JP2007294586A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】太幅配線に接続したビア部におけるストレスマイグレーション不良の発生を防止することができ、配線の信頼性を向上させることができる半導体装置を提供する。
【解決手段】ヤング率10GPa以下の絶縁膜にその少なくとも1面が接するように設けられた第2の配線25と、この配線25に接続されたビア26とを有する多層配線構造の半導体装置であって、第2の配線25は、幅Wが2μm以上で、かつ、その先端部でビア26と接続する太幅配線41を有しており、この太幅配線41の先端には、太幅配線41の延在方向に延びる幅Aが太幅配線41の幅Wより細いリザーバー42が設けられている。
【選択図】図2
【解決手段】ヤング率10GPa以下の絶縁膜にその少なくとも1面が接するように設けられた第2の配線25と、この配線25に接続されたビア26とを有する多層配線構造の半導体装置であって、第2の配線25は、幅Wが2μm以上で、かつ、その先端部でビア26と接続する太幅配線41を有しており、この太幅配線41の先端には、太幅配線41の延在方向に延びる幅Aが太幅配線41の幅Wより細いリザーバー42が設けられている。
【選択図】図2
Description
本発明は、多層配線構造を有する半導体装置に関する。
近年、LSIをはじめとする半導体装置の高速化のため、配線抵抗の低抵抗化や、層間絶縁膜の低誘電率化などが進められている。具体的には、配線の材料がアルミニウム(Al)から銅(Cu)へ移行している。また、層間絶縁膜も単純なSiO2膜からフッ素をドープしたSiO2膜や、あるいは有機成分を含むSiO2膜をはじめとする低比誘電率膜(low−k膜)の採用が図られている。
しかしながら、Cu/low−k多層配線構造においては、幅の広い(例えば2μm以上)配線に接続したビア部におけるストレスマイグレーション不良が大きな問題となっている。このストレスマイグレーション不良の要因は、ビア内へのCuの埋め込み不足やビア底での密着性の低下に加え、こうしたビア部でCuに応力勾配が形成されるに起因して、ビア内にボイドが発生することにある。ビア内におけるボイドの発生は、半導体装置の信頼性を低下させるだけでなく、不良な半導体装置が製造されることにより半導体装置の歩留まりが低下し、半導体装置の生産効率を低下させるおそれがある。
この問題を解決するため、ビアと接続する部位の配線幅を細くする方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、このような方法をもってしてもストレスマイグレーションに起因するビア内のボイドの発生を十分に防止することはできず、さらなる対策が求められている。
特開2002−124565号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、低ヤング率膜を層間絶縁膜とする多層配線構造を有する半導体装置などにおいて、太幅配線に接続したビア部におけるストレスマイグレーション不良の発生を防止することができ、配線の信頼性を向上させることができる半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、ヤング率10GPa以下の絶縁膜と、この絶縁膜にその少なくとも1面が接するように設けられた配線と、この配線に接続されたビアとを有する多層配線構造の半導体装置であって、前記配線は、該配線のビアと接続する部位の近傍に、その部位より幅の細いリザーバーを有することを特徴とする半導体装置が提供される。
本発明の一態様による半導体装置によれば、低ヤング率膜を層間絶縁膜とする多層配線構造を有する半導体装置などにおいて、太幅配線に接続したビア部におけるストレスマイグレーション不良の発生を防止することができ、配線の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る半導体装置における多層配線構造を示す断面図であり、また、図2は、その要部構成を示す図で、(a)は斜視図、(b)はその上面図である。
まず、第1の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る半導体装置における多層配線構造を示す断面図であり、また、図2は、その要部構成を示す図で、(a)は斜視図、(b)はその上面図である。
図1に示すように、図示しない各種電子回路を構成する能動領域などが形成されたシリコン基板11上には、第1の低比誘電率膜12および第1のシリコン酸化(SiO2)膜13からなる第1の層間絶縁膜14が形成され、この第1の層間絶縁膜14には第1の配線(下層配線)15が設けられている。また、この第1の配線15が設けられた第1の層間絶縁膜14上には、第1のシリコン窒化(SiN)膜(比誘電率=7.0)21、第2の低比誘電率膜22および第2のシリコン酸化(SiO2)膜23からなる第2の層間絶縁膜24が形成され、この第2の層間絶縁膜24には、第2の配線(上層配線)25と、この第2の配線25を第1の配線15に電気的に接続する第1のビア26が設けられている。
第1および第2の低比誘電率膜12、22は、例えば、ポリメチルシロキサン膜(比誘電率=2.8)により形成される。また、有機樹脂膜や、ハイドロジェンシルセスキオキサン、カーボン含有シリコン酸化(SiOC)膜、多孔質シリカ膜、高分子膜、フッ素をドープしたアモルファスカーボン膜などを用いることができ、さらに、これらの1種以上を組み合わせた積層膜で形成してもよい。これらの材料は、いずれも比誘電率が3.4以下、ヤング率が10GPa以下であり、例えば化学気相成長法(CVD:Chmical Vapor Deposition)や塗布法により形成することができる。第1および第2のシリコン酸化膜13、23および第1のシリコン窒化膜21も、それぞれ、例えばCVD法により形成される。
また、第2の配線25および第2のビア26は、例えば第2の層間絶縁膜24に、第2の配線用溝25aとビアホール26bを設け、これらの第2の配線用溝25aとビアホール26bの内面に沿って、バリアメタル層(図示なし)を形成した後、これらの第2の配線用溝25aとビアホール26b内に、Cu、Al、これらを含む合金などの導電性材料を埋め込むことによって形成される。バリアメタル層は、Ta、Nb、これらを含む合金もしくは化合物などからなる膜、または、これらの1種以上を組み合わせた積層膜から構成される。
第2の配線25および第1のビア26が形成された第2の層間絶縁膜24上には、積層保護膜として、例えばプラズマCVD法により第2のシリコン窒化(SiN)膜31および第3のシリコン酸化(SiO2)膜32が順に形成され、その上に、第2のビア33を介して第2の配線25に電気的に接続されるAlパッド34が形成される。Alパッド35が形成された第3のシリコン酸化(SiO2)膜32上には、積層保護膜として、さらに、例えばプラズマCVD法により第3のシリコン窒化(SiN)膜35、第4のシリコン酸化(SiO2)膜36および第4のシリコン窒化(SiN)膜37が順に形成され、Alパッド34上の第3のシリコン窒化(SiN)膜35、第4のシリコン酸化(SiO2)膜36および第4のシリコン窒化(SiN)膜37が開口される。
そして、本実施の形態では、第2の配線25は、図2に示すような、幅Wが2μm以上で、かつ、その先端部で第1のビア26と接続する太幅配線41を有しており、この太幅配線41の先端には、太幅配線41の延在方向に延びる幅Aが太幅配線41より細い、すなわち、2μm未満のリザーバー42が設けられている。なお、図2では、太幅配線41とこれにビア26を介して接続された第1の配線15のみが示され、これらに接する絶縁膜等は図示を省略した。また、太幅配線41およびこれと接続するビア26の数は単数に限るものではなく、複数存在していてもよい。
このような幅Wが2μm以上で、その一面がヤング率が10GPa以下の絶縁膜に接している太幅配線41においては、太幅配線41とビア26間で生じる応力勾配により、ビア26内から太幅配線41に向かってビア26および太幅配線41を構成する原子のマイグレーションが起こることがある。すなわち、low−k膜を構成する材料は、一般的な絶縁膜の材料に比べて本質的に低ヤング率(通常、10GPa以下)である。このような低ヤング率の膜に形成されたCu配線は、実使用温度付近において、幅の広いものが幅の狭いものより大きな引張り応力を有している。一例として、図10に、ヤング率4GPaの多孔質(ポーラス)SiO2膜を層間絶縁膜として用いたCu配線(幅0.2μmの細幅配線および幅10μmの太幅配線)の熱応力挙動を示す。Cu配線を室温から400℃まで昇降温させたときに生じた応力をX線回折を用いて測定したものである。同図から明らかなように、低ヤング率の膜を層間絶縁膜として用いた配線においては、実使用温度付近において、太幅配線が細幅配線よりも大きな引張り応力を有している。このように太幅配線が細幅配線よりも大きな引張り応力を有する結果、幅の広い配線に接続されたビア部においては応力勾配が形成され、これにビア内へのCuの埋め込み不足やビア底での密着性の低下という要因が加わって、細いビア内から幅の広い配線に向かってCuのマイグレーションが起こり、ビア内にボイドが発生する。
しかしながら、本実施の形態では、2μm以上の幅を有する太幅配線41のビア26近傍に、太幅配線41より細い幅を有するリザーバー42を配設したことにより、太幅配線41に設けられたリザーバー42とビア26間でも応力勾配が生じており、太幅配線41の先端部に設けられたリザーバー42からビア26に向かってビア26を構成する原子のマイグレーションが起こり得る。このように、ビア26から太幅配線41へ移動した構成原子が、リザーバー42からビア26に移動した構成原子によって補充されることになり、ビア26内のボイドの発生が抑制される。この結果、ひいては品質、性能および信頼性が高く、かつ、生産性に優れた半導体装置を得ることができる。
次に、本発明者らが行った実験およびその結果について記載する。
(実験1)
まず、リザーバー42によるストレスマイグレーション不良を抑制する効果を評価する実験を行った。
まず、リザーバー42によるストレスマイグレーション不良を抑制する効果を評価する実験を行った。
本実験では、太幅配線41の幅Wが5μm、これと接続するビア26の径および第1の配線15の幅がそれぞれ0.15μmおよび0.2μmで、かつ、リザーバーの幅Aが0.2μm、長さBが5μmで、ビア26の側壁からの離間距離D(ビア26側壁と、リザーバー42の太幅配線41との接続位置間の距離)を0.1μmとする、本実施の形態に係る図1に示す半導体装置を作製した(実施例)。なお、各配線およびビアの材料にはCuを用いた。
また、比較のため、太幅配線41部分の構成を、図3(a)〜図3(d)に示すような、従来技術などによる4種類の配線構造に変える以外は、上記と同様に構成される半導体装置を作製した。図3(a)は、幅5μmの太幅配線41にリザーバー42を持たない例(比較例1)、図3(b)は、幅5μmの太幅配線41にこの太幅配線41と同じ幅で長さ5μmのリザーバー42aを設けた例(比較例2)、図3(c)は、幅5μmの太幅配線41のビア26と接続する部分をリザーバー42bとして長さ2μmに亘って幅0.2μmとし、その中心にビア26を接続した例(比較例3)、図3(d)は、図3(c)のリザーバー42bの先端に、さらに、幅5μm、長さ4μmのリザーバー42cを設けた例(比較例4)である。
これらの5種類の試料について、太幅配線41内のビア26側壁から10μm以上離れた位置での残留応力、太幅配線41のビア26周辺での残留応力、リザーバー42、42a〜42c内での残留応力を、それぞれX線回折を用いて測定した。この測定結果をもとに、太幅配線41−ビア26間、リザーバー42、42a〜42c−ビア26間の応力勾配を算出し、応力勾配によるビア26から太幅配線41内部へ向かうCuのフラックス量、およびビア26からリザーバー42、42a〜42c内部へ向かうCuのフラックス量を導出した。さらに、両者の和を取り、ビア26から外方向へ向かうCuの総フラックス量(ビアからのCu総フラックス量と略記)を求めた。その結果を図4に示す。図4において、正の値はビア26から外方向に向かうフラックス量、負の値は外からビア26に向かうフラックス量を示している。
図4から明らかなように、比較例1、すなわち図3(a)に示すような太幅配線41にリザーバー42を持たない構成のものでは、ビア26周辺と太幅配線41間の応力勾配(径の細いビア26周辺の引張り応力が太幅配線41の引張り応力より小さい)によるビア26内から太幅配線41内に向かうCuのマイグレーションのみが起こる。一方、図3(b)、図3(c)および図3(d)に示すような配線構造を有する比較例2〜4では、ビア26周辺と太幅配線41間の応力勾配によるビア26内から太幅配線41に向かうCuのマイグレーションに加え、リザーバー42a〜42cとビア26周辺との応力勾配によるリザーバー42a〜42cからビア26に向かうCuのマイグレーションが起こり、リザーバー42を有さない比較例1に比べ、ビア26内から外方向へ向かうCuの総フラックス量は減少する。しかしながら、これらの例では、ビア26内から太幅配線41内へ向かうフラックス量がリザーバー42a〜42cからビア26内へ向かうフラックス量より多いために、ビア26内から外方向へのCuマイグレーションを完全には防止することはできず、ビア26内のボイドの発生を十分に防止することはできない。これに対し、図2に示す配線構造を有する実施例では、リザーバー42からビア26内へ向かうフラックス量が、ビア26内から太幅配線41内に向かうフラックス量とほぼ同程度となり、その結果、ビア26から外方向へ向かうCuの総フラックス量はほぼ0となる。このため、ビア26内から外方向へのCuマイグレーションはほぼ完全に防止され、ビア内のボイド発生を十分に防止することが可能となる。
本実験では、さらに、上記の5種類の試料について、200℃で1000時間のストレスマイグレーション(SM)試験を行った。図2に示す配線構造を有する実施例では、ビア26内のボイド発生によるオープン不良は観察されなかった。これに対し、図3(a)〜図3(d)の配線構造を有する比較例1〜4では、いずれの試料もオープン不良が発生した。また、SM試験後の各試料を光学顕微鏡および走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察したところ、比較例1〜4では、いずれの試料においても、太幅配線41近傍のビア26内部あるいはビア26近傍の配線にボイドの発生が観察されたのに対し、図2に示す配線構造を有する実施例では、リザーバー42内部にボイドが観察されたものの、太幅配線41およびビア26に不良の発生は認められなかった。
これらの結果から、Cu/Low−k多層配線構造において、2μm以上の配線幅を有する太幅配線のビア近傍に、太幅配線よりも細い幅をもつリザーバーを設けることにより、太幅配線におけるストレスマイグレーション不良を抑制することが可能となり、品質、性能および信頼性が高く、かつ、生産性に優れた半導体装置を得ることができることが確認された。
(実験2)
次に、リザーバー42の幅を変化させたときのストレスマイグレーション不良に対する抑制効果を評価する実験を行った。
次に、リザーバー42の幅を変化させたときのストレスマイグレーション不良に対する抑制効果を評価する実験を行った。
本実験では、太幅配線41の幅Wが2μm、これと接続するビア26の径および第1の配線15の幅がそれぞれ0.15μmおよび0.2μmで、かつ、リザーバー42の幅Aが0.1μm、0.25μm、1.0μm、1.5μm、1.8μmまたは2μm、長さBが5μmで、ビア26の側壁からの離間距離Dを0.1μmとする、本実施の形態に係る図1に示す半導体装置を作製した。各配線およびビアの材料にはCuを用いた。
リザーバー42の幅Aが異なるこれらの6種類の試料について、実験1の場合と同様にしてビア26からのCuの総フラックス量を求めた。すなわち、太幅配線41内のビア26側壁から10μm以上離れた位置での残留応力、太幅配線41のビア26周辺での残留応力、リザーバー42内での残留応力を、それぞれX線回折を用いて測定し、この測定結果をもとに、太幅配線41−ビア26間、リザーバー42−ビア26間の応力勾配を算出し、応力勾配によるビア26から太幅配線41内部へ向かうCuのフラックス量、およびビア26からリザーバー42内部へ向かうCuのフラックス量を導出し、両者の和を取ってビア26からのCuの総フラックス量を求めた。
図5は、このようにして求めたビア26からのCuの総フラックス量と、リザーバー42の幅Aと太幅配線41の幅Wとの比(A/W)の関係を示したものである。図5から明らかなように、比(A/W)が0.8以下では、ビア26から外方向へ向かうCuの総フラックス量がほぼ0であった。
また、上記の6種類の試料について、200℃で1000時間のストレスマイグレーション(SM)試験を行った。リザーバー42の幅が0.1μm、0.25μm、1.0μm、1.5μmである試料では、ビア部のボイド発生によるオープン不良は観察されなかったのに対し、リザーバー42の幅が1.8μm、2μmの試料ではオープン不良が発生した。
これらの結果から、Cu/Low−k多層配線構造において、2μm以上の配線幅を有する太幅配線のビア近傍に設けるリザーバーの幅は、太幅配線の80%以下であることが好ましいことが確認された。なお、太幅配線41の配線幅が2μm以上であれば、本実験で記載した以外の太幅配線41幅、ビア26径、第1の配線15幅、リザーバー42幅、リザーバー42長さ、リザーバー42のビア26の側壁からの離間距離を有する配線構造においても、リザーバー42の幅を太幅配線41の幅の80%以下とした場合に良好な効果を得ることができる。
(実験3)
また、リザーバー42の長さを変化させたときのストレスマイグレーション不良に対する抑制効果を評価する実験を行った。
また、リザーバー42の長さを変化させたときのストレスマイグレーション不良に対する抑制効果を評価する実験を行った。
本実験では、図1に示す断面構造を有する半導体装置において、太幅配線41の幅、これと接続するビア26の径および第1の配線15の幅を、それぞれ2μm、0.15μmおよび0.2μmとし、また、リザーバー42を、ビア26の側壁からの距離が0.1μmとなる位置に設けるとともに、その幅Aを0.25μm〜1.5μm、長さBを0.25μm〜10μmの範囲でそれぞれ変化させ、幅Aと長さBの比(A/B)が異なる11種の試料を作製した。各配線およびビアの材料にはCuを用いた。
これらの11種類の試料について、実験1の場合と同様にしてビア26からのCuの総フラックス量を求めた。すなわち、太幅配線41内のビア26側壁から10μm以上離れた位置での残留応力、太幅配線41のビア26周辺での残留応力、リザーバー42内での残留応力を、それぞれX線回折を用いて測定し、この測定結果をもとに、太幅配線41−ビア26間、リザーバー42−ビア26間の応力勾配を算出し、応力勾配によるビア26から太幅配線41内部へ向かうCuのフラックス量、およびビア26からリザーバー42内部へ向かうCuのフラックス量を導出し、両者の和を取ってビア26からのCuの総フラックス量を求めた。
図6は、このようにして求めたビア26からのCuの総フラックス量と、リザーバー42の幅Aと長さBの比(A/B)の関係を示したグラフである。図6から明らかなように、比(A/B)が0.2以下では、ビア26から外方向へ向かうCuの総フラックス量がほぼ0であった
また、作製した11種類の試料について、200℃で1000時間のストレスマイグレーション(SM)試験を行った。リザーバー42の幅Aと長さBの比(A/B)が0.2以下である試料では、ビア部のボイド発生によるオープン不良は観察されなかったのに対し、リザーバー42の幅Aと長さBの比(A/B)が0.2を超える試料ではオープン不良が発生した。
これらの結果から、Cu/Low−k多層配線構造において、2μm以上の配線幅を有する太幅配線のビア近傍に設けるリザーバーは、リザーバーの幅Wと長さLの比(W/L)が0.2以下であることが好ましいことが確認された。なお、太幅配線41の配線幅が2μm以上であれば、本実験で記載した以外の太幅配線41幅、ビア26の径、第1の配線15幅、リザーバー42幅、リザーバー42長さ、リザーバー42のビア26の側壁からの距離を有する配線構造においても、リザーバー42の幅Aと長さBの比(A/B)を0.2以下とした場合に良好な効果を得ることができる。
(その他の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、太幅配線41にリザーバー42が単数設けられているが、例えば図7の上面図に示すように、複数設ける構成としてもよい。図7(a)の例では、太幅配線41の先端に、太幅配線41が延在する方向に3本のリザーバー42が設けられている。また、図7(b)の例では、太幅配線41の先端部両側にそれぞれ3本のリザーバー42が設けられている。また、各リザーバー42の形状を、例えば図8に示すように、先端部を細くして、意図的に導電材料の埋め込み不足を発生させ、該部にボイドの起点となる微小ボイドを形成させる構成としてもよい。これにより、リザーバー42におけるボイド発生確率が上昇し、ビア26におけるボイドの発生をより効果的に抑制することができる。
上記第1の実施の形態では、太幅配線41にリザーバー42が単数設けられているが、例えば図7の上面図に示すように、複数設ける構成としてもよい。図7(a)の例では、太幅配線41の先端に、太幅配線41が延在する方向に3本のリザーバー42が設けられている。また、図7(b)の例では、太幅配線41の先端部両側にそれぞれ3本のリザーバー42が設けられている。また、各リザーバー42の形状を、例えば図8に示すように、先端部を細くして、意図的に導電材料の埋め込み不足を発生させ、該部にボイドの起点となる微小ボイドを形成させる構成としてもよい。これにより、リザーバー42におけるボイド発生確率が上昇し、ビア26におけるボイドの発生をより効果的に抑制することができる。
なお、このようにリザーバー42の数や形状は特に限定されるものではないが、その太幅配線41との接続位置は、ビア26側壁から10μm以内に配置することが好ましく、2μm以内に配置することがより好ましい。
すなわち、図9は、ビア26側壁からの距離に対する配線内の応力変化を、有限要素法を用いて計算した結果を示したものである。ビア26周辺のCuフラックスを大きく変化させるためには、リザーバー42はビア26周辺の応力勾配が存在する領域に設けられるが、図9から明らかなように、ビア26側壁から10μmを越えた領域では応力値は一定となり、応力勾配が存在しない。したがって、リザーバー42と太幅配線41の接続位置は、応力勾配が存在するビア26側壁から10μm以内に配置することが好ましい。特に、応力勾配が大きいビア26側壁から2μm以内にリザーバー42を配置するとさらに大きな効果を得ることができ、より好ましい。
また、上記第1の実施の形態では、第2の配線25およびビア26がいずれもヤング率が10GPa以下の絶縁膜に接する構造となっているが、第2の配線25の少なくとも1面に接するようにヤング率10GPa以下の絶縁膜が形成されている配線構造であれば、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、上記第1の実施の形態では、上層の配線、すなわち第2の配線25のみが太幅配線41を有しているが、下層の配線、すなわち第1の配線15のみ、あるいは、第1および第2の配線15、25がともに太幅配線41を有していてもよい。いずれの場合であっても、太幅配線41にリザーバー42を設けることにより、ビア部におけるストレスマイグレーション不良の発生を防止することができ、配線の信頼性を向上させることができる。なお、下層の配線とビアの導電性材料との間にバリアメタル層が存在すると、これらの間で構成原子のマイグレーションは生じない。しかしながら、このような場合であっても下層の配線に太幅配線が含まれ、その少なくとも1面に接するようにヤング率10GPa以下の絶縁膜が形成されている場合には、ビア直下における太幅配線内のボイドの発生を防止する観点から、リザーバー42を設けることが好ましい。
なお、本発明は、以上説明した実施の形態の記載内容に限定されるものではなく、構造や材質、各部材の配置などは、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることはいうまでもない。
12…第1の低比誘電率膜、15…第1の配線、22…第2の低比誘電率膜、25…第2の配線、26…第1のビア、41…太幅配線、42…リザーバー。
Claims (5)
- ヤング率10GPa以下の絶縁膜と、この絶縁膜にその少なくとも1面が接するように設けられた配線と、この配線に接続されたビアとを有する多層配線構造の半導体装置であって、
前記配線は、該配線のビアと接続する部位の近傍に、その部位より幅の細いリザーバーを備えたことを特徴とする半導体装置。 - 前記配線のビアと接続する部位の幅Wが2μm以上であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置
- 前記リザーバーの幅Aが、前記配線のビアと接続する部位の幅Wの80%以下であることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
- 前記リザーバーの幅Aと長さBとの比(A/B)が、0.2以下であることを特徴とする請求項2または3記載の半導体装置。
- 前記リザーバーの前記ビアの側壁からの離間距離が、10μm以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
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