JP2007295694A - 交流電源用ノイズフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】コンデンサのアンバランスに起因した漏洩電流を減少させることのできる交流電源用ノイズフィルタを提供する。
【解決手段】電力変換装置5と交流電源1間の交流電源線SLの各相に接続された可変コンデンサVCからなる接地コンデンサ部3と相間コンデンサ部2を含む交流電源用ノイズフィルタであって、接地コンデンサ部と相間コンデンサ部とを選択的に交流電源線とグランド間に接続する接続切換手段6,8、交流電源線とグランド間に接続された接地コンデンサ部と相間コンデンサ部の漏洩電流を検出する漏洩電流検出手段7、接地コンデンサ部と相間コンデンサ部の各可変コンデンサの静電容量を変更する静電容量変更手段、接続切換手段の切換えの制御と共に漏洩電流検出手段で検出された漏洩電流が小さくなるように静電容量変更手段の制御をする静電容量調整制御手段9と、を備えた。
【選択図】図1
【解決手段】電力変換装置5と交流電源1間の交流電源線SLの各相に接続された可変コンデンサVCからなる接地コンデンサ部3と相間コンデンサ部2を含む交流電源用ノイズフィルタであって、接地コンデンサ部と相間コンデンサ部とを選択的に交流電源線とグランド間に接続する接続切換手段6,8、交流電源線とグランド間に接続された接地コンデンサ部と相間コンデンサ部の漏洩電流を検出する漏洩電流検出手段7、接地コンデンサ部と相間コンデンサ部の各可変コンデンサの静電容量を変更する静電容量変更手段、接続切換手段の切換えの制御と共に漏洩電流検出手段で検出された漏洩電流が小さくなるように静電容量変更手段の制御をする静電容量調整制御手段9と、を備えた。
【選択図】図1
Description
この発明は、例えばエレベータ等のための交流電源回路に設けられた交流電源用ノイズフィルタに関するものである。
例えばエレベータでは、近年、小型、省エネ、省スペースの観点からPWM(パルス幅変調)制御方式によるインバータ、アクティブコンバータ化が進んでいる。これによって、エレベータシステムより発生するノイズは増大する傾向にあり、ビル内の電気機器システムに悪影響を及ぼすことが懸念されている。この対策として、エレベータでは、ビル側の電源を取り込む入力にノイズフィルタを設置し、漏洩電流の測定やエミッション試験を行いノイズ発生量を制限してきた。
このノイズフィルタは、リアクトル、相間コンデンサ、接地コンデンサで主に構成されている。ここで接地コンデンサは、ビル側の電源が400V系の場合、接地環境は電気設備規則により、基本的に中性点接地であることから、Y型にして中性点を接地する方式をとることが多く、また、この場合、比較的大きな電力のいるエレベータとなり、接地コンデンサの容量は比較的大きくなる傾向にある。この場合、ビル側の電源のアンバランスがなく、コンデンサ容量が変化しない場合、接地コンデンサの容量がどんなに大きくても、理論的にフィルタからの漏洩電流はゼロとなる。
I・sinθ+I・sin(θ+120°)+I・sin(θ−120°)=0
但し、Iは一相分に流れる電流の最大値、θは電流の位相
但し、Iは一相分に流れる電流の最大値、θは電流の位相
ここで、コンデンサ容量がコンデンサの個体差でアンバランスしたり、容量抜け(所定容量が溜まらない)がおきたり、外れた(容量が溜まらない)場合、電流のバランスがくずれて、漏洩電流発生の原因となりビル側の漏電ブレーカーを動作させたり、ビル内の電器システムに悪影響を及ぼすことになる。
また、ビル側の電源がアンバランスになったり、接地環境が事故などにより変化したりしても同様の現象となる。以上のような現象が起きた場合に、漏洩電流を打ち消す装置として、漏洩電流を電流計で測定して、その位相、大きさを検出し、逆位相で同じ大きさの電流をノイズフィルタの接地ラインに流すことで漏洩電流を打ち消す装置があった(特許文献1参照)。
しかし、上記従来の装置では、装置自体の電力に制限された電流しか流すことができないため、装置が肥大化し、また漏洩電流を打ち消しているに過ぎず、漏洩電流を根本的に減らすものではないため、絶えず電力供給し続けなければならないという問題があった。
この発明は上記の課題を解消するためになされたもので、コンデンサのアンバランスに起因した漏洩電流を減少させることのできる交流電源用ノイズフィルタを提供することを目的とする。
この発明は、電力変換装置と交流電源との間の交流電源線に接続され、前記交流電源線の各相に接続された可変コンデンサで構成された接地コンデンサ部と相間コンデンサ部、及び各相に挿入されたリアクトルで構成された電源フィルタ用リアクトル部を少なくとも備える交流電源用ノイズフィルタであって、前記接地コンデンサ部と相間コンデンサ部とを選択的に前記交流電源線とグランド間に接続する接続切換手段と、前記交流電源線とグランド間に接続された前記接地コンデンサ部と相間コンデンサ部の漏洩電流をそれぞれに検出する漏洩電流検出手段と、前記接地コンデンサ部と相間コンデンサ部の各可変コンデンサの静電容量を変更する静電容量変更手段と、前記接続切換手段の切換えを制御すると共に前記漏洩電流検出手段での漏洩電流を入力し漏洩電流が小さくなるように前記静電容量変更手段の制御をする静電容量調整制御手段と、を備えたことを特徴とする交流電源用ノイズフィルタにある。
この発明では、コンデンサのアンバランスに起因した漏洩電流を減少させることのできる交流電源用ノイズフィルタを提供できる。
なお、以下では一例としてエレベータの交流電源回路に設けられた交流電源用ノイズフィルタについて説明するが、この発明はこれに限定されるものではない。
実施の形態1.
図1はこの発明の一実施の形態による交流電源用ノイズフィルタの構成を示す図である。図1において、中性点接地されたビル側の例えば三相交流電源1(交流電源)からの電力が、交流電源用ノイズフィルタの主構成である相間コンデンサ部2、接地コンデンサ部3、電源フィルタ用リアクトル部4を介してエレベータ側の電力変換装置5に供給される。そして電力変換装置5で変換された電力がエレベータの巻上機を駆動する電動機に供給される。ここで、電力変換装置5はパワー素子とコンバータ制御システムよりなるコンバータ装置を含む(共に図示省略)。
図1はこの発明の一実施の形態による交流電源用ノイズフィルタの構成を示す図である。図1において、中性点接地されたビル側の例えば三相交流電源1(交流電源)からの電力が、交流電源用ノイズフィルタの主構成である相間コンデンサ部2、接地コンデンサ部3、電源フィルタ用リアクトル部4を介してエレベータ側の電力変換装置5に供給される。そして電力変換装置5で変換された電力がエレベータの巻上機を駆動する電動機に供給される。ここで、電力変換装置5はパワー素子とコンバータ制御システムよりなるコンバータ装置を含む(共に図示省略)。
相間コンデンサ部2は各交流電源線SLの相間に接続された容量可変の可変コンデンサVCからなり、接地コンデンサ部3は各交流電源線SLとグランド間に接続される容量可変の可変コンデンサVCからなる。これらの相間コンデンサ部2、接地コンデンサ部3は接続切換スイッチ6,8(接続切換手段)によりグランドに選択的に接続され、漏洩電流が電流センサ7(漏洩電流検出手段)で検出される。電源フィルタ用リアクトル部4は各交流電源線SLに直列に挿入されたリアクトルからなる。
相間コンデンサ部2及び接地コンデンサ部3の可変コンデンサVCは各々が図2に示すように形成され、それぞれに、主コンデンサ10と調整用コンデンサ11〜14が並列に接続され、これらのコンデンサにそれぞれスイッチSW1(通常は「閉」)とスイッチSW2〜5(通常は「開」)が直列に接続されてなる。スイッチSW1〜5が静電容量変更手段を構成する。尚、この実施の形態では、調整用コンデンサ11〜14は4並列としているが、精度を上げるために並列接続する調整用コンデンサの数を増やしてもよい。
相間コンデンサ部2の可変コンデンサVCは接続切換スイッチ6、接地コンデンサ部3の可変コンデンサVCは接続切換スイッチ8を介してグランドにつながれる。これらの接続切換スイッチ6,8とグランドの間で、電流センサ7により漏洩電流の値が検出され、コンピュータからなる制御手段9に送られる。この制御手段9は静電容量調整制御手段を含む。
また、制御手段9は電力変換装置5のコンバータ制御システムより、電源周波数ωの情報を得る。制御手段9の電源は測定対象となる三相交流電源1と完全に絶録されている必要がある。ここで、エレベータは、ビルの電源すなわち三相交流電源1が停電した際に、乗客を閉じ込めないために、三相交流電源1と絶縁された停電時用バッテリを備えている場合が多い。従って、制御手段9の電源として、例えば停電時用バッテリを流用する。
この実施の形態では、高精度の測定が要求されることから、PWMのキャリア成分を取り除いて測定することを前提として、コンバータ装置を含む電力変換装置5が動作しないエレベータ停止中に行い、ビル側の電源周波数において評価することとする。
動作の説明を行う前に、主コンデンサ10と調整用コンデンサ11〜14の容量を決定する必要がある。ここでコンデンサの電気容量Cの容量ばらつきをX%、電源電圧Vの変動をY%、電源の各周波数ωとすると、漏洩電流の最大値は、下式となる。
ω|C{1+(X/100)}V{1+(Y/100)}−CV| (1)
(1)式は、コンデンサが{1+(X/100)}{1+(Y/100)}倍に変動した場合と等価であるので、コンデンサの調整範囲をC〜C{1+(X/100)}{1+(Y/100)}とすればよい。
調整用コンデンサ11〜14の電気容量は、調整用コンデンサ11が一番小さく、徐々に大きくなり調整用コンデンサ14が一番大きくなるようにする。上記調整範囲を全て調整可能にするためには調整用コンデンサは、下記のように選ぶ。
調整用コンデンサ11:C{1+(X/100)}{1+(Y/100)}/15 (2)
調整用コンデンサ12:C{1+(X/100)}{1+(Y/100)}2/15
調整用コンデンサ13:C{1+(X/100)}{1+(Y/100)}4/15
調整用コンデンサ14:C{1+(X/100)}{1+(Y/100)}8/15
調整用コンデンサ12:C{1+(X/100)}{1+(Y/100)}2/15
調整用コンデンサ13:C{1+(X/100)}{1+(Y/100)}4/15
調整用コンデンサ14:C{1+(X/100)}{1+(Y/100)}8/15
図3には上記のように構成された交流電源用ノイズフィルタの概略的な動作フローチャートを示し、以下これに従って動作を説明する。まず、制御手段9は、漏洩電流を小さくする静電容量調整制御のために、例えば電力変換装置5により給電される電動機の運転状態(回転中、停止中)を示す信号mを受け(又は該電動機で駆動される被駆動体であるエレベータかごの運転状態(走行中、停止中)を示す信号Mでもよい)、電動機から入力される信号m(又は信号Mでもより)から電動機が停止中であることを確認する。そして、接地コンデンサ部3の静電容量調整を行うために、接続切換スイッチ6を開き、接続切換スイッチ8を閉じる制御信号を与える。次に、電流センサ7の値からビル側電源すなわち三相交流電源1の接地環境異常を判定する。
上記(1)式より、漏洩電流の最大植は、Ct=C{1+(X/100)}、Vt=V{1+(Y/100)}とするとω|CV−CtVt|となる。ここで、例えば対地に対して三相の内一相が対地にショートした場合を考えると、漏洩電流は、πを円周率、fを電源周波数、Cを接地コンデンサ部容量、Vを電源電圧実行値とした場合、2πfCVとなる。コンデンサ容量は上述したように接地コンデンサとしては比較的大きめの容量が選ばれることが多いため、これは漏洩電流としてはかなり大きな値となる。また、ω|CV−CtVt|に対しても(調整範囲が現実的な範囲であれば)十分大きな値となる。
そこで適当な係数αを掛けたα・ω|CV−CtVt|に対しての判定を行い、漏洩電流がα・ω|CV−CtVt|以上である場合(ステップS1)、電源接地環境異常であり調整範囲外とし(ステップS2)、漏洩電流をできるだけ小さく抑えることで、ビル側のブレーカーが動作するのを防ぐ。これは、接地コンデンサ部3の三相全ての可変コンデンサVCのスイッチSW2のみを「閉」としてスイッチSW1、SW3〜SW4を「開」とすることで、調整用コンデンサ11のみで接地する形とし、異常時の漏洩電流を{1+(X/100)}{1+(Y/100)}/15倍としている(ステップS3)。また、この場合、エレベータ保守会社へ異常連絡信号Eを通報するように(ステップS4)、通信手段を制御手段9に設けておけば電源異常を早急に発見し、改善することも可能となる。
次にステップS1で、ビル側電源の接地環境判定に合格した場合、三相全ての可変コンデンサVCのスイッチSW1を「閉」として主コンデンサ10を接続させる(ステップS5)。この状態で電流センサ7からの検出信号により漏洩電流を測定し、その値が上記(1)式の値に対して十分小さい値βより小さければ(ステップS6)、残りのスイッチSW2〜5は「開」とし、これにて最適フィルタ生成完了として(ステップS13)、処理を終了する。
ステップS6で漏洩電流がβ以上の場合は、各相順番にスイッチSW5を「閉」していき(ステップS7)、最も漏洩電流の小さくなった各相のスイッチSW5の開閉条件を導き出し(例えば、R相の可変コンデンサVCのスイッチSW5は「開」、S相の可変コンデンサVCのスイッチSW5は「閉」、T相の可変コンデンサVCのスイッチSW5は「閉」)、この開閉状態で再度、βと比較する(ステップS8)。そしてまだ漏洩電流がβ以上であれば、上記最も漏洩電流が小さくなった相のスイッチSW5を「閉」とした状態(上記開閉条件の状態)から(ステップS9)、今度は各相順番にスイッチSW4を「閉」していき、最も漏洩電流の小さくなった各相のスイッチSW4の開閉条件を導き出し、再度、βと比較し、漏洩電流がβより小さければ終了、β以上の場合は、以下スイッチSW3、スイッチSW2の順で順番に同様な処理を繰り返す(ステップS9〜S13)。そしてスイッチSW2〜5の最適な開閉(ON、OFF)条件を導くことで、接地コンデンサ部3の各相の可変コンデンサVCの容量調整が実現できる。
次に、制御手段9は相間コンデンサ部2の静電容量調整を行うために、接続切換スイッチ6を閉じ、接続切換スイッチ8を開く制御信号を与える。そして上述した接地コンデンサ部3と同様の処理を行う。ただし、相間コンデンサ部2の場合には、漏洩電流に関係しないため、図3のステップS1の接地環境の判定は行わずに、容量の調整のみとする。相間コンデンサ部2の調整終了後に、接続切換スイッチ6を開き、接続切換スイッチ8を閉じる制御信号を与えて、それぞれ「開」、「閉」として調整完了となる。
なお、電動機の停止中に行うのは、少なくとも、最初に行われるステップS1の漏洩電流に基づく電源接地環境異常の判定だけでよく、その後の動作は、電動機を停止させた状態で行えば、すなわちエレベータかごの停止中で行えば、エレベータかごの停止中で漏洩電流が小さくなるように静電容量が調整され、また電動機を回転させた状態で行えば、すなわちエレベータかごの走行中で行えば、エレベータかごの走行中で漏洩電流が小さくなるように静電容量が調整される。
なお、電動機の停止中に行うのは、少なくとも、最初に行われるステップS1の漏洩電流に基づく電源接地環境異常の判定だけでよく、その後の動作は、電動機を停止させた状態で行えば、すなわちエレベータかごの停止中で行えば、エレベータかごの停止中で漏洩電流が小さくなるように静電容量が調整され、また電動機を回転させた状態で行えば、すなわちエレベータかごの走行中で行えば、エレベータかごの走行中で漏洩電流が小さくなるように静電容量が調整される。
実施の形態2.
図4はこの発明の別の実施の形態による交流電源用ノイズフィルタの構成を示す図である。図1に示す上記実施の形態のものと同一もしくは相当部分は同一符号で示し、説明を省略する。図4では、ビル側の電源である三相交流電源1とエレベータの入力との間の交流電源線SLに雑音電圧測定回路20(雑音電圧測定手段)が挿入されている。雑音電圧測定回路20は図5に一例を示すように、各交流電源線SL毎に、交流電源線SLに直列に挿入されたリアクトルL1と、三相交流電源1(ビル電源)側の交流電源線SLとグランド間のコンデンサCzと、エレベータ側の交流電源線SLとグランド間の直列接続されたコンデンサCyと抵抗Ryからなり、抵抗Ryの対グランド間の電位の測定を行う。この測定された電位は制御手段9に入力される。
図4はこの発明の別の実施の形態による交流電源用ノイズフィルタの構成を示す図である。図1に示す上記実施の形態のものと同一もしくは相当部分は同一符号で示し、説明を省略する。図4では、ビル側の電源である三相交流電源1とエレベータの入力との間の交流電源線SLに雑音電圧測定回路20(雑音電圧測定手段)が挿入されている。雑音電圧測定回路20は図5に一例を示すように、各交流電源線SL毎に、交流電源線SLに直列に挿入されたリアクトルL1と、三相交流電源1(ビル電源)側の交流電源線SLとグランド間のコンデンサCzと、エレベータ側の交流電源線SLとグランド間の直列接続されたコンデンサCyと抵抗Ryからなり、抵抗Ryの対グランド間の電位の測定を行う。この測定された電位は制御手段9に入力される。
雑音電圧は電力変換装置5の動作中であるエレベータ走行中に非常に大きくなるため、上記実施の形態とは逆にエレベータを走行させる必要がある。そして走行時の雑増電圧を測定し、制御手段で周波数解析、評価を行い、最終的に最もノイズを減らす容量に調整される。全周波数帯で解析を行うと制御手段に非常に高い解析能力が要求されることになるが、実際にコンデンサの容量が効いてくる周波数帯、電源と負荷からなるシステム上でノイズの発生し易い周波数帯は決まっているので、システム毎に特定の周波数帯にポイントを絞って実施することで、大きな効果が得られる。
図6には上記のように構成された交流電源用ノイズフィルタの概略的な動作フローチャートを示し、以下これに従って動作を説明する。まずこの実施の形態では、制御手段9は、接続切換スイッチ6は「開」、接続切換スイッチ8は「閉」とする制御信号を常に与える。そして雑音電圧に基づく静電容量調整制御のために、例えば電動機から入力される運転状態を示す信号m又はエレベータかごの運転状態を示す信号Mから電動機が回転中であることを確認する。そして、雑音電圧測定回路20から入力される雑音端子電圧が所定値γより小さければ(ステップS1)、スイッチSW1〜5は現状維持で、これにて最適フィルタ生成完了として(ステップS4)、処理を終了する。
しかしながら、ステップS1で雑音端子電圧が所定値γ以上であれば、各相のスイッチSW1〜5を切り換えて全通りの開閉パターンで雑音端子電圧を測定し、所定値γより小さいものがあれば(ステップS2)、各相のスイッチSW1〜5を該開閉パターンとし、そこで最適フィルタ生成完了として(ステップS4)、処理を終了する。ステップS2で雑音端子電圧が所定値γより小さいものがなければ、全ての開閉パターンの中で雑音端子電圧が最も小さいものを選択し(ステップS3)、各相のスイッチSW1〜5を該開閉パターンとし、そこで最適フィルタ生成完了として(ステップS4)、処理を終了する。これにより、電源の雑音電圧を低滅できる。
なお、雑音電圧を低滅させる静電容量の調整制御に関し、一般に電動機の回転中、停止中いずれでも調整制御可能であるが、電動機の回転中のほうが雑音電圧が大きいため、電動機の回転中すなわちエレベータかごの走行中に行うのが望ましい。
そして例えば、最初に、電動機の停止中すなわちエレベータかごの停止中で実施の形態1の漏洩電流を小さくする静電容量の調整制御が開始され、その後に電動機を回転状態すなわちエレベータかごを走行状態にして、漏洩電流のめの静電容量調整制御から上記雑音電圧のための静電容量調整制御へ移行するようにしてもよい。
その際、後で行われる雑音電圧のための静電容量調整制御により、先に行われた漏洩電流のための静電容量調整制御で調整された静電容量が大幅に変更されないように、雑音電圧のための静電容量調整制御では、静電容量の変更幅に所定の制限を設ける(所定幅の変更許可範囲を設定する)ようにしてもよい。
なお、雑音電圧を低滅させる静電容量の調整制御に関し、一般に電動機の回転中、停止中いずれでも調整制御可能であるが、電動機の回転中のほうが雑音電圧が大きいため、電動機の回転中すなわちエレベータかごの走行中に行うのが望ましい。
そして例えば、最初に、電動機の停止中すなわちエレベータかごの停止中で実施の形態1の漏洩電流を小さくする静電容量の調整制御が開始され、その後に電動機を回転状態すなわちエレベータかごを走行状態にして、漏洩電流のめの静電容量調整制御から上記雑音電圧のための静電容量調整制御へ移行するようにしてもよい。
その際、後で行われる雑音電圧のための静電容量調整制御により、先に行われた漏洩電流のための静電容量調整制御で調整された静電容量が大幅に変更されないように、雑音電圧のための静電容量調整制御では、静電容量の変更幅に所定の制限を設ける(所定幅の変更許可範囲を設定する)ようにしてもよい。
1 三相交流電源、2 相間コンデンサ部、3 接地コンデンサ部、4 電源フィルタ用リアクトル部、5 電力変換装置、6,8 接続切換スイッチ、7 電流センサ、9 制御手段(含む静電容量調整制御手段)、10 主コンデンサ、11〜14 調整用コンデンサ、20 雑音電圧測定回路、Cy,Cz コンデンサ、E 異常連絡信号、L1 リアクトル、m,M 運転状態信号、Ry 抵抗、SL 交流電源線、SW1〜5 スイッチ。
Claims (4)
- 電力変換装置と交流電源との間の交流電源線に接続され、前記交流電源線の各相に接続された可変コンデンサで構成された接地コンデンサ部と相間コンデンサ部、及び各相に挿入されたリアクトルで構成された電源フィルタ用リアクトル部を少なくとも備える交流電源用ノイズフィルタであって、
前記接地コンデンサ部と相間コンデンサ部とを選択的に前記交流電源線とグランド間に接続する接続切換手段と、
前記交流電源線とグランド間に接続された前記接地コンデンサ部と相間コンデンサ部の漏洩電流をそれぞれに検出する漏洩電流検出手段と、
前記接地コンデンサ部と相間コンデンサ部の各可変コンデンサの静電容量を変更する静電容量変更手段と、
前記接続切換手段の切換えを制御すると共に前記漏洩電流検出手段での漏洩電流を入力し漏洩電流が小さくなるように前記静電容量変更手段の制御をする静電容量調整制御手段と、
を備えたことを特徴とする交流電源用ノイズフィルタ。 - 前記静電容量調整制御手段が前記交流電源と電気的に絶縁された停電時用バッテリを電源とすることを特徴とする請求項1に記載の交流電源用ノイズフィルタ。
- 前記静電容量調整制御手段が、前記電力変換装置により給電される電動機の運転状態を示す信号を受け、少なくとも、漏洩電流を小さくする制御における漏洩電流に基づく最初の電源接地環境異常の判定は、前記電動機の回転停止中に行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の交流電源用ノイズフィルタ。
- 前記交流電源線とグランド間に接続されて前記交流電源の雑音電圧を測定する雑音電圧測定手段をさらに備え、前記静電容量調整制御手段は、前記電動機の回転中に前記雑音電圧測定手段での雑音電圧を減らすように前記静電容量変更手段の制御をすることを特徴とする請求項3に記載の交流電源用ノイズフィルタ。
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