JP2007294726A - モータの冷却装置、モータの冷却方法およびモータの冷却装置付き車両 - Google Patents

モータの冷却装置、モータの冷却方法およびモータの冷却装置付き車両 Download PDF

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Abstract

【課題】 冷媒の自己循環と復水器の小容量化を共に達成し、冷却システムの小型化、軽量化を図ることができるモータの冷却装置、モータの冷却方法およびモータの冷却装置付き車両を提供する。
【解決手段】 インホイールモータ103のステータ3と熱的に接続し冷媒を流通させる冷却流路12a〜12fと、冷却流路12a〜12fで気相化した冷媒を液相化するコンデンサ17と、コンデンサ17で液相化した冷媒を冷却流路12a〜12fの上流側へと戻す冷媒戻し流路16,18,23,9,10と、チェックバルブ19a〜19fと、チェックバルブ20と、コンデンサ17とチェックバルブ20との間の冷媒戻し流路16に液相化した冷媒を供給する液相冷媒供給手段(液相冷媒供給流路30,40,45、シリンダ42)と、を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、モータの冷却装置、モータの冷却方法およびモータの冷却装置付き車両の技術分野に属する。
電気自動車の駆動方式の一つとして、ホイールの中にモータを挿入するインホイールドライブ方式が提案されている。このインホイールドライブ方式は車室内の有効利用空間が拡大することや各輪独立駆動による従来の自動車と異なる運転感覚が得られるという特徴がある。このようなドライブシステム方式を実現するにはモータの小型化が必要であるが、モータ体積を小さくすると損失により発生する熱を放熱する面積も減るため、温度の上昇が顕著になる。したがってモータの冷却が大きな課題となる。
冷却には液冷方式や空冷方式等があり、空冷方式では十分な冷却性能を確保できないという問題がある。液冷方式では、高い冷却効率が期待できるが、バネ下に取り付けられたモータに冷媒液を循環するためポンプ等の循環装置や配管部品が必要となるため、従来通りフロントグリル付近に冷媒の熱交換を設け、冷却配管を車体側からインホイールモータに連通させる場合には、サスペンションの振動にも耐えなければならないという問題もある。
一方、ハイブリッド車や電気自動車においても、モータ小型化や上述のフロントグリル付近に冷媒の熱交換を設け、モータに冷媒液を循環するためポンプ等の循環装置や配管部品を備える冷却システムの小型化および重量低減および、冷却システムのレイアウト自由度拡大が要求されている。
モータ液冷式冷却方においては、モータのステータに設けた配管に冷媒を流す方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。さらに、ポンプを使用しない冷却システムとしてループ型ヒートパイプを用いた技術が考案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−12352号公報 特開平6−257696号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、バネ下に取り付けられたモータに冷媒液を循環するためポンプ等の循環装置が必要であり、従来どおりフロントグリル付近に冷媒の熱交換器を設ける場合には、配管系が複雑になると共に、配管が長くなることにより配管系内の冷媒量が多く必要になるため重量が増えるという問題点があった。また、冷却配管を車体側からインホイールモータに連通させる場合には、サスペンションの振動にも耐えなければならないという問題があった。そこで、ポンプを使用しないループ型ヒートパイプを用いた冷却システムをインホイールモータ周りに設置する場合、モータ出力を大きくするのに伴いコンデンサ面積も大きくしなければならないため、コンデンサが大きいとホイールに格納できなくなるという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、冷媒の自己循環と復水器の小容量化を共に達成し、冷却システムの小型化、軽量化を図ることができるモータの冷却装置、モータの冷却方法およびモータの冷却装置付き車両を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、
モータの発熱部を冷媒によって冷却するモータの冷却装置であって、
前記発熱部と熱的に接続され、冷媒を流通させる冷却流路と、
この冷却流路の下流側と接続され、冷却流路で気相化した冷媒を液相化する復水器と、
この復水器で液相化した冷媒を前記冷却流路の上流側へ戻す冷媒戻し流路と、
この冷媒戻し流路と前記冷却流路との間に介装され、冷却流路から冷媒戻し流路への冷媒の逆流を阻止する第1逆止弁と、
前記復水器と前記冷媒戻し流路との間に介装され、冷媒戻し流路から復水器への冷媒の逆流を阻止する第2逆止弁と、
前記復水器と前記第2逆止弁との間の冷媒戻し流路に液相化した冷媒を供給する液相冷媒供給手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明のモータの冷却装置にあっては、冷却流路の冷媒が気相化しておらず、圧力が低い場合、第1逆止弁が開いて冷却流路に冷媒が供給される。冷却流路の冷媒が発熱部から熱を受けて気相化した場合、高圧の気相冷媒が復水器側へ移動して第2逆止弁が開き、復水器を通過して液相化した冷媒が冷媒戻し流路へと戻される。このとき、第1逆止弁および第2逆止弁によって、冷媒の循環経路は、第1逆止弁→冷却流路→復水器→第2逆止弁→冷媒戻し流路→第1逆止弁の方向に規定される。
すなわち、冷却流路における冷媒の膨張と復水器における冷媒の凝縮とにより、第1逆止弁と第2逆止弁とが時間差を有して開閉することで、冷媒を自己循環させることが可能となり、冷媒の循環経路にポンプ等の動力源を設ける必要が無くなるため、発熱部を効率的に冷却しつつ、冷却装置の小型化を達成することができる。
ここで、復水器の小型化を図るために、復水器の容量(面積)を小さくして必要な凝縮能力よりも低下させた場合、モータの高負荷時には、復水器による凝縮が不十分となり、冷却流路と第2逆止弁上流側の冷媒戻し流路とが、気相化した冷媒で満たされる。これに伴い、第1逆止弁が開かずに冷却流路に液冷媒が供給されなくなるため、冷却流路の温度は冷媒の飽和温度以上まで上昇し、ドライアウト状態を招くおそれがある。
これに対し、本発明では、液相冷媒供給手段によって復水器と第2逆止弁との間の冷媒戻し流路に液相化した冷媒が供給されるため、復水器を小型化した場合であっても、冷媒が自己循環不能となるのを回避でき、ドライアウト状態を防止することができる。
この結果、冷媒の自己循環と復水器の小容量化を共に達成し、冷却システムの小型化、軽量化を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例1〜3に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は、実施例1の冷却装置を内蔵したインホイールモータの車体取付状態を示すサスペンション装置の斜視図である。
タイヤ100およびホイール101は、上下一対のアーム102a,102bおよびショックアブソーバ102cを備えたダブルウィッシュボーン方式のサスペンション装置102により車体と接続されている。インホイールモータ(以下、モータと略記する。)103は、出力側のハウジング面がアクスル(不図示)に固定されている。モータ103には、鉛直方向上部にリザーブタンク21、下部にコンデンサ(復水器)17、側部にコンデンサ(副復水器)35が付設されている。
[モータの構成]
図2は実施例1のモータ103の断面図、図3は図2のS3-S3断面図である。
モータ103は、ハウジング1と、エンドプレート2a,2b、ステータ3と、ロータ4と、モータ軸7と、モータ軸受け8と、を備えている。
ステータ3は、ハウジング1の内周に固定されている。ステータ3の内周には、6つのステータ凸極部3'が周方向60°ピッチで凸設されている。各ステータ凸極部3'には、モータコイル5がそれぞれ巻回されている。
ロータ4は、モータ軸7と一体に形成され、外周をステータ3に囲繞されている。モータ軸7の両端部は、エンドプレート2a,2bにモータ軸受け8を介して回動自在に指示されている。ロータ4の周縁部には、モータ軸7の軸方向に沿って4つのロータ磁石6が周方向90°ピッチで配置されている。
次に、モータ103の冷却装置の構成について説明する。
実施例1の冷却装置は、第1の配管系と第2の配管系とから構成されている。
[第1の配管系]
第1の配管系は、リザーブタンク21、冷媒戻し流路23,9,10、チェックバルブ(第1逆止弁)19a〜19f、流路11a〜11f、冷却流路12a〜12f、流路13,14,15、コンデンサ17、冷媒戻し流路16、チェックバルブ(第2逆止弁)20および冷媒戻し流路17,18により構成されている。
冷媒戻し流路9は、チェックバルブ19a,19b,19c,19dおよびチェックバルブ19e,19f(図3参照)を介して流路11a,11b,11c,11dおよび流路11e,11f(図3参照)と連結している。流路11a〜11fは、ステータ3に設けられた冷却流路12a,12b,12c,12dと冷却流路12e,12f(図3)にそれぞれ連結している。そして、ステータ3に設けられた冷却流路12a〜12fは、エンドプレート2bに円弧状に設けられた流路13を通り流路14と連結している。
流路14は、流路15を介して、放熱部であるコンデンサ17と連結し、コンデンサ17は、冷媒戻し流路16およびチェックバルブ20を介して冷媒戻し流路18と連結している。冷媒戻し流路18は、リザーブタンク21に連結され、リザーブタンク21と冷媒戻し流路9は、冷媒戻し流路23を介して連結している。このとき、リザーブタンク21の高さは、複数の冷却流路12a〜12fの内、鉛直方向最下部に位置する冷却流路12dよりも低い位置(鉛直下方)に設定してもよい。また、リザーブタンク21は大気開放としてもよい。
[第2の配管系]
第2の配管系は、第1の配管系の冷却性能を向上させるためのもので、リザーブタンク21、液相冷媒供給流路30、流路31、チェックバルブ(副第1逆止弁)32、副冷却流路33、流路34、コンデンサ35、チェックバルブ(副第2逆止弁)36、副冷媒戻し流路37,38、液相冷媒供給流路40、チェックバルブ41、シリンダ(液相冷媒供給部)42、流路44、流路45およびチェックバルブ46により構成されている。
リザーブタンク21には、液相冷媒供給流路30が連結され、液相冷媒供給流路30は、流路31と液相冷媒供給流路40とに分岐している。
流路31は、チェックバルブ32を介して副冷却流路33に連結している。ここで、副冷却流路33は、図3にも示すように、上述の冷却流路12dに内設されている。すなわち、冷却流路12dと副冷却流路33は、互いの管の壁面が接するように設置された二重管構造となっている。
副冷却流路33は、流路34、コンデンサ35、チェックバルブ36、副冷媒戻し流路37、副冷媒戻し流路38を順に通り、リザーブタンク21と連結している。ここで、流路34は、コンデンサ35に連結される途中で流路44に分岐している。流路44は、ピストン43を有するシリンダ42に連結されている。また、チェックバルブ36のクラッキング圧は、第1の配管系のチェックバルブ20のクラッキング圧よりも大きな値に設定されている。なお、「クラッキング圧」とは、チェックバルブ36の入口側圧力を上昇させて、出口側へある一定の流量が認められる圧力をいう。
一方、液相冷媒供給流路40は、チェックバルブ41を通りシリンダ42に連結されている。さらに、シリンダ42から液相冷媒供給流路45がチェックバルブ46を介して第1の配管系の冷媒戻し流路16に連結されている。ここで、流路44は、シリンダ42内においてピストン43で仕切られる2つの空間の一方側である第1シリンダ室42aに連結され、2つの空間の他方側である第2シリンダ室42bには、液相冷媒供給流路40,45がそれぞれ連結されている。
液相冷媒供給流路30,40,45およびシリンダ42により、実施例1の液相冷媒供給手段が構成される。
なお、実施例1では、便宜上コンデンサ17は1本の曲がり管で1回の折れ曲りで示してあるが、必ずしも1回の折れ曲りでなく、複数回折れ曲がる管であってもよい。同様に、コンデンサ35は直管で描かれているが、複数回折れ曲がる管であってもよい。また、冷却流路の本数および位置は、インホイールモータ内で任意に変えることができる。
図4は、実施例1の冷却装置における冷媒の流れを示す図である。
図4の第1の配管系において、F1は冷媒戻し流路9内の冷媒の流れの方向を示している。F2はチェックバルブ19a〜19fを介して流路11a〜11f内に分岐し流れ込む冷媒戻し流路10内の流れであり、F2は流路11a〜11fの流れF3a〜F3fになる。流れF3a〜F3fは、それぞれ、冷却流路12a〜12fの流れF4a〜F4fとなり、これらは、流路13で合流し流れF5となり、さらに、流路14内の流れF6となる。流れF6は、流路15内の流れF7、コンデンサ17内の流路の流れF8、冷媒戻し流路16内の流れF9となり、チェックバルブ20を通った後、冷媒戻し流路18の流れF10となり、リザーブタンク21を介して、冷媒戻し流路23内の流れF11となり、冷媒戻し流路9へと戻る。
図4の第2の配管系において、F20はリザーブタンク21と連結された液相冷媒供給流路30内の流れであり、F20は流路31,液相冷媒供給流路40内の流れF22、F27へと分流する。流れF22はチェックバルブ32を介して、副冷却流路33,34内の流れF23,F24となる。流れF24は、コンデンサ35および流路44の流れF25およびF29に分流する。
ここで、流路44内の流れF29は、流路34の圧力状態により流れの方向が変化する。流れF25は、副冷媒戻し流路37,38内の流れF26となり、リザーブタンク21へ戻る。F20から分流した流れF27は、チェックバルブ41を介してシリンダ42に流れ込む流れF28となる。F30は、シリンダ42からチェックバルブ46を介し、冷媒戻し流路16に連結する液相冷媒供給流路45内の流れである。
次に、実施例1の冷却装置による作用を説明する。
[冷媒自己循環作用]
図4の第1の配管系において、モータ103が始動する前には、この配管系には流れが無く、流路23,9,10,11a〜11f,12a〜12f,13,14,15,16,18、コンデンサ17およびリザーブタンク21には、液相の冷媒が満たされている。
モータ103が始動し、モータ103の鉄損(鉄芯を交流磁束が通るとき、鉄芯内に発生するヒステリシス損と渦電流損とを合わせたもので、鉄芯内で起こる電力損失の総称)や銅損(コイルとして巻いてある電線の電気抵抗によって、電流が熱に変わってしまう損失)による発熱量が多くなった場合、冷却流路12a〜12fのステータ熱源に近接している部位において、冷媒は液相から気相に相変化する。冷媒が液相から気相へ状態変化した場合、流路の流通抵抗等により流路内の圧力は液相状態に比べて大きく。実施例1では、チェックバルブ19a〜19fは閉、チェックバルブ20は開になるように設置してあるため、気相の冷媒は流れF4a〜F4f→F5→F6→F7となり、コンデンサ17に達する。
このとき、冷媒戻し流路16,18内に存在する液相の冷媒は、圧力上昇のためリザーブタンク21へと向かう流れF9→F10となる。次に、コンデンサ17内を流れる気相の流れは、コンデンサ17により凝縮する。気相冷媒が凝縮することにより、コンデンサ流路内の圧力が減少する。
この結果、チェックバルブ19a〜19fは開、チェックバルブ20は閉となり、冷却流路12a〜12fに液相の冷媒が供給される。このとき、リザーブタンク21の位置水頭を利用していないにもかかわらず、サイフォン効果によって、液相の冷媒はリザーブタンク21から冷媒戻し流路23,9、10内の流れF11→F1→F2となり、チェックバルブ19a〜19fを介し流路11a〜11f、冷却流路12a〜12fへ液相の冷媒が供給される。
このように、蒸発と凝縮を行うことによって、動力を用いることなく液冷媒が自己循環し、冷却流路12a〜12fで蒸発熱を奪い、コンデンサ17で熱交換し外気へ熱を捨てることになる。
[第2の配管系による冷却性能向上作用]
ここで、コンデンサ17であるが、インホイールモータ構造の場合、コンデンサ17が大きいとホイール101内に納めることができないという問題が生じる。実施例1では、第2の配管系を設けることで、この問題を回避している。以下、第2の配管系による冷却性能向上作用を説明する。
登坂走行などの高負荷時にホイール101に納める必要コンデンサ面積が不足した場合等を考える。この高負荷時の場合、コンデンサ17による凝縮が不十分となるため、冷却流路12a〜12f、流路13,14,15およびコンデンサ17内は気相の冷媒で満たされ、液冷媒が供給されなくなる。この場合、冷却流路12a〜12fの温度は、冷媒の飽和温度以上に上昇する。
実施例1では、液相冷媒供給流路40、流路44、液相冷媒供給流路45およびシリンダ42を除き、第2の配管系を第1の配管系と同じ構成としている。すなわち、モータ103が始動する前にはこの第2の配管系の流路およびコンデンサ35には、液相の冷媒が満たされている。
冷却流路12dの流路温度が、冷媒の飽和温度以上となった場合、冷却流路12dに接している副冷却流路33の温度も冷媒の飽和温度以上となるため、副冷却流路33内の冷媒は、液相から気相に相変化する。このとき、第2の配管系では、第1の配管系と同様に、チェックバルブ32は閉、チェックバルブ36は開となるように設置してあるため、気相の冷媒は流れF23→F24となり、コンデンサ35に達する。このとき副冷媒戻し流路37,38内に存在する液相の冷媒は、圧力上昇のためリザーブタンク21へと向かう流れ、F25→F26となる。
次に、コンデンサ17内を流れる気相の冷媒は、コンデンサ35により凝縮する。気相冷媒が凝縮することにより、コンデンサ流路内の圧力が減少する。この結果、チェックバルブ32は開、チェックバルブ36は閉となり、サイフォン効果によって液相の冷媒はリザーブタンク21から液相冷媒供給流路30,流路31内の流れF20,F22となり、チェックバルブ32を介し副冷却流路33へ液相の冷媒が供給される。
以上のように、第2の配管系では、蒸発と凝縮を行うことで動力を用いることなく液冷媒を循環させる点においては第1の配管系と同じであるが、冷媒の蒸発と凝縮に伴い、配管34内の圧力は変動する。この圧力変動は、流路44を介してシリンダ42に伝達し、ピストン43が往復運動する。このとき、実施例1では、チェックバルブ36が開き始めるクラッキング圧力を、チェックバルブ20のクラッキング圧力よりも大きく設定している。
図4において、冷媒が凝縮した場合、ピストン43がシリンダ42の鉛直上方から下方へと移動し、チェックバルブ41は開、チェックバルブ46は閉となり、リザーブタンク21、副冷媒戻し流路38,液相冷媒供給流路40内の液相の流れF20→F27が生じ、冷媒がシリンダ42の第2シリンダ室42bへ供給される。
また、冷媒が蒸発し、冷媒戻し流路16と流路34内が気相冷媒となった場合、チェックバルブ20よりもチェックバルブ36のクラッキング圧力を大きく設定しているため、冷媒戻し流路16よりも流路34の圧力が大きくなり、結果としてピストン43がシリンダ42の鉛直下方から上方へと移動し、チェックバルブ41は閉、チェックバルブ46は開となり、ピストン43の第2シリンダ室42bに貯留された液相の冷媒が冷媒戻し流路16へ供給される。
このとき、冷媒戻し流路16が気相である場合は、液相冷媒供給流路45からの液冷媒の噴流により、冷媒戻し流路16内の気相は直ちに凝縮し、凝縮による圧力低下によりチェックバルブ20は閉、チェックバルブ19a〜19fは開となり、液冷媒がリザーブタンク21から冷却流路12a〜12fへと供給され、冷却流路12a〜12fの温度を低下させる。
そして、再び冷却流路12a〜12fの温度が冷媒の飽和温度以上になった場合、上述のサイクルを繰り返す。これにより、実施例1では、冷却流路12a〜12f内の温度が上昇し続けるドライアウト状態を招くことなく、冷媒の飽和温度付近を保つことができる。
[総コンデンサ面積縮小作用]
ここで、実施例1の構成とすることで、第2の配管系を設けない場合と比較して、総コンデンサ面積が小さく抑えられる点について説明する。
まず、総出力80kWの車両の4輪にインホイールモータを装備する場合を考える。各モータ出力は20kWとなるが、そのうち10%が熱損とし、モータ1つ当たり2kWの除熱を考える。冷媒を水とし、コンデンサとして直径8mmの円管にフィン高さ4mmのハイフィンが付いている熱交換器を考える。
コンデンサ入口温度を100℃の蒸気、出口温度を100度の水とし、コンデンサへの入口空気温度を40℃として計算すると、コンデンサ周りの空気流速が3m/sの場合、コンデンサのハイフィン付き管の長さは2m(前面面積は320Ccm2)必要となる。
実施例1の構成により、シリンダ42から冷媒戻し流路16へ40℃の水20g/minを供給し、冷媒戻し流路16内の蒸気を凝縮させた場合、潜熱を2,400kJ/Kgとして、
20/1,000 * 1/60 * 2,400 = 0.8kW
すなわち、コンデンサ17は、2 - 0.8 = 1.2kW分だけの放熱量で済むことになる。このとき上で計算した条件でフィン長さを計算すると1.2m、コンデンサ前面面積192cm2となる。すなわち、2kW除熱する場合のコンデンサ面積に比べて、60%のコンデンサ面積で済むことになる。
一方、第2の配管系の必要コンデンサ長さ(面積)を計算する。シリンダ42のピストン43の移動により20g/minの水を押し出すためには、流路44からシリンダへ毎分20gの水の容積の蒸気を送り込めば良いことになる。水の密度を1,000kg/m3とした場合、この容量は毎分0.02/1,000 = 2 * 10-5m3 =20ccとなる。20cc/minの蒸気を凝縮させるために必要な抜熱量は、107℃の飽和蒸気に対する潜熱2,240kJ/Kgおよび蒸気密度0.745Kg/m3を用いて、
(2 * 10-5/60) * 0.745 * 2,240 = 5.56 * 10-4kW
となり、上述の計算と同じコンデンサ条件では、必要コンデンサ長さは0.5mm程度となる。したがって、管直径を小さくし、かなり余裕代を取った場合でも、コンデンサ長さは、1センチもあれば十分である。
以上の計算条件の場合、第2の配管系のコンデンサ35によるコンデンサ面積の増加は、どんなに大きく見積もったとしても、コンデンサ前面面積192cm2に対して1%以下となる。
また、例えばリザーブタンク21は大気開放とし、チェックバルブ20のクラッキング圧力を大気圧の101kPa(飽和温度Tsat1は100℃)とし、チェックバルブ36のクラッキング圧力を113kPaとした場合、113kPaに対する水の飽和温度は103℃(Tsat2)となり、シリンダ42から冷媒戻し流路16へ水を繰り込む圧力は12kPaもあり十分といえる。このときの副冷却流路33内は103℃程度であるので、流路12dの温度が上昇し続けること無しに、103℃程度に抑えられる。もちろん、チェックバルブ36のクラッキング圧力をもう少し小さくすることで、冷却流路12dの温度をさらに抑制することも可能である。
ちなみに、登り登坂を10分間と仮定しても、リザーブタンクに20cc/min * 10minで200ccの余分な水があればよいので、リザーブタンクは300cc程度の容量があればよく、リザーブタンクもコンパクトにすることができる。
図5は、実施例1の冷却装置において、冷却流路12dの時間経過による温度変化を表したグラフである。上述の例のように、20cc/minの水を冷媒戻し流路16に注入する場合を想定し、コンデンサ面積を2kW除熱する場合の60%のコンデンサ面積とし、登坂走行を開始する。
登坂走行を開始し、ある時間が経過したとき、コンデンサ面積の不足により、第1の配管系のコンデンサ17で凝縮できなくなり、凝縮による圧力減少が無くなるため冷却流路12a〜12f内への液相の冷媒が流入できなくなる。すると冷却流路12d内は気液2気相で沸騰を開始し(時点t1)、流路内の液相冷媒がすべて気化してしまうと、冷却流路12dの温度が飽和温度Tsat1を越えて、上昇し始める(時点t2)。このとき、第1の配管系のみの場合では、図5(a)の点線で示したように、冷媒戻し流路16内温度は上昇し続け、やがてモータ103が可動できなくなる。
これに対し、実施例1では、上述したように、時点t1で冷却流路12dの温度が飽和温度Tsat1を越え始め、時点t2でTsat2に達すると、第2の配管系が作動し始めると同時に、シリンダ42から冷媒戻し流路16へ液冷媒が送り出される。これにより、冷媒戻し流路16内で蒸気が凝縮し、圧力が減少することにより、チェックバルブ19a〜19fが開となって冷却流路12a〜12fに液相の冷媒が送り込まれ、時点t2〜t3までのある時間、蒸発凝縮を繰り返し冷却流路12a〜12fに液冷媒が供給されるが、時点t3で再び蒸気相のみになりTsat1以上に温度が上がる。そしてこのサイクルを繰り返す(時点t4〜t5、t6〜t7)。
以上説明したように、実施例1のモータの冷却装置によれば、コンデンサ面積を最大除熱量に合わせて設計する場合と比較して、総コンデンサ面積を大幅に縮小することができる。また、実施例1では、4輪共にモータを設置したインホイールモータを考えたが、前輪もしくは後輪の2輪のみインホイールモータを適用した場合、要求コンデンサ面積がさらに拡大し、ホイール101に格納しづらくなるが、実施例1のモータの冷却装置を用いることで、総コンデンサ面積を大幅に縮小でき、ホイール101への格納が実現可能となる。
次に、効果を説明する。
実施例1のモータの冷却装置にあっては、以下の効果を奏する。
・インホイールモータ103のステータ3を冷媒によって冷却する冷却装置であって、ステータ3と熱的に接続し、冷媒を流通させる冷却流路12a〜12fと、この冷却流路12a〜12fの下流側と接続され、冷却流路12a〜12fで気相化した冷媒を液相化するコンデンサ17と、このコンデンサ17で液相化した冷媒を冷却流路12a〜12fの上流側へと戻す冷媒戻し流路16,18,23,9,10と、冷媒戻し流路10と冷却流路12a〜12fとの間に介装され、冷却流路12a〜12fから冷媒戻し流路10への冷媒の逆流を阻止するチェックバルブ19a〜19fと、コンデンサ17と冷媒戻し流路18との間に介装され、冷媒戻し流路18からコンデンサ17への冷媒の逆流を阻止するチェックバルブ20と、コンデンサ17とチェックバルブ20との間の冷媒戻し流路16に液相化した冷媒を供給する液相冷媒供給手段(液相冷媒供給流路30,40,45、シリンダ42)と、を備える。これにより、冷媒の自己循環とコンデンサ17の小容量化を共に達成し冷却システムの小型化、軽量化を図ることができる。
・液相冷媒供給手段は、冷媒戻し流路16における冷媒の蒸発状態に応じて、液相化した冷媒の供給を制御するため、冷媒戻し流路16の冷媒が気相化状態である場合には直ちに冷媒を供給してドライアウト状態を回避する一方、冷媒戻し流路16の冷媒が液相化状態である場合の無駄な冷媒の供給を抑制することができる。
・液相冷媒供給手段は、チェックバルブ20下流側の冷媒戻し流路と冷媒戻し流路16とを接続する液相冷媒供給流路30,40,45と、液相冷媒供給流路40,45の間に設けられ、液相冷媒供給流路30,40,45から冷媒戻し流路16へ冷媒を供給する液相冷媒供給部(シリンダ42)と、を備える。これにより、チェックバルブ20下流側の液相化した冷媒を用いて冷媒戻し流路16内の気相化した冷媒を凝縮させ、冷媒の自己循環を維持することができる。
・冷媒戻し流路18と冷媒戻し流路23との間に、冷媒が貯留されるリザーブタンク21を設け、液相冷媒供給流路30,40,45を、リザーブタンク21と接続したため、リザーブタンク21内に貯留された低温の冷媒を冷媒戻し流路16に供給でき、凝縮効果を高めることができる。また、冷媒の循環経路上にリザーブタンク21を設けたことで、冷却流路12a〜12f内の冷媒温度の低減と圧力振動の減少とを共に図ることができる。
・ステータ3と熱的に接続され、冷媒を流通させる副冷却流路33と、この副冷却流路33の下流側と接続され、副冷却流路33で気相化した冷媒を液相化するコンデンサ35と、このコンデンサ35で液相化した冷媒を副冷却流路33の上流側へ戻す副冷媒戻し副冷媒戻し流路37,38と、この副冷媒戻し流路37,38と副冷却流路33との間に介装され、副冷却流路33から副冷媒戻し流路への冷媒の逆流を阻止するチェックバルブ32と、コンデンサ35と副冷媒戻し流路37との間に介装され、副冷媒戻し流路37からコンデンサ35への冷媒の逆流を阻止するチェックバルブ36と、を設け、液相冷媒供給部は、ピストン43により容量可変に画成された第1シリンダ室42aと第2シリンダ室42bとが画成されたシリンダ42であり、第1シリンダ室42aは副冷却流路33下流の流路34と接続され、第2シリンダ室42bは副冷媒戻し流路40,46の間に設けられている。これにより、第2の配管系の冷媒の圧力変動を利用して動力を用いることなく冷媒戻し流路16に液相化した冷媒を供給することができる。
・チェックバルブ36のクラッキング圧を、チェックバルブ20のクラッキング圧よりも高い値に設定したため、冷媒戻し流路16と流路34内の冷媒が気相化した場合、ピストン43の第2シリンダ室42bに貯留された液相冷媒を確実に冷媒戻し流路16へと供給することができる。
・副冷却流路33を、冷却流路12dに内設したため、冷却流路12a〜12fの飽和状態を確実に検知して冷媒戻し流路16に冷媒を供給でき、冷却流路12a〜12fのドライアウト状態を確実に防止することができる。
・インホイールモータ103のステータ3と熱的に接続した冷却流路12a〜12fの下流に、冷却流路12a〜12fで気相化した冷媒を液相化するコンデンサ17を接続すると共に、コンデンサ17の下流と冷却流路12a〜12fの上流とを冷媒戻し流路16,18,23,9,10で接続し、冷却流路12a〜12fから冷媒戻し流路10への冷媒の逆流を防止するチェックバルブ19a〜19fと、冷媒戻し流路18からコンデンサ17への冷媒の逆流を防止するチェックバルブ20とを設け、冷却流路12a〜12fでの冷媒の膨張とコンデンサ17での冷媒の凝縮により、チェックバルブ19a〜19f,20を交互に開閉させることで、冷媒を循環させる一方、コンデンサ17とチェックバルブ20との間の冷媒戻し流路16に、チェックバルブ20下流側の液相化した冷媒を供給する。これにより、冷媒の自己循環とコンデンサ17の小容量化を共に達成し冷却システムの小型化、軽量化を図ることができる。
・車両を駆動するインホイールモータ103と、このインホイールモータ103のロータ103を冷媒によって冷却する冷却装置とを備える車両において、ステータ3と熱的に接続され、冷媒を流通させる冷却流路12a〜12fと、この冷却流路12a〜12fの下流側と接続され、冷却流路12a〜12fで気相化した冷媒を液相化するコンデンサ17と、このコンデンサ17で液相化した冷媒を冷却流路12a〜12fの上流側へと戻す冷媒戻し流路16,18,23,9,10と、冷媒戻し流路10と冷却流路12a〜12fとの間に介装され、冷却流路12a〜12fから冷媒戻し流路10への冷媒の逆流を阻止するチェックバルブ19a〜19fと、コンデンサ17と冷媒戻し流路18との間に介装され、冷媒戻し流路18からコンデンサ17への冷媒の逆流を阻止するチェックバルブ20と、コンデンサ17とチェックバルブ20との間の冷媒戻し流路16に液相化した冷媒を供給する液相冷媒供給手段(液相冷媒供給流路30,40,45、シリンダ42)と、を備える。これにより、冷媒の自己循環とコンデンサ17の小容量化を共に達成し冷却システムの小型化、軽量化を図ることができる。
まず、構成を説明する。
図6は、実施例2の冷却装置における冷媒の流れを示す図である。
実施例2では、図1に示した第1の配管系の構成に対し、リザーブタンク21から液相冷媒供給流路50,51,52、チェックバルブ53、液相冷媒供給流路54と連結し、液相冷媒供給流路54を冷媒戻し流路16に連結した例である。
図7は、液相冷媒供給流路54と冷媒戻し流路16との連結構造を示す図6のa部拡大図である。液相冷媒供給流路54の冷媒戻し流路16との連結部には、ポーラス材(多孔質材料)またはウイック(網目状材料)等で構成された低密度部材55が設置されており、低密度部材55の冷媒戻し流路16の部分は中央に貫通孔55aが空いている構造となっている。図7(b)は矢視Bから見た低密度部材55の構造を示した図である。
実施例2では、リザーブタンク21、液相冷媒供給流路50,51,52、チェックバルブ53、液相冷媒供給流路54および低密度部材55により、第2の配管系が構成されている。また、液相冷媒供給流路50,51,52,54および低密度部材55により、実施例2の液相冷媒供給手段が構成される。
次に、作用を説明する。
実施例2の冷却装置では、液相冷媒供給流路54と冷媒戻し流路16との連結部に低密度部材55を設けた構成とすることにより、実施例1で説明した第1の配管系のコンデンサ17において凝縮する場合には冷媒戻し流路16が負圧になり、液相の冷媒流れF40→F41→F52→F53が発生して液相冷媒供給流路54にリザーブタンク21からの液冷媒が供給される。
また、モータ103が高負荷となってコンデンサ17のみでは凝縮できなくなり、冷媒戻し流路16が気相になった場合には、気相流れF9が低密度部材55の貫通孔55aを流れる。このとき、低密度部材55は液相冷媒供給流路54内に存在する液相の冷媒を表面張力により吸い取ることにより常に液相冷媒を含んでいる。したがって、低密度部材55に接した気相流れF9は液相冷媒に触れて凝縮し、実施例1と同じ作用効果が得られる。
次に、効果を説明する。
実施例2のモータの冷却装置にあっては、以下の効果を奏する。
・液相冷媒供給部は、冷媒戻し流路16と液相冷媒供給流路54との連結部に配置され、冷媒戻し流路16の冷媒流れ方向に貫通孔55aが形成された低密度部材であるため、動力を用いることなく冷媒戻し流路16に液相化した冷媒を供給することができる。
まず、構成を説明する。
図8は、実施例3の流路54と冷媒戻し流路16との連結構造を示す図6のa部拡大図である。
実施例3と実施例2の違いとしては、低密度部材55に代えて形状記憶合金等で構成された開閉弁56を設置した点である。この開閉弁56は、流れF9が液冷媒の場合には閉であり、液相冷媒供給流路54から冷媒戻し流路16への冷媒の供給は行われない。一方、流れF9が気相冷媒の場合には、開閉弁56は開となり、液相冷媒供給流路54から冷媒戻し流路16へ冷媒が供給される。
実施例3では、リザーブタンク21、液相冷媒供給流路50,51,52、チェックバルブ53、液相冷媒供給流路54および開閉弁56により、第2の配管系が構成されている。また、液相冷媒供給流路50,51,52,54および開閉弁56により、実施例3の液相冷媒供給手段が構成される。
次に、作用を説明すると、実施例3では、流れF9が気相化して温度が高くなった場合、開閉弁56は開状態になり(図8(b))、気相流れF9は開閉弁56に付着した液相冷媒と接触する。これにより、気相化した冷媒の凝縮が起こる。この後、開閉弁56は、液相流れF9およびF43により冷やされて再び閉状態へと戻る(図8(a))。この結果、実施例1と同様の作用効果が得られる。
次に、効果を説明する。
実施例3のモータの冷却装置にあっては、以下の効果を奏する。
・液相冷媒供給部は、コンデンサ17とチェックバルブ20との間の冷媒戻し流路16の温度状態に応じて開閉する開閉弁56であるため、動力を用いることなく冷媒戻し流路16に液相化した冷媒を供給することができる。
実施例1の冷却装置を内蔵したインホイールモータの車体取付状態を示すサスペンション装置の斜視図である。 実施例1のモータ103の断面図である。 図2のS3-S3断面図である。 実施例1の冷却装置における冷媒の流れを示す図である。 実施例1の冷却装置において、冷却流路12dの時間経過による温度変化を表したグラフである。 実施例2の冷却装置における冷媒の流れを示す図である。 実施例2の流路54と冷媒戻し流路16との連結構造を示す図6のa部拡大図である。 実施例3の流路54と冷媒戻し流路16との連結構造を示す図6のa部拡大図である。
符号の説明
3 ステータ(発熱部)
12a〜12f 冷却流路
17 コンデンサ(復水器)
16,18,23,9,10 冷媒戻し流路
19a〜19f チェックバルブ(第1逆止弁)
20 チェックバルブ(第2逆止弁)
30,40,45 液相冷媒供給流路
42 シリンダ
103 インホイールモータ

Claims (11)

  1. モータの発熱部を冷媒によって冷却するモータの冷却装置であって、
    前記発熱部と熱的に接続され、冷媒を流通させる冷却流路と、
    この冷却流路の下流側と接続され、冷却流路で気相化した冷媒を液相化する復水器と、
    この復水器で液相化した冷媒を前記冷却流路の上流側へ戻す冷媒戻し流路と、
    この冷媒戻し流路と前記冷却流路との間に介装され、冷却流路から冷媒戻し流路への冷媒の逆流を阻止する第1逆止弁と、
    前記復水器と前記冷媒戻し流路との間に介装され、冷媒戻し流路から復水器への冷媒の逆流を阻止する第2逆止弁と、
    前記復水器と前記第2逆止弁との間の冷媒戻し流路に液相化した冷媒を供給する液相冷媒供給手段と、
    を備えることを特徴とするモータの冷却装置。
  2. 請求項1に記載のモータの冷却装置において、
    前記液相冷媒供給手段は、前記復水器と前記第2逆止弁との間の冷媒戻し流路における冷媒の蒸発状態に応じて、液相化した冷媒の供給を制御することを特徴とするモータの冷却装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のモータの冷却装置において、
    前記液相冷媒供給手段は、
    前記第2逆止弁下流側の冷媒戻し流路と、前記復水器と前記第2逆止弁との間の冷媒戻し流路とを接続する液相冷媒供給流路と、
    この液相冷媒供給流路に設けられ、前記液相冷媒供給流路から前記復水器と前記第2逆止弁との間の冷媒戻し流路へ冷媒を供給する液相冷媒供給部と、
    を備えることを特徴とするモータの冷却装置。
  4. 請求項3に記載のモータの冷却装置において、
    前記冷媒戻し流路に、冷媒が貯留されるリザーブタンクを設け、
    前記液相冷媒供給流路を、前記リザーブタンクと接続したことを特徴とするモータの冷却装置。
  5. 請求項3または請求項4に記載のモータの冷却装置において、
    前記発熱部と熱的に接続され、冷媒を流通させる副冷却流路と、
    この副冷却流路の下流側と接続され、副冷却流路で気相化した冷媒を液相化する副復水器と、
    この副復水器で液相化した冷媒を前記副冷却流路の上流側へ戻す副冷媒戻し流路と、
    この副冷媒戻し流路と前記副冷却流路との間に介装され、副冷却流路から副冷媒戻し流路への冷媒の逆流を阻止する副第1逆止弁と、
    前記副復水器と前記副冷媒戻し流路との間に介装され、副冷媒戻し流路から副復水器への冷媒の逆流を阻止する副第2逆止弁と、
    を設け、
    前記液相冷媒供給部は、ピストンにより容量可変に画成された第1シリンダ室と第2シリンダ室とが画成されたシリンダであり、前記第1シリンダ室は前記副冷却流路と接続され、前記第2シリンダ室は前記副冷媒戻し流路の途中に設けられていることを特徴とするモータの冷却装置。
  6. 請求項5に記載のモータの冷却装置において、
    前記副第2逆止弁のクラッキング圧を、前記第2逆止弁のクラッキング圧よりも高い値に設定したことを特徴とするモータの冷却装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載のモータの冷却装置において、
    前記副冷却流路を、前記冷却流路に内設したことを特徴とするモータの冷却装置。
  8. 請求項3または請求項4に記載のモータの冷却装置において、
    前記液相冷媒供給部は、前記冷媒戻し流路と前記液相冷媒供給流路との連結部に配置され、前記冷媒戻し流路の冷媒流れ方向に貫通孔が形成された低密度部材であることを特徴とするモータの冷却装置。
  9. 請求項3または請求項4に記載のモータ冷却装置において、
    前記液相冷媒供給部は、前記復水器と前記第2逆止弁との間の冷媒戻し流路の温度状態に応じて開閉する開閉弁であることを特徴とするモータの冷却装置。
  10. モータの発熱部と熱的に接続した冷却流路の下流に、前記冷却流路で気相化した冷媒を液相化する復水器を接続すると共に、前記復水器の下流と前記冷却流路の上流とを冷媒戻し流路で接続し、
    前記冷却流路から前記冷媒戻し流路への冷媒の逆流を防止する第1逆止弁と、冷媒戻し流路から前記復水器への冷媒の逆流を防止する第2逆止弁とを設け、冷却流路での冷媒の膨張と復水器での冷媒の凝縮により、第1逆止弁と第2逆止弁とを交互に開閉させることで、冷媒を循環させる一方、
    前記復水器と前記第2逆止弁との間の冷媒戻し流路に、前記第2逆止弁下流側の液相化した冷媒を供給することを特徴とするモータの冷却方法。
  11. 車両を駆動するインホイールモータと、このインホイールモータの発熱部を冷媒によって冷却する冷却装置とを備える車両において、
    前記発熱部と熱的に接続され、冷媒を流通させる冷却流路と、
    この冷却流路の下流側と接続され、冷却流路で気相化した冷媒を液相化する復水器と、
    この復水器で液相化した冷媒を前記冷却流路の上流側へ戻す冷媒戻し流路と、
    この冷媒戻し流路と前記冷却流路との間に介装され、冷却流路から冷媒戻し流路への冷媒の逆流を阻止する第1逆止弁と、
    前記復水器と前記冷媒戻し流路との間に介装され、冷媒戻し流路から復水器への冷媒の逆流を阻止する第2逆止弁と、
    前記復水器と前記第2逆止弁との間の冷媒戻し流路に液相化した冷媒を供給する液相冷媒供給手段と、
    を備えることを特徴とするモータの冷却装置付き車両。
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