に生タイヤ基体のサイドウォール部となる領域に直接接触させて加圧し、膨出しにくいサイドウォール部の領域を所要形状まで確実に膨出させている。
その際、サイド・ブラダー分割体の内圧はサイドウォール部と対応する領域を十分に膨出できる圧力に設定できると共に、この両サイド・ブラダー分割体の内圧による膨張圧を両サイドウォール部となる領域にのみ直接的に作用させているため、両サイドウォール部を確実に所要形状に膨張させることができる。
また、サイドウォール部となる領域に挟まれる中央領域の生タイヤ基体は、サイド・ブラダー分割体により直接的に膨出されるサイドウォール部の膨出に伴って間接的に膨出させることができる。このように、トレッド部となる中央領域には内圧を直接的に作用させないため、過度な膨出を抑制して適正な膨出とすることができる。
前記サイド・ブラダー分割体を膨張させた時に、生タイヤ基体の高硬度のサイドウォール用補強ゴムの張り付け領域に対して50%〜150%の範囲で接触させて内圧を直接的に負荷することが好ましい。
さらに、前記接触範囲の下限はより好ましくは60%、特に80%以上が好ましく、上限はより好ましくは120%以下、さらに、110%以下、特に100%以下が好ましい。即ち、サイドウォール部となる部分を、その幅の80〜100%の範囲にサイド・ブラダー分割体を直接接触させて内圧を負荷し、膨出させることが好ましい。
シェーピングブラダーは、前記左右対称の2個のサイド・ブラダー分割体だけも良いが、これら左右一対のサイド・ブラダー分割体の間に、前記中央領域に対応するセンター膨出用シェーピングブラダー分割体(以下、センター・ブラダー分割体と略称する)を設け、
前記サイド・ブラダー分割体と前記センター・ブラダー分割体とで、前記生タイヤ基体の全体を膨出させる構成とすることが好ましい。
前記センター・ブラダー分割体を設けた場合、前記サイド・ブラダー分割体の加圧用流体の供給経路を別経路とし、かつ、サイド・ブラダー分割体とセンター・ブラダー分割体への加圧流体の圧力および流体供給時期の制御手段を備えていることが好ましい。
この制御手段により、別経路とした流体供給経路にそれぞれ所要圧に設定した加圧流体を充填すると共に、加圧流体の供給時期を同時あるいは異なる時期に設定している。
前記制御手段により、生ゴム基体の硬度の相違する両サイドウォール部と対応する領域と、その間の中央領域のシェーピングを個別に行うと、全体としての設計通りの所定形状のシェーピングを精度よく行うことができる。
前記制御手段により流体圧力を制御して、前記サイド膨出用のシェーピングブラダー分割体の内圧が、第1段階で0.05MPa〜0.2MPaの低圧、第2段階で0.1MPa〜0.3MPaの高圧となる設定としていることが好ましい。
このように、第1段階は低圧、第2段階は高圧とすると、高硬度のサイドウォール部となる領域の生タイヤ基体を、無理なくスムーズに変形することができる。なお、昇圧は2段階とせずに、3段階以上あるいは連続的に昇圧するようにしてもよい。
前記第1段階目を0.05MPa〜0.2MPaとしているのは、内圧が0.05MPa未満の場合、両サイドウォール部が高硬度の補強層となっているので、サイドウォール部を膨張させる内圧に達せず、一方、0.2MPaを超えるとサイドウォール部が急激に加圧することでサイドウォール部に損傷を発生させる恐れがあることによる。
第2段階目を0.1MPa〜0.3MPaとしているのは、内圧が0.1MPa未満の場合、サイドウォール部を所望の形状にシェーピングする圧力とならず、0.3MPaを超えると、サイドウォール部が外方向に過剰に膨張することに因る。
第2の発明として、前記した成形シェーピング装置によるランフラットタイヤ成形方法を提供している。
該ランフラットタイヤの成形方法は、前記左右一対のサイド膨出用のシェーピングブラダー分割体を互いに軸方向に遊離させた状態で、前記生タイヤ基体の左右ビード部をシェーピングフォーマーのクランプリングに取り付けて固定し、
ついで、前記クランプリングを軸方向に接近移動させながら、前記サイド膨出用のシェーピングブラダー分割体の内部に流体を充填させて膨張させ、各サイド膨出用のシェーピングブラダー分割体を前記生タイヤ基体のサイドウォール部となる領域に直接的に接触させて径外方に膨出させている。
また、サイド・ブラダー分割体とセンター・ブラダー分割体とを設けた場合には、
前記サイド・ブラダー分割体の膨張時に同時にセンター・膨出用のシェーピングブラダー分割体を膨張させ、あるいは、
サイド・ブラダー分割体を膨張させて生タイヤ基体のサイドウォール部となる領域を膨出させた後に、該サイド・ブラダー分割体を収縮させ、その後、前記センター・ブラダー分割体を膨張させて前記生タイヤ基体の中央領域を所要形状に膨出させている。
前記センター・ブラダー分割体を追加して設ける場合は、膨張したブラダー分割体同士が接触しない方が膨張がスムーズに行えるため、サイド・ブラダー分割体を膨張させて、サイドウォール部となる両側領域を膨出させた後に収縮させ、その後、センター・ブラダー分割体を膨張させる方が好ましい。その場合、生タイヤ基体は既に両側領域が膨出されているため、それに伴い中間の中央領域も既に膨出されているため、センター・ブラダー分割体の膨張により、この膨出された中央領域を整形する程度に直接的に接触させるだけとなるため、センター・ブラダー分割体の膨張が容易に行えると共に内圧を低くすることができる。
一方、センター・ブラダー分割体をサイド・ブラダー分割体と同時に膨張させると、成形時間の短縮化を図ることができるが、その場合、センター・ブラダー分割体が膨張した時に両側のサイド・ブラダー分割体と接触しない形状とし、かつ、サイド・ブラダー分割体の内圧よりも低くする必要がある。
いずれの場合も、生タイヤ基体のサイドウォール部の領域をサイド・ブラダー分割体で直接的に成形すると共に、中央部をセンター・ブラダー分割体により直接的に成形することで、生タイヤ基体の全体を設計通りのトロイダル形状にシェーピングすることができる。
その結果、次工程のトレッド構成部材の圧着工程(トレッドステッチダウン工程)の時間短縮が図れ、タイヤユニフォミティを安定化させることができる。
前述したように、本発明のランフラットタイヤ用成形シェーピング装置によれば、生タイヤ基体をトロイダル形状に膨出変形させる際に、左右対称のサイド・ブラダー分割体の膨張圧は両サイドウォール部と対応する領域に作用して膨出させるので、両サイドウォール部以外となる領域に補強層がない場合でも、この補強層のない部分が先に膨らんでしまうようなことがなく、所定形状のシェーピングが的確になされるので、トレッドステッチダウン工程の短縮化が図られると共に、工程が安定するため、タイヤユニフォミティも安定化する。
特に、前記サイド・ブラダー分割体を2段階で昇圧すると、生タイヤ基体の高硬度のサイドウォール部となる領域を無理なく膨出させることが出来ると共に、膨出し過ぎることが無く、所定の全体形状のシェーピングを安定的に行うことができる。
さらに、前記サイド・ブラダー分割体の間のセンター・ブラダー分割体を設けると、生タイヤ基体のトレッド部となる中央領域も適宜な内圧で直接的に加圧して、トレッド部となる領域の設計通りの膨出を精度よく行うことができ、生タイヤ基体の全体を所要のトロイダル形状に確実に成形することができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
図1〜図5は第1実施形態のランフラットタイヤ用成形シェーピング装置10を示す。図1に概略的に示すように、シェーピング装置10の基本構成は、一般的な構成で、概要を説明すると、一対の可動ホイール21、21を主軸22に串刺し状に保持すると共に、主軸22上に相対的に近接離反自在に取り付けている。該可動ホイール21、21外周部には、図2に示すようにクランプリング23、23を設けていると共に、図3に示すように、生タイヤ基体30を固定保持するビード保持部25を備えている。
前記左右の可動ホイール21、21の対向する内面側にそれぞれサイド膨出用シェーピングブラダー分割体(サイド・ブラダー分割体)11、11を固定し、可動ホイール21、21と連動して近接離反させる構成としている。これら左右のサイド・ブラダー分割体は左右対称形状としている。
詳しくは、前記各サイド・ブラダー分割体11は、図2に示すように、円環形状のブラダー胴部11aの両側部11b、11bの先端に屈折させた係止部11d、11dを設け、これら係止部11d、11dの間を内周側開口11cとしている。前記係止部11d、11dはブラダー保持材24に固定している。
前記一対の可動ホイール21の対向する内面側には、それぞれブラダー分割体11を固定保持する一対の前記ブラダー保持材24を設けている。該ブラダー保持材24は、図2(B)に示すように、中央に配置される第1部材24Aと第1部材24Aの両側に配置される一対の第2部材24B、24Bとからなる。前記第2部材24Bは、前記分割ブラダー11の係止部11dを固定する環状の嵌合溝24aを備え、第2部材24Bの嵌合溝24aに係止部11dを係合した状態で第1部材24Aを挟み込み、分割ブラダー11を固定する。
前記左右のブラダー保持材24、24は左右のサイド・ブラダー分割体11、11が径方向に膨張しても互いに接触することは寸法間隔をあけている。これらブラダー保持材24、24には夫々流体充填流路40を設け、該流体充填流路40からブラダー分割体11、11の内周側開口11cに加圧流体を封入する構成としている。両側のブラダー保持材24、24には1本の加圧流体供給管(図示せず)を接続し、同時に同一圧の加圧流体を供給している。
前記生タイヤ基体30は、ランフラットタイヤ用の生ゴムタイヤ基体からなり、カーカススプライ、ビードコア、ビードエーペックスゴム、インナーライナゴム、補強用の高硬度のサイドウォールゴムを含めて、予め円筒状に成形されている。
前記生タイヤ基体30は、図3に示すように、中央領域31がタイヤのトレッド部となる領域であり、左右両側部に複数の補強ゴム層を設けてサイドウォール部となる領域32、32を備え、両端にはビード保持部25に固定保持されるビード部33を備えている。
次に、前記構成のランフラットタイヤ用成形シェーピング装置10による成形方法を説明する。
図1(A)および図3は第1工程を示し、サイド・ブラダー分割体11、11をブラダー保持材24、24に挟み込んで固定し、これらブラダー保持材24を生タイヤ基体30のサイドウォール部となる領域32にそれぞれ対向する位置に配置させる。
円筒状の生タイヤ基体30は軸線方向の両端のビード部33、33をビード保持部25、25に固定して、主軸22を中心軸線として図中水平方向に装架している。該生タイヤ基体30の左右両側のサイドウォール部となる領域32、32は、サイド・ブラダー分割体11、11の外側に配置している。
図1(B)および図4は第2工程を示し、一対の可動ホイール21、21を相対近接移動させることで、生タイヤ基体30のビード部33、33を軸方向に近接させながら、両サイド・ブラダー分割体11、11の内部に流体を充填し、サイド・ブラダー分割体11のブラダー胴部11aを径外方へ膨張させる。
両側のサイド・ブラダー分割体11への充填する流体は2段階で昇圧している。
第1段階目では、サイド・ブラダー分割体11の内圧を0.1MPaまで昇圧させている。なお、0.05MPa〜0.2MPaで昇圧させてもよい。
前記第1段階目の昇圧により、膨張させた両側のサイド・ブラダー分割体11、11は生タイヤ基体30のサイドウォール部となる領域32に接触させる。
第2段階目では、0.2MPaで昇圧させ、好ましくは0.1MPa〜0.3MPaで昇圧させる。前記第2段階目の昇圧では、前記領域32に接触させたサイド・ブラダー分割体11、11の内圧により、該領域32を次第に膨出させていき、該領域32の膨出に伴って中央領域31も膨出させる。最終的に、生タイヤ基体30を所定のトロイダル状に成形している。
前記両側のサイド・ブラダー分割体11、11は、それぞれ対応するサイドウォール部となる領域32、32に対して、膨張時に80〜100%の範囲で接触させて、これら領域32、32を膨出している、
図5は第3工程を示し、サイド・ブラダー分割体11、11を膨張させた状態を持続させて、生タイヤ基体30を所定形状で保持したままで、生タイヤ基体30の中央領域31にトレッドゴムを含むトレッド構成部材50を、ステッチャー60を用いて貼り付ける。
前記成形方法によると、両サイドウォール部となる領域32、32以外の部分に補強層がない場合でも、第1段階目の昇圧で両側の前記領域32、32だけにサイド・ブラダー分割体11、11の膨張圧が作用し、中央領域31には直接的に内圧は作用せず、両側の領域32、32の膨出に伴って膨出していくだけであるため、補強層のない部分が中央領域31が先に膨らんでしまうことがない。さらに、第2段階目の昇圧では、サイドウォール部となる領域32、32を所望の形状にシェーピングするため、トレッドステッチダウン工程の短縮化が図られ、工程が安定するので、タイヤユニフォミティも安定化する。
図6乃至図8は本発明の第2実施形態を示す。
第2実施形態のシェーピング装置10’は、図6に示すように、第1実施形態のサイド・ブラダー分割体11、11の間に、さらに、センター膨出用のシェーピングブラダー分割体(センター・ブラダー分割体)12を備えている。
前記センター・ブラダー分割体12は、サイド・ブラダー分割体11、11と同じ構成としており、主軸上にセンター・ブラダー分割体12を固定保持するブラダー保持材26を設けている。該ブラダー保持材26も、第1実施形態に係るブラダー分割体11、11を固定保持するブラダー保持材24と同様の構成としている。
前記センター・ブラダー分割体12への流体充填系統は、両側のサイド・ブラダー分割体11、11への流体充填系統とは別とする。
なお、他の構成は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、第2実施形態のタイヤの成形方法を説明する。
第1工程は、図6に示すように、サイド・ブラダー分割体11、11を生タイヤ基体30の両側サイドウォール部となる領域32と対向する位置に配置すると共に、センター・ブラダー分割体12をトレッド部となる中央領域31と対向する位置に配置する。
その後、第1実施形態の第1工程と同様、生タイヤ基体30のビード部33をビード保持部25に固定保持する。
第2工程は、第1実施形態の第2工程と同様、図7に示すように、一対の可動ホイール21、21を相対近接移動させることで、生タイヤ基体30のビード部33、33を軸方向に近接させながら、両側のサイド・ブラダー分割体11、11の内部のみに流体を充填し、サイド・ブラダー分割体11、11のブラダー胴部11aを径外方へ膨張させ、
サイド・ブラダー分割体11、11の膨張圧で、生タイヤ基体30のサイドウォール部となる領域32、32を膨出させる。
第3工程は、図8に示すように、サイド・ブラダー分割体11、11に充填した流体を排出し、サイド・ブラダー分割体11、11を収縮させる。その後、サイド・ブラダー分割体11、11とは流体充填系統を別とするセンター・ブラダー分割体12に流体を充填し、さらに、生タイヤ基体30のビード部33、33を軸方向に近接させながら、センター・ブラダー分割体12の膨張圧によって生タイヤ基体30の中央領域31を膨張させる。 その後、センター・ブラダー分割体12を径外方へ膨張させた状態を保持し、生タイヤ基体30を所定形状に保持したままで、生タイヤ基体30の中央領域31にトレッドゴムを含むトレッド構成部材50を、ステッチャー60を用いて貼り付ける。
前記方法では、タイヤ用成形シェーピング装置10’のサイド・ブラダー分割体11が生タイヤ基体30の両側の領域32、32を直接的に接触して膨出させると共に、センター・ブラダー分割体12が生タイヤ基体30の中央領域31を直接的に接触して膨出させている。その結果、生タイヤ基体30の全領域がブラダー分割体に直接的に接触されて膨出させることとなるため、タイヤ全体で設計通りの膨出変形がなされ、所定のトロイダル形状に精度よく成形できる。
特に、サイドウォール部となる両側領域32とトレッド部となる中央領域31のシェーピングをそれぞれ対応した内圧を負荷して、個別に膨出させているため、全体として所定形状のシェーピングがより的確になされる。
なお、前記実施形態では、サイド・ブラダー分割体11、11を膨張して収縮させた後に、センター・ブラダー分割体12を膨張させているが、センター・ブラダー分割体をサイド・ブラダー分割体11、11と同時に膨出させてもよい。その場合、センター・ブラダー分割体12が膨張時に互いに接触しない設定とすると共に、センター・ブラダー分割体の内圧をサイド・ブラダー分割体の内圧よりも低く設定している。
(実施例)
本発明の成形シェーピング装置を用いて、ランフラットタイヤ用の生タイヤ基体のシェーピングを行い、トロイダル形状とした生タイヤ基体にトレッド構成部材を貼り付ける工程にかかる成形時間を測定した。
また、JASO C607・2000の試験条件で、完成したタイヤのラジアルフォースバリエーション(RFV)を測定した。RFV値の測定は専用のタイヤユニフォミティ試験機で行った。
実施例Aは、前記本発明の第1実施形態の左右一対のサイド・ブラダー分割体のみを用いてランフラットタイヤ用生タイヤ基体を成形した。
実施例Bは、前記本発明の第1実施形態の左右一対のサイド・ブラダー分割体のみを用い、膨張時に左右のサイド・ブラダー分割体を接触させて一体とし、ランフラットタイヤ用生タイヤ基体を成形した。
実施例Cは、前記本発明の第2実施形態の左右一対のサイド・ブラダー分割体とセンター・ブラダー分割体の3個のブラダー分割体を用い、サイド・ブラダー分割体で膨出してサイドウォール部となる領域32、32を膨出させた後にこれら分割体を収縮させ、ついで、センター・ブラダー分割体を膨張させて中央領域31を膨出させた。
実施例A〜Cでは、生タイヤ基体に対するブラダー分割体の成形圧を0.18MPaとし、該成形圧を45秒間負荷してタイヤを作成した。
従来例では、1個のシェーピングブラダーを用いて、実施例A〜Cと同じ生タイヤ基体の成形をおこなった。生タイヤ基体に対するブラダーの成形圧は0.22MPaとし、該成形圧を45秒間負荷した。
従来例および実施例では、上記条件でそれぞれ20本タイヤを作成し、RFV値を20回測定してその平均値を求めた。従来例および実施例の測定結果を表1に示す。成形時間指数は、従来例の成形時間指数を100として計算した。なお、タイヤユニフォミティは、RFV値が小さいほど安定していることになる。
Figure 2007296744
表1に示すように、本発明のブラダー分割体を用いて成形した実施例A〜Cのタイヤは、従来例と比較して、RFV値が小さく、タイヤユニフォミティが安定していると共に、トレッド構成部材を貼り付けるまでの成形時間も短くなることが確認された。
また、実施例CではRFV値が特に低く、サイド・ブラダー分割体に加えてセンター・ブラダー分割体を備えることで、タイヤユニフォミティが非常に安定することも確認された。
(A)(B)は本発明の第1実施形態の作動工程を示す概略図である。 (A)は図1のシェーピング装置の構成を示す断面図、(B)は(A)の要部を拡大した図である。 第1実施形態のタイヤ成形方法の第1工程を示す図である。 前記成形方法の第2工程を示す図である。 前記成形方法の第3工程を示す図である。 本発明の第2実施形態のシェーピング装置を用いた成形方法の第1工程を示す図である。 前記第2実施形態の成形方法の第2工程を示す図である。 前記第2実施形態の成形方法の第3工程を示す図である。 従来例を示す図である。
符号の説明
10 シェーピング装置
11、11 サイド膨出用シェーピングブラダー分割体(サイド・ブラダー分割体)
12 センター膨出用シェーピングブラダー分割体(センター・ブラダー分割体)
21、22 可動ホイール
24 ブラダー保持材
30 生タイヤ基体
31 中央領域
32 サイドウォール部となる両側の領域
33 ビード部
50 トレッド構成部材

Claims (6)

  1. 予め円筒状に成形されている生タイヤ基体を、軸方向に圧縮すると共に拡径してトロイダル形状に変形させるランフラットタイヤ用成形シェーピング装置であって、
    前記生タイヤ基体の軸線方向の中央領域を挟む左右両側領域のみに夫々対応するように、軸方向に隔設された左右対称のサイド膨出用のシェーピングブラダー分割体を備え、これらサイド膨出用のシェーピングブラダー分割体を膨張時にサイドウォール部となる領域に直接に接触させて膨出させる構成としていることを特徴とするランフラットタイヤ用成形シェーピング装置。
  2. 前記左右対称のサイド膨出用のシェーピングブラダー分割体間に、さらに、トレッド部となる前記中央領域に対応するセンター膨出用のシェーピングブラダー分割体を備え、
    前記サイド膨出用のシェーピングブラダー分割体と前記センター膨出用シェーピングブラダー分割体との膨張で、前記生タイヤ基体の全体を膨出させる構成としている請求項1に記載のランフラットタイヤ用成形シェーピング装置。
  3. 前記センター膨出用のシェーピングブラダー分割体と前記サイド膨出用のシェーピングブラダー分割体の加圧用流体の供給経路を別経路とし、かつ、
    前記サイド膨出用のシェーピングブラダー分割体とセンター膨出用のシェーピングブラダー分割体への流体圧力および流体供給時期の制御手段を備えている請求項2に記載のランフラットタイヤ用成形シェーピング装置。
  4. 前記制御手段により流体圧力を制御して、前記サイド膨出用のシェーピングブラダー分割体の内圧が、第1段階で0.05MPa〜0.2MPaの低圧、第2段階で0.1MPa〜0.3MPaの高圧となる設定としている請求項1または請求項2に記載のランフラットタイヤ用成形シェーピング装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の成形シェーピング装置によるランフラットタイヤ成形方法であって、
    前記左右一対のサイド膨出用のシェーピングブラダー分割体を互いに軸方向に遊離させた状態で、前記生タイヤ基体の左右ビード部をシェーピングフォーマーのクランプリングに取り付けて固定し、
    ついで、前記クランプリングを軸方向に接近移動させながら、前記サイド膨出用のシェーピングブラダー分割体の内部に流体を充填させて膨張させ、各サイド膨出用のシェーピングブラダー分割体を前記生タイヤ基体のサイドウォール部となる領域に直接的に接触させて径外方に膨出させているランフラットタイヤの成形方法。
  6. 請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の成形シェーピング装置を用い、
    前記サイド膨出用のシェーピングブラダー分割体の膨張時に同時にセンター膨出用のシェーピングブラダー分割体を膨張させ、あるいは、
    サイド膨出用のシェーピングブラダー分割体を膨張させて生タイヤ基体のサイドウォール部となる領域を膨出させた後に、該サイド膨出用のシェーピングブラダー分割体を収縮させ、その後、前記センター膨出用のシェーピングブラダー分割体を膨張させて前記生タイヤ基体の中央領域を所要形状に膨出させている請求項5に記載のランフラットタイヤの成形方法。
JP2006126344A 2006-04-28 2006-04-28 ランフラットタイヤ用成形シェーピング装置およびランフラットタイヤ成形方法 Withdrawn JP2007296744A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006126344A JP2007296744A (ja) 2006-04-28 2006-04-28 ランフラットタイヤ用成形シェーピング装置およびランフラットタイヤ成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006126344A JP2007296744A (ja) 2006-04-28 2006-04-28 ランフラットタイヤ用成形シェーピング装置およびランフラットタイヤ成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007296744A true JP2007296744A (ja) 2007-11-15

Family

ID=38766650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006126344A Withdrawn JP2007296744A (ja) 2006-04-28 2006-04-28 ランフラットタイヤ用成形シェーピング装置およびランフラットタイヤ成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007296744A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2730832C2 (ru) Способ и установка для сборки шин
US20140271959A1 (en) Process and apparatus for moulding and curing tyres
KR20100108538A (ko) 타이어를 제조하기 위한 방법 및 타이어 제조 드럼
US5248357A (en) Process for assembling a green tire
JP2005014310A (ja) 生タイヤ形成装置、及び生タイヤ形成方法
US20080128947A1 (en) Tire manufacturing method
JP6510308B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法、及びシェーピング装置
JP2007296744A (ja) ランフラットタイヤ用成形シェーピング装置およびランフラットタイヤ成形方法
JP2000296523A (ja) 車の車輪用タイヤの成形・硬化方法及びその装置
JP6953983B2 (ja) タイヤの製造方法
CN109661309B (zh) 充气轮胎的成形方法及装置
JP4139617B2 (ja) 生タイヤ整形方法及び整形装置
CN106142609B (zh) 充气轮胎的制造方法、成型装置及充气轮胎
JP4952925B2 (ja) 空気入りタイヤの加硫成形方法及びその装置
JP5026900B2 (ja) 加硫ブラダの製造方法および加硫ブラダ
JP2007168208A (ja) タイヤ用の加硫装置
JP5116011B2 (ja) タイヤ製造装置及び製造方法
JP6484107B2 (ja) 生タイヤの形成方法
US20080289744A1 (en) Manufacturing Method Of Pneumatic Tire
JP4166081B2 (ja) タイヤ中間部材の製造方法および装置
JP7419799B2 (ja) タイヤの製造方法
JPH0156662B2 (ja)
JP2018114646A (ja) タイヤの成形装置
JP5056440B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法及び空気入りタイヤ
JP4490712B2 (ja) 自動二輪車用タイヤの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090707