JP2018105525A - 冷却装置およびこれを搭載した電子機器、および電気自動車 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、冷却装置とそれを用いた電子機器に関するもので、冷却効率を高めることすることを目的とする。
【解決手段】複数の発熱体6に当接する複数の受熱部8と、受熱部8に接続部15を介して接続した放熱経路12と、放熱流入口14を介して放熱経路12と接続した放熱部9と、放熱部9と受熱部8とを接続する帰還経路13と、受熱部8に接続する逆止弁23と、を備え、帰還経路13、逆止弁23、受熱部8、放熱経路12、放熱部9となる経路を形成し、放熱経路12内の断面積は、接続部15内の断面積よりも十分大きく、複数の接続部15のそれぞれが放熱経路12に接続されている。
【選択図】図2
【解決手段】複数の発熱体6に当接する複数の受熱部8と、受熱部8に接続部15を介して接続した放熱経路12と、放熱流入口14を介して放熱経路12と接続した放熱部9と、放熱部9と受熱部8とを接続する帰還経路13と、受熱部8に接続する逆止弁23と、を備え、帰還経路13、逆止弁23、受熱部8、放熱経路12、放熱部9となる経路を形成し、放熱経路12内の断面積は、接続部15内の断面積よりも十分大きく、複数の接続部15のそれぞれが放熱経路12に接続されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば、電気自動車の電力半導体等の発熱を伴う発熱部品やCPU(Central Processing Unit)を冷却するための電子機器用冷却装置および、この電子機器用冷却装置を搭載した電子機器に関するものである。
例えば、電子計算機において、処理情報量の著しい増加に対応するため、CPUの処理能力を極めて高くしており、その結果として、CPUの発熱量が増加するためCPUを冷却することが必要となっている。CPUを搭載したサーバでも、その処理能力の向上につれて、極めて大きな発熱を伴うようになっており、その半導体スイッチング素子を冷却するために冷却装置を用いている。
そこで従来は、受熱部と、この受熱部の排出口と放熱部とを放熱経路を介して接続し、この放熱部と受熱部の流入口とを接続する帰還経路とを備え、受熱部は、発熱体に接触させて熱を吸収する受熱板と、この受熱板の表面を覆うとともに表面に流れ込んだ冷媒を蒸発させる受熱空間を形成する受熱カバーと、を備え、帰還経路には、流入口に凝縮して停留した冷媒の水頭圧と帰還経路内と受熱空間内との圧力バランスによって開動する逆止弁と、流入口の上流側には、凝縮した冷媒を逆止弁の上流側に停留させる流入管を備え、受熱空間において、受熱板は、中心に冷媒流入部と、この冷媒流入部の外周に向けて放射状の溝を設けた拡散部を備え、流入口から冷媒流入部に向けて延設し、凝縮した冷媒を流入させる導入管を備え、受熱部の受熱板は、略鉛直方向に配置され、導入管は、受熱板に対して略垂直方向に配置される構成となっていた。(これに類似する先行文献としては下記特許文献1が存在する)。
しかしながら、このような電子機器用冷却装置では、サーバの筐体内の高さ制限がある中で逆止弁を開放するためには、逆止弁上流側(帰還経路側)の圧力を、逆止弁下流側(受熱部側)の圧力よりも高い状態とすることが必要である。そのためには、帰還経路を長く構成し、そこに多くの冷媒を溜め水頭圧を高めるようにしており、その結果として、冷却装置の小型化(低背化)をすることが困難である。特に自動車及び電気自動車では、モーター、半導体、電池等の多くの発熱部品を有しており、各発熱部品の冷却に対応させ、冷却装置の小型化を図ることが課題となっている。
そこで、本発明は、冷却装置の小型化(低背化)を行い、複数個の熱源が存在するときにも冷却性能の高い冷却装置を提供することを目的とするものである。
そして、この目的を達成するために本発明は、発熱体からの熱を冷媒に伝える複数の受熱部と、接続部を介して複数の前記受熱部と接続した放熱経路と、放熱流入口を介して前記放熱経路と接続した放熱部と、前記放熱部と前記受熱部とを接続する帰還経路とを備え、複数の前記受熱部、前記放熱経路、前記放熱部、前記帰還経路へ前記冷媒が気液二相変化を伴って循環し熱の移動を行う冷却装置において、前記受熱部は、発熱体に接触させて熱を吸収する受熱板と前記受熱板の表面を覆う受熱カバーと逆止弁を備え、前記放熱経路の断面積は、前記接続部の断面積よりも大きい構成とし、これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明によれば、発熱体からの熱を冷媒に伝える複数の受熱部と、接続部を介して複数の受熱部と接続した放熱経路と、放熱流入口を介して放熱経路と接続した放熱部と、放熱部と受熱部を接続する帰還経路とを備え、複数の受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路、へと冷媒が気液二相変化を伴って循環し熱の移動を行う冷却装置において、受熱部は、発熱体に接触させて熱を吸収する受熱板と、受熱板の表面を覆い受熱空間を形成する受熱カバーと、前記帰還経路と前記受熱部との間に、前記帰還経路の圧力が前記受熱空間内の圧力よりも大きい場合に開動する逆止弁と、を備え、放熱経路の断面積は、接続部の断面積よりも大きい構成としたので、低背化の構成としても高い冷却性能を得ることができる。
すなわち、本発明においては、放熱経路の断面積が大きいことによって、冷却サイクル全体の圧力を下げることが可能となる。冷却サイクル全体の圧力が下がることで、逆止弁上流側の圧力を低下させることが許容され、放熱部および帰還経路の小型化を図ることができる。さらに、接続部の断面積が放熱経路の断面積よりも小さいことで、受熱部から流出する冷媒の気液の上昇圧が増加し、冷媒の気液が上方の帰還経路に上昇しやすくなる。その結果として、冷却サイクル全体の圧力を低減することによって冷却装置を低背化することができる。また、放熱経路の断面積は、接続部の断面積よりも大きい構成、すなわち接続部の断面積を放熱経路の断面積より十分小さくすることで、冷却サイクル全体の圧力の低減による冷媒の循環の悪化を防止し、冷媒の循環が円滑に行うことができるので、本発明の冷却装置は高い冷却性能を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態は、本発明の技術思想を具体化するために例示するものであって、本発明を以下のものに特定しない。また、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。特に実施の形態に記載されている構成部材の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
発熱体からの熱を冷媒に伝える複数の受熱部と、接続部を介して複数の受熱部と接続した放熱経路と、放熱流入口を介して放熱経路と接続した放熱部と、放熱部と受熱部とを接続する帰還経路とを備え、複数の受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路、へと前記冷媒が気液二相変化を伴って循環し熱の移動を行う冷却装置において、受熱部は、発熱体に接触させて熱を吸収する受熱板と、受熱板の表面を覆い受熱空間を形成する受熱カバーと、前記帰還経路と前記受熱部との間に、前記帰還経路の圧力が前記受熱空間内の圧力よりも大きい場合に開動する逆止弁と、を備え、放熱経路の断面積は、接続部の断面積よりも大きい構成とすることで、受熱部から流出する冷媒の気液の上昇圧が増加し、冷媒の気液が上方の帰還経路に上昇しやすくなる。その結果として、冷却サイクル全体の圧力を低減することによって冷却装置を低背化することができる。また、放熱経路の断面積は、接続部の断面積よりも大きい構成、すなわち接続部の断面積を放熱経路の断面積より十分小さくすることで、冷却サイクル全体の圧力の低減による冷媒の循環の悪化を防止し、冷媒の循環が円滑に行うことができるので、高い冷却性能の冷却装置を提供することができる。
また、接続部は、放熱流入口よりも重力方向において高い位置に設ける構成としてもよい。これにより、放熱経路に侵入した気液二相の冷媒は、気相の冷媒の移動による力に加え、重力によっても放熱流入口へ移動できることとなり、冷媒の循環が円滑に行うことができるので、高い冷却性能の冷却装置を提供することができる。
また、接続部は、放熱経路内を移動する冷媒の循環方向に向かって傾斜し放熱経路に接続された構成としてもよい。これにより、受熱部から流出する気液の冷媒が放熱経路に流入するとき、放熱経路を通過している冷媒の移動方向に沿って合流することができるため、効率的な冷媒の循環が可能となる。
また、接続部は放熱経路内に突出し連通した構成としてもよい。これにより、放熱経路を通過する液の冷媒が、複数ある接続部から逆流し辛くなり、冷媒の循環が円滑に行うことができる。
また、接続部は放熱経路の底面より上部の側面に接続された構成としてもよい。これにより、放熱経路中を移動する気液の冷媒は、接続部を通り受熱部側へ逆流し辛くなり、冷媒は円滑に放熱部へ移動することができるため、効率的な冷媒循環が可能となる。
また、本発明の冷却装置を搭載した電子機器という構成にしてもよい。これにより、冷却サイクル全体の圧力を下げることで小型化した冷却装置で発熱体の冷却を行なう電子機器とすることができる。
また、本発明の冷却装置を搭載した電気自動車という構成にしてもよい。これにより、冷却サイクル全体の圧力を下げることで小型化した冷却装置で発熱体の冷却を行なう電気自動車とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、電気自動車1に本発明の冷却装置を装着した場合の概略図である。電気自動車1を駆動する電動機2に電力を供給するインバータ回路3は、電気自動車1の車室前方4に配置し接続されている。インバータ回路3は、電動機2に電力を供給する複数の半導体スイッチング素子5や、モーターや電池などの発熱体6を複数備えており、これらの半導体スイッチング素子5や発熱体6を冷却する冷却装置7を併設している。また、同図に示す冷却装置7は、複数の受熱部8とこの受熱部8で吸収した熱を放熱する放熱部9を備え、受熱部8と放熱部9の間で熱媒体となる冷媒(図2の17)を循環させる循環経路11を備えている。循環経路11は受熱部8と放熱部9を接続する放熱経路12と帰還経路13で構成され、図示した矢印の方向に冷媒17が循環する。放熱部9には、外気に熱を放出する機構を備えている。また、放熱部9は、車室前方4内の運転席側に近づけた中程にインバータ回路3を配置し、循環経路11を延設して、外気を通過させやすいフロントグリル4a側に取り付けた構成となっている。
図1は、電気自動車1に本発明の冷却装置を装着した場合の概略図である。電気自動車1を駆動する電動機2に電力を供給するインバータ回路3は、電気自動車1の車室前方4に配置し接続されている。インバータ回路3は、電動機2に電力を供給する複数の半導体スイッチング素子5や、モーターや電池などの発熱体6を複数備えており、これらの半導体スイッチング素子5や発熱体6を冷却する冷却装置7を併設している。また、同図に示す冷却装置7は、複数の受熱部8とこの受熱部8で吸収した熱を放熱する放熱部9を備え、受熱部8と放熱部9の間で熱媒体となる冷媒(図2の17)を循環させる循環経路11を備えている。循環経路11は受熱部8と放熱部9を接続する放熱経路12と帰還経路13で構成され、図示した矢印の方向に冷媒17が循環する。放熱部9には、外気に熱を放出する機構を備えている。また、放熱部9は、車室前方4内の運転席側に近づけた中程にインバータ回路3を配置し、循環経路11を延設して、外気を通過させやすいフロントグリル4a側に取り付けた構成となっている。
図2(a)に示すように、冷却装置7は半導体スイッチング素子5やモーター(図示せず)や電池(図示せず)などの電子機器における発熱体6に接触させた受熱部8と、受熱部8に、接続部15を介して接続した放熱経路12と、放熱流入口14を介して放熱経路12と接続した放熱部9と、この放熱部9と受熱部8とを接続する帰還経路13とを備えている。このように帰還経路13、受熱部8、放熱経路12、放熱部9となる経路を形成し、この循環経路11内を減圧状態として冷媒17(本実施例において水)を封入した構成となっている。さらに、放熱部9に熱交換器16を設置し放熱部9の熱を交換できる機構となっている。図2(a)では、半導体スイッチング素子5やモーターや電池などの電子機器における発熱体に冷却装置7を備えた構成を示している。
そして、図2(b)に示すように、受熱部8は、半導体スイッチング素子5やモーターや電池などの発熱体6に接触させて熱を吸収する受熱板18と、受熱板18の表面を覆うと共に流れ込んだ冷媒17を蒸発させる受熱空間19を形成する受熱カバー20を設けている。帰還経路13は、受熱カバー20へ接続されているが、図のように受熱カバー20を通過して受熱空間19へ突出して接続したものであってもよい。また、受熱部8には帰還経路13内の圧力が受熱空間19内の圧力よりも大きい場合に開動する逆止弁23を備えている。この逆止弁23は、受熱部8の近傍であれば帰還経路13中などに設けてもよい。
また、図2(a)、(b)に示したように、放熱経路12内の断面積は、接続部15内の断面積よりも十分大きく、接続部15はそれぞれの受熱カバー20と放熱経路12の間に接続されている。
さらに図3(a)に示したように、接続部15は、放熱部9と放熱経路12を接続した部分である放熱流入口14よりも重力方向において高い位置に設けられている。例えば、放熱経路12は、図の様にθの角度で放熱部9に接続されている。そして、図3(b)、(c)に示すように、接続部15は放熱経路12内に突出し連通した構成であってもよい。
このような構成による冷却装置7の作用について説明する。図2(a)、(b)で示すような上記構成において、複数の発熱体6が動作を開始すると発熱する一方で、発熱体6から発せられる熱は、受熱板18に供給された冷媒17が気化するときの潜熱によって除去され、冷媒17の気液は接続部15を通り放熱経路12、放熱部9へと流れ、放熱部9では熱交換器16とで熱交換を行うことで熱を放出することにより、気体であった冷媒17は液化する。放熱部9内で液化した冷媒17は、帰還経路13へ移動し、複数の受熱部8へそれぞれ分配され、そしてそれぞれの逆止弁23まで移動する。このとき、放熱部9で冷媒17が内部に溜まっており、放熱部9内に溜まった冷媒17の水頭圧力が受熱空間19内の圧力よりも大きいことで逆止弁23は開動するため、冷媒17の液位は逆止弁23よりも高い位置となることが必要である。受熱空間19内の圧力は、冷媒17が放熱経路12へ移動していくことで減少していき、受熱空間19内の圧力が、放熱部9に溜まった液の冷媒17の水頭圧力よりも小さくなったときに、逆止弁23が冷媒によって押され開き、受熱空間19内の受熱板18へ冷媒17が供給される。また、受熱空間19内では、発熱体6から熱を受け冷媒17の気化に伴って気相が増加することで再び圧力が高まってくると、放熱部9に溜まった液の冷媒17の水頭圧である帰還経路13内の圧力が受熱空間19内の圧力よりも小さいため、逆止弁23は閉まることになる。このようにして逆止弁23が上記の作動を瞬時に繰り返すことで、冷媒17が冷却装置7内を循環するため発熱体6の冷却を行なうことができる。
また、冷媒17を水として、冷却装置7の循環経路11内の圧力を大気圧よりも低く設定した場合、大気圧中の水の沸騰に比べて低い温度で気化させることができる。内部の気圧を−97kPaにして、循環経路11内を飽和状態にしておくことで、外気温度に応じた沸騰温度が決定され容易に水を気化させることができ、このときに半導体スイッチング素子5や他の発熱体6の熱を奪い冷却することができる。また、冷媒17が気化するときに受熱空間19内の圧力が増加するが、逆止弁23の作用により、冷媒17は逆流して帰還経路13側へ戻ることはなく、確実に受熱部8から放熱経路12へ、冷媒17を放出させることができる。このように冷却装置7を動作させることで、規則的な受熱と放熱のサイクルができ、連続して冷媒17を受熱空間19内で気化させて半導体スイッチング素子5や他の発熱体6の冷却を行なうことができ、大きな冷却効果を得ることができる。
上述の冷却装置において、帰還経路13の断面積を大きくすることで、冷媒17の気液が通過するときの圧力を下げることができる。そのため、逆止弁23を開動するための圧力も小さくなり、放熱部9内の冷媒17の水頭も下げることができるため、冷却装置7の小型化が可能となる。また、受熱空間19から流出する液の冷媒17は、受熱空間19よりも上方へ移動するため、移動に必要な圧力をより大きく保つべくその経路の断面積は小さいことが望ましい。よって、接続部15の断面積をなるべく小さくすることで、液の冷媒17は効率よく、接続部15を通過し放熱経路12まで移動することができる。すなわち、放熱経路12の断面積が接続部15の断面積よりも十分大きい構成とすることで、受熱空間19から流出する気液の冷媒17が受熱空間19の上方の放熱経路12に上昇しやすく、冷媒17は抵抗なく移動することができる。よって冷却サイクル全体の圧力を下げることが可能となる。すなわち、冷却サイクル全体の圧力が下がることで、逆止弁23上流側の圧力を低下させることも許容され、冷却装置7の小型化を図ることができる。
また、図3(a)に示したように、接続部15は、放熱流入口14よりも重力方向において高い位置に設ける構成とすることで、放熱経路12に侵入した気液の冷媒17は、気相の冷媒17の移動による力に加え、重力によっても放熱流入口14側へ移動できることとなり、冷媒17の循環が円滑に行うことができる。
また、図3(a)に示したように、接続部15は、放熱経路12内を移動する冷媒17の循環方向に向かって傾斜して放熱経路12に接続された構成としている。受熱空間19から流出する気液の冷媒17が放熱経路12に流入するとき、放熱経路12を通過している冷媒17の移動方向に沿って合流することができるため、冷媒17は効率的な循環が可能となり、放熱経路12内の圧力損失を低減でき、高い冷却性能の冷却装置7となる。さらに図3(b)、(c)に示したように、接続部15は、放熱経路12内に突出し連通した構成とすることで、放熱経路12を通過する液の冷媒17が、複数ある接続部15から落下し逆流し辛くなるので、図3(c)に矢印で示したように液の冷媒17は接続部15を避けるようにして放熱経路12内を移動する。このようにして冷媒17の循環が円滑に行うことができる。
また、図4に示すように、上述の構成のみでなく、接続部15を放熱流入口14よりも重力方向において高い位置に設け、接続部15が放熱経路12内を移動する冷媒17の循環方向に向かって傾斜する構成において、接続部15は放熱経路12の底面より上部に接続し、その際は放熱経路12内に突出しない構成でもよく、これにより放熱経路12を流れる液の冷媒17は重力によって放熱経路12の下面を伝って流れているために、液の冷媒17は接続部15内に逆流することが少なくなり、冷媒17の循環が円滑に行うことができる。
なお、上記実施形態においては、接続部15は、受熱カバー20と接続している部分から傾斜した構成とするだけでなく、接続部15の途中から傾斜させて放熱経路12へ接続させる構成や、放熱経路12内において接続部15が放熱経路12内を移動する冷媒17の循環方向に向かって傾斜する構成としても上述の効果が得られる。
なお、上記実施形態においては、電気自動車や、電気とガソリン併用のハイブリッド型の自動車の発熱部材の冷却に用いられているが、その他として冷却装置7を電子機器の発熱部材に適用したものにも適用することも出来る。
なお、本実施の形態では、冷媒17を例えば水としたが、他にも例えばフロン系やフッ素系の溶媒等の潜熱が水に比べて比較的低いものを冷媒17として選択した場合でも、冷媒17の循環を同様に行うことができ、冷却性能の高い冷却装置7を提供できる。
以上のように本発明の冷却装置は、電気自動車における発熱体や各種電子機器の冷却に活用することができる。
1 電気自動車
2 電動機
3 インバータ回路
4 車室前方
4a フロントグリル
5 半導体スイッチング素子
6 発熱体
7 冷却装置
8 受熱部
9 放熱部
11 循環経路
12 放熱経路
13 帰還経路
14 放熱流入口
15 接続部
16 熱交換器
17 冷媒
18 受熱板
19 受熱空間
20 受熱カバー
23 逆止弁
2 電動機
3 インバータ回路
4 車室前方
4a フロントグリル
5 半導体スイッチング素子
6 発熱体
7 冷却装置
8 受熱部
9 放熱部
11 循環経路
12 放熱経路
13 帰還経路
14 放熱流入口
15 接続部
16 熱交換器
17 冷媒
18 受熱板
19 受熱空間
20 受熱カバー
23 逆止弁
Claims (7)
- 発熱体からの熱を冷媒に伝える複数の受熱部と、
接続部を介して複数の前記受熱部と接続した放熱経路と、
放熱流入口を介して前記放熱経路と接続した放熱部と、
前記放熱部と前記受熱部と接続する帰還経路と、を備え、
複数の前記受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路、へと前記冷媒が気液二相変化を伴って循環し熱の移動を行う冷却装置において、
前記受熱部は、発熱体に接触させて熱を吸収する受熱板と、前記受熱板の表面を覆い受熱空間を形成する受熱カバーと、前記帰還経路と前記受熱部との間に、前記帰還経路の圧力が前記受熱空間内の圧力よりも大きい場合に開動する逆止弁と、を備え、
前記放熱経路の断面積は、前記接続部の断面積よりも大きいことを特徴とする冷却装置。 - 前記接続部は、前記放熱流入口よりも重力方向において高い位置に設けられたことを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
- 前記接続部は、前記放熱経路内を移動する前記冷媒の循環方向側に向かって傾斜するように前記放熱経路に接続されたことを特徴とする請求項1または2に記載した冷却装置。
- 前記接続部は前記放熱経路内に突出し連通した構成であることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の冷却装置。
- 前記接続部は前記放熱経路の底面より上部の側面に接続された構成であることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載の冷却装置。
- 請求項1から5いずれかひとつに記載の冷却装置を搭載した電子機器。
- 請求項1から5いずれかひとつに記載の冷却装置を搭載した電気自動車。
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WO2020138082A1 (ja) * | 2018-12-27 | 2020-07-02 | 川崎重工業株式会社 | 蒸発器及びループ型ヒートパイプ |
US20220295667A1 (en) * | 2021-03-10 | 2022-09-15 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | Cooling device |
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2016
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