JP2020186891A - 機器温調装置 - Google Patents
機器温調装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020186891A JP2020186891A JP2019093544A JP2019093544A JP2020186891A JP 2020186891 A JP2020186891 A JP 2020186891A JP 2019093544 A JP2019093544 A JP 2019093544A JP 2019093544 A JP2019093544 A JP 2019093544A JP 2020186891 A JP2020186891 A JP 2020186891A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid phase
- gas phase
- condenser
- evaporators
- temperature control
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60K—ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
- B60K1/00—Arrangement or mounting of electrical propulsion units
- B60K1/04—Arrangement or mounting of electrical propulsion units of the electric storage means for propulsion
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60K—ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
- B60K11/00—Arrangement in connection with cooling of propulsion units
- B60K11/06—Arrangement in connection with cooling of propulsion units with air cooling
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F28—HEAT EXCHANGE IN GENERAL
- F28D—HEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
- F28D15/00—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
- F28D15/02—Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Transportation (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Thermal Sciences (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Sustainable Development (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
- Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
Abstract
【課題】凝縮器に対して複数の蒸発器を接続した機器温調装置に関して、凝縮器と各蒸発器に関する組付性を向上させると共に、圧損増大による温度調整性能の低下を抑制可能な機器温調装置を提供する。【解決手段】機器温調装置1は、流体循環回路10は、配列方向に並んで配置された複数の蒸発器20と、凝縮器30と、気相流路部40と、液相流路部50とを有し、冷媒の相変化によって、組電池BPの温度を調整する。複数の蒸発器20は、組電池BPから吸熱して液相冷媒を蒸発させる。凝縮器30は、蒸発器20にて蒸発した気相冷媒を凝縮させる。気相流路部40は、複数の気相接続配管41と、合流部42と、気相側本体配管43と、を有し、複数の蒸発器20で蒸発した気相冷媒を凝縮器30に導く。複数の気相接続配管41は、蒸発器20と凝縮器30の位置関係に基づく公差を変形によって吸収する公差吸収部45をそれぞれ有している。【選択図】図1
Description
本発明は、サーモサイフォン式の機器温調装置に関する。
従来、対象機器の温度を調整する為に、ループ型のサーモサイフォン式の機器温調装置が用いられている。このような機器温調装置に関する発明として、例えば、特許文献1に記載された発明が知られている。
特許文献1に記載された電池温度調節装置は、電池温度調整部である蒸発器及び熱媒体冷却部である凝縮器を含むサーモサイフォン回路を有しており、サーモサイフォン回路を循環する作動流体を用いて、対象機器である電池の温度を調整している。
特許文献1の電池温度調整装置におけるサーモサイフォン回路では、蒸発器にて電池から吸熱して、作動流体としての冷媒を蒸発させると共に、蒸発した冷媒を凝縮器に導いている。そして、凝縮器では、気相に変化した冷媒を熱交換させることで凝縮させ、液相冷媒として蒸発器へ導いている。従って、電池温度調整装置は、作動流体を相変化させることで、作動流体の循環及び対象機器の冷却を行うように構成されている。
特許文献1の電池温度調整装置では、対象機器としての電池に対して一つの蒸発器が接触するように配置されており、蒸発器に対して一つの凝縮器を接続してサーモサイフォン回路を構成している。
しかしながら、近年では、対象機器の数の増大や、複数の対象機器における均温化等を考慮する必要が生じている。これに対応する構成としては、一つの凝縮器に対して複数の蒸発器を接続する構成が想定される。
複数の蒸発器と凝縮器を有するサーモサイフォン回路を採用する場合には、凝縮器に対して複数の蒸発器を配管で接続する必要がある為、各蒸発器と凝縮器の相対的な位置関係に、一定以上の精度が必要となる。一方で、凝縮器及び複数の蒸発器の配置に関して、高い精度を要求すると、機器温調装置における組付作業の作業性を低下させる要因になる。
組付作業性の低下を抑制する為に、複数の蒸発器と凝縮器の位置関係に基づく公差を吸収する公差吸収構造を、配管上に配置することも考えられる。配管上に交差吸収構造を配置した場合、公差吸収構造による圧損の増大に留意する必要がある。配管における圧損が過剰に増大してしまうと、サーモサイフォンにおける作動流体の循環を妨げ、機器温調装置における温度調整性能を大きく低下させてしまうことが想定される為である。
本開示は、これらの点に鑑みてなされており、凝縮器に対して複数の蒸発器を接続した機器温調装置に関して、凝縮器と各蒸発器に関する組付性を向上させると共に、圧損増大による温度調整性能の低下を抑制可能な機器温調装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本開示の第1態様に係る機器温調装置は、複数の蒸発器(20)と、凝縮器(30)と、気相流路部(40)と、液相流路部(50)と、を有している。機器温調装置(1)は、作動流体の液相と気相との相変化により対象機器(BP)の温度を調整するサーモサイフォン式の機器温調装置である。
複数の蒸発器は、予め定められた配列方向に並んで配置され、対象機器の冷却時に対象機器から吸熱して液相の作動流体を蒸発させる。凝縮器は、対象機器の冷却時に蒸発器にて蒸発した気相の作動流体を凝縮させる。気相流路部は、複数の蒸発器で蒸発した気相の作動流体を凝縮器に導く。液相流路部は、凝縮器にて凝縮した液相の作動流体を複数の蒸発器に導く。
そして、気相流路部は、複数の気相接続配管(41)と、合流部(42)と、気相側本体配管(43)と、を有している。複数の気相接続配管は、複数の蒸発器に対してそれぞれ接続され、蒸発器から気相の作動流体が流出する部分である。合流部は、複数の気相接続配管を通過した気相の作動流体が合流する部分である。
気相側本体配管は、合流部にて合流した気相の作動流体を凝縮器に流入させる部分である。更に、複数の気相接続配管は、蒸発器と凝縮器の位置関係に基づく公差を変形によって吸収する公差吸収部(45)をそれぞれ有している。
これによれば、気相流路部における各気相接続配管に、公差吸収部が配置されているので、凝縮器に対する各蒸発器の位置に基づく公差を、気相接続配管ごとに吸収することができる。従って、機器温調装置における凝縮器、複数の蒸発器等の取付作業に際して、公差吸収部による許容幅をもたせることができ、機器温調装置における取付作業性を向上させることができる。
ここで、公差吸収部による圧損は、公差吸収部を通過する作動流体の流速の約2乗に比例する。換言すると、公差吸収部による圧損は、公差吸収部を通過する作動流体の流量の約2乗に比例する。上述したように、各気相接続配管は、蒸発器で蒸発した気相の作動流体が流出する部分である為、公差吸収部を通過する作動流体の流量は、蒸発器一つ分に相当する。
従って、機器温調装置によれば、複数の気相接続配管に公差吸収部を配置することによって、作動流体の全量が公差吸収部を通過する場合に比べて、機器温調装置全体としての圧損の増大を少なくすることができる。この結果、機器温調装置は、公差吸収部による圧損の増大を抑え、圧損の増大による温度調整性能の低下を抑制することができる。
即ち、機器温調装置は、複数の気相接続配管における公差吸収部によって、機器温調装置における取付作業性を向上させると共に、圧損増大に伴う温度調整性能の低下を抑制することができる。
又、本開示の第2態様に係る機器温調装置は、複数の蒸発器(20)と、凝縮器(30)と、気相流路部(40)と、液相流路部(50)と、を有している。機器温調装置(1)は、作動流体の液相と気相との相変化により対象機器(BP)の温度を調整するサーモサイフォン式の機器温調装置である。
複数の蒸発器は、予め定められた配列方向に並んで配置され、対象機器の冷却時に対象機器から吸熱して液相の作動流体を蒸発させる。凝縮器は、対象機器の冷却時に蒸発器にて蒸発した気相の作動流体を凝縮させる。気相流路部は、複数の蒸発器で蒸発した気相の作動流体を凝縮器に導く。液相流路部は、凝縮器にて凝縮した液相の作動流体を複数の蒸発器に導く。
そして、液相流路部は、液相側本体配管(51)と、分岐部(52)と、複数の液相接続配管(53)と、を有している。液相側本体配管は、凝縮器にて凝縮された液相の作動流体が流出する部分である。分岐部は、液相側本体配管を通過した液相の作動流体の流れを、複数の蒸発器へ向かうように分岐させる部分である。
複数の液相接続配管は、分岐部に対して複数の蒸発器をそれぞれ接続すると共に、分岐部にて分岐した液相の作動流体を蒸発器に流入させる部分である。更に、複数の液相接続配管は、蒸発器と凝縮器の位置関係に基づく公差を変形によって吸収する公差吸収部(55)をそれぞれ有している。
これによれば、液相流路部における各液相接続配管に、公差吸収部が配置されているので、凝縮器に対する各蒸発器の位置に基づく公差を、液相接続配管ごとに吸収することができる。従って、機器温調装置における凝縮器、複数の蒸発器等の取付作業に際して、構成機器の取付位置に関し、公差吸収部による許容幅をもたせることができ、機器温調装置における取付作業性を向上させることができる。
ここで、公差吸収部による圧損は、公差吸収部を通過する作動流体の流速の約2乗に比例する。換言すると、公差吸収部による圧損は、公差吸収部を通過する作動流体の流量の約2乗に比例する。上述したように、各液相接続配管は、分岐部にて分岐した液相の作動流体を蒸発器に流入させる部分である為、公差吸収部を通過する作動流体の流量は、蒸発器一つ分に相当する。
従って、機器温調装置によれば、複数の液相接続配管に公差吸収部を配置することによって、作動流体の全量が公差吸収部を通過する場合に比べて、機器温調装置全体としての圧損の増大を少なくすることができる。この結果、機器温調装置は、公差吸収部による圧損の増大を抑え、圧損の増大による温度調整性能の低下を抑制することができる。
即ち、機器温調装置は、複数の液相接続配管における公差吸収部によって、機器温調装置における取付作業性を向上させると共に、圧損増大に伴う温度調整性能の低下を抑制することができる。
尚、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各実施形態において、先行する実施形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の実施形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
(第1実施形態)
先ず、本開示の第1実施形態について、図面を参照して説明する。第1実施形態に係るサーモサイフォン式の機器温調装置1(以下、機器温調装置1という)は、車両に搭載された組電池(Battery pack)の温度を調整する装置として適用されている。
先ず、本開示の第1実施形態について、図面を参照して説明する。第1実施形態に係るサーモサイフォン式の機器温調装置1(以下、機器温調装置1という)は、車両に搭載された組電池(Battery pack)の温度を調整する装置として適用されている。
そして、以下の説明で前後左右上下の方向を用いて説明するときは、機器温調装置が搭載される車両に搭乗した乗員から見た前後左右上下の方向を示すものとする。各図に適宜示す矢印についても同様の定義を用いており、車両幅方向とは左右方向に相当している。
機器温調装置1が搭載される車両としては、例えば、組電池BPを電源として図示しない走行用電動モータによって走行可能な車両を挙げることができる。具体的には、電気自動車、ハイブリッド自動車の組電池BPを対象機器として、機器温調装置1を適用することができる。
図2、図3に示すように、組電池BPは、直方体形状の複数の電池セルBCを積層配置した積層体で構成されており、温度調整の対象である対象機器に相当する。組電池BPにおいて、複数の電池セルBCは電気的に直列に接続されている。各電池セルBCは、充放電可能な二次電池(例えば、リチウムイオン電池、鉛蓄電池)で構成されている。
尚、電池セルBCの外形は、直方体形状に限定されるものではなく、円筒形状等の他の形状であっても良い。又、組電池BPは、電気的に並列に接続された電池セルBCを含んで構成されていてもよい。
このように構成された組電池BPは、車両の走行中等において電力供給等を行うと自己発熱する。組電池BPが自己発熱によって過度に高温になると、電池セルBCの劣化が促進されてしまう。
このことから、組電池BPの利用に際して、自己発熱が少なくなるように電池セルBCの出力及び入力を制限する必要がある。換言すると、電池セルBCの出力及び入力を確保する為には、組電池BPを所定の温度範囲内に維持する必要がある。
又、組電池BPにおいて、各電池セルBCの温度にばらつきがあると、各電池セルBCの劣化の進行度合いに偏りが生じてしまう。組電池BPは、電池セルBCの直列接続体を含んでいる為、組電池BP全体の入出力特性は、各電池セルBCのうち、最も劣化が進行した電池セルBCの電池特性に応じて決定される。
即ち、各電池セルBCの劣化の進行度合いに偏りが生じた場合、組電池BP全体の入出力特性が低下してしまう。この為、組電池BPを長期間にわたって所望の性能を発揮させる為には、各電池セルBCの温度のバラツキを低減させる均温化が重要となる。
第1実施形態に係る機器温調装置1は、対象機器としての組電池BPの温度調整及び均温化を実現する為に適用されており、作動流体としての冷媒が循環する流体循環回路10を有している。
次に、第1実施形態に係る機器温調装置1の具体的構成について、図1〜図4を参照して説明する。第1実施形態に係る機器温調装置1において、流体循環回路10は、作動流体としての冷媒の蒸発及び凝縮により熱移動を行うヒートパイプであり、気相冷媒が流れる流路と、液相冷媒が流れる流路とが分離されたループ型のサーモサイフォンとして構成されている。
流体循環回路10は、複数の蒸発器20と、凝縮器30と、気相流路部40と、液相流路部50を有している。流体循環回路10は、複数の蒸発器20、凝縮器30、気相流路部40及び液相流路部50を互いに接続することで、閉じられた環状の流体回路を構成している。
そして、流体循環回路10の内部には、その内部を真空排気した状態で、作動流体としての冷媒が封入されている。流体循環回路10を循環する作動流体としての冷媒は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルで利用されるフロン系冷媒(例えば、R134a、R1234yf等)が用いられている。この作動流体としては、フロン系冷媒だけでなく、プロパン等の自然冷媒や水を用いることも可能である。
蒸発器20は、対象機器である組電池BPの温度調整を行う際に、蒸発器20の内部の冷媒と、組電池BPとを熱交換させる熱交換器である。蒸発器20は、対象機器である組電池BPの冷却時に、組電池BPから吸熱して液相冷媒を蒸発させる吸熱器として作動する。
図1、図2に示すように、第1実施形態に係る機器温調装置1は、複数の蒸発器20として、第1蒸発器20A、第2蒸発器20B、第3蒸発器20Cを有している。機器温調装置1では、車両前方から後方に向かって、第1蒸発器20A、第2蒸発器20B、第3蒸発器20Cの順に配置されている。従って、車両の前後方向が配列方向に相当する。
又、第1実施形態においては、第1蒸発器20A〜第3蒸発器20Cは、重力方向において同じレベルに配置されている。即ち、第1蒸発器20A〜第3蒸発器20Cは、同一の水平平面上に配置されている。
尚、第1蒸発器20A〜第3蒸発器20Cは、車両前後方向(即ち、配列方向)の位置関係を区別する為の名称であり、その構成は同一である。そして、特に配列方向における位置関係を区別する必要がない場合等においては、蒸発器20を総称として使用する。
ここで、各蒸発器20の具体的構成について説明する。図1〜図3に示すように、蒸発器20は、流出口21と、流入口22と、熱交換部23とを有している。熱交換部23は、例えば、アルミニウムや銅等の熱伝導性に優れた金属材料で構成されている。尚、熱交換部23の構成材料としては、熱伝導性に優れた材料であれば、金属以外の材料を用いることも可能である。
図2等に示すように、蒸発器20の熱交換部23は、配列方向である前後方向に並んだ組電池BPの間に配置されており、対象機器である組電池BPと、作動流体である冷媒とを熱交換させる部分である。
中空状に形成された熱交換部23の前側側面及び後側側面に沿って、組電池BPが配置されている。熱交換部23の前側側面及び後側側面は、電池接触面を構成している。組電池BPは、各電池セルBCにおける一つの側面が熱交換部23の電池接触面に対して熱的に接触するように配置されている。
図2に示すように、各電池セルBCにおける端子CTが設けられた面と反対側の面が、熱伝導シートを介して電池接触面に接触するように配置されている。組電池BPを構成する各電池セルBCは、重力方向及び配列方向に交差する方向に並べられている。
流出口21は、蒸発器20の内部と外部を連通する開口部であり、蒸発器20の熱交換部23に対して重力方向の上方側に配置されている。流出口21は、組電池BPの冷却時において、組電池BPからの吸熱にて蒸発した気相冷媒が蒸発器20内部から外部へ流出する部分である。流出口21には、気相流路部40を構成する気相接続配管41が接続されている。従って、蒸発器20の内部の気相冷媒は、流出口21を介して、気相流路部40へ流出する。
一方、流入口22は、流出口21と同様に、蒸発器20の内部と外部を連通する開口部であり、蒸発器20の熱交換部23に対して重力方向の下方側に配置されている。流入口22は、組電池BPの冷却時において、凝縮器30にて凝縮した液相冷媒が外部から蒸発器20の内部に流入する部分である。流入口22には、液相流路部50を構成する液相接続配管53が接続されている。従って、流体循環回路10における液相冷媒は、流入口22を介して、液相流路部50から蒸発器20の内部に流入する。
各蒸発器20をこのように構成することで、機器温調装置1は、対象機器である組電池BPと、熱交換部23内部の液相冷媒とを熱交換させることができる。即ち、機器温調装置1は、液相冷媒の蒸発潜熱によって、対象機器である組電池BPを冷却することができる。
尚、熱交換部23の電池接触面には熱伝導シートが配置されている。熱伝導シートは、熱交換部23と組電池BPとの間の絶縁を保障すると共に、熱交換部23と組電池BPとの間の熱抵抗を抑えている。
そして、凝縮器30は、組電池BPの冷却時に、各蒸発器20の内部で蒸発した気相冷媒を放熱させることで凝縮させる放熱部として機能する熱交換器である。図1、図2に示すように、凝縮器30は、機器温調装置1において、複数の蒸発器20よりも車両前方において、複数の蒸発器20よりも重力方向上方に配置されている。
そして、凝縮器30は、冷媒−冷媒コンデンサにて構成されており、流体循環回路10を流れる気相冷媒と、図示しない冷凍サイクル装置を流れる低圧冷媒とを熱交換させることで、気相冷媒の熱を低圧冷媒へ放熱させている。
尚、冷凍サイクル装置は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを有しており、車両の車室内を空調する為に用いられている。冷凍サイクル装置は、圧縮機と、冷媒凝縮器と、減圧部(例えば、膨張弁)と、蒸発器とを有している。
そして、凝縮器30は、例えば、アルミニウム、銅等の熱伝導性に優れた金属や合金で構成されている。尚、凝縮器30の構成材料としては、熱伝導性に優れた材料であれば、金属以外の材料を用いることも可能である。この場合に、凝縮器30のうち、少なくとも空気と熱交換する部位については、熱伝導性に優れた材料によって構成することが望ましい。
凝縮器30における重力方向の上方側には、流入部31が配置されている。流入部31には、気相流路部40における重力方向上方側を構成する気相側本体配管43の端部が接続されている。従って、流入部31では、気相流路部40を通過した気相冷媒が凝縮器30の内部へ流入する。
そして、凝縮器30における重力方向の下方側には、流出部32が配置されている。流出部32には、液相流路部50における重力方向の上方側の端部が接続されている。従って、流出部32では、凝縮器30の内部にて冷凍サイクル装置を流れる低圧冷媒と熱交換して凝縮した液相冷媒が液相流路部50へ流出する。
気相流路部40は、複数の蒸発器20にて蒸発した気相冷媒を凝縮器30に導く冷媒流路である。気相流路部40は、図1、図2に示すように、複数の気相接続配管41と、合流部42と、気相側本体配管43と、を有している。
複数の気相接続配管41は、各蒸発器20の流出口21にそれぞれ接続されており、熱交換部23で蒸発した気相冷媒を合流部42へ流出させる部分である。従って、第1実施形態における気相接続配管41は、第1気相接続配管41Aと、第2気相接続配管41Bと、第3気相接続配管41Cと、を有している。
第1気相接続配管41Aは、第1蒸発器20Aの流出口21と、合流部42との間を接続しており、第1蒸発器20A内の気相冷媒を合流部42へ導く冷媒配管である。又、第2気相接続配管41Bは、第2蒸発器20Bの流出口21と、合流部42との間を接続しており、第2蒸発器20B内の気相冷媒を合流部42へ導く冷媒配管である。そして、第3気相接続配管41Cは、第3蒸発器20Cの流出口21と、合流部42との間を接続しており、第3蒸発器20C内の気相冷媒を合流部42へ導く冷媒配管である。
図1、図2に示すように、各気相接続配管41は、複数の蒸発器20の配列方向(つまり、車両前後方向)に沿って伸びる部分を、それぞれ有している。各気相接続配管41において、配列方向に沿って伸びる部分が最も長くなるように形成されている。
そして、各気相接続配管41の外径は、できるだけ小さくなるように定められている。具体的には、各気相接続配管41の外径は、複数の蒸発器20の内の一つにおける気相冷媒の流量を確保できる内径に応じて、できるだけ小さな径となるように定められている。これにより、各気相接続配管41の外径及び内径は、後述する気相側本体配管43の外径及び内径よりも小さくなるように定められる。
合流部42は、気相流路部40において、各気相接続配管41を通過した気相冷媒が合流する部分である。図1に示すように、第1実施形態に係る合流部42は、配列方向(車両前後方向)に並んで配置されている複数の蒸発器20の配置範囲Rよりも、車両前方側に位置しており、凝縮器30よりも車両後方側に配置されている。
つまり、合流部42は、配置範囲Rの外側に位置している。尚、第1実施形態における配置範囲Rとは、第1蒸発器20Aにおける前側側面から、第3蒸発器20Cにおける後側側面までの範囲と定義することもできる。
これにより、配列方向に関して、各蒸発器20の流出口21と合流部42の距離を大きくすることができるので、第1気相接続配管41A〜第3気相接続配管41Cの配管長さを長くすることができる。
又、合流部42は、重力方向(即ち、車両上下方向)に関して、第1蒸発器20A〜第3蒸発器20Cにおける流出口21よりも上方側へずれた位置に配置されている。又、合流部42は、凝縮器30の流入部31に対して、重力方向下方側にずれた位置に配置されている。従って、合流部42では、気相冷媒が重力方向下方側から上方側へ向かって流れる過程で、複数の蒸発器20から流出した気相冷媒が合流していく。
図4に示すように、合流部42の下側部分には、第1気相接続配管41A〜第3気相接続配管41Cの端部がそれぞれ接続されている。第1気相接続配管41A〜第3気相接続配管41Cの端部は、何れも重力方向上方側に向かって伸びており、合流部42を中心とした放射状に接続されている。
流体循環回路10において、気相冷媒は液相冷媒よりも密度が小さい為、気相流路部40内を重力方向上方側に向かって流れやすい。従って、図4に示すように、各気相接続配管41を上方側に伸ばして、合流部42の下側部分に接続することで、圧損の増加を抑えつつ、気相冷媒を合流させることができる。
そして、気相側本体配管43は、合流部42にて合流した気相冷媒を凝縮器に流入させる部分である。気相側本体配管43は、合流部42と、凝縮器30の流入部31とを接続する冷媒配管であり、各気相接続配管41の外径よりも大きな外径の配管によって構成されている。気相側本体配管43の外径は、複数の蒸発器20から流出した気相冷媒が合流した流量を確保できる内径に応じて、できるだけ小さな径となるように定められている。
ここで、機器温調装置1の気相流路部40において、複数の気相接続配管41には、公差吸収部45がそれぞれ配置されている。公差吸収部45は、蒸発器20と凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差を吸収する部分である。
図1、図2に示すように、第1気相接続配管41A〜第3気相接続配管41Cは、それぞれの公差吸収部45として、複数の曲がり部46を有している。気相接続配管41は、曲がり部46の曲がり度合をそれぞれ変更することができる。この為、各気相接続配管41の両端部の位置は、複数の曲がり部46の曲がり度合によって、或る程度、任意に変更することができる。
そして、気相接続配管41の一端部は、蒸発器20の流出口21に接続され、気相接続配管41の他端部は、凝縮器30の流入部31に接続される。この為、気相接続配管41における複数の曲がり部46は、変形によって夫々の曲がり度合を変えることで、蒸発器20と凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差を吸収することができる。
つまり、第1気相接続配管41Aにおける複数の曲がり部46は、その曲がり度合によって、第1蒸発器20Aと凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差を吸収することができる。又、第2気相接続配管41Bにおける複数の曲がり部46は、その曲がり度合によって、第2蒸発器20Bと凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差を吸収することができる。そして、第3気相接続配管41Cにおける複数の曲がり部46は、その曲がり度合によって、第3蒸発器20Cと凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差を吸収することができる。
上述したように、各気相接続配管41の外径は、気相側本体配管43の外径よりも小さくなるように形成されている。従って、気相接続配管41における曲がり部46は、より容易に変形して、曲がり度合を変更しやすい状態になる。即ち、複数の曲がり部46で構成された公差吸収部45について、より柔軟に公差を吸収させることができる。
又、各気相接続配管41の外径が気相側本体配管43よりも小さい為、気相接続配管41における直管部分も撓みやすい状態になっている。従って、気相接続配管41の直管部分の撓み変形によって、蒸発器20と凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差の吸収を補助することができる。
このように、第1気相接続配管41A〜第3気相接続配管41Cには、複数の曲がり部46で構成された公差吸収部45がそれぞれ配置されている為、凝縮器30に対する各蒸発器20の公差を、公差吸収部45の変形によって吸収することができる。この結果、機器温調装置1の製造時における組付作業の際に、各蒸発器20及び凝縮器30の配置に関する組付精度に一定の許容幅を持たせることができ、各蒸発器20及び凝縮器30等に関する組付作業性を向上させることができる。
そして、液相流路部50は、凝縮器30にて凝縮した液相冷媒を複数の蒸発器20に導く冷媒流路である。第1実施形態において、液相流路部50の一端部は、凝縮器30の流出部32に接続されている。図1、図2に示すように、第1実施形態における液相流路部50は、凝縮器30の流出部32から下方に伸びた後、各蒸発器20における流出口21に対向するように車両前後方向に沿って伸びている。
そして、液相流路部50における車両前後方向に伸びる部分には、複数の接続部が配列方向に間隔をあけて形成されている。各接続部は、各蒸発器20の流出口21と、液相流路部50における車両前後方向に伸びる部分とを接続しており、流出口21から水平に伸びている。
従って、第1実施形態における流体循環回路10では、凝縮器30を通過する冷媒の流れに対して、第1蒸発器20A〜第3蒸発器20Cがそれぞれ並列になるように接続して構成されている。
ここで、流体循環回路10に対する冷媒の充填量は、各蒸発器20の熱交換部23の内部における冷媒の液面位置FLが適正液面となるように設定される。具体的には、各蒸発器20の熱交換部23の内部における冷媒の液面位置が、予め定められた目標液面となるように流体循環回路10の内部に冷媒が充填される。
次に、組電池BPを冷却する場合における機器温調装置1の作動について、詳細に説明する。機器温調装置1において、組電池BPの自己発熱によって組電池BPの温度が上昇していくと、各蒸発器20の熱交換部23内部において、液相冷媒の一部が組電池BPからの熱によって蒸発する。この時、組電池BPは、各蒸発器20における液相冷媒の蒸発潜熱によって冷却され、組電池BPの温度は低下する。
各蒸発器20の内部において、冷媒は液相から気相へ相変化する為、その比重は小さくなる。従って、各蒸発器20にて蒸発した気相冷媒は、熱交換部23の内部を上方へ向かって移動して、流出口21から気相接続配管41に流出する。
この時、気相接続配管41を通過する気相冷媒の流量は、一つの蒸発器20で蒸発した気相冷媒の量に相当する為、凝縮器30に流入する気相冷媒の流量よりも少ない流量となる。この為、公差吸収部45を構成する曲がり部46による圧損を、流体循環回路10を循環する気相冷媒の全量が通過する場合よりも低く抑えることができる。
そして、各気相接続配管41を通過した気相冷媒は、合流部42で合流して、気相側本体配管43に流入する。ここで、合流部42では、第1気相接続配管41A〜第3気相接続配管41Cの端部は、何れも重力方向上方側に向かって伸びており、合流部42を中心とした放射状に接続されている。これにより、機器温調装置1は、合流部42における圧損の増加を抑えつつ、気相冷媒を合流させることができる。
又、合流部42は、第1蒸発器20A〜第3蒸発器20Cの流出口21を基準として、重力方向上方側にずれた位置に配置されている。気相冷媒は、相変化に伴う密度差の関係から、液相冷媒よりも上方側へ流れやすい為、合流部42を各流出口21よりも上方側にずれた位置に配置することで、流体循環回路10における圧損の増大を抑制することができる。
更に、流入口22に対して重力方向にずれた位置に配置することで、各蒸発器20の流出口21と合流部42の間に、配列方向及び重力方向への位置のずれを生じさせることができる。即ち、各気相接続配管41に曲がり部46が配置されることになる為、公差吸収部45によって、公差を柔軟に吸収させることができる。
そして、気相側本体配管43を通過した気相冷媒は、流入部31から凝縮器30の内部へ流入する。凝縮器30では、気相冷媒の有する熱が他の熱媒体(第1実施形態においては、冷凍サイクル装置における低圧冷媒)に放熱される。
これにより、凝縮器30の内部にて、気相冷媒が凝縮し液相冷媒となる。この相変化によって冷媒の比重が増大する為、凝縮器30の内部で凝縮した液相冷媒は、その自重によって、凝縮器30の流出部32から重力方向下方側へ流出する。
凝縮器30から流出した液相冷媒は、液相流路部50を通過して、複数の蒸発器20における流入口22へ移動する。そして、液相冷媒は、流入口22から蒸発器20の内部に流入する。蒸発器20内部の液相冷媒は、組電池BPの温度が冷媒の沸点よりも高い場合には、組電池BPからの熱によって蒸発する。
このように組電池BPの冷却時には、冷媒が気相状態と液相状態とに相変化しながら各蒸発器20と凝縮器30の間を循環することで、各蒸発器20から凝縮器30に熱を輸送することができる。そして、凝縮器30では、輸送された冷媒の熱を他の熱媒体へ放熱することができる。
即ち、機器温調装置1は、各蒸発器20で吸熱した組電池BPの熱を、作動流体である冷媒を介して、凝縮器30で他の熱媒体に放熱することができるので、組電池BPを冷却することができる。
以上説明したように、第1実施形態に係る機器温調装置1によれば、図1、図2に示すように、気相流路部40における各気相接続配管41に、複数の曲がり部46で構成された公差吸収部45が配置されている。この為、機器温調装置1は、凝縮器30に対する各蒸発器20の位置に基づく公差を、気相接続配管41ごとに吸収することができる。
従って、機器温調装置1における凝縮器30、複数の蒸発器20等の取付位置に関し、公差吸収部45による許容幅をもたせることができ、機器温調装置1における取付作業性を向上させることができる。
ここで、公差吸収部45による圧損は、公差吸収部45を通過する作動流体の流速の約2乗に比例する。換言すると、公差吸収部45による圧損は、公差吸収部45を通過する作動流体の流量の約2乗に比例する。上述したように、各気相接続配管41は、蒸発器20で蒸発した気相の作動流体が流出する部分である為、公差吸収部45を通過する作動流体の流量は、蒸発器一つ分に相当する。
従って、機器温調装置1によれば、複数の気相接続配管41に公差吸収部45を配置することによって、作動流体の全量が公差吸収部を通過する場合に比べて、機器温調装置1全体としての圧損の増大を少なくすることができる。この結果、機器温調装置1は、公差吸収部45による圧損の増大を抑え、圧損の増大による温度調整性能の低下を抑制することができる。
即ち、機器温調装置1は、複数の気相接続配管41における公差吸収部45によって、機器温調装置1における取付作業性を向上させると共に、圧損増大に伴う温度調整性能の低下を抑制することができる。
又、各気相接続配管41の外径は、気相側本体配管43の外径よりも小さく形成されている。そして、各気相接続配管41の内径に関しても、気相側本体配管43の内径よりも小さく形成されている。
これにより、各気相接続配管41における曲がり部46が変形しやすくなる為、公差吸収部45によって、公差を吸収しやすくすることができる。又、各気相接続配管41における気相の作動流体の流量を少なくすることができる為、機器温調装置1全体としての圧損の増大を抑制することができる。
図1に示すように、気相流路部40の合流部42は、配列方向に並んだ複数の蒸発器20の配置範囲Rよりも車両前方側に配置されており、配置範囲Rの外側に位置している。これにより、各気相接続配管41において、配列方向に沿って伸びる部分を長くすることができるので、複数の曲がり部46による公差の吸収効果を、より大きくすることができる。又、各気相接続配管41にて、配列方向に伸びる配管長さを長くすることで、この部分における撓み変形を、公差の吸収に利用することも可能となる。
そして、合流部42は、複数の蒸発器20における流出口21を基準として、重力方向にずれた位置に配置されている。この為、気相接続配管41にて、蒸発器20の流出口21に接続される端部と、合流部42に接続される端部は、重力方向及び配列方向に相違した位置になる。これにより、各気相接続配管41には、複数の曲がり部46が形成されることになる為、各蒸発器20と凝縮器30の間の公差を吸収することができる。
更に、図1に示すように、合流部42は、複数の蒸発器20における流出口21を基準として、重力方向上方側にずれた位置に配置されている。気相の作動流体は、液相の作動流体よりも密度が小さい為、流体循環回路10の上方側へ向かって流れやすい。この為、合流部42を各流出口21よりも重力方向上方側に配置することで、合流部42にて、気相の作動流体を合流させる際の圧損の増大を抑制することができる。
そして、図1、図4に示すように、複数の気相接続配管41は、少なくとも重力方向上方側に向かって伸びて、合流部42の下側部分に接続されている。気相の作動流体は、液相の作動流体よりも密度が小さい為、流体循環回路10の上方側へ向かって流れやすい。この為、図4に示すように、複数の気相接続配管41を合流部42に接続することで、気相の作動流体が合流する際の圧損の増大を抑制することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る機器温調装置1について、図5、図6を参照して説明する。第2実施形態は、上述した第1実施形態に対して、液相流路部50の構成を変更したものである。従って、その他の構成については、上述した第1実施形態と同様である為、その説明を省略し、液相流路部50の構成に係る相違点について説明する。
次に、第2実施形態に係る機器温調装置1について、図5、図6を参照して説明する。第2実施形態は、上述した第1実施形態に対して、液相流路部50の構成を変更したものである。従って、その他の構成については、上述した第1実施形態と同様である為、その説明を省略し、液相流路部50の構成に係る相違点について説明する。
第2実施形態に係る機器温調装置1においても、液相流路部50は、凝縮器30で凝縮した液相冷媒を、複数の蒸発器20へ導く冷媒流路である。図5、図6に示すように、第2実施形態に係る液相流路部50は、液相側本体配管51と、分岐部52と、複数の液相接続配管53と、を有している。
液相側本体配管51は、液相流路部50における重力方向上方側を構成しており、凝縮器30の流出部32に接続されている。液相側本体配管51は、凝縮器30の流出部32から、重力方向下方に向かって伸びている。従って、凝縮器30で凝縮した液相冷媒は、先ず、液相流路部50における液相側本体配管51を通過する。
液相側本体配管51の下側部分には、分岐部52が配置されている。そして、分岐部52の下側部分には、複数の液相接続配管53が接続されている。即ち、分岐部52は、液相側本体配管51を通過した液相冷媒の流れを複数の液相接続配管53毎に分岐させる。
図5、図6に示すように、分岐部52は、配列方向(車両前後方向)に並んで配置されている複数の蒸発器20の配置範囲Rよりも車両前方側に位置しており、更に、凝縮器30よりも車両前方側に配置されている。即ち、分岐部52は、配置範囲Rの外側に位置している。
ここで、複数の液相接続配管53は、分岐部52と各蒸発器20の流入口22とを接続している。従って、配列方向に関して、分岐部52と各蒸発器20の流入口22との距離を大きくすることで、第1液相接続配管53A〜第3液相接続配管53Cの長さを長くすることができる。
図5、図6に示すように、分岐部52の下側部分には、複数の液相接続配管53がそれぞれ接続されている。複数の液相接続配管53は、第1液相接続配管53Aと、第2液相接続配管53Bと、第3液相接続配管53Cを有している。複数の液相接続配管53は、分岐部52で分岐した液相冷媒を蒸発器20に流入させる。そして、複数の液相接続配管53は、分岐部52の下側部分から重力方向下方側に向かって、分岐部52を中心とした放射状に伸びている。
第1液相接続配管53Aは、分岐部52と、第1蒸発器20Aの流入口22との間を接続しており、分岐部52で分岐した液相冷媒を第1蒸発器20Aの内部へ導く冷媒配管である。又、第2液相接続配管53Bは、分岐部52と、第2蒸発器20Bの流入口22との間を接続しており、分岐部52で分岐した液相冷媒を第2蒸発器20Bの内部へ導く冷媒配管である。そして、第3液相接続配管53Cは、分岐部52と、第3蒸発器20Cの流入口22との間を接続しており、分岐部52で分岐した液相冷媒を第3蒸発器20Cの内部へ導く冷媒配管である。
図5、図6に示すように、各液相接続配管53は、複数の蒸発器20の配列方向(つまり、車両前後方向)に沿って伸びる部分を、それぞれ有している。各液相接続配管53において、配列方向に沿って伸びる部分が最も長くなるように形成されている。
そして、各液相接続配管53の外径は、できるだけ小さくなるように定められている。具体的には、各液相接続配管53の外径は、複数の蒸発器20の内の一つに対する液相冷媒の流量を確保できる内径に応じて、できるだけ小さな径となるように定められている。これにより、各液相接続配管53の外径及び内径は、上述した液相側本体配管51の外径及び内径よりも小さくなるように定められる。
ここで、第2実施形態に係る液相流路部50では、複数の液相接続配管53に、公差吸収部55がそれぞれ配置されている。公差吸収部55は、気相流路部40における公差吸収部45と同様に、蒸発器20と凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差を吸収する部分である。
図5、図6に示すように、第1液相接続配管53A〜第3液相接続配管53Cは、それぞれの公差吸収部55として、複数の曲がり部56を有している。液相接続配管53は、曲がり部56の曲がり度合をそれぞれ変更することができる。この為、各液相接続配管53の両端部の位置は、複数の曲がり部56の曲がり度合によって、或る程度、任意に変更することができる。
そして、液相接続配管53の一端部は、凝縮器30の流出部32に接続され、液相接続配管53の他端部は、蒸発器20の流入口22に接続される。この為、液相接続配管53における複数の曲がり部56は、変形によって夫々の曲がり度合を変えることで、蒸発器20と凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差を吸収することができる。
つまり、第1液相接続配管53Aにおける複数の曲がり部56は、その曲がり度合によって、第1蒸発器20Aと凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差を吸収することができる。又、第2液相接続配管53Bにおける複数の曲がり部56は、その曲がり度合によって、第2蒸発器20Bと凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差を吸収することができる。そして、第3液相接続配管53Cにおける複数の曲がり部56は、その曲がり度合によって、第3蒸発器20Cと凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差を吸収することができる。
上述したように、各液相接続配管53の外径は、液相側本体配管51の外径よりも小さくなるように形成されている。従って、液相接続配管53における曲がり部56は、より容易に変形して、曲がり度合を変更しやすい状態にある。即ち、複数の曲がり部56で構成された公差吸収部55について、より柔軟に公差を吸収させることができる。
又、各液相接続配管53の外径が液相側本体配管51よりも小さい為、液相接続配管53における直管部分も撓みやすい状態になっている。従って、液相接続配管53の直管部分の撓み変形によって、蒸発器20と凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差の吸収を補助することができる。
このように、第1液相接続配管53A〜第3液相接続配管53Cには、複数の曲がり部56で構成された公差吸収部55がそれぞれ配置されている為、凝縮器30に対する各蒸発器20の公差を、公差吸収部55の変形によって吸収することができる。この結果、機器温調装置1の製造時における組付作業の際に、各蒸発器20及び凝縮器30の配置に関する組付精度に一定の許容幅を持たせることができ、各蒸発器20及び凝縮器30等に関する組付作業性を向上させることができる。
次に、組電池BPを冷却する場合における第2実施形態に係る機器温調装置1の作動について、詳細に説明する。機器温調装置1において、組電池BPの自己発熱によって組電池BPの温度が上昇していくと、各蒸発器20の熱交換部23内部において、液相冷媒の一部が組電池BPからの熱によって蒸発する。各蒸発器20で蒸発した気相冷媒が凝縮器30へ向かう際の動作は、第1実施形態で説明している為、再度の説明は省略する。
凝縮器30の内部では、気相冷媒の有する熱が他の熱媒体(第1実施形態においては、冷凍サイクル装置における低圧冷媒)に放熱される。これにより、凝縮器30の内部において、気相冷媒が凝縮し液相冷媒となる。この相変化によって冷媒の比重が増大する為、凝縮器30の内部で凝縮した液相冷媒は、その自重によって、凝縮器30の流出部32から液相流路部50の液相側本体配管51へ流出する。
液相側本体配管51に流出した液相冷媒は、重力方向下方側へ流れて、分岐部52へ流入する。分岐部52の下側部分には、第1液相接続配管53A〜第3液相接続配管53Cが接続されている。従って、液相側本体配管51から流入した液相冷媒の流れは、分岐部52にて、液相接続配管53毎に分岐する。
又、各液相接続配管53は、分岐部52の下側部分から、少なくとも重力方向下方側に向かって伸びるように接続されている。液相冷媒は、気相冷媒よりも密度が大きい為、流体循環回路10における重力方向下方側へ流れやすい。この為、分岐部52に対して各液相接続配管53を上述したように接続することで、圧損の増加を抑えつつ、液相冷媒を分岐させることができる。
そして、各液相接続配管53を流れる液相冷媒の流量は、複数の蒸発器20の内の一つに流入する量になる為、凝縮器30から流出する液相冷媒の流量よりも少なくなる。この為、公差吸収部55を構成する曲がり部56による圧損を、流体循環回路10を循環する液相冷媒の全量が通過する場合よりも低く抑えることができる。
各液相接続配管53を通過した液相冷媒は、それぞれ接続されている蒸発器20の流入口22を介して、蒸発器20の内部に流入する。蒸発器20内部に流入した液相冷媒は、組電池BPの温度が冷媒の沸点よりも高い場合には、組電池BPからの熱によって蒸発する。
このように第2実施形態においても、組電池BPの冷却時には、冷媒が気相状態と液相状態とに相変化しながら各蒸発器20と凝縮器30の間を循環することで、各蒸発器20から凝縮器30に熱を輸送することができる。そして、凝縮器30では、輸送された冷媒の熱を他の熱媒体へ放熱することができる。
即ち、機器温調装置1は、各蒸発器20で吸熱した組電池BPの熱を、作動流体である冷媒を介して、凝縮器30で他の熱媒体に放熱することができるので、組電池BPを冷却することができる。
以上説明したように、第2実施形態に係る機器温調装置1によれば、第1実施形態と共通の構成及び作動から奏される作用効果を、第1実施形態と同様に得ることができる。
図5、図6に示すように、第2実施形態に係る機器温調装置1によれば、液相流路部50における各液相接続配管53に、公差吸収部55が配置されているので、凝縮器30に対する各蒸発器20の位置に基づく公差を、液相接続配管53毎に吸収できる。従って、機器温調装置1における凝縮器30、複数の蒸発器20等の取付作業に際して、公差吸収部55による許容幅をもたせることができ、機器温調装置1における取付作業性を向上させることができる。
ここで、公差吸収部55による圧損は、公差吸収部55を通過する作動流体の流速の約2乗に比例する。換言すると、公差吸収部55による圧損は、公差吸収部55を通過する作動流体の流量の約2乗に比例する。上述したように、各液相接続配管53は、分岐部52にて分岐した液相冷媒を複数の蒸発器20における一つに流入させる部分である為、公差吸収部55を通過する作動流体の流量は、蒸発器20の一つ分に相当する。
従って、機器温調装置1によれば、複数の液相接続配管53に公差吸収部55を配置することによって、作動流体の全量が公差吸収部を通過する場合に比べて、機器温調装置1全体としての圧損の増大を少なくすることができる。この結果、機器温調装置1は、公差吸収部55による圧損の増大を抑え、圧損の増大による温度調整性能の低下を抑制することができる。
即ち、第2実施形態に係る機器温調装置1は、複数の液相接続配管53における公差吸収部55によって、機器温調装置1における取付作業性を向上させると共に、圧損増大に伴う温度調整性能の低下を抑制することができる。
又、各液相接続配管53の外径は、液相側本体配管51の外径よりも小さく形成されている。そして、各液相接続配管53の内径に関しても、液相側本体配管51の内径よりも小さく形成されている。
これにより、各液相接続配管53における曲がり部56が変形しやすくなる為、公差吸収部55によって、公差を吸収しやすくすることができる。又、各液相接続配管53における気相の作動流体の流量を少なくすることができる為、機器温調装置1全体としての圧損の増大を抑制することができる。
図5に示すように、液相流路部50の分岐部52は、配列方向に並んだ複数の蒸発器20の配置範囲Rよりも車両前方側に配置されており、配置範囲Rの外側に位置している。これにより、各液相接続配管53において、配列方向に沿って伸びる部分を長くすることができるので、複数の曲がり部56による公差の吸収効果を、より大きくすることができる。又、各液相接続配管53にて、配列方向に伸びる配管長さを長くすることで、この部分における撓み変形を、公差の吸収に利用することも可能となる。
(第3実施形態)
続いて、第3実施形態に係る機器温調装置1について、図7を参照して説明する。第3実施形態は、上述した各実施形態に対して、各気相接続配管41における公差吸収部45の構成を変更したものである。従って、その他の構成については、上述した各実施形態と同様である為、その説明を省略し、公差吸収部45に係る相違点について説明する。
続いて、第3実施形態に係る機器温調装置1について、図7を参照して説明する。第3実施形態は、上述した各実施形態に対して、各気相接続配管41における公差吸収部45の構成を変更したものである。従って、その他の構成については、上述した各実施形態と同様である為、その説明を省略し、公差吸収部45に係る相違点について説明する。
図7に示すように、第3実施形態に係る各気相接続配管41には、公差吸収部45として、複数の曲がり部46と、複合変形部47とが配置されている。ここで、複数の曲がり部46は、上述した実施形態と同様の構成である為、その説明を省略する。
複合変形部47は、各気相接続配管41にて配列方向に沿って伸びる直管部分に配置されている。第3実施形態に係る複合変形部47は、例えば、重力方向上方側が凸になるように曲がった部分と、重力方向下方側が凸になるように曲がった部分が相互に隣接するように配置されている。
このように異なる方向が凸となるように曲がった配管部分を隣接配置して、複合変形部47を構成することで、上述した曲がり部46と同様に、各蒸発器20と凝縮器30の間の公差を吸収することができる。これにより、第3実施形態においては、複数の曲がり部46及び複合変形部47によって、凝縮器30、複数の蒸発器20等の取付作業に際して、公差吸収部55による許容幅をもたせることができ、機器温調装置1における取付作業性を向上させることができる。
以上説明したように、第3実施形態に係る機器温調装置1によれば、各気相接続配管41における公差吸収部45の構成を変更した場合でも、上述した実施形態と共通の構成及び作動から奏される作用効果を、上述した実施形態と同様に得ることができる。
尚、第3実施形態における複合変形部47の構成を、第2実施形態のような各液相接続配管53の公差吸収部55に採用することも可能である。又、複合変形部47の構成は、第3実施形態の構成に限定されるものではなく、同じ方向が凸となるように曲がった配管を隣接配置して構成しても良いし、その構成を適宜変更することもできる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態に係る機器温調装置1について、図8を参照して説明する。第4実施形態は、上述した各実施形態に対して、液相流路部50における複数の蒸発器20の接続態様を変更したものである。従って、その他の構成については、上述した実施形態と同様である為、その説明を省略して相違点について説明する。
次に、第4実施形態に係る機器温調装置1について、図8を参照して説明する。第4実施形態は、上述した各実施形態に対して、液相流路部50における複数の蒸発器20の接続態様を変更したものである。従って、その他の構成については、上述した実施形態と同様である為、その説明を省略して相違点について説明する。
上述した実施形態においては、一つの凝縮器30から流出した液相冷媒を、複数の蒸発器20に分岐させ、複数の蒸発器20で蒸発した気相冷媒を合流させて、一つの凝縮器30に流入させていた。この点、第4実施形態では、液相流路部50の構成を変更して、凝縮器30の流出部32に対して、複数の蒸発器20を直列的に接続している。
図8を参照して具体的に説明すると、第4実施形態に係る液相流路部50は、複数の蒸発器20を直列に接続する為の連結配管54を有している。連結配管54は、液相流路部50における液相冷媒の流れ方向上流側に位置する蒸発器20と、流れ方向下流側に位置する蒸発器20の流入口22とを接続する冷媒配管である。
連結配管54の端部は、流れ方向上流側に位置する蒸発器20の下側部分に形成された接続口(図示せず)に接続されている。図8に示す例では、連結配管54は、第1蒸発器20Aの接続口と、第2蒸発器20Bの流入口22とを接続している。
このように構成することで、第4実施形態に係る機器温調装置1は、凝縮器30で凝縮した液相冷媒を、複数の蒸発器20に供給することができ、上述した実施形態と同様に、対象機器である組電池BPの温度調整を行うことができる。
以上説明したように、第4実施形態に係る機器温調装置1によれば、液相流路部50における複数の蒸発器20の接続態様を変更した場合でも、上述した実施形態と共通の構成及び作動から奏される作用効果を、上述した実施形態と同様に得ることができる。
(第5実施形態)
続いて、第5実施形態に係る機器温調装置1について、図9を参照して説明する。第5実施形態は、上述した各実施形態に対して、気相流路部40における合流部42の構成を変更したものである。その他の構成については、上述した各実施形態と同様である為、その説明を省略し、合流部42に係る相違点について説明する。
続いて、第5実施形態に係る機器温調装置1について、図9を参照して説明する。第5実施形態は、上述した各実施形態に対して、気相流路部40における合流部42の構成を変更したものである。その他の構成については、上述した各実施形態と同様である為、その説明を省略し、合流部42に係る相違点について説明する。
上述した実施形態における合流部42は、図4に示すように、少なくとも重力方向に関して同じ位置になるように、第1気相接続配管41A〜第3気相接続配管41Cを接続して構成されている。
この点、第5実施形態に係る分岐部52は、上述した実施形態における合流部42よりも重力方向に長く形成されている。図9に示すように、第5実施形態に係る合流部42では、その重力方向下方側において、第2気相接続配管41Bと第3気相接続配管41Cが合流しており、その重力方向上方側において、第1気相接続配管41Aが合流するように構成されている。即ち、第5実施形態に係る合流部42では、複数の気相接続配管41の接続位置を、重力方向に異なる複数の位置に分散させている。
この時、第2気相接続配管41B及び第3気相接続配管41Cが接続される合流配管の径は、第1気相接続配管41Aを含む全ての配管が接続された気相側本体配管43の径よりも小さくなっている。
第5実施形態に係る機器温調装置1は、複数の蒸発器20で蒸発した気相冷媒を、合流部42で合流させて凝縮器30へ流入させることができ、上述した実施形態と同様に、対象機器である組電池BPの温度調整を行うことができる。
以上説明したように、第5実施形態に係る機器温調装置1によれば、合流部42における各気相接続配管41の接続位置が異なる場合であっても、上述した実施形態と共通の構成及び作動から奏される作用効果を、上述した実施形態と同様に得ることができる。
尚、第5実施形態における合流部42の構成を、液相流路部50における分岐部52の構成として採用することも可能である。即ち、分岐部52における液相接続配管53の接続位置を重力方向に分散させた構成にすることも可能である。
(第6実施形態)
次に、第6実施形態に係る機器温調装置1について、図10を参照して説明する。第6実施形態は、上述した実施形態に対して、配列方向における合流部42の配置を変更したものである。その他の構成については、上述した各実施形態と同様である為、その説明を省略して相違点について説明する。
次に、第6実施形態に係る機器温調装置1について、図10を参照して説明する。第6実施形態は、上述した実施形態に対して、配列方向における合流部42の配置を変更したものである。その他の構成については、上述した各実施形態と同様である為、その説明を省略して相違点について説明する。
上述した実施形態において、気相流路部40の合流部42は、配列方向に並んだ複数の蒸発器20の配置範囲Rの車両前方側であって、配置範囲Rの外側に位置している。この点、第6実施形態における合流部42は、配列方向に関して、複数の蒸発器20の配置範囲Rにおける内側に位置している。具体的には、第6実施形態に係る合流部42は、配列方向に関して、第1蒸発器20Aと第2蒸発器20Bの間に配置されている。
このように構成した場合、複数の蒸発器20と合流部42の位置が上述した実施形態よりも近くなり、各気相接続配管41の配管長さが短くなる為、機器温調装置1全体をコンパクトに構成することができる。
又、図10に示すように、合流部42を配置範囲Rの内側に配置した場合であっても、機器温調装置1は、複数の蒸発器20で蒸発した気相冷媒を、合流部42で合流させて凝縮器30へ導くことができる。即ち、第6実施形態に係る機器温調装置1は、上述した実施形態と同様に、作動流体である冷媒の相変化を利用して、対象機器である組電池BPの温度調整を行うことができる。
以上説明したように、第6実施形態に係る機器温調装置1によれば、配列方向における合流部42の位置を変更した場合であっても、上述した実施形態と共通の構成及び作動から奏される作用効果を、上述した実施形態と同様に得ることができる。
尚、液相流路部50における分岐部52の配置についても、第6実施形態のように変更することができる。即ち、液相流路部50における分岐部52を、配列方向に関して、複数の蒸発器20に係る配置範囲Rの内側に配置しても良い。
(第7実施形態)
続いて、第7実施形態に係る機器温調装置1について、図11を参照して説明する。第7実施形態は、上述した実施形態に対して重力方向における合流部42の位置を変更したものである。その他の構成については、上述した実施形態と同様である為、その説明を省略して相違点について説明する。
続いて、第7実施形態に係る機器温調装置1について、図11を参照して説明する。第7実施形態は、上述した実施形態に対して重力方向における合流部42の位置を変更したものである。その他の構成については、上述した実施形態と同様である為、その説明を省略して相違点について説明する。
上述した実施形態においては、気相流路部40の合流部42は、複数の蒸発器20における流出口21を基準として、重力方向上方側に配置されている。この点、第7実施形態においては、合流部42は、複数の蒸発器20における流出口21を基準として、重力方向下方側に配置されている。
図11に示すように、第7実施形態においては、合流部42の上側部分に対して、第1気相接続配管41A〜第3気相接続配管41Cが接続されている。そして、各気相接続配管41の端部は、重力方向下方側に向かって伸びて、合流部42に接続されている。
そして、第7実施形態に係る合流部42の下側部分には、気相側本体配管43が接続されている。気相側本体配管43は、合流部42の下側部分から下方に伸びた後、その伸びる方向を約180度変えた後に、凝縮器30の流入部31に接続されている。この時、気相側本体配管43における重力方向下部は、少なくとも液面位置FLよりも上方側に位置するように形成されている。
図11に示すように、複数の蒸発器20の流出口21を基準として、合流部42を重力方向下方側に配置した場合であっても、機器温調装置1は、複数の蒸発器20で蒸発した気相冷媒を、合流部42で合流させて凝縮器30へ導くことができる。即ち、第7実施形態に係る機器温調装置1は、上述した実施形態と同様に、作動流体である冷媒の相変化を利用して、対象機器である組電池BPの温度調整を行うことができる。
以上説明したように、第7実施形態に係る機器温調装置1によれば、流入口22に対して合流部42を重力方向下方側に配置した場合でも、上述した実施形態と共通の構成及び作動から奏される作用効果を、上述した実施形態と同様に得ることができる。
(第8実施形態)
次に、第8実施形態に係る機器温調装置1について、図12を参照して説明する。第8実施形態は、上述した各実施形態に対して、複数の蒸発器20及び凝縮器30の数及び接続態様を変更したものである。その他の構成については、上述した実施形態と同様である為、その説明を省略して相違点について説明する。
次に、第8実施形態に係る機器温調装置1について、図12を参照して説明する。第8実施形態は、上述した各実施形態に対して、複数の蒸発器20及び凝縮器30の数及び接続態様を変更したものである。その他の構成については、上述した実施形態と同様である為、その説明を省略して相違点について説明する。
図12に示すように、第8実施形態に係る機器温調装置1では、複数の蒸発器20として、上述した第1蒸発器20A〜第3蒸発器20Cに加えて、第4蒸発器20Dが配置されている。第4蒸発器20Dは、第1蒸発器20A〜第3蒸発器20Cと同様に、配列方向に並んでおり、第3蒸発器20Cの車両後方側に位置している。尚、第4蒸発器20Dの基本的構成は、上述した第1蒸発器20A等と同様である。
そして、第8実施形態に係る機器温調装置1には、凝縮器30として、第1凝縮器30A、第2凝縮器30Bが配置されている。第8実施形態では、何れも、配列方向に並んだ蒸発器20の配置範囲Rよりも車両前方側であって、流出口21よりも上方側に配置されている。
第8実施形態に係る気相流路部40は、上述した実施形態と同様に、複数の気相接続配管41と、合流部42と、気相側本体配管43とを有している。第8実施形態における複数の気相接続配管41は、第1気相接続配管41Aと、第2気相接続配管41Bと、第3気相接続配管41Cに加えて、第4気相接続配管41Dを有している。
図12に示すように、第4気相接続配管41Dは、第4蒸発器20Dの流出口21と、合流部42との間を接続しており、第1蒸発器20A内の気相冷媒を合流部42へ導く冷媒配管である。
第4気相接続配管41Dは、上述した第1気相接続配管41A等と同様に、配列方向に沿って伸びる部分を有しており、配管長さにおいて最も長い部分になるように形成されている。そして、第4気相接続配管41Dの外径は、第1気相接続配管41A等と同様に、できるだけ小さくなるように定められている。
又、第4気相接続配管41Dには、上述した第1気相接続配管41A等と同様に、複数の曲がり部46で構成された公差吸収部45が配置されている。この公差吸収部45によって、曲がり部46の曲がり度合によって、第4蒸発器20Dと凝縮器30の相対的な位置関係に基づく公差を吸収することができる。
そして、第8実施形態に係る合流部42は、上述した各実施形態と同様に配置されており、第1気相接続配管41A〜第4気相接続配管41Dを通過した気相冷媒を合流させる部分である。又、第8実施形態に係る気相側本体配管43は、合流部42の上側部分に接続されており、第1気相側本体配管43Aと、第2気相側本体配管43Bと、に分岐している。
図12に示すように、第1気相側本体配管43Aは、気相側本体配管43にて分岐した気相冷媒の一部を第1凝縮器30Aの流入部31に導く冷媒配管である。そして、第2気相側本体配管43Bは、気相側本体配管43にて分岐した気相冷媒の残りの部分を、第2凝縮器30Bの流入部31へ導く冷媒配管である。
そして、第8実施形態に係る液相流路部50は、上述した実施形態と同様に、凝縮器30にて凝縮した液相冷媒を複数の蒸発器20に導く冷媒流路である。第8実施形態に係る液相流路部50は、第1液相側本体配管51Aと、第2液相側本体配管51Bとを有している。
第1液相側本体配管51Aは、第1凝縮器30Aの流出部32に接続されており、第1凝縮器30Aで凝縮した液相冷媒が流出する部分である。そして、第2液相側本体配管51Bは、第2凝縮器30Bの流出部32に接続されており、第2凝縮器30Bで凝縮した液相冷媒が流出する部分である。
図12に示すように、第8実施形態に係る液相流路部50では、第1液相側本体配管51Aを通過した液相冷媒と、第2液相側本体配管51Bを通過した液相冷媒とを合流させた後、第1蒸発器20A〜第4蒸発器20Dに分配するように構成されている。
つまり、第8実施形態に係る機器温調装置1においては、複数の蒸発器20に対して、第1凝縮器30Aと第2凝縮器30Bが並列に接続されている。換言すると、第8実施形態には、第1凝縮器30Aに対して、複数の蒸発器20を並列的に接続した回路構成と、第2凝縮器30Bに対して、複数の蒸発器20を並列的に接続した回路構成とを併存させている。
図12に示すように、複数の凝縮器30と、複数の蒸発器20を並列的に接続した構成であっても、機器温調装置1は、複数の蒸発器20で蒸発した気相冷媒を、合流部42で合流させて凝縮器30へ導くことができる。即ち、第8実施形態に係る機器温調装置1によれば、上述した実施形態と同様に、作動流体である冷媒の相変化を利用して、対象機器である組電池BPの温度調整を行うことができる。
以上説明したように、第8実施形態に係る機器温調装置1によれば、複数の凝縮器30と複数の蒸発器20を並列的に接続した場合であっても、上述した実施形態と共通の構成及び作動から奏される作用効果を、上述した実施形態と同様に得ることができる。
(第9実施形態)
続いて、第9実施形態に係る機器温調装置1について、図13を参照して説明する。第9実施形態は、上述した第8実施形態に対して、第1凝縮器30A、第2凝縮器30Bの配置及び、気相流路部40の構成を変更したものである。その他の構成については、上述した実施形態と同様である為、その説明を省略し、その相違点について説明する。
続いて、第9実施形態に係る機器温調装置1について、図13を参照して説明する。第9実施形態は、上述した第8実施形態に対して、第1凝縮器30A、第2凝縮器30Bの配置及び、気相流路部40の構成を変更したものである。その他の構成については、上述した実施形態と同様である為、その説明を省略し、その相違点について説明する。
図13に示すように、第9実施形態に係る機器温調装置1において、第1凝縮器30Aは車両前方側に配置されており、第2凝縮器30Bは車両後方側に配置されている。この為、第9実施形態に係る気相流路部40は、第1気相接続配管41A〜第4気相接続配管41Dと、第1合流部42A及び第2合流部42Bと、第1気相側本体配管43A及び第2気相側本体配管43Bを有している。
第9実施形態に係る第1気相側本体配管43Aは、車両前方側に配置された第1合流部42Aと、第1凝縮器30Aの流入部31を接続している。一方、第2気相側本体配管43Bは、車両後方側に配置された第2合流部42Bと、第2凝縮器30Bの流入部31を接続している。
そして、第1合流部42Aは、配列方向に並んだ複数の蒸発器20の配置範囲Rよりも車両前方側に位置しており、各蒸発器20の流出口21よりも重力方向上方側に配置されている。一方、第2合流部42Bは、複数の蒸発器20に係る配置範囲Rに対して、車両後方側に位置しており、各蒸発器20の流出口21よりも重力方向上方側に配置されている。
図13に示すように、第9実施形態において、各気相接続配管41は、各蒸発器20の流出口21と、第1合流部42A及び第2合流部42Bとを接続する冷媒流路として構成されている。
第1合流部42Aの下側部分には、第1気相接続配管41A〜第4気相接続配管41Dの車両前方側の端部が接続されている。そして、各気相接続配管41における車両前方側の端部は、重力方向上方側に向かって伸び、第1合流部42Aの下側部分に接続されている。従って、第9実施形態においては、第1蒸発器20A〜第4蒸発器20Dで蒸発した気相冷媒を、第1合流部42Aで合流させて、第1凝縮器30Aに流入させることができる。
そして、第2合流部42Bの下側部分には、第1気相接続配管41A〜第4気相接続配管41Dの車両後方側の端部が接続されている。各気相接続配管41における車両後方側の端部は、重力方向上方側に向かって伸び、第2合流部42Bの下側部分に接続されている。従って、第9実施形態においては、第1蒸発器20A〜第4蒸発器20Dで蒸発した気相冷媒を、第2合流部42Bで合流させて、第2凝縮器30Bに流入させることができる。
つまり、第9実施形態に係る機器温調装置1においては、複数の蒸発器20に対して、車両前方側の第1凝縮器30Aと、車両後方側の第2凝縮器30Bが並列に接続されている。換言すると、第9実施形態には、第1凝縮器30Aに対して、複数の蒸発器20を並列的に接続した回路構成と、第2凝縮器30Bに対して、複数の蒸発器20を並列的に接続した回路構成とを併存させている。
図13に示すように、複数の凝縮器30をそれぞれ車両前後に分けて配置し、複数の蒸発器20を並列的に接続した構成でも、機器温調装置1は、複数の蒸発器20で蒸発した気相冷媒を、第1凝縮器30A及び第2凝縮器30Bの何れかへ導くことができる。従って、第9実施形態に係る機器温調装置1は、上述した実施形態と同様に、作動流体である冷媒の相変化を利用して、対象機器である組電池BPの温度調整を行うことができる。
以上説明したように、第9実施形態に係る機器温調装置1は、複数の蒸発器20に対して、車両前方側の第1凝縮器30Aと、車両後方側の第2凝縮器30Bを並列に接続して構成されている。機器温調装置1によれば、このように流体循環回路10を構成した場合でも、上述した実施形態と共通の構成及び作動から奏される作用効果を、上述した実施形態と同様に得ることができる。
(第10実施形態)
次に、第10実施形態に係る機器温調装置1について、図14を参照して説明する。第10実施形態は、上述した実施形態に対して合流部42の構成を変更したものである。その他の構成については、上述した実施形態と同様である為、その説明を省略して相違点について説明する。
次に、第10実施形態に係る機器温調装置1について、図14を参照して説明する。第10実施形態は、上述した実施形態に対して合流部42の構成を変更したものである。その他の構成については、上述した実施形態と同様である為、その説明を省略して相違点について説明する。
第10実施形態に係る機器温調装置1において、合流部42は、気相流路部40の一部を構成しており、複数の気相接続配管41を通過した気相冷媒を合流させて、気相側本体配管43に流入させる部分である。図14に示すように、第10実施形態に係る合流部42は、合流チャンバ42Cを有して構成されている。
合流チャンバ42Cは、気相流路部40における気相側本体配管43の下端部にて、箱状に形成されている。合流チャンバ42Cの下面には、第1気相接続配管41A〜第3気相接続配管41Cが接続されている。第1気相接続配管41A〜第3気相接続配管41Cの端部は、重力方向上方側に向かって伸びており、合流チャンバ42Cの下面に対して垂直を為すように接続されている。
図14に示すように、複数の気相接続配管41と気相側本体配管43の間に、合流チャンバ42Cを配置して合流部42を構成した場合であっても、機器温調装置1は、複数の蒸発器20で蒸発した気相冷媒を凝縮器30へ導くことができる。即ち、第10実施形態に係る機器温調装置1は、上述した実施形態と同様に、作動流体である冷媒の相変化を利用して、対象機器である組電池BPの温度調整を行うことができる。
以上説明したように、第10実施形態に係る機器温調装置1によれば、合流チャンバ42Cを有するように合流部42を構成した場合であっても、上述した実施形態と共通の構成及び作動から奏される作用効果を、上述した実施形態と同様に得ることができる。
(第11実施形態)
続いて、第11実施形態に係る機器温調装置1について、図15を参照して説明する。第11実施形態は、上述した実施形態に対して、蒸発器20に対する組電池BPの配置を変更したものである。従って、その他の構成は上述した実施形態と同様である為、その説明を省略し、蒸発器20に対する組電池BPの配置に係る相違点について説明する。
続いて、第11実施形態に係る機器温調装置1について、図15を参照して説明する。第11実施形態は、上述した実施形態に対して、蒸発器20に対する組電池BPの配置を変更したものである。従って、その他の構成は上述した実施形態と同様である為、その説明を省略し、蒸発器20に対する組電池BPの配置に係る相違点について説明する。
図15に示すように、第11実施形態において、組電池BPは、組電池を構成する各電池セルBCの端子CTが重力方向上方側となるように配置されている。そして、組電池BPは、端子CTが配置された面に垂直な側面が、熱伝導シートを介して、蒸発器20の熱交換部23における電池接触面に接触している。
このように構成した場合であっても、組電池BPの自己発熱によって、蒸発器20における熱交換部23の内部にて、液相冷媒が蒸発する為、蒸発潜熱によって、組電池BPを冷却することができる。即ち、第11実施形態に係る機器温調装置1は、上述した各実施形態と同様の効果を発揮することができる。
(他の実施形態)
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した各実施形態を適宜組み合わせても良いし、上述した実施形態を種々変形することも可能である。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した各実施形態を適宜組み合わせても良いし、上述した実施形態を種々変形することも可能である。
(1)上述した実施形態では、蒸発器20の数を2〜4、凝縮器30の数を1〜2としていたが、この態様に限定されるものではない。複数の蒸発器20及び凝縮器30の数を適宜増減して、機器温調装置1の流体循環回路10を構成することも可能である。
(2)又、上述した実施形態においては、凝縮器30として、流体循環回路10における気相冷媒の熱を冷凍サイクルの低圧冷媒に放熱する冷媒―冷媒コンデンサを用いていたが、この態様に限定されるものではない。本発明における凝縮器としては、流体循環回路10における気相冷媒の熱を放熱することができれば、種々の態様を採用できる。
例えば、凝縮器として、熱媒体としての空気と熱交換する空気‐冷媒熱交換器を用いても良いし、他の機器を冷却する為の冷却水回路を循環する冷却水と熱交換する水−冷媒熱交換器を用いても良い。又、凝縮器として、通電により冷熱を発生させるペルチェ素子等の電子冷却装置と熱交換する熱交換器を用いることも可能である。
(3)そして、上述した実施形態においては、凝縮器30は、各蒸発器20よりも上方であって、車両前方側又は車両後方側に配置されていたが、この配置態様に限定されるものではない。凝縮器30の配置としては、例えば、車両前後方向(即ち、配列方向)に関して、複数の蒸発器20の中央部分に配置することも可能である。又、凝縮器30は、車両上下方向(即ち、重力方向)に関し、複数の蒸発器20と同じ高さに配置してもよい。
(4)又、上述した実施形態においては、温度調整の対象となる対象機器として、組電池BPを挙げているが、これに限定されるものではない。対象機器としては、機器の冷却や暖機が必要なものであれば良く、例えば、モータ、インバータ、充電器等とすることも可能である。
(5)上述した実施形態においては、公差吸収部45として、曲がり部46や、複合変形部47のように、気相接続配管41に曲げ加工を行った構成を採用していたが、この態様に限定されるものではない。気相接続配管41の変形により公差を吸収することができれば、公差吸収部45として、様々な態様を採用することができる。
例えば、気相接続配管41の一部として、伸縮可能な蛇腹構造を採用して、公差吸収部45として機能させることも可能である。又、各気相接続配管41の一部に、柔軟性を有する材料で構成された管状の別部材を介在させて、公差吸収部45として機能させても良い。又、第2実施形態のような構成において、これらの例示に係る構成を、各液相接続配管53における公差吸収部55として採用することも可能である。
(6)そして、対象機器である組電池BPと蒸発器20の配置は、上述した実施形態に限定されるものではない。蒸発器20内の液相の作動流体と、対象機器とを熱的に接触させることが可能であれば、組電池BPに対する蒸発器20の配置として、様々な配置を採用することができる。例えば、組電池BPの下面に対して、蒸発器20の熱交換部23を接触させるように配置しても良い。
1 機器温調装置
10 流体循環回路
20 蒸発器
30 凝縮器
40 気相流路部
41 気相接続配管
42 合流部
43 気相側本体配管
45 公差吸収部
50 液相流路部
10 流体循環回路
20 蒸発器
30 凝縮器
40 気相流路部
41 気相接続配管
42 合流部
43 気相側本体配管
45 公差吸収部
50 液相流路部
Claims (10)
- 作動流体の液相と気相との相変化により対象機器(BP)の温度を調整するサーモサイフォン式の機器温調装置(1)であって、
予め定められた配列方向に並んで配置され、前記対象機器の冷却時に前記対象機器から吸熱して液相の前記作動流体を蒸発させる複数の蒸発器(20)と、
前記対象機器の冷却時に前記蒸発器にて蒸発した気相の前記作動流体を凝縮させる凝縮器(30)と、
複数の前記蒸発器で蒸発した気相の前記作動流体を前記凝縮器に導く気相流路部(40)と、
前記凝縮器にて凝縮した液相の前記作動流体を複数の前記蒸発器に導く液相流路部(50)と、を有し、
前記気相流路部は、
複数の前記蒸発器に対してそれぞれ接続され、前記蒸発器から気相の前記作動流体が流出する複数の気相接続配管(41)と、
複数の前記気相接続配管を通過した気相の前記作動流体が合流する合流部(42)と、
前記合流部にて合流した気相の前記作動流体を前記凝縮器に流入させる気相側本体配管(43)と、を有し、
複数の前記気相接続配管は、前記蒸発器と前記凝縮器の位置関係に基づく公差を変形によって吸収する公差吸収部(45)をそれぞれ有している機器温調装置。 - 前記気相接続配管の外径は、前記気相側本体配管の外径よりも小さい請求項1に記載の機器温調装置。
- 前記合流部は、前記配列方向に関して、複数の前記蒸発器が並んで配置されている配置範囲(R)の外側に位置している請求項1又は2に記載の機器温調装置。
- 前記合流部は、複数の前記蒸発器にて前記作動流体が流出する流出口(21)を基準として、重力方向にずれた位置に配置されている請求項1ないし3の何れか1つに記載の機器温調装置。
- 前記合流部は、複数の前記蒸発器における前記流出口を基準として、前記重力方向における上側へずれた位置に配置されている請求項4に記載の機器温調装置。
- 複数の前記気相接続配管は、少なくとも重力方向における上側に向かって伸びており、前記合流部における前記重力方向の下側部分に接続されている請求項1ないし5の何れか1つに記載の機器温調装置。
- 前記液相流路部は、
前記凝縮器にて凝縮された液相の前記作動流体が流出する液相側本体配管(51)と、
前記液相側本体配管を通過した液相の前記作動流体の流れを、複数の前記蒸発器へ向かうように分岐させる分岐部(52)と、
前記分岐部に対して複数の前記蒸発器をそれぞれ接続すると共に、前記分岐部にて分岐した液相の前記作動流体を前記蒸発器に流入させる複数の液相接続配管(53)と、を有し、
複数の前記液相接続配管は、前記蒸発器と前記凝縮器の位置関係に基づく公差を変形によって吸収する公差吸収部(55)をそれぞれ有している請求項1ないし6の何れか1つに記載の機器温調装置。 - 作動流体の液相と気相との相変化により対象機器(BP)の温度を調整するサーモサイフォン式の機器温調装置(1)であって、
予め定められた配列方向に並んで配置され、前記対象機器の冷却時に前記対象機器から吸熱して液相の前記作動流体を蒸発させる複数の蒸発器(20)と、
前記対象機器の冷却時に前記蒸発器にて蒸発した気相の前記作動流体を凝縮させる凝縮器(30)と、
複数の前記蒸発器で蒸発した気相の前記作動流体を前記凝縮器に導く気相流路部(40)と、
前記凝縮器にて凝縮した液相の前記作動流体を複数の前記蒸発器に導く液相流路部(50)と、を有し、
前記液相流路部は、
前記凝縮器にて凝縮された液相の前記作動流体が流出する液相側本体配管(51)と、
前記液相側本体配管を通過した液相の前記作動流体の流れを、複数の前記蒸発器へ向かうように分岐させる分岐部(52)と、
前記分岐部に対して複数の前記蒸発器をそれぞれ接続すると共に、前記分岐部にて分岐した液相の前記作動流体を前記蒸発器に流入させる複数の液相接続配管(53)と、を有し、
複数の前記液相接続配管は、前記蒸発器と前記凝縮器の位置関係に基づく公差を変形によって吸収する公差吸収部(55)をそれぞれ有している機器温調装置。 - 前記液相接続配管の外径は、前記液相側本体配管の外径よりも小さい請求項7又は8に記載の機器温調装置。
- 前記分岐部は、前記配列方向に関して、複数の前記蒸発器が並んで配置されている配置範囲(R)の外側に位置している請求項7ないし9の何れか1つに記載の機器温調装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019093544A JP2020186891A (ja) | 2019-05-17 | 2019-05-17 | 機器温調装置 |
PCT/JP2020/019431 WO2020235475A1 (ja) | 2019-05-17 | 2020-05-15 | 機器温調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019093544A JP2020186891A (ja) | 2019-05-17 | 2019-05-17 | 機器温調装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020186891A true JP2020186891A (ja) | 2020-11-19 |
Family
ID=73222400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019093544A Pending JP2020186891A (ja) | 2019-05-17 | 2019-05-17 | 機器温調装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020186891A (ja) |
WO (1) | WO2020235475A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7487123B2 (ja) | 2021-01-29 | 2024-05-20 | 株式会社豊田自動織機 | 燃料電池ユニット |
Family Cites Families (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6229894A (ja) * | 1985-07-29 | 1987-02-07 | Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd | ヒ−トパイプ式空調システム |
US20070044493A1 (en) * | 2005-08-23 | 2007-03-01 | International Business Machines Corporation | Systems and methods for cooling electronics components employing vapor compression refrigeration with selected portions of expansion structures coated with polytetrafluorethylene |
JP4569545B2 (ja) * | 2006-08-28 | 2010-10-27 | 富士電機リテイルシステムズ株式会社 | ショーケース |
JP2008062875A (ja) * | 2006-09-11 | 2008-03-21 | Calsonic Kansei Corp | 車両用バッテリ冷却システム |
WO2013109535A1 (en) * | 2012-01-16 | 2013-07-25 | Parker-Hannifin Corporation | Parallel evaporator circuit with balanced flow |
JP6137167B2 (ja) * | 2012-02-14 | 2017-05-31 | 日本電気株式会社 | 冷却装置および冷却システム |
WO2016031195A1 (ja) * | 2014-08-27 | 2016-03-03 | 日本電気株式会社 | 相変化冷却装置および相変化冷却方法 |
JP2016207594A (ja) * | 2015-04-28 | 2016-12-08 | 株式会社ヴァレオジャパン | バッテリ温度調整装置 |
JP6536820B2 (ja) * | 2015-12-17 | 2019-07-03 | 株式会社富士通ゼネラル | 空気調和機の室外機 |
WO2018131555A1 (ja) * | 2017-01-16 | 2018-07-19 | 日本電気株式会社 | バルブ制御装置、冷却装置、バルブ制御方法およびプログラム記憶媒体 |
CN108344069A (zh) * | 2017-01-22 | 2018-07-31 | 大金工业株式会社 | 电气元件冷却结构 |
US11252847B2 (en) * | 2017-06-30 | 2022-02-15 | General Electric Company | Heat dissipation system and an associated method thereof |
-
2019
- 2019-05-17 JP JP2019093544A patent/JP2020186891A/ja active Pending
-
2020
- 2020-05-15 WO PCT/JP2020/019431 patent/WO2020235475A1/ja active Application Filing
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7487123B2 (ja) | 2021-01-29 | 2024-05-20 | 株式会社豊田自動織機 | 燃料電池ユニット |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2020235475A1 (ja) | 2020-11-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2018047533A1 (ja) | 機器温調装置 | |
WO2018070115A1 (ja) | 蒸発器 | |
JP6593544B2 (ja) | 機器温調装置 | |
WO2018235473A1 (ja) | 端子冷却装置 | |
WO2018047534A1 (ja) | 機器温調装置 | |
CN109716051B (zh) | 设备温度调节装置 | |
JP2009085569A (ja) | 蒸発器ユニット | |
CN110892225B (zh) | 设备温度调节装置 | |
WO2018055944A1 (ja) | 機器温調装置 | |
WO2019150751A1 (ja) | 温度調整装置 | |
WO2020235475A1 (ja) | 機器温調装置 | |
JP2005009851A (ja) | 空気調和装置 | |
JP7159771B2 (ja) | 機器温調装置 | |
WO2019054076A1 (ja) | 機器温調装置 | |
WO2020026894A1 (ja) | サーモサイフォン式温調装置およびその組付方法 | |
WO2019123881A1 (ja) | 機器温調装置 | |
WO2020129645A1 (ja) | 機器温調装置 | |
WO2019221237A1 (ja) | 機器温調装置 | |
WO2020255883A1 (ja) | 冷却装置 | |
WO2018070182A1 (ja) | 機器温調装置 | |
WO2019087800A1 (ja) | 機器温調装置 | |
WO2020084956A1 (ja) | 温度調整装置 | |
WO2023171445A1 (ja) | 複合型熱交換器、熱交換システム | |
CN110849171A (zh) | 包括热交换器和其上安装有所述交换器的安装件的组件 | |
JP7102977B2 (ja) | サーモサイフォン式暖房装置 |