JP2007294630A - 太陽電池発電装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 太陽電池発電装置の表側において発電を行うと共に、裏側において部屋内等に対して発光素子により発光し、装飾性を高めることができる。
【解決手段】 上層から光を透過する表面材１、平面的に配列した多数個の太陽電池セル２、絶縁シート３、アルミ箔等の反射板４、絶縁シート５、多数個の発光ダイオードから成る発光素子６、光を透過する裏面材７が順次に配置されている。太陽電池セル２、発光素子６は透明性を有する充填材８により保持されている。この太陽電池発光部は例えば家屋の屋根や壁部に用いられ、表面側において太陽光による発電を行うと共に、内側の室内側において、発光素子６の発光により装飾効果を発揮できる。
【選択図】図１

Description

本発明は、太陽光から電気エネルギを発生する太陽電池発電装置に関するものである。

太陽電池により発生した電力を用いて、様々な用途に利用するシステムが開発されている。例えば、太陽光が十分に得られる昼間にバッテリに蓄電を行い、太陽光が得られない夜間には、蓄電した電気エネルギを照明等に使用することで、効果的に電気エネルギを利用することができる。

特許文献１、２には、太陽電池の間に発光素子を配置して、夜間等に外部に対し発光させ、装飾性、機能性を高めた太陽光発電システムが開示されている。

特開２００５−１１２０４号公報 特開２００５−１０１２７５３公報

しかし、特許文献１、２においては太陽電池側に対し発光するものであり、夜間でなければその発光は殆ど視認できない。

本発明の目的は、上記の課題を解決し、太陽電池セル層の裏側方向に対して効率的に発光し、装飾性を高め得る太陽電池発電装置を提供することにある。

上記目的を達成するための本発明に係る太陽電池発電装置の技術的特徴は、太陽光のエネルギを電気エネルギに変換する太陽電池セル層と、該太陽電池セル層の背面に配置した反射板と、該反射板の裏側に配置した複数個の発光素子とから成ることにある。

本発明に係る太陽電池発電装置によれば、内側に対して発光し、装飾性を高めることができる。

また、発光素子と発光ダイオードとして、太陽電池セル層のバイパスダイオードに兼用するとコスト的に安価になる。

本発明を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。

図１は太陽電池発電部の断面図を示し、上層からガラス、アクリル樹脂等から成り光を透過する表面材１、平面的に配列した多数個の太陽電池セル２、絶縁シート３、アルミニウム箔等の反射板４、絶縁シート５、複数個の発光ダイオードから成る発光素子６、ガラス、アクリル樹脂等から成り光を透過する裏面材７が順次に配置されている。

そして、太陽電池セル２、発光素子６はＥＶＡ、ＰＶＢ、シリコン等から成る透明性を有する充填材８により保持されている。また、太陽電池セル２、発光素子６には、充填材８中を通線した電線、透明電極等によりそれぞれ結線されている。

この太陽電池発光部は例えば家屋の屋根や壁部に用いられ、表面側において太陽光による発電を行うと共に、内側の室内側において、発光素子６の発光による装飾効果を発揮したり、時刻表示を行うことができる。

太陽電池セル２により発電した電力はバッテリ、コンデンサ等に蓄電したり、必要において電気機器等で使用することができる。発光素子６の発光は蓄電した電力を用いることもできるし、商業用電力により行ってもよい。特に、発光素子６による発光は反射板４により、表側の太陽電池セル２側に出射することなく、内側に向けて効率良く出射することができ、室内等において良好に視認することができる。

実施例のように、複数の太陽電池セル２に対し１枚の反射板４を設ければ、外部からの光は反射板４に遮光されて、内部に入射することはない。しかし、太陽電池セル２ごとに反射板４を設ければ、外部からの光は太陽電池セル２間の隙間から室内に入射し、室内は明るくなる。

また、発光素子に発光ダイオードを用いて、太陽電池セルに通常組み込まれているバイパスダイオードに兼用すれば、バイパスダイオードを省略することができ、コストダウンとなる。

図２はこの場合の模式的な回路構成図であり、太陽電池セル１１ａ〜１１ｆは直列接続され、太陽電池セル１１ａ〜１１ｃ及び１１ｄ〜１１ｆに対し、バイパスダイオードと同様の電流遮断機能を果す発光ダイオード１２ａ及び１２ｂが並列回路として接続されている。この発光ダイオード１２ａ、１２ｂは太陽電池セル１１ａ〜１１ｃの裏側に設けた図１に示す反射板４の更に内側に配置されている。また、半導体スイッチを含むリレー接点１３、負荷１４の直列回路が、太陽電池セル１１ａ〜１１ｆに対し並列に接続されている。更に、リレー接点１５、電源１６の直列回路が、同様に太陽電池セル１１ａ〜１１ｆに対し並列に接続されている。

太陽光が太陽電池セル１１ａ〜１１ｆに照射されると、太陽電池セル１１ａ〜１１ｆにおいて発電がなされる。リレー接点１３を閉にしておけば、図３の矢印に示すように発生した電力による電流が流れ、負荷１４において消費される。

これらの発光ダイオード１２ａ、１２ｂを用いることで、従来用いられているバイパスダイオードと同等の機能を持たせることが可能である。また、従来では必要に応じて設けていた故障表示用の発光ダイオードを別個に設けることなく、発光ダイオード１２ａ、１２ｂにより代替することもできる。ただし、発光ダイオード１２ａ、１２ｂは従来のバイパスダイオードと同等の容量を持つ必要があり、容量が足りなければ複数個の発光ダイオードを並列に並べて容量を増加させることもある。

ここで、例えば太陽電池セル１１ａが故障し断線が生ずると、太陽電池セル１１ｄ〜１１ｆに発生した電力は、図４の矢印で示すように電流として流れ、発光ダイオード１２ａを流れる電流により発光ダイオード１２ａが室内に向けて発光し、太陽電池セル１１ａ〜１１ｃに異常があることを示すことになる。

このように、発光ダイオード１２ａ、１２ｂをバイパスダイオードとして使用することで、太陽電池セル１１ａ〜１１ｆの故障を容易に特定することができる。即ち、太陽電池セル１１ａ〜１１ｆに太陽光が十分に照射されている状態であるにも拘らず、発光ダイオード１２ａが点灯した場合には、発光ダイオード１２ａには太陽電池セル１１ａ〜１１ｃを迂回して電流が流れていることになる。つまり、点灯した発光ダイオード１２ａに並列接続した特定の太陽電池セル１１ａ〜１１ｃの異常が表示される。

また、太陽電池セル１１ａ〜１１ｆを使用していない夜間等においては、バイパスダイオードは不要であるので、実施例１と同様に、この発光ダイオード１２ａ、１２ｂを室内に向けて反射板４を用いた照明として使用することができる。つまり、図５に示すようようにリレー接点１３を開、リレー接点１５を閉として、直流又は交流の電源１６から供給される電流を発光ダイオード１２ａ、１２ｂに通電して発光させることができる。

この場合に、太陽光が照射されていない太陽電池セル１１ａ〜１１ｆは高抵抗であるために、発光ダイオード１２ａ、１２ｂのみへの通電が可能となる。或いは、図示は省略するが、昼間の発電エネルギを蓄電したバッテリを用いて通電してもよい。なお、太陽光が照射されないときに高抵抗とならないセルの場合には、夜間には太陽電池セル１１ａ〜１１ｆに対し直列に接続したスイッチにより遮断しておくことが必要となる。

このように、リレー接点１３、１５を負荷１４への通電時と照明時とで切換えることで、例えば太陽光を十分に得られる昼間に蓄電を行い、太陽光が得られず蓄電不能な夜間には商用電源や蓄電した電気エネルギを利用して、発光ダイオード１２ａ、１２ｂを発光させることが可能となる。この場合に、発光ダイオード１２ａ、１２ｂの数を増加して所定のパターンに従って配置することにより、標識や装飾として電光表示させることができる。この発光ダイオードの数の増加はバイパスダイオードとしては機能しない単に照明用の発光ダイオードを付加してもよい。

なお、図２はあくまでも模式的な回路図であって、３個の太陽電池セル１１毎に、１個の発光ダイオード１２を設置しているが、実施例２はこの例に限定されることはない。

実施例１の太陽電池発電部の断面図である。 実施例２の発光ダイオードをバイパスダイオードに兼用した模式的な回路構成図である。 太陽電池セルで発電したエネルギを負荷で消費する場合の説明図である。 太陽電池セルが故障し発光ダイオードが発光した場合の説明図である。 発光ダイオードを電源により発光させる場合の説明図である。

符号の説明

１ 表面材
２、１１ 太陽電池セル
３、５ 絶縁シート
４ 反射板
６ 発光素子
７ 裏面材
８ 充填材
１２ 発光ダイオード
１３、１５ リレー接点
１４ 負荷
１６ 電源

Claims (4)

1. 太陽光のエネルギを電気エネルギに変換する太陽電池セル層と、該太陽電池セル層の背面に配置した反射板と、該反射板の裏側に配置した複数個の発光素子とから成ることを特徴とする太陽電池発電装置。
2. 前記発光素子は前記太陽電池セルで得られた電気エネルギにより又は商用電源を用いて発光することを特徴とする請求項１に記載の太陽電池発電装置。
3. 前記発光素子は発光ダイオードをとしたことを特徴とする請求項２に記載の太陽電池発電装置。
4. 前記発光ダイオードは前記太陽電池セル層の接続回路で使用するバイパスダイオードと兼用したことを特徴とする請求項３に記載の太陽電池発電装置。

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