JP2007293654A - デバイス使用支援システム - Google Patents

Abstract

【課題】複合機を使用するために必要となる煩雑な設定作業を簡略化してユーザの負担を軽減する。さらにユーザの異動などの環境変化に対する対応性に優れたものとする。
【解決手段】ユーザ認証によりユーザＩＤを取得するユーザ認証部２１と、ユーザごとの複合機１の設定情報を含むユーザプロファイル情報を生成するユーザプロファイル管理部２２とを複合機に設ける。またユーザプロファイル情報をユーザＩＤに対応させて記憶するユーザプロファイル記憶部２３を、複合機にネットワーク接続された複合機管理サーバ４に設ける。そして複合機をユーザが使用する際に、ユーザ認証部にて取得したユーザＩＤに基づいてユーザプロファイル記憶部から該当するユーザに関するユーザプロファイル情報を読み出し、このユーザプロファイル情報にしたがって複合機の設定状態をユーザに適合したものに変更する。
【選択図】図２

Description

本発明は、プリンタや複合機などのデバイスのユーザや管理者の作業負担を軽減するデバイス使用支援システムに関するものである。

ＰＣで構成された複数のユーザ端末と複数のプリンタとをネットワーク接続して複数のユーザ端末で複数のプリンタを共用する印刷システムが、事務作業を行うオフィスで広く普及しているが、ネットワーク接続されたプリンタが多数に及ぶ場合には、各人に割り当てられたプリンタに対応するドライバの入手が面倒であり、適切なドライバを簡単に入手することができるシステムが望まれる。

このような要望に対し、Ｗｅｂサーバを使用してユーザ端末に所要のドライバを提供するシステムが知られている（特許文献１参照）。特にここでは、仕様情報に基づいてドライバを構築する機能をサーバ装置で実現し、使用環境に応じたユーザインタフェースや機能を備えた専用のドライバを希望するユーザに安価に提供することができるものとしている。
特開２００４−１１０６７８号公報

しかしながら、前記従来の技術では、ユーザ端末がサーバからドライバの提供を受けた後に、ユーザ端末で所要の使用環境を構築するために、ユーザに割り当てられたプリンタを指定するなどの設定作業が依然として必要であり、特にネットワーク接続されたプリンタが多数に及ぶ場合や、プリンタの使用形態が制限されている場合には、設定作業が煩雑になることから、ユーザ端末での導入及び設定の作業を簡易に行わせるシステムが望まれる。

また、複写機、スキャナ装置、ファクシミリ装置、及び複合機などのデバイスでは、使用の際に、デバイス本体に設けられた操作パネル上のキーを操作してデバイスをユーザに適合するように設定する作業が必要であり、特に多機能なデバイスを十分に活用するには設定事項が複雑多岐に及ぶことから、設定作業が極めて煩雑になるが、従来の技術では、この種の設定作業を使用の度に行う必要があるため、非常に面倒であり、デバイスの設定作業を簡略化し得る支援システムが望まれる。

特にこのようなデバイスの使用を支援するシステムでは、運用を継続するうちにユーザの異動、組織変更、及びデバイスの配置替えなどといった、デバイスの使用に影響を及ぼす環境変化が避けられず、このような環境変化にも容易に対応することができる構成が望まれる。

本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、プリンタや複合機などのデバイスを使用するために必要となる煩雑な設定作業を簡略化してユーザの負担を軽減するように構成されたデバイス使用支援システムを提供することにある。さらに本発明は、ユーザの異動、組織変更、及びデバイスの配置替えなどの環境変化に対する対応性に優れたデバイス使用支援システムを提供することを目的とする。

本発明によるデバイス使用支援システムは、ユーザ認証によりユーザ識別情報を取得するユーザ認証手段と、ユーザごとのデバイスの設定情報を含むユーザプロファイル情報を生成するユーザプロファイル生成手段と、このユーザプロファイル生成手段にて生成したユーザプロファイル情報を前記ユーザ識別情報に対応させて記憶するユーザプロファイル記憶手段とを有し、前記デバイスをユーザが使用する際に、前記ユーザ認証手段にて取得したユーザ識別情報に基づいて前記ユーザプロファイル記憶手段から該当するユーザに関するユーザプロファイル情報を読み出し、このユーザプロファイル情報にしたがって前記デバイスの設定処理を行うようにした構成とする。

本発明によれば、デバイスをユーザが使用する際に、ユーザプロファイル情報にしたがってデバイスの設定状態がユーザに適合したものに自動的に変更されるため、デバイスを使用する際に、ユーザはデバイスの操作パネルで煩雑な設定作業をその都度行うことなく、ユーザ認証を行うだけでユーザの所望する設定状態がデバイスで自動的に実現され、デバイスを使用する際のユーザ負担を大幅に軽減することができる。

前記課題を解決するためになされた第１の発明は、ユーザ認証によりユーザ識別情報を取得するユーザ認証手段と、ユーザごとのデバイスの設定情報を含むユーザプロファイル情報を生成するユーザプロファイル生成手段と、このユーザプロファイル生成手段にて生成したユーザプロファイル情報を前記ユーザ識別情報に対応させて記憶するユーザプロファイル記憶手段とを有し、前記デバイスをユーザが使用する際に、前記ユーザ認証手段にて取得したユーザ識別情報に基づいて前記ユーザプロファイル記憶手段から該当するユーザに関するユーザプロファイル情報を読み出し、このユーザプロファイル情報にしたがって前記デバイスの設定処理を行うようにした構成とする。

これによると、デバイスをユーザが使用する際に、ユーザプロファイル情報にしたがってデバイスの設定状態がユーザに適合したものに自動的に変更されるため、デバイスを使用する際に、ユーザはデバイスの操作パネルで煩雑な設定作業をその都度行うことなく、ユーザ認証を行うだけでユーザの所望する設定状態がデバイスで自動的に実現され、デバイスを使用する際のユーザ負担を大幅に軽減することができる。

この場合、ユーザ認証手段及びユーザプロファイル生成手段をデバイスに設け、デバイスの使用にあたり、まず最初に、デバイスに設けられたユーザ認証手段でユーザ認証を受けてユーザ登録を行い、このユーザ登録操作に応じて管理者端末で行われる承認操作を経て、デバイスの使用権限を有する正規のユーザとして登録されるようにすると良い。このとき、デバイスが、管理者端末からの要求に応じて、管理者端末で所要の承認操作を行わせるＷｅｂページを配信して承認の有無に関する情報を取得するＷｅｂサーバを有するものとすると良い。

また、ユーザプロファイル管理の安全性を高めるため、ＲＦＩＤ（Radio Frequency Identification）などの安全性の高いユーザ認証手段を採用すると共に、ユーザプロファイル記憶手段でユーザプロファイル情報を暗号化して記憶する構成とすると良い。なお、ユーザ認証手段は、指紋などによる生体認証や、ＵＳＢキーなどの無線通信によらないものも可能である。

前記課題を解決するためになされた第２の発明は、前記第１の発明において、前記ユーザプロファイル記憶手段が、前記デバイスにネットワーク接続されたサーバ装置に設けられた構成とするものである。

これによると、ユーザの異動、組織変更、及びデバイスの配置替えなどの環境変化により、ユーザが今までと異なるデバイスを使用する場合や、オフィスにデバイスを新たに導入した場合に、新規に使用するデバイスにサーバ装置から登録済みのユーザプロファイル情報を送ることで、新規のデバイスでもユーザに適合した設定状態が簡単に実現されるため、環境変化に容易に対応することができる。

なお、この他に、ユーザプロファイル記憶手段がデバイス自体に設けられた構成も可能である。この場合、デバイス同士でユーザプロファイル情報を共有する構成とすれば、前記のような新規なデバイスに対する対応が容易になる効果を得ることができる。

前記課題を解決するためになされた第３の発明は、前記第１の発明において、前記ユーザプロファイル情報が、ユーザ端末を介して前記デバイスを使用する際の設定情報を含み、当該ユーザプロファイル情報をユーザ端末に提供するユーザプロファイル提供手段を有し、前記ユーザ端末において前記ユーザプロファイル情報にしたがって前記デバイスを使用するための設定処理を行うようにした構成とするものである。

これによると、各ユーザ端末でプリンタやスキャナなどのデバイスを使用するための設定情報が、ユーザプロファイル情報としてユーザ端末に提供され、このユーザプロファイル情報に基づいてユーザに適合した設定状態がユーザ端末で実現される。このため、デバイスを利用するための導入作業の際にユーザによる特別な設定操作が不要となり、ユーザ端末での導入作業にかかるユーザ負担を大幅に軽減することができる。

この場合、ユーザ端末では、導入支援プログラムがユーザプロファイル情報を参照してデバイスの制御条件を設定する処理が行われ、ユーザプロファイル情報と共に導入支援プログラムやデバイスを制御するデバイスドライバをユーザ端末に配布するようにすると良い。

また、ユーザプロファイル提供手段は、ユーザ端末からの要求に応じて、ユーザ端末で認証などの所要の操作を行わせるＷｅｂページを配信するＷｅｂサーバとすると良い。また、ユーザプロファイル提供手段とユーザ端末との間の通信には安全性の高いＨＴＴＰＳを用いると良い。

前記課題を解決するためになされた第４の発明は、前記第１の発明において、ユーザ端末でのユーザの指定操作に基づくユーザ指定情報をユーザ端末から取得するユーザ指定情報取得手段を有し、このユーザ指定情報取得手段にて取得したユーザ指定情報に基づいて前記ユーザプロファイル生成手段が前記ユーザプロファイル情報を生成する構成とするものである。

これによると、ユーザの指定に基づいてデバイスが設定されるため、ユーザの利便性を高めることができ、特にＰＣなどの操作性に優れたユーザ端末で指定操作を行うことができるため、ユーザ負担を軽減することができる。

この場合、ユーザ指定情報取得手段は、ユーザ端末からの要求に応じて、ユーザ端末で所要の指定操作を行わせるＷｅｂページを配信してユーザ指定情報を取得するＷｅｂサーバとすると良い。また、ユーザ指定情報取得手段とユーザ端末との間の通信には安全性の高いＨＴＴＰＳを用いると良い。

また、ユーザプロファイル情報は、デバイス自体の操作パネルを用いた指定操作に応じて生成するようにしても良い。また、管理者端末での管理者の指定操作による管理情報に基づいてユーザプロファイル情報を生成するようにすると良く、これにより、管理者の指定に基づいた設定状態がデバイスで自動的に実現されるため、管理作業の効率化を図ることができ、環境変化に対する対応も容易になる。

前記課題を解決するためになされた第５の発明は、前記第１の発明において、前記ユーザプロファイル情報が、前記デバイスが備える機能に関係なく常に適用される基本的な動作条件を指定する初期設定情報を含む構成とするものである。

また、前記課題を解決するためになされた第６の発明は、前記第１の発明において、前記ユーザプロファイル情報が、前記デバイスが備える各機能ごとの動作条件を指定する機能別設定情報を含む構成とするものである。

この場合、初期設定情報は、いわゆるプリセット値であり、デバイスの操作パネルの表示部の明るさ、操作パネルの可動機構を有する場合の角度、高さ、及び位置、並びに表示部に表示される文字の表記言語などである。この種の初期設定に関する設定処理が自動で行われると、操作開始時からユーザに適合した状態で操作を行うことができるため、ユーザの使い勝手を向上させることができる。

また、機能別設定情報は、デバイスが備える各機能ごとに、いわゆるプロパティとして設定されるものであり、例えば複合機であれば、プリンタ、スキャナ、コピー、及びファクシミリなどの各機能ごとの設定情報である。この種の機能別設定情報は設定事項が複雑多岐に及ぶことから、設定処理が自動で行われると、ユーザ負担を大幅に軽減することができる。

前記課題を解決するためになされた第７の発明は、前記第１の発明において、外部認証システムから認証結果を取得してその認証結果情報を含む前記ユーザプロファイル情報を生成し、前記外部認証システムでの認証を受けていないユーザによる前記デバイスの使用を制限するユーザプロファイル管理手段を有する構成とするものである。

これによると、外部認証システムと連携して、デバイスの不正使用を防止することができる。

この場合、外部認証システムは、例えばデバイスが設置された管理エリアに対する入退室を管理する入退室管理システムであり、この入退室管理システムからのユーザの入退室情報を取得し、入室状態にあるユーザにのみデバイスの使用を許可するものとする。

以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。

図１は、本発明が適用されるネットワークシステムを示すシステム構成図である。図２は、図１に示した複合機１の概略構成を示すブロック図である。図３は、図１に示したＲＦＩＤカード８とカードリーダ９との間で行われるユーザ認証操作時の処理の手順を示すシーケンス図である。

このネットワークシステムは、オフィスにおいて複数のユーザで複合機（デバイス）１を共用するものであり、複合機１と、ユーザ用のクライアントＰＣ（ユーザ端末）２と、管理者用のクライアントＰＣ（管理者端末）３と、複合機管理サーバ４と、認証サーバ５と、ＤＮＳサーバ６と、メールサーバ７とがネットワーク（ＬＡＮ）接続されている。

複合機１には、ユーザ各人が所持するＲＦＩＤカード８を読み取るカードリーダ９が設けられており、例えば複合機１のプリンタ機能を使用する際には、ユーザはクライアントＰＣ２において所要のアプリケーション上で印刷先として複合機１を指定して印刷指示を行った後、複合機１のところに来てＲＦＩＤカード８をカードリーダ９にかざして読み取らせ、これによるユーザ認証が成功した場合に、複合機１で印刷処理が実行されて印刷物を取得することができる。

複合機１は、図２に示すように、プリンタ部１１と、スキャナ部１２と、コピー部１３と、ファクシミリ部１４と、これら各部の動作を制御する装置制御部１５と、操作キー及び表示部を備えた操作パネル１７とを有している。

また複合機１は、カードリーダ９にてＲＦＩＤカード８から取得したユーザＩＤに該当するユーザが、複合機１の使用権限を有する正規のユーザか否かの検証を行うユーザ認証部（ユーザ認証手段）２１を有しており、このユーザ認証部２１では、統合認証を行う認証サーバ５を介したユーザ認証によりシングルサインオンを可能にしている。このユーザ認証では、図３に示すような手順では、ＲＦＩＤカード８が保持するユーザＩＤをカードリーダ９が取得する。

また複合機１は、ユーザごとの複合機１の動作条件を指定する設定情報を含むユーザプロファイル情報を生成するユーザプロファイル管理部（ユーザプロファイル生成手段）２２を有し、また複合機管理サーバ４は、複合機１のユーザプロファイル管理部２２にて生成したユーザプロファイルをユーザＩＤに対応させて記憶するユーザプロファイル記憶部（ユーザプロファイル記憶手段）２３を有しており、複合機１をユーザが使用する際に、ユーザプロファイル管理部２２では、ユーザ認証部２１にて取得したユーザＩＤに基づいて複合機管理サーバ４のユーザプロファイル記憶部２３から該当するユーザに関するユーザプロファイル情報を取得し、このユーザプロファイル情報にしたがって複合機１の設定状態をユーザに適合したものに変更する設定処理が行われるようになっている。

また複合機１は、クライアントＰＣ２・３のログインを制御するログイン制御部３１と、Ｗｅｂサービス部３２と、プログラム記憶部３３とを有している。プログラム記憶部３３は、ユーザ用のクライアントＰＣ２で複合機１のプリンタ及びスキャナの各機能を使用する際に複合機１を制御するドライバ、ＯＣＲソフトウェアやグラフィックソフトウェアといったアプリケーションソフトウェア、並びにそれらのインストーラ（導入支援プログラム）などが格納される。Ｗｅｂサービス部３２は、Ｗｅｂサーバ部３５と、ドライバ管理部３６と、ＰＣアプリ管理部３７とを備えている。

複合機管理サーバ４のユーザプロファイル記憶部２３では、ユーザプロファイル管理の安全性を高めるため、ユーザプロファイル情報が暗号化して記憶される。

ユーザプロファイル情報には、複合機１の基本的な動作条件を指定する初期設定情報（お好みプロパティ）、複合機１が備える各機能ごとの動作条件を指定する機能別設定情報（プリンタプロパティ、スキャナプロパティ、配信プロパティ、セキュリティプロパティ）が登録される。

初期設定情報（お好みプロパティ）は、使用する機能に関係なく、ユーザが複合機１を使用する際に常に適用される、いわゆるプリセット値であり、この初期設定情報には、複合機１の操作パネル１７の表示部の明るさ、操作パネル１７の可動機構を有する場合の角度、高さ、及び位置、並びに操作パネル１７の表示部に表示される文字の表記言語に関するものなどがある。

機能別設定情報は、複合機１が備える各機能ごとに、いわゆるプロパティとして設定されるものであり、この機能別設定情報には、プリンタプロパティとして、ＩＰアドレス、装置名、コメント、オプション構成、メールボックスＩＤ、部門ＩＤ、パスワード、及び部門要求の初期値（Ｎｉｎ１、両面、カラーモード、給紙トレイ（裏紙指定））に関するものなどがあり、スキャナプロパティとして、ＩＰ、装置名、コメント、オプション構成、ファイル形式、解像度、濃度、文字写真、及び下地補正に関するものなどがあり、配信プロパティとして、ワンタッチ宛先、スキャン形式（メール、ファクシミリ、ＰＣ、携帯）に関するものなどがあり、セキュリティプロパティとして、ボックス番号、パスワード、文書保存期間、異常時のメール宛先の登録に関するものなどがある。

図４は、図１に示した複合機１でのユーザ登録時に操作パネル１７の表示部に表示される画面を示している。図５は、図４に示したユーザ登録時の操作の手順を示すフロー図である。

ユーザが複合機１を使用するにあたっては、まず最初に複合機１に設けられたカードリーダ９でＲＦＩＤカード８を読み取らせてユーザ認証を受けてユーザ登録を行い、このユーザ登録操作に応じて管理者用のクライアントＰＣ３で行われる承認操作を経て、複合機１の使用権限を有する正規のユーザとして登録される。

ここではまず、ユーザがＲＦＩＤカード８をカードリーダ９にかざして読み取らせると（ステップ１０１）、図４（Ａ）に示すモード選択画面が表示され、このモード選択画面では、登録操作、通常操作、及び管理者操作の各選択部（チェックボックス）により操作モードを選択することができる。ここで通常操作を選択すると（ステップ１０２）、プリンタ、スキャナ、コピー、及びファクシミリの各機能の選択画面（図示せず）が表示され、ここで所要の機能を選択し、スタートキーを操作するとその機能が実行される（ステップ１０３）。

他方、図４（Ａ）のモード選択画面で登録操作を選択すると（ステップ１０４）、図４（Ｂ）に示す登録事項選択画面が表示され、この登録事項選択画面では、ＲＦＩＤ登録（ユーザ登録）、及びその他の登録の各選択部により登録事項を選択することができる。

この登録事項選択画面でＲＦＩＤ登録（ユーザ登録）を選択すると（ステップ１０５）、図４（Ｃ）に示すカード情報確認画面が表示される。このカード情報確認画面では、ＲＦＩＤカード８から取得したカード情報、すなわちユーザＩＤが表示され、ここでユーザは表示内容に誤りがないか確認した上で、「この内容を登録する」の項目を選択すると、図４（Ｄ）に示す機能選択画面が表示される。この機能選択画面では、ユーザ名称入力部と、プリンタ、スキャナ、コピー、及びファクシミリの各選択部が表示され、ここでユーザ名称を入力すると共にユーザが使用したい機能を選択すると、図４（Ｅ）に示す登録確認画面が表示される。この登録確認画面では、今までに入力された内容が表示され、ユーザは表示内容に誤りがないか確認し、誤りがなければ「ＯＫ」を選択してユーザ登録を終了させる。

このように表示画面にしたがってユーザがユーザ登録操作を行い（ステップ１０６）、このユーザ登録操作が完了すると（ステップ１０７）、管理者用のクライアントＰＣ３に対してユーザ登録内容を通知する電子メールが送信される（ステップ１０８）。

他方、図４（Ｂ）の登録事項選択画面で「その他の登録」を選択すると（ステップ１０５）、後記の図８・図９に示すクライアントＰＣでの表示画面と同一の内容の画面が操作パネル１７上の表示部に表示され、ここでプリンタ、スキャナ、コピー、及びファクシミリの各機能ごとの詳細な指定操作を行うことができる（ステップ１０９）。

また、図４（Ａ）のモード選択画面で管理者操作を選択すると（ステップ１１０）、管理者用の画面（図示せず）が操作パネル１７の表示部に表示され、管理者が所要の管理操作を行うことができる（ステップ１１１）。

図６は、図１に示した管理者用のクライアントＰＣ３で行われるユーザプロファイル管理操作の手順を示すフロー図である。図７は、図６に示したユーザプロファイル管理操作時の処理の手順を示すシーケンス図である。

複合機１は、図２に示したように、Ｗｅｂサービス部３２にＷｅｂサーバ部３５を有しており、このＷｅｂサーバ部３５では、管理者用のクライアントＰＣ３からの要求に応じて、クライアントＰＣ３でユーザ登録の承認操作を行わせるＷｅｂページを配信して承認の有無に関する情報を取得する。なお、複合機１と管理者用のクライアントＰＣ３との間の通信はＨＴＴＰまたはＨＴＴＰＳの手順にしたがって行われる。

ここではまず、図７に示すようにメールサーバ７を介したＳＭＴＰ／ＰＯＰの手順にしたがって、図５のユーザ登録内容通知メールの送信（ステップ１０８）に応じて登録通知メールを管理者用のクライアントＰＣ３が受領すると（ステップ２０１）、Ｗｅｂブラウザを起動させて管理者として複合機１にログインし（ステップ２０２）、複合機１から配信されるユーザ登録の承認操作を行わせるＷｅｂページ上でユーザ登録の承認及び登録内容の変更などの操作を行い（ステップ２０３）、所要の操作が完了すると（ステップ２０４）、ユーザ登録が完了し（ステップ２０５）、ここで管理者の承認が得られた場合には、指定の内容のユーザプロファイル情報が複合機１のユーザプロファイル管理部２２で生成し、そのユーザプロファイル情報が複合機管理サーバ４に転送される。

図８・図９は、図１に示したユーザ用のクライアントＰＣ２で行われるユーザプロファイル登録時の表示画面を示す図である。図１０は、図１に示した複合機１とユーザ用のクライアントＰＣ２との間で行われるユーザプロファイル登録及びドライバ等配布時の処理の手順を示すシーケンス図である。

複合機１では、Ｗｅｂサービス部３２のＷｅｂサーバ部（ユーザ指定情報取得手段）３５が、クライアントＰＣ２からの要求に応じて、複合機１で所要の指定操作を行わせるユーザ用ＷｅｂページをクライアントＰＣ２に配信してユーザ指定情報をクライアントＰＣ２から取得し、ユーザプロファイル管理部２２では、Ｗｅｂサーバ部３５にて取得したユーザ指定情報に基づいてユーザプロファイル情報を生成する。

なお、複合機１とユーザ用のクライアントＰＣ２との間の通信はＨＴＴＰまたはＨＴＴＰＳの手順にしたがって行われる。また、Ｗｅｂサーバ部３５が公開するＷｅｂサイトのアドレスは、電子メールでクライアントＰＣ２に通知される。

ここではまず、ユーザ用のクライアントＰＣ２においてＷｅｂブラウザを起動させ、複合機１にアクセスすると、クライアントＰＣ２のディスプレイに図８（Ａ）に示すログイン画面が表示される。このログイン画面では、ユーザＩＤ、氏名、及びパスワードの各入力部が表示され、ユーザはキーボートを用いて所要の情報を入力する。そしてクライアントＰＣ２から複合機１に対してログイン要求が行われ、ログインが許可されると、図８（Ｂ）に示す機能選択画面が表示される。

図８（Ｂ）の機能選択画面では、プリンタ、スキャナ、コピー、及びファクシミリの各機能ごとの選択部が表示され、設定したい機能（ここではプリンタ）を選択すると、図８（Ｃ）に示すプリンタ設定画面が表示される。このプリンタ設定画面では、ＢＯＸ印刷番号が表示され、また印刷モード（フルカラー、２色、モノクロ）、片面、両面長編とじ、両面短編とじ、等倍、２ｉｎ１、４ｉｎ１、給紙トレイ、排紙トレイ、終了通知、並びにドライバ更新に関する各選択部が表示され、ユーザが自分の好みに応じて適宜に選択した上で、「ＯＫ」を選択すると、図８（Ｄ）に示す機能選択画面が表示される。この機能選択画面では、終了、スキャナ、コピー、及びファクシミリの各選択部が表示され、終了を選択して操作を終了させる他に、スキャナ、コピー、及びファクシミリの各機能を選択して機能別の詳細な指定操作に進むことができる。

図８（Ｂ）・（Ｄ）の機能選択画面でプリンタ以外の機能、すなわちスキャナ、ファクシミリ、及びコピーの各機能をそれぞれ選択することで、図９（Ａ）に示すスキャナ設定画面、図９（Ｂ）に示すファクシミリ設定画面、及び図９（Ｃ）に示すコピー設定画面がクライアントＰＣ２のディスプレイに表示される。

図９（Ａ）のスキャナ設定画面では、親展ＢＯＸ番号が表示され、またワンタッチ番号及び名称の各入力部が表示され、また読取モード及び画像データの圧縮処理（フルカラー圧縮なし、フルカラー高圧縮、モノクロ、グレー）、片面及び両面、画像サイズ補正（等倍、縮小）、下地補正、画像濃度補正（やや明るく、普通、やや暗く）、並びにドライバ更新に関する各選択部が表示される。図９（Ｂ）のファクシミリ設定画面では、ユーザＩＤが表示され、またＰＣＦＡＸ、ドライバ更新、装置、解像度（ファイン、標準）、並びに画像濃度補正（やや明るく、普通、やや暗く）に関する各選択部が表示される。図９（Ｃ）のコピー設定画面では、ユーザＩＤが表示され、また読取モード（フルカラー、モノクロ、グレー）、片面及び両面、画像サイズ補正（等倍、縮小、自動サイズ調整）、並びに画像濃度補正（やや明るく、普通、やや暗く）に関する各選択部が表示される。これらの表示画面でユーザが自分の好みに応じて適宜に選択した上で、「ＯＫ」を選択すると、図８（Ｄ）に示す機能選択画面に戻る。

また複合機１のＷｅｂサーバ部３５では、管理者用のクライアントＰＣ３からの要求に応じて、管理者による指定操作を行わせる管理者用Ｗｅｂページを配信して管理情報を取得する。管理者用のクライアントＰＣ３から複合機１にアクセスすると、図８（Ａ）と同様の管理者用のログイン画面がディスプレイに表示され、所要の情報を入力してログインが許可されると、管理者に指定操作を行わせる画面（図示せず）が表示される。

ここで管理者は、複合機１の動作条件や、ユーザ用のクライアントＰＣ２でのデバイス及びアプリケーションソフトウェアに関する条件を指定し、これらの指定内容を含む管理情報を複合機１のＷｅｂサーバ部３５が取得し、複合機１のユーザプロファイル管理部２２にて、管理者用のクライアントＰＣ３から取得した管理情報に基づいてユーザプロファイル情報を生成する。なお、管理情報は、例えば複合機１のＩＰアドレス、カラー印刷及びモノクロ印刷に関する指定、及び両面印刷及び片面印刷に関する指定などであり、ここでユーザごとに使用可能な機能を制限したり、課金などのユーザ管理に関する設定を行うことが可能である。

以上のように、複合機１の設定情報をユーザプロファイル情報として事前に登録しておくことで、複合機１を使用する際に、複合機１の操作パネル１７で煩雑な設定作業をその都度行うことなく、ＲＦＩＤカード８によるユーザ認証を行うだけでユーザの所望する設定作業が複合機１で自動的に実現され、複合機１を使用する際のユーザ負担を大幅に軽減することができる。

そして図５に示した複合機１の管理者操作モードでの指定操作や、管理者用のクライアントＰＣ３での指定操作により取得した情報と、図８・図９のユーザプロファイル登録によりユーザ用のクライアントＰＣ２から取得したユーザ指定情報とに基づいてユーザプロファイル情報が作成されるため、複合機１で管理者及びユーザの双方の指定に基づいた設定作業が実現される。

またユーザの異動、組織変更、及び複合機１の配置替えなどにより、ユーザが今までと異なる複合機１を使用する場合や、オフィスに複合機１を新たに導入した場合に、新規に使用する複合機１に複合機管理サーバ４から登録済みのユーザプロファイル情報を送ることで、新規の複合機１でユーザの所望する設定作業が簡単に実現されるため、環境変化に容易に対応することができる。

また、複合機１では、Ｗｅｂサービス部３２のＷｅｂサーバ部（ユーザプロファイル提供手段）３５が、ユーザ用のクライアントＰＣ２からの配布要求に応じて、ドライバ、アプリケーションソフトウェア及びそれらのインストーラ（導入支援プログラム）、並びにユーザ別設定ファイル（ユーザプロファイル情報）をクライアントＰＣに配信し、クライアントＰＣではインストーラが実行されてドライバ及びアプリケーションソフトウェアがインストールされ、このときユーザ別設定ファイルの情報に基づいて設定処理が行われる。

ユーザ別設定ファイル（ユーザプロファイル情報）は、ドライバをインストーラによりクライアントＰＣ２に導入する際に、複合機１の機能の使用を許可する情報、及び複合機１の動作条件を規定する各種パラメータの設定のための情報をインストーラに提供し、またアプリケーションソフトウェアをインストーラによりクライアントＰＣ２に導入する際に、クライアントＰＣ２でのアプリケーションソフトウェアの使用を許可する情報をインストーラに提供する。

このように、ユーザ用のクライアントＰＣ２をユーザに適合した設定状態とするために必要な情報が、ユーザプロファイル情報（ユーザ別設定ファイル）として複合機１からユーザ用のクライアントＰＣ２に提供され、このユーザプロファイル情報に基づいてユーザに適合した設定状態がクライアントＰＣ２で実現される。このため、複合機１を利用するための導入作業の際にユーザによる特別な指定操作が不要となり、クライアントＰＣ２での導入作業にかかるユーザ負担を大幅に軽減することができる。

そして管理者用のクライアントＰＣ３から取得した管理情報と、図８・図９のユーザプロファイル登録によりユーザ用のクライアントＰＣ２から取得したユーザ指定情報とに基づいてユーザプロファイル情報が作成されるため、管理者及びユーザの双方の指定に基づいた設定状態がユーザ用のクライアントＰＣ２で実現される。

図１１は、図１に示した複合機管理システムと連携する入退室管理システムを示すシステム構成図である。この入退室管理システムは、サイトＢ（外部）からサイトＡ（管理エリア）４１への入室及びサイトＡからの退室を管理するものであり、入退室のために通過するゲート４３に設けられたカードリーダ４４と、ゲート開閉制御部４５と、人事情報管理サーバ４６と、入退室管理サーバ４７とを有している。

人事情報管理サーバ４６は、サイトＡに所属するユーザを管理し、入退室管理サーバ４７は、人事情報管理サーバ４６に記憶されたユーザ情報と照合して、ゲート開閉制御部４５からの照会に応じてゲート開閉の許可を行い、ユーザはカードリーダ４４にＲＦＩＤカード８をかざして認証を受け、認証が成功した場合にのみゲート４３の通行が許可される。

複合機１はサイトＡ内に設置されており、複合機１のユーザプロファイル管理部（ユーザプロファイル管理手段）２２は、ユーザの入退室情報（認証結果情報）を入退室管理サーバ４７から複合機管理サーバ４を介して取得し、その入退室情報を含むユーザプロファイル情報を生成して、入退室管理システムでの入室の許可（認証）を受けていないユーザによる複合機１の使用を制限するようになっている。

すなわち、入退室管理システムで入室が許可されると、該当するユーザのユーザプロファイル情報に入室の書き込みが行われて複合機使用可能状態になり、また入退室管理システムで退室が許可されると、該当するユーザのユーザプロファイル情報に退室の書き込みが行われて複合機使用不可状態になる。これによりゲート４３で認証を受けることなくサイトＡに入室したユーザＢが複合機１を使用しようとしても、ユーザＢのユーザプロファイル情報では、退室で使用不可状態となっているため、複合機１を使用することはできず、複合機１の不正使用を防止することができる。

さらに複合機管理サーバ４では、複合機１におけるユーザごとの操作履歴情報を複合機１から収集して管理し、このユーザごとの操作履歴情報に基づいて不正使用を追跡調査することができる。

本発明にかかるデバイス使用支援システムは、プリンタや複合機などのデバイスを使用するために必要となる煩雑な設定作業を簡略化してユーザの負担を軽減し、さらに環境変化に容易に対応することができる効果を有し、プリンタや複合機などのデバイスのユーザ及び管理者の作業負担を軽減するデバイス使用支援システムなどとして有用である。

図１は、本発明が適用されるネットワークシステムを示すシステム構成図 図１に示した複合機の概略構成を示すブロック図 図１に示したＲＦＩＤカードとカードリーダとの間で行われるユーザ認証操作時の処理の手順を示すシーケンス図 図１に示した複合機で行われるユーザ登録時に操作パネルの表示部に表示される画面を示す図 図４に示したユーザ登録時の操作の手順を示すフロー図 図１に示した管理者用のクライアントＰＣで行われるユーザプロファイル管理操作の手順を示すフロー図 図６に示したユーザプロファイル管理操作時の処理の手順を示すシーケンス図 図１に示したユーザ用のクライアントＰＣで行われるユーザプロファイル登録時の表示画面を示す図 図１に示したユーザ用のクライアントＰＣで行われるユーザプロファイル登録時の表示画面を示す図 図１に示した複合機とユーザ用のクライアントＰＣとの間で行われるユーザプロファイル登録及びドライバ等配布時の処理の手順を示すシーケンス図 図１に示した複合機管理システムと連携する入退室管理システムを示すシステム構成図

符号の説明

１ 複合機
２ ユーザ用のクライアントＰＣ（ユーザ端末）
３ 管理者用のクライアントＰＣ（管理者端末）
４ 複合機管理サーバ（サーバ装置）
５ 認証サーバ
８ ＲＦＩＤカード
９ カードリーダ
１７ 操作パネル
２１ ユーザ認証部（ユーザ認証手段）
２２ ユーザプロファイル管理部（ユーザプロファイル生成手段、ユーザプロファイル管理手段）
２３ ユーザプロファイル記憶部（ユーザプロファイル記憶手段）
３５ Ｗｅｂサーバ部（ユーザプロファイル提供手段、ユーザ指定情報取得手段）
４４ カードリーダ

Claims (7)

1. ユーザ認証によりユーザ識別情報を取得するユーザ認証手段と、
   ユーザごとのデバイスの設定情報を含むユーザプロファイル情報を生成するユーザプロファイル生成手段と、
   このユーザプロファイル生成手段にて生成したユーザプロファイル情報を前記ユーザ識別情報に対応させて記憶するユーザプロファイル記憶手段とを有し、
   前記デバイスをユーザが使用する際に、前記ユーザ認証手段にて取得したユーザ識別情報に基づいて前記ユーザプロファイル記憶手段から該当するユーザに関するユーザプロファイル情報を読み出し、このユーザプロファイル情報にしたがって前記デバイスの設定処理を行うようにしたことを特徴とするデバイス使用支援システム。
2. 前記ユーザプロファイル記憶手段が、前記デバイスにネットワーク接続されたサーバ装置に設けられたことを特徴とする請求項１に記載のデバイス使用支援システム。
3. 前記ユーザプロファイル情報が、ユーザ端末を介して前記デバイスを使用する際の設定情報を含み、
   当該ユーザプロファイル情報をユーザ端末に提供するユーザプロファイル提供手段を有し、
   前記ユーザ端末において前記ユーザプロファイル情報にしたがって前記デバイスを使用するための設定処理を行うようにしたことを特徴とする請求項１に記載のデバイス使用支援システム。
4. ユーザ端末でのユーザの指定操作に基づくユーザ指定情報をユーザ端末から取得するユーザ指定情報取得手段を有し、
   このユーザ指定情報取得手段にて取得したユーザ指定情報に基づいて前記ユーザプロファイル生成手段が前記ユーザプロファイル情報を生成することを特徴とする請求項１に記載のデバイス使用支援システム。
5. 前記ユーザプロファイル情報が、前記デバイスが備える機能に関係なく常に適用される基本的な動作条件を指定する初期設定情報を含むことを特徴とする請求項１に記載のデバイス使用支援システム。
6. 前記ユーザプロファイル情報が、前記デバイスが備える各機能ごとの動作条件を指定する機能別設定情報を含むことを特徴とする請求項１に記載のデバイス使用支援システム。
7. 外部認証システムから認証結果を取得してその認証結果情報を含む前記ユーザプロファイル情報を生成し、前記外部認証システムでの認証を受けていないユーザによる前記デバイスの使用を制限するユーザプロファイル管理手段を有することを特徴とする請求項１に記載のデバイス使用支援システム。

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