JP2007294210A - 処理ガス吐出装置及びこれを備えた表面処理装置 - Google Patents

処理ガス吐出装置及びこれを備えた表面処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007294210A
JP2007294210A JP2006120155A JP2006120155A JP2007294210A JP 2007294210 A JP2007294210 A JP 2007294210A JP 2006120155 A JP2006120155 A JP 2006120155A JP 2006120155 A JP2006120155 A JP 2006120155A JP 2007294210 A JP2007294210 A JP 2007294210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric
internal
external
processing gas
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006120155A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhide Katayama
信英 片山
Yukio Tanaka
幸雄 田中
Nobuyoshi Hishinuma
宣是 菱沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Precision Products Co Ltd
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Original Assignee
Sumitomo Precision Products Co Ltd
Ushio Denki KK
Ushio Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Precision Products Co Ltd, Ushio Denki KK, Ushio Inc filed Critical Sumitomo Precision Products Co Ltd
Priority to JP2006120155A priority Critical patent/JP2007294210A/ja
Publication of JP2007294210A publication Critical patent/JP2007294210A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Plasma Technology (AREA)

Abstract

【課題】外部誘電体を処理対象物に更に接近させることができる処理ガス吐出装置などを提供する。
【解決手段】処理ガス吐出装置は、上部外周面に供給穴23を、下部外周面に吐出穴24を有する管状の外部誘電体22と、外部誘電体22の外周面に設けられ且つ接地された外部電極26と、外部誘電体22の内部にこれと一定間隔を隔てて同軸に設けられる管状の内部誘電体30と、内部誘電体30の内部にその軸線と平行に設けられる管状の内部電極32と、内部電極32と外部電極26との間に高周波電圧を印加する高周波電源34と、供給穴23から外部誘電体22と内部誘電体30との間に処理ガスを供給するガス供給機構とを備える。内部電極32は、その中心軸線に沿って下部外周部が内側に偏倚した形状に形成されて、当該下部外周部が内部誘電体30の内周面から離隔した状態となるように構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、処理ガスをプラズマ化して吐出する処理ガス吐出装置、及びこの処理ガス吐出装置を備え、当該処理ガス吐出装置から吐出される処理ガスによって処理対象物の表面を処理する表面処理装置に関する。
従来、前記処理ガス吐出装置として、例えば、図9に示すようなものが知られている(特開2003−109799号公報参照)。同図9に示すように、この処理ガス吐出装置100は、適宜支持される処理対象物たる基板Kの上方に配設され、当該基板Kに向け、処理ガスをプラズマ化して吐出する吐出機構101と、この吐出機構101に処理ガスを供給するガス供給機構110などから構成される。
前記吐出機構101は、円管状の部材からなり、基板Kの上方に配置される外部誘電体102と、外部誘電体102の外周面に設けられ且つ接地された外部電極103と、円管状の部材からなり、外部誘電体102の内部に、当該外部誘電体102と一定間隔を隔てるように且つ当該外部誘電体102と同軸に設けられる内部誘電体104と、円柱状の部材からなり、内部誘電体104の内部に当該内部誘電体104と同軸に設けられる内部電極105と、内部電極105と外部電極103との間に高周波電圧を印加する高周波電源106とを備える。
前記外部誘電体102は、上部外周面に形成された凸部102aと、凸部102aの上面に開口し、ガス供給機構110から処理ガスが供給される供給穴102bと、下部外周面に開口し、前記供給された処理ガスを基板Kに向けて吐出する吐出穴102cとを備え、この凸部102a(供給穴102b)及び吐出穴102cは、外部誘電体102の軸線方向にそれぞれ所定間隔で複数形成される。
前記ガス供給機構110は、外部誘電体102の各凸部102aの供給穴102bにそれぞれ接続した供給管111を備え、当該供給管111を介して各供給穴102bから外部誘電体102と内部誘電体104との間に処理ガスを供給する。
この処理ガス吐出装置100によれば、ガス供給機構110により供給管111を介して各供給穴102bから外部誘電体102と内部誘電体104との間に処理ガスが供給されるとともに、高周波電源106により内部電極105と外部電極103との間に高周波電圧が印加され、当該内部電極105と外部電極103とによって高周波電界が形成される。
外部誘電体102と内部誘電体104との間に供給された処理ガスは、当該外部誘電体102と内部誘電体104との間を吐出穴102c側に向けて流動するとともに、前記高周波電界によって内部電極105(内部誘電体104)と外部電極103(外部誘電体102)との間に生じる放電により、ラジカル原子やイオンなどを含んだプラズマとされ、吐出穴102cからその下方の基板Kに向けて吐出される。そして、このようにして吐出された処理ガス中のラジカル原子やイオンにより基板Kの表面が処理される。
特開2003−109799号公報
ところで、上記のようなプラズマ表面処理において、当該表面処理を効率的に行うには、より多くのラジカル原子やイオンを基板Kの表面に到達させる必要があり、このためには、外部誘電体102の下部と基板Kの表面との間の距離を短くして、より多くの処理ガスが励起状態のまま基板Kの表面に到達するようにすることが効果的である。
しかしながら、上記従来の処理ガス吐出装置100では、外部誘電体102の下部と基板Kの表面との間の距離を短くすると、内部電極105と基板Kとの間の距離も短くなって、高周波電源106により高周波電圧が印加される内部電極105から基板Kの表面に放電が発生し、当該基板Kが損傷するといった問題を生じるため、外部誘電体102と基板Kとの間の距離を短くするには一定の限界があった。
本発明は、以上の実情に鑑みなされたものであって、外部誘電体を処理対象物に更に接近させることができる処理ガス吐出装置及びこの処理ガス吐出装置を備えた表面処理装置の提供をその目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、
処理ガスをプラズマ化して吐出する処理ガス吐出装置であって、
管状の部材からなり、前記処理ガスが供給される供給穴と、前記供給された処理ガスを吐出する吐出穴とが外周面に開口した外部誘電体と、
前記供給穴及び吐出穴を塞がないように前記外部誘電体の外周面に設けられ且つ接地された外部電極と、
管状の部材からなり、前記外部誘電体の内部に、該外部誘電体の内周面と一定間隔を隔てるように且つ該外部誘電体と同軸に設けられる内部誘電体と、
棒状の部材からなり、前記内部誘電体の内部に該内部誘電体の軸線と平行に設けられる内部電極と、
前記内部電極と外部電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、
前記供給穴から前記外部誘電体と内部誘電体との間に前記処理ガスを供給するガス供給手段とを備えてなり、
前記内部電極は、該内部電極の中心軸線に沿って、その前記外部誘電体の吐出穴に対応した側の外周部が内側に偏倚した形状に形成されて、該外周部が前記内部誘電体の内周面から離隔した状態となるように構成されてなることを特徴とする処理ガス吐出装置に係る。
この処理ガス吐出装置によれば、ガス供給手段によって供給穴から外部誘電体と内部誘電体との間に処理ガスが供給されると、供給された処理ガスは、当該外部誘電体と内部誘電体との間を吐出穴側に向けて流動する。
内部電極と外部電極との間には、電圧印加手段によって電圧が印加され、当該内部電極と外部電極とによって電界が形成されており、前記処理ガスは、この電界によって当該内部電極(内部誘電体)と外部電極(外部誘電体)との間に生じる放電により、ラジカル原子やイオンなどを含んだプラズマとされる。そして、プラズマ化された処理ガスは、吐出穴から外部に向けて吐出される。
本発明の処理ガス吐出装置では、内部電極の外部誘電体の吐出穴に対応した側の外周部(内部電極の外部誘電体吐出穴側の外周部)を、当該内部電極の中心軸線に沿って、内側に偏倚した形状に形成し、当該外周部を内部誘電体の内周面から離隔した状態としたので、外部誘電体と、当該処理ガス吐出装置から吐出された処理ガスによってプラズマ表面処理(例えば、表面改質処理や洗浄処理、成膜処理など)される処理対象物とを接近させて、これらの間の距離を短くしても、内部電極と処理対象物との間の距離を一定距離以上離した状態とすることができ、内部電極から処理対象物の表面に放電が発生して当該処理対象物が損傷するのを防止することができる。
ここで、前記内側に偏倚した形状の一例としては、例えば、内部電極の横断面形状が完全な円形をしておらず、その円周部分の一部が本来の円弧位置よりも内側に形成された欠円形状などが挙げられる。
尚、前記内部電極は、上記構成に代え、次のように構成されていても良い。即ち、内部電極は、前記内部誘電体内における位置が前記外部誘電体の吐出穴側とは反対側に偏倚した位置に配置されて、前記外部誘電体の吐出穴に対応した側の外周部が前記内部誘電体の内周面から離隔した状態となるように構成される。このようにしても、外部誘電体と処理対象物とを接近させたときに、内部電極と処理対象物との間の距離を一定距離以上離した状態とすることができるので、上記と同様、内部電極から処理対象物の表面に放電が発生して当該処理対象物が損傷するのを防止することができる。
また、前記内部電極の外部誘電体吐出穴側の外周部と内部誘電体の内周面との間には、該内部誘電体内部の予め設定された位置に該内部電極を配置するためのスペーサが設けられていても良い。このようにすれば、例えば、内部電極と内部誘電体との間に形成された若干の隙間などによって内部電極の配置位置がずれるのを防止することができるので、外部誘電体と処理対象物との間の距離を調整,設定するのに好都合である。また、内部電極を偏倚した位置に配置することによって形成された、内部電極の外部誘電体吐出穴側の外周部と内部誘電体の内周面との間の空間により内部電極が外部誘電体の吐出穴側に落下するのを防止することもできる。
また、前記内部電極は、その内部が中空に形成されて、該中空部内に冷却流体が流通するように構成され、前記処理ガス吐出装置は、前記内部電極の中空部内に前記冷却流体を供給する冷却流体供給手段を更に備えていても良い。このようにすれば、冷却流体供給手段によって内部電極の中空部内に供給される冷却流体により内部誘電体を冷却することができるので、内部誘電体の温度上昇を防止して当該内部誘電体が破損するのを防止することができる。
また、本発明は、
処理対象物を支持する支持手段と、
上述した処理ガス吐出装置であって、前記外部誘電体の吐出穴が前記支持手段によって支持される処理対象物と対峙するように配置された処理ガス吐出装置とを備え、
前記処理ガス吐出装置から吐出された処理ガスによって前記処理対象物の表面を処理するように構成されてなることを特徴とする表面処理装置に係る。
この表面処理装置によれば、処理ガス吐出装置が、上述のように、上記従来の処理ガス吐出装置に比べて外部誘電体を処理対象物に接近させることができるので、より多くの処理ガスを励起状態のまま処理対象物の表面に到達させることができ、プラズマ表面処理をより効率的に実施することができる。
また、このように、より多くの処理ガスを励起状態のまま処理対象物の表面に到達させることができることから、外部誘電体の吐出穴から吐出される処理ガスの流量を少なくしたり、電圧印加手段によって内部電極と外部電極の間に印加される電圧を低くしても、一定レベル以上のプラズマ表面処理能力を確保することができ、処理ガス消費量や消費電力を少なくしてプラズマ表面処理にかかるコストを低く抑えることもできる。
以上のように、本発明に係る処理ガス吐出装置によれば、内部電極の外部誘電体吐出穴側の外周部を、当該内部電極の中心軸線に沿って、内側に偏倚した形状に形成したり、内部電極の内部誘電体内における配置位置を外部誘電体の吐出穴側とは反対側に偏倚した位置として、内部電極の外部誘電体吐出穴側の外周部を内部誘電体の内周面から離隔した状態としたので、外部誘電体と処理対象物とを接近させることができ、また、本発明に係る表面処理装置によれば、外部誘電体と処理対象物とを接近させることで、プラズマ表面処理を効率的且つ低コストで行うことができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、添付図面に基づき説明する。尚、図1は、本発明の一実施形態に係る表面処理装置の概略構成を示した正断面図であり、図2は、図1における矢示A−A方向の断面図である。
図1及び図2に示すように、本例の表面処理装置1は、処理対象物たる基板Kを水平に支持して所定の方向(図2の矢示方向)に搬送する搬送ローラ10と、この搬送ローラ10によって搬送される基板Kに向け処理ガスをプラズマ化して吐出する処理ガス吐出装置20などを備えて構成される。
前記搬送ローラ10は、その複数が基板搬送方向に沿って所定間隔で配設され、その回転軸10aの両端部が支持部材(図示せず)によって回転自在に支持されている。また、搬送ローラ10は、その回転軸10aの一方端が駆動機構(図示せず)に接続されており、この駆動機構(図示せず)によって回転軸10aが軸中心に回転せしめられることで、基板Kを前記基板搬送方向に搬送する。
前記処理ガス吐出装置20は、基板Kに向け処理ガスをプラズマ化して吐出する吐出機構21と、この吐出機構21に前記処理ガスを供給するガス供給機構40とからなる。
前記吐出機構21は、円管状の部材からなる外部誘電体22と、外部誘電体22の外周面に設けられた外部電極26と、外部電極26を介して外部誘電体22を保持する保持部材27と、円管状の部材からなり、外部誘電体22の内部に、当該外部誘電体22の内周面と一定間隔を隔てるように且つ当該外部誘電体22と同軸に設けられる内部誘電体30と、内部誘電体30の内部に当該内部誘電体30と同軸に設けられる管状の内部電極32と、内部電極32と外部電極26との間に高周波電圧を印加する高周波電源34と、内部電極32及び保持部材27の内部に冷却液を流通,循環させる冷却液循環機構35とを備える。
前記外部誘電体22は、その軸線が基板搬送方向と直交するとともに、基板Kの全幅に渡り当該基板Kと一定間隔を隔てて対峙するように当該基板Kの上方に設けられており、例えば、石英ガラスなどから構成される。
また、外部誘電体22は、上部外周面に形成された凸部22aと、両端部に形成された鍔部22bと、凸部22aの上面から内周面に貫通し、ガス供給機構40から処理ガスが供給される供給穴23と、下部外周面から内周面に貫通し、前記供給された処理ガスを基板Kに向けて吐出する吐出穴24とを備えており、前記供給穴23及び吐出穴24は、外部誘電体22の軸線方向に沿って形成されたスリット穴から構成される。
前記外部電極26は、アルミニウムなどの金属膜から構成され、外部誘電体22の左右両側の、凸部22aと吐出穴24の近傍との間の外周面に当接して設けられており、保持部材27を介して接地されている。
前記保持部材27は、冷却液が流通する冷却流路27aを備えた左右対称な2部材を一組として構成されており、外部電極26の外周面に当接して外部誘電体22を左右両側から挟持するとともに、外部誘電体22をその両端部が当該保持部材27から突出した状態で保持する。また、左右の各保持部材27は、その上面に取り付けられた連結部材28によって連結,固定されている。尚、保持部材27は、例えば、アルミニウムなどの金属から構成される。
前記内部誘電体30は、その両端部が外部誘電体22から突出した状態で当該外部誘電体22の内部に配置されており、内部誘電体30と外部誘電体22との間の隙間は、外部誘電体22の各鍔部22bの端面に一端側が当接して設けられる筒状の封止部材31によってそれぞれ封止されている。尚、内部誘電体30は、例えば、石英ガラスなどから構成される。
前記内部電極32は、例えば、ステンレス製の円管状をした部材から構成され、その両端部が内部誘電体30及び封止部材31から突出した状態且つ外周面の一部が内部誘電体30の内周面に当接した状態で配置されており、当該両端部が、封止部材31の端面に設けられた支持部材33によって支持されている。また、内部電極32は、下部が当該内部電極32の中心軸線に平行な平面から形成されて、その横断面形状が欠円形状に形成されており、当該内部電極32の下部外周面が内部誘電体30の下部内周面から離隔した状態に設けられている。尚、内部電極32の内部は、冷却液が流通する冷却流路32aとなっている。
前記冷却液循環機構35は、内部電極32の冷却流路32aの両端部にそれぞれ接続した第1接続管36及び第2接続管37と、保持部材27の冷却流路27aの両端部にそれぞれ接続した第3接続管(図示せず)及び第4接続管(図示せず)と、第1接続管36を介して冷却流路32a内に、第3接続管(図示せず)を介して冷却流路27a内に冷却液を供給するとともに、冷却流路32a内を流通した冷却液を第2接続管37を介して、冷却流路27a内を流通した冷却液を第4接続管(図示せず)を介して還流させる循環装置38とから構成される。
前記ガス供給機構40は、一端が封止され、当該一端部が外部誘電体22の上方に外部誘電体22の軸線と平行に配置された導入管41と、導入管41の他端が接続され、圧力スイング吸着(PSA)式窒素ガス生成装置などから構成されて窒素ガスを主成分とする処理ガスを生成する処理ガス生成装置42と、上下に開口した中空状の部材からなり、上端部が導入管41の一端側下部の外周面からその管内に接続し、下端部が外部誘電体22の凸部22aの上面に接続した接続部材43とから構成されており、処理ガス生成装置42から導入管41,接続部材43,供給穴23を順次介して外部誘電体22と内部誘電体30との間に前記処理ガスを供給する。
以上のように構成された本例の表面処理装置1によれば、ガス供給機構40の処理ガス生成装置42によって生成された処理ガスが導入管41及び接続部材43を介して供給穴23から外部誘電体22と内部誘電体30との間に供給されると、供給された処理ガスは、当該外部誘電体22と内部誘電体30との間を吐出穴24側に向けて流動する。
内部電極32と外部電極26との間には、高周波電源34により高周波電圧が印加され、当該内部電極32と外部電極26とによって高周波電界が形成されており、前記処理ガスは、この高周波電界によって当該内部電極32(内部誘電体30)と外部電極26(外部誘電体22)との間に生じる放電により、ラジカル原子やイオンなどを含んだプラズマとされる。
そして、プラズマ化された処理ガスは、吐出穴24から外部へ吐出され、吐出された処理ガス中のラジカル原子やイオンによって、搬送ローラ10により搬送される基板Kの表面が処理される(例えば、表面改質処理や洗浄処理、成膜処理などが行われる)。
尚、内部電極32の冷却流路32a内や保持部材27の冷却流路27a内には、冷却液循環機構35の循環装置38から供給される冷却液が流通して保持部材27,外部電極26及び内部電極32が冷却され、これにより、外部誘電体22及び内部誘電体30が冷却されている。
上述したように、本例の処理ガス吐出装置20によれば、内部電極32の下部を、当該内部電極32の中心軸線に平行な平面から形成して、当該内部電極32の横断面形状を欠円形状としたので、外部誘電体22と基板Kとを接近させてこれらの間の距離を短くしても、内部電極32と基板Kとの間の距離を一定距離以上離した状態とすることができ、高周波電源34によって高周波電圧が印加される内部電極32から基板Kの表面に放電が発生して当該基板Kが損傷するのを防止することができる。
したがって、本例の表面処理装置1によれば、上記従来の処理ガス吐出装置100に比べて外部誘電体22を基板Kに接近させることができるので、より多くの処理ガスを励起状態のまま基板Kの表面に到達させることができ、プラズマ表面処理をより効率的に実施することができる。
また、このように、より多くの処理ガスを励起状態のまま基板Kの表面に到達させることができることから、外部誘電体22の吐出穴24から吐出される処理ガスの流量を少なくしたり、高周波電源34によって内部電極32と外部電極26の間に印加される高周波電圧を低くしても、一定レベル以上のプラズマ表面処理能力を確保することができ、処理ガス消費量や消費電力を少なくしてプラズマ表面処理にかかるコストを低く抑えることもできる。
また、冷却液循環機構35によって内部電極32の冷却流路32a内や保持部材27の冷却流路27a内に冷却液を供給して循環させることで、外部誘電体22及び内部誘電体30の温度上昇を防止するようにしているので、石英ガラス管たる外部誘電体22及び内部誘電体30が破損するのを防止することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の採り得る具体的な態様は、何らこれに限定されるものではない。
上例では、内部電極32の下部を、当該内部電極32の中心軸線に平行な平面から形成して、当該内部電極32の横断面形状を欠円形状としたが、これに限られるものではなく、例えば、図3に示すように、内部電極32の下部及び上部の両方を、当該内部電極32の中心軸線に平行な平面から形成して横断面形状を欠円形状としても良い。
また、前記外部誘電体22や内部誘電体30、内部電極32は、円形をした管に限られるものではなく、例えば、図4に示すように、楕円形をした管から構成したり、図5に示すように、外部誘電体22を角形の管から、内部誘電体30及び内部電極32を円形の管から構成したり、図6に示すように、外部誘電体22,内部誘電体30及び内部電極32をそれぞれ角形の管から構成することもできる。
この場合、図4及び図5においては、内部電極32は、下部が当該内部電極32の中心軸線に平行な平面から形成されて、その横断面形状が欠円形状に形成され、当該内部電極32の下部外周面が内部誘電体30の下部内周面から離隔した状態に設けられる。図6においては、内部電極32は、内部誘電体30内における位置が上側に偏倚した位置に配置され、当該内部電極32の下部外周面が内部誘電体30の下部内周面から離隔した状態に設けられる。また、図6において、内部電極32が下方に落下する恐れがある場合には、後述する図8のように、内部誘電体30と内部電極32との間に適宜スペーサ50を設けることが好ましい。
また、図2乃至図6に示すように、内部電極32の下部は必ずしも平面から形成されている必要はなく、内部電極32の縦断面形状において平たく(凹凸がなく)形成されていれば、内部電極32の横断面形状においては、例えば、図7に示すように内側に凹んだ状態にするなど平たくなくても良い。
また、図8に示すように、内部電極32の下部外周面と内部誘電体30の下部内周面との間には、当該内部誘電体30内部の予め設定された位置に当該内部電極32を配置するためのスペーサ50を設けるようにしても良い。
このようにすれば、例えば、内部電極32と内部誘電体30との間に形成された若干の隙間などによって内部電極32の配置位置がずれるのを防止することができるので、外部誘電体22と基板Kとの間の距離を調整,設定するのに好都合である。即ち、例えば、内部電極32と内部誘電体30との間に若干の隙間が形成されていると、この隙間によって内部電極32が下方に下がった状態で内部誘電体30の内部に配置され、基板Kの表面との間の距離が短くなったり、外部電極26と内部電極32との間の距離が不均一になってプラズマの生成が不均一になるといった問題を生じるが、スペーサ50を設ければ、内部電極32が下がるのを効果的に防止して上記のような不都合が生じるのを有効に防止することができる。
また、前記スペーサ50の形状は、図8に示した形状に限定されるものではなく、各種形状のものを採用することができ、また、図3乃至図7に示した内部電極32と内部誘電体30との間に当該スペーサ50を設けるようにしても良い。また、上例では、基板Kを処理するように構成したが、処理対象物は基板Kに限定されるものではなく、また、処理ガスも窒素ガスを主成分とするものに限定されるものではない。
本発明の一実施形態に係る表面処理装置の概略構成を示した正断面図である。 図1における矢示A−A方向の断面図である。 本発明の他の実施形態に係る表面処理装置を示した断面図である。 本発明の他の実施形態に係る表面処理装置を示した断面図である。 本発明の他の実施形態に係る表面処理装置を示した断面図である。 本発明の他の実施形態に係る表面処理装置を示した断面図である。 本発明の他の実施形態に係る表面処理装置を示した断面図である。 本発明の他の実施形態に係る表面処理装置を示した断面図である。 従来例に係る表面処理装置の概略構成を示した断面図である。
符号の説明
1 表面処理装置
10 搬送ローラ
20 処理ガス吐出装置
21 吐出機構
22 外部誘電体
23 供給穴
24 吐出穴
26 外部電極
27 保持部材
30 内部誘電体
32 内部電極
34 高周波電源
35 冷却液循環機構
36,37 接続管
38 循環装置
40 ガス供給機構
41 導入管
42 処理ガス生成装置
43 接続部材
K 基板

Claims (5)

  1. 処理ガスをプラズマ化して吐出する処理ガス吐出装置であって、
    管状の部材からなり、前記処理ガスが供給される供給穴と、前記供給された処理ガスを吐出する吐出穴とが外周面に開口した外部誘電体と、
    前記供給穴及び吐出穴を塞がないように前記外部誘電体の外周面に設けられ且つ接地された外部電極と、
    管状の部材からなり、前記外部誘電体の内部に、該外部誘電体の内周面と一定間隔を隔てるように且つ該外部誘電体と同軸に設けられる内部誘電体と、
    棒状の部材からなり、前記内部誘電体の内部に該内部誘電体の軸線と平行に設けられる内部電極と、
    前記内部電極と外部電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記供給穴から前記外部誘電体と内部誘電体との間に前記処理ガスを供給するガス供給手段とを備えてなり、
    前記内部電極は、該内部電極の中心軸線に沿って、その前記外部誘電体の吐出穴に対応した側の外周部が内側に偏倚した形状に形成されて、該外周部が前記内部誘電体の内周面から離隔した状態となるように構成されてなることを特徴とする処理ガス吐出装置。
  2. 処理ガスをプラズマ化して吐出する処理ガス吐出装置であって、
    管状の部材からなり、前記処理ガスが供給される供給穴と、前記供給された処理ガスを吐出する吐出穴とが外周面に開口した外部誘電体と、
    前記供給穴及び吐出穴を塞がないように前記外部誘電体の外周面に設けられ且つ接地された外部電極と、
    管状の部材からなり、前記外部誘電体の内部に、該外部誘電体の内周面と一定間隔を隔てるように且つ該外部誘電体と同軸に設けられる内部誘電体と、
    棒状の部材からなり、前記内部誘電体の内部に該内部誘電体の軸線と平行に設けられる内部電極と、
    前記内部電極と外部電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    前記供給穴から前記外部誘電体と内部誘電体との間に前記処理ガスを供給するガス供給手段とを備えてなり、
    前記内部電極は、前記内部誘電体内における位置が前記外部誘電体の吐出穴側とは反対側に偏倚した位置に配置されて、前記外部誘電体の吐出穴に対応した側の外周部が前記内部誘電体の内周面から離隔した状態となるように構成されてなることを特徴とする処理ガス吐出装置。
  3. 前記内部電極の前記外部誘電体の吐出穴に対応した側の外周部と内部誘電体の内周面との間には、該内部誘電体内部の予め設定された位置に該内部電極を配置するためのスペーサが設けられてなることを特徴とする請求項1又は2記載の処理ガス吐出装置。
  4. 前記内部電極は、その内部が中空に形成されて、該中空部内に冷却流体が流通するように構成され、
    前記処理ガス吐出装置は、前記内部電極の中空部内に前記冷却流体を供給する冷却流体供給手段を更に備えてなることを特徴とする請求項1乃至3記載のいずれかの処理ガス吐出装置。
  5. 処理対象物を支持する支持手段と、
    前記請求項1乃至4記載のいずれかの処理ガス吐出装置であって、前記外部誘電体の吐出穴が前記支持手段によって支持される処理対象物と対峙するように配置された処理ガス吐出装置とを備え、
    前記処理ガス吐出装置から吐出された処理ガスによって前記処理対象物の表面を処理するように構成されてなることを特徴とする表面処理装置。
JP2006120155A 2006-04-25 2006-04-25 処理ガス吐出装置及びこれを備えた表面処理装置 Withdrawn JP2007294210A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006120155A JP2007294210A (ja) 2006-04-25 2006-04-25 処理ガス吐出装置及びこれを備えた表面処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006120155A JP2007294210A (ja) 2006-04-25 2006-04-25 処理ガス吐出装置及びこれを備えた表面処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007294210A true JP2007294210A (ja) 2007-11-08

Family

ID=38764624

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006120155A Withdrawn JP2007294210A (ja) 2006-04-25 2006-04-25 処理ガス吐出装置及びこれを備えた表面処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007294210A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100947915B1 (ko) 2008-03-05 2010-03-17 (주)에스피에스 Rf를 이용한 저파워, 고밀도 플라즈마 발생장치
JP2013157101A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 E Square:Kk プラズマ表面処理装置
JP2018160352A (ja) * 2017-03-22 2018-10-11 学校法人 名城大学 プラズマ発生装置及びプラズマ発生方法
CN110828080A (zh) * 2019-11-18 2020-02-21 中国南方电网有限责任公司电网技术研究中心 等离子体射流对绝缘子进行表面改性处理方法及用途
CN112951527A (zh) * 2021-02-02 2021-06-11 中国科学院电工研究所 一种固体绝缘表面裂纹修复方法及其修复装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100947915B1 (ko) 2008-03-05 2010-03-17 (주)에스피에스 Rf를 이용한 저파워, 고밀도 플라즈마 발생장치
JP2013157101A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 E Square:Kk プラズマ表面処理装置
JP2018160352A (ja) * 2017-03-22 2018-10-11 学校法人 名城大学 プラズマ発生装置及びプラズマ発生方法
CN110828080A (zh) * 2019-11-18 2020-02-21 中国南方电网有限责任公司电网技术研究中心 等离子体射流对绝缘子进行表面改性处理方法及用途
CN112951527A (zh) * 2021-02-02 2021-06-11 中国科学院电工研究所 一种固体绝缘表面裂纹修复方法及其修复装置
CN112951527B (zh) * 2021-02-02 2023-12-05 中国科学院电工研究所 一种固体绝缘表面裂纹修复方法及其修复装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007294210A (ja) 処理ガス吐出装置及びこれを備えた表面処理装置
US20150228461A1 (en) Plasma treatment apparatus and method
JP2010212424A (ja) シャワーヘッド及びプラズマ処理装置
JPWO2010052846A1 (ja) 巻取式真空処理装置
JP4630874B2 (ja) 大気圧大面積グロープラズマ発生装置
JP5321552B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP4754115B2 (ja) プラズマ処理装置
JP2007188823A (ja) 処理ガス吐出装置及びこれを備えた表面処理装置
JP2009238519A (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP2007280641A (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法
JP5372695B2 (ja) 基板処理装置
JP4833272B2 (ja) プラズマ処理装置
JP2007185635A (ja) 処理ガス吐出装置及びこれを備えた表面処理装置
JP2007059242A (ja) 処理ガス吐出装置及びこれを備えた表面処理装置
JP2010251162A (ja) プラズマ処理装置
JP2007188824A (ja) 処理ガス吐出装置及びこれを備えた表面処理装置
TWI602474B (zh) 電漿表面處理設備
JP4820317B2 (ja) 放電処理装置
US20190131137A1 (en) Maintenance method of plasma processing apparatus
JP2004214008A (ja) プラズマ発生装置
JP5578155B2 (ja) プラズマ処理装置及び方法
JP2013012379A (ja) 光照射装置
JP2006286325A (ja) プラズマ処理装置
KR101349389B1 (ko) 플라즈마 처리장치
JP4138684B2 (ja) オゾン発生方法およびオゾン発生装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090707