JP2007295113A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】広画角を実現しつつ、高精度な測距が可能で、かつ視認性に優れた撮像装置を提供する。
【解決手段】複数の光学系11a、11bと、これらに対応した複数の撮像領域を含む固体撮像素子12とを備えたカメラモジュール1と、複数の光学系21a、21bと、これらに対応した複数の撮像領域を含む撮像素子22とを備えたカメラモジュール2と、複数の光学系31a、31bと、これらに対応した複数の撮像領域を含む撮像素子32とを備えたカメラモジュール3と、撮像素子12、22、32から出力される複数の画像信号を取得する信号取得部と、各画像信号を演算処理する演算処理部とを備え、カメラモジュール1、2、3が分担して被写体を撮像する。
【選択図】図2
【解決手段】複数の光学系11a、11bと、これらに対応した複数の撮像領域を含む固体撮像素子12とを備えたカメラモジュール1と、複数の光学系21a、21bと、これらに対応した複数の撮像領域を含む撮像素子22とを備えたカメラモジュール2と、複数の光学系31a、31bと、これらに対応した複数の撮像領域を含む撮像素子32とを備えたカメラモジュール3と、撮像素子12、22、32から出力される複数の画像信号を取得する信号取得部と、各画像信号を演算処理する演算処理部とを備え、カメラモジュール1、2、3が分担して被写体を撮像する。
【選択図】図2
Description
本発明は、対象物までの距離を高精度に測定する撮像装置に関する。
対象物までの距離を測定するシステムとして、双眼測距システムが知られている。双眼測距システムは、対象となる前方風景を、左右又は上下に設置した2つの撮像装置により撮像し、左右画像又は上下画像における2つの画像の視差を利用して対象物までの距離を測定するというものである。
双眼測距システムは、自動車の車間距離の測定や、カメラの自動焦点システムに用いられている。また、双眼測距システムには、対象物を撮像素子上に結像させる双眼光学系である双眼光学装置が設けられている。双眼光学装置としては、左右各々の画像を結像する一対のレンズを用いて、対象物を左右各々に1個設けられた撮像素子に結像する装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開平4―43911号公報
しかしながら、前記のような従来の撮像装置では、より広いエリアに存在する対象物までの距離を計測するには、光学系を広画角にする必要があった。
一方、通常光学系を広画角にすれば、周辺部の画像の歪み(歪曲)が著しく大きくなることが知られている。また、複数個の光学系間の視差の抽出には、画像のブロックマッチングを行うことになる。前記のような歪みのある状態で、画像のブロックマッチングを行う場合、近距離被写体では歪みの小さな被写体と歪みの大きな被写体とを同一物として認識する必要がある。このことは、歪曲収差の大きい光学系(例えば、広角の光学系)で、三角測量の原理を利用する測距をする場合において、測距の精度を劣化させる一因となっている。
そこで、従来は画像の歪曲を補正する処理を行い、画像の歪みを取り除いてから、画像のブロックマッチング処理をするようにしてきた。ところが、本処理においては、歪曲補正により画像周辺部の像の解像度が劣化してしまう。この画像周辺部の像の解像度の劣化についても、周辺部の測距精度を低下させる要因となっている。
さらに、従来の広角の光学系を使った測距システムでは、前記のように周辺部の画像が大きく歪んでしまい、この画像を平面状の表示装置に表示したものを人間が直感的に認識することは困難であった。
本発明は前記のような従来の問題を解決するためのものであり、広画角を実現しつつ、高精度な測距が可能で、かつ視認性に優れた撮像装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、複数の光学系と前記各光学系に対応した複数の撮像領域とを備えたカメラモジュールと、前記各撮像領域から出力される複数の画像信号を取得する信号取得部と、前記各画像信号を演算処理する演算処理部とを備え、前記カメラモジュールが複数個配置されており、前記各カメラモジュールが分担して被写体を撮像することを特徴とする。
本発明によれば、広画角を実現しつつ、高精度な測距が可能で、かつ視認性に優れた撮像装置を実現することができる。
本発明は、複数のカメラモジュールを備えているので、広画角を実現しつつ、高精度な測距が可能で、かつ視認性に優れた撮像装置を実現することができる。
前記本発明の撮像装置においては、前記複数のカメラモジュールは、隣接した前記各カメラモジュールの視野が重複するように配置されていることが好ましい。この構成によれば、画像の連続性を損なわないようにすることができる。
また、前記複数のカメラモジュールは、隣接する前記各カメラモジュールの前記光学系の光軸が、被写体側に向かうにつれて広がるように配置されたカメラモジュールを含んでいることが好ましい。この構成によれば、より広い画角を得るのに有利になる。
また、前記各カメラモジュール毎に、前記各カメラモジュールから出力される複数の画像から少なくとも一つの画像を選択し、前記選択した画像を合成して広画角の画像を生成することが好ましい。この構成によれば、広画角の1つの画像を得ることができる。
また、前記演算処理部は、前記生成した画像の少なくとも一部を略台形状に変形することが好ましい。また、前記変形した画像は、略平面状の表示装置に表示されることが好ましい。これらの構成によれば、擬似的な立体感を作り出すことができ、略平面状の表示装置においても、被写体の位置等の視認性を向上させることができる。
また、前記各カメラモジュールの前記各光学系は、緑域帯域の光線専用に設計していることが好ましい。この構成によれば、少ない枚数のレンズで高解像度を実現することができ、視覚による画像と同様の画像に対して、距離情報を抽出することができる。
また、各カメラモジュールの前記各光学系は、赤外線帯域の光線専用に設計していることが好ましい。この構成によれば、少ない枚数のレンズで高解像度を実現することができ、赤外線画像による昼夜の使用も可能になる。
また、前記各カメラモジュールは、緑域帯域の光線専用に設計した前記光学系と、赤外線帯域の光線専用に設計した前記光学系とを備えていることが好ましい。この構成によれば、可視画像による昼間の使用、赤外線画像による夜間の使用を両立する撮像装置を実現できる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置の斜視図である。説明の便宜のために、図示したようなXYZ直交座標系を設定している。図2は、図1の構成のXZ面における断面図である。図1に示した撮像装置は、第1のカメラモジュール1、第2のカメラモジュール2、第3のカメラモジュール3を備えている。これらはフレーム4に、所定の角度で設置固定されている。第1から第3のカメラモジュール1−3は、いずれも複眼構成である。
図2において、第1のカメラモジュール1は、光学系11a及び光学系11bを備えている。これらは、例えば光学レンズや回折レンズなどで構成されている。鏡筒10内の基板13上に、光学系11a、11bに対応した複数の撮像領域を備えた固体撮像素子12が配置されている。また、鏡筒10内には、光線を分離する役割の遮光壁14が立設している。
第2、第3のカメラモジュール2、3についても、同様の構成である。すなわち、第2のカメラモジュール2は、光学系21a、21bを備えており、鏡筒20内に、固体撮像素子22、基板23、及び遮光壁24を備えている。第3のカメラモジュール3は、光学系31a、31bを備えており、鏡筒30内に、固体撮像素子32、基板33、及び遮光壁34を備えている。
被写体距離の算出方法については、第1から第3のカメラモジュール1−3のいずれについても同様である。このため、第1のカメラモジュール1を例に説明する。第1のカメラモジュール1は、2つの光学系11a、11bにより、固体撮像素子12上に像を結像する。この際、遮光壁14によって、光学系11aによる像と、光学系11bによる像とが影響を及ぼし合わない構成になっている。
結像した2つの像は、電気信号に変換されて後段の画像処理部(図2では図示せず)に転送される。画像処理部では、画像を複数のブロックに分割し、パターンマッチングを行うことにより、2つの画像上の視差分布を抽出する。得られた視差に基づいて、三角測量の原理を利用して、対象物までの距離を得ることができる。以下、図面を参照しながら、具体的に説明する。
まず、図3を用いて、複眼構成のカメラモジュールにおける測距について説明する。図3は、本実施の形態に係る複眼構成のカメラモジュールにおける三角測量について説明する図である。図3において、15は有限距離に設置された被写体、16aは光学系11aにより固体撮像素子12上に結像された像、16bは光学系11bにより固体撮像素子12上に結像された像である。17aは光学系11aの光軸、17bは光学系11bの光軸、18aは光学系11aの撮像中心、18bは光学系11bの撮像中心である。
光学系11aの光軸17a上にある有限距離の被写体15が発する光線は、光学系11aで集光され、固体撮像素子12上に像16aとして結像する。同様に、被写体15が発した光線は、光学系11bで集光され、固体撮像素子12上に像16bとして結像する。ところが、被写体15は光学系11bの光軸17b上から離れた位置にある。このため、被写体15は固体撮像素子12上の撮像中心18bから視差(Δ)分だけ離れた位置に像16bを結像する。
ここで、図3において、被写体15から光学系11a、11bの主点までの距離は、被写体距離に近似した値であるので、これを被写体距離zとする。さらに、2つの光学系11aと光学系11bとの間の撮像中心間距離である基線長をD、光学系11a、11bの焦点距離をf(光学系11a、11bとも同一とする)、視差量をΔとすると、以下の式(1)に示した近似式が成立する。
式(1) Δ=D・f/z
したがって、視差Δを抽出すれば、式(1)を変形して被写体距離zを抽出す
ることができる。
ることができる。
また、カメラモジュールは、光線の波長を制限することが望ましい。図4に、緑色帯域に透過特性を有するフィルタの特性図を示している。これを、光学系11a、11bと被写体15との間、又は光学系11a、11bと固体撮像素子12との間に設置することにより、緑色帯域のみを検出するカメラモジュールを実現することができる。
この場合の光学系11a、11bは、緑色帯域の光線専用にした設計で十分である。この例では、すべての波長に対して適切な性能を実現しようとした光学系(カラー対応の光学系)に比べ、少ない枚数のレンズで高解像度を実現することができる。また、緑色帯域の画像情報は、通常のカメラ処理では輝度情報として取り扱われるものであり、最も視覚に高感度である。このため、光学系を緑色帯域の光線専用にすると、視覚による画像と同様の画像に対して、距離情報を抽出することができる。
次に、図5は赤外線帯域に透過特性を有するフィルタの特性図を示している。図4に示した特性のフィルタに代えて、図5に示す透過特性の光学フィルタを用いてもよい。この場合の光学系11a、11bは、赤外線帯域の光線専用にした設計で十分である。したがって、この構成においても、図4のフィルタを使った構成と同様に、すべての波長に対して適切な性能を実現しようとした光学系(カラー対応の光学系)に比べ、少ない枚数のレンズで高解像度を実現することができる。
また、図5に示す透過特性の光学フィルタは、赤外線帯域の光線を透過するため、カメラモジュールは、赤外線帯域の光線を検出することができる。このため、赤外線光源をカメラモジュール付近に設置し照射することにより、人間にはほとんど明かりを感じさせることなく、夜間の使用も可能になる。
図1、2に示した構成では、第1から第3のカメラモジュール1−3が、X方向に並んで配置されている。各カメラモジュールは、フレーム4に接着剤やビス等で固定されている。さらに、フレーム4は、フレーム4に形成した穴(図示せず)等により、車体等に取り付けることができる。
各カメラモジュール間の光学系の光軸方向は異なっている。より具体的には、第1のカメラモジュール1の光学系11a、11bの光軸と、第2のカメラモジュール2の光学系21a、21bの光軸とは、被写体側に向かうにつれて広がるようになっている。同様に、第1のカメラモジュール1の光学系11a、11bの光軸と、第3のカメラモジュール2の光学系31a、31bの光軸とは、被写体側に向かうにつれて広がるようになっている。
この構成により、画像としては第1のカメラモジュール1の1つの光学系11a(又は11b)、第2のカメラモジュール2の1つの光学系21a(又は21b)、及び第3のカメラモジュール3の1つの光学系31a(又は31b)の画像を結合することにより、X方向に広い画角を得ることができる。
測距結果としても、第1のカメラモジュール1、第2のカメラモジュール2、及び第3のカメラモジュール3の測距結果を結合することにより、X方向に広い画角を得ることができる。また、画像、測距結果を合成することにより、X方向に広い画角を有する測距カメラを実現することも可能である。
次に、本実施の形態に係る撮像装置の画像処理の流れを図6から図13を参照しながら説明する。図6は、本実施の形態に係る撮像装置の処理のブロック図を示している。s1aは第1のカメラモジュール1の第1の画像処理部、s1bは第2のカメラモジュールの第1の画像処理部、s1cは第3のカメラモジュールの第1の画像処理部である。
s2aは第1のカメラモジュール1のステレオ処理部、s2bは第2のカメラモジュール2のステレオ処理部、s2cは第3のカメラモジュール3のステレオ処理部である。s3は画像結合処理部、s4は第2の画像処理部、s5は表示装置への出力である。
第1の画像処理部s1a、s1b、s1cは、対応するカメラモジュールの固体撮像素子からの信号を取り込む処理を行う。ステレオ処理部s2a、s2b、s2cは、取り込まれた画像からブロック毎の視差を抽出し、その視差に該当する距離を算出する。
画像結合処理部s3は、複数個(本実施の形態では3個)の画像を結合し、1つの画像を形成する。第2の画像処理部s4は、画像結合処理部s3で結合された画像のトリミングを行い、ステレオ処理部s2a、s2b、s2cで得られた測距結果に基づいて画像合成したり、画像合成した結果に測距の結果を重ね合わせたりし、表示装置に表示可能な形式に整える処理を行う。
すなわち、本実施の形態の画像処理部は、各カメラモジュールの各撮像領域から出力される各画像信号を取得する信号取得部と、信号取得部で取得した画像信号を演算処理する演算処理部とを含んでいる。そして、画像結合までの間においては、各カメラモジュールのそれぞれに演算処理部が対応している。
以上のような構成において、各処理部の流れを具体的に説明する。図7は、本実施の形態に係る第1の画像処理部s1a、s1b、s1c(図6)の処理流れを示すブロック図である。s10は画像取得、s11はキャリブレーション、s12はトリミングである。画像取得s10は、固体撮像素子からの信号を取り込み、画像処理部内のメモリーに配列することにより、画像の演算処理が可能な状態にする。
次に、キャリブレーションs11では、原点補正、歪曲補正、及び感度補正を行う。原点補正は、得られた画像の原点を、初期化処理によって得られた原点を基準とする座標に変換することである。初期化処理とは、カメラモジュールの組立直後に、カメラモジュールが有する光学系の光軸と固体撮像素子との交点(原点)を検出する作業のことである。原点は、光学系毎に存在し、第1のカメラモジュール1の例では、光学系11a、11bのそれぞれに対応した原点がある。
さらに、得られた画像はその光学系が有する歪曲収差により、通常、樽型等の歪曲を有する。歪曲補正により、その歪曲量を実際の像、又は設計値から得られる歪曲値に基づいて補正し、歪曲のない画像に補正する。
トリミングs12では、s11の原点補正により付け替えられた原点に対して、所定のサイズに画像を切り出し、別のメモリー領域に格納する。各光学系のそれぞれに原点が存在するので、このトリミングは、1つのカメラモジュールに存在する光学系の個数と同一の回数繰り返すことになる。
図8は、本実施の形態に係るステレオ処理部s2a、s2b、s2c(図6)における処理の流れを示すブロック図である。s20はブロック分割、s21は視差抽出、s22は距離演算である。ブロック分割s20では、s12(図7)でトリミング処理した2つの画像のうち、光学系11aにより得られた画像を、64画素×64画素から8画素×8画素までの範囲内のサイズのブロックに分割する。このブロックサイズは、ブロック内に特徴的な形状を含む最小単位が望ましく、撮像エリアの大きさ、主に検出する被写体の距離、焦点距離などによって異なる。
視差抽出s21では、前記のブロックからあるブロックを選定し、かつ同サイズのブロックを光学系11bより得られた画像から選定し、これらの2つのブロックが被写体の同一部分を撮像したものであると仮定する。
さらに、光学系11bより得られた画像上のブロック枠を所定の方向に、所定の画素数毎移動し、移動毎に2つのブロックの評価値を計算する。この評価値は、2つのブロックが酷似している場合、極値をとる関数が選択されており、この評価値の挙動を確認することにより、視差を抽出することが可能である。すなわち、光学系11aに対応した画像のあるブロックの位置と、このブロックと酷似した光学系11bに対応した画像のブロックの位置との比較により、視差を算出することができる。
距離演算s22では、この得られた視差量Δを前記の式(1)に代入すること
により、ブロック毎の被写体距離zを演算する。
により、ブロック毎の被写体距離zを演算する。
なお、ここでは整数画素単位で視差を抽出することを説明したが、より高い精度で視差を抽出する必要がある場合は、単位画素間を補間することにより、1画素以下の画素情報を作り出し、1画素以下の単位で視差を抽出してもよい。例えば、周辺の4つの画素を使っての線形補間することが挙げられる。
図9は、本実施の形態に係る画像結合処理部s3(図6)の処理流れを示すブロック図である。s30は画像選択、s31は画像変換、s32は画像結合である。画像選択s30では、複数あるカメラモジュールのそれぞれの画像出力から画像の結合処理を行う画像を、あらかじめ規定している条件で選択する。より具体的には、各カメラモジュール毎に、各カメラモジュールから出力される複数の画像のうち少なくとも一つの画像を選択する。
次に、画像変換s31を行う。ここでの処理については、図10を用いて説明する。図10は、複数の画像を1つの画像に結合する手法を説明する図である。図10において、51は第1のカメラモジュール1より得られた結合に用いる画像、52は第2のカメラモジュール2より得られた結合に用いる画像、53は第3のカメラモジュール3より得られた結合に用いる画像である。
54は、第1のカメラモジュール1より得られた画像51と平行に設置した仮想平面である。点Oは撮影者の位置である。第1のカメラモジュール1より得られた画像51の左端の点P1aは、直線O−P1aを仮想平面54方向に延長し、仮想平面54との交点Q1aに移される。さらに、画像51の右端の点P1bは、直線O−P1bを仮想平面54方向に延長し、仮想平面54との交点Q1bに移される。
同様のことを、第2のカメラモジュール2より得られた画像52、第3のカメラモジュール3より得られた画像53についても行う。すなわち、点P2aは交点Q2aに、点P2bは交点Q2bに、点P3aは交点Q3aに、点P3bは交点Q3bに、それぞれに移される。
これにより、図11に示したような3つの画像を結合した1枚の画像を得ることができる。61は画像51を仮想平面54に投影した画像、62は画像52を仮想平面54に投影した画像、63は画像53を仮想平面54に投影した画像である。図11の波線部は、画像の連続性を考慮して処理を行った際の隣接画像との重複部分である。
図12は、本実施の形態に係る第2の画像処理部の処理流れを示すブロック図である。s40は結合画像のトリミング、s41は画像合成である。結合画像のトリミングs40において、画像結号処理部s3(図6、9)で得られた結合画像(図11)をトリミングする。
図13に、第2の画像処理部s4(図6、図12)によるトリミング領域を示している。図13の一点鎖線で示した領域がトリミングする領域である。このトリミングにより、3つの画像が結合された広画角の画像64を得ることができる。
次に、図12の画像合成s41において、画像64とステレオ処理部s2a、s2b、s3c(図6、図8)から得られた測距結果を合成し、1つの画像とする。この際の手法の一例としては、測距結果を画像結号処理部s3(図6、9)の処理と同様の処理を行い1つの画像に合成した後、図12のs40で得られた図13の画像64と合成することが考えられる。また、この手法に限るものではなく、他の手法を用いてもよい。
一方、図12のs40のトリミングをしないことも考えられる。この場合、図11に示すように、中央部は画像の歪みがほとんどなく、周辺部(第2のカメラモジュール2の画像の右端、第3のカメラモジュール3の画像の左端)は、略台形状に変形した画像を得ることができる。この画像を平面状の表示装置に表示することにより、擬似的に3次元的に被写体を認識することができる。このため、被写体の立体感、位置関係を把握しやすい視認性の優れた画像を得ることができる。
次に、複数のカメラモジュールの取り付け角を、図14を用いて説明する。図14は、本実施の形態に係る撮像装置の一部についての側面図である。5aは第1のカメラモジュール1の光学系11aの視野(画角)、5bは第1のカメラモジュールの光学系11bの視野である。6aは第2のカメラモジュール2の光学系21aの視野、6bは第2のカメラモジュールの光学系21bの視野である。
7aは第1のカメラモジュール1の光学系11aの光軸、7bは第1のカメラモジュール1の光学系11bの光軸、8aは第2のカメラモジュール2の光学系21aの光軸、8bは第2のカメラモジュール2の光学系21bの光軸である。
前記の通り、測距は、各カメラモジュールの2つの光学系で撮像した画像間の視差を算出する必要がある。したがって、第1のカメラモジュール1が測距できる視野は、視野5aと視野5bとが重複している部分である。この部分の画角は、各光学系の画角と同一のαである。
また、第2のカメラモジュール2の場合も同様で、測距できる視野は、視野6aと視野6bとの重複部分であり、この部分の画角はαである。
さらに、第1のカメラモジュール1と第2のカメラモジュール2とのなす角をγ、第1のカメラモジュール1と第2のカメラモジュール2との測距視野の重なり部分の角度をβとすると、これらの定数には下記の式(2)の関係式が成立する。
式(2)γ=α−β
したがって、各カメラモジュールは、式(2)の関係を満足する様にフレーム4に取り付けされている。なお、この重なり量が少なければ、より広い画角を実現できるが、製造時に求められる精度が厳しくなる。
従来の広画角のステレオカメラにおいては、画角を大きくすることにより、視野の周辺部で歪曲収差が著しく大きくなる。これは、視差を抽出するためのパターンマッチング処理を高精度で行うことの妨げとなり、視野中央部に比べ周辺部の測距精度を劣化させる大きな要因となっていた。
一方、本実施の形態の構成は、複数のカメラモジュールで分担して、広角化を図るというものである。このため、カメラモジュールを3個備えた構成では、各カメラモジュールとして、従来の構成のステレオカメラの約1/3の画角のカメラモジュールを用いることができるため、良好な測距が可能である。
また、画角が小さいため、歪曲収差も小さくなる。このため、高精度で視差を抽出することができ、結果として、高精度の測距を広画角視野内で実現することができることになる。
本実施の形態においては、3個のカメラモジュールをX方向に並べた構成を説明したが、カメラモジュールを2個並べた構成でもよく、4個又はそれ以上をX方向に並べた構成でも同様の効果が得られる。
この場合、複数のカメラモジュールの組み合わせを変化させることにより、種々の画角に対応することが可能になる。したがって、単一のカメラモジュールを量産しておき、この単一のカメラモジュールの組み合わせを変化させて、各種仕様の撮像装置のラインナップを形成することが可能となる。このことにより、量産効果による低コスト化も実現できることになる。
また、本実施の形態では、カメラモジュールをX方向に1列に並べた例で説明したが、Y方向にも並べることにより、X方向の画角だけではなく、Y方向の画角も拡大することができる。
また、本実施の形態では、1つのカメラモジュールに2つの光学系を備えた例を説明してきたが、1つのカメラモジュールが備える光学系は、3個以上であってもよい。この場合、1つのカメラモジュールにおいて、Y方向にも光学系を複数配置するようにすれば、複数のカメラモジュールをX方向のみに一列に並べた構成であっても、Y方向にも大きな画角を実現できる。さらに、測距を行う画像の組み合せが複数になるため、それぞれの測距結果を平均処理等の演算をすることにより、測距の精度を向上させることができる。
さらに、4眼の複眼方式のカメラモジュールを複数個並べた構成にすれば、昼夜兼用の撮像装置も実現できる。この例について、図15を用いて説明する。図15は、本実施の形態の別の例に係る撮像装置の斜視図である。各カメラモジュール81、82、83は、それぞれ4個の光学系を備えた複眼方式のカメラモジュールである。カメラモジュール81の光学系71a、71c、カメラモジュール82の光学系72a、72c、及びカメラモジュール83の光学系73a、73cは、緑色帯域の光線のみを検出する光学系である。
カメラモジュール81の光学系71b、71d、カメラモジュール82の光学系72b、72d、及びカメラモジュール83の光学系73b、73dは、赤外帯域の光線のみを検出する光学系である。図示はしていないが、各カメラモジュールの内部には、図2の構成と同様に、各光学系による像同士が影響を及ぼし合わないように遮光壁を設けている。
また、各カメラモジュール81、82、83の内部には、各光学系に対応した撮像領域を含む固体撮像素子(図示せず)が配置されている。さらに、緑色帯域の光線のみを抽出するためには、光学系と被写体との間、又は光学系と固体撮像素子との間に図4(緑色帯域抽出用)に示した特性のフィルタを挿入し、赤外帯域の光線のみを抽出するためには、光学系と被写体との間、又は光学系と固体撮像素子との間に図5(赤外帯域抽出用)に示した特性のフィルタを挿入する。
この構成によれば、昼間は緑色帯域の光線のみを抽出する光学系で撮像した画像に基づき測距でき、夜間は赤外帯域の光線のみを抽出する光学系で撮像した画像に基づき測距できるので、昼夜兼用の撮像装置を実現できる。
なお、図15では、各カメラモジュールが4眼の複眼方式の例で説明したが、4眼以上の偶数個の光学系を備えた構成でも同様の効果が得られる。
以上のように本発明によれば、広画角でありながら測距精度の高い撮像装置を実現できるので、本発明は、モバイル機器用、監視カメラ用、車載用の撮像装置として有用である。
1,81 第1のカメラモジュール
2,82 第2のカメラモジュール
3,83 第3のカメラモジュール
4 フレーム
7a,17a 光学系11aの光軸
7b,17b 光学系11bの光軸
8a 光学系21aの光軸
8b 光学系21bの光軸
11a,11b 第1のカメラモジュールの光学系
12,22,32 固体撮像素子
13,23,33 基板
21a、21b 第2のカメラモジュールの光学系
31a、31b 第3のカメラモジュールの光学系
2,82 第2のカメラモジュール
3,83 第3のカメラモジュール
4 フレーム
7a,17a 光学系11aの光軸
7b,17b 光学系11bの光軸
8a 光学系21aの光軸
8b 光学系21bの光軸
11a,11b 第1のカメラモジュールの光学系
12,22,32 固体撮像素子
13,23,33 基板
21a、21b 第2のカメラモジュールの光学系
31a、31b 第3のカメラモジュールの光学系
Claims (9)
- 複数の光学系と前記各光学系に対応した複数の撮像領域とを備えたカメラモジュールと、
前記各撮像領域から出力される複数の画像信号を取得する信号取得部と、
前記各画像信号を演算処理する演算処理部とを備え、
前記カメラモジュールが複数個配置されており、前記各カメラモジュールが分担して被写体を撮像することを特徴とする撮像装置。 - 前記複数のカメラモジュールは、隣接した前記各カメラモジュールの視野が重複するように配置されている請求項1に記載の撮像装置。
- 前記複数のカメラモジュールは、隣接する前記各カメラモジュールの前記光学系の光軸が、被写体側に向かうにつれて広がるように配置されたカメラモジュールを含んでいる請求項1又は2に記載の撮像装置。
- 前記各カメラモジュール毎に、前記各カメラモジュールから出力される複数の画像から少なくとも一つの画像を選択し、前記選択した画像を合成して広画角の画像を生成する請求項1から3のいずれかに記載の撮像装置。
- 前記演算処理部は、前記生成した画像の少なくとも一部を略台形状に変形する請求項4に記載の撮像装置。
- 前記変形した画像は、略平面状の表示装置に表示される請求項5に記載の撮像装置。
- 前記各カメラモジュールの前記各光学系は、緑域帯域の光線専用に設計している請求項1から6のいずれかに記載の撮像装置。
- 前記各カメラモジュールの前記各光学系は、赤外線帯域の光線専用に設計している請求項1から6のいずれかに記載の撮像装置。
- 前記各カメラモジュールは、緑域帯域の光線専用に設計した前記光学系と、赤外線帯域の光線専用に設計した前記光学系とを備えている請求項1から6のいずれかに記載の撮像装置。
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